評価結果

標準の評価

基本情報

【事業所名称】

中青戸保育園

【サービス種別】

認可保育所

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1)私達の責任は、乳児から高齢者までの全ての利用者が、その人らしさを大切にし、生きる喜びを持った生活を送れるよう支えることです。
2)私達の責任は、専門性を持って利用者家族が、利用者とともに安心・安定した日常を送れるように支えることです。
3)私達の責任は、一人ひとりが誇りと喜びのある仕事ができるよう、互いの多様性を認め、工夫しあい、成長しあえる職場の協力関係をつくっていくことです。
4)私達の責任は、広い視野で地域の福祉ニーズを把握し、世代を超えて互いが支え合う地域づくりに貢献することです。

職員に求めている人材像や役割

・どのような子も差別することなく受け入れ、一個の人格を持つ対等な存在として向き合える職員
・保護者の生活の背景にあるものを理解し、その就労や生活を支えることが出来る職員
・保育や家庭支援に関する専門的な知識や技術の習得に努め、子どもの育ちの支援者として成長し続けられる職員

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

保育園の多面的な役割や法人の理念を理解しそれを受け止め、自信と誇りを持って仕事に向き合ってほしい。

全体の評価講評

特によいと思う点

22年度に区から運営移管した以後、保護者の声を積極的に聞き取りつつさまざまな事に取り組み続けている。園庭は継続して整備を行い、新しい固定遊具の追加もして安全で子供が十分に遊べる環境づくりを進めている。室内はスペースの活用やおもちゃの整備、安全対策など遊びや活動が十分できるよう環境構成の工夫をしている。また、異年齢保育を少しずつ取り入れ、今年度は運動会ではじめて異年齢グループでの競技を行う等、公立保育園の保育内容を引き継ぎつつ、運営する法人の特色も生かしてさらに質の高い保育を目指している。

図書コーナーは玄関と2歳児室廊下の2か所に設置されている。絵本の種類をシールの色で分類してきれい整理しており、ゆっくり読めるスペースを設け季節の本を手に取りやすいように展示して紹介するなど工夫がされている。これらの本は父母の会の予算から毎年1回、子供たちがいちばん喜ぶものとして購入をしているものもあり、子供たちのことを考えて本が選ばれ置かれている。父母の会とは協賛で「なつっこ祭り」を行っており、父親が担当する子供向けのコーナーなどもあるなど、園と保護者の協力的な関係の中で保育が営まれている。

職員が理念を理解し、理念に沿った保育を実現できるよう研修を行い、職員各自が現場での実践に努めている。園全体としては中期計画から年度事業計画へ、部門から個人へと計画を展開し、重要課題について目標と行動計画を立て、職員個別の目標に展開して理念に沿った各業務の改善・向上に取り組んでいる。26年度は園庭や設備、室内環境、生活環境の整備のほか、有休取得率の向上や防災、保護者向け配布物の作成など、職員チームで取り組むアクションプランをもとに取り組んでおり、多岐に亘る改善がされている。

さらなる改善が望まれる点

区からの運営移管後に保育環境の整備や異年齢保育を取り入れてゆく事、また、保護者の就労事情に応じるさまざまな改善を実施してきた。利用者調査結果ではその取り組みを評価する意見が多くある。その一方で変更事項や周知事項が十分伝わっていない事から生じる疑問にうまく答えられていない事もあるように見受けられた。今後は情報の的確な周知で疑問を解消するとともに、公立園としての制約がある場合には、保護者の声を代弁して関係する行政機関に伝えてゆく事も必要と思われた。

室内の環境ではテーブルの入れ替え等で空間を確保して食事や活動、睡眠の場所を設定し、危険がある場所には柵をするなど安全のための工夫が随所に見られる。ただし、限られたスペースである事もあり、動線の確保や座席の配置、場所の設定などに一層の工夫をする余地もある。これまでも環境の整備には力を入れて取り組んできたところでもあり、日常の保育の中での不注意や地震の際のモノの落下等も想定した配置など、より一層の環境づくりを今後も工夫して進めてゆくことを期待したい。

