評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)入居者の人格や生活歴を尊重し、その人らしい生活を送ることができる 2)医療と福祉の連携をはかり、住み慣れた街に安心して住み続けられる 3)安心な住まいの提供 4)職員の教育 5)地域社会との交流
職員に求めている人材像や役割
入居者の人格や個人の尊重・生活歴を尊重し、入居者との関わりの中でお互い成長し合える。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
入居者に寄り添い、どのようにしたら入居者のQOL向上につながるかを考え、提案し、取り組む。
全体の評価講評
特によいと思う点
「ケアハウスかねがふち」では、入居者自身が主体的に心身の健康管理や生活管理をおこない自立生活が維持できるよう、一人ひとりの状況に応じた細かい支援に取り組んでいる。職員は、日常的には入居者の自由意思による行動を最優先しているが、朝夕2回の居室の巡回の際には必ず声掛けをおこない支援の要否を確認している。定期的な健康診断をおこない、外出や通院に同行もおこなっている。個別の相談支援体制や緊急支援体制も整えている。入居者の体力の維持、健康増進のためのプログラムづくりも職員の創意を集めて取り組んできている。
「ケアハウスかねがふち」では、外出は自由にすることができ、玄関に鍵もかかっていない。外食や出前、おかず類の持ち込みもできる。食事内容は、委託給食施設の2週間サイクルの献立を見て、自由に決めている。入浴は朝9時から夜7時までの間で、1時間枠で好きな時間に予約しゆっくり入浴することができる。職員は、可能な限り、入居者一人ひとりが思いのままの生活ができるような支援に取り組んでいる。
現在、入居者の年齢層は64歳から91歳と幅広い。入居者の社会的背景はそれぞれであるが、心身に問題を抱える入居者も多い。入居者がこれまで築いてきた地域とのつながりを大切にして、主治医やサービス事業所を利用できるようにしている。その上で、事業所は所在する町会との関わりを大切にして、催しにも参加している。また、近隣を中心とした医療・福祉・保健の専門職が集まる非営利団体に加入し、商店などの玄関前に椅子を設置して「高齢者や子ども達の集まる場所・見守る活動」を取り組むとしている。
さらなる改善が望まれる点
入居者が楽しむ行事は年間計画で示されて、クリスマス会や菖蒲湯を2日間おこなうなどの努力もあるが、まだ共同生活を楽しむことまでには至っていない。隅田川花火大会を、それぞれがより見やすい場所でグループを作って楽しんだ経験を作った。この積み重ねが大切であると思われる。その為に趣味活動など入居者の意見を引き出し、共同生活での仲間意識を持てるような取り組みが必要と思われる。入居者懇談会を開催して有効な「場」が作られることを期待したい。
現在、入居者の「個別支援計画」(処遇計画)がつくられており、入居者は食事、入浴など基本となる生活を送るための支援はできているが、入居者一人ひとりの「その人らしさ」が発揮できる生活を実現するためには、さらに、入居者の全人的な理解と支援目標などの共有が求められる。そのために「個別支援計画」の様式、内容ともに更新し、改善することが求められている。「アセスメント表」と「業務日誌」の個人欄の枠を超えた総合的な「計画」となり、全職員間で共有と活用が進むことが期待される。
厳しい人員体制で入居者の自立生活を支える取組みがおこなわれている。現状ではめいっぱいといえるサービスを提供しているが、「ケアハウスかねがふち」の中で、入居者が一人ひとりの役割発揮をめざす取り組みや、グループ活動・集団活動・地域とのつながりを強める活動など、一段高い新たな取り組みを始めるには、職員体制の充実・強化が不可欠になっている。また、後継者の確保、育成の観点からも計画的な職員体制の補強が必要と思われる。
事業者が特に力を入れている取り組み
入所者の安全を守る支援が何よりも大切である。法人内外の研修に参加を保障し法令順守を徹底している。また、他事業所での様々な事故の報道から、自らの事業所課題を検討して取り組んだ。職員が1名となる時間帯に起きる可能性もある食事の詰まりなどの窒息に対応しなければならない。その時に職員が適切に対応できるよう救急救命講習会を受講し7名が修了し、スキルアップを図った。厳しい体制の中で、計画的に非常勤職員も含めて終了したことを評価したい。
食事の提供は、「ケアハウスかねがふち」の基本的機能のひとつで、委託給食施設がつくる食事メニューとともに、外食や出前、おかずの買い出しも認められており、入居者の嗜好や意思によって選択できる範囲も広い。食物アレルギーや病状により「禁食」が必要な入居者には、複数の職員による事前の「検食」もおこない「代替え食」も出して、事故を防止している。四季折々の季節感も味わえる行事食も毎月1回提供しており、食生活をできるだけ豊かな楽しいものになるようにしている。
「ケアハウスかねがふち」では、入居者一人ひとりの要望を可能な限り実現するための支援に取り組んでいる。そのために、毎日の朝夕の巡回時の声掛けを大切にし、細かく要望を聞き取るとともに心身の機能の状況の把握に努めている。支援の必要性が生じている入居者には、散歩や買い物・友人とのつきあい・通院などの、地域への外出の要望の実現のために、同行を増やしたり、お迎え等の援助もできるようにシフト制を改善し日中の職員体制を強化した。入居者個々の担当ケアマネジャーとの情報共有や連携を強めて介護保険のサービス活用もすすめている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:調査時点で入院中の2名を除き、利用者16名を調査対象とした。
- 調査方法:聞き取り方式
利用者16名に対して、聞き取り調査を実施した。 - 有効回答者数/利用者総数:16/18(回答率 88.9% )
