評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)ご入居者個々の心身の特性を踏まえ、生活居住空間そのものである「住みやすさ」「暮らしやすさ」を前提とした「家庭」としての役割を果たすこと 2)生活の再編の手助けを行い、生活自立意欲の向上を目指すこと 3)個別性を重視した目標設定を行うと共にご入居者の意思及び人格を尊重した援助を行うことで認知症症状の進行緩和に努めること 4)身体的、精神的にゆとりある生活を目指すこと 5)ご入居者を中心とし、ご家族、職員間、地域社会が相互に理解し支えあうことを目指すこと
職員に求めている人材像や役割
グループホームの職員は介護に関する知識や技術も必要だが、ご利用者やそのご家族、職員、医師、地域の方々と常に接する仕事なので、コミュニケーション能力が必要と考えている。また、ご利用者の日常生活全般を支えるために必要な生活能力を身に付けている、身に付けようと努力する人、「受容、傾聴、共感」「報告、連絡、相談」ができる、または身に付けようと努力する人を求めている。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
1)ご利用者がその人なりのできる限り自立した生活を送れるよう、プランに沿った支援に努めること 2)ご利用者の生活の質を高められるよう考え、工夫や提案に努めること
全体の評価講評
特によいと思う点
事業所は、町会の活動に積極的に参加しており、毎年3、4月の文京桜祭りの準備、片付けや、近隣公園での地域防災訓練、町会主催の防犯落語会等へ参加はもとより、2年に1度の町会のお祭りの際には、子供神輿の休憩所として事業所の敷地を貸し出してお祭りにも参加しています。また、事業所での防火講習会には町会から参加いただいて、積極的な協力を申し出ていただくことができているほか、運営推進会議にも出席いただいて、事業所運営に関するご理解やご協力をいただいています。
事業所は、利用者の入居時に、「重度化した場合・終末期における対応指針」を家族に説明し、通常時の健康管理、体調不良時、急変時の対応について説明し、事業所でできることを理解いただいた上で、平常時から、終末期をどのように過ごしたいか、利用者と家族間で話し合っていただき、定期的に終末期をどのように過ごしたいか確認して、その都度記録しています。例えば、食事や水分の摂取が取れなくなったりした場合は医師からの説明を行い家族に伝えています。その時点で家族も状況を理解し面会を増やしたりしています。
事業所の運営推進会議には、家族は誰でも参加できます。また、外部からは、行政担当者、地域包括支援センターの担当者、町会の方、民生委員に参加いただいています。会議の場では、入居状況、前回の運営推進会議以降に発生したインシデント・アクシデント、近況報告と今後の予定、災害時の連絡、防火講習会、食中毒の予防、利用者の1日のスケジュールなどの運営報告、会計報告等、事業所の状況が詳しく報告されて、活発な質疑応答が行われています。また、外部の出席者は様々な情報も得られており、事業所の運営に役立てられています。
さらなる改善が望まれる点
事業所は様々な視点から積極的にリスクマネジメントに取り組んでいますが、取組みを進めていく過程で、事業継続計画が職員に周知できていないと認識しているとのことです。事業継続計画自体、一般の職員にはなかなか実感しにくいという側面はありますが、災害等の際に、事業所に入居している利用者の生活を守るためには必要不可欠なものなので、説明方法等も検討して周知を進めることが望まれます。また。行政の小規模防災訓練の際に指導を受けた優先順位の見直しを行うとともに、未整備の侵入発生時の対応マニュアルを作成することが望まれます。
事業所は、内部研修を毎月行っています。そして、研修内容の理解を深めるために、研修内容についてレポートの提出を求めています。ただ、外部研修の受講の機会が限られており、事業所開設から3年半経過して多様に変化している利用者へ対応するためには、職員の外部研修受講の機会、他のグループホームや小規模多機能事業所等での実習をを増やすことが必要だと考えているとのことなので、早期に実施して知識と技術のスキルアップを図り、その内容を職員間で共有する機会を持つことが望まれます。
