評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)ノーマライゼーションを目指す
2)社会からネグレクトさせない
3)インフォームド・コンセント・自己決定につなげる
4)障がいを持つメンバーが働きやすいように環境を整えること
5)日々の生活の中で楽しみ・やりがいを見つけてもらうこと
職員に求めている人材像や役割
障がいをもつメンバーに感情的にならず、我々は「支援をする」立場であることを明確にする。
「主役はメンバーご本人」であることを念頭において、自分の役割を考える。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
私たちは専門職である、という自信と気概をもって、職務にあたってほしい。
時に「喪失感」など辛い感情を味わうこともあるが、障害者自身が乗り越えられる力があると信じて、仕事にあたってほしい。
全体の評価講評
特によいと思う点
利用前には、利用者と仕事のミスマッチを防ぐために事前面接・実習・アセスメントの段階を踏み、きめ細かい支援につなげている。職員は、行政機関の連絡会、ネットワーク会議等に積極的に参加し、公共職業安定所や就労支援センターにも日頃から積極的に訪問し情報収集に努めている。就労支援に当たっては、保健相談所や計画相談支援事業所等の障害者支援機関等と連携し、利用者に関する情報を共有している。このため関係機関と強い信頼関係が構築されており、様々な支援や助言を得ており、定期的に一般企業への就職者も出すなどの実績も上げている。
法人の理念・方針に共感して勤務している職員が大半で、加えて人事管理制度・福利厚生・処遇など労務・職場環境改善に力を入れていることから、職員の定着率が高い。そのため利用者と職員の人間関係が安定的で利用者には安心感が生まれている。精神保健福祉士等の有資格者も多く、職員は専門性と人間関係をベースとして、障がいを持つメンバー一人ひとりとの面接や聞き取りに時間を割き、個々人の状況把握に努めている。一般企業に就労したOBにもきめ細かい支援を継続しており、利用者・関係機関から厚い信頼が寄せられている。
利用契約前には実習前面談・実習・実習振返りを行い、利用契約後は、アセスメント、3ヶ月ごとのモニタリングと個別支援計画の見直し、個人記録のほかに職業指導員の記録等、複数の視点での情報を共有し、きめ細かく観察しながら支援を行っている。また日頃から利用者一人ひとりとの面接や聞き取りに時間を多くとり、個々の状況やその変化の把握に努めている。このような丁寧な活動により、困ったことや分らないことがあれば職員にすぐ相談できる風通しの良い職場環境が作られており、利用者はいろいろな課題を抱えながらも生き生きと活動している。
さらなる改善が望まれる点
広報活動に力を注ぎ、公的機関や民間企業と連絡をとり、利用者の適性を生かした就労ができるよう努めている。仕事への心構えや礼儀作法などの指導で就労率・定着率共に良好で企業からの評判も良い。しかし、施設間競争が激しい昨今、利用者確保が難しく定員割れの状態になっている。今年度は専門職員を採用し、近隣の保健所・支援センター等に出向いてPRしているが、問い合わせ・申込者はなく成果は出ていない。今後は英語教室・書道教室等を取り入れ、利用者が楽しめる活動を増やしていくことも一考の価値があると思われる。
重大事故発生の未然防止に向けて軽微な事故やミス・トラブルをなくす目的で、平成28年度に「ヒヤリハット制度」を導入し、同29年4月より「ヒヤリハット報告書」を制定・実施した。しかし多忙な日常業務の中での慣れない報告書作成で報告件数は増えていない。重大事故の防止のためにはヒヤリハット件数を増やす必要がある。.ついては管理者やサービス向上委員会が中心となり、ヒヤリハット報告の趣旨や事例、報告書の書き方、原因分析や再発防止策等の研修・ミーティングにより改めて職員への周知を図り、早期に運用が定着するよう期待したい。
当事業所では職員一人ひとりが専門職としての誇りと高い能力を備え業務に励んでいる。生活相談や就職活動、就職後の定着支援事業にも積極的に取り組んでおり、利用者は一般企業に近い形での作業を実践することにより、社会性やマナーを身につけ社会的自立を目指している。今後さらに、支援事業所としてのサービスの質を高めていくため、職員全体のコンセンサスを得ながら手引書・マニュアル等の整備・見直しを図り、事業所全体として統一的に業務水準を高め提供サービスの質を向上させていく取組みが期待される。
事業者が特に力を入れている取り組み
平成25年に社会保険労務士と業務委託契約を結び、継続的に人事管理制度の整備、福利厚生の充実に努めている。賃金規程改正による処遇改善、有資格者への手当支給、職務任用要件の明示、評定項目の開示などを既に実施し、さらに勤務評定とその昇進・処遇への反映を検討中である。資格取得希望者には勤務時間の一部変更及び模擬試験費用の法人負担を行い、職員の能力育成を図っている。職員の健康にも配慮し、法人負担で予防接種を行い、健康診断で異常所見のあった職員とは事務長が面談し適切な対応を促すなどきめ細かく取り組んでいる。
