評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
・喜多見バオバブ保育園の大きな目標を次のように定める。「子どもたちが、・自分を大切に思える人・柔らかに開かれた心を持ち様々な人とともに生きていける人に育っていくことを願い、保護者とともに子育てをすすめる」
・子どもたちのいのち(生命、人権)が守られ、保育者への信頼や愛着の気持ちを拠り所として、友だちと関わりながら心も体も豊かに育っていけるよう、寄り添い、見守り、後押ししていく。
・保育園は生活の場であり、その生活が心地よく充実したものとなるよう、環境を整え、過ごし方を工夫し、丁寧な関わりを心がけていく。
・子どもたちにとって、遊びは心と体の成長に欠かせないものであり、大切な学びである。子どもが自ら興味関心を持ち、実現できるような面白く楽しく豊かな遊び環境を整えていく。
・保育園は、保護者との協同の場である。保護者も個々に価値観を持っており、様々な家庭があるということを踏まえたうえで、子育ての喜びや悲しみ、目標や課題を共有していくように努める。
職員に求めている人材像や役割
基本的に人と関わることを快く喜ばしいことと感じる人。子どもの命、成長に責任がある立場だという自覚を持っている。自らの感性を大切にしながらも広い視野を持ち、前向きに考えられる。自分の意見を持ちながらも違う考えや意見をきちんと受け止め、話し合っていく姿勢を持つ。自分の持ち味を受け止め、それを肯定的にとらえている。相手の立場や気持ち、周りの状況を想像でき、周りの人(子ども、保護者、同僚、近隣住民)に敬いの気持ちを持って接し、互いに協力し合える。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
大切なかけがえのない命と、かけがえのない毎日と向き合っているという自覚を持っていてほしい。保育も調理も必要な技能を持った専門職であり、常に自らの保育(業務)を振り返り、学び、向上に努めていくことが必要だという意識を持っていてほしい。また、自らの実践経験を、地域貢献や次世代育成にも繋げていく役割も担っていることを自覚してほしい。困難や課題もあるだろうが、その分喜びややりがいが大きい仕事であり、同僚と分かち合いながら毎日を丁寧に積み重ねていってほしい。
全体の評価講評
特によいと思う点
年長児の「お泊り保育」では親元を離れて過ごす体験を通じ、仲間同士のつながりを深めており、事前に野菜を育てて調理をしたり、お守りづくりや藍染めに挑戦するほか、交通機関を使って出かけるなどの体験などとの関連性も持たれている。また当日は午前中に外出して午後は夕飯作りをし、園に一泊するなど、友達と一緒に楽しむことで自信や達成感も得られている。さらに「プレイデー」では子どもたちが内容を考案し、小道具等の制作をしたり、何度も試してゲームのルールを改変してゆくなど、子ども主体で一緒に作り上げる体験となっている。
区の農業体験事業に参加し、農家の方の指導・助言のもとで大根や芋・サニーレタスなどの野菜の栽培に取り組み、収穫したものは給食で味わったり、大根を沢庵に加工するなどの調理体験につなげている。また部屋の前にはキウイや葡萄の木があったり、プランターで野菜を栽培するなどして身近に食を感じ、それを実際に食べる経験もできるようにしている。野菜等をちぎったり皮をむくなど、調理の手伝いを通じて食への関心や食べる意欲も高められ、提携する山形の農家の方との「新米の会」も、生産者とのつながりから食の営みを知る機会となっている。
保育理念である「保育園は保護者との協同の場」の実践として、子どもの育ちに関する双方向のやり取りや保育内容の可視化に努めている。子どもの育ちの様子やエピソードを、保育士のメッセージも添えて保護者に伝える「あしあと」や、日々の活動や行事の様子などの写真の掲示のほか、「だいどころNOW号外」として、伝統行事や食にまつわる雑学等をクイズ形式にしたものを掲示したり、会食や栽培などの写真を掲示したりしている。また「アートフェスタ」でも描画活動の作品のほか、子どもの心が動いた瞬間の写真を展示したりしている。
さらなる改善が望まれる点
子ども一人ひとりの育ちに寄り添い、それぞれの好奇心や冒険心を尊重した発達援助を大切にし、その質を高めるべく、会議でのエピソード共有をはじめ、各職員の資質向上にも取り組んでいる。一方で今回の利用者調査の結果も含め、「教育」に対するとらえ方について、保護者との相互理解をさらに深める必要性が認識されつつある。改訂保育指針に示される「非認知能力」の育みをはじめ、園・法人の重視する保育の営みやその方針について、すでに行っているさまざまな保護者との交流や情報発信の取組も活かし、共通理解を深めてゆくことが期待される。
年度の事業計画に、保育のソフト・ハードや組織運営、安全衛生・地域交流などに関する年度の目標・活動方針を記載し、新年度前の職員懇談会での説明によって現場との共有を図っている。計画の実効性を高め、着実な実行と成果獲得を図るうえでは、半期・四半期など定期的な進捗・達成の確認についても、同様に現場と協働して行うことを検討されたい。併せて、現在経営層が策定を進める園単位の中・長期計画についても、組織的な共有とともに、年度の事業計画との連動も意識し、段階的な課題解決の計画としての機能を高めることを期待したい。
業務の標準を定めるマニュアルを整えるとともに、業務の質の向上に関わる各種会議での話し合いや委員会や係による改善提案など、業務標準の維持や最適化に関する活動は活発に行われている。ただし、そのつど現場で最適化し、さらに行政等による法令やガイドラインの改正に応じてきたマニュアルは、充実に伴う情報量の問題に加え、利便性の向上のために職員各人に配付されているという現状から、更新についても改善の余地があると考えられる。さらなる実効性ある運用に向け、今後の検討に期待したい。