事業所の運営推進会議には家族は誰でも参加できますが、運営推進会議の開催日が平日の午後ということもあってか、家族の参加が少数固定化している状況です。家族からは面会時に意見や要望を伺っていますが、家族同士が交流の機会を増やしてより広範に意見や要望を共有していただくことや、家族が地域の方と交流の機会を増やすことも重要だと事業所は考えているとのことです。このため、開催日や開催時間の変更や、インターネットを利用した参加等も含め多くの家族が参加できるように工夫を継続して行くことが望まれます。
事業者が特に力を入れている取り組み
事業所は、職員の経験等によってケアのやり方、内容に違いが出ないよう標準化の取組みに熱心です。「ご入居者の一日のスケジュール、作業内容」、「掃除や洗濯のスケジュール」等に、どのようなケアをどのような頻度で行うかがまとめられているほか、「日勤手順書」には、曜日毎、時系列的に利用者ごとにどのようなケアを行うかがわかりやすく一覧表にまとめられており、事業所での業務を始めたばかりの職員でも迷うことなく業務に取り組むめます。職員は、「業務チェックリスト」で毎日の業務をチェックしており、業務の漏れも避けられています。
事業所は、フロア全体が落ち着いて生活できるよう、生活の一日の流れ、利用者個々の役割、作業に入る環境作りをして、利用者の「いつもの生活」を作り出しています。それを作り出すために、日々のミーティング、カンファレンス等で話し合っていますが、利用者の言語表現だけではなく、仕草や視線から利用者の気持ちを理解し、利用者が次の行動にスムーズに移れるように支援しており、利用者は落ち着いた生活を送ることができています。また、経験の少ない職員のための手順書もわかりやすく作られています。
事業所は、毎月1回、フロアごとの利用者の生活の様子や行事などの写真とお知らせが載ったお便りを作成し、家族へ送付しています。また、利用者の居室には個人の生活の様子や活動の様子の写真を、廊下やフロアには外出や行事、レクリエーションの様子の写真を貼りだしているほか、撮りためた写真をアルバムにして家族に渡し、好評を得ています。また、利用者の誕生会には家族の参加が可能であり、毎年秋の法人主催の一泊のバス旅行企画への参加を呼び掛けています。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:利用者総数17名を対象としました。
平均年齢:男性88.6歳 女性88.1歳 平均介護度: 男性 要介護度4 女性要 介護度3.4 平均入所期間:2年3ヶ月 - 調査方法:アンケート方式,場面観察方式
場面観察と家族等にアンケートを実施しました。調査の趣旨を記した説明文とアンケート用紙を事務所から家族等に配布してもらい、回収は、利用者家族等が特定できないように配慮した返信用封筒を用いて、当評価機関あてに直接返送してもらいました。 - 有効回答者数/利用者家族総数:14/17(回答率 82.4% )
利用者総数17名に対しアンケートを取ったところ、14名から回答が得られました。総合的な満足度は「大変満足」が42.9%「満足」が57.1%となり、全ての方が概ね満足されている評価となっております。
総合的な自由意見としては「どのスタッフも誠実で丁寧な対応で満足しています」「安心して預けることが出来ています」「日中の過ごし方に、もう少しレクリエーションがほしいです」「少ないスタッフでよくやってくれていますが、職員間の情報共有や経験者からのアドバイスなどを、事業所が積極的に推進されることを期待します」などの意見がありました。
アンケート結果
1.家族への情報提供はあるか
満足度としては全員が「はい」と回答され、大変高い評価となっています。 ・時々様子の説明がある。短くても何か言ってもらえると安心できます。
2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
・いつも大変きれいになっています。 ・部屋が、かなり汚い。ゴミが落ちています。
3.職員の接遇・態度は適切か
・スタッフ個人により大きく感じる。 ・入居者に丁寧な言葉遣いをし、忙しくても相手の方を向いて、目を見て話をされているのが特に素晴らしい。返事ひと言で済む場合でも、ちゃんと目を合わせている姿勢は見習いたい。
4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
・すぐに連絡がきます。 ・本人が自ら伝えることが難しいので、日頃の観察が重要であり、今後も是非お願いしたいです。
5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
・あまりそうゆう場面は見ません。 ・最もご苦労なさるところだと思いますが、個別に上手に対応されている様で安心しています。