「ケアハウスかねがふち」は、2013年2月開設の都市型軽費老人ホームで定員20名。調査時点の利用者登録者は18名で、入院中の2名を除く16名全員の聞き取り調査を実施した。男性9名(56%)、女性7名(44%)。60代が2名、70代が5名、80代が7名、90歳以上が2名の年齢構成で開設以来の入居者が5割を占めている。入居者の日常生活の自立度は高く、デイサービスを多数が利用している。外出は自由となっている。施設への全体的な満足度は極めて高く、大変満足37.5%、満足43.8%、合計81.3%となっている。各設問でも施設の環境や施設職員への評価は極めて高い。一方で、「ケアハウスかねがふち」で作成する「個別支援計画」の内容や説明の良し悪し等についての設問は、入居者一人ひとりが担当ケアマネジャーとともに作成する「居宅サービス計画」(ケアプラン)との混同もあって、「はい」「どちらともいえない」「いいえ」「非該当・無回答」と分かれ、「いいえ」や「非該当・無回答」が増えている。「何のことかよくわからない」「覚えていない」という声も多い。
アンケート結果
1.食事の献立は工夫があるか
63%が「はい」としている。「どちらともいえない」が38%。「麺類を増やしてほしい。」「うどんが食べたい。」「おかずが冷たいことがある。」「柔らかくておいしい。」などの要望や感想があった。
2.入浴の時間は、快適か
「はい」が94%。非該当の1名は施設の風呂を利用していない。希望に添ってゆっくり入浴できる、と評価が高い。
3.日常生活に必要な地域の情報を知ることができるか
入所したばかりの2名を除いて、81%が「はい」としている。
4.健康維持・介護予防に向けての相談をしやすいか
「はい」が94%。何かにつけて相談しやすいとの声が多い。
5.利用者の状況に応じた見守り、声かけは行われているか
「はい」が94%。日中も夜の巡回時もよく声をかけてもらえるとの声が多い。
6.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」が100%。朝夕の掃除もあり、とてもきれいという評価。
7.職員の接遇・態度は適切か
「はい」が81%。「どちらともいえない」も19%あり、全体として極めて評価が高い職員が多い反面、特定の職員への注文もある。
8.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「はい」が81%。病気やけがを体験したことがないとの理由で、非該当も2名、13%。
9.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」が63%。「どちらともいえない」が1名、6%。トラブルを体験したことがないという理由で「非該当」が31%。トラブルの事例もほとんどないが、もしあったら、という場合も含めての評価。
10.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」が94%。大切にしてもらっているとの声多数。
11.利用者のプライバシーは守られているか
「はい」が94%。しっかり守ってくれているとの声が複数あり。
12.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
「はい」が31%、「どちらともいえない」が6%、「いいえ」が19%。「非該当」が44%と回答が分かれた。
13.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」が50%。「いいえ」が19%。「非該当」が31%となっている。「覚えがない」という声も複数ある。
14.利用者の不満や要望は対応されているか
不満はないため、要望等を伝えたことがない、という人は「非該当」に含めた。「はい」が81%であり、高い評価。
15.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」が56%。「どちらともいえない」が13%。「いいえ」が6%。「非該当」も25%と回答が分かれた。苦情や困ったことはない、今まで必要なかった、職員で十分、等の声が多かった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
- 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
社会福祉士を目指す学生の実習を受け入れ実地研修をしている
社会福祉士を目指す学生の実習を受け入れている。将来、相談員となるうえで大切な事項を明確にして実地の研修をおこなっている。入居者の人権=誰もがかけがえのない人であること・関連機関を知り・調整の実際・一人ひとりのケースから学ぶなどである。入居者の生活の場であることを考慮し、地域に開放しての専門性を発揮する取組みをしていない。また、地域からの施設使用希望もない。しかし、入居者の緊急時対応のためにAEDを設置し、「日本救急医療財団全国AEDマップ」に事業所が掲載されている。
他事業所と共通の悩みを相談しあい、業務改善の取り組みをしている
区内の都市型軽費老人ホーム事業所との連絡会に参加し、情報交換や個別相談ができる関係作りをしている。また、区の担当課との情報共有に努めている。介護保険の認定までに至らない高齢者を対象としている事業所であるが、区内の施設が増え共通の悩みや業務改善に関する意見交換もできるようになってきている。また、地域のNPO法人が主催する「町にイスがあり、人が集まる場所・見守る場所」を目標にした玄関前に椅子を置く活動を通して、子どもから高齢者までの繋がりを広げる取組みに参加している。
入居者の要望を引き出す入居者懇談会の開催を検討している
事業所は入居者が共同生活の仲間意識を育んで、毎日を楽しめるよう、また、季節を感じる行事をもっと増やしていくために、ボランティアの力を借りたいと思っている。が、踏み切れない状況である。その要因は日々の支援に追われていることと、入居者の余暇時間の活用などの要望・意見を引き出せていないことであると思われる。花火大会を入居者が楽しむ経験もしている。入居者懇談会の開催で要望を引き出せるのではないであろうか。入居者への聞き取り調査でも、「孤立感」を感じているとの感想もあった。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している
- 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
2. 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている
- 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
- 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
1. 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある
- 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
- 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
2. ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している
- ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
- ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
- ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
3. 地域の関係機関との連携を図っている
- 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
【講評】
意見箱を設置して入居者の要望・意見を聞いている
当事業所の役割は、食事・入浴などその他日常生活上必要なサービスを提供することである。入居者の嗜好や清潔・健康保持などをきめ細かく対応している。介護が必要な入居者には、サービス事業所との連携をしている。意見箱を設置して要望や意見を具体的に解決している。苦情解決制度についても入居時に説明をしている。第三者評価の聞き取り調査時には「(苦情解決が)特に必要なことがなかった」との意見が複数あった。
入居者の日々起きる課題への相談支援体制をとっている
第三者評価を通して、入居者の生活上の要望や意見などを聞き取り調査で把握しており、独自にアンケートは実施していない。介護保険制度ではモニタリングを実施するとあるが、当該事業所には求められていない。日々の生活上起こる出来事や要望は管理者(相談員兼務)が24時間PHSを所持して職員が困らない体制をとっている。今後、入居者一人ひとりの個別支援計画書(処遇計画)を作成し、職員が統一した対応ができるようにしたいと管理者は考えている。
区内の関係機関と連携して共有の課題の解決に努力している
区内の施設連絡会は、施設主導で開催され事務局を区の担当者が担っている。都市型軽費老人ホームの「将来の姿・役割・あり方」などの意見交換がおこなわれている。一方、高齢者向けの制度の「はざま」で困っているケースや施設側の実態から受け入れ困難ケースなどの情報を共有している。区内の医療や介護に携わる機関・個人が「地域ケア」を考える非営利団体が組織され今後も事業所や地域住民に参加を呼び掛けている。当事業所も参加することとしている。
1. 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む)
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
2. 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
- 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
- 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
3. 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している
- 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
- 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
【講評】
法人の中期計画の課題を実践することと事業所の独自課題の共有を図る課題
法人が展開する事業は多岐にわたっており、今後の介護保険制度の動向を分析して5ケ年計画を策定している。重要な課題の一つは人材確保と育成を掲げている。行政・マスコミでは介護職員の養成や環境整備が大きな話題となっているが、現場が期待するまでの解決には至っていない。また、法人内の都市型軽費老人ホームは当事業所のみであり、事業所独自の課題・困難さが法人の共通認識とはなりにくい状況であり、今後の課題である。
入居後に起こる諸問題の解決を図り仲間意識を育てる課題
当事業所の役割では介護保険制度の認定要件は必要でなく、要介護度は低いが、心身に問題を抱える入居者が多い。一方、社会的な背景を抱えており予測困難な健康上・経済的な相談事例が入居後にも多い。日々の生活を楽しめるために事業所では入居者の仲間意識を育てる懇談会を開催したいと考えている。また、入居後の健康面や身体機能の低下による「個別支援計画(処遇計画)」を立てることを課題としている。
入居者の安全を守る諸課題に取り組んでいる
入居者の安全を守る取組みは職員会議で「事故対策・感染対策」を必ず議題にして検討している。業務日誌には勤務帯による安全点検項目が詳細であり、点検の実施・結果を記入している。前年度から、食事中の誤嚥などによる窒息への対応として、「救急救命講習会」を受講し9名中7名が終了した。消防訓練は同一建物の事業所と取り組んでいる。
1. 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している
- 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
- 年度単位の計画を策定している
- 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
2. 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している
- 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
