評価結果

サービス項目中心の評価

基本情報

【事業所名称】

フレッシュスタート目白

【サービス種別】

就労継続支援B型

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

□法人理念
障がいがある人もない人も、お互いの人格と個性を尊重し、社会から排除されることのない、〝いろいろな人がいてあたり前〟の「インクルーシブ地域社会」をつくっていくことを理念とする。障がいがある人や短時間勤務者、就労が困難な若者など、ともに働く場を提供する。法人が設立以来培ってきた高次脳機能障がいに対する理解・支援を推進する。
□事業所運営方針
1.主たる支援対象者は高次脳機能障がい者としつつ、多様な障がい者を受け入れる。
2.利用者が主体的に運営に参加する。
3.利用者が就労を継続することで社会参加の意識を高める。
4.高次脳機能障がいの特徴を考慮し、居場所づくりの役割も果たす。
5.リユースショップを運営し、地域の人々との繋がりを深める。
□重点方針
基本的に作業は通所日毎に利用者は希望する作業を行う。作業のやり繰りは利用者同士で話し合う。リユースショップでは接客のほか、店頭でのフレスタだより配布を行い、障がい者就労を直接アピールし地域に根ざした場所にする。地域の理解が進むように「フレスタだより」には障がい理解を促進する記事も掲載して、「フレスタ通信」を発行し、利用者や家族との繋がりを強める。

職員に求めている人材像や役割

職場における自分の役割を的確にとらえるとともに、常に周囲の状況を把握し、職場全体の運営が滞りなく行える様、互いに努力する。
常に、業務は主体的に取り組み、業務内容は自らが管理する。
事業所や職場改善のため、積極的に改善提案を行う。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

事業所の使命である〝インクルーシブ地域社会〟は、まず、自分が働いているこの職場から発信することを第一義に捉え、障がい者とともに働く場であることを常に意識する。
報告・連絡・相談を基本に、自分の考えを発言する、文章化する、提案することができる。
学習や研修など、スキルアップを心がける。

全体の評価講評

特によいと思う点

事故や病気が原因で高次脳機能障害となった人が、もう一度人生のスタートラインに立つことができるような支援を当事者と一緒に創りたいと、2007年にNPO法人「VIVID」を設立、2018年に就労継続支援B型事業所「フレッシュスタート目白」を開所した。現在働く職員の殆どは設立メンバーで、法人の倫理綱領や職員行動指針を拠り所に「インクルーシブな地域社会」を自ら働くこの職場から発信し、利用者支援に一丸となって取り組んでいる。利用者調査や訪問調査時には、利用者と職員の垣根がなく共に働く姿を垣間見ることがでている。

事業所は、高次脳機能障害及び身体、知的、精神、発達障害などを抱えた人の社会参加を支援し、相互に助け合い、支え合う地域作りを目的に開設して2年目となるが活動の発信に精力的に取り組んでいる。理念及びリユースショップなどの事業内容は、パンフレットやホームぺージで紹介し、ホームページは、担当者を置き写真やレイアウトを工夫して毎月更新し、ブログやツイッターも開始している。また、毎月発行の広報誌「フレスタだより」は、リユースショップのセールの予定や寄付提供を募る記事を掲載するなど最新情報を発信している。

朝の会は、利用者が司会進行し、接客用語をみんなで復唱、一人ひとりの今日の仕事を確認し合い、仕事に向かう準備をしている。仕事は、リユースショップを中心に緑化作業、自主製品制作販売等があるが分担は、利用者の意思を尊重して決めており、利用者が希望する作業に取り組みやすいように、各々の適性や能力に応じて作業を細分化したり自助具を工夫しサポートしている。また、月2回の利用者会は、互いの呼称をどうするかの決まりをつくったり、事業所の理念を自分たちに分かり易く言い換えたりするなど活発に意見交換し実施している。

さらなる改善が望まれる点

開設して2年目となる事業所は、火災や地震等の災害に備え、消防署の指導のもと消火訓練や避難訓練を年2回実施している。また、3日間の飲料・食料などの備蓄や「緊急持出しファイル」の検討を進めている。昨年9月の台風19号の対応では、交通機関の乱れが予想されたことから利用者に連絡し午後からの開所とした。今後は、地域の防災訓練への参加など地元町会や新宿区との連携、利用者・職員の連絡体制、事業復旧の手順の明示、事業所活動の再開など大規模災害に備えた事業継続計画(BCP)の策定への取り組みに期待したい。

事業所は開設から2年が経過し、高次脳機能障害を持つ利用者中心の支援から出発し、今では様々な障害特性をもつ利用者を受け入れて事業を展開している。利用者の特性への配慮やよりわかりやすい手順書が求められるようになり、毎夕の振り返りに十分な時間をかけ、スタッフ会議でマニュアル類を見直している。今後も利用者増や新規職員の採用が見込まれており、支援の高いサービスの提供のためにはマニュアルや手順書は、随時の修正に任せるだけではなく、改変の時期や見直しの基準を明確化し、サービスの標準化の維持向上に取り組むことが期待される。

