評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
①家族の力が弱くなっている現在、家族の絆を支え、安心して暮らせるように、私たちは支援します。
②社会は時代とともに変遷していきますが、どんな制度の下にも困っている人々は存在します。私たちはもっとも困っている人々の命と生活を支えます。
③利用者に深い共感を持ちます。
④地域の方々に感謝します。
⑤社会・地域の要請に応えること。
⑥人とひとの絆を大切にすること。
⑦水・電気など資源を大切にし、防災に心がけ火を出さないこと。
職員に求めている人材像や役割
・組織のなかでの自分の立ち位置を明確に理解し、自分の役割を精一杯果たすこと。
・やさしさと共感できる気持ちを持っていること。
・制度を理解し介護計画書に基づく適切なサービス提供ができること。
・組織の一員としての自覚とプライドを持つこと。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・法人の理念や施設の運営に共感できること。
・人権と個別性を尊重して公平平等なケアを提供していることに誇りを持つこと。
・区民を助け、地域の福祉向上に貢献すること。
・常に温かい思いやりを持って業務にあたってほしい。
全体の評価講評
特によいと思う点
事業所では利用者の生活に入り過ぎないことを留意しています。利用者が支援を必要とする場面に焦点を当て、且つサービスの工夫によって利用者自身が自分で出来ることが可能となる方法を検討し、必要以上のサービスをしないよう注意します。また固定の職員がサービス提供をするのではなく、複数職員でサービス提供を実施しています。利用者と職員が一定間の距離を保ち、利用者の生活に立ち入り過ぎないことに配慮する為です。上記を実施することで利用者の自立的、主体的な生活を守り継続させ、地域での暮らしを支えることを目指しています。
事業所が、運営協力しているボランティア団体「すみれ会」に協力してもらい、例えば、傾聴ボランティアとして利用者宅に定期的に訪問してもらったり、孤立を防ぐ目的で話し相手を担って頂くようにしています。また、外食やコーヒーを飲みに行きたい等の利用者の要望を叶える為に、付き添いを行える体制が確立されており、地域資源を最大限に活用し、介護保険サービスと介護保険外サービスを組み合わせ、利用者一人ひとりの、その人らしい暮らしを支えるようにしています。
地域との絆を深め地域共生社会に向けて確実に取り組みを行っています。行政・社会福祉協議会・医療機関・介護事業所・地域代表者等が参加し介護・医療連携推進会議を年に2回開催しています。会議では、地域の生の声を基に情報共有する機会になっており、独居生活の住民に生活支援を行うことに繋がっています。困っている方の相談を待つだけではなく、積極的に生活の困りごとの情報収集を行い地域連携を、日々、強化しています。
さらなる改善が望まれる点
経営層は、広報活動、外出支援、ボランティアとの連携、職員の知識・技能の向上等、様々な課題や改善が必要な点を既に認識しています。今後は、これらの課題解決や改善に取り組む為に、例えば、「やらなくても良い業務、利用者にも職員にも必要ない業務」等を視点として、重複業務の削減等を図る事も期待されます。また、新規ICTの導入により、大きな効果を得る為に、経営層は、事業に必要な情報の収集・共有・運用方法等、できる限り議論を尽くし、全体最適を企図し、直接介護サービスの質の向上に繋げて欲しいと思います。
新規ICTシステムの導入を踏まえ、介護過程の展開、マニュアル、OJT、チャレンジシート、法人内研修制度の連動性・相乗効果の向上に期待します。法人の歴史・伝統や歴代の先輩職員の手による積み重ねられた手引書等、他の法人には無い財産を活かし、例えば、マニュアル類に基づくOJTの仕組み(常勤・非常勤問わず)、マニュアル類に明示されている知識・技術の習得のチェック、チェック後の目標管理・評価等、多摩同胞会の人材育成システムの基幹を、さらに強固なものとする事を期待します。
個々に長期・短期目標を捉えた個別援助計画書の作成を行っています。目標の設定は、アセスメントから利用者の課題を抽出し設定しています。計画書には目標設定だけではなく、目標設定に至った経緯として課題を記載することで、より整合性を図ることができます。この事を踏まえ、今後は、アセスメントと個別援助計画書は、断片的にとらえるのではなく介護過程の展開の中で連動させることを意識し、さらに利用者に合った介護サービスとなることを期待します。
事業者が特に力を入れている取り組み
サービス開始時は訪問回数を増やし利用者の生活を把握、生活のどの場面で支援が必要かを検討します。服薬管理、ゴミ出し、食事の準備等、最初は生活場面全体に介入しながら様子を確認します。その後、訪問を積み重ねる中で、利用者が出来ること、職員が環境を整えたり準備する事で利用者自身が出来るようになることを判断し、サービス内容や訪問回数を変更します。利用者が出来る事を維持し、主体的・自立的な生活が継続できるよう、常時ニーズを把握し、サービス内容を更新する事に、力を入れています。
