評価結果

標準の評価

基本情報

【法人名称】

社会福祉法人興望館

【事業所名称】

興望館こども園

【サービス種別】

認可保育所

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1) キリスト教的人間観
2) ニーズへの対応というセツルメントの思想
3) 地域福祉の実践、地域資源との連携
4) 子どもの育成を長期で見る
5) ボランティアの育成、活用

職員に求めている人材像や役割

利用者の最善の利益に立つことができ、意思疎通に優れている。社会人として人格的にバランスがとれている。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

子どもへの関心と知恵を寄せて、専門的に関わる。利用者中心の働き方ができる。

全体の評価講評

特によいと思う点

地震等災害発生時に、ミルク、ビスケット、食糧、水等備備蓄品の所在場所がわかるよう備蓄マップを作成し、職員に配布して、始業職員会議で設置場所を実際に確認している。また、園外保育の際に災害が発生した場合を想定し、8コースの「お散歩マップ」を作成している。散歩に出かける際は、コースと出発時刻、クラス名、子ども・大人の人数、携帯電話を持っている職員の氏名を記入し、帰園時刻を記録する一覧表を作成しており、災害発生時には、どこにいるかが確認できるとともに、職員とも連絡ができ、安全確保のためのしくみが整備されている。

乳児クラスでは少集団での落ち着いた生活を考え、子どもの興味や発達に合わせたコーナー設定や遊具の入れ替えを行い、子どもが進んで遊べるよう工夫している。幼児クラスは異年齢の子どもと自然なかかわりを持ち、気の合った友達と遊びを考え、イメージを共有して主体的に発展するよう環境の工夫を行っている。また今年から運動遊びを強化し、遊びながら運動する楽しさを経験できる機会を増やしている。さらに職員が連携し、一日の中で部屋の移動や入れ替え、空きクラスの使用等を行って子どもの気分転換を促し、新たな遊びに入れるよう配慮している。

離乳食移行の際は保護者と面談を行って家庭との協働を図っており、離乳食見通し表や食品摂取カードを活用しながら個別に応じた離乳食の提供に努めている。また、栄養士が意図的に保育に入ることで子どもの実態を把握するとともに、幅広く食の支援にかかわり、充実を図っている。さらに、年齢に応じた食への興味や関心を引き出すため、野菜の栽培と調理、おやつ作り、米とぎ、芋掘り等、食育にも計画的に取り組んでいる。これらの食育活動は、写真掲示や試食会等の工夫により保護者の理解を促し、園と家庭それぞれの生活における共有を目指している。

さらなる改善が望まれる点

保育全般に関するマニュアルは作成されているが、新入児対応については、個別マニュアルはあるものの、体系化されていない。また、不足しているマニュアルもあり、前年度に引き続き職員が活用しやすいマニュアルの再整備が課題となっている。保育に関するもの、感染症、危機管理等安全に関するものなど、園として必要なマニュアルを抽出して体系化を図り、必要なときにすぐ活用できるよう整備することが望まれる。その際はフロー図や写真を活用し、見やすく工夫する他、担当を決めて作成することも有効であり、取り組みに期待したい。

中・長期計画については、前年に引き続き未着手の状況である。学童クラブ等地域ニーズや新保育制度への対応等外部環境に対応する取り組みや職員が長く働き続けられる職場環境作りを目指しており、さらに、法人の事業を今後どのように展開するかについても明確にしたいと館長は考えている。これらの経営層の考え方を明確にし、中・長期計画として具体的に示すことに期待したい。さらに、年度事業計画書にも反映し、着実な実行がなされるよう取り組むことが望まれる。

園では、書類の見直しや動きやすい保育の動線を考えるなど、柔軟な考えのもとに改善が行われてきている。子どもの実態を考慮し、クラス保育を越えて協力し合う体制づくりにも力を注いできており、園ではさらに保育の質の向上を目指している。一方、保育記録の中の保育日誌は一日の遊びの場の流れの記入で終わる傾向がみられるため、今後は子どもの遊びの様子の一コマをエピソード記録にする等、子どもの姿と保育士の援助がわかるような書き方の工夫が望まれる。記録が保育を見る目を養い、楽しさを語り、保育の質の向上へとつながることを期待したい。

