評価結果
基本情報
【法人名称】
【サービス種別】
就労継続支援B型
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)利用者が住み慣れた街で、自分らしく生きることを応援する。
2)利用者が「持てる力」を実現できるよう支援する。
3)スタッフの自己研鑽
4)相談支援の充実
5)関係機関との連携を密にする。
職員に求めている人材像や役割
前向きに物事を考えられる人を求めている。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
常に利用者の意思を尊重し、それぞれの前向きな生き方を応援していく。
全体の評価講評
特によいと思う点
事業所では「仲間と共に互いに夢を語り合いながら」自分との出会いにより生きることを発見するため、意思を尊重した援助を行うことを基本的な考えとしている。当事業所は2016年1月に喫茶店「風のカフェ」(10名)をオープンさせ新たなニーズに対応している。健康教室や勉強会を地域にも開放して障がいの理解を深める啓蒙活動をしたり、バザールや地域の祭りへの参加など交流を積極的に行い、その様子をニュースレターで幅広く紹介し理解を深めるように努めている。
自己点検表を用い、本人の目標達成度合いの確認と振り返りを行い、双方納得のもと人事評価を実施している。自己点検表に基づく個人面談時では、本人の希望や目標も十分聞くことで、職員のやる気と働きがいの向上につなげている。職員は向上心が強く、利用者の持てる力の実現のため可能な限り支援していこうとする姿勢が見られる。目標に対する自己評価と面談結果を連動させることで、モチベーションの向上につなげるとともに、公平な人材マネジメントシステムを確立している。
基本的な考え方の中で自立の援助については、住み慣れた街で自分らしく生きることの支援、様々な体験を通して自信をつけるための支援、「してもらう」ことと「する」ことの二つの支援、仕事をする中で「持てる力」を発揮し充実感や達成感を得る、生活を楽しむことを掲げている。利用者の意思を尊重し、小さな成功体験を見守りながら信頼関係を築き、目標達成のための支援に努めている。利用者にとって人間関係の訓練となることを意識し、利用者自身の生活や環境をよりコントロールできるようになることを目ざしている。
さらなる改善が望まれる点
中長期経営課題として、新規事業所の開設、登録者数の更なる確保、法人内の事業所間との相乗効果の検討、喫茶店「風のカフェ」の集客に向けての宣伝活動、工賃向上のための作業項目の見直しと受注機会の確保など、時間を要する課題も多くあることから中長期計画の策定が望まれる。年度事業計画では、支援の方針、施設内作業訓練項目、施設外訓練項目、自主製品販売計画など活動にあったての概要をまとめているが、目標と達成度合いを図る指標を明示し、進捗管理が可能となる活動を期待したい。
個別支援計画は、利用者の意向・要望に基づき、利用開始後1カ月程度の様子観察期間を経てから作成されている。ただし、個別支援計画の目標が曖昧であったり、達成時期が不明な点も見受けられるため、手順から内容まで精査することが望まれる。また、支援日誌、業務日誌などの記録や、個別支援計画に基づいた支援の内容、目標に向けた達成度の記載には曖昧さが見受けられる。記録の目的を再確認し、事業所の業務記録、利用者個別支援記録に記述する内容や範囲について事業所基準を決めるなど、できることから着手することが期待される。
作業の標準化を図るために、事業所外受注作業や室内作業に関する手順書を作成して職員と利用者とで共通理解を深めながら作業効率を高めている。支援の精度を高めるために、現在あるマニュアル類の点検と、必要とされるマニュアル作成への取り組みが期待される。現状の再認識を踏まえ、事業所業務の標準化を図り更なるサービスの向上を目ざして、提供しているサービスの基本事項や手順などの改変の時期や見直しの基準を作るとともに、見直しにあたり職員や利用者などからの意見や提案を反映することが必要とされる。
事業者が特に力を入れている取り組み
就労継続支援事業B型の主たる事業所(10名定員)と相談支援事業は同一建物内でサービスを提供しており、当事業所の管理者は、相談支援専門員でもある法人の副理事長のサポートを受けながら、経営層としての役割と責任を直接果たす立場にあることを自覚している。従たる事業所の2カ所を含め、常勤9名と非常勤4名の職員の少人数での運営であることから、ミーティングは主たる事業所にて毎夕実施し、利用者の意向把握や支援内容の確認をしている。また年4回発行するニュースレターにより、利用者・家族や関係者に対し事業所の状況を周知している。
従たる事業所(10名)として徒歩数分の所に喫茶店「風のカフェ」を2016年1月にオープンさせ、地域へ開放し地域の人々や老人会の人々との交流の場を提供している。また嘱託医による健康教室や勉強会を地域にも開放し、障がいの理解を深める啓蒙活動を行っている。新宿区の地域緑化推進事業による花の維持管理を通じた交流や、障がい者福祉施設共同バザール、地域の祭りや行事への参加、花見や納涼会などの季節の行事による地域交流も積極的に実施している。
利用者の持てる力の実現のために、「就労支援・体験」、「生活を楽しむ」、「学ぶ」というカテゴリー別に多種多様な作業とプログラムを用意している。利用者自身が自分に合った作業訓練や活動を選択できるように見守りながら、目標達成に向けた支援に努めている。また、年間を通して計画されている春のお花見、納涼会、クリスマス会、新年会、観梅、各種スポーツ、ウオーキング&ランチや研修旅行を通じて得られる利用者仲間・ボランティアとの交流が、自信を持つことや協調性を身につけることにつなげている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:事業者と協議の上、回答可能とされた22名を調査対象とした。有効回答は21名で、男女構成は男性10名・女性11名であり、年齢構成は20代1名、30代8名、40代4名、50代5名、60歳以上が3名であった。障がい種別は精神障がい者と若干の知的障がい者であった。
- 調査方法:アンケート方式
事業所の要望と障がい特性に鑑み、協議の上、聞き取りが可能と判断された14名とアンケートが可能とされた8名を調査対象とした。聞き取り方法は事業所内で評価者2名と補助者1名が利用者調査の項目に従い、対面により個別に聞き取った。 - 有効回答者数/利用者総数:21/32(回答率 65.6% )