利用者の食事時間がその日の業務によって異なるため、温かいものは温かく、冷たいものは冷たいまま出せるよう利用者が食事の場に顔を見せてから配膳している。管理栄養士は一人ひとりの嗜好や食事量等を把握しており、利用者が着席するとすぐに個々に合った食事が出てくる。片付けは各自行っているが、食器洗いの時は隣の厨房で様々な事を話しかけ利用者がホッとできる時間となっている。また誕生日には大好きなメニューにして、みんなでお祝いする雰囲気作りもしている。管理栄養士は利用者から慕われ他のスタッフ同様よき相談相手になっている。
事業所の利用に当たっては、計画相談支援事業所等の関係機関との連携により利用者に関する詳細な情報を共有している。さらに事前面接や実習などによりきめ細かに情報を掌握し、その上で、利用者との話し合いの中での意向に沿った無理のない勤務シフトや業務(レジ・接客、厨房、配達等)を提供している。アセスメントとモニタリングに基づく個別の支援計画の策定、3か月ごとの見直し等を行い常に利用者の意向や心身の状況に応じたものにしている。マイペースで無理のない業務と職員の懇切丁寧な指導助言が利用者の不安やストレスを軽減させている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:対象の利用者は12名で男性7名、女性5名。回答は11名の方からあった。精神障害者保健福祉手帳の等級は、2級4名、3級3名、4級2名、無記入2名。愛の手帳4度3名、無し4名、無記入4名である。
- 調査方法:アンケート方式
調査はアンケート方式とし、施設側から利用者一人ひとりに目的・記入方法等を説明したうえで調査票を手渡していただいた。回答は、調査票と一緒に渡した返信用封筒により無記名で利用者から評価機関に直接郵送していただく方法で行った。 - 有効回答者数/利用者総数:11/12(回答率 91.7% )
「総合的にみて、どの程度満足しているか」という総合評価では、大変満足3、満足6で82%の方が「満足」と答え、不満は1名のみであった。「はい」の回答が多く(8人以上、73%)かつ「いいえ」の回答がゼロの項目は次の6項目であった。「困ったとき職員は助けてくれるか」「工賃支払いの仕組みの説明はわかりやすいか」「職員の態度・言葉遣い・服装は適切か」「けが・体調不良の時の対応は信頼できるか」「計画・サービスについての説明はわかりやすいか」「不満・要望にきちんと対応してくれるか」。
逆に、「いいえ」の回答が多かったのは「利用者同士のいさかい・いじめがあった場合の職員の対応は信頼できるか」の項目で、「はい」は5名(45.5%)にとどまり、「いいえ」が3名(27.3%)であった。
アンケート結果
4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
・職員さんにはいつも相談に乗っていただき本当に感謝しています。
2.事業所の設備は安心して使えるか
・コメントなし
3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか
・お仕事やここでの生活がとても楽しいです。 ・みんなとお話ができて楽しいです。
11.【就労移行支援】
事業所での活動が就労に向けた知識の習得や能力の向上に役立っているか
・働いていてとても充実感があります。 ・ブルーベリーで作業することはとても楽しいです。 ・レジの仕事ができて今後の仕事に役に立ったらいいです。
12.【就労移行支援】
職場見学・職場実習等の、事業所外での体験は充実しているか
コメントなし
13.【就労移行支援】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
コメントなし
18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
コメントなし
19.職員の接遇・態度は適切か
・これからも楽しい作業所でいてもらいたいと思っております。 ・職員さんとお話しできていいです。
20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
コメントなし
21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
コメントなし
22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
・職員さんともっと仲良くなりたいです。
23.利用者のプライバシーは守られているか
コメントなし
24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか
コメントなし
25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
コメントなし
26.利用者の不満や要望は対応されているか
コメントなし
27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
コメントなし
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
- 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
法人の理念を明確にし、会議・研修・委員会活動により周知徹底している