事業者が特に力を入れている取り組み

今年度、安定した保育サービスの提供を図るために経験のあるパート職員をフリー職員として増配置し、各クラスに入ることで、時差出勤の保障、事務時間や休暇、研修の機会が確保され、勤務状況や保育の質向上等への改善につなげている。さらに、学童クラブへの対応や中高生のボランティアとしての活用等、地域福祉施設の役割を果たすべく地域ニーズにどのように対応するかについて、法人全体としての今後の方向性をさらに明確にし、可視化していくことを考えている。

法人として保育園・児童養護施設・学童クラブ等の地域活動部を運営しており、利用者本位の安定的な福祉サービスを提供するために、育児休業制度等、職員が長く働き続けられる環境作りに取り組んでいる。また、職員のやる気向上に向け、職員の経験、職位に対応した能力、要件を明確にしたキャリアパスの必要性を認識し、そこで求める能力、要件を習得するための人材育成制度と給与体系について法人内の事業間で協働して、しくみの整備を図っている。

全職員が出席する栄養委員会では、味付け、摂食状況をはじめ、栄養バランスや季節感のある食材の使用等、さまざまな観点から献立を検証し、子どもが楽しみにできる献立の作成に反映させている。また、アレルギーのある子どもへの対応は医者の指示書に基づいて実施するとともに、識別しやすいトレイやカードの活用等により、献立作成から提供までのプロセスが安全に行われるよう体制を整えている。さらに環境面でも、遊ぶ場所と食事場所のレイアウトを工夫する他、集団を小さくして子どもが落ち着いた雰囲気の中で楽しく食べられるよう留意している。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:在籍数150名、世帯数150世帯を対象とした。
  • 調査方法:アンケート方式  
    アンケート用紙を園より配布してもらい、回答後、返信用封筒にて直接評価機関に返送する方法を取った。
  • 有効回答者数/利用者総数:76/150(回答率 50.7% )

アンケート調査の結果から、肯定的な回答を得られている項目も多いが、内容によっては「どちらともいえない」の回答もみられた。サービスの提供では、食事やおやつは子どもの状態に合せて工夫がされていることに満足している様子がうかがえた。安心・快適性では、職員の接し方や声をかける際の言葉遣い、服装などは適切なものであると多くの利用者が回答している。また、ケガや体調を崩した際の職員の対応は信頼できると回答した利用者も多い。利用者個人の尊重では、子どもの気持ちを大切にした対応がされていると感じている利用者が見受けられた。なお、行事などの日程は保護者が参加しやすいよう配慮が十分に行われているかや、子どもの成長の様子や子育てに関して職員に相談しやすいなど信頼関係があるかについては、「どちらともいえない」の回答を選択した利用者もいる状況であった。その他、困ったことなどを外部の窓口に相談できるしくみが周知されているかについては、他の項目より「はい」を選択した利用者が少なくなっている。総合的な感想では、園への満足度について、多くの利用者が「満足」としており、次いで「大変満足」となっている。

アンケート結果

1.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか

はい 71名 (93%)
どちらともいえない 4名 (5%)
無回答・非該当 1名 (1%)

76名の利用者のうち、71名が「はい」としており、食事やおやつは子どもの状態に合わせて工夫がされていると回答している。その他、4名が「どちらともいえない」と回答している。自由意見では、アレルギーに対応して独自のメニュー表を作ってくれるという声や、保育参加で食べたがとてもおいしく、子どもも家よりよく食べていたという声が聞かれた。その他、時におやつに添加物が使われている市販品があると残念に感じるという意見もあった。なお、1名の利用者は無回答であった。

2.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか

はい 64名 (84%)
どちらともいえない 9名 (12%)
いいえ 1名 (1%)
無回答・非該当 2名 (3%)

76名の利用者のうち、64名が「はい」としており、戸外遊びの機会が十分あり、内容も工夫がされていると回答している。その他、9名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」、残りの1名が「非該当」と回答している。自由意見では、園庭や近所への散歩など外で遊ぶことが多いと思うという声や、散歩や園庭での遊びも充実しており、子ども達がのびのび遊んでいる姿があるという声が聞かれた。その他、体力が余っているのでもっと多く戸外で遊ばせてほしいという意見もあった。なお、1名の利用者は無回答であった。

3.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか

はい 65名 (86%)
どちらともいえない 3名 (4%)
いいえ 2名 (3%)
無回答・非該当 6名 (8%)

