評価結果

サービス項目中心の評価

基本情報

【法人名称】

医療法人社団珠泉会

【事業所名称】

グループホームいつつ星

【サービス種別】

認知症対応型共同生活介護【認知症高齢者グループホーム】(介護予防含む)

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

法人は「健やかなる老いの実現」をグループ全体の基本理念とし、グループホームについては”認知症を持ちながらも自らの生活リズムで散歩や買い物などの外出、お料理やお洗濯といった家事作業などを通して、ご入居者の有する能力を活かして自立した生活により、進行予防や認知症症状の進行緩和のお手伝いをします。”としている。また、法人は施設開設にあたっては医療関連機関か複数の介護サービス事業所の複合型としており、事業所はショートステイ事業を併設している。地域に根差し、長く利用や安心して入居いただけるようにしている。事業所はそれらを背景に大切にしている考え方を①ご入居者個々の心身の特性を踏まえ、生活居住空間そのものである「住みやすさ」「暮らしやすさ」を前提とした『家庭』としての役割を果たし、生活再編と生活自立意欲の向上を目指す②個別性を重視した目標設定を行うとともにご入居者の意思及び人格を尊重した援助を行うことで認知症症状の進行緩和に努め、身体的・精神的に安定したゆとりある生活を目指す③ご入居者を中心とし、家族・職員間・地域社会が相互に理解し、支え合うことを目指すと掲げている。

職員に求めている人材像や役割

事業所は期待する職員像として①介護に関する知識や技術の他、ご入居者やそのご家族、職員、医師、地域の方々と接する仕事なのでコミュニケーション能力が必要と考えている。②「報告・連絡・相談」「受容・傾聴・共感」ができる人。③ご入居者の日常生活全般を支えるために必要な生活能力を身に付けている人としている。役割は日々の業務の考え方として「3ヶ月に一度、個別支援計画を見直す際に確認し、ご家族・ご本人のご意向は日々の関わりや面会時に伺うだけでなく、個別プランに反映したり、全体のサービスの見直しに活用すること」と記述されている。法人の教育システムは整備されており、他で経験のある方も事業所での日常業務を中心に基本となる直接的なケア業務、シフトでの業務手順、ケアプランの理解やモニタリングについてチェックリストを使用し自らも確認できるようにしている。管理者は個別面談をし、職員が内外研修に参加できるようにしている。研修報告は研修の狙い、何が出来ているかいないか、何が理解できているかいないか、チェックリストで自らが確認できたり、質問形式で確認できる内容にしている。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

職員に期待することでは①ご入居者の生活の質を高めていけるよう支援に努めること②現存能力を活かし、ご入居者が出来る限り自立した生活を送れるよう支援に努めることとしている。事業所が現在、力を入れて取り組んでいる点は①管理者・計画作成担当者を中心に定期的にカンファレンス・ミーティングを開催し、ご入居者個々の特性・希望を踏まえた計画書を作成、計画書に基づいたケアを提供し、記録を行う②医療連携担当看護師を配置し、各入居者の主治医と連携を図りながら生活上の注意点などの助言を受け、健康面のケアをおこなうと記載している。職員室には上半期の目標として①ご入居者の言葉やしぐさから気持ちをくみ取り、尊重した対応を行うようにする②言葉遣い、身だしなみに気をつけるの2項目が掲げられ、更にケアの場の小机には①ご入居者のQOL、向上の支援―ご入居者の現存能力を保つ為、持てる能力や可能性を日常的に観察・支援を行う②職員の支援目標―食中毒の発生防止に手洗い・うがいを忘れず、食品の扱い、調理器具、食器消毒乾燥の実施③職員主体でない、ご入居者主体の生活であることを貼付している。

全体の評価講評

特によいと思う点

誤薬や怠薬の発生予防としてマニュアルを改訂している。調剤薬局と職員の連携で服薬管理を行っている。服薬管理一覧表前の個人引き出しへ、調剤薬局が処方箋をもとに2週間分の薬をチェックし配薬している。以前の夜勤職員から日勤職員へ担当変更し、時間帯に色分けした朝・昼・夕の各々の薬ボックスへチェックし配薬している。服薬時は時間帯の色別・ご入居者の名前・日付をチェックし提示している。最終チェックは空袋を確認し印を押す仕組みを以前同様に継続している。昨年の改善点に対しマニュアルの改訂に取り組む姿勢と成果を評価したい。

ご家族からの連絡事項の確実な伝達をとの要望を受け面会簿を個別ファイル方式に変更した。面会簿には個別計画書見直し時の意向記入書面や出来上がった個別計画書の内容確認と同意、郵便物や健康診断書等の受け渡しにも活用、面会は笑顔で歓迎の意を表しご入居者の様子を伝える事でご家族が気になる事等を聞きやすい環境に配慮しているが、この面会簿がご家族との対話のきっかけにもなっている。更に預り金の収支も記載、ご家族が残金を確認出来るようにして利便と信頼に繋げている。意向を改善と信頼構築に繋げる良質な取り組みが実践されている。