法人の理念に基づき、職員が守るべき法・規範を就業規則の服務規程に明示し、さらに「利用者対応時の心得」により、傾聴や共感、QOLの考え方、個人情報保護等に関する具体的な倫理行動を示している。代表者会議・職員会議・研修等により職員の理解が深まるよう努めているほか、虐待防止委員会は毎年職員セルフチェックを行い、虐待に当たる行動をしていないか職員自身が振り返るとともに相互チェック機能が果たされるよう活動している。また、地域への情報開示に努め、広報誌発行のほか、平成27年にはホームページの大幅リニューアルを行った。
障がい者への理解を深め、地域に役立つための活動を積極的に行っている
障がい者に対する地域の理解を深め、事業所の専門性を地域に生かすため、イベント開催、ボランティアや中学生の職場体験受入れ等を積極的に行っている。イベントでは、障がい者や支援活動について地域住民の理解が得られるよう理事長が直接話す時間を設けている。ボランティア活動や実習・職場体験を円滑に行うため、「ボランティアの心構え」・「実習生受入規程」を作成し受入れ態勢を整えている。当年度は地元中学生2名が職場体験に参加し、10時から15時まで2日間、利用者と一緒にクッキーの袋詰めや配達を行い障がい者への理解を深めた。
地元商店会の活動に加わり、防犯や商店街の活性化を共に進めている
法人内の他の事業所と協力して、地域の関係機関とのネットワーク作りや地域貢献活動に積極的に取り組んでいる。区の連絡会やネットワーク会議に参加するほか、近隣商店会の活動にも加わり、地域の防犯や商店街の活性化等に協力している。防犯カメラ設置に当たっては地域住民の意見を聞いて設置場所・台数を検討し、設置後は警察からの問合せにも対応している。また、「地域活性化有志の会」に参加し、商店街とその周辺の公園・歴史的建造物・カフェなどを記した買い物・散策マップを企画・作成中で平成29年内の完成を目指している。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している
- 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
2. 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている
- 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
- 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
1. 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある
- 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
- 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
2. ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している
- ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
- ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
- ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
3. 地域の関係機関との連携を図っている
- 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
【講評】
利用者・家族の意向把握に努めるとともに、苦情解決の体制を整えている
「苦情解決のために講ずる措置の概要」を定め、苦情解決の方針・窓口・処理手順等を明確にしている。重要事項説明書に要望や苦情申立の窓口として施設長名を明記し、外部にも区役所及び都の運営適正化委員会があることを示し契約時に丁寧に説明している。また、運営適正化委員会・区障害者虐待通報専用ダイヤルの電話番号を掲示し周知を図っている。苦情があった場合には、速やかに事実関係を把握して管理責任者に伝達し、職員間で話し合うとともに解決策を実行し、結果や改善事項は原則として文書で利用者または家族に報告することとしている。
面談・嗜好調査等で利用者の意向を汲み、支援・食事・リクリエーションに反映している
3ヶ月に1回実施する個別面談で一人ひとりの意見・要望・苦情を聞き、その結果は日誌およびケース記録に記入し、個別支援計画書に記載して全職員が共有し、できるだけ要望に応えるよう努めている。食事提供も行っており食事の嗜好については、管理栄養士が個々の好みを聞き取り献立に反映している。また、利用者の意向に応えて、ボウリング大会やカラオケ大会、食事会、クリスマス会、仕事納めの餅つき大会などリクリエーションも多彩に企画し提供している。
関係機関と密接に連携し、福祉関連情報の収集に努めている
地域の福祉ニーズを収集するため、保健相談所や就労支援センターに定期的に訪問している。また、福祉事業全体の動向については、福祉専門紙、区役所・都庁および都社会福祉協議会等のホームページ閲覧等を行い情報収集に努めている。東京都および練馬区が行う各種説明会には欠かさず出席し、本部・施設長間で意見交換を行って事業の企画に活かすよう検討している。また、認知症サポーター養成講座に参加し、認知症にまつわる知識を学び街中や交通機関等で適切な手助けができるようにするとともに福祉ニーズを把握する機会としている。