76名の利用者のうち、65名が「はい」としており、急な残業などによる保育時間の変更は、利用者の状況に合わせて柔軟に行われていると回答している。その他、3名が「どちらともいえない」、2名が「いいえ」、5名が「非該当」と回答している。自由意見では、ギリギリの連絡でも引き受けてくれるという声が聞かれた。その他、悪天候で電車の遅延が予想される場合などは、早めの登園を了承してほしいなどの意見もあった。なお、1名の利用者は無回答であった。

4.安全対策が十分取られていると思うか

はい 54名 (71%)
どちらともいえない 17名 (22%)
いいえ 4名 (5%)
無回答・非該当 1名 (1%)

園における安全対策は十分行われているかについて、76名の利用者のうち、54名が「はい」、17名が「どちらともいえない」、4名が「いいえ」と回答している。自由意見では、子ども同士の接触事故に対して、子どもへの注意喚起などをしてもらえるとありがたいという意見が聞かれた。なお、1名の利用者は無回答であった。

5.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か

はい 53名 (70%)
どちらともいえない 21名 (28%)
無回答・非該当 2名 (3%)

行事などの日程は保護者が参加しやすいよう配慮が十分に行われているかについて、76名の利用者のうち、53名が「はい」、21名が「どちらともいえない」、1名が「非該当」と回答している。自由意見では、父母の会の行事や保育参加など今年は工夫してくれているのがわかるという声が聞かれた。その他、土曜日の行事が多く参加できないという意見や、保護者の休みも異なるので仕方ないことだという意見などもあがった。なお、1名の利用者は無回答であった。

6.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか

はい 52名 (68%)
どちらともいえない 21名 (28%)
いいえ 2名 (3%)
無回答・非該当 1名 (1%)

子どもの成長の様子や子育てに関して、職員に相談がしやすいなど信頼関係があるかについて、76名の利用者のうち、52名が「はい」、21名が「どちらともいえない」、2名が「いいえ」と回答している。自由意見では、先生達は様子をよくみて、どのように過ごしているか教えてくれるという声が聞かれた。その他、学年が上がるにつれ先生達から様子がほとんど聞けなくなっているという意見もあがった。なお、1名の利用者は無回答であった。

7.保護者の考えを聞く姿勢があるか

はい 60名 (79%)
どちらともいえない 14名 (18%)
無回答・非該当 2名 (3%)

職員は保護者が大切にしている考えや気持ちなどを尊重する姿勢があるかについて、76名の利用者のうち、60名が「はい」、14名が「どちらともいえない」、1名が「非該当」と回答している。自由意見では、相談には時間を割いてくれ、連絡帳に書いた内容について先生の方から話しかけてくれるという声が聞かれた。その他、職員によってとても差があると感じるという意見もあった。なお、1名の利用者は無回答であった。

8.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 61名 (80%)
どちらともいえない 13名 (17%)
いいえ 2名 (3%)

園内は清潔に保たれ整理がされているかについて、76名の利用者のうち、61名が「はい」、13名が「どちらともいえない」、2名が「いいえ」と回答している。自由意見では、古い建物だがいつも掃除をしてくれる人がいるという声や、広くて大変だと思うが掃除の人が入っていたりするという声などが聞かれた。

9.職員の接遇・態度は適切か

はい 74名 (97%)
どちらともいえない 2名 (3%)

76名の利用者のうち、74名が「はい」としており、職員の接し方や声をかける際の言葉遣い、服装などは適切なものであると回答している。その他、2名が「どちらともいえない」と回答している。自由意見では、職員の雰囲気や服装はきちんとして清潔感があるという声が聞かれた。

10.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 70名 (92%)
どちらともいえない 6名 (8%)

76名の利用者のうち、70名が「はい」としており、ケガや体調を崩した際の職員の対応は信頼できると回答している。その他、6名が「どちらともいえない」と回答している。自由意見では、少し大げさなのではと思う程しっかり対応してくれるという声が聞かれた。その他、子どもが病気になったため、早く迎えに来てほしい旨の連絡が頻回に入るが、仕事中のためすぐに出られない場合もあることをわかってほしいという意見もあった。

11.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 51名 (67%)
どちらともいえない 18名 (24%)
いいえ 1名 (1%)
無回答・非該当 6名 (8%)