地域の在宅子育て家庭向けの事業としては「休日保育」「ふれあい体験保育」「育児相談」を実施している。また、「病後児保育(おひさま)」は地域の関係機関や近隣の他保育園などに案内され、病後児保育の受け皿として存在している。公立保育園として地域子育て支援の環境づくりは重要な役割・使命として捉えられるため、今後も行政と連携して地域の子育てニーズに応じた支援を推進してゆくことを期待したい。

事業者が特に力を入れている取り組み

法人の理念浸透計画に基づき、職員会議や園内研修の場において、それぞれのエピソードをもとに現場レベルでの話し合いを継続してきた。日常業務の中で理念にもとづいて仕事をしていく意識を共有できるようにした事で職員相互がお互いを認めたり、尊重したり、助け合う気持ちが以前よりも深まった事を経営層は取り組みの成果としている。理念浸透の取り組みは今回の職員自己評価でもよくなった点として評価も高く、理解と共有はもちろんのこと、理念に基づく保育の実践と各種改善策が推進され、多方面に成果がでている。

産業医と共に職員の健康状態を確認し、健康で気持ち良く働ける環境づくりに取り組んでいる。産業医と看護師を中心とした衛生委員会では月に一度テーマを決めた話し合いを継続させてきたことで、健康に関する職員の関心や興味を高めている。また、法人で行なっている看護師部会やその後のセルフケア研修を通して、「うつ病」 や「精心的疾患」 にならない取り組みや職場復帰へのガイドなどを作成して、働きやすい職場づくりを進めている。職場の風通しの良さや話し合いのしやすさなどは今回の職員自己評価でも職員からの評価が高い所となっている。

安全性の確保に向けた取り組みでは災害時の備蓄品充足や職員時差退勤計画を計画に追加する等の見直しを続けている。保育環境については、安全で心地よい環境と子どもたちの遊びの充実を目指して室内外の環境の整備・改善に取り組んでいる。職員の気づきや提案も取り入れ、園庭への大型遊具の設置や室内掲示板の張り替えを実施したほか、調理室の環境整備も重点的に行っている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:保育園を現在利用している全世帯の保護者を対象に調査を行った。1世帯で複数名の子どもが通園している場合は1回答とした。
    子ども総数:147 世帯数:132
  • 調査方法:アンケート方式  
    ・調査票と調査項目:東京都福祉サービス第三者評価の標準様式に準拠。
    ・回収方法:回収期限を設定し園内回収箱への投函もしくは評価機関への直接郵送。
    ・事業所への報告:自由回答については匿名性への配慮を行った上で事業所に報告した。
  • 有効回答者数/利用者総数:68/132(回答率 51.5% )

 総合的な感想では「大変満足」が回答の48%、「満足」が44%、「どちらともいえない」6%、「不満」2%(1件)であり、「大変満足」「満足」とした割合は選択回答数の92%であった。
 総合感想の自由記述では、「子供も毎日、楽しく過ごしています。先生方にもよくして頂いて、毎日安心して保育園に預けられ、大変感謝しています。」「保育園での子供の様子を教えていただけるので安心しています。職員の皆様が親切で温かい雰囲気なので、子供を安心して預けることができます。」等、雰囲気の温かさや職員対応についての好評価が比較的多く見られた。その他、行事について「子供がとても楽しんでいる様子が感じられる」「子供が主体的に活き活きと参加している」という内容の回答もあった。
意見・要望では、情報の周知・提供に関する内容が比較的多く寄せられ、その他行政に関する意見などもあった。
 個別の設問では食事の配慮を問う問1で回答者の大部分が「はい」を選択している。設問別で自由回答数が多かった設問は外遊びの機会を問う問2と、利用時間変更への対応を問う問3であった。

アンケート結果

1.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか

はい 67名 (99%)
どちらともいえない 1名 (1%)

「はい」の選択率は99%であり、大部分の回答者が「はい」を選択している。「旬の食材を使った美味しそうな食事だなと思います。子供もおいしいと話しています。」等、季節の食材が使われている事に対する好評や、アレルギーにもしっかり対応しているという回答等があった。メニューやサンプル展示については一層の情報提供する意見もあった。

2.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか

はい 57名 (84%)
どちらともいえない 11名 (16%)