利用者調査結果の<総合的な感想>としては「大変満足」が38.1%、「満足」が47.6%で、満足以上の回答は合計85.7%であった。<サービスの提供>については、「利用者は困ったときに支援を受けているか」の問いに66.7%が「はい」、「事業所の設備は安心して使えるか」には85.7%が「はい」と回答している。<安心・快適性>については、「事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか」の問いに95.2%が「はい」、「職員の接遇・態度は適切か」には90.5%が「はい」、「病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか」に85.7%が「はい」、と回答している。<利用者個人の尊重>については、「利用者の気持ちを尊重した対応がされているか」の問いに85.7%が「はい」、「利用者のプライバシーは守られているか」、「個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか」、「サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか」には71.4%が「はい」と回答している。一方、<不満・要望への対応>については「外部の苦情窓口にも相談できることを伝えられているか」の問いに47.6%が「はい」と回答している。
アンケート結果
4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
「はい」が14人=66.7%、「どちらともいえない」が6人=28.6%、「いいえ」が1人=4.8%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「作業中にいろいろ教えてくれる」、「仕事のことで分からなかったりすると助けてくれる」、「相談にのってくれる」、「行政のことで対応してもらった」、「言えばきっと助けてくれると思う」などの肯定的な声が多く聞かれた。
2.事業所の設備は安心して使えるか
「はい」が18人=85.7%、「どちらともいえない」が3人=14.3%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「設備はきちんとしていて、安心して使える」、「危ないところはない」、「今までにけがなどをしたことがない」などの肯定的な声が多く聞かれた。
3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか
「はい」が11人=52.4%、「どちらともいえない」が8人=38.1%、「いいえ」が2人=9.5%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「話をするときが楽しい」、「皆やさしく、話をよくする」、「一緒に室内作業や清掃の仕事をするときが楽しい」、「スポーツの時間に皆と一緒に卓球やバレーボールをして楽しい」、「皆と旅行など外出するのが楽しい」、「皆と関わっていきたいと思う」などの肯定的な声が聞かれたが、一部 「人見知りで、あまり話をしない」、「口下手で話すのが苦手」の声もあった。
16.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか
「はい」が13人=61.9%、「どちらともいえない」が7人=33.3%、「いいえ」が1人=4.8%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「生活のリズムが整い、毎日午前中から仕事ができるようになった」、「皆と同じように作業ができるようになり、自信がついた」、「集中力が身に付く」、「コミュニケーションに役立っている」、「接客の仕方が役立っている」、「新しい仕事ができて勉強になる」、「清掃の仕事に就きたいので、ここでの清掃作業が直接役立つと思う」などの肯定的な声が比較的多く聞かれた 。
17.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
「はい」が13人=61.9%、「どちらともいえない」が5人=23.8%、「いいえ」が3人=14.3%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「明細書を見て、説明してくれる」、「明細書で工賃の内容が分かる」、「月初めに支払われる」、「大体分かる」、「分からないときは聞けば教えてもらえる」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一部 「作業ごとの工賃の説明があると良い」の声もあった。
18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」が20人=95.2%、「どちらともいえない」が1人=4.8%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「全体的に清潔です」、「きれいになっている」、「掃除が行き届いている」、「皆で毎日掃除をしている」、「トイレがきれいで使いやすい」などの肯定的な声が多く聞かれた。
19.職員の接遇・態度は適切か
「はい」が19人=90.5%、「どちらともいえない」が1人=4.8%、「いいえ」が1人=4.8%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「職員はやさしい」、「言葉遣いが丁寧」、「服装はとても清潔感がある」、「品があり人間として素晴らしく、見習いたいと思う」、「厳しいところもあるが、丁寧に接してくれる」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一部 「適切だが、忙しいと少し言葉がきつくなることがある」の声もあった。
20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「はい」が18人=85.7%、「どちらともいえない」が2人=9.5%、「いいえ」が1人=4.8%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「やさしく接してくれる」、「親身になって対応してくれた」、「いつも気遣ってくれ、体調の悪いときは帰宅させてくれる」、「具合が悪いとき、病院まで来てくれた」、「草刈の作業中にけがをしたことがあったときの手当が良かった」、「ふらっとしそうになった時、いつも支えようとしてくれる」、「発作が起きた時、薬を出したりしてくれる」などの肯定的な声が多く聞かれた。