地域住民からの溢れるリサイクル商品の提供と活気あるショップから、この2年余りの活動が「地域の中のフレスタ」として浸透していることが窺える。商品の提供は嬉しい反面、保管場所は作業室のみで苦慮している。動線を考え、足元に荷物を置かない、はみ出さないよう保管し、利用者による毎日の清掃や月1回の職員による棚整理を行い、空間を確保し安全な歩行ができるよう努めている。今後利用者の増加も見込まれ、狭い作業室での人や物への接触やつまずきも起こり得ることも考えられ、更なる保管方法の工夫や外作業の仕事の確保が期待される。

事業者が特に力を入れている取り組み

利用者の帰宅後、毎日その日の支援状況を振り返る職員ミーティングの時間を取り、利用者情報や状況を交換し支援状況を共有すると共に、互いの支援の振り返りと各々の障害特性に応じた支援方法について話し合っている。ミーティングの内容は、日報に記録し参加できなかった職員は(非常勤職員も含め)日報を必ず確認して利用者状況を把握している。また、毎月のスタッフ会議と同時に個別支援会議を開催し、利用者ごとのモニタリングを行い個別支援計画の見直しにつなげており、障害理解のもとに専門性の高い支援を追求しようとする体制を築いている。

障害者就労や障害について地域の理解を深めようと広報誌「フレスタだより」を毎月3000部発行し、近隣住民へ配布している。A4両面を使い、表面には障害や福祉に関すること、裏面にはリユースショップのカレンダー・セール情報を掲載している。高次脳機能障害や就労継続支援B型事業所、合理的配慮など難しい用語を一般向けに分かりやすく解説し、地域へ向けた利用者メッセージ、地域の一員として働く利用者の様子をつぶさに伝えている。「インクルーシブな地域社会」に向けて広報誌を活用し、地域住民の理解につながる取り組みに力を入れている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:利用者定員20名・登録者数23名(男性16名、女性7名)、平均年齢44歳を対象に3名の評価者による個別面談方式の聞き取り方式で調査を実施した。
  • 調査方法:アンケート方式  
    聞き取り調査当日には、朝会の場所で評価者の自己紹介を行い、第三者評価の目的や意義、守秘義務などについて説明を行った。相談室などの個室2か所に分かれ、個別の聞き取り方式で調査を実施した。
  • 有効回答者数/利用者総数:21/23(回答率 91.3% )

「現在利用している事業所を総合的にみて、どの程度満足していますか」との質問に対して、「大変満足」「満足」はともに10名(48%)、「どちらともいえない」は1名(5%)であった。満足群は20名で全体の95%を占めている。「職員の言葉遣いや態度、服装は適切」「けがをしたり、体調が悪くなった時の職員対応は信頼できる」「職員は利用者の気持ちを大切にしながら対応してくれている」などの質問では満足度が高かった。また、「困った時に職員以外の人に相談できることをわかりやすく伝えている」「生活スペースは清潔で整理された空間」「プライバシーを職員は守ってくれている」などの質問では満足度があまり高くはなかった。コメントとして、「気さくな雰囲気で何でも話せるし、自分のしたいことを決めてやっているので自分に合っている」「分からないことがあれば職員が手助けしてくれる」「職員のやさしさがすごい。何かあると相談に乗ってくれる」「身体の状態を気にかけてよく聞いてくれる」「こんなによくしてもらっていいのか?という気持ち」などのコメントがあがっている。また、「言語訓練ができていない」「いつも楽しいわけではない」といった声も一部に聞かれた。

アンケート結果

4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。

1.利用者は困ったときに支援を受けているか

はい 17名 (81%)
どちらともいえない 3名 (14%)
いいえ 1名 (5%)

「あなたが困ったとき、職員は助けてくれていると思いますか」との質問に、17名(81%)から「はい」の回答が得られた。「どちらともいえない」は3名(14%)、「いいえ」には1名(5%)の回答があった。「とても自分のことを解ってくれている」「仕事で迷っているときに率先して教えてくれる」「仕事のことや健康のことについて相談に乗ってくれる」「丁寧に教えてくれる」などのコメントがあがっている。また、「人がいっぱいいるので、(待って下さい)と言われる」「相談して聞いてもらえないことがある」といった声も一部に聞かれた。

2.事業所の設備は安心して使えるか

はい 18名 (86%)
どちらともいえない 2名 (10%)
いいえ 1名 (5%)

「あなたの身の回りにある設備は安心して使えますか」との質問に、18名(86%)から「はい」の回答が得られた。「どちらともいえない」は2名(10%)、「いいえ」には1名(5%)の回答があった。「危険なものを使うときは職員がついている」「心配するようなことは無い」「人口密度は高いが設備に不安はない」「ハサミとか使う時があるが、利用者個々の状態を考え使わせている」などのコメントがあがっている。また、「車椅子では通路は狭い」「人数が多くなってきてスペースが狭くなってきた」といった声も一部に聞かれた。

3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか

はい 18名 (86%)
どちらともいえない 3名 (14%)