事業者が特に力を入れている取り組み
職員会議内で行う「保育を深める会」では、日々の現場での子どもに関するエピソードや発達課題等を各職員が持ち寄り、共有と最適の援助の検討に取り組むほか、その総括として行う年2回の振り返りでもより長期的な視点でエピソード共有を行っており、いずれも多様な観点で子どもをとらえ、各職員の省察と新たな知見の獲得につなげる取組となっている。また准職員(非常勤職員)とも年間複数回の会議を持ち、意向・要望を把握して運営や保育に反映させるなど、各職員の気づきや課題認識を共有・集約し、問題解決に活かす取組がさまざまになされている。
各保育室内には発達や興味に合わせた玩具・教材等が子ども自ら手に取れるよう配置されるほか、収納棚やテーブル・椅子は温もりを感じる木製のものを使っており、陽光が差し込む室内で、園が目指す自然との親和性や安らぎを感じる環境づくりの一端をうかがわせる場面が、訪問調査当日にも確認されている。また職員間の話し合い等を通じ、一人ひとりの状況の把握に努めるなど、人的環境の向上にも取り組んでおり、園は生活の場であり、育ちの場であるという保育理念に基づいて、子どもたちが日々健康で楽しく充実した時間を過ごせるようにしている。
園は保護者との協同の場であるとの保育理念に基づき、保護者との共通理解を深める取組をさまざまに行っている。みんなで作業をし、お昼を食べる「ワークショップ」では、職員と保護者が協力して家具や園庭のメンテナンスを行い、「プレイデー(運動会)」では子どもの成長の様子を共有するだけでなく、ともに参加して楽しめる要素のものをプログラムに設けるほか、「アートフェスタ」では「おとなもこどももアートしよう!」をテーマとして、親子で工作等を楽しんだり、乳児クラスでは子どもが普段の感触遊び等を一緒に体験したりしている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:調査開始時点での本園の利用世帯64(在籍児童数76)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
- 調査方法:アンケート方式
調査票及び調査項目は共通評価項目に準拠した。
回収は事業所と協議のうえ郵送または郵送と事業所内での回収との併用にて行い、結果は選択式・自由記述とも園に報告した。自由意見については回答者の匿名性に配慮し、表記の加工などの処理を適宜行った。 - 有効回答者数/利用者家族総数:37/64(回答率 57.8% )
総合的な満足度は「大変満足」48.6%・「満足」35.1%の計83.7%で、設問別では「子どもの興味・関心の伸長」「食事」「整理整頓・清潔」など全17問中11問で80~90%台の高い支持を得ている。
自由意見では「木の温もりが感じられる園舎、とても丁寧に作られた食事、多摩川や畑作業など自然と触れ合えるところがよく、異年齢保育で年齢に関係なく接することができる」「木の温もりの中、自然な姿で気持ちよく過ごせるよう環境を整えてくれ、集団生活の中でも個々のことを考えて子どもに向き合い、対処してくれていて、家での生活の延長として生活の中でさまざまなことを学んだりすることで、心も身体も成長していくよう促してくれている」「食育に力が入れられ、遊びも自分で選択できるなど自立・自主性を促してくれるところもよい」「食育に力を入れているところ、『自分のことは自分で!』とできるように、子ども本人の気持ちを一番に考えているところ、戸外活動が多いところがよい」などの声が寄せられている。
さらなる向上を望む意見としては行事や日常の保育、子どもの様子の報告・説明、園の方針等への理解に関することなどが見られた。
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
実質的な満足度(「無回答・非該当」を除いた割合・以下同)は、「はい」が91.9%、「どちらともいえない」が5.4%、「いいえ」が2.7% となっている 自由意見は4件で、「異年齢での年上の子への憧れ、年下の子への優しさなどが育まれていてよい刺激になっている」「いろいろな気持ちを受け止めてくれ、自然の中での遊びが多い」のほか、子どもの意思の尊重や就学に向けた活動等について、さらなる検討を望む声が寄せられている。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
「はい」が91.9%、「どちらともいえない」が8.1%となっている。 自由意見は3件で、「泥遊び・絵の具等、家では躊躇してしまうダイナミックな遊びもやらせてくれるのでありがたい」「魚屋さんの話やお米の大塚さん(農家)の話を聞くなど、食育に力を入れている」のほか、子ども一人ひとりの意向や心情への配慮に関する意見も見られた。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
「はい」が94.6%、「どちらともいえない」が5.4%となっている。 自由意見は8件で、「家では作れない凝った料理や産地にこだわった材料で作ってくれる」「季節のものが毎月しっかりと入っていてうれしい」「器への盛り方や小さく切り分けるなどの対応がよい」「個別の特性に応じて対応してくれ、食事中も他の子と違うメニューということに気づかないようテーブルの配置などを工夫してくれる」のほか、メニュー・食材や提供量などについて、さらなる検討を望む声も見られる。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