6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
・スタッフ個人による。この人は介護という仕事を理解していないのではないかと思う時があるが、そういう人は大体途中で顔を見なくなります。 ・個人差が大きく、各人に合わせた対応は簡単ではないと思うが、多くの職員さんが良く対応して下さっていると思います。
7.利用者のプライバシーは守られているか
・特に意見はありません。
8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
・特に体操。体を動かすプログラム等が行き届かない。日々体操をしていることになっているが、ビデオを流すのみ。手が行き届いていません。
9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
満足度としては全員が「はい」と回答され、大変高い評価となっています。 ・特に意見はありません。
10.利用者の不満や要望は対応されているか
・スタッフ個人によります。 ・伝えれば対応してくれると思うが、日々忙しそうであり言い難い気はしています。 ・体を動かすボランティアを入れる等のプログラムの改善が見られません。
11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
・特に紹介や案内は受けていません。 ・ケアマネジャーはそうしてくれていると思います。
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
朝、利用者達はテレビを見ながら飲物を楽しんでいましたが、早く飲み終え下を向いている利用者がいました。職員は気づいて「仕事をお願いします」と声を掛けました。利用者はテーブルのタオルを見て「どうすんの」と繰り返したので、職員が「たたんでください」と言うと、利用者は「たたむのね」と言って、丁寧にたたみ始めました。途中、隣の利用者のカップを見て欲しそうな様子だったので、職員が飴を頬張らせました。すると、満面の笑みを浮かべて、「おいしい」「すごい味だ」と繰り返しながら、手を休めることなくタオルをたたみ続けました。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
飲物を飲み終えた利用者は、テレビにも興味が持てず手持ち無沙汰でした。そして職員に声を掛けられて嫌がることもなく素直にテーブルの方に移動しました。ただ、テーブルには大量のタオルがあったので、急に自分が何をすれば良いのか不安になり、「どうすんの」という言葉を繰り返しました。これに対し、職員が優しく「たたんでください」とお願いしたので、何をすればよいのか分かったこと、自分が頼りにされていることが分かったことに安心して、タオルをたたみ始めました。非常に慣れた手つきでリズムよくたたんでいたので、タオルたたみは、常日頃からお得意な作業だと推測されます。また、隣の利用者のカップを見て、「何飲んでんの」等の言葉を発し、明らかに自分も欲しそうであったが、この利用者も飲んだばかりであることを考慮して、職員は飲物ではなく飴を提供しました。利用者はとても嬉しそうで、すぐに満面の笑みを浮かべて、喜びの言葉を繰り返しました。タオルたたみの作業にはいっそう集中することができ、短時間のうちにすべてのタオルをたたみ終えていました。
サービス分析結果
【講評】
パンフレットには法人、事業所が大事にしている考え方がわかりやすく記載されています
事業所の情報は、法人のホームページ、事業所のパンフレットにより入手することができます。特に、パンフレットは、写真で事業所の設備が良く判ることはもとより、法人の持つすべての事業所が紹介されて、法人の介護分野における活動が一覧できるほか、法人が「健やかなる老い」の実現を目指して事業所を開設したこと、事業所の運営基本理念、認知症ケアに関する考え方がわかりやすく記載されており、入居希望者、家族は事業所のハード面のみならず、どのようなケアが受けられるかというソフト面も知ることができます。
最新の事業所の状況も運営推進会議を通して詳しく行政や関係機関に提供しています
事業所は2か月に1回運営推進会議を開催していますが、行政、関係機関、地域の町会、民生委員、利用者家族、事業所代表と広範な関係者が参加しています。運営会議では、入居状況、事故、災害時の連絡方法や防火実務講習、食中毒等の予防等の事業所の運営報告、利用者の近況報告と今後の活動予定等が質疑応答も含めて行われています。このため、行政や関係機関には、単なる事業所の情報提供にとどまらず、家族の考えや地域との関係等多面的な情報が提供されています。