「あなたにとって、フレッシュスタート目白の他の利用者との交流など、仲間との関わりは楽しいですか」との質問に、18名(86%)から「はい」の回答が得られた。「どちらともいえない」には3名(14%)の回答があった。「色々な障害の人がいるが、皆なやる気のある人が来ている」「一緒に仕事をしているのが楽しいし、誕生日会など行事は皆で話し合っている」「楽しい・全員と仲良くやっている」などのコメントがあがっている。また、一部には「うるさい環境は苦手なので困ることはある」といった声も聞かれた。

16.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか

はい 17名 (81%)
どちらともいえない 3名 (14%)
無回答・非該当 1名 (5%)

「フレッシュスタート目白での活動は、あなたの就労に向けた知識の習得や能力の向上に役に立っていると思いますか」との質問に、17名(81%)から「はい」の回答が得られた。「どちらともいえない」には3名(14%)の回答があった。「物を良く知っている職員から色々教えてもらっている」「以前の仕事の経験を活かした活動ができるので役立っている」「いろいろなことを教えてもらいできるようになったので役に立っていると思う」「苦手なことが多いので慣れるようにすることを目的に通っている」といったコメントがあがっている。

17.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか

はい 18名 (86%)
どちらともいえない 2名 (10%)
いいえ 1名 (5%)

「あなたは、工賃等の支払いのしくみについて、職員の説明がわかりやすいと思いますか」との質問に、18名(86%)から「はい」の回答が得られた。「どちらともいえない」は2名(10%)、「いいえ」には1名(5%)の回答があった。「働いた分だけ貰えるので満足している」「仕事をやった分だけ、月末に現金で貰っているが満足している」「最初に説明はあった。なんとなくわかった」「ちゃんと説明してくれてお金がいただけるのでありがたい」といったコメントがあがっている。また、「説明は聞いたことがない」との声も一部に聞かれた。

18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 14名 (67%)
どちらともいえない 7名 (33%)

「あなたは、フレッシュスタート目白の生活スペースは清潔で整理された空間になっていると思いますか」との質問に、14名(67%)から「はい」の回答が得られた。「どちらともいえない」には7名(33%)の回答があった。「当番できれいに掃除している」「掃除は毎日、作業後にみんなでやっている」「物が多い分よく整理整頓されている」「よく整理されている」などのコメントがあがっている。また、「きれいなところとそうでないところがある」「流しやトイレは綺麗にしているが、作業スペースは手狭です」といった声も一部に聞かれた。

19.職員の接遇・態度は適切か

はい 21名 (100%)

「あなたは、職員の言葉遣いや態度、服装などが適切だと感じますか」との質問には、21名全員から「はい」の回答が得られた。「やわらかいしゃべり方で、注意をするときも他の人に刺激を与えないよう配慮してくれている」「今までに経験のない位、すごく丁寧です」「職員はゆるくピリピリ感がなく良いと思う」「言葉使いはいいと思う。服装は問題ない」「しっかりしている」「丁寧で、お母さんみたいに接してくれ、とてもありがたい」「適切で大丈夫」といったコメントがあがっている。

20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 20名 (95%)
どちらともいえない 1名 (5%)

「あなたがけがをしたり、体調が悪くなったときの、職員の対応は信頼できますか」との質問に、20名(95%)から「はい」の回答が得られた。「どちらともいえない」には1名(5%)の回答があった。「転んでケガをした人がいた時に救急車を呼ぶなど複数の職員が対応していた」「何かあれば迅速に対応している」「調子が今一の時に血圧を測ってくれたりする。職員が声をかけてくれる。(仕事を変えてはどうですか)と言ってくれる」「1回だけ体調を悪くしたことがあった。職員から電話があり、ありがたかった」といったコメントがあがっている。

21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 17名 (81%)
どちらともいえない 3名 (14%)
いいえ 1名 (5%)

「あなたは、利用者同士のいさかいやいじめ等があった場合の職員の対応は信頼できますか」との質問に、17名(81%)から「はい」の回答が得られた。「どちらともいえない」は3名(14%)、「いいえ」には1名(5%)の回答があった。「もめ事があったときは、報告し対応してもらっている」「職員が中に入ってくれて、当事者の話を聞いている」「職員の対応は信頼できる」といったコメントがあがっている。また、「障がい者の接し方が甘いと思う。正しい接し方をしていないと思う」などの声も一部に聞かれた。

22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 19名 (90%)
どちらともいえない 2名 (10%)

「あなたは、職員があなたの気持ちを大切にしながら対応してくれていると思いますか」との質問に、19名(90%)から「はい」の回答が得られた。「どちらともいえない」には2名(10%)の回答があった。「体調が悪いと無理をしないでいいよと言ってくれる」「自分のことを理解し対応してくれている」「自分でできないときにすぐに対応してくれる」「話しかけたり目配りしてくれている」とのコメントがあがっている。また、「してくれる時もあるが、(待って)と言われることもある。分かるように言ってほしい」などの声も一部に聞かれた。

23.利用者のプライバシーは守られているか

はい 16名 (76%)
どちらともいえない 1名 (5%)
いいえ 1名 (5%)
無回答・非該当 3名 (14%)