管理者は、各利用者について入ったケアマネジャーからの連絡や訪問看護からの注意点等の必要な情報を、その都度、相談記録ファイルに取り込んでいきます。また、業務日誌等から把握した利用者の状況から、周知徹底すべき情報を判断・抽出し相談記録ファイルに転記しています。相談記録ファイルは、職員が、出勤時に必ず目を通すことが義務付けられ、確認後押印する事になっています。利用者についての情報共有を徹底する事で、サービスの標準化を図る事に力を入れています。
最期まで自宅で生活したいと思っている利用者が多い事から、終末期支援に力を入れています。終末期であっても、利用者本人の希望や要望を踏まえ、在宅生活が継続できるように努めています。例えば、余命半年の利用者が、症状の進行により外出が出来なくなっても、本人が希望する絵画制作の支援を実施した等の事例があります。利用者それぞれの、生きる希望や価値を尊重して、その実現を支援出来るように、力を入れています。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:利用登録している10名を対象としました。
- 調査方法:アンケート方式
・アンケート方式としました。
・調査票は事業所経由で利用者に配布し、利用者からの郵送により評価機関が直接回収しました。 - 有効回答者数/利用者総数:8/10(回答率 80.0% )
・回答者の内訳は、「利用者本人」2名、「本人が家族や介助者と相談しながら回答」3名、「家族が本人の気持ちを推察して回答」1名、「無回答」2名でした。
・事業所のサービスに対する総合的な満足度を問う設問では、全員が「大変満足」「満足」と回答しており、利用者の総合的な満足度は非常に高い水準にあると推察されます。
・事業所への意見・要望では、「満足です。何か伝えるとすぐ対応してくれます」といった意見がありました。
・共通評価項目で「はい」の回答割合が8割を超える設問は、問3「情報提供・助言」、問4「職員の接遇・態度」、問5「病気やけがへの対応」、問7「プライバシー」、問10「不満・要望への対応」で、「はい」の回答割合が6割以下の設問はありませんでした。
アンケート結果
1.職員が替わる場合も、安定的なサービスになっているか
「あなたを担当するヘルパーや看護師に変更があったときでも、サービスはいつもと変わらず受けられていると思いますか」と尋ねました。回答割合は「はい」75%、「どちらともいえない」25%でした。各回答者からのコメントはありません。
2.いつでも通報ができ、依頼・相談等に対応されているか
「あなたは、事業所にいつでも連絡でき、依頼・相談等に対応してくれていると思いますか」と尋ねました。回答割合は「はい」63%、「どちらともいえない」38%でした。各回答者からのコメントはありません。
3.職員から必要な情報提供・助言を受けているか
「あなたは、ヘルパーや看護師等が必要な情報提供や助言をしてくれていると思いますか」と尋ねました。全員が「はい」と回答しています。各回答者からのコメントはありません。
4.職員の接遇・態度は適切か
「あなたは、職員の言葉遣いや態度、服装などが適切だと思いますか」と尋ねました。回答割合は「はい」88%、「どちらともいえない」13%でした。各回答者からのコメントはありません。
5.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「あなたがけがをしたり、体調が悪くなったときの、職員の対応は信頼できますか」と尋ねました。回答割合は「はい」88%、「どちらともいえない」13%でした。各回答者からのコメントはありません。
6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
「あなたは、職員があなたの気持ちを大切にしながら対応してくれていると思いますか」と尋ねました。回答割合は「はい」75%、「どちらともいえない」25%でした。各回答者からのコメントはありません。
7.利用者のプライバシーは守られているか
「ご本人やご家族のプライバシー(他の人に見られたくない、聞かれたくない、知られたくないと思うこと)を職員は守ってくれていると思いますか」と尋ねました。回答割合は「はい」88%、「どちらともいえない」13%でした。各回答者からのコメントはありません。
8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
「あなたのサービスに関する計画(目標)を作成したり見直しをする際に、事業所はあなたや家族の状況や要望を聞いてくれますか」と尋ねました。回答割合は「はい」63%、「どちらともいえない」25%、「いいえ」13%でした。「いいえ」と回答した人から、「わからないので」といった意見がありました。
9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
「あなたの計画やサービス内容についての説明は、わかりやすいと思いますか」と尋ねました。回答割合は「はい」63%、「どちらともいえない」25%、「いいえ」13%でした。「いいえ」と回答した人から、「わからないので」といった意見がありました。
10.利用者の不満や要望は対応されているか
「あなたが不満に思ったことや要望を伝えたとき、職員は、きちんと対応してくれていると思いますか」と尋ねました。回答割合は「はい」88%、「どちらともいえない」13%でした。各回答者からのコメントはありません。