見学は丁寧に受け入れており、複数回の見学受入れやお試し入居を行うこともあります
事業所は、入居希望者、家族に、入居後の生活をイメージしやすいように積極的に見学を勧めて、実際の生活場面を見学していただいています。そして、見学を希望する家族が一度にまとまって来れないときには、複数回の見学受入れを行うなどきめ細かく対応しています。また、入居後のトラブルが生ずることがないよう、入居を希望される方や、事業所が介護を行うことが可能かどうか確認させていただきたい方にはお試し入居を勧めています。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
サービスの開始時には、料金の詳細も含めた広範囲な説明を行っています
事業所は、入居時に、口頭と文面で、契約書と重要事項説明書を、わかりやすいように実際の帳票も用いて説明しています。説明は、利用者、家族がどのように理解したかという点についても配慮しながら行っており、必要に応じて繰り返しわかりやすく説明しています。また、同時に、入居後、入院や看取り介護が必要になった場合に、どのような種類の費用が必要になる可能性があるかということも、利用料一覧を用いて説明しています。
サービスの利用前の生活は利用者、利用者家族とも詳しく確認しています
事業所は、利用者の入居を迎える際は、環境の変化による不安やストレスをなるべく軽減して利用者を受入れられるように努めています。このために、事前に利用者に入居後の生活に関する意向の聞き取りを行うほかに、家族へ「ご家族記入シート」をお渡しし、これまでの利用者の生活歴や嗜好、趣味、生活習慣を記載いただいて、入居開始直後の様子を把握することに主眼を置いた、1~2週間の短期のケアプランに反映させています。
サービス終了時には利用者に対しスムーズなサービス移行が行われるよう支援しています
事業所は、入居開始時に利用者が新たな環境での不安やストレスを軽減できるように努めているのと同様に、利用者が事情により退居して新しい施設等へ移動する際は、移動先での不安やストレスを軽減できるようにすることを重視しています。このため、移動先に、ケアプラン一式、これまでのケア内容等の必要な情報を提供、説明して、利用者に対してスムーズなサービス移行が行われるように支援しています。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
アセスメントは多数の項目にわたって行われ心身状況や生活状況が記録されます
事業所は、3か月に一度の定期的なアセスメントのほかに、利用者の状態変化時にアセスメントを行って心身状況、生活状況を把握しています。事業所の定めている書式は、身体機能、生活機能、認知機能、社会生活への適応等の要介護認定に関連する事項以外に、掃除、洗濯、整理等の実際の生活場面での機能、屋内、屋外での余暇活動、家族他との交流、起床してから就寝までの生活パターン等についても記載することになっており、きめ細かく利用者の状況が把握されています。
生活や健康などの情報ごとに記載するための仕組みが整備され、有効に活用されています
事業所は、利用者ごとに、時系列に記載された「週間サービス計画表・日課表」、利用者の意向や必要なケアを記載した「日課表別表」を作成しています。職員は、それに基づいて必要なケアを行い、その結果を、介護計画内容と照合できる形で、日ごとの「経過記録」、「個人健康チェック表」に記載しています。これらの帳票も、時系列に詳細な記載が行われており、利用者の状態の推移や活動内容を把握することが容易にできます。
利用者の状況に関しては、申し送りや記録により、職員の間で共有、活用されています
事業所は、一日の中での交代勤務が必須であることを踏まえて、利用者の状況を遅滞なく共有できるようにすることを重視しています。このため、毎日の朝と夕方の引継ぎの時間には、利用者の申し送りを行うほか、カンファレンスで共有、周知を図っています。また、職員が共有、活用しやすいように、経過記録と健康チェックリストにまとめています。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の介護計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.認知症対応型共同生活介護計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
