評価結果

標準の評価

基本情報

【法人名称】

新宿区

【事業所名称】

新宿区立あゆみの家

【サービス種別】

生活介護

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

①利用者サービス、保護者相談、外来者対応等をやさしく、温かく行います。
②安全性の確保に留意し、利用者が安全に、安心して利用できる施設運営を行います。
③個人情報の保護や主体性の尊重など、個人の尊厳の保持を心がけます。
④地域交流やボランティアの育成等に積極的に取り組み、互いの心が通い合う地域社会作りに貢献します。
⑤こうしたことを通じて、ノーマライゼーションの理念を具現化する、明るく、開かれた施設を作ります。

職員に求めている人材像や役割

「重度、重症の障害者であっても住み慣れた地域の中で親亡きあとも本人なりの自立生活を送ることができるように支援する」という法人設立のミッションを理解してその実現に尽力する人材。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

良質なサービス提供をめざすとともに利用者の高齢化や障害の重度化も見据えた支援を心がけること。

全体の評価講評

特によいと思う点

運営の基本方針として利用者が住みなれた地域で暮らし続けることが出来るために、先を見据えた事業計画が歩み始めました。「あゆみの家20年構想」は全体的に重度化と高齢化がすすんでいる利用者の20年後を想定してあゆみの家のあり方を保護者や専門家を交えて検討し、個別支援計画とこの構想との整合性をはかります。この作業では多面的な本人情報を記録する「マイライフ・ノート」を活用して本人の障害状況、人間関係や地域環境、生育暦や将来の生活イメージ等を浮き彫りにして将来の利用者の高齢化問題に光を当てました。

利用者の高齢化や重度化に伴い健康管理やリハビリプログラムの重要性が進んでいます。24年度の医療的ケアの件数は月平均700回以上となっています。障害の重度化に伴い増加する医療的ケアのニーズに対応するために介護職員による医療的ケアに取組むこととして、施設としても認証取得に向けて取組んでいます。10名を目標に現在8名が資格を取得しています。対象となる医療ケアの内容は、たんの吸引(口腔内、鼻空内、気管カニューレ内部)、経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養)です。区内の施設の中で先駆けて取り組んでいます。

詳細なアセスメント票はそれぞれの項目ごとに本人の状況や介助の状況の他、本人・保護者の希望とそれに対しての状況と課題を詳しく記載しています。課題は、0(対応レベル未決定・非該当)~1(課題なし)、2、3、4(早急に対応すべき課題がある)と、評価尺度を記載することで課題の解決順位を整理しています。この詳細なアセスメントはフェイスシートと共に基本情報として活用しています。利用者一人ひとりに合ったサービス提供を行うために、アセスメント票・個別支援計画書、個人日誌の記載を連動させて日々の支援状況の確認を行っています。

さらなる改善が望まれる点

今回の職員による評価結果では「事業所の理念・基本方針の周知」や「事業計画の策定、実行」の項目で「出来ていないところがある」の割合が多くなっています。新メンバーで事業を始めてまだ1年半しか経っておらず、サービスの維持向上に重点を置いてきました。しかし、職場全体がまとまった力を発揮していくためには新しい組織として意識を一本化していく必要があり、リーダー層を含めて管理者層が職員の気持ちをまとめていくことが求められます。

各業務の役割分担は業務内容が細かく分かれ、それぞれの担当職員が自分のパソコンで管理をしています。また、入力したファイルが不明確であり探すのに手間取ることもあり、非能率的な活用にとどまっています。職員各自が持っている情報を系統立てて活用するためにもカテゴリー別にフアィルを立ち上げるなどして、全職員の情報を各事業ごとに一本化して情報の共有化、迅速な情報の提供、能率的な事務処理を目指してファイルの整理が望まれます。

運営移管時の基本協定で、支援手法や水準の継承、維持を最優先として、緊急時対応マニュアルや医療的ケアマニュアル、事故防止マニュアルなど多くの業務マニュアルを引き継いで、サービスの継承、維持がなされています。利用者個々に対する支援は高く評価されるものですが、基本的な介護技術を学ぶことは大切なことと思われます。介護者としてどのような場面でも通用する介護技術向上のため、また新人職員の養成に、今後基礎的な介護技術マニュアルの作成が望まれます。