事業所では個別性の高い確実な支援を「週間サービス計画書・日課表」に記載、裏面の「日課表別表」にはご本人らしさ、意向と具体的なケアが書き込まれ、具体的なケアを実施する際の「声掛け」のタイミングや内容、手段、介助の方法等が記載されている。”お風呂は熱いほうがよい””整容は好みの髪型がある””就寝時はベッドサイドに○○を置く”等、細かく記載され、それぞれの声掛けのタイミングや成功例、失敗例が記載されている。職員はこれらを情報共有し声掛けの大切さ、気づきに活かす良質な取り組みがされており評価したい。

さらなる改善が望まれる点

ご入居者が一緒に楽しく活動出来る様にかるたや昔の本等を用意して場面作りなどを工夫している。ボランティアによる音楽会やダンスなどの開催やレクリエーションの充実を求めるご家族のご意見が出ている。事業所でも囲碁・将棋・オセロのお相手・創作活動・体操・レクリエーションの手伝い等のボランティアの募集に尽力しているが結果が出ていないのが現状である。ご入居者のADL低下や住宅街の立地条件から音出しの規制があり条件が難しい事も課題になっている。ご家族からの活動等の意見に対しての説明と理解への取り組みを期待したい。

第三者評価家族アンケート回答率は高くご家族の関心の高さが伝わる。事業所ではお便りやアルバム提供、面会簿の工夫、事業所内にご入居者の写真や作品を紹介する等で日々の様子を伝え、必要事項の確実な伝達に努めている。一方、ご家族の意見等を伺う運営推進会議の参加は少数固定化、議事録送付で報告している。アンケートには感謝の言葉と共に複数の厳しい意見も寄せられご家族の期待と事業所の努力の擦り合わせ不足が感じられる。顔を合わせ意見交換する会議参加促進やご家族との交流の機会確保等、共にご入居者を支える連携の強化に期待したい。

事業所のご入居者は開設時に比べると心身共に個別性の高い細やかな支援が必要となっているものの、継続している町会の一員としての交流が定着している。町会のイベント時には販売展示用の小物づくりや絵葉書づくり、折り紙教室に参加のお誘いも頂いている。さらなる地域交流の方途として、地域密着型認知症対応の事業所として、地域包括支援センター等との連携、サポーター研修の講師や認知症の家族を抱える介護者へ具体的な支援方法のロールプレイング等、事業所が地域にむけて情報を発信することにも期待している。

事業者が特に力を入れている取り組み

ご本人の出来る事、やりたい事に着眼した生活介護計画に沿って支援を行っている。「今自分で出来る事はやりたい」「歌を歌いたい」等のご本人の意欲や現存している生活能力を引き出すことで、その人らしい生活が出来るような支援を行っている。生活動作がかなり困難になった方でも、出来る時に出来る事を声掛けしている。認知症状に対しては個別ケアの支援を記載した個別日課表を作成し、統一したケアの提供に繋げている。担当職員や関係職員等の連携による対応で安心してその人なりの主体的で自立した生活が送れる支援を日々心がけている。

お茶の時間や食事の時間が楽しめるように飲み物やおやつを選択していただいたり、嫌いなおかずを他の物に変えて提供している。ご入居者間で一緒に楽しく活動できるように声掛けや場面作りを行っている。体操の時間やレクリエーション等の時間にフロアでご入居者同士お話ししたり、かるたや昔の本等を用意したりしている。お誕生日には主役から希望をお聞きしての特別食作り、季節の栗ご飯や冷やし中華の食事作り、おやつ作り、漬け物作り等をしたり、季節毎のフロアの飾り作りを皆で得意なところを作業分担して作る等している。

ご入居者の日常のご様子はいくつかの手段でお伝えしている。日常の活動や生活の様子、毎月フロアごとに行った行事の写真を載せたお便りを作成し、理美容の利用日案内や区役所関係の書類、行事案内なども併せてお知らせしている。また撮った写真は各居室や施設内に提示したり、1年毎に個別のアルバムにしてご家族にお届けしている。写真はご家族からの声で個別アルバム作成に繋げられ大好評である。面会時や運営推進会議でも事業所での報告に写真を活用している。ただし状態や病状に変化があった際はご家族へこまめにお電話でお知らせしている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:ご入居者17名全員およびご入居者ご家族
  • 調査方法:アンケート方式,場面観察方式  
    ご入居者ご家族へのアンケート調査票は、事業所より各家庭へ配布していただき、返信用の封筒にて直接評価機関へ回収しました。場面観察では、評価者3名が事業所内にてご利用者様の様子を拝見しました。
  • 有効回答者数/利用者家族総数:15/17(回答率 88.2% )

総合的な感想としては、「大変満足」が6名、「満足」が8名、満足以上の感想が93%となっております。「不満」が1名で14%となっております。また自由記述としては「とても親切にして頂いて感謝しています。」といったホームへの感謝の意見が見られました。また、場面観察では下記の通り、職員によるご入居者の機能や能力レベル、認知症固有の言動に対する細やかな対応の様子が伺えました。

アンケート結果

1.家族への情報提供はあるか

はい 12名 (80%)
どちらともいえない 3名 (20%)

「はい」の回答が12名で、80%になっています。自由意見としては「こちらから聞かないと教えてもらえない事がある。人によって差が大きい」などの意見が見られました。

2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 14名 (93%)
どちらともいえない 1名 (7%)