11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「あなたが困ったときに、職員以外の人(役所や第三者委員など)にも相談できることをわかりやすく伝えてくれましたか」と尋ねました。回答割合は「はい」63%、「どちらともいえない」「いいえ」「無回答・非該当」がそれぞれ13%でした。各回答者からのコメントはありません。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
法人単位での中長期計画・単年度計画に基づき、堅実に運営されています
3カ年の中長期計画が策定されています。3カ年後のあるべき姿を、管理・職員・地域支援・利用者サービスの4項目毎に目標設定し、現状を踏まえ、あるべき姿に到達するための課題を抽出しています。計画は、単年度毎に大筋での計画内容が明示され、これらの計画に基づき、さらに事業所単位での計画が練られており、着実・的確に課題を解決する仕組みになっています。計画の進捗は、理事長等の法人上部経営層や法人監事と事業所経営層により管理され、社会福祉法人として、模範的な法人単位での堅実運営がなされています。
エリア単位等での計画の策定について、議論を深める事を期待します
2000年代より、事業所エリア、種別等が多様化・細部化しており、神田地区の事業種別は10種別以上となっています。府中地域等で展開されている特養等の事業、神田地域内で展開される同一事業等の分類を踏まえ、効率的な広報活動、サービスの多摩同胞会ブランド化の強化、エリア単位での中長期・単年度計画の策定、既存計画書内での計画項目のあり方、稼働率等の目標数値のさらなる明示化、アクションプランの見える化等、法人経営・事業所経営を、さらに効率化・強化する為の事業計画のあり方について、議論を深める事を期待します。
継続して外部評価と内部自己評価に取り組み、事業所の発展・改善に活用しています
運営やサービスについての外部評価を積極的に活用しています。第三者評価は、開設時より連続受審しており、評価結果を事業計画に反映させています。また、内部での自己評価にも取り組んでいます。内部評価では、会議のあり方、書類の管理、衛生・安全管理、苦情対応等、30項目以上あり、これらの評価結果を集計し、職員間で共有するようにしています。これらの評価結果は、管理者が分析し、次年度の事業計画に反映させていく仕組みとなっており、事業所の発展・改善に活用されている事は、高く評価できます。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
文書や内部研修等により、法や倫理の浸透を図っています
法人の理念体系、守るべき職業倫理、関係法令等について、服務規律規定、法人内で策定されたマニュアル、入職一年目の常勤職員を対象とした研修等の複数の手段により明示し、職員への浸透を図っています。これらの法や規範、多摩同胞会ブランドとしてのサービスのあるべき姿、それらを実現するための事業種別毎のマニュアル等は法人の全職員が理解する必要がある事を踏まえ、これらの書類を統一的・簡易的なテキストとして再編集・配付する等、より集約的・効率的な浸透方法について、再検討される事を期待します。
不満や要望に対しては、迅速・丁寧に対応しています
サービスの利用開始時には、利用者や家族へ、苦情の受付・対応について書面で説明するようにしています。また、施設外部の第三者委員の存在等も紹介するようにしています。平成30年度に当評価機関が行った、利用者へのヒアリングや家族へのアンケート調査における、「不満に思ったことや要望を伝えた時に、職員はきちんと対応してくれるか」という設問に対して、9割程度が、「はい」と回答していることから、迅速・丁寧に解決にあたっている事がわかります。
地域住民を巻き込んだボランティア活動を積極的に推進しています
地域住民を対象として、施設内での活動支援や地域に居住する高齢者の話し相手やお茶飲み等のボランティア活動を推進する為に、「すみれ会」と称した団体を組織化し、施設内外でのボランティア活動を活性化させています。このボランティア団体は、ボランティア活動の他にも、会員が主体となり「福祉や介護の勉強会」等も開催しており、それらの開催支援もしています。施設機能を活用して、住民の自助・互助を推進・支援する活動は、単なるサービス提供事業者の枠を超えて実施しており、今後も拡大・発展して欲しい取り組みです。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
法人の理念である「防災」を常に心がけ、職員にも周知しています
法人の基本方針には「防災を心がけ火を出さないこと」「常に安全を心掛けること」「自然災害に備えること」等が明示されています。それらの方針の実現の為、防災マニュアル(火災編、地震編)、かんだ連雀BCP等が策定されています。また、職員一人ひとりの年間目標(チャレンジプラン)の中に、防災に向けて取り組むべき心得や項目が設定され、日頃のサービスに組み込む事とされています。今年度は震度7を想定した防災訓練を行う予定があり、かんだ連雀BCPに応じた動きを実施し且つ必要な見直しを行い、継続的に一層の防災対策に努めています。
施設内での事故防止研修により、職員の危険を予測する力を培っています
