評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1.心と身体のバランスのとれた成長を保障する。
2.ハンディキャップを持った子どもや外国籍の子どもも共に育ち合う保育をする。
3.保護者の社会的地位を守り、安心して仕事が出来るように支援する。
4.働きやすい職場環境をつくり、安心して働けるよう職員処遇の改善に取り組む。
5.暮らしやすい地域づくりの一翼を積極的に担う。
職員に求めている人材像や役割
子どもの思いや願いを尊重し、穏やかに受け入れることの出来る人。向上心をもって感性を磨き、、学びの場に積極的に参加し、学びを保育に生かせる人。保育に責任を持ち、他者と強調しながら、常に成長できる人であってほしい。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
絶えず社会に関心を持ち、より広い視野と見識を持って保育にあたってほしい。子どもの成長発達を見据え、成長過程に合った関わりができるよう、日々勉強し、良い成長を促せる保育を展開してほしい。乳幼児期の心の成長が子どもの未来に大きく影響することを重く受け止め、愛情深い関わりをしてほしい。
全体の評価講評
特によいと思う点
保育園の役割は、保護者の子育てを支援する脇役であるとして、職員がそのことを十分に理解し支援することの大切さを考えて取り組むように繰り返し伝えている。この意識を徹底することで、集団生活を通した生活行為の自立や遊びを通しての社会体験が、子どもの自主性を重んじた中で実践できるようになっている。また、職員が園の方針をよく理解し、共通認識のもとで話し合いを重ねながら最大限の努力を行うことで、どの年齢、どのクラスでも同様の展開ができるようになっている。
一人ひとりの子どもに寄り添い、個人の尊厳を守ることを基本に据えた保育を大切にしており、職員が子どもの多様性を理解し個性が尊重される環境には保護者から高い信頼を得ている。また、日々の話し合いを通して情報連携を確実にし、個別課題についても共通の理解と働き掛けができるようにしている。職員は常に研修等を通して必要な技術や知識を習得すると共に、園内での実践を通して職員同士が学び合うことでさらに質を高めようと努力しており、人的環境の重要性を理解した職員集団が作られている。
保護者との良好な関係を作るため日々の挨拶の徹底はもちろん、送迎時等の対応の際にも保護者の声を聞き取ることに注意を払い、必要な対応が速やかにできるようにしている。また、保護者と対面で話し合える機会をより多く確保すると共に、父母会やおやじ会などを通して率直な意見も聞き取れるようにしている。園内での子どもの活動内容や生活の様子を伝えることにも取り組み、保護者の理解と安心につなげるようにしている。信頼関係が構築されることで、保護者との連携協力による取り組みも進められるようになっている。
さらなる改善が望まれる点
送迎時の対応には力を入れて取り組んでおり、職員の配置や伝達の仕組み等に工夫も取り入れている。しかし、アンケートでは一部に課題も示されている。園舎の独特の構造や大規模修繕の中で通常と異なるルートになっていることなども要因として考えられるが、時間帯による課題も含めて再確認が行われることも期待される。
アンケートでは安全対策や外遊びなどの項目で支持がやや低くなっているが、大規模修繕の工事で園庭や園舎周辺が通常通り使用できない状況になっていることが影響していると思われる。園では限られた環境の中でも様々な工夫を行っていることから、具体的な取り組みを随時伝えていくことも必要と思われる。
保育については職員同士の話し合いが丁寧に行われており、常に共通の働き掛けができるようにしている。一方で、日常的な業務に関する連携ではやや課題も示されている。園舎の構造上の特性等も踏まえた仕組み作りの工夫も期待される。
事業者が特に力を入れている取り組み
保育課程では園の目指す内容を掲載しており、「子ども自身が幸せに感じられる」ということは、「愛され守られている気持ちに満たされているということが感じられること」であることから、園では「一人ひとりを大切にする育児」として子ども主体の育児を心掛けている。0歳児からの発達と保育については「発達と保育の全体を見通して学ぼう」等として育ちの様子を掲載している他、遊びや生活の様子は「乳児の発達と保育」についてまとめている。現在は幼児の発達と保育についてのまとめに着手しており、幼児保育の質を見直す機会となっている。
園では、わらべうたにこれまで長年継続して取り組んできており、0歳児からの日常保育の中で、子どもたちの目と気持ちを合わせて楽しんでいる他、わらべうたを通して思いやりの気持ちを育み、子ども同士がつながりを見せている。子どもたちの心に残るわらべうた遊びは、「優しさを育む・乳児編(0~2歳児)」として過去に出版しており、今年度は「心と身体を育む・幼児編(3~5歳児)」として完成させ全国の保育園、専門学校、大学等で利用されている他、園行事の「子どものくらし展」で園の保護者に見てもらう企画も立てている。
日々の生活遊びに溶け込むわらべうたについては職員が共通に学び合っており、子どもたちとの関わりや保育内容の標準化を図るため研修にも参加している。常勤職員やアシスタントの職員が共に研修に参加する等、保育の質の向上のための学びの場の提供を園が保障しており、外部研修での夕方から夜に掛かる研修費用や日中の研修費用を負担している。園内研修も乳児・幼児・食事室と部門別に年数回行い、皆で学び合っている。これらの取り組みによる職員連帯の輪が子どもたちに心地良い環境を提供しており、活き活きとした子どもの育成につながっている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:在園児164名(144世帯)の保護者(お子さんが複数通園されている場合は年齢の低いほうのお子さんについて回答を得る)。
- 調査方法:アンケート方式
アンケート方式を採用。独自項目を追加したアンケートと、利用者に対する調査についての案内文、共通評価項目のねらいを返信用封筒に入れ、園職員を通じて保護者に配布。直接ポストへの投函と、園内に設置した箱での回収を並行して行い、弊社事業所にて集計を行った。 - 有効回答者数/利用者総数:71/144(回答率 49.3% )
全体の回答結果として、平均で約82%の高い支持が継続して得られており、園に対する信頼の高さがうかがえる。中でも、例年高い支持を集めている「食事への配慮」の項目では、今年度は満票の値が得られている。さらに「ケガや体調変化への対応」、「保育内容の説明はわかりやすいか」、「職員の子どもへの対応」の項目でも、9割を超える極めて高い支持が集まっている。その他のほとんどの項目においても、7割を超える支持が得られている。また、「安全対策」、「戸外遊びは十分か」の項目でも6割前後の支持となっているが、工事の影響によるものと思われる。自由記述では、昨年に引き続き施設環境に対する意見が多く挙げられている他、保護者対応についての記述も見られている。気に入っている点としては、わらべうたを始めとした昔ながらの遊びや、温かな雰囲気、職員の対応や人柄、食事等について好意的な声が多く寄せられている。