「あなたのプライバシー(他の人に見られたくない、聞かれたくない、知られたくないと思うこと)を職員は守ってくれていると思いますか」との質問に、16名(76%)から「はい」の回答が得られた。「どちらともいえない」「いいえ」にはともに1名(5%)の回答があった。「知られて困ることは無い」「相談事をしたら個別に対応してくれる」「守ってくれていると思う」「相談室で話をしている」「みんながいない場所で相談をする」といったコメントがあがっている。また、「言ったことがないので、分からない」との声も一部に聞かれた。

24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか

はい 18名 (86%)
無回答・非該当 3名 (14%)

「あなたのサービスに関する計画(目標)を作成したり見直しをする際に、フレッシュスタート目白はあなたの状況や要望を聞いてくれますか」との質問に、18名(86%)から「はい」の回答が得られた。「通う日数を増やすことを目標にしており、意見を出して活動内容を替えたりしている」「今の仕事は出来ているので、アイデアも出して新しい仕事のことを考えている」「半年に1回話を聞いてくれる」「よく聞いてくれる」といったコメントがあがっている。また、「したかもしれないが覚えていない」との声も一部に聞かれた。

25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 17名 (81%)
無回答・非該当 4名 (19%)

「あなたの計画やサービス内容についての説明は、わかりやすいと思いますか」との質問に、17名(81%)から「はい」の回答が得られた。「活動内容は承知している」「分かりやすかった」「1回は聞く。分からなければ聞くと教えてくる」「だいたいわかる」といったコメントがあがっている。また、「覚えていない」といった声も一部に聞かれた。

26.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 17名 (81%)
どちらともいえない 2名 (10%)
いいえ 2名 (10%)

「あなたが不満に思ったことや要望を伝えたとき、職員は、きちんと対応してくれていると思いますか」との質問に、17名(81%)から「はい」の回答が得られた。「どちらともいえない」「いいえ」にはともに2名(10%)の回答があった。「話をすれば対応してくれると思う」「不満はないが、対応はしてくれると思う」といったコメントがあがっている。また、「職員が少ないと感じる時がある」「言っても理解してもらえていない」「(待って)と言われるだけなので、どうしていいのかわからない」といった声も聞かれた。

27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 11名 (52%)
どちらともいえない 1名 (5%)
いいえ 5名 (24%)
無回答・非該当 4名 (19%)

「あなたが困ったときに、職員以外の人(役所や第三者委員など)にも相談できることをわかりやすく伝えてくれましたか」との質問に、11名(52%)から「はい」の回答が得られた。「どちらともいえない」に1名(5%)、「いいえ」には5名(24%)の回答があった。「相談窓口は、掲示してあるので知っている」「知っているが、相談は直接職員にしている」「何かあれば、施設長とかに相談する」などのコメントがあがっている。また、「聞いたことがない」「苦情解決のプリントは見ているが説明はなかったと思う」といった声も一部に聞かれた。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
理念及び事業内容は、ホームぺージやリーフレット、広報誌で広く情報提供している

フレッシュスタート目白は(以下、事業所)、2018年にNPO法人VIVIDが開設・運営する就労継続支援B型の障害者支援施設である。「障がいがある人もない人も、お互いの人格と個性を尊重し、相互に助け合える社会を共につくっていく」ことを理念とし、高次脳機能障害を中心に身体、知的、精神、発達障害などを抱えた人の社会参加を支援している。理念及びリユースショップなどの事業内容は、パンフレットや広報誌等で紹介し、ホームページは、毎月更新して最新情報を発信し、ダイレクトに見学希望の申し込みができるようにしている。

広報誌を近隣にポスティングしたり、利用者が店頭配布して地域に情報を発信している

事業所情報は新宿区の社会資源マップに掲載され、区の窓口に置かれているほか、リーフレットを近隣の相談支援事業所や病院などの関係機関へ配布している。毎月発行している広報誌「フレスタだより」は、「高次脳機能障害とはなにか」等障害理解を促進する解説や利用者の「ひとことメッセージ」、リユースショップのセールの予定、リサイクル品提供の募りなど、近隣地区に3000枚ずつポスティングしている。また、事業所は利用者がリユースショップの販売や広報誌の店頭配布を担当することで、直に地域住民との接点を持てる場となっている。

見学時は個別の事情に応じて役職者が対応し、利用希望があれば実習期間を設けている

関係機関へのリーフレットやホームページで情報を発信し、地域活動支援センターや保健センター、リハビリ病院等を通じて問い合わせや見学希望を受け付けており、できるだけ利用者の状況や要望に応じて柔軟に対応している。見学案内は施設長かサービス管理責任者が行い、利用者には見学者の来訪を事前に説明したうえで日程を調整している。見学時は、パンフレットや利用のしおりをもとに活動内容を分かり易く説明し、希望があれば契約前に5回の実習を行い、すべての作業を体験してもらって、サービスの内容を充分理解してもらえるように努めている。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
実習体験を踏まえた納得と重要事項の説明で同意を得、サービス利用を開始している