「はい」が78.4%、「どちらともいえない」が21.6%となっている。 自由意見は6件で、「畑へ行ったり魚をさばいてもらったり、お米について学んだり、自分の周りにあるものにはたくさんの人と手間がかかっていると学べてよい」「虫捕りや泥遊びなど、なかなか家ではできないことを、子どものやる気に沿って体験できている」などのほか、行事に関する園の方針や開催の頻度について、さらなる検討を望む声が寄せられている。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
「はい」が90.0%、「どちらともいえない」が6.7%、「いいえ」が3.3% となっている。 自由意見は「断られたことなく対応してくれている」の1件があった。
6.安全対策が十分取られていると思うか
「はい」が58.3%、「どちらともいえない」が36.1%、「いいえ」が5.6% となっている。 自由意見は8件で、「大きなケガはしたことがない」などのほか、保育中の安全管理や感染症対策、外部侵入や水害への対策、設備面の安全配慮について、気になる点や要望が挙げられている。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
「はい」が62.2%、「どちらともいえない」が16.2%、「いいえ」が21.6% となっている。 自由意見は7件で、「普段の日程は考慮されていると感じる」などのほか、今年度の「プレイデー(運動会)」の日程延期に関することについて、日程等における各家庭の負担や就労等への配慮を望む声が寄せられている。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
「はい」が75.7%、「どちらともいえない」が13.5%、「いいえ」が10.8% となっている。 自由意見は9件で、「子どものことで悩んだ時に丁寧に相談に乗ってくれた」「とてもよく見ていてくれていて、それぞれの性格を理解してくれている」「個人面談の期間外でも個別に面談日を設けてくれたり、普段の様子をよく話してくれるので、よく見てもらえていると安心感がある」などのほか、日頃の子ども様子などの伝達・報告、コミュニケーション機会の確保などについて、さらなる配慮を望む声が見られる。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」が97.3%、「どちらともいえない」が2.7% となっている。 自由意見は「いつも掃除機を丁寧にかけてくれているのを見かける」「片付け等は加湿器もいつも洗っていて感心している」の2件が寄せられている。
10.職員の接遇・態度は適切か
「はい」が83.8%、「どちらともいえない」が5.4%、「いいえ」が10.8% となっている。 自由意見は3件で、「正規職員の方はほぼ適切と考える」のほか、職員の身だしなみや挨拶・接遇等について、さらなる配慮を望む声が寄せられている。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「はい」が81.1%、「どちらともいえない」が13.5%、「いいえ」が5.4% となっている。 自由意見は5件で、「いつどこでケガをしたか、その後の処置はどうしたか等詳しく話してくれる」「微熱等が朝からあってもこまめに体調チェックしてくれ、とても心強い」のほか、ケガや体調変化等の把握・対応について、さらなる向上を望む声が見られた。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」が72.2%、「どちらともいえない」が19.4%、「いいえ」が8.3% となっている。 自由意見は7件で、「きちんと両者の言い分を聞いて、どうすればよかったのか等仲裁してくれ、子どもも納得して謝って仲直りしているようだ」「対応を見てとても勉強になる」のほか、子ども間のいさかい等の際の保護者への報告、子ども一人ひとりへの配慮や目配りについて、さらなる配慮を望む声が寄せられている。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」が89.2%、「どちらともいえない」が10.8% となっている。 自由意見は4件で、「友達との衝突の際、きちんと話を聞いてくれる」「親よりも理解してくれていると思っているほどである」のほか、子どもの気持ちを大切にした対応について、さらなる配慮を望む声も見られた。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
「はい」が96.9%、「どちらともいえない」が3.1% となっている。 自由意見として、プライバシー保護等へのさらなる配慮を望む声が1件寄せられている。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」が81.1%、「どちらともいえない」が16.2%、「いいえ」が2.7% となっている。 自由意見は2件で、「個々の活動はノートなどでわかる」などのほか、子どもの様子や保育内容等に関する保護者への報告・伝達について、さらなる配慮を望む声が寄せられている。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
「はい」が84.8%、「どちらともいえない」が9.1%、「いいえ」が6.1% となっている。 自由意見は不満・要望等の伝えやすさや園の傾聴姿勢・対応などについて、さらなる検討を望む内容が3件寄せられている。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」が73.9%、「どちらともいえない」が21.7%、「いいえ」が4.3% となっている。 自由意見は不満・要望等の伝えやすさに関するものと思われる内容が1件寄せられている。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