東京都の初級リスクマネージャーの講習を受けた管理者により、内部で事故防止研修が実施されています。利用者の生活場面で起こる事故を防ぐために、危険を予測する訓練を行います。施設での利用者の何気ない生活場面を撮影した写真を元に、「職員が後ろを向いている」、「椅子から立つ時の転倒が予測される」、「手元の洗剤を誤飲する可能性がある」等、職員は起こり得る事態を予測し、対応策を考案します。実際のサービス場面に根差した題材を利用した効果的な研修になっています。危険防止の意識が高まったという職員の研修報告も挙げられています。
個人情報管理及び情報共有を適切に行っています
個人情報管理規定等により、個人情報を守るためのルールが整えられています。例えば、新人研修では個人情報に関わる項目を重点的に学ぶ予定が組まれ、介護は重要な個人情報を扱う職務である事・知りえた情報の取り扱い方法等について習得します。パソコン運用上のルールは事務局本部で管理され、パスワード管理や機器の施錠管理、インターネットでの情報収集は介護に不要な情報は取り払われる等のルールにより、セキュリティの徹底を図っています。今後は、情報収集に関するルール等については、必要性を踏まえ、再検討されることを期待します。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
仕事内容や勤務年数・職位に応じた給与額等をわかりやすく明示し、人材募集しています
職場紹介の冊子を作成し、利用者やそれぞれの職場で働く職員の写真を掲載したり、法人の理念や目指すサービスのイメージ像、職場としての魅力、人材育成制度等を、わかりやすく紹介しています。なかでも、年間公休日・平均残業時間・育児休業取得率・10年以上の勤務者数を数値で明示したり、勤務年数や職位に応じた年収レベルを明示する等、できる限り公正・正確に、就職を希望する側に役に立つ情報を伝えるようにしています。法人が大切にする情報や追求するイメージを伝えようとする取り組みは高く評価できます。
職員主体により、直接介護サービスの質の向上を図る仕組みを機能させています
食事、入浴、排泄、移動・移乗等の直接介護サービスについて、「研究会」と称して、毎月、職員間で話し合いを重ね、直接介護サービスの質の向上を図っています。これらの取り組みは、利用者へのヒアリングや家族へのアンケート調査における、「必要な介助を受けられているか」という設問に対して、90%程度が、「はい」と回答し高い満足度を得ていることから、効果を上げていることがわかります。今後は、研究会で話し合った困難事例や研究結果を、法人内外を問わず蓄積・共有するための、法人全体での研究大会等の仕組みづくりを期待します。
目標管理制度を中心として、人材育成に取り組んでいます
法人の人材育成の中心は、目標管理制度となっています。職員の自主的な目標や、上長との面談に基づく目標を立て、評価し給与に反映させています。また、法人内で内製化された研修制度も充実しています。新任職員研修、基礎介護技術研修、感染症や認知症等の専門知識習得研修等があります。目標管理制度と法人内研修は、さらに連動性を高め、効果を向上させる為に、例えば、上長からの付与目標欄を追加したり、技術・知識を測定した上でより具体的な改善目標を設定する等、目標管理への上長のさらなる積極的な関与、仕組みの強化・発展を期待します。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
訪問する職員によって、利用者の残存能力等に対する見解の差異がある事が原因となり、サービスの在り方も違ってきてしまう事を課題として捉え、平成29年度末から、事業所内で勉強会を行い、援助内容・利用者宅環境・残存能力等の情報共有を行いました。また、平成30年度は、さらに技術的な指導も含めた会議へとバージョンアップし、継続的に課題解決・サービスの質の向上に取り組んでいます。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
定期的に勉強会という形で情報共有を徹底しています。その他にも、業務日誌等も活用し、課題を解決し、さらに改善を図るようにしています。平成30年度は、ボランティア団体と連携し、趣味や生き甲斐の領域でも支援できるようにしています。今後も継続して欲しいと思います。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
・施設設備について、複数年度での大規模改修を計画しています。平成29年度は、ベランダの雨漏り改修、フロア家事室の水漏れ改修を実施し、無事に完了しています。
・平成30年度は、空調関連の修繕や特殊浴槽の交換等の計画を準備しています。費用見積もり・予算化・補助金申請等を進めています。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
法人・事業所の特徴である、民主的な意思決定・計画的な事業推進の手法に基づいて、順次、施設設備の改修や、機器の交換を進めています。設備関連の破損・消耗等は、比較的予見しやすい事を踏まえ、今後は、中長期での各年度の具体的な計画や、10年単位での大規模修繕の見通し等、見える化する等の検討を期待します。
サービス分析結果
【講評】
住み慣れた街・自宅での高齢者の暮らしを支える事業所の役割を発信しています