アンケート結果
1.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
「はい」の回答が100%で全体の「はい」の割合の中で最も高く、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%となった。例年非常に高い評価を集める項目となっており、今年度は満票の値となっている。気に入っている点としても、数多くの意見が寄せられている。
2.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
「はい」の回答が63.4%、「どちらともいえない」が28.2%、「いいえ」が5.6%となった。6割台の支持となっているが、今年度は工事を行っており、その影響があることが記述から読み取れる。
3.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
「はい」の回答が84.5%、「どちらともいえない」が5.6%、「いいえ」が0%となった。「とても柔軟」との記述が見られており、柔軟な対応が継続して行われていることが読み取れる結果となっている。
4.安全対策が十分取られていると思うか
「はい」の回答が57.7%、「どちらともいえない」が31%で全体の「どちらともいえない」の割合の中で最も高く、「いいえ」が11.3%で全体の「いいえ」の割合の中で最も高くなった。前年度同様の支持にとどまっており、一部記述も見られている。
5.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
「はい」の回答が74.6%、「どちらともいえない」が22.5%、「いいえ」が2.8%となった。7割台の支持が継続して得られており、概ね配慮された設定がなされていると思われる結果となっている。
6.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
「はい」の回答が84.5%、「どちらともいえない」が14.1%、「いいえ」が1.4%となった。8割を超える高い支持を継続している他、追加項目の「日々の子どもの様子や気持ちを知ることができるか」の項目でも、9割を超える極めて高い満足度が示されている。
7.保護者の考えを聞く姿勢があるか
「はい」の回答が85.9%、「どちらともいえない」が9.9%、「いいえ」が2.8%となった。前項目同様、8割を超える高い支持が継続して得られている。
8.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」の回答が77.5%、「どちらともいえない」が16.9%、「いいえ」が5.6%となった。具体的な記述も一部見られているが、8割に迫る評価が得られている。
9.職員の接遇・態度は適切か
「はい」の回答が87.3%、「どちらともいえない」が7%、「いいえ」が5.6%となった。自由記述の気に入っている点としても、職員の人柄や対応等について多くの好意的なコメントが寄せられている。
10.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「はい」の回答が91.5%、「どちらともいえない」が7%、「いいえ」が1.4%となった。9割を超える支持を集めており、職員のケガや体調不良時に対する信頼の高さがうかがえる。
11.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」の回答が78.9%、「どちらともいえない」が8.5%、「いいえ」が1.4%となった。「無回答・非該当」の値が1割程度見られているものの、8割に迫る高い支持が得られている。
12.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」の回答が90.1%、「どちらともいえない」が8.5%、「いいえ」が1.4%となった。9割を超える極めて高い支持が得られている他、「子どもの良い所や個性を認めているか」の項目では、ほぼ満票という圧倒的な評価を集めている。
13.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
「はい」の回答が83.1%、「どちらともいえない」が11.3%、「いいえ」が1.4%となった。8割台の支持率が維持されており、園の配慮が継続して行われていることが読み取れる。
14.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」の回答が91.5%、「どちらともいえない」が7%、「いいえ」が1.4%となった。9割を超える高い支持を集めており、わかりやすい説明がなされていると思われる結果となっている。
15.利用者の不満や要望は対応されているか
「はい」の回答が81.7%、「どちらともいえない」が11.3%、「いいえ」が1.4%となった。8割を超える高い支持が得られている。
16.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」の回答が76.1%、「どちらともいえない」が9.9%、「いいえ」が4.2%となった。外部の苦情窓口の存在は、多くの保護者に知られているようだ。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
- 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
法・倫理・規範の順守については基本的なことから理解できるようにしている
法・倫理・規範の順守については、入職時に就業規則や業務細則等をもとに学ぶ機会がある。また、職員会議等の場を使って職員が守るべきことなどを説明し、常勤職員、アシスタント職員共に意識付けを行うようにしている。礼拝の時間も活用し、聖書の言葉などを引用して子どもの成長に寄り添うことについての職員としての責任などを確認するようにしている。子どもに対して語る時間も設け、園全体で常に意識を持って学び続けるようにしている。
地域支援は法人の使命として積極的な取り組みを行っている
地域子育て支援事業として、主に未就園児のいる家庭を対象に園庭開放や保育所体験、育児相談などを行っている。また、絵画指導や保育の専門性を高めるための研修会の講師等も務める他、地域の会合などのために園の施設や備品等の貸し出しも行っている。法人として地域貢献は重要な取り組みの一つと位置付けられており、園長が中心となって公民館との共同事業や地域のNPO活動への参加などを積極的に進めており、地域ニーズに応じた多様な活動ができるようにしている。