質問文は「戸外遊びの機会は十分で、内容が工夫されたものになっていますか」という内容であり、「はい」の選択率は84%であった。「公立の時よりずっとよくなって工夫されていると思います。保育士さんに感謝です。」という回答や、「遊具の他、異年齢との関わりも楽しめています。」「天気がいい日は外に連れ出してくれてありがたいです。」等の回答があった。また、設問が「内容の工夫」についての問いであるため、その点判断しがたい事から「どちらともいえない」の選択もある。

3.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか

はい 36名 (53%)
どちらともいえない 11名 (16%)
いいえ 11名 (16%)
無回答・非該当 10名 (15%)

「はい」の選択率は53%であった。この設問では「いいえ」も少なくはない。また、「非該当」も10件あり、利用経験がないことからの「どちらともいえない」の選択もある。自由意見では「こちらの都合でも快く対応してくれています。」「電話をすれば変更を受け入れて頂けます。」など、対応がされている事を伝える回答があった。一方で、利用のルールや1か月単位での登録について柔軟な対応を期待する意見もあった。

4.安全対策が十分取られていると思うか

はい 39名 (57%)
どちらともいえない 24名 (35%)
いいえ 4名 (6%)
無回答・非該当 1名 (1%)

「はい」の選択率は57%であった。自由意見では「目を配り、気にかけてくれているのがわかります。」という回答のほか、防犯面を気にかける意見や、人員の配置に関する回答等があった。

5.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か

はい 48名 (71%)
どちらともいえない 16名 (24%)
いいえ 3名 (4%)
無回答・非該当 1名 (1%)

「はい」の選択率は71%であった。自由回答では行事の開催曜日に関して、保護者の就労状況による意見等が複数あった。そのほか、小学校行事との日程調整がされた事について、「配慮があった」という意見と「十分ではなかったのではないか」という旨の回答があった。

6.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか

はい 59名 (87%)
どちらともいえない 8名 (12%)
いいえ 1名 (1%)

「はい」の選択率は87%であった。質問文は「子どもの気持ちや様子・子育てなどについて職員と話したり相談することができるような信頼関係があると思いますか」であり、この設問では「子供の変化に気づいてくれたり、一緒に考えてくれたり助かっています。」「先生たちとも情報の交換ができています。」等の回答があった。一方、「ゆっくり話せない」「職員による」という旨の回答もあった。

7.保護者の考えを聞く姿勢があるか

はい 57名 (84%)
どちらともいえない 11名 (16%)

「あなたが大切に考えていることについて、職員は話を聞く姿勢があると思いますか」という質問文であり、「はい」の選択率は84%であった。「子供のエピソードなどから話が広がる事が多いです。」「聞く姿勢はもちろん、もっと聞かせてほしいこともうかがえます。」「送り迎えの際は難しいが、面談ではある程度聞いてくれる。」等の回答があった。

8.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 63名 (93%)
どちらともいえない 3名 (4%)
いいえ 1名 (1%)
無回答・非該当 1名 (1%)

「はい」の選択率は93%であった。「毎日、掃除されていてきれいだと思います。」「古い園ですが、メンテナンスがきちんとされています。」等の回答があった。一方、「色々なものが置かれていて空間が狭い」という内容の回答等もあった。

9.職員の接遇・態度は適切か

はい 56名 (82%)
どちらともいえない 11名 (16%)
無回答・非該当 1名 (1%)

「はい」の選択率は82%であった。「あなたは、職員の言葉遣いや態度、服装などが適切だと感じますか」という質問文であり、この設問では「動きやすい服装で固いものは身につけていないので良いと思います。」という回答のほか、言葉遣いや子供への対応についての意見もあった。

10.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 57名 (84%)
どちらともいえない 8名 (12%)
いいえ 2名 (3%)
無回答・非該当 1名 (1%)

「はい」の選択率は84%であった。この設問では「発熱・けがでは電話を下さいます。」「体調について毎日教えていただけるので、すぐに病院へ連れていけるので助かります。」という回答のほか、柔軟な対応、子供個別への配慮についての謝辞もあった。一方、けがをした時の対応や連絡についての意見もあった。

11.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 43名 (63%)
どちらともいえない 15名 (22%)
いいえ 1名 (1%)
無回答・非該当 9名 (13%)