子ども同士のトラブルに対する職員の対応は信頼できるかについて、76名の利用者のうち、51名が「はい」、18名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」、6名が「非該当」と回答している。自由意見では、必要に応じて親への配慮があるという声が聞かれた。また、まだトラブルの経験がないという声もあった。その他、あまりうまく対応してもらえなかった印象があり、先生によって差があるという意見もあがった。

12.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか

はい 68名 (89%)
どちらともいえない 8名 (11%)

76名の利用者のうち、68名が「はい」としており、子どもの気持ちを大切にした対応がされていると回答している。その他、8名が「どちらともいえない」と回答している。自由意見では、ちょうど自己が出てくる時期にあたり、本人の意志を尊重して見守ってくれていると思うという声が聞かれた。その他、否定的な言い方で子どもに接したり、注意する先生がいると子ども達から聞いたことがあるという意見もあった。

13.子どもと保護者のプライバシーは守られているか

はい 65名 (86%)
どちらともいえない 7名 (9%)
無回答・非該当 4名 (5%)

利用者や子どものプライバシーに配慮した対応が行われているかについて、76名の利用者のうち、65名が「はい」、7名が「どちらともいえない」、4名が「非該当」と回答している。自由意見では、受け入れ表や降園表は保護者が記入するが、他の子どもの状態もわかってしまうという意見があった。

14.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 60名 (79%)
どちらともいえない 15名 (20%)
いいえ 1名 (1%)

職員による保育内容の説明は理解しやすいものであるかについて、76名の利用者のうち、60名が「はい」、15名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。自由意見では、先生はいつも忙しそうなので話す機会がないという声が聞かれた。

15.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 52名 (68%)
どちらともいえない 16名 (21%)
いいえ 2名 (3%)
無回答・非該当 6名 (8%)

不満や要望を伝えやすく、その後の対応が行われているかについて、76名の利用者のうち、52名が「はい」、16名が「どちらともいえない」、2名が「いいえ」、6名が「非該当」と回答している。自由意見では、実際には言いづらく、どのように伝えたらいいのかとても悩むという声が聞かれた。

16.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 47名 (62%)
どちらともいえない 16名 (21%)
いいえ 5名 (7%)
無回答・非該当 8名 (11%)

困ったことなどを外部の窓口に相談できるしくみが周知されているかについて、76名の利用者のうち、47名が「はい」、16名が「どちらともいえない」、5名が「いいえ」、7名が「非該当」と回答している。自由意見では、ホワイトボードに案内が貼られていた気がしたという声が聞かれた。なお、1名の利用者は無回答であった。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
法人理念、保育目標を毎年、始業職員会議で確認し、職員に浸透を図っている

園は、子どもが成長する場所であり、地域と一緒に実現していく場所であるとし、さらに実践を通じてボランティアスピリットを学ぶ場所であることを「保育課程」に明示している。職員に対しては、毎年始業職員会議で保育の理念、保育課程、事業計画等により園の理念・保育目標を確認している。保護者には、保育理念「光の子として歩みなさい」、基本方針、保育目標を明示した「園生活のしおり」を配布し、全体保護者会において説明をしている。保育理念、保育目標はホームページにも掲載して、入園を予定している保護者にも伝わるよう配慮している。

意思決定にあたっては、法人理念、園の方針に沿っているかを判断基準としている

法人の責任者である館長は、職員会議で職員にさまざまな課題に取り組むことが園の仕事であると説明している。さらに、子どもに対して何ができるのか、何ができないのかを考える姿勢を身に付けるよう、職員に伝えている。その実践として、チーフ会議を中心に、課題について取り組んでおり、各クラスから提案された事案について、園の方針、法人理念に沿っているかを判断基準として決定している。経営層は、今後も引き続き、職員に対して、法人の大切にしている価値観をわかりやすく、繰り返し伝えていくことが必要と考えている。

各クラスからの提案はチーフ会を中心に意思決定する体制を整備している

園の意思決定手順は、各クラスミーティングから提案された事案をチーフ会議で検討し、決定する流れとなっている。全体職員会議は、保護者対応、防災・安全等について、職員の意見を収集する場合や全員に周知する必要のある事項の伝達、情報共有の場と位置付けてる。チーフ会の決定内容は、各チーフから職員に報告する他、議事録を回覧して周知を図るとともに、全体職員会議に出席できないパート職員には印刷物の配布により周知するしくみとなっており、チーフ会を中心とした意思決定体制を構築している。

1. 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
毎年第三者評価を受審し、ホームページへの掲載、保護者への説明等透明性を高めている