「はい」の回答が14名で、93%になっています。自由意見としては「大体は清潔とは思うが、目につく小さなゴミをかなり取り除いている」などの意見が見られました。

3.職員の接遇・態度は適切か

はい 13名 (87%)
どちらともいえない 2名 (13%)

「はい」の回答が13名で、87%になっています。自由意見としては「大体のスタッフは良好だが気になる髪型が「うっ」と感じる事がある」などの意見が見られました。

4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 14名 (93%)
無回答・非該当 1名 (7%)

「はい」の回答が14名で、93%になっています。自由意見としては「両足で立つ事はあまりないためベットから、リクライニングの車椅子に移動させる際、両足が結構危険と思われる事がある」などの意見が見られました。

5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 12名 (80%)
無回答・非該当 3名 (20%)

「はい」の回答が12名で、80%になっています。自由意見としては「深刻な場面には遭遇しておらず判断できません」などの意見が見られました。

6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 14名 (93%)
いいえ 1名 (7%)

「はい」の回答が14名で、93%になっています。自由意見としては「利用者により性格や症状が大きく違うので、重要な項目である。今後もそのようにお願いしたい」などの意見が見られました。

7.利用者のプライバシーは守られているか

はい 14名 (93%)
無回答・非該当 1名 (7%)

「はい」の回答が14名で、93%になっています。

8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか

はい 13名 (87%)
どちらともいえない 1名 (7%)
無回答・非該当 1名 (7%)

「はい」の回答が13名で、87%になっています。自由意見としては「皆でレクリエーションや活動、楽しいこと、体操等をする機会がほしいと望んでいるが、改善はない」などの意見が見られました。

9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 14名 (93%)
いいえ 1名 (7%)

「はい」の回答が14名で、93%になっています。自由意見としては「団体で行うレクリエーション、体操等ができない理由がわからない。努力不足です」などの意見が見られました。

10.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 12名 (80%)
いいえ 1名 (7%)
無回答・非該当 2名 (13%)

「はい」の回答が12名で、80%になっています。自由意見としては「2ヶ月に1度の運営推進会議の席で発言した後、改善されてきており、スタッフの気になる行動もなかった」などの意見が見られました。

11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 7名 (47%)
どちらともいえない 3名 (20%)
無回答・非該当 5名 (33%)

「はい」の回答が7名で、47%になっています。自由意見としては「問いの事例は該当ないが、運営推進会議(2ヶ月に1度)に他施設や地域の方が参加されていることで、参考になる話も時折あり良いと感じている」などの意見が見られました。

調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面

落ち着かず立ち上がるご入居者に職員が「手が冷たいですね」と手を重ねながら声を掛け「さあどうぞごゆっくり」とお茶を勧める。ご入居者は「ありがとう」と言葉を発して笑顔を見せられた。「おーい、おーい」と呼ぶご入居者に「今まいります」と対応、しばしご入居者が落ち着かれる。所在なさげなご入居者に乾いたタオルを持った職員が近寄る。「お手伝いお願いしてもよろしいですか」と声を掛けるとご入居者が「はいはい」と応じ手際よく作業に参加、職員は時々「有難うございます」と謝意を伝えている。ご入居者は満足そうな表情を浮かべられた。

選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化

ホームのご入居者は開設時に比べると心身共に更に個別性の高い細やかな支援が必要な状況に変化していることが伺えた。歩き回りや繰り返し行動のある方が多いが、職員の其々の言動への個別ケア(対応)によって雰囲気は温かく落ち着いている。瞬間であってもご入居者の気持ちが落ち着く声掛け、スキンシップ等が工夫され、動き回る方の行動傾向や廊下のソファーやリクライニングチェア等ご入居者の其々が落ち着ける場所を把握した支援で心身の安定と安全に配慮している。一方、一つひとつの行動に声掛けが必要な方へ出来る能力を活かした家事参加、やって頂いたことへの感謝で自信を持っていただく支援も提供されている。それぞれの機能、能力のレベルや認知症固有の言動への細やかな対応を感じることができた。

事業者のコメント

開設からもうすぐ3年になり、ご入居いただいている方は、平均年齢が90歳、認知症状の進行と加齢に伴う心身の変化が顕著に認められてきていますが、ご入居者お一人おひとりがその方らしく過ごせ、持っている能力を活かして少しでも主体的に生活していただけるよう、日々考え支援するようにしています。今回の評価を踏まえ、更にご家族との連携と対話を大切にし、ご意見ご要望を伺いながら、ご入居者に地域の方々と関わりを持ち、役割と自信を持って、ご自宅にいるように居心地よく過ごしていただけるよう支援に努めてまいりたいと思います。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
高齢者の「健やかなる老い」の実現に必要な家庭的環境としての発信をしている

法人ホームぺージには法人基本理念の「健やかなる老い」について、”老いることは病でない。住み慣れた土地で、家族や友人にかこまれて老い、そして看取られたいという願望の実現に家庭的環境、ご家族、地域の方々等と共に高齢者の生活自立の支援・援助をする”と述べている。事業所はショートステイを併設、介護事業連携でより長く安心してご利用頂ける事業構造としている。ネット社会に対応し、介護施設検索サイトも活用、来訪された方には3つ折りパンフを用意、木目調の落ち着いた環境を紹介している。