「はい」の選択率は63%であった。質問文は「子ども同士のいさかいやいじめ等があった場合の職員の対応は信頼できますか」であり、この設問では「非該当」の選択も少なくはなく、「非該当」を除くと「はい」の選択は73%となる。子供の年齢が低いことや経験がないことから「どちらともいえない」の選択もある。

12.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか

はい 63名 (93%)
どちらともいえない 4名 (6%)
無回答・非該当 1名 (1%)

「はい」の選択率は93%であった。この設問では「子供一人ひとりの性格を知ったうえで、対応して下さっていると思います。」「保育士さんは子供に寄り添ってくれています。」等の回答があった。また、「子供が先生を大好きな様子から伝わってきます。」と、園に通うお子さんの姿から「はい」とする回答もあった。

13.子どもと保護者のプライバシーは守られているか

はい 49名 (72%)
どちらともいえない 11名 (16%)
いいえ 3名 (4%)
無回答・非該当 5名 (7%)

「はい」の選択率は72%であった。この設問では、子供が話した事や子供に関する話が職員と保護者の間でされる際のプライバシー保護に関する回答が2件あった。

14.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 57名 (84%)
どちらともいえない 10名 (15%)
無回答・非該当 1名 (1%)

「はい」の選択率は84%であった。自由意見では「子供から聞けます。」「同じ先生がお迎え時に対応して下さるので、一貫性がありよいです。」「日々の日誌から子どもたちの様子や先生たちの思いが伝わってきます。ありがたいです。」という回答があった。

15.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 45名 (66%)
どちらともいえない 14名 (21%)
いいえ 2名 (3%)
無回答・非該当 7名 (10%)

「はい」の選択率は66%であった。この設問では「不満な時がありません。」という回答のほか、伝えた際の対応への心配から「不満や要望を園に伝えることは控えている。」という回答や、要望に対する対応・回答が職員により異なるため、園側で伝える情報の統一を要望する意見もあった。

16.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 41名 (60%)
どちらともいえない 8名 (12%)
いいえ 6名 (9%)
無回答・非該当 13名 (19%)

質問文は「困った事がある時には、職員以外の人(役所や第三者委員など)にも相談できることをわかりやすく伝えてくれましたか」であり、「はい」の選択率は60%であった。この設問では「非該当」の選択も少なくはなく、「非該当」を除くと「はい」の選択は約75%となる。この設問では「4月の全体保護者会で説明があり、また、意見箱の設置で直接言えない方にも配慮されている」という内容の回答等があった。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
法人理念の理解を深め、実践につながる話し合いを継続している

法人の理念は、園内の玄関と事務所の中に掲示するとともに職員に配布しており、保護者に対しては、年度初めの全体保護者会で園長が資料をもとに理念と方針を説明している。また、今回新たに作成した園のしおりの冒頭にも明示している。今年度は法人全体で理念の現場への浸透を図る取り組みを行っており、園では、年間計画に基づき職員会議や園内研修の場で、理念にまつわる現場でのエピソードを持ち寄って話し合いを続けている。この成果として、職員間での理念の理解が深まり、現場の活動に結び付けるための行動指針が作成された。

経営層は役割分担をしながら協力して園の運営にあたっている

職員業務分担表に個人別の役割が明記されている。園長は、経営全般、事務管理、職務管理、各事業間の調整、苦情解決責任者となっており、保育統括の主任と病後児保育や在園児の健康管理と調理などを統括する主任と協力して運営にあたっている。園長は、職員に対して、理念や方針、心構えなどについて日常の中で具体的なケースを例に出して啓蒙している。今後は、様々な行事を子どもたちひとり一人の成長を実感できる場面として活用していくことと、現在進めている保育環境整備や異年齢保育をさらに充実していきたいとの意向をもっている。

重要な案件は、話し合いの上決定し関係者に伝えている

重要な案件はまず園の管理者層で構成する運営会議で検討し、職員会議で話し合って決定している。決定事項は職員会議・昼礼などで伝えるが、議事録でも確認できるようにしている。保護者へは、年度初めの方針説明時や保護者会の場で伝えたり、園だよりや掲示で、必要な場合には手紙で伝えている。今年度は、運動会の日程をやむを得ず急きょ変更することになった経緯について、園長名で保護者全員に手紙を書いて説明するなど丁寧に対応している。