21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」が12人=57.1%、「どちらともいえない」が8人=38.1%、「いいえ」が1人=4.8%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「話を聞いてくれて、解決してくれた」、「とてもよく対応してくれている」、「人のことを非難しないで対応してくれる」、「何かあれば職員が来てくれる」、「気の合わない人とのことなどの話を聞いてくれる」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一部 「今までトラブルを見たことがないので分からない」の声もあった。
22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」が18人=85.7%、「どちらともいえない」が2人=9.5%、「いいえ」が1人=4.8%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「気分や体調をよく気遣ってくれる」、「心配してくれたり、声をかけてくれたりする」、「その時々に適確な判断で対応してくれる」、「所内外活動をしたりや休憩時間に職員と話をしたりしていて、様子をよく分かってくれている」、「大切に考えて対応してくれている」などの肯定的な声が多く聞かれた。
23.利用者のプライバシーは守られているか
「はい」が15人=71.4%、「どちらともいえない」が4人=19.0%、「いいえ」が2人=9.5%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「守ってくれている」、「大丈夫です」、「言われて困るようなことを言ったりはしない」などの肯定的な声が多く聞かれた。
24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか
「はい」が15人=71.4%、「どちらともいえない」が5人=23.8%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が1人=4.8%という結果だった。自由意見としては「年2回の面談で要望などを聞いてくれる」、「個別支援計画の作成時に職員と一緒に話し合って決めた」、「健康管理を目標としていて、要望を聞いてくれた」、「生活のリズムを安定させたいとの話を聞いてくれた」、「要望を聞き入れてくれた」、「職員と話し合って作業を増やした」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一部「要望通りにならないこともある」の声もあった。。
25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」が15人=71.4%、「どちらともいえない」が6人=28.6%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「よく分かる」、「説明を受け、分かりやすかった」、「大体分かるが、分からないときは聞いている」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一部 「あまりよく分からない」の声もあった。
26.利用者の不満や要望は対応されているか
「はい」が13人=61.9%、「どちらともいえない」が7人=33.3%、「いいえ」が1人=4.8%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「自分のしたい仕事のことを話したら、聞いてくれてできるようにしてくれた」、「対応の仕方は良いと思う」などの肯定的な声が聞かれたが、一部 「まだ伝えたことがなく、きちんと対応してくれるかどうか少し不安です」の声もあった。
27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」が10人=47.6%、「どちらともいえない」が4人=19.0%、「いいえ」が7人=33.3%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては「聞いている」、「知っているが、相談をしたことはない」などの肯定的な声が聞かれたが、一部 「分からない」の声もあった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
- 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
利用者の前向きな生き方を応援するため、職員には人権擁護や自己研鑽を求めている
障がい者支援サービスを提供するにあたって、利用者の意欲を引き出し持てる力を実現するという基本姿勢に基づき、利用者自身の意思を尊重し、利用者と職員は常に対等であるという考えを徹底している。人権の擁護にあたってはその背景となる考えを重視しており、研修に参加した際の資料を活用し、常に基本に立ち返った取り組みを行っている。利用者の前向きな生き方を応援するため、職員には物事を前向きに考えられることを求めており、専門性の向上のために自己研鑽することを重視している。
喫茶店「風のカフェ」の運営や健康教室の開催を通じ地域との交流を図っている
従たる事業所として、徒歩数分の所に喫茶店「風のカフェ」を昨年1月にオープンさせ、地域へ開放し地域の人々や老人会の人が集まる交流の機会としている。また嘱託医による健康教室や勉強会を地域にも開放して行うなど、障がいの理解を深める啓蒙活動を行っている。新宿区の地域緑化推進事業による花の維持管理を通じた交流や、障がい者福祉施設共同バザール、地域の祭りや行事への参加、花見や納涼会などの季節の行事による交流も積極的に実施している。
ボランティア経験の長い人を受入れているが、基本姿勢を明示したものは用意していない
数名のボランティア経験の長い人の協力により、地域の人々との関係の機会を作っている。地域バザーなどへの参加、料理のプログラムを通じた昼食作り、利用者の対人交流技術の獲得などに、ボランティアとして参加してもらっている。ボランティアとの交流を通じて運動面や文化面の活動の枠を広げていくことは、社会とのつながりを意識し自己の可能性を広げることにもつながることから、更なるボランティアの活用が期待されている。しかし受け入れにあたって守秘義務など基本姿勢を明示したものが用意されておらず、早急の整備が望まれる。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している
- 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
2. 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている
- 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