行政や関係機関と連携、法人の施設運営本部ともネットワークを推進している

区には定期的に運営状況の報告をし、区のホームページ「ケア倶楽部」の空き情報等にタイムリーに反映している。また事業者による区連絡協議会や町会等がメンバーの運営推進会議を開催、法人施設運営本部等と共に出席している。地域へ事業所公開の機会は職員による地域の祭り等の設営お手伝い・ご入居者の当日散策、町会での防犯落語のイベントや包括内「ぶんにこ冨坂」への参加、傾聴ボランティアの方との交流等がある。併設のショートステイを利用され、入居された方が複数おられ、リロケーションのリスク軽減にもなっている。

利用希望者には随時見学・相談に対応、必要な情報が提供できる体制にしている

管理者が家族の在宅での悩みごとにも時間をかけて対応している。また緊急性がある場合は他事業所紹介や併設のショートステイを利用された例、特養の待機入居の例、入居待ちの方への手続き等をお知らせし、利用希望者のニーズに対応できる案内をしている。見学時はご入居者の了解を頂き、共用設備・居室設備、リビングの壁の外出先での笑顔の写真、町会や包括内でのイベントへの参加の写真、共同生活ではあるものの自室に好きな本や仏壇のお持ち込み等自由に配置することも可能であることを説明している。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入居前および契約時に重要事項およびサービス内容の説明を行い同意を得ている

空室の折は待機者リストから順次入居意思を確認、入居内定後、ご自宅等を訪問して入居前面談を行っている。ご入居者の心身の状況、入居後の暮らしへの要望を丁寧に再度聞き取り、担当されているケアマネからの情報とあわせ「ニーズアセスメント」に記録、入居時のケアプランに繋げている。サービス開始前の契約締結には事業所に見えて頂き、再度、ご本人、ご家族等に同席頂き、重要事項説明書、サービスの内容、利用者負担金、個人情報保護や苦情の申し出窓口、ご家族に関わって頂きたい事等を説明し、同意を得ている。

生活介護計画書にそって新しい生活に慣れて頂けるよう十分な傾聴対応をしている

フロア職員は「ニーズアセスメント」でその方の生活史、一日の過ごし方、生活習慣を情報共有している。更に計画書には再度、ご家族からも記入頂き、「入浴時間は夕方、食事は居室で、午睡をされるかどうか、就寝時間・起床時間等」の情報が反映されている。入居日から個別ケアの実施をし、「健康面」「ADL、IADL」「生活リズム」「問題となりうる行動」等をアセスメント、期間を1週間から2週間として「経過記録」に細かく記録、カンファレンス、更新した計画書はその方らしさを支援、安心なスタートを支援している。

事業所は看取りケアを実施、「健やかな老い」の場・家庭としての役割を担っている

サービスの終了は事業所での看取りの他、入院、特養入所、在宅介護に戻られた方等である。支援の継続に配慮し、ご入居者・ご家族の了承を頂き、退居先での混乱や不自由のないように担当ケアマネや相談員と連携している。看取りについてはご入居者が重度化した場合、終末期における対応として「終末期の基本方針5項目」を定め、ご家族からは「看取り介護承諾書」を頂いている。”老いは病気でない、死は自然なこと、最後までその方らしさを支援する、痛み緩和、無意味な延命治療をしない、ご入居者とご家族のQOLに配慮等”としている。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
サービス提供を月次モニタリング、生活介護計画書策定、更新の手順マニュアルがある

「経過記録」「週間健康管理表」「週間サービス計画表・日課表」等と月次のモニタリングを実施、サービス提供の評価をしている。アセスメントは3ヶ月に1度とし、ADLの変化、車椅子使用、終末期等の変化のあった場合はその時点でアセスメントを実施、「ケアプラン・モニタリング表」に記入している。課題・ニーズ、状況の変化、サービスの実施状況、短期目標の達成状況等の検証し、残された課題や変更の要否を判断、「継続アセスメントシート」を記載している。更新の場合は継続アセスメントシートから策定時と同様の手順を踏んでいる。

ご入居者の生活・支援状況の記録・分析・活用と個別ファイルで管理されている

「週間サービス計画書・日課表」の裏面、「日課表別表」にはご本人らしさ、意向と具体的なケアが書き込まれ、実施する際の「声掛け」のタイミングや内容、手順、介助の方法等が記載されている。”お風呂は熱い方がよい””整容は好みの髪型がある”等が細かく記載されている。それに対してそれぞれの声掛けのタイミングや成功例、失敗例が記載されている。これらのご入居者の生活・支援に関わる記録はケア目標と対峙して記録される経過記録、バイタルチェック、排泄健康管理表等、それぞれの個別ファイルでご入居者の変化の把握をしている。