ホームページでは、法人全体で、子育てから介護まで、家族の様々なライフステージに応じたサービスを展開していることが紹介されています。その中で、事業所の方針や職員の様子・サービスを実際に利用している高齢者の様子等が分かる写真等が掲載されています。また、パンフレットもダウンロードできるようになっており、情報を収集しやすように配慮しています。今後は、ホームページにおいて、より各種事業のアピールが、個別にできるように、トップページから、サービス種別を見やすく・わかりやすくする事や内容の充実等の改善を期待します。
サービスの情報を行政や関係機関に直接伝える機会を設けています
スタートして間もないサービス事業の実際が分かるように、行政・関係機関・地域住民の代表者を招き、連絡推進会議という形で、サービス実践を伝える機会を設けています。利用者への個別のアプローチの内容や、サービス開始からの変化の過程や事例等を伝え、高齢者福祉に関わる地域の関係者にサービスに対する理解を深めてもらっています。様々な機会により、サービスを広く周知し、サービスの利用の促進に繋げている取り組みは、高く評価できます。
サービスの利用に至っていない高齢者に、情報が行き届くような広報活動に期待します
常時、ケアマネジャー・家族からの問い合わせに応じ、料金表等を配付しています。ケアマネジャーからの依頼でサービス提供が実施される形が多い一方で、サービスを知らない高齢者本人・家族・地域住民への情報提供が少ないように思われます。住み慣れた地域や自宅での生活を強く望む高齢者の孤立化を防ぐ為にも、サービスを必要とする方々に、サービス情報が広く行き渡り、利用が促進されるように、例えば、施設・事業所の見学会等、さならなる広報活動の強化を期待します。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせがあった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
利用者の生活スペースに入ることを留意して、丁寧な事前説明を行います
重要事項説明書に、緊急時に利用する通信機器の貸し出しや買い物代行上のルール等についても記載する等、利用者や家族に分かりやすく・明確に説明するようにしています。また、鍵の預かり証や預かり金管理簿等の書面を活用し、双方で行き違いが生じないように対応しています。利用者の重要な個人情報を扱うサービスである事にも鑑み、個人情報等の使用目的は、より明確に説明し同意を得るようにしています。利用者・家族・事業者間で誤解が生じないよう一連の説明を丁寧に行い契約を交わしています。
利用者にとって、最もサービスが必要な時間帯を調査します
サービスの開始時は、利用者の一日の生活を細かく把握する為に、訪問回数を多くしています。まずは、利用者がどんな一日を過ごしているのか理解を深めるようにしています。さらに、服薬管理の際、確認時間帯はいつが良いか、入浴支援をする際に必要な支援内容は何か等、利用者がサービスを必要としている時間帯等を明確にします。このような取り組みにより、利用者と職員が顔を合わせる機会も多く取れ、信頼関係も深まるようにしています。
利用者が、自立・安心した生活を送れるように支援しています
サービスの開始時こそ、細めな訪問を実施しますが、段階的に必要最低限の訪問回数・サポートに移行するようにしています。移行に伴い、利用者が自分の力で出来る形態を検討するようにしています。例えば、入浴や、ごみ出しについて職員が事前準備をし、環境等を整える事により、利用者自身で出来るようになった事例や最終的には訪問はせず、職員の電話確認だけで入浴が出来るようになった事例が確認できました。個別の状況に応じながら、訪問サービスの回数を柔軟に変更するようにしています。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
独自のアセスメントシートが用意されています
アセスメントシートは、随時見直し、バージョンアップが図られています。現行のアセスメントシートの内容は、一般的な生活状況や、日常生活動作等の項目の他に、訪問系サービスである事を踏まえ、利用者の顔写真を収集したり、住宅環境、使用している寝具、排泄時の使用便座、家族が気になっている利用者の症状や家族が自身で行っている医療処置等の情報を収集するようにしています。これらの項目を、聞き取りの順番にも考慮して、簡潔な書式でまとめており、業務の効率化の観点からも、職員が使いやすい・見やすい書式になっています。
利用者がその人らしく生活が出来る様に、評価シートの記載内容の再検討を期待します
利用者一人ひとりがその人らしく生活が出来る様に、介護計画書に基づく支援を行っています。しかし、サービスの質を向上させる為には、現状の支援だけではなく、今後に向けたさらなる対策を期待します。例えば、評価シートの下段に設けてある評価の記載欄には、「プラン通りに実施」という記載が見受けられますが、プラン通りに実施して今後の支援をどの様に対策するのかが見えません。例えば、評価は、サービスの継続・中止・一部変更・変更の視点で行う等、評価シートの記載内容について再検討を期待します。
新規ICTシステム導入を踏まえ、統一的な介護過程の見える化・効率化を期待します