- 個別の認知症対応型共同生活介護計画に基づいて支援を行っている
- 利用者一人ひとりがその人らしく生活できるよう支援を行っている
- 関係職員が連携をとって、支援を行っている
【講評】
ケアプランに沿った支援を行い、経過記録でもプランとの関連が分かるようにしています
事業所は、ケアプランに沿った支援が確実に行われるように、毎日、利用者がどのように行動して一日を過ごしたかを、時系列的に詳しく経過記録に記載しています。そして、利用者の行動がケアプランのどの項目に合致するかわかるように、その効果などを経過記録に記載しています。そして、3か月ごとに、ケアプランの各目標の実現度合いが評価され、次の期間におけるサービス内容が必要に応じて見直されています。
日課表等にも個別ケア内容等を記載して、その人らしさを尊重した支援を行っています
事業所は、職員の経験やスキルによってケアに大きな差が出ないように、利用者ごとに、週間サービス計画表・日課表を作成して、日ごと、また時系列的にどのような支援を行う必要があるか、容易に確認できるようにしています。また、日課表別表には、着替え・服装・身だしなみや食事といった日課ごとの、利用者の意向等、ならびにそれに対応した支援方法が記載されており、利用者は、どの職員からも、同じようにその人らしさを尊重した支援を受けることができています。
毎日のミーティング、申し送りを通じて職員が連携を取って支援を行っています
事業所は、個々の利用者ごとに週間サービス計画表・日課表等にきめ細かい支援の手順を定めていますが、利用者の体調や気持ちにも変動があることに対応するために、利用者のちょっとしたいつもとの違いを見逃さないように努めています。このため、朝と夕方の申し送りやミーティングの際には、共有することを欠かさず、また、必要に応じて、カンファレンスで取り上げて議事録に記載し、職員全体に周知徹底しています。
2.利用者の状態に応じて、日常生活に必要なさまざまな作業等を利用者が主体的に行うことができるよう支援を行っている
- 食事に関する一連の作業等利用者の生活場面では、利用者の主体性と能力を活かして支援を行っている
- 利用者一人ひとりに応じた生活への参加ができるよう工夫をしている
- 利用者の心身の状況に応じて、生活するうえで必要な支援(食事や入浴、排泄等)を行っている
- 各種手続きや買い物等日常生活に必要な事柄について、利用者本人による実施が困難な場合に代行している
【講評】
利用者の入居前の生活状況と残存機能に応じた個別の支援を行っています
事業所は、利用者の入居前に、これまでの生活状況と残存機能を把握するために、掃除、洗濯、調理などについては、各要素に分けて状態を把握しています。例えば、掃除であれば、「掃く」、「拭く」、「洗面台掃除」、洗濯であれば、「干す」、「取り込む」、「たたむ」、調理であれば、「切る」、「煮る・焼く・炒める」、「味付け」といった項目別に残存能力を把握して、利用者が好きなこと、得意なことがしていただけるように支援しています。
個別日課表等によって、利用者個別の能力に応じた生活への参加ができています
事業所が個々の利用者ごとに作成している週間サービス計画表・日課表ならびに日課表別表には、どのような支援内容をどのように行うかという個別ケアのやり方が、簡潔に記載されています。これにより、生活活動がかなり困難になってきた利用者でも、テーブルの自席の周囲を拭いたり、ワゴンに下膳するなど、その時の利用者の様子に注意しながら、できる時にできる事をしていただくという形で、継続して生活への参加ができています。
利用者の状況に応じて、買い物同行や手続き代行などの支援を行っています
事業所は、これまでの生活習慣から、自分で選んで買い物をしたいという女性の利用者にも配慮を欠かしません。利用者から買い物に行きたいという希望があった際には、積極的に近隣のスーパーやドラッグストア等に一緒に行って、利用者の商品選択等の支援を行っています。また、介護保険関係の申請の際には、利用者、家族に代わって手続きを代行したり、要介護認定等の際は同席する等の支援を行っています。
3.利用者の健康を維持するための支援を行っている
- 利用者の心身の状況に応じた健康管理を行っている
- 日常生活の中で、利用者一人ひとりの状態に応じて身体を動かす取り組みを工夫している
- 服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている
- 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、医療機関等と速やかに連絡できる体制を整えている
【講評】
職員が日々の健康チェック、観察を行い、医療機関等と連携しながら健康管理しています
事業所は、職員が日々の生活の中で健康管理・服薬管理を行うことを基本としています。すなわち、職員が個々の利用者ごとに日々の健康チェック、観察を行い、異常を発見した際には、各利用者の主治医につなげ、診療が受けられるよう支援しています。そして、主治医等の助言を踏まえ、指示された、処置・内服・対応等を継続して実施できるよう、医療連携看護師の助言を受けながら、利用者の個人健康チェック表を用いて対応しています。
毎朝の体操と、各利用者の主治医の助言に基づいた利用者個別の体操等も行っています
事業所は、利用者の健康管理のために、毎朝、フロア全体で体操する機会を毎日設けています。また、極力、全員が参加できるような働きかけを行っていますが、参加、不参加は個々の利用者のその時の気持ちを大事にして強制するようなことは避けています。また、利用者の主治医から助言を受けた場合には、その助言に基づいた個別の体操等をケアプランに入れて、毎朝の体操とは別に体を動かす機会を設けています。
服薬管理は時間帯別に行うとともにダブルチェックする仕組みを整えています
事業所は、個々の利用者ごとに個別の保管ボックスを設けて服薬のセットを行っています。服薬のセットは、毎日、1日分ずつ行っています。セットした職員はセット時に確認サイン、配薬した職員は服薬介助後に確認サインと共に服薬した薬袋数と残薬がないかの確認も行い二重三重のチェックをすることによって、誤薬を防いでいます。
4.共同生活が楽しく快適になるよう工夫している
- 利用者がお互いに関わり合いながら楽しく生活することができるよう支援を行っている
- 事業所での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、利用者の意思が尊重されている
- 居室や食堂などの共用スペースは、利用者の安全性や快適性に配慮したものとなっている
【講評】
利用者の生活ペースを尊重する中で、利用者同士が交流する機会を提供しています
事業所は、個々の利用者の生活のペースを尊重していますが、お茶の時間や食事の時間、体操の時間やレクリエーション等の時間は共用スペースで利用者同士が、お話ししたり、一緒に楽しく活動できるよう支援しています。また、毎月のお誕生会や、栗ご飯等をお出しする季節のお食事パーティ、例えば、ハロウィンのような行事の時には、飾り物を作ると同時にパイなどのおやつ作りを企画するなど、利用者ごとに役割分担しながら、皆で楽しい時間を過ごす機会を提供しています。
入居前の生活習慣等も考慮して利用者の意思を尊重した生活リズムを作っています
事業所は、利用者の入居前の生活習慣等を尊重した生活リズムが継続できるようにしています。利用者によっては、お酒が好きだったり、特定のお菓子が好きだったりというように、嗜好品に関しては個々の利用者によって違いがあることを尊重して、他の利用者に迷惑を掛けたり、健康面に影響を与えることがないよう注意しながら楽しんでいただいています。また、利用者には深夜のテレビ鑑賞が好きな方も多いので、それぞれ、自室で楽しんでもらうように配慮しています。
共用スペースには、個々の利用者の状態を考慮した家具を用意しています
事業所は、認知症ケアだけではなく、身体的ケアが必要な利用者が増えていることに鑑み、個々の利用者が共用スペースでも快適に過ごせるように、高さの異なるテーブル、ソファやリクライニングチェア、クッションを用意しています。また、利用者がいつ何を使っているのか、「週間サービス計画表・日課表」や「日課表別表」に記載されており、新しい職員でもスムーズに支援が行われるような工夫がされています。
5.事業所と家族等との交流・連携を図っている
- 家族や利用者の意向を考慮して、家族等が参加できる事業所の行事を実施している
- 利用者の日常の様子を定期的に家族に知らせている
- 家族等が事業所等に対し、意見や要望を表せる機会を設け、それらを活かした支援を行っている
- 重度化した場合や終末期に備え、あらかじめ本人や家族等と話し合い、事業所でできることを説明しながら、方針を共有している
【講評】
町会や法人の企画等も利用者家族等に紹介し、家族等が参加できる機会を提供しています