1. 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
法人の職員として守るべき規範や心構えを明示し説明している

法人の職員として守るべき規範は園規則や就業規則の服務規程の中に明示されており、各クラスに配備される手順書の中にも倫理綱領や業務遂行上の基本的な心構えが収められている。年度初めの職員会議では、園長が今年度の方針とともに日常守るべきこととして、特に子どもに対する呼び捨てやニックネームでの呼びかけを慎むよう注意している。新人には採用後に行われる法人共通の研修時に法人理念をはじめ諸規則とともに守るべき規範について説明が行われる。

第三者評価結果など園の運営に対する評価情報を関係者に開示している

第三者評価の結果は、運営会議メンバーで共有して管理者層としての考え方をしっかり統一してから職員に開示している。保護者に対しては、玄関に掲示していつでも閲覧できるようにしている。また、区のホームページ中の園のぺージには、学識経験者からの保育に関する評価結果や前年の保護者のアンケート結果が掲載されており、第三者評価結果にもアクセスできるようになっている。近隣住民に対しては、民生委員・児童委員や自治会長などに園だよりを配布したり、法人で開催する講演会や研修などのポスターを掲示して案内している。

地域のネットワークに参画して情報交換と課題の検討をおこなっている

公設民営保育園園長会及び私立保育園園長会に園長が出席して情報交換をしている。病後児保育室連絡協議会には担当看護師と保育士が、区の子育て支援関連の会合には園長、主任が出席している。また、小中学校連絡協議会に参加して授業参観や情報交換をおこなったり、地域の4保育園が協働する就学前の年長児交流事業にも参加している。このように、地域で関連する諸団体とのネットワークを通じて共通課題の抽出や検討を行い園運営の参考にしている。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している
  • 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
2. 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている
  • 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
1. 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある
  • 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
  • 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
2. ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している
  • ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
  • ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
  • ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
3. 地域の関係機関との連携を図っている
  • 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
【講評】
苦情解決の仕組みを伝え、様々な方法で保護者の苦情・要望を把握している

苦情解決の仕組みは、主任が受付担当者、園長が解決責任者になっており、保護者には掲示や玄関のご意見箱に苦情処理の仕組みを紙で貼って知らせている。日常の保護者からの意見要望は、個人面談や連絡帳から把握している。内容によって、担当の保育士が対応できるもの、主任、園長が解決にあたるものに分かれるが、子どものけがの発生時には必ず園長が事情を把握したうえで保護者に説明することにしている。ご意見箱の投書に対しては、園長が1件ごとに回答して園内に掲示している。時にはお褒めの言葉をもらう事もあり職員の励みになっている。

行事後のアンケート調査を次回に活かすことに取り組んでいる

あじさいの会、なつっこまつり、運動会、おひさまの会など、園としての大きな行事を実施した後にはアンケート調査を行い、その集計結果や出されたコメントを職員間で共有したうえで会議で話し合ったり、申し送り事項を記録して次回につなげている。また、アンケート結果は保護者にも報告している。アンケート結果のみならず、日常の要望や保護者会での意見等も次回に活かすようにしており、最近の事例では、2歳から5歳までの各クラスが順に行うお遊戯「おひさまの会」で保護者の意見を聞きながらスムーズな入れ替えのための工夫をおこなった。

様々な会合や媒体を通じて事業環境の情報を収集している

地域の事業環境については、園長が出席する公設民営保育園園長会及び私立保育園園長会で情報を収集している。福祉事業全体に関しては、全国保育協議会や都の社会福祉協議会などから配信される情報や出版物から収集している。また、法人傘下の保育園の代表者が集まる管理者会議では、新しい子育て支援政策の導入にあたって、今後の政策の動向や対応すべき内容等につき、相互で情報交換をしている。

1. 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む)
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
2. 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
  • 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
  • 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
3. 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している
  • 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
  • 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
【講評】
中期計画から年度事業計画へ、部門から個人へと計画が展開されている