事業展開が多様化・細分化されている事を踏まえ、利用者情報の収集・アセスメント・ケアプラン策定・モニタリング・記録等の介護過程の展開について、事業種別・職種を超えた統一的な流れの整理・見える化の再検討を期待します。多摩同胞会としての、サービス提供の設計図として、「誰が、どのような書式で、どのタイミングで、どのようにプラン化し、どのように記録し、見直すのか」等、新規ICTシステムの導入を踏まえて、利用者・職員の双方にとって、最適・効率的なサービスを提供できる仕組みになる事を期待します。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成し、柔軟に見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画に基づいて支援を行っている
- 利用者が望む生活像に基づき、日常生活において利用者自身が選択、判断できるよう支援を行っている
- 利用者の心身の状況、家族の状況に応じて随時必要なサービスを利用できるよう、柔軟に対応している
- 訪問サービスを利用していないときも、利用者の状況把握のための働きかけや見守りを行っている
- 利用者の支援は、主治医や関係機関、関係職員が連携をとって、支援を行っている
【講評】
利用者が望む生活を実現する為に、柔軟に対応しています
職員は、各利用者のニーズを踏まえて、生活支援として必要な時間帯に訪問するようにしています。通常、自宅に訪問していない時間帯でも、利用者の身体状況や生活状況の実態を把握し、訪問時間を柔軟に変更し対応しています。必要に応じて、1日複数回の訪問も行っています。自宅内での服薬管理やおむつ交換だけではなく、利用者が望んでいる外出支援にも積極的に取り組む等、利用者の自己選択や判断を尊重して、柔軟に支援しています。
ICT機器を活用して、多職種連携で利用者の支援を行っています
利用者・事業所・外部訪問看護ステーションの間で、ICT機器等を活用して、迅速に情報共有をしつつ、連携するようにしています。利用者と職員は、双方がサービス利用に専用の携帯電話を所持しています。携帯電話は、ダイヤルを回さなくてもボタン一つで連絡のやりとりができるようになっており、利用者が容易に操作が出来る見守り用の物となっています。職員は、これらを活用し、例えば、利用者の皮膚疾患等の情報を写真付きメール送信し、外部訪問看護ステーションや医師と情報共有を行っています。
計画に基づいて自立支援を行っています
職員は、利用者の出来る事を尊重しながら、支援計画を立てています。例えば、利用者自身が郵便物の場所がわかりやすいように、利用者宅の冷蔵庫の上に郵便物を入れる箱を設置することで、郵便や書類のやりとりがスムーズになり、利用者の自立生活の確保につながった等の事例があります。基本的に、自分で出来ることが行えるよう状況・環境作りに努めていますが、その日の体調に合わせて支援を行う柔軟性もあり、質の高い自立支援のサービスが実現されています。
2.利用者の心身の状況の変化に応じて、健康の維持や終末期の生活を支える支援を行っている
- 定期的なアセスメントにより、利用者の心身の状況に応じた健康管理を行っている
- 日常生活の中で、一人ひとりの有する能力の活用や日常生活動作の維持・拡大に向けた支援を行っている
- 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、速やかに対応できる体制を整えている
- 終末期の在宅生活を支える支援を行っている
【講評】
他職種間で連携し、健康管理を行っています
多職種間で連携し、情報共有・意見交換を踏まえ、健康管理を行っています。例えば、通院同行の際、医師の所見を貰った後に、職員とケアマネジャーとの間で情報共有し、対応方法を変更したりしています。また、各専門職が参加するサービス担当者会議を開催し、他職種からの助言を活かすようにしています。例えば、利用者が入浴する前にはバイタルを測定し記録するようにしたり、例えば、利用者が膝の痛みを訴える際には、左右の膝の温度を確認すること等、職種間の連携により、体調変化等にも速やかに対応出来るようにしています。
終末期であっても、利用者の希望や要望を尊重して、支援しています
最期まで自宅で生活したいと思っている利用者が多い事から、終末期支援に力を入れています。終末期であっても、利用者本人の希望や要望を踏まえ、在宅生活が継続できるように努めています。例えば、余命半年の利用者が、症状の進行により外出が出来なくなっても、本人が希望する絵画制作の支援を実施した等の事例があります。利用者それぞれの、生きる希望や価値を尊重して、その実現を支援出来るような取り組みを行っている事は、高く評価できます。
3.訪問看護サービスは、主治医との連携のもと安全に適切な方法で行われている
- 訪問看護サービスは、看護内容や利用者の療養状況の変化を主治医に随時報告しながら行っている
- 医療処置における二次的障害や過誤等の防止に向けた取り組みをしている
- 看護師等は、医療廃棄物の適切な取り扱い方法や感染予防の方法を訪問介護員や利用者等に説明している
【講評】
主治医と連携し、的確なサービスを提供しています
利用者の主治医や外部の訪問看護ステーションとは、迅速・的確な情報共有をしています。例えば、利用者の発熱・皮膚疾患等の身体状況や服薬情報等、職員から訪問看護ステーションに情報を提供し、訪問看護ステーションから主治医へ連絡するといったルートが確立されており、医師や訪問看護ステーションと連携し、適切に医療の提供が行えるようになっています。