事業所は、地域の町会とは非常に良い関係を構築して、町会の熱心なサポートが得られており、2年に1回の町会のお祭りには利用者、家族と積極的に参加しています。また、法人は毎年1回、法人全体の1泊のバス旅行を企画しており、家族は利用者と一緒に旅行を楽しむことができます。また、毎月の誕生会には、該当利用者の家族も参加することが可能で、家族は様々な機会を利用者と共に過ごすことができます。
毎月事業所のお便りを発行しているほか、利用者個別のアルバムも作成しています
事業所は、家族が面会に来た時に、利用者の日頃の生活の様子を口頭や面会簿を通して詳しく伝えています。また、日々の利用者の活動風景を写真に収めて、毎月、家族宛に送付している「いつつ星便り」に掲載したり、廊下や居室に貼りだして面会時に家族の目に触れるようにしています。また、各利用者の1年間の生活状況を知って頂くために、利用者ごとの個別のアルバムを作成しています。
運営推進会議に家族は誰でも参加することができ、意見や要望を表すことができます
利用者家族は、面会時のみならず、家族であれば誰でも参加できる、行政や地域包括支援センターも参加している運営推進会議の場で、意見や要望を事業所に伝えることができます。そして、事業所は、家族からいただいた意見を、「生の声」として記録し、サービスに反映できるよう努めています。また、第三者評価の利用者アンケートの結果も踏まえてサービスの見直しを行っています。
6.利用者が地域で暮らし続けるため、地域と連携して支援を行っている
- 地域の情報等を収集し、利用者の状況に応じて提供している
- 利用者が地域のさまざまな資源を利用するための支援を行っている
- 利用者が地域とつながりながら暮らし続けられるよう、事業所が利用者と共に地域の一員として日常的に交流している
- 運営推進会議で話し合われた意見を活かして支援を行っている
- 区市町村や地域包括支援センターと日頃から連絡を取り、協力関係を築きながら支援を行っている
【講評】
タイムリーに行政の情報を提供しており、利用者は行政独自のサービスも利用できます
事業所は、運営推進会議に行政の参加も得られていることもあり、行政独自のサービスについてもタイムリーに情報収集ができています。このため、必要に応じて、利用者が無料で参加できる認知症カフェへの参加、紙おむつ支給制度を紹介できています。また、行政からは、蚊の発生を防ぐ薬の提供を受けたり、小規模避難訓練の助成を受けたりと、利用者の生活を支援するためのサービスを受けることができています。
近隣の町会に加入しており、様々な活動で町会の協力も得られ相互交流が深まっています
事業所は、地域の町会と緊密な連携を図っており、近隣公園での防災訓練、町会主催の防犯落語会に参加したりしています。また、事業所の防火講習会に町会より参加していただいたり、2年に1回の町会のお祭りに参加すると同時に、事業所の敷地を町会の子供神輿の休憩所として貸し出すなど、町会との交流は年々深まっています。また、運営推進会にも町会から参加いただいています。
運営推進会議には行政、関係機関も参加しており、密な協力関係ができています
事業所の運営会議には、行政、地域包括支援センター、町会、民生委員からも積極的に参加していただけています。このため、事業所は、地域の関係者に幅広く事業所の状況を説明し、理解、支援が得られているほか、参加者から、様々な意見や情報を得て、事業所の運営に役立てることができています。また、運営推進会議の内容は、事業所の全体ミーティングや議事録を通して、職員に周知されています。
【講評】
個人情報の取り扱いについては、繰り返し、利用者、家族の確認を得ています
個人情報の取り扱いについては、入居時に文書と口頭で、事業所内部での利用目的、他の事業者等への情報提供を伴う利用目的など、利用目的別の説明を行って同意を得て、個人情報使用同意書に署名捺印していただいています。ただ、これだけでは、どうしても具体的なイメージにつながらないというのが一般的であることを踏まえ、実際に、個人情報を外部に提供する必要が生じた場合には、その都度、利用者、家族に説明して、確認を得ています。
利用者個人用の金庫等により、書類や所有物の管理に万全を期しています
事業所は、利用者個人の所有物や大切な書類は、個人用の金庫を用意して保管しています。また、各居室には、鍵付きの引き出しがあり、利用者はいつでもそれを利用することができています。また、利用者個人ごとの医療連携記録、家族への連絡事項等も記載されている利用者個人別の面会簿は、プライバシーの保護を徹底しています。
生活のあらゆる場面において、利用者が自分の意志で選択できるようにしています