- 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
1. 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある
- 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
- 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
2. ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している
- ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
- ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
- ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
3. 地域の関係機関との連携を図っている
- 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
【講評】
苦情相談窓口は契約時に説明しているが、事業所内に掲示するなどの工夫が見られない
苦情相談窓口については、契約時に重要事項説明書により説明はされているが、利用者アンケートでは、「困ったときに職員以外の人(役所や第三者委員など)に相談できることを伝えてくれましたか」の問いに対し、21名中10名(47%)が「はい」と答えているが、「いいえ」と答えている人が7名(33%)おり、理解が十分進んでいるとはいい難い。ミーティングにより苦情があった場合には迅速に対応しているが、事業所内に苦情相談ポスターを掲示するなど理解を深める工夫をされたい。
都度の相談や毎月のミーティングにより、利用者一人ひとりの要望を聞き出している
利用者一人ひとりの意向は、その都度の相談や毎月1回利用者全員が集まり次月の予定を決める会において希望や要望を聞いている。また毎月記入する施設外支援日誌に、利用者一人ひとりの想いや希望をまとめ把握することに努めている。しかし不満や要望に対する利用者アンケートの結果では、「不満に思ったことや要望を伝えたとき、きちんと対応してくれているか」の問いに対し、「はい」と答えた人は21名中13名(61%)であったことから、サービス向上につなげる意味からも、今後は更に素早い対応を心がけたいと思っている。
障がい者のネットワーク連絡会などに参加し、各機関との連携や動向の把握に努めている
新宿区の障がい者団体連絡会や精神保健福祉ネットワーク連絡会、更には相談窓口連絡会などに参加し、地域の実情に関する情報を積極的に入手するとともに、各機関との連携を深めている。また行政や連絡会の行う研修会や学習会に関する情報を提供することで、職員のモチベーションの向上に役立てるように努めている。新宿区や関係団体が主催する会議に積極的に関わることで福祉業界の動向を把握するように努め、事業環境の分析に役立てている。
1. 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む)
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
2. 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
- 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
- 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
3. 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している
- 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
- 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
【講評】
中長期的に検討する課題を明確する意味からも、中長期計画の策定が望まれる
年度事業計画では、支援の方針、施設内作業訓練項目、施設外訓練項目、自主製品販売計画など、活動にあったての概要をまとめている。しかし中長期経営課題として、新規事業所の開設、登録者数の更なる確保、主たる事業所と2カ所ある従たる事業所との相乗効果の検討、従たる事業所である喫茶店「風のカフェ」の集客に向けての宣伝活動、工賃向上のための作業項目の見直しと受注機会の確保など、時間を要する課題も多くあることから中長期計画の策定が望まれる。
年度計画により各種業務に取り組んでいるが、達成度合いの指標を明示した活動としたい
計画策定の時期や手順などが明確にされ、策定にあたって利用者や職員の意見や要望を聞き入れていることがうかがえる。しかし年度事業計画は作業訓練項目の羅列にとどまり、稼働率の把握や月次の収支に対する分析が不足しており、途中段階で進捗状況を確認する指標を明確にした取り組みには至っていない。毎年の事業内容に大きな変化がないことにも起因するが、定性的目標に対しても内容を分析し、計画を掘り下げ到達地点を明確にした進捗管理を行うために、目標と達成度合いを図る指標を明示した活動を期待したい。
避難訓練や感染症への対応はされているが、災害時の事業継続性の検討もされたい
消防計画に基づき年1回は避難訓練を実施し、消防署と連携を取っている。また従たる事業所である喫茶店「風のカフェ」では衛生管理責任者を置き衛生面での徹底を実施し、インフルエンザ対策では予防接種を勧め確認している。今後は災害時における通所の事業継続性に対する対応策をまとめる意味で、利用者・家族はじめ関係機関との関係をもう一度整理し、安全管理を総点検することで事業継続性についても検討することが望ましい。
1. 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している
- 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
- 年度単位の計画を策定している
- 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
2. 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している
- 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
- 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