利用希望者は見学後に5回の実習体験で事業所の雰囲気に触れ、事業所は、事前に支援の配慮を必要とする事項を把握することが出来ている。作業内容に納得のうえで利用開始の手続きを行い、法人の沿革や特色、運営方針、人員配置、営業時間、緊急時対応、苦情解決、虐待防止のための措置等、重要事項説明書に基づいて説明して契約書を交している。専門的な用語については、具体的な内容がわかるように説明し理解を得ている。また、エプロンの着用や当番など事業所内の決まり事を「利用のしおり」や契約書の「留意点」で説明し、利用の理解を図っている。

基本情報シートやアセスメントシートに従って個別状況や要望を聴き取り記録化している

実習時の申し込み書や利用開始時の面談とともに、相談支援事業所や病院、保健所等の関係機関からも利用者情報を得て、障害認定や受給資格、通所経路、緊急連絡先、医療情報(主治医、既往歴、服薬や通院状況)、経済状況、他の福祉サービスの利用等を確認し基本情報シートに記録している。さらに、日常生活動作や家事、コミュニケーション、認知・行動の課題と現状の他、就労経験や成育歴、利用者の好きなこと、嫌いなこと、注意してほしいこと、利用者と家族の要望、事業所利用の目的等をアセスメントシートに記録し、利用者支援に活かしている。

利用者の状況に応じて、最初は半日の短時間から利用開始するなど柔軟に対応している

サービスの開始当初は、利用者のこれまでの生活習慣、障害特性に配慮し週1回や半日の短時間利用から始めるなど無理なく通所が継続できるように個々の状況に応じて柔軟に対応している。利用者の希望や実習の振り返り、「大きな音に敏感」「しゃがみ込むのが難しい」等、配慮を必要とする事項を最初に確認し、作業を割り振っている。さらに毎日の振り返りで新規利用者に関する情報交換を行い、課題があれば支援方法を改善している。利用サービスの終了事例はまだ少ないが、終了記録だけでなく、今後は引き継ぎの手続きを明確にしたいと考えている。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
アセスメント情報を定期的に見直し、利用者の課題に応じた支援計画を作成している

利用開始時の個別支援計画は、契約時に面談で利用者・家族の意向や要望を聴き取り、関係機関からの情報を確認したうえで、利用開始から1か月間の支援目標を設定している。その後、①スタッフ間での振り返りを通じてアセスメント情報を深め、改めて課題を抽出②担当職員が計画原案を作成③ケース会議で検討して原案確定④利用者家族と面談して原案を説明し同意を得て計画確定⑤支援状況のモニタリング⑥半年ごとに見直しを行うという手順で、計画・実行・評価・見直しを繰り返し、利用者の時々の課題に応じた個別支援計画を作成している。

個別支援計画作成の手順や留意点を明確にし、利用者の納得のいく計画を作成している

事業所では、個別支援計画を作成するための手順書に沿って統一した方法で計画を作成している。作成方針は「利用者の強みを活かし、スモールステップで不得意を克服して自立を促進」させることとし、「支援課題には3つまで優位をつける」として留意点を明確にしている。支援内容は評価しやすいように具体的に記載し、目標は利用者目線で分かり易く設定しており利用者からの満足度も高い。計画を緊急に変更する際の基準は特に設けていないが、モニタリングを基にサービス管理責任者が変更の必要性を判断して変更した支援計画を作成することとしている。

毎日の振り返りや個別支援会議で利用者の課題を共有し、支援の適正化に取り組んでいる

利用者の帰宅後、職員は毎日の支援状況を振り返る時間を取り、利用者情報を交換し、支援方法について話し合っている。振り返りの内容は日報に記録し、職員は(非常勤職員も含め)出勤日以外の日報を必ず確認して利用者状況を把握している。また、毎月のスタッフ会議と同時に個別支援会議を開催し、利用者ごとのモニタリングを行い、支援計画の見直しにつなげている。振り返りや個別支援会議に充分な時間を確保して、障害理解や専門性の高い支援を追求しようとする体制があり、職員全員が担当する仕事にやりがいを持って支援に当たっている。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
  • 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
  • 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
  • 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
全職員が個別支援計画に基づき、生活支援や作業支援、職業指導を行っている

事業所は常勤・非常勤職員10名体制で、常勤職員が各利用者の個別担当者となり、利用者に対する生活や作業支援、職業指導を全職員が関わっている。個別支援計画は、スタッフ会議で周知し、毎夕の振り返りでは利用者の特記事項や支援について話し合っている。また、利用者が作成する振り返り感想も日々の思いを知る貴重な情報となる。毎月の個別支援会議では、新規利用者や在籍利用者の状況確認や支援方法を検討している。半年毎のモニタリングでは個別面談を行い、短期目標に対する支援を「達成・継続・変更」で評価し、次の支援計画につないでいる。

ホワイトボードを活用して、視覚的に分かりやすい活動の配置図や写真を表示している

支援の対象を主に高次脳機能障害者とし、視覚・聴覚・知的・発達障害など多様な障害のある人を受け入れ、コミュニケーション方法や配慮事項を把握し、障害特性に応じた支援を工夫している。朝の会では、誰が何をするかを伝えながら写真付きの札をホワイトボードに貼って今日の作業配置図を作り、視覚に障害がある人には名前を呼んでから話しかけ、聴覚に障害がある人には小さなボードを活用している。時間の長短を視覚的に表した「一日の流れ」、図やイラスト、箇条書きを駆使した「仕事の流れ」「値札の書き方」を壁に貼り見て分かる表示にしている。