生活の中で、食事は利用者のこれまでの生活習慣が顕著に現れるところですが、事業所は、利用者ごとの食事の習慣、好みに合わせ、朝のパン食、魚嫌いの利用者には肉や豆腐のおかずに替えるなどの対応を行っています。また、集団での体操、レクリエーションへの参加、不参加は、利用者のその時の気持ちで自由に選択できます。入浴についても同様で、利用者の気の進まないときは入浴日を替えたりする等の対応をしています。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
サービスの基本事項に関する手順書やマニュアルは、各ユニットに配置しています
事業所の各種マニュアルは、他に3か所のグループホームを保有する法人の、職業倫理、高齢者の疾病、感染症、認知症ケア、看取り、リスクマネジメント、記録の取り方等のマニュアルを基本として、事業所の状況に合わせて修正したものと、緊急時のフロー等、事業所独自の業務について事業所で作成したものを使用しています。マニュアルは、1階と4階のユニットにそれぞれ配置されており、職員はいつでも閲覧することができます。
サービスの実施状況については法人本部の内部監査も受審しています
事業所は、サービスの実施状況についてこまめに自己点検しており、実情に応じて、サービスの実施方法の変更や、一般的なマニュアルについては、少しずつ一部の見直しを行ったりもしています。また、法人本部の不定期の内部監査も受審しており、この場で法令順守が徹底しているかの点検も行われますが、法令遵守に関する職員の意識の向上にもつながっています。
カンファレンスやミーティングの中でサービスの基本事項や手順等を見直しています
事業所は、開設以来3年半が経過しましたが、その間に徐々に平均要介護度も上がり、認知症ケアのみならず、身体的ケアが必要な利用者が増えてきています。このため、新たなケアの必要性にも対応しながら、本来、グループホームに求められている、残存機能を活かして生活の場での役割をもってもらい、利用者の意欲の向上と認知症状の進行緩和を図っていくべく、カンファレンスやミーティングでの職員からの意見を反映した基本事項や手順等の見直しを行っています。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
このセクションは事業者によって更新される情報です。
ご入居者お一人お一人がその方らしく持っている能力を活かして、役割と自信を持って少しでも主体的に生活できるよう支援を心がけています。いつも何か作業をしていたい方、楽しくお喋りをしたい方、自分にできることは何でもやりたい方、もう面倒な事はしたくないという方、様々な方がいらっしゃいますので、ご意向や体調に合わせてできることをお願いしています。個人の日課表、日課表別表に個別のケア、家事作業や好みの余暇活動、体操の内容などが記入してあり、フロアの手順表にご入居者皆さんのタイムスケジュールを記入しておき、「いつもの生活」と思えるような一日の流れ、役割、環境を作り、安心して落ち着いて暮らせるように工夫しています。また、食事の好みや嗜好に合わせて副食を変更することや、お茶の時間の飲み物やおやつを色々選択できるようにしています。おかわりは自由ですが、持病の関係で水分、塩分、糖分、食事量等に制限がある方もいらっしゃるので、気持ちを損ねずに持病に差障りのない代わりの物を提供するようにしています。
評価情報
評価結果のダウンロード
本ページの内容をPDFファイル形式でダウンロードできます。
」が混在する場合は、標準項目の順番にかかわらず、左端から「
事業者のコメント
ご入居者お一人お一人がその方らしく持っている能力を活かして、役割と自信を持って少しでも主体的に生活できるよう支援を心がけています。いつも何か作業をしていたい方、楽しくおしゃべりをしたい方、自分にできることはなんでもやりたい方、もう面倒な事はしたくないという方、様々な方がいらっしゃいますのでご意向や体調に合わせてできることをお願いしています。個人の日課表、日課表別表に個別のケア、家事作業や好みの余暇活動、体操の内容などが記入してあり、フロアの手順表にご入居者皆さんのタイムスケジュールを記入しておき、「いつもの生活」と思えるような一日の流れ、役割、環境を作り、安心して落ち着いて暮らせるように工夫しています。また、食事の好みや嗜好に合わせて副食を変更することやお茶の時間の飲み物やおやつをいろいろ選択できるようにしています。おかわりは自由ですが、持病の関係で水分、塩分、糖分、食事量等に制限がある方もおり、気持ちを損ねずに、持病に差し障りのない代わりの物を提供するようにしています。