朝・夕の各シフト間、夕の日勤者による申し送りで24時間の連携をしている

フロアでの申し送りは朝・夕の2回で朝は夜間での対応内容について夕はシフト毎の申し送りやミニ・カンファレンスを実施している。支援に活用している計画書、経過記録等をそれぞれのファイルに纏め、職員は記録の確認と報告を受けてから仕事に入っている。引き継ぎ・申し送りの他、職員の情報共有の機会は業務連絡等の諸記録の回覧、個人ファイルの確認、月次の全体会議、カンファレンス議事録等で行っている。管理者はケアプランに沿った支援の実施状況の把握を行い、必要な内外研修の機会を作っている。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の介護計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.認知症対応型共同生活介護計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
  • 個別の認知症対応型共同生活介護計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者一人ひとりがその人らしく生活できるよう支援を行っている
  • 関係職員が連携をとって、支援を行っている
【講評】
生活介護計画に沿った支援の確実な実践に向けて、経過記録を定期的にチェックしている

ご入居者の生活介護計画はご本人やご家族の意向をもとに各々の生活残存能力を引き出し、能力に応じて個別性を重視した目標設定を決定し作成している。個別日課表をもとに支援の留意点を把握し、実践結果を経過記録に記載している。計画書にあるケア項目に番号を振り、経過記録に記載している内容にも同番号を付して記録するが、支援の確実な実践に向けて番号の少ない項目がないかを計画作成担当者が月1~2回の頻度でチェックしている。そのチェック結果をもとに支援内容の充実を図る為に職員に反映しケアプランに沿った支援に繋げている。

個別日課表の個別ケア内容に沿っての支援は、ご入居者の意思を尊重して行っている

ご入居者一人ひとりがその人らしく生活できるように支援している。ご入居者の「今自分で出来る事はやりたい」「歌を歌いたい」「話をしたい」「転ばないようにしたい」等の意欲や意思に応じて支援をしている。出来る事はやりたいとのご入居者にはエプロン干し・タオルたたみ・配膳・下膳の家事活動の声掛けをしている。認知症の特性による拒否時には時間差をおき、繰り返し声掛けする等、柔軟に対応している。個別日課表の1日の詳細な個別ケア内容に沿って支援を行うことで職員のスキルによって差があまり出ることなく生活支援を行なっている。

ユニット内の職員はじめ各ユニット間、施設内の職員との連携による支援が行われている

各ユニットに担当職員を配置しているがユニットの業務状況によっては担当外の職員が応援業務をしている。1階と4階は一般浴とリフト浴になっているが、ご入居者のADL低下に伴い5階の機械浴を利用することから職員間の連携を必要としている。クリスマス時期には飾り付けや食事メニューの打ち合わせをする等して1階と4階の差があまり出ないようにしている。施設内の医療連携看護師からの情報提供が週1~2回の頻度で行われ、各フロアの毎朝のミーティングや合同ミーティングでご入居者の情報共有に努める等の連携体制が取られている。

2.利用者の状態に応じて、日常生活に必要なさまざまな作業等を利用者が主体的に行うことができるよう支援を行っている
  • 食事に関する一連の作業等利用者の生活場面では、利用者の主体性と能力を活かして支援を行っている
  • 利用者一人ひとりに応じた生活への参加ができるよう工夫をしている
  • 利用者の心身の状況に応じて、生活するうえで必要な支援(食事や入浴、排泄等)を行っている
  • 各種手続きや買い物等日常生活に必要な事柄について、利用者本人による実施が困難な場合に代行している
【講評】
食事に関する一連の作業等では、個別の能力に応じて活動参加するように声掛けしている

食事に関する一連の作業等ではご入居者個々の入居前の生活状況と残存機能を把握した上で、出来る範囲で参加することを支援している。食事作りが好きな方は声掛けすると自らエプロンを掛け調理台に立ち材料の仕込みや調理を始めている。昔取った杵柄でぬか漬け・煮干しのワタを取っての出汁パックやお茶パックを作っている。洗いものが得意な方は調理担当者と連携して使い終わった調理器具洗いを担当している。更に目の前のテーブル拭きやワゴンへの食器下膳を分担する等、個別の能力に応じて活動に参加出来るように声掛け支援をしている。

個別日課表のケア内容の支援方法にもとづいて、心身の状況に応じての支援を行っている

ADL低下や認知症の進行等、心身の状況変化に応じて、生活する上での必要な支援をしている。食事関係では嚥下や咀嚼状況から、刻み・トロミ・ミキサー食を検討し、身体状況によっては自助具の導入をしている。入浴はほぼ全介助でADLの状況により一般浴・リフト浴・機械浴にするかの選択をしている。皮膚荒れ予防に手袋スポンジで泡のみで身体を洗っている。出入り口に手すり・スロープを導入し、浴槽の中にはステップ台を使用して転倒リスク軽減に繋げている。排泄時はご入居者の表情を読み取るか、時間を把握して声掛け介助をしている。

ご入居者の主体性を配慮して、必要な買い物や各種手続き代行等の支援をしている

ご入居者の主体性を配慮した上で「出来ること、出来ない事」の判断をして代行支援を行っている。独歩が可能なご入居者は散歩を兼ねて職員同行による買い物を楽しんでいる。車椅子利用のご入居者も気分転換になればと事業所周辺にある薬局やスーパー、ご入居者に人気の100円ショップ等へ月に1回程の頻度で買い物に出かけている。体調不調時や天候不順時には不足している消耗品の補充等の日用品を職員が買い物代行している。代行業務には介護保険関係の申請や介護認定の手続き代行や認定調査に際して同席をする等の支援をしている。