一人ひとりの自立とは何かを考えながら、自立生活を送るために必要な支援をしている

「自己決定に基づく主体的な生活を営むこと」、また「その能力を活用し社会活動に参加すること」を自立と捉え、利用開始時に福祉サービスの活用や経済状況、本人を取り巻く環境、将来の希望等を聞き取っている。単身生活者や一人暮らし希望者には、状況に応じて他サービス利用の手続や関係機関と連携し対応している。一方、利用者間の悩み相談には個別面談や利用者会で障害について学び、接客を通して人間関係づくりのスキルを高めている。利用者調査では仲間との交流が楽しいとの割合が高く、利用者の定着率の高さからも関係性の良さが読み取れる。

2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
  • 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
  • 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
  • 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
  • 【食事の提供を行っている事業所のみ】
    利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
作業を選択する方法には、希望を募る・シフト制にする・個別に頼むの3つがある

事業所には、リユースショップでの接客と商品管理(仕分・整備・値付け)を中心に、緑化作業、自主製品づくり(ビーズ・クッキー)があり、利用者には最初にこれらの仕事を一通り経験してもらう。利用者が作業を選択する方法には、①利用者全体から希望を募る、②シフト制にする、③個別に頼むの3つがあり、人気が高い作業はシフト制に、利用者が持つ専門性や得意とすることは個別に、それ以外は原則、利用者の希望を第一に考え、朝の会でやりたい作業を選び発表してもらう。作業分配が偏った場合は、利用者間の話し合いや職員が調整する時もある。

利用者に関わることは利用者が主体的に行い、職場への意見や提案を推進している

「フレスタの理念」を作業室の一番目立つ所に貼り、利用者が理解できる言葉で丁寧に説明を行い、利用者と職員が一緒に運営することを実践している。毎日行う朝の会・帰りの会の司会をはじめ、作業の選択、毎月開かれる利用者会では言葉づかい、呼称、身だしなみ、工賃、仕事、行事、事業運営まで全体に関係する大小様々な議題をみんなで話し合っている。利用者会からの要望や提案をスタッフ会議で検討し、決まったことはルールとして貼り出したり説明をするなど、利用者に関わることは利用者が主体的に行い、職場への意見や提案を推進している。

数多くのリサイクル品を作業室に整理・保管しているが、作業スペースは手狭である

作業室には数多くのリサイクル品を透明のケースに収納し名札を貼り保管しているが、作業スペースは手狭である。トイレや相談室、ショップへの通路を確保し足元には荷物を置かない、床にテープを貼りはみ出さないことをルールとしている。利用者による毎日の清掃や月1回の職員による棚整理を行い、空間を確保し安全な歩行ができるように努めている。また、作業に集中できるよう1時間ごとに休憩を入れたり、BGMを流している。音や視覚が気になる利用者には集中できる場所を提供し、ショップ、作業室、トイレ等の各部屋をカーテンで仕切っている。

3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
  • 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
  • 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
  • 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
  • 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
  • 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
    服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
毎日の声かけや見守り、毎月のバイタルチェックをし、利用者の変化に注意を払っている

通所時には利用者の表情や顔色、しぐさ、声の調子等いつもとは違う小さなサインを見逃さないよう注意し声かけや見守りをしている。毎月の体重・血圧・体温・脈拍測定を行い、風邪やインフルエンザの好発期には毎日検温し、健康チェック表に記録して変化に注意を払っている。朝の会では、気分や体調を自己申告し、ラジオ体操や1時間おきの休憩を取り入れている。また、うがいや手洗いの励行、食器や衛生面の管理、感染症等の予防対策に努めている。更に吐しゃ物処理についてビデオで学びキットを購入したり、感染症マニュアルの活用法を検討している。

必要に応じて家族や保健師との連携や、通院同行をして主治医の助言を受けている

実習申込時や利用開始時に、医療、障害、健康状況等を把握し、麻痺の有無、高次脳機能障害の状況、作業中の服薬や病歴を聞き取り、基本情報に記録し周知している。また、アセスメントシートでADLやIADL、認知・行動の状況、突発行動などを整理し、配慮することや支援方法等を検討している。更に、必要に応じて家族から情報を得たり、相談支援事業所や保健センターと連携している。利用者への接し方や対応が難しい時、利用者の報告や相談から医療的なサポートが必要な場合は、協力医への相談や利用者の通院に同行して主治医の助言を受けている。

てんかん発作がある場合は薬を預かり、発作時には正確に記録を取っている

利用者の高齢化に伴って生活習慣病等の内科的疾患も増え、必要に応じて食生活の助言や食事チェックをしている。服薬管理は自己管理を基本に、希望や状況によって昼食時に声かけや薬の空袋で服薬の確認をしている。また、緊急時や災害時に周囲の支援を受けやすくするために、「ヘルプカード」の説明を行い配布している。てんかん発作のある利用者の頓服薬を預かり、定期的にチェックを行い、発作が起こった場合は日時や場所、意識や状態、体温、血圧、脈、呼吸を測定し発作時の状況を正確に記録している。