1. 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む)
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
2. 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
- 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
- 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
3. 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している
- 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
- 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
【講評】
中長期計画に基づいて年度計画を策定し、推進体制を整えて計画の遂行に当たっている
基本理念に基づいて計画を策定し、法人設立翌年の平成18年のグループホーム開設、同21年の就労支援事業開始、同23年の就労継続支援A型事業の展開、同27年のB型併設の多機能型事業拡大など、その計画を着実に遂行している。同27年には5ヵ年の中長期計画を作成し、安定した財政基盤づくり、働く環境づくりと質の向上及び風通しの良い事業所づくりを目指して取り組んでいる。この計画に沿って年度事業計画を策定し、計画を着実に遂行するために重点目標を定め、職員ミーティング・委員会活動等の推進体制を整えている。
年度計画の策定とその進捗の確認には一般職員も参加し、施策の修正を行っている
年度事業計画は、毎年3月に当年度目標の達成状況を振り返って課題を整理し、理事長・事務長及び施設長、担当の一般職員をメンバーとする代表者会議で検討し策定している。また、年間の法人行事計画は、円滑な運営ができるよう全事業所の担当者が集まって立てている。計画推進に当たっては、区役所等の関係機関から収集した他事業所の事例を参考として取り入れ、会計事務所を入れて毎月進捗を確認し必要に応じて施策の修正・追加を行っている。施設長は半年経過した時点で成果や施策の振り返りを行い、目標完遂に向けて取組みの修正を行っている。
利用者の安全確保に計画的に取組み、事故報告制度の運用定着を図っている
利用者の安全を確保しその維持・向上を図るため、協力病院との提携、緊急対応・感染症対策マニュアルの策定、役割分担の周知、設備・備品の点検と更新等、体制整備に努めている。平成28年には、地震と火災に対応する非常災害対策計画を作成し、非常時の役割分担・連絡網・行動基準等を明確にし、利用者・職員の安全確保を図った。朝礼時には利用者に自分の体調を発表してもらい、その様子により職員は個々の利用者の体調を把握している。なお、当年度から事故報告制度をスタート、ヒヤリハットの様式を統一し今後の運用徹底策を検討している。
1. 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している
- 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
- 年度単位の計画を策定している
- 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
2. 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している
- 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
- 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
- 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
- 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
3. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
- 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
- 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
1. 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
- 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
- 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
- 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
- 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
【講評】
人事制度の整備を進めつつ、専門性の高い職員の採用・育成に力を入れている