- 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
- 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
3. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
- 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
- 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
1. 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
- 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
- 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
- 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
- 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
【講評】
自己点検表による振り返りを行い、希望や目標を把握した人材マネジメントを行っている
職員を評価する際の考え方を明示し、必要な人材像を明確にしている。自己点検表は、業務評価、能力評価、態度評価などについて本人の記入した点検表に基づき6月と12月に面談を実施し、本人の希望や目標を把握すると同時に査定の基準としても活用されている。これらの評価項目は事前に明らかにされており、目標に対する自己評価と連動させることで、モチベーションの向上につなげるとともに、公平な人材マネジメントシステムとして確立されている。
研修参加記録を整備し次の派遣の参考にしているが、個人別育成計画に至っていない
外部研修に参加した場合、研修内容を職員ミーティングなどの機会に発表している。研修の記録は過去の分を含め個人ごとに履歴が記載され、いつどのような内容の研修を受講したかが分かるように整理されており、次の受講に対しての参考として活用している。区や団体主催の研修会や勉強会には積極的に派遣するようにしているが、外部研修が主であることから、時間外の取り扱いなどの体制整備にも取り組んでいる。しかし個人別の教育研修計画を策定するにはまだ至っていないが、今後は自己点検表を活用して一貫性ある職員育成に取り組みたいと考えている。
賞与支給時の6月と12月に人事評価を行い、モチベーションの向上に取り組んでいる
自己点検表を用い賞与支給時の6月と12月に面談を実施し、本人の目標達成度合いを双方確認し、納得のもと人事評価を実施している。給与体系を整備するとともに、就業時間の短縮にも取り組んでいる。常勤職員9名と非常勤職員4名の少人数の職場でもあり、事前に調整することで有給休暇も希望に合わせて取れるように配慮し、ストレス要因を極力少なくするようにしている。個人面談時では、本人の希望や目標も十分聞くことに努め、職員のやる気と働きがいの向上につなげている。
1. 事業所にとって必要な人材構成にしている
- 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
- 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
- 適材適所の人員配置に取り組んでいる
2. 職員の質の向上に取り組んでいる
- 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
- 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している
- 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
- 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
1. 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる
- 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
- 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
2. 職員のやる気向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
- 福利厚生制度の充実に取り組んでいる
1. 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【講評】
目ざすべき基本的考え方を明示しているが、理念として確認できるようになっていない
1994年に有志による精神障がい者共同作業所として開設以来、事業所では「仲間と共に互いに夢を語り合いながら」自分との出会いにより生きることを発見するため、意思を尊重し自立に向けた援助を行うことを基本的な考えとし、一貫した支援を行っている。現在この基本的考えは法人の概要の中で説明されているが、理念として的確かつ手短に表現され事業所の見える所に掲示するなど、常に確認できるようになっていないので対応を考えているところである。
ミーティングやニュースレターの発行を通じ経営層の役割と責任を周知している
就労継続支援事業B型の主たる事業所(10名定員)と相談支援事業は同一建物内でサービスを提供しており、当事業所の管理者は、相談支援専門員でもある法人の副理事長のサポートを受けながら、経営層としての役割と責任を直接果たす立場にあることを自覚している。従たる事業所の2カ所を含め、常勤職員9名と非常勤職員4名の少人数であることから、ミーティングは主たる事業所にて原則毎夕実施し、利用者の意向把握や支援内容の確認をしている。また年4回発行するニュースレターにより、利用者・家族や関係者に対し事業所の状況を周知している。
承認プロセスを明確にし、組織として決定するための決裁基準をまとめることが望ましい
法人の副理事長は、相談支援事業の専門員として事業所と同一建物内に同居しており常に相談できる状態にあり、経理面での決済に限らず業務全般についてそれほど支障になっていない。決算や事業計画などの重要事項は総会の審議と承認のもと、業務が執行されている。しかし常勤職員は9名と少人数であり、職員の自覚と責任を持たせる意味においても、起案者・審議機関・決裁者などを明記し承認のプロセスを明確にした決裁基準を整備し、判断基準を明らかにした上で、透明性のある運営体制を構築することを望みたい。