4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
  • 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
  • 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
  • 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
本人の意向を尊重し、本人と家族の意向が異なる場合は納得のいく話し合いに努めている

事業所では一人暮らしの利用者は6割を占め、本人の主体性を伸ばすために家族との関わりは原則、必要最小限にしている。また、未成年や家族と同居している場合は、家族の意向が本人の生活や将来に大きく関わるため、密な連絡を取るよう心がけている。家族へ連絡する場合は本人の同意を得、電話や連絡ノートを活用したり、個別面談を行うこともある。あくまでも支援する対象は利用者本人であることを忘れず、本人と家族の意向が異なる場合は、納得のいく話し合いに努め、利用者の代弁をすることもある。

毎月、事業所の様子を分かりやすい言葉と写真で綴った「フレスタ通信」を届けている

必要に応じて利用者の日中の様子を家族へ連絡する他、家族へは定期的に広報誌等を利用者経由で届けている。毎月発行する「フレスタ通信」は、B5サイズ8頁という紙面を使い、イベントのお知らせや報告を中心に載せ、分かりやすい文章や写真を多用し臨場感あふれる編集で読み手に伝わる工夫をしている。更に毎月発行する地域向け「フレスタだより」や年2回発行する法人機関誌「VIVIDLITTER」も家族に届け、法人や事業所の動き、活動の状況を伝えている。事業所は、家族との定期的な面談や家族同士が交流し合える場の必要性を感じている。

一人暮らしの割合が高く、保健センターや相談機関等のサービス提供機関と連携している

事業所は家族の他に保健センターや相談支援事業所、他のサービス提供機関等との連携も必要に応じて行っている。開設1周年イベントや事業所の節目のイベントに家族を招待したり、数は少ないが家族から直接相談を受けることもあり、必要な情報の提供や短期入所等の福祉サービス利用申請、行政手続き等の相談に応じている。家族の高齢化に伴い、家族の世話をする利用者も出始め、親の高齢化への対応の必要性を感じている。建物内に同法人が運営する相談支援事業所はあるが、就労継続支援事業所としてどこまで対応していくかは今後の課題と考えている。

5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
  • 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
  • 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
障害への理解を深めようと広報誌「フレスタだより」で、地域住民へ情報発信している

「インクルーシブな地域社会」を創っていくことを理念に掲げ、障害者就労や障害について地域の理解を深めるための情報を記載した「フレスタだより」を毎月3000部発行し、近隣住民へ配布している。A4表面には高次脳機能障害や就労継続支援B型事業所、合理的配慮など難しい用語を一般向けに分かりやすく解説し、地域へ向けた利用者メッセージ、地域の一員として働く利用者の様子等を伝えている。裏面にはショップの月間カレンダーを載せ、セール情報等お得な情報など質の高い情報発信は、地域住民の理解が一層深まる取り組みとなっている。

地域住民との接点を増やすことで、「地域の中のフレスタ」が認識されてきている

リユースショップは大通りに面した人の行き交う場所にあり、店内は豊富な商品が揃い、時間帯やセール日によっては人が混みあう。ショップで接客する利用者は客として訪れる地域住民に対し、店員として最高の接客をしようと毎朝、接客用語をみんなで復唱し、身だしなみを確認し接客に臨んでいる。緑化作業では植え付けデザインを企画し、季節に合った色とりどりの花を心を込めて育て、高齢者との触れ合いもある。このように地域の中で働くことが利用者の社会参加を実現し、地域住民との接点を増やすことで「地域の中のフレスタ」が認識されてきている。

今後は利用者の生活圏ごとの地域情報を提供して行きたいと考えている

事業所ではショップや緑化作業以外にも、クッキーやビーズ等の自主製品を作り、地域のセンター祭や共同バザール、百貨店イベント等へ出店販売している。これら地域活動を通して、近隣小学校学童クラブのハロウイン企画に参加する等の関係性ができてきたが、自治会に加入し、地域情報を回覧で見ても行事等が休日や夜間のため参加ができていない。一方、コンサートやイベントの招待を利用者へ周知し希望者を募ったり、また事業所としてイベントに参加することもある。今後は、利用者の生活圏ごとの地域情報の提供を充実させたいと考えている。

12.【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている
  • 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
  • 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
  • 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
  • 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
  • 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
【講評】
利用者の希望や適性、専門性など利用者の強みに着目した作業支援に取り組んでいる

利用者は通所するとタイムカードを打刻し、ロゴ入りエプロンに着替え、朝の会では接客用語をみんなで復唱、一人ひとりの今日の仕事を確認し合い、仕事に向かう準備をしている。リユースショップ、緑化作業、自主製品づくりなどの作業があり、利用者の希望や適性に合った仕事を行っている。理解度や身体的障害で作業が難しくても作業工程を細分化し、均一性を求められる作業には自助具の活用で利用者の持つ強みを活かした主体的な活動を工夫している。利用者調査では「積極的になった」「経験を活かせる」等の多くの声が出きている。