地域の関係機関との連携には多様な取り組みがある
市内の園長会に参加することで、地域の共通課題に対して連携して取り組むことができるようになっている。また、市内で保育協議会を立ち上げて3年になり、その中で園長会や主任保育士会、看護師会、栄養士会、ハンディキャップ研修会等を開催し、それぞれの分野で主体的に研修会が企画運営されている。地域貢献に強い意識を持って臨んでおり、近隣の行政機関や教育関係者、地元関係者、NPO、企業等と幅広く連携を図りながら課題に対応できるようにしている。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している
- 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
2. 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている
- 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
- 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
1. 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある
- 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
- 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
2. ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している
- ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
- ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
- ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
3. 地域の関係機関との連携を図っている
- 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
【講評】
保護者の意見や要望を聞き取り、必要な対応につなげている
保護者の意見や要望は送迎時対応や連絡帳等をもとに日々把握するようにしている。対応の中で気になることがあれば担任やリーダー職員などと相談し、対応策を講じるようしている。個人的な事情による相談や要望などについては個別に話し合いを行うなど、柔軟な対応ができるようにしている。これらの意見や要望については記録としてまとめ、会議などで職員が共有することで園としての対応を標準化することにつなげている。
保護者の意見や要望をもとに改善を図る仕組みがある
保護者の意見要望などは日々の対応の中から聞き取るものの他に、アンケートや保護者会などでも把握している。また、2カ月に1度開催される父母会役員会には当番職員が交替で出席しており、保護者の意向などを知るこができるようになっている他、おやじの会を通して意見を聞き取ることもある。園では日常的に保護者とのコミュニケーションを図る場を多く持つようにしており、多様なルートで率直な意見を聞き取るようにしている。把握した要望は会議等で検討し、必要な改善策に取り組むようにしている。
地域ニーズなどは各方面との交流連携を通して把握している
市内の保育協議会等に参加することで具体的な地域ニーズや行政情報などを得ている。また、各園との情報交換を行うことで地域ごとのニーズや課題等も把握している。園長は地域内の各種会合や行政関係の会議等に出席する機会も多く、また、地域事業を通して幅広い交流関係を築いていることから、多くの情報をもとに、中長期的な課題も整理している。職員にも繰り返し説明を行い、地域との関係や求められる役割などについて意識付けができるようにしている。
1. 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む)
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
2. 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
- 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
- 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
3. 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している
- 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
- 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
【講評】
豊富な情報をもとに事業全体の中長期見通しを立てている
園長が積極的に地域との関係作りや地域貢献に取り組んでいることもあり、事業環境や行政情報、業界動向、地域特性など幅広い分野で豊富な情報を得ている。集約された情報をもとに園長が事業の中長期的な見通しを立て、法人全体の計画や園の計画につながるようにしている。職員体制も中長期の見通しのもとで協会に取り組んでおり、今年度の新園開設でも準備期間を設けて職員の育成などを計画的に行っている。計画の全体像は新年度保育準備会等の折に職員にも説明している。
事業計画は前年度の課題と今後の見通しを踏まえて作られている
法人としての中期的な見通しや事業展開の予定等を踏まえ、園としての年間事業計画の策定を行っている。カリキュラムや行事計画など保育現場の計画との整合を図るため、園長から事業方針を職員に伝える場も作られている。本年度は園舎の大規模修繕を行っているため保育環境など様々な面で通常と異なる展開になっているが、職員全体が取り組むべきことを理解しているため、計画とその実施手順に沿って順調に業務が進められるようになっている。
園の安全対策は年間計画に従って実施されている
安全対策として緊急時マニュアルを基本に事故防止や感染症対応、防災対応など各分野のマニュアルが整備されている。職員は年間計画と各自の役割分担に応じてそれぞれの取り組みを行っている。保健マニュアルなど必要なものは各クラスに配置され、現場の取り組みを通して年度替わりの時期に内容の見直しも行っている。本年度は大規模広域災害の対応を再検討し、プロパンガスの導入や備蓄品を1週間分確保するための倉庫の新設などを行い、全体の仕組みを強化している。
1. 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している