感染対策について、利用者に丁寧な説明を行っています
感染症の対策について、外部の医師や訪問看護ステーションからの指示に基づき、職員間で常時対策を行っています。例えば、利用者や職員の感染拡大や予防の取り組みを行う為に、手袋やマスクの装着等を徹底しています。必要に応じて、利用者にも説明を行い、利用者の了承を得ながら協力して予防の取り組みを行っています。また、職員間では、感染症についての対策内容について小まめに打ち合わせを行い、利用者への対応が行える体制になっています。
4.提供サービスが、利用者や家族の生活全体にとって安心・快適なものとなるようにしている
- 利用者の心身の状況に応じて、生活するうえで必要な支援(食事、排泄、服薬等)を行っている
- 利用者の在宅生活に安心感を与えるよう、支援を必要とするときにいつでも連絡ができるようにし、相談や訪問等適切に対応している
- 訪問介護員・看護師の変更後、利用者に負担がないよう配慮している
- 合鍵や金銭等の取り扱いに関して、事業者として基本的な方針を明確にしている
- オペレーター・訪問介護員・看護師等に対し、利用者や家族への接遇・マナーを徹底している
【講評】
利用者宅の鍵等の保管方法は、厳重に保管・管理しています
利用者宅の合鍵と現金の取り扱いついては、利用契約時に説明し、双方で預かり証を取り交わすようにしています。実際に預かった合鍵や現金は、事務所の鍵付きのキャビネットで保管しています。また、利用者宅の鍵の紛失を防ぐ為、その日の最後の勤務終了者がキャビネットから持ち出した鍵が、適切に返却されているかチェックして記録に残すようにしています。このような取り組みにより、管理が徹底されていると言えます。
利用者に負担が掛からない利用者本位のサービス提供になっています
特定の職員が特定の利用者宅に訪問するのではなく、全職員が各利用者宅を定期的に訪問する仕組みになっています。その為、どの職員が訪問しても利用者に安心してもらえるように工夫しています。例えば、利用者宅には、利用者にわかり易いように、職員の顔写真を貼らせてもらう等により、職員の入退社の状況を利用者自身が確認出来るようになっています。このような取り組みにより、見当識障害を持つ認知症の利用者であっても、安心してもらえる等、効果的な取り組みとして高く評価できます。
5.事業所と家族との交流・連携を図っている
- 利用者のサービス提供時の様子や家庭での普段の様子を家族と情報交換し、共有している
- 家族の状況に配慮し、相談対応や助言を行っている
- 利用者や家族に合った介護方法や医療処置について助言・指導している
- 重度化した場合や終末期に備え、あらかじめ本人や家族等と話し合い、方針を共有している
【講評】
家族が納得できるように、相談に応じています
職員は、家族が納得できるような、相談対応を心掛けています。相談内容は、家族からのサービス要望に関する問い合わせが多い傾向にあります。そのような相談に対して、できる限り迅速に訪問し、利用者本人にも意見を伺うようにしています。また、利用者や家族の気持ちを大切にして、気兼ねなくやりとりができるよう、家族との連絡ノートを用意し、日常的に家族とも情報共有をするようにしています。
利用者の日々の変化に応じて、家族と情報交換を行っています
家族と職員間で、密に情報交換を行うようにしています。例えば、家族が利用者の通院の付き添いをする等の際には、家族にとって負担とならないよう、事前に打ち合わせを行い、職員が通院の準備をする等の支援をしています。また、利用者の状況に合わせて、安心して外出ができるように、時にはリハビリパンツの使用を勧める等、家族の介護力や状況を踏まえて、細やかな支援をしています。
6.利用者が地域で暮らし続けるため、地域と連携して支援を行っている
- 地域の情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している
- 介護・医療連携推進会議等を活用して、利用者が地域のさまざまな資源を利用するための支援を行っている
【講評】
利用者一人ひとりを支える為に、地域・行政・事業所間で協力体制を構築しています
利用者自身が長く暮らした地元に住み続けたいという想いや、在宅で生活したいという希望を支援する為に、行政担当者・社会福祉協議会・医療機関・地域の代表者等の担当者や関係者が集い、年2回、介護・医療連携推進会議を開催しています。結果として、利用者が住み慣れた地域で暮らし続ける為に情報共有・意見交換が継続的に実施されており、地域のネットワークが強化されています。
地域資源を最大限に活用し、利用者の要望に応えています
同法人が運営協力しているボランティア団体の「すみれ会」が、利用者の状況に応じて、様々なボランティア活動を提供しています。例えば、傾聴ボランティアが利用者宅を定期的に訪問したり、孤立を防ぐ目的で話し相手を担ったりしています。また、外食やコーヒーを飲みに行きたい等の利用者の要望を叶える為に、付き添いを行える体制が確率されており、地域資源を最大限に活用する取り組みとなっています。
【講評】
利用者それぞれの生活リズムや習慣を崩さない事を大切にしています