「出勤日手当」を設けて、通所日を増やすモチベーションを高める工夫をしている

いつかは就職して働きたいと願って利用を始める人、作業を通して再び就職意欲が高まってきた人もいる。事業所は常に一般就労を視野に入れ、就労支援センター等と連携をとり就労への道を後押ししている。一方、高次脳機能障害の特徴から週5日通所が難しい利用者も多く、体調不良や自己都合の欠席も見受けられたことから、出勤日手当を設けて通所日を増やすモチベーションを高める工夫をし、利用者会で説明を行っている。工賃明細書のコメント欄には支給額の根拠を明記し、9割近くの利用者が「工賃の支払いのしくみはよく分かる」と回答している。

通所者数の増加に伴い、新たな仕事の開拓や自主製品の開発等の取り組みが始まっている

開所2年目もリユースショップを中心に順調な事業運営をしている。ショップの存在や働く人の顔が見え、かつセール情報満載の「フレスタだより」を毎月住民へ配布する効果は、日々の集客数につながっている。ただ、ショップは天候に影響され仕事や工賃にも影響を及ぼすこと、通所者数の増加に伴い作業スペースの確保が困難なことから、新たな事業や仕事の開拓、自主製品の開発と販路拡大が課題となりつつある。「フレスタだより」に仕事募集の欄を設ける等取り組みも始まり、今後、地域にある潜在的な仕事の発掘が地域共存の活動に広がると考えている。

【講評】
個人情報の使用については「使用同意書」や「利用承諾書」を交して承諾を得ている

利用者情報の扱いに関しては、契約時に「個人情報使用同意書」を交して、あらかじめ文書による使用の同意を得ている。また、フレスタ通信やホームページ、法人機関誌「VIVID通信」への写真掲載や、毎月広報誌「フレスタだより」を近隣へ多数配布していることから、「写真および動画利用承諾書」で、利用の同意を得たうえで個人情報を使用している。個人の持ち物は名前を付けた引き出しを設けて各自が管理し、「利用のしおり」等を通して、利用者自身にも事業所で知り得た個人情報を他に漏らさないように求めている。

限られたスペースの中で、プライバシーの保護や羞恥心への配慮を工夫している

事業所ではリユースショップや自主製品作り等複数の作業を同時進行しており、限られたスペースの中で、トイレの前に暖簾をかけて目隠しを作ったり、着替えや排泄の支援が必要な時には相談室を使い、同性介助を徹底して利用者の羞恥心に配慮している。また、個人情報が他の利用者の目に触れないように、床にテープを張って事務スぺースに利用者が立ち入らないようにしている。個人的な相談事は離れた個室で受け付けるようにしているものの、家族の話題が他の利用者の耳に入ってしまうこともあり、相談の仕方をさらに工夫する必要があると考えている。

当日の作業内容は利用者の意思を尊重して決め、作業に取り組みやすいようにしている

利用者支援マニュアルに「作業種は利用者の意向を優先的に決める」ことを明記しており、朝の会で、仕事の分担を利用者の意思を尊重して決めている。利用者が希望する作業に取り組みやすいように、各々の適性や能力に応じて作業を細分化したり自助具を工夫し支援している。安全性の確保の為に利用者の言動を制限せざるを得ない場合も「ダメ」などの禁止用語は禁句とし、利用者のプライドや価値観に配慮して制限する理由をわかりやすく説明している。職員は、互いに支援を振り返ってチェックし、利用者の気持ちを傷つけることのないように努めている。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
「利用者支援マニュアル」や作業毎の手順書を定め支援や利用者の業務に役立てている

事業所では、危機管理、感染症対策、虐待防止等のマニュアルの他に、「利用者支援マニュアル」を作成し「利用者との関係は公平であることを常に意識」し、呼称や言葉遣い、服装等、利用者対応の基本事項や通所・受け入れの手順やショップ販売に関する手順を明記し利用者支援に役立てている。利用者の作業は多肢にわたるため、リユースショップのバックヤード作業やショップ当番、自主製品の製作、緑化作業、受託作業など作業毎に、イラストや図を交えたわかりやすい作業手順を作成し、所内に掲示して利用者が見て分かるようにしている。

適宜マニュアルや手順書の修正を行っているが、改変基準の明確化が期待される

事業所では、日々の振り返りに十分な時間を確保し、支援状況についての情報を交換して、その記録は常に全職員が日報を確認して把握している。サービスの基本事項や手順書の改変の基準は明確に決められてはいないものの、毎月のスタッフ会議や個別支援会議等で検討して適宜修正している。工賃規定の見直しは、利用者からの意見も反映するように努め、就労意欲の向上につながるように出勤日手当を新たに設けるなどにも取り組んでいる。様々な障害の利用者数が増えるに従い、支援方法の見直しが必要となっており、改変基準の明確化が期待される。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

このセクションは事業者によって更新される情報です。

評価情報

【評価実施期間】

2019年11月26日~2020年3月19日

【評価者修了者No】

H1001001,H0202082,H1101007

評価結果のダウンロード

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