- 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
社会人・保育者としてのあるべき姿について、さまざまな機会に啓発がなされている
「BBハンドブック」や園の保育課程に、子どもの尊厳や人権の尊重、職員間の協働や不断の研鑽などを定め、日頃の実務における自戒と実践を促すほか、毎年度末の職員懇談会でも「共通に確認したいこと(基本的な心構え等)」としてこれらに関する啓発を行い、子どものロールモデルたるべき保育者としての自覚を求め、挨拶や現場での立ち居振る舞い、職員相互の尊重や機密漏洩の禁止など、社会人・職業人としての心構えについても確認をしている。今年度より施行の法人のパワーハラスメント規程についても、外部講師を招いて園内研修を行っている。
地域の子育てを支える専門資源として、園の情報や機能を積極的に発信している
定期的な第三者評価受審・公表のほか、法人のホームページや世田谷区の各種媒体を通じた広報、登録者・見学者や後述の子育てひろばの利用者への広報紙「やま公園だより」の送付、園の外周柵や地域向け掲示板での情報発信など、透明性の確保に努めている。また子育てひろば事業「とことこクラブ」では地域の親子が園庭や園のホールでの遊びやわらべ歌・手遊びなどを楽しんだり、保護者同士で語らい、交流する中で子育てに関する助言や情報交換を行ったりする機会を提供するほか、看護師・栄養士による子どもの健康や離乳食等に関する講座も行っている。
ボランティア等受け入れの体制を整え、地域の複数の連携会議への参加もなされている
近隣の中学校から職業体験生が来園しており、これらを含むボランティア等の受け入れは「BBハンドブック」に記載の要領に沿って行い、機密漏洩の禁止についても説明を行って誓約書の提出を受けることとなっている。区及び地域の私立保育所園長会への参加を通じ、園運営や保育等に関する各園との情報交換、区への要望書の策定等に加わるほか、区の各支所単位で設けられる子育てネットワーク会議にも参加し、砧地区内の行政機関や保育所・児童館・ファミリーサポートセンター等との情報交換を行うなど、地域との連携にも取り組んでいる。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している
- 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
2. 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている
- 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
- 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
1. 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある
- 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
- 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
2. ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している
- ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
- ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
- ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
3. 地域の関係機関との連携を図っている
- 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
【講評】
保護者の個別の意向・要望等をさまざまな方法で把握し、案件に応じた対応を行っている
第三者委員を含む苦情解決制度が整備され、玄関での掲示と入園時の説明、年度当初の園便りへの記載によって保護者への周知を図っており、玄関に設置した「何でも御意見箱」からも匿名での意見申し出が可能となっている。制度のさらなる機能発揮を図るうえで、第三者委員の連絡先の明示も検討されたい。送迎時の保護者との会話や連絡帳の授受、年1~2回の定例に加え必要に応じ随時行う個人面談など、その他の意向把握の機会も設け、子どもの活動や食事・送迎等に関する個別対応から保護者との育児相談まで、案件に応じた誠実な対応に努めている。
各家庭の育児方針や行事への感想などを把握し、保護者との相互理解に活かしている
毎年度当初に各保護者に対し、家庭で大切に考えていることや子どものことで園に伝えておきたいことなどをテーマにアンケートを行い、各家庭の育児方針・価値観や、それらの優先順位に関する園との認識の違いなどを把握し、個別の面談の際に参考としている。また保育参加の際にも感想をアンケートで募り、個別の対応や園便りへの回答掲載などによって、保育や子ども発達などに関する保護者との相互理解に活かしている。行事後に寄せられる感想は集約のうえ、園便り「木もれび」への掲載や感想集の配付により保護者にフィードバックを行っている。
地域の保育・子育てニーズや行政・業界の動向などを把握し、園運営の参考としている