第三者評価を毎年受審し、外部の目を活用して透明性を高めるよう取り組んでおり、評価結果は、ホームページに掲載し、広く開示している。保護者には全体保護者会で利用者調査結果と全体講評を配布するとともに、保護者からの意見に対する回答を配布している。さらに、評価結果はインターネットでも閲覧できることを説明して、掲載されているサイトを紹介している。地域への情報開示としては、毎月、発行している園だよりを見学者、子育て安心ステーション事業利用者等に配布している。なお、現在職員採用の視点からホームページの充実を検討している。

子育て支援事業、保育ママへの給食支援等で地域に貢献している

区の子育て支援事業に参画し、「子育て安心ステーション事業」を展開している。昨年度より本格的に開始した事業で、歌・手遊び、人形劇等への参加、育児相談、発達段階におけるさまざまな相談や育児方法の指導等、地域の子育てに貢献している。また、園庭も開放している他、新たに区からの要請に応じて保育ママへの給食支援を開始している。さらに、学童クラブ担当職員が小学校のクラスに終業30分前に入り、1年生を学童クラブまで安全に下校できる支援を行う等、法人、園の機能を地域に提供し、さまざまな取り組みで子育て支援に尽力している。

目的、身元確認を行い、子どもへのリスクを配慮してボランティアを受け入れている

ボランティアの受け入れについては、希望者の目的を確認して園が必要とする内容と合致すれば受け入れているが、外部から第三者を受け入れることへのリスクも考慮し、目的と身元確認を行って子どもへのリスクの有無を判断している。受け入れの際は、事前オリエンテーションを行い、ボランティアハンドブックを使用して園の方針、保育目標を説明し、園への理解のもと活動の認識が深まるよう取り組んでいる。さらに、ボランティアの心得として、知り得た情報を外部に漏らさない、プライバシーに関わる質問をしないこと等を伝え、誓約書を取得している。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している
  • 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
2. 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている
  • 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
1. 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある
  • 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
  • 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
2. ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している
  • ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
  • ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
  • ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
3. 地域の関係機関との連携を図っている
  • 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
【講評】
第三者委員会を年2回に増やす予定があり園運営へのさらなる活用が期待される

園における苦情解決制度の案内を各クラスの掲示板に掲示して保護者に伝えるとともに、園生活のしおりにも記載している。法人で「苦情解決の取り組みに関する実施要項」を定め、苦情解決責任者、受付担当者の配置と、法人本部に第三者委員を設置する旨を明示している。その定めに従い、第三者委員を法人の評議員に委嘱し、年1回第三者委員会を開催して苦情への取り組み等を報告している。今後は、苦情に対する公平性、透明性を高めるため、年2回開催する予定であり、第三者委員のしくみがより有効に園運営にいかされていくことが期待される。

アンケートの要望に応じて保育参加枠と締め切り日を設定し参加者の幅が広がっている

保護者アンケートでの要望もあり、保育参加について枠を設け、締め切り日までに申し込み順で決定する方法に変更した結果、初めて参加する保護者が増える等、参加者の幅が広がってきている。保護者の意向は、第三者評価での利用者調査をはじめ行事後のアンケート、保育参加後の振り返り等で把握する他、日常的な保護者の声に対しては、チーフ会を定期的に行うことで迅速な共有および検討を図り、早期対応に努めている。今後は、子育て・家事と仕事の両立に取り組んでいる保護者の現状をさらに理解し、園としての対応を探っていくことを課題している。

事務室に閲覧コーナーを設け、情報の共有に取り組んでいる

町会の行事への参加や、園の父母会で地域ニーズの把握に努めている。保育事業に関する情報は、東京都社会福祉協議会の保育部会等会議に出席し入手している他、保育関係情報誌等から保育事業に関する情報を収集している。職員と情報を共有するため、保育関連記事の閲覧コーナーを事務室に設け、いつでも閲覧できるように整えている。また、学術関係者の理事・評議員から行政の動向、方向性についての情報を得ており、特に、子ども・子育て新制度や政策については、園の今後に影響を与えるため、情報収集と分析の重要性を認識している。

1. 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む)
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
2. 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
  • 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
  • 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
3. 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している
  • 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
  • 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
【講評】
年度開始前に事業計画が策定できるように作成時期の見直しを検討されたい