- 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
- 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
- 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
3. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
- 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
- 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
1. 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
- 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
- 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
- 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
- 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
【講評】
早番の時間帯を延長して入居者の要望に応えている
常勤職員の採用や配置は法人本部でおこなっている。非常勤職員は事業所で必要に応じて募集し採用しているが、応募者は少なく苦労している現状である。現在常勤職員は2名であり、非常勤職員の比重が高い中での事業展開である。夜間勤務は一定時間は所定の業務があり勤務時間であるが、その他は宿直との位置づけであり、特に資格要件はない。今年度、早番の勤務時間を延ばして日中の体制を充実し外出支援などの要望に応えた。
職員に研修参加を保障し法令順守の意識向上を図っている
事業所では年間計画で研修計画を作成している。法人内外の階層別・職種別などの研修に常勤職員のみでなく、月120時間以上勤務している非常勤職員も参加をしている。参加者はレポートを提出し事業所に報告している。また、事業所では新入職員に「介護職員のためのコンプライアンスチェックノート」を配布し、日々の支援での法令順守の意識向上を図っている。今年度は「無自覚な虐待を防ぐために」の研修会に参加している。今後、個別育成計画が必要と考えている。
職員間の交流ができる「場」の開催を検討している
事業所規模から少人数での24時間365日職員の配置が必要な職場である。管理者は職員の体調管理が大切であり日頃から声掛けを大切にしている。シフト制の勤務であり、年4回の職場会議では全職員が顔を合わせることも少ないと思われる。入居者の情報も書類上での共有となっていることが多い。職員アンケートでも「交流の場があれば」との意見があった。管理者も「場」の提供を検討したいと考えている。
1. 事業所にとって必要な人材構成にしている
- 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
- 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
- 適材適所の人員配置に取り組んでいる
2. 職員の質の向上に取り組んでいる
- 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
- 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している
- 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
- 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
1. 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる
- 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
- 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
2. 職員のやる気向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
- 福利厚生制度の充実に取り組んでいる
1. 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【講評】
事業所の運営規程を掲示している
当事業所は核家族化や高齢化が進む中で、一人暮らしが不安な60歳以上の方を対象として住まい・食事・入浴などを提供する施設である。定員は20名であり小規模の施設である。当該事業の法令が整備された2013年2月に区内の3番目として開設された。事業所では「住み慣れた地域で、一人ひとりの意思と人格を尊重したサービスを提供する」ことを理念として掲げている。事業所は「家」の機能を持ち、玄関に運営規程を明示している。
厳しい職員体制の中で職員の力量向上を図っている
2016年度途中の退職により職員補充に時間がかかり、管理者が日々の業務に追われ2017年の年度計画作成が遅れた。職員体制は管理者が相談員を兼務し、常勤2名体制である。生活援助や宿直などを非常勤職員の協力を得て支えている。職員定数は必要許可要件は満たしているが、管理者は兼務している相談業務を常勤職員を増やして分担する必要があると考えている。入居者の安全を守ることを優先し、厳しい職員体制の中で、救命講習会を受講し職員の力量向上を図った。
重要な案件について、行政と法人理事会を経て必要な手続きをしている
重要事項や運営規程の変更には必要な手続きをとっている。入居者の入・退去基準を運営規程で明確にしているが、2016年「入院後3ケ月経過した時退所とする」規程を見直した。一律に退所とするのではなく、入院後3ケ月経過した後、今後どのような生活の「場」が本人にとって良いのかを相談し適切な選択をすることとした。この変更は東京都への報告や法人理事会を経て最終決定された。