前述の子育てひろば利用者にもアンケートを実施し、プログラムの感想や要望などを把握しており、地域の保護者の交流支援について、相談・サロン的機能に加え、今年度は制作活動などの体験機会も設けるなど、アンケートで寄せられた声を実践にも反映させている。また見学者や在園世帯との会話からも、地域の子育て事情などを随時把握し、保育・福祉の制度・政策や業界の情報は、前述の区の園長会や各種団体・行政等の随時の発信から主に収集し、適宜ファイル管理している。行政施策や保育指針改訂など、情報は必要に応じ職員に伝えられている。
1. 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む)
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
2. 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
- 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
- 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
3. 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している
- 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
- 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
【講評】
年間の園の運営・活動の方針を計画に定め、中・長期の計画の策定も進めている
年間事業計画も別途作成し、年度開始前の職員懇談会で説明を行っており、保育のソフト・ハードや組織運営、安全衛生・地域交流などに関する年度の目標・活動方針を列挙している。また法人策定の中・長期5年計画(中長期計画大綱)を踏まえ、経営層が各職員の意見をもとに園としての中・長期計画の策定を進めている。組織運営や法人との関係、施設整備・財政・保育・保護者との連携・地域福祉・研修の各観点で、現状認識と目標、1期5年・3期構成の活動予定を定めており、今後職員会議での共有・承認を経て実行に移す予定としている。
各活動を着実に実行して成果を次につなげ、内外の情報を活かした改善もなされている
「プレイデー」「アートフェスタ」など、行事の規模に応じて準備の進捗を工程表やカレンダー等に明記するほか、保育・行事等の活動ごとに計画を作成し、それぞれ目標やねらいを定めるなど、達成や実行の指標を設けている。それぞれ実施後の反省や保護者の声から課題抽出を行うほか、主要行事では職員・保護者の感想を書面で募り、委員会が集約する形として、多様な視点を改善につなげている。また地域内の園長会で得た事例から子どもの睡眠時の安全確認の記録様式を見直したのをはじめ、法人内外の会議・交流や各種報道なども改善の参考としている。
各種災害への対策や保育中の安全管理など、さまざまなリスクに備える取組を行っている
ヒヤリハットと受診治療を要した子どものケガを共通の様式に記録し、毎日ミーティング(MT)での報告や各職員の出勤時の記録確認によって周知と注意喚起を行い、その他の軽微なケガは園日誌への記録と毎日MTでの報告によって伝えられる。安全衛生委員会ではこれらの月次報告やソフト・ハード両面の各クラスの安全配慮の検討などを行い、毎月の防災訓練、隔年で行う警察署との不審者対策訓練も実施している。各種災害からSIDS・誤嚥までさまざまなリスクへの対応を定めた「危機管理マニュアル」が作成され、今後その周知を図る予定としている。
1. 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している
- 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
- 年度単位の計画を策定している
- 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
2. 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している
- 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
- 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
- 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
- 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
3. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
- 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
- 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
1. 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
- 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
- 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
- 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
- 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
【講評】