3.利用者の健康を維持するための支援を行っている
  • 利用者の心身の状況に応じた健康管理を行っている
  • 日常生活の中で、利用者一人ひとりの状態に応じて身体を動かす取り組みを工夫している
  • 服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている
  • 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、医療機関等と速やかに連絡できる体制を整えている
【講評】
日々の職員による健康管理と変化時に対応できる医療機関との連携体制を整えている

日々の生活の中で職員がバイタル・食事摂取量・入浴・外出の様子や服薬管理を行っている。また主治医に指示された処置・内服・対応を継続して実施できるように週間健康管理表を活用している。職員の健康チェック時に観察を行い、変化を発見した際には即時に施設内の医療連携看護師、もしくは協力医療機関の医師に報告し助言を踏まえ、ご入居者の主治医に連絡し、診療が受けられる体制を整えている。緊急時に際しては各々の「個人ファイル」やご入居者の顔写真・疾病・服薬の情報提供を収めている「緊急持ち出しファイル」を整備している。

ご入居者の体を動かす取り組みについて、ご家族への説明・理解に努める事を期待したい

ご家族から「身体を動かす特に朝の体操」に力を入れる事に期待する声がある。事業所では毎朝の体操だけではなく、主治医の助言を受けて個別に体操等をケアプランに入れている。生活の中で、ご入居者一人ひとりの状態に応じて体を動かす機会を設けている。食事の準備、職員との部屋の掃除・レクリエーション・買い物時等は体を動かす機会の一部と考えている。体操も大きなテレビ画面を使用し職員が一緒に体操をするが、最中にご入居者の状況変化を最優先し離席する場合もあり、ご家族へ体操やレク等のへの説明・理解に努める事を期待したい。

服薬管理のマニュアル改訂により、誤薬や怠薬が非常に減少している成果を評価したい

誤薬や怠薬の発生予防に再度マニュアルを改訂することを昨年の改善点としている。服薬管理一覧表の前の個人引き出しに調剤薬局が処方箋を基に2週間分をチェック・配薬し保管している。その日の日勤が朝・昼・夕の時間帯毎に色別に仕切った薬ボックスにチェックし配薬している。服薬時には分包袋に印刷してある、時間帯の色分けとご入居者の名前・日付をチェックし提供している。最終チェックは服薬介助後も空袋による確認印を押す仕組みは継続している。各々の配薬時にチェックしやすい体制で誤薬や怠薬が非常に減少している成果を評価したい。

4.共同生活が楽しく快適になるよう工夫している
  • 利用者がお互いに関わり合いながら楽しく生活することができるよう支援を行っている
  • 事業所での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、利用者の意思が尊重されている
  • 居室や食堂などの共用スペースは、利用者の安全性や快適性に配慮したものとなっている
【講評】
ご入居者同士がお互いに、楽しく出来る作業や活動に参加出来る様に働きかけている

家事作業で特に食事の準備では職員の声掛けで自らエプロンをして調理台に立つご入居者もおられる。食材の皮をむく・包丁で食材を切る・下準備に使用した器具を洗う・、調理する等のご入居者ごとで役割分担し互いに協力している。一緒にケーキを頂きながらお祝いをするお誕生日会。栗ごはんや冷やし中華などの季節を感じるお食事パーティ。お汁粉やホットケーキなどのおやつ作りの時間。ご入居者間で楽しく出来る作業や活動を企画している。フロアの季節飾りは職員も手作りする等、一つのものを作り上げることが出来るように働きかけている。

ご入居者の関係性を大切にしながら、最大限の自由を尊重した生活への支援をしている

食事で嫌いなメニューは他の食材に変更し、嗜好品の酒も希望があれば土曜日・日曜日などの昼食・夕食時に提供している。お菓子類もご家族が持参される生菓子・ようかんや煎餅等、お好きな物を居室で召し上がっている。食べ物ばかりではなく、入居前からの習慣でネイルや指輪を自由に身につけるおしゃれを楽しんでいる。居室内の家具類や仏壇の傍に飾られた大きな写真立て、棚に収納してある本の数々やDVD等から、ご入居者の歴史を垣間見ることができる。最近では携帯電話も持ち込まれ、充電や電源のON・OFF管理の支援も行っている。

ご入居者の居室や共用スペースの環境整備には、安全性・快適性の工夫や配慮をしている

お茶や食事の時間、体操の時間やレクりエーション等の時間はパブリックスペースでご入居者同士お話したり、一緒に楽しく活動できるように支援している。そのスペースで快適に過ごせるようにソファー・リクライニングチェア・手作りクッションを用意している。ご入居者の使い勝手を観察し、背もたれや硬さにより模様替えする努力をしている。加湿器で湿度調整をしているが、濡れタオルをかける等の工夫もしている。居室での時間帯を快適に過ごす事ができる様にご入居者が愛用したリクライニングや椅子などで希望した環境になる様に配慮している。