毎年度、「求められる役割と福祉課題」と題した事業計画書を作成しており、事業計画では、強調点として「保育の安全の見直し」「保育内容の充実、質の向上」等4項目を掲げ、年度の重点取り組みを明示するとともに0・1歳児から5歳児までの各クラスの年度目標と取り組みについても明示している。また、学童クラブ、給食部、本部・地域活動部等の目標と活動内容も作成している。なお、事業計画の策定時期は、法人の評議員から新事業年度開始前まで前倒しで作成するよう指摘があり、それを本来あるべき姿と捉え、対応に取り組まれたい。

法人、園の方向性を明確にした中・長期計画の策定を期待したい

長時間保育に対応するためのハード面の整備と人員確保、学童クラブ等地域ニーズや新保育制度への対応等園を取り巻く外部環境変化への対応について、園の方向性を明確にすることが必要となっている。また、内部の課題として、職員が長く働き続けられる職場環境作りも挙げられているが、これらの課題を解決するための中・長期計画が策定されていない状況である。中・長期計画の策定は、昨年から引き続く課題であり、経営層も方向性の明確化を目指しており、今後の取り組みに期待したい。

備蓄品の設置場所マップ、お散歩マップを作成し、子どもの安全確保に取り組んでいる

災害発生時には混乱が生じるため、備蓄品の設置場所がわかるようミルク、ビスケット、水等の備蓄マップを作成しており、このマップは職員に配布し、始業職員会議では実際に歩いて設置場所を確認している。また、園外保育の際に、災害が発生した場合の安全確保として8コースにわたる「お散歩マップ」を作成している他、出発時刻、クラス名、子ども・大人の人数、携帯電話を持っている職員の氏名と帰園時刻を記録した一覧表も作成し、これを確認することで帰って来ていないクラスが把握でき、迅速に次の対応へとつなげることができるよう工夫している。

1. 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している
  • 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 年度単位の計画を策定している
  • 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
2. 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している
  • 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
  • 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
  • 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
  • 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
3. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
  • 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
  • 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
1. 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
  • 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
  • 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
  • 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
  • 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
【講評】
園として必要な人材確保のため、ホームページの充実に期待したい

職員の求人先としては、学校が中心であるが、実習生、ボランティア等にも個別に働きかけるとともに、今年度は、人材派遣会社や東京都民間保育園の協会の求人サイトを活用して募集をしている。一方、園としては必要とする人材がより集まるような求人活動の方法としてホームページの充実が必要と考えており、採用のツールとしてホームページが広く浸透している状況を踏まえ、学生等、若い求職者に、魅力的な内容を提供する必要を感じている。園のホームページを閲覧して、園の方針や仕事がより魅力あるものとして伝わるよう掲載内容の見直しが望まれる。

職員の研修歴を記録し、個別研修計画の策定の際の参考としている

研修に関する職員の希望を目標・課題シートで確認し、内部研修、外部研修、会議や現場での働きを通じて学びたいこと、自分で勉強したいこと、挑戦したいことを提出させている。研修参加後は、報告書で研修成果を確認するとともに、職員別に過去の研修を含めて専用の様式に、墨田区の市立保育園協会の研修、東京都社会福祉協議会の保育部会での研修歴と園内の委員会、行事等経験とあわせて記録されている。職員の研修歴を整理することで今後習得すべきことが明確になり、個別研修計画策定の際に参考として活用できる取り組みとなっている。

担当を決めないフリー職員を導入し、職員の就業状況の改善に取り組んでいる

長時間保育と保護者対応に課題があったため、常勤職員の増員と経験のあるパート職員をフリーとして配置した結果、早番・遅番の時差出勤が守られるようになる成果がみられているとともに、勤務中に事務時間が確保され超過勤務の改善につながっている。さらに、有給休暇の取得が可能になり、就業状況が改善され、職員からも評価する意見がみられる。今後、サービス残業の解消を図るため、タイムカードの導入を予定している他、残業についても申告制とし、必要な残業かどうかを経営層が判断して長時間勤務の解消に取り組む予定である。

1. 事業所にとって必要な人材構成にしている
  • 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
  • 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
  • 適材適所の人員配置に取り組んでいる
2. 職員の質の向上に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
  • 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している
  • 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
  • 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
1. 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる
  • 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
  • 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
2. 職員のやる気向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 福利厚生制度の充実に取り組んでいる
1. 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【評語】
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