職員の獲得・育成に関する法人共通の仕組みを整え、園の求める人材の確保を図っている
法人共通の人事の諸制度が定められ、必要な人材の獲得・育成と活用が図られている。法人策定の「「職員としての育ち合い」ファシリテーションプログラム」を人材育成や自己研鑽の指針とし、専門性向上と人格の陶冶の両観点で求める能力・資質と必要な研鑽を一覧化している。常勤職員は法人、准職員は各園が採用活動を行い、常勤者の選考に各園園長も関わるなど、現場の求める人材の獲得につなげている。担当の配置は各人の希望をもとに園内の状況や各人の適性・経験、期待される成長などをもとに経営層が案を作成、職員会議で決定する流れとしている。
各人が保育者として・職業人として成長し、キャリアを重ねる仕組みの整備を進めている
法人共通の職階区分が設けられ、有識者を招いて行う保育や食育等に関する系列園合同の内部研修などとも連動されており、園長・副園長級から新人・若手までの5階層で経験・職位に応じた研鑽と自覚を促すとともに、発達支援や保育指針改訂、保護者支援など各分野の外部の専門研修への派遣もなされている。また常勤レベルの職員には「キャリアアップ計画表」による個別の目標管理を実施し、職場内外の研修参加の予定や自己啓発・研鑚の希望、年度の成長目標と指導側の方針を記載し、年3回の園長と本人との面談によって共有と進捗確認を行っている。
各職員の育成や意欲向上と組織としての能力発揮に向け、さまざまな取組を行っている
個別の資質向上支援として、上記と併せ、年度末には業務で獲得した学び・課題、勤務態度や職場内連携など基本行動の自己チェック、先述の計画表の振り返りと次年度への抱負・目標を所定の様式に記入し、園長に提出して面談や次年度の計画作成の参考とする取組も別途なされている。職位・職種に応じた各人の自主的判断と必要に応じた経営層の指示・指導、毎週の職員・ブロック各会議を中心とした現場の知見や気づきの共有・課題検討など、組織力の発揮に努めるとともに、各種休暇・退職金制度・互助会制度など、福利厚生の仕組みも設けられている。
1. 事業所にとって必要な人材構成にしている
- 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
- 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
- 適材適所の人員配置に取り組んでいる
2. 職員の質の向上に取り組んでいる
- 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
- 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している
- 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
- 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
1. 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる
- 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
- 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
2. 職員のやる気向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
- 福利厚生制度の充実に取り組んでいる
1. 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【講評】
子どもの育ちに寄せる法人・園の願いや思いを、さまざまな形で関係者に発信している
「保育目標(私たちの願い)」に目指す子どもたちの育ちや人物像、保護者との協働を掲げ、法人ホームページにはこれを保育理念として掲載している。併せて、その実践のための具体的な目標と基本方針などを定め、保護者・職員向けの各種媒体や右のホームページ等を通じて関係者や地域・社会に発信している。また保護者には入園時の説明のほか、園便り「木もれび」につづられる巻頭言や子どものエピソードの紹介、年度当初の懇談会や各種行事など、職員には法人による入職時の教育や年度当初の職員会議などに機会に、これらを直接・間接的に伝えている。
一人ひとりを敬い、尊重しつつ活発な意思疎通を図ることを組織運営の基本としている
職員の手引書「BBハンドブック」第9章に経営層の業務内容と責任の所在が示されるほか、毎年度職員が提出する年間の振り返りについて、園長が自身作成分を職員に配付し、評価・コメントを受ける取組が持たれている。経営層は法人の職階区分における「管理者層」としての職責等を踏まえ、園長を中心に園の運営・業務の総括のほか、法人の会議への出席とその決定事項等の報告など、その遂行に努めている。また子ども同様に職員も一人ひとりが尊重される組織であることを目指し、現場との意思疎通やどの職員とも公平に接することなどを大切にしている。
案件・目的に応じた各会議を設け、組織の総意を意思決定に反映させている
毎日のミーティングや毎週の職員会議・ブロック会議、月2回の運営委員会を設け、ミーティングやブロック会議で直近の課題・提案を話し合い、グループリーダー・各専門職と経営層が運営委員会で整理して職員会議で周知と検討を行う流れを基本としている。准職員(非常勤職員)とも年間複数回の会合を持ち、必要な情報の伝達や意向・要望の傾聴を行って課題検討や意思決定に反映させ、事務室には全職員が確認する「週間連絡事項」を常置している。保護者には案件により、書面の配付・掲示や一斉配信メール、懇談会等で重要な決定・変更等を伝えている。