5.事業所と家族等との交流・連携を図っている
  • 家族や利用者の意向を考慮して、家族等が参加できる事業所の行事を実施している
  • 利用者の日常の様子を定期的に家族に知らせている
  • 家族等が事業所等に対し、意見や要望を表せる機会を設け、それらを活かした支援を行っている
  • 重度化した場合や終末期に備え、あらかじめ本人や家族等と話し合い、事業所でできることを説明しながら、方針を共有している
【講評】
ご家族とご入居者が一緒に楽しい思い出作りになる行事を実施する取り組みをしている

年間行事の中で夏の納涼祭や秋の一泊旅行、誕生日会等はご家族参加行事にしている。ご家族と一緒に楽しく過ごす時間と思い出作りの機会としている。納涼祭では盆踊りや昔懐かしい出店風に金魚釣りや焼きそば・豚汁を振る舞っている。2年に1回の町内の夏まつりでは家族と一緒に太鼓の音や子供神輿・山車を見て楽しめる機会になっている。誕生日会は主役のご入居者がリクエストした特別食を用意し、ご家族も参加するお祝いの場面になっている。毎年開催予定の1泊秋旅行はご入居者とご家族間だけではなく職員との交流の機会にもなっている。

個別面会簿や毎月発行のお便り等で、ご家族に日常の様子を知らせる為に活用している

ご入居者の日常の様子を定期的にご家族に知らせる為にいくつかの手段を取り入れている。日々のさりげない様子や活動風景を写真に収め、情報提供に活かしている。毎月発行している文の夢・京の夢だよりに掲載したり、廊下や居室に季節毎の写真を貼っている。それらの写真は個別アルバムにして1年毎にご家族にお渡しすることにしている。面会時には口頭で伝えたり、お知らせ・依頼・確認等は個別面会簿に記載することで職員との情報共有にも繋げている。職員からは面会簿を個別にした事で伝えられる事も多くなったとの声もあがっている。

ご家族の意見・要望・意向を記録し、サービスに反映すると共に信頼関係を構築している

ご家族が事業所に対しての意見や要望を表せる機会を設けている。面会時では個別面会簿、運営推進会議等で意見・要望をいただくように努め、第三者評価のご家族からのアンケート等からいただいた意見を「生の声」として記録しサービスに反映できるよう努めている。入居時に「重度化した場合・終末期における対応に関する指針」を説明し、事業所で出来ることを理解いただいた上で定期的にターミナル面談を行い、終末期をどのように過ごす事を望まれているかをその都度確認し、意向を記録することでご家族と情報共有し信頼関係の構築に繋げている。

6.利用者が地域で暮らし続けるため、地域と連携して支援を行っている
  • 地域の情報等を収集し、利用者の状況に応じて提供している
  • 利用者が地域のさまざまな資源を利用するための支援を行っている
  • 利用者が地域とつながりながら暮らし続けられるよう、事業所が利用者と共に地域の一員として日常的に交流している
  • 運営推進会議で話し合われた意見を活かして支援を行っている
  • 区市町村や地域包括支援センターと日頃から連絡を取り、協力関係を築きながら支援を行っている
【講評】
ご入居者の豊かな暮らしに繋がる地域情報の提供とそれを活用した実践がある

地域の情報は区報、福祉関係事業所の便り、運営推進会議の参加者等から収集、事業所の廊下に貼付したり、レク外出等の行き先決定等に活用している。地域包括運営のぶんにこや新しい区役所の喫茶室、近隣神社の紫陽花祭りや区のさくらまつり等への参加を実現、さくらまつりでは甘酒やフランクフルトを桜吹雪と共に味わい、展望喫茶では壮大な景色を楽しむ等四季を感じ、非日常の時間を過ごしている。近所の商店での買い物、散歩途中には愛らしい子供や動物と行き交う等の地域交流がある。更に紙おむつ支給制度等の福祉情報も提供し活用している。

事業所が地域の住民として受け入れられ地域の資源として活用されることが期待される

町会に加盟、災害時福祉拠点の協定締結等で地域の福祉ニーズに対応している。AED設置を標榜し誰でもトイレ等を備え地域住民の利便に供し、建物玄関を神輿の立ち寄り所に提供しさくらまつりのテント出し等に協力する等地域の活動に寄与、ボランティア、実習生や職業体験等も受け入れている。繁忙の折柄苦慮する処だが積極的なボランティア等の受け入れや保育園等との交流、その専門性を活かし地域や次世代の認知症理解と育成に資する等地域の資源としての役割を発揮しつつご入居者の豊かで楽しい時間や交流の機会の充実への取り組みを期待したい。

顔をあわせて意見を交換する機会である運営推進会議の活性化に期待したい

関係機関とは地域高齢者の対応相談、研修、虐待予防等で連携している。ご家族、行政、地域包括支援センター、町会長、民生委員等が出席の隔月開催の運営推進会議では事業所の運営・ご入居者・職員等の状況、行事等の予定や事故やインシデント等を報告、出席者からは制度や保健、地域の情報を頂き、ご家族等の質問に答え、事業所への理解を深めて頂く機会としている。経年と共にご家族の参加が少数固定化、議事録は欠席者にも送付して情報周知しているが、顔をあわせた意見交換の機会であり開催通知の工夫等で積極的な参加促進を期待したい。

