
評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
食事前のひと時、所在無げにしている利用者に職員が「ゲームしましょう。」と声かけすると、ホールにいた利用者全員が一つのテーブルの周りに集まり、テーブルにおいたテニスボールを手で転がし、ボールがテーブルから落ちないようにするゲームを始めました。この時、利用者は、ボールを押し返すたびに、そのラリーの回数を声をあげて数えながら、互いの顔を見て転がしていました。職員は、恐る恐る手を出しているAさんに、「そーっと、ゆっくり、続くのがいいんだから。」と声かけし、ゲームに積極的に参加するよう支援していました。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
職員は何もすることがなく腰かけている利用者に、全員が参加でき、勝ち負けでなく誰もができて楽しめそうなゲームに誘います。はじめは、乗り気でない引っ込み思案のAさんも職員の声かけと、簡単に取り組めるゲームのため次第に熱中し、他の利用者と一緒にゲームを楽しみました。職員は引っ込み思案や、所在なく過ごしている利用者に働きかけ、それとなく手助けをして、ゲームに巻き込み、全体に目配りをしながらみんなの心をゲームに集中させていました。ボールラリーが98回のやり取りを数えるころには、一人ひとりの顔が紅潮し生き生きと目を輝かせ声を出して楽しみ、利用者同士が連帯感を感じているように見受けられました。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
(1) 認知症の方の共同生活の上で、お一人ひとりの症状により支援方法は変わりますが、その方に合った支援方法・自立支援により、日常生活を送っていただいております。
(2) ご利用者の気持ちを把握し尊重した上で、その人らしく日常生活が送れるよう、職員間で十分な時間を確保し話し合い・検討により、全職員が統一したケアが行えるようにしております。ご利用者同士でのコミュニケーションは難しさはありますが、簡単な動作によるゲームなどにて、ご利用者が一体となり楽しみながら生活ができるよう支援しております。ご利用者の健康維持のため毎日の体調管理を行ない、提携医の定期往診を受けて連携を図り、医療的な指示・指導を受けて安定した体調で過ごせるように支援しております。また、訪問看護の定期訪問により、体調の変化時には医師と連携が図れるようにしております。これからもご利用者の安定した生活が送れるよう支援させていただきます。
1.家族への情報提供はあるか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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3.職員の接遇・態度は適切か |
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4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
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5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
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6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
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7.利用者のプライバシーは守られているか |
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8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
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9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
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10.利用者の不満や要望は対応されているか |
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11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 62%
どちらともいえない 31%
無回答・非該当 8%
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