- 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
- 年度単位の計画を策定している
- 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
2. 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している
- 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
- 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
- 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
- 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
3. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
- 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
- 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
1. 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
- 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
- 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
- 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
- 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
【講評】
職員の採用は法人全体の計画のもとで実施している
法人として複数の施設を持っているため、中長期見通しなどをもとに法人全体の職員体制を踏まえた採用計画を立てている。特にかしのき園は法人本体として職員の育成なども含めた役割を担っており、今回の新園開設でもここから多くの経験者を異動させている。このようなケースでも本体の体制が弱まることがないように厚い職員層を構築し、今後想定される様々な状況の変化にも対応できるようにしている。
職員一人ひとりの保育力を高めるための取り組みを行っている
園としての保育の質を高めるためには職員一人ひとりの保育力を高めることが必要と考え、個々に応じた能力向上の取り組みができるようにしている。職員は自己評価記録表と研修計画表をもとに、自身の目標設定や自己評価を行い、これをベースに必要な研修への参加につなげている。園では通常の外部研修への参加の他に、自身で学びたい分野の研修に参加する際に補助を行う仕組みも取り入れ、積極的な自己研鑽につながるようにしている。
働きやすい環境を作り、意欲的に学ぶことができるようにしている
園ではアシスタント職員を多く配置すると共に、各職域における役割分担を明確にすることで効率良く業務が進められるようにしている。また、時間管理とシフトの工夫等を行うことで休暇の取得に柔軟性を持たせられるようにしている。また、現場での育成指導についても指導の仕組みを学ぶ機会を持ち、ゆとりを持って指導できるようにしている。働きやすい職場環境を作ると共に、学ぶための仕組みも充実させ、職員が意欲を持って取り組むことができるようにしている。
1. 事業所にとって必要な人材構成にしている
- 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
- 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
- 適材適所の人員配置に取り組んでいる
2. 職員の質の向上に取り組んでいる
- 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
- 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している
- 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
- 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
1. 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる
- 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
- 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
2. 職員のやる気向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
- 福利厚生制度の充実に取り組んでいる
1. 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【講評】
園の方針は具体的な計画等をもとに詳しく説明している
理念方針等は保育課程や園のしおり等に明記され、具体的な取り組みと関連付ける形で詳しい解説が付けられている。職員はカリキュラムの作成や振り返りの際に繰り返し確認することで理解を深めている。新年度を迎える際には全職員が参加して保育準備会が開催され、園長から基本方針等と共に中期見通しなど事業全般に関する説明があり、統括リーダーからは保育についての方針説明が行われている。定例会議でも繰り返し確認する場があり、園の方針を共通理解することに力を入れている。
管理者層の役割分担を明確にして取り組む形が作られている
園の組織体制としては、園長、統括リーダー、乳児リーダー、幼児リーダーの4名で管理者層を構成する形になっている。園長は理念方針に基づく取り組みを実践するために強力なリーダーシップを発揮しているが、法人の事業全体についても中心的な役割を担っており、統括リーダーと役割を分担することで、園内業務が合理的に進められるようになっている。また、4名それぞれの役割分担を明確にすることで現場への指示系統も整えられ、業務全般が手順良く進められるようになっている。
意思決定の場面では職員の合議を得ることを大切にしている
園長、統括リーダー、乳児リーダー、幼児リーダーの4名で管理者層を構成しており、ここで重要事項についての事前協議を行った上でリーダー会議や職員会議に諮るようになっている。管理者層の4名はいずれも職員会議を招集できるようになっており、状況に応じて迅速な対応ができる仕組みとしている。日常的には各クラスの責任者が参加するリーダー会議での話し合いをもとに業務を進めているが、職員会議を園全体の意思決定の場としており、職員の全体合議を重視している。