事業所のサービスの基本の一つとして、「利用者の生活に入り過ぎない事」があります。必要なサービスを導入していく事に主眼を置き、利用者の価値観や生活習慣の在りのままを理解し継続してもらえるようにしている事が大前提となっています。また、利用者の生活にむやみに入り過ぎない事を意識し、常に利用者の意向を確認・尊重し、プライバシーの配慮に努めたサービスの実現を目指しています。
密室で行われるサービスの風通しを良くする事に注意しています
サービス提供時は、利用者とサービス提供者だけの密室空間となります。その為、サービス提供者を固定せず、事業所の複数職員でサービス提供をする仕組みにしています。利用者とサービス提供者を1対1の関係にしない事で、利用者はサービス内容の不満等、自分の意思を他の職員に伝える事が出来るようになっています。また、複数の職員がサービスに入る事が、利用者の負担にならないよう、初めての職員がサービスに入る場合には、顔馴染みの職員が同行する等の対策も取っています。
制度の活用や研修を通し、利用者を尊重するサービス提供の実施を目指しています
千代田区のオンブズパーソン制度を活用し、第三者の方が、サービス提供の実際を見たり、利用者の意思を聞く機会としています。また、施設内での虐待防止、接遇マナー研修、法人内での個人情報保護及びプライバシー保護研修等、学習の機会を多く作り、職員教育に努めています。事業所内には、接遇マナー月間として「深呼吸をしよう」と職員に呼び掛けがされており、利用者にとって心地良いサービスを提供する為に、職員自身が精神衛生を健康に保つ事に着目しています。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮している
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
目指すべきサービスを、事業所内でさらに明文化する事を期待します
法人全体の理念や社会的役割、目指すべきサービスがまとめられた「法人業務の手引書」が事業所には整備されていますが、実際の業務マニュアルに反映されていない点が見受けられます。事業所が大切にしいている、「利用者の自立・主体性の尊重・尊厳を守る」といったサービスについては、「法人業務の手引き」にも記載がある事から、今後は、例えば、それらを事業所内のマニュアル等でも明文化する等、より一層のサービス向上を図る事を期待します。
施設全体で事業所の客観的評価をする仕組みがあります
年に1回、事業所で自己評価を行います。サービス内容、職員の連携、会議のあり方等、各項目毎に点数を付けます。実施した自己評価結果を他事業所同士が持ち寄り、各事業所の自己評価結果を土台に事業所間で良かった点、課題点を出し合う仕組みとなっています。内部事情を理解し合った事業所同士が客観的に評価し合える効果的な仕組みといえます。結果は事業報告に記され、次年度の事業計画に生かされています。
事業所内での勉強会を開催し、職員全体で情報共有・課題の検討に努めています
毎月、事業所内で勉強会を実施し、サービスへの理解を深めると共に、利用者の状況を職員全員で共有するようにしています。職員の都合による押し付けの介護になっていないか、利用者の状態に合わせた関わりになっているか、急変時を想定して対応方法が明確になっているか等を話し合い、サービス内容に反映させるようにしています。今後も継続して欲しい取り組みです。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
創業時からの使命感・基本姿勢が、伝統として受け継がれています
創業以来、70年以上の歴史を持った法人として、創業時からの使命感や行動規範を伝統とし、世代が変わっても受け継がれています。これまでの法人の歴史を見ても、「家族を支援する」、「最も困っている人々のいのちと生活を支える」に基づき、家庭支援施設や地域のニーズに即した事業展開等をしています。一方で、2000年代より事業展開が多様化・細分化されている中、それぞれの事業種別毎のサービスのあり方についても、多摩同胞会ブランドとして、例えば、法人内で横断的に統一化する等、法人の伝統をさらに強化・拡大する事が期待されます。
中間層・経営層人材を法人内で輩出できています
内部管理体制が明確です。一般職員、管理者、推進者の3層別に、それぞれの職務を明確にしています。なかでも、管理業務を推進者と管理者による分担体制にし、推進者が管理者へ指導・助言したり、仕事の抱え込みや孤立化等の防止を図っている点等が特徴的です。法人内で生え抜きの職員が管理職についている事が多い事から、これらの仕組みが効果的であるといえます。今後は、さらに、中間管理職、次世代経営者層を強化・拡大するために、例えば経営についての勉強会や法人外での多様な勤務経験等の仕組み等が期待されます。
何をどこで話し合い決めるか、体系的に整理し、明確にしています
何をどこで話し合い決めるのか、体系図として整理・明示されており、意思決定・情報交換・連絡調整等の職員間のコミュニケーションを重視している事がわかります。会議では、ICTを活用した方式でも開催されており、効率化を図っています。ICTの活用については、専門委員会を設置し、現在使用している情報共有システムやサービス支援システム等の見直しも図っています。ICTのさらなる導入の際には、例えばシステム上での稟議の仕組み、サービス提供過程における利用者台帳・アセスメント書式等の統一等の検討も期待されます。