
評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
朝食後のリビングでくつろぐ利用者たち。1日30回も外に出て行くAさんは、「雨が降っているね。外に出られないね」、今度は時計を見て「まだ10時30分だね。昼食はまだだよね」と落ち着かない様子でリビングを動き回っている。そんなAさんを見ていた職員はいつもより早めに昼食の準備にとりかかり、背の高いAさんにホットプレートを取ってもらった。Aさんは「今日はどんどん焼きだ。子供の頃よく食べたよ」と喜ぶ。職員は他の利用者に「どんどん焼き知ってる?」と声掛けし、リビングは和気あいあいとなっていった。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
落ち着かない様子でリビングを動き回るAさんに、職員は「雨がやまないね。今は外にいけないね」や、ジャンバーを着ているAさんに「外に行くとき寒いから、ジャンバー脱いだら?」などど声掛けし、Aさんの気持ちをうまく受け止めていた。その後職員はAさんや他の利用者に手伝ってもらい、早めの昼食の準備にとりかかった。外に出たいというAさんの気持ちを昼食のほうに向けようとしているように思われた。Aさんは「どんどん焼きだ、なつかしいな。新潟で子供の頃よく食べたよ」と、とてもうれしそうで外への興味はなくなっていた。職員は「どんどん焼き、みんな知ってる?出身はどこ?」などと話がはずみ、リビングは楽しい雰囲気になっていった。傾眠していた利用者にAさんは「今日はどんどん焼きだよ。美味しそうだよ」と話しかけ、リビングにいる全員が話の輪に加わっていき、食事もみんな美味しそうに食べていた。職員はAさんの落ち着かない行動を否定せず、適切な声掛けでAさんの良さを引き出し、楽しい食事に結びつけていた。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
天気も雨という事もあり、外に出られないという落ち着かない気持ちのAさんに対して、リビングで郷土料理の話題を持ちかけ、他入居者とも会話ができるような工夫と環境を整える事により、Aさんの気持ちも次第に落ち着いてきました。また、他入居者にとっても落ち着かない人という目でみられない様にするための配慮が必要となります。認知症の人の症状は様々ですが、心の環境を整える事はとても大切な支援となります。私達職員もまた、気持ちの余裕がないと良い支援には結び付きません。認知症の人の気持ちを汲み取ることは、とても難しく感じる事がありますが、チームとして共通の認識を持って取り組むことを大切にしています。周りの環境を整える事は心の環境を整える事にも繋がり、その後の支援に影響が出てくるため、職員間で周知しながら、取り組んでいるところです。
1.家族への情報提供はあるか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
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3.職員の接遇・態度は適切か |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
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6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
どちらともいえない:0%
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7.利用者のプライバシーは守られているか |
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8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
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9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
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10.利用者の不満や要望は対応されているか |
どちらともいえない:0%
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11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
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