人事制度の整備に注力しており、職務任用要件により等級・役割とそれに求められる研修・資格・経験年数等を明らかにして職員に示している。「障がいを持つメンバーの意向を汲んで業務にあたる」という職員像を踏まえ、理事長・事務長・施設長等複数で採用面接を行い、応募者の適性を見極めている。採用の時点で社会福祉士・精神保健福祉士等の有資格者または受験資格を有する人など専門性の高い人材の確保に努め、併せて資格取得を目指す職員に対する支援にも力を入れており、有資格者は職員9名中6名に上っている。
計画的な人材育成を行っており、さらに研修の機会を増やすことを検討している
上期・下期の年2回、施設長が職員一人ひとりと面談し業務を遂行する上での課題を相互に確認するとともに、能力向上に関する本人希望を聞き取っている。職務任用要件表に等級・役割とそれに求められる研修が定められており、主に公的機関が行う研修に参加している。研修参加後は参加者が研修報告書を作成し、他の職員に展開している。なお、職員数が少なく職場を離れての外部研修への参加は難しいため、専門性の高い外部講師を事業所に招いて行う方式により研修受講の機会を増やすことを検討している。
人事管理制度の整備、福利厚生の充実など、職員の労働環境の改善に努めている
平成25年度に社会保険労務士と業務委託契約を結び、以降、継続的に人事管理制度の整備、福利厚生の充実に努めている。賃金規程改正による処遇改善、有資格者への手当支給、職務任用要件の明示、評定項目の開示などを既に実施し、勤務評定とその昇進・処遇への反映を検討中である。また、資格取得希望者には勤務時間の一部変更及び模擬試験費用の法人負担を行い、職員の能力育成を図っている。職員の健康にも配慮し、法人負担で予防接種を行い、健康診断で異常所見のあった職員とは事務長が面談し適切な対応を促すなどきめ細かく取り組んでいる。
1. 事業所にとって必要な人材構成にしている
- 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
- 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
- 適材適所の人員配置に取り組んでいる
2. 職員の質の向上に取り組んでいる
- 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
- 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している
- 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
- 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
1. 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる
- 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
- 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
2. 職員のやる気向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
- 福利厚生制度の充実に取り組んでいる
1. 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【講評】
理念・基本方針を、パンフレット・ホームページ・広報誌等で広く知らせている
障がいのある人もない人も社会で共に暮らせるよう支援することを目指し、「ノーマライゼーションを目指す」・「社会からネグレクトさせない」・「自己決定につなげる」ことを理念として掲げている。広く理解されるようパンフレット・ホームページ・広報誌等を工夫し、広報誌「共生ネットワーク新聞」は隔月800部発行、平成29年には40号を超えた。また、理事長が会議や朝礼等の場で理念について語り職員への浸透を図っている。また、常に利用者・家族・職員の目に触れるよう理念・方針は事務室等の壁に掲示している。
経営層は、障がい者の日常生活の自立、自己決定を支援する自らの役割を表明している
「障がい者が地域社会で暮らす共生社会実現のために」という理念に基づいて、経営層は5ヵ年の中長期計画・年度事業計画を作成して方針を明らかにし、職務分掌・組織図等により自らの役割や責任を職員に対し具体的に示している。方針・役割は理事長・事務長・施設長及び持ち回りの一般職員が出席する代表者会議で伝えられ、さらに各事業所会議で全職員に伝達されている。また、広報誌「共生ネットワーク新聞」には毎号理事長便りを掲載し、障がい者の自立を支援する自らの基本姿勢と役割・活動を法人設立以来10年余にわたり訴え続けている。
重要な決定事項は会議録等で職員に周知し、利用者・家族にも丁寧に知らせている
重要案件は理事及び監事で構成する理事会において決定されるが、現場職員が発案する場合には、施設長が事務長に相談し、そのうえで理事長に伝えられるという相談手順が決められている。決定事項はその決定経緯とともに代表者会議で各施設長に伝えられ、職員に対しては各事業所持ち回りの幹事職員が議事録を作成し、即日メーリングリストにより連絡し周知している。利用者に対しては朝礼及び昼礼時に決定事項を丁寧に説明し、利用者家族には必要に応じ主に電話で伝えている。