【講評】
個人情報の扱いは同意を得て行い、プライバシーの尊重、羞恥心への配慮に努めている

契約時に重要事項説明書や個人情報使用同意書等を用いて個人情報の利用目的やその扱いを説明し、納得の上で同意と押印を頂いている。ご家族宛のお便りや居住空間を彩る行事等の写真使用は口頭で同意を頂き、取材等はその都度相談している。郵便物はご家族と確認した方法で対応している。居室の出入りや荷物に触れる場合には必ずノックや了解を得て行い、呼名は苗字呼びを原則とし、お誕生日は生まれた日に祝福する等ご入居者個人を尊重している。排泄・入浴等の介助は耳元で声掛け、タオルで肌の露出を最小限に留める等、羞恥心に配慮している。

ご入居者の選択・決定を支援、永き人生の生活のこだわりや価値観を尊重している

自分で選んで決定する機会の提供に努めている。珈琲・日本茶・紅茶等の複数の飲物を準備、一緒に箪笥の中の好みの色、素材や形状を選ぶ着替えの支援、レクは折り紙か歌等々、現物を目の前に選び決めて頂けるように工夫している。居室には心の拠り所である仏壇、家族写真、好みの書籍やラジカセ、ポットや茶器等を配して自分らしい居住空間が提供されている。入浴時間や湯温、飲酒や喫煙の習慣、常備食の持ち込み、携帯や財布の所持、外出泊や友人の訪問、ネイルやアクセサリー、化粧品でお洒落等々ご入居者のこだわりや習慣を大切にしている。

認知症周辺症状や個別の支援の対応例を記録、適切なケアに繋げる優れた取り組みがある

職員は適切なケアの提供について研修で学び、毎年セルフチェックと管理者面談で自らの支援を振り返っている。認知症の介護拒否や歩き回りや帰宅願望等々の周辺症状の支援は成功例等を日課表別表に具体的に記録、「薬を塗りましょう」との声掛けで落ち着いた入浴に繋げる等の優れた実践があり評価できる。入浴介助時には皮膚状況等を確認し、職員の介助時の力の入れ具合等も点検して問題の早期発見に努めている。実例は無いが万が一の虐待発生への対応フローや関係機関との連携体制も整えている。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待被害にあった利用者がいる場合には、関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
法人版、事業所版の手順書等を整備、配布や貼付で周知し業務に活用している

マニュアルは法人の基本マニュアルと事業所の独自マニュアルを併用して業務の標準化を図っている。法人版を各施設の現状に合わせて名称や流れを一部修正して事業所版としている。内容は職業倫理、高齢者の疾病や看取り、認知症ケア、介護事故等のリスクマネジメント、記録、感染症等々広範囲に渡り、その抜粋版を入職時に配布している。事業所独自版はシフト別の手順表、年間フロア業務一覧、緊急時等の対応フロー等を整備、貼付して職員の確実な業務遂行に繋いでいる。法人マニュアルは制度変更や新施設開設等必要に合わせて見直しを行っている。

ケアや業務手順の見直しへの職員の気づきはその都度検討して日々の支援に反映している

ご入居者の支援は生活介護計画書に定め、定期と身体状況の変化時に随時で見直している。実際の暮らしの場面ではご入居者の日々の心身の状況に合わせた柔軟な支援が必要となる為、毎日ミーティングで職員の気づきを検討し対応を決定、実行して日課表別表を一部修正し計画書見直しに繋いでいる。業務手順書はご入居者状況や職員体制の変化に伴う業務分担の変更の要否等の意見が毎日及び全体のミーティングにあがり適宜に見直し現状に即した対応を行っている。安全への配慮はヒヤリハットの取り組みで気づきのスキルアップと安全対応に繋いでいる。

研修への参加の機会提供と報告書の工夫で学びを更に深める良質な取り組みがある

職員には法人・内部・外部の研修の機会が提供されている。新人、中堅、管理職等の法人研修、東京都や区、保健所等が主催する実践者研修や感染症予防研修、更に法人の年間研修計画に基づく14項目の内部研修がある。参加者は研修の学びを報告書に纏め、回覧や伝達研修で更に理解を深めている。報告書は記載する事で学びのポイントを確認できるアンケート式でその内容は項目毎に内容を工夫担当者の苦労を感じる良質な書式となっている。管理者は開設から短期間であり職員のリーダー層が薄い事に苦慮している。更なる法人の協力や支援を期待したい。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
  • 職員一人ひとりが工夫・改善したサービス事例などをもとに、基本事項や手順等の改善に取り組んでいる
3.さまざまな取り組みにより、業務の一定水準を確保している
  • 打ち合わせや会議等の機会を通じて、サービスの基本事項や手順等が職員全体に行き渡るようにしている
  • 職員が一定レベルの知識や技術を学べるような機会を提供している
  • 職員全員が、利用者の安全性に配慮した支援ができるようにしている
  • 職員一人ひとりのサービス提供の方法について、指導者が助言・指導している
  • 職員は、わからないことが起きた際に、指導者や先輩等に相談し、助言を受けている

事業者のコメント

このセクションは事業者によって更新される情報です。

評価情報

【評価実施期間】

2017年8月25日~2018年2月23日

【評価者修了者No】

H1202009,H1201001,H1102034

評価結果のダウンロード

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