H24~26年度までの3ヵ年中期事業計画を作成しており、法人の方針に沿って、園として取り組む施策毎に年度別達成目標を設定している。年度終了後にそれぞれの達成目標に対する進捗確認を行って、次年度以降への見直しをしている。単年度事業計画は、中期計画と整合をとりながら中期目標を達成するための具体的な実行プランとして位置付けている。この実行プランを遂行するために担当部門がアクションプランを作成し、さらに個人別の実施計画へと展開している。また行事については年初にタイムスケジュールと役割分担を決めて推進している。

計画は事業環境を見通した上で年間の反省や現場の意向を踏まえ策定している

計画策定時期には年間を通じての行事結果の記録や保育上の振り返りを行い、現場職員が意見を出し合いながら次年度の計画につなげている。事業計画策定にあたっては、財源、職員配置、利用者の定員、重点項目の進捗などを勘案している。保育環境設備の増強をした際には、職員の意見、予算の範囲、実際の使用者の要望などを勘案した。園全体の計画進捗については職員会議等で確認するが、チャレンジカードに記された個人目標の進捗は、半期終了後に主任が面談して確認したうえで、下期に向けてのアドバイスを行って支援している。

防災、安全に対する予防活動と事故発生後の再発防止に取り組んでいる

防災・安全対策として、各クラスでは毎月の避難訓練や不審者対応訓練の反省結果を記録したり、リーダーがチェックリストで遊具や設備の安全点検を行っている。毎月の保健会議では、熱性けいれんやアレルギーの子供への対応について細かく打ち合わせを行っており、インシデント会議では、各クラスから提出されたインシデントレポート、事故報告書などから、事故や怪我の起きやすい場所、時間帯、年齢層などを分析して今後の事故防止対策を検討している。また災害用の備蓄品を定期的に見直すなど防災安全面での取り組みが積極的に継続されている。

1. 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している
  • 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 年度単位の計画を策定している
  • 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
2. 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している
  • 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
  • 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
  • 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
  • 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
3. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
  • 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
  • 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
1. 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
  • 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
  • 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
  • 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
  • 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
【講評】
法人としての求める人材像に沿って職員を採用し育成を行っている

法人共通の求める人材像は、理念を念頭において活動ができ、子どもの人格を尊重しその成長を支援できること、などとしており、園長が年初の方針説明時や職員会議時に事例に即して伝えている。採用は、法人全体として行っており、各園長が協力して応募者と面接し求める人材像に照らして合否を判断している。採用後はオリエンテーション教育を行った後、それぞれの園のニーズと本人の適性を加味して配属先を決めている。園内での職員配置については、本人の意向、経験、能力などを勘案して行っており、必要に応じて事業所間異動も行われる。

個々の意向に沿った研修機会を与えその成果を共有している

園長・主任が分担して、年1回、自己申告書に基づき常勤職員、非常勤職員と面談を行って、能力向上の意向等を確認しており、法人の研修全体計画のメニューから本人の研修希望に該当するものを選んで受講させる研修を決めている。研修受講に際しては、勤務シフトを調整して、参加しやすいように支援している。受講後の研修報告書には、研修に参加して今後取り組みたいことや園への提案を記入することになっており、園として研修成果を次に生かしたいという意思が見受けられる。研修報告書は回覧して共有するが、職員会議でも発表する機会を作っている。

職員一人ひとりの健康と勤務状況に留意しながら能力向上を支援している

法人共通の制度で、等級に応じた職務遂行能力とチャレンジカードでの業績目標達成度を評価する人事考課制度を運用して職員の育成を図っている。管理者層で構成する運営会議で職員個別の勤務状況、有休取得状況等と現場での様子を情報交換して必要な支援を行っている。また毎月の衛生会議で、看護師が産業医に職員の健康診断の結果やその後の健康状態について報告して改善のためのアドバイスをもらっている。福利厚生制度は、育児・介護休暇、インフルエンザ予防接種補助、被服費支給、職員親睦会の補助、中小企業共済への加盟などがある。

1. 事業所にとって必要な人材構成にしている
  • 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
  • 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
  • 適材適所の人員配置に取り組んでいる
2. 職員の質の向上に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
  • 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している
  • 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
  • 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
1. 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる
  • 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
  • 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
2. 職員のやる気向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 福利厚生制度の充実に取り組んでいる
1. 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【評語】
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