事業者が特に力を入れている取り組み

施設は長年区の直営で運営してきましたが、昨年度から指定管理者制度が導入されました。その際、職員総入れ替えで短期間で引継ぎが行われましたが、利用者の障害程度や意思疎通能力が様々であることから、初年度は職員の利用者に対する認識度や支援の能力について統一を欠く点が見受けられました。2年目に入り、仕事の習熟やOJTなどにより改善されつつありますが、管理者・職員が一丸となって「直営時の利用者サービスの質を落とさない」ことに向けて努力しているところです。日中支援の時間延長など利用者サービス向上も図っています。

新たに指定管理者になって地域の障害者にも目を向けています。従来は土曜日は休業日でしたが、新たに「土曜ケアサポート事業」を始めています。これは生活介護事業とは別建に日中ショートステイ事業の位置付けで行っており、他の事業所利用者も対象にしており、登録者の約半数を占めています。また、「地域で暮らす障害者や高齢者などが安心して暮らすことができるよう、福祉施設と地域の方とのより良い関係に取り組む」ことを趣旨として民生委員や社会福祉協議会職員、NPO代表など40名前後が参加して懇談会の回数を重ねています。

保護者にとって支援職員が交替することは大変な心配事です。初年度は保護者会を全体会と4つの各グループ別に毎月開催し、所長と副所長が必ず出席して意見を聞いていました。現在は全体会は2か月ごと、グループ保護者会は毎月開催としています。保護者会役員とは緊密に連絡を取り合っています。昨年暮れには保護者会独自で「保護者満足度アンケート」を実施し、その結果を運営の参考にしています。当初、保護者が色々な意見・要望を直接担当者に話す場面も見受けられましたが、現在は所長、副所長を通じて解決を図るルールも理解されつつあります。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:現在の利用者総数44名のうち、意思表示が可能な10人については評価者3名が聞き取り調査をしました。あとの34人については調査票を自宅へ持ち帰ってもらい、回答を評価機関へ直接郵送してもらいました。
  • 調査方法:アンケート方式  
    聞き取りの対象者については評価者3名が3つの部屋に分かれて標準調査票を用いて質問を行いました。アンケート回答は「家族が本人の気持ちを推察して」が21人、「本人が家族等と相談して」が2人です。
  • 有効回答者数/利用者総数:33/44(回答率 75.0% )

開設して6年後に現在の所在地に移ってから40年近くたつ施設です。そのため、10年以上の利用者が6割以上を占めています。区の直営で運営されていましたが、昨年4月に指定管理者制度が導入され、社会福祉法人が運営主体となりました。利用者の平均年齢は33歳、障害程度区分6が半数以上で、ほとんどが重度の障害者です。4つのグループに分かれて1階と2階に分かれて活動をしています。利用者アンケートの結果をみると、ほとんどの項目で「はい」の回答が7割を超えていますが、設備の安全性の項目で「はい」が6割を割り「どちらともいえない」が2割を占めていること、不満・要望への対応で「いいえ」が2名いることが目に留まります。総合的な感想では「大変満足」が8名、「満足」が19名、「普通」が5名(無回答1名)となっています。

アンケート結果

4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。

1.利用者は困ったときに支援を受けているか

はい 24名 (73%)
どちらともいえない 5名 (15%)
無回答・非該当 4名 (12%)

「はい」の回答が7割を超えています。意思の伝達が難しいとの主旨の意見がありました。

2.事業所の設備は安心して使えるか

はい 19名 (58%)
どちらともいえない 7名 (21%)
無回答・非該当 7名 (21%)

「はい」の回答が6割弱で「どちらともいえない」「無回答」がそれぞれ約2割あります。安心して使えるとする意見の他、狭くて危ないところがあるとの意見がありました。

3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか

はい 28名 (85%)
どちらともいえない 4名 (12%)
無回答・非該当 1名 (3%)

「はい」の回答が8割強となっています。楽しいとする意見の一方、利用者間のコミュニケーションが取れないとの主旨の意見がありました。

4.【生活介護】
事業所での活動は楽しいか

はい 31名 (94%)
どちらともいえない 2名 (6%)

「はい」の回答が9割以上となっています。楽しい活動内容を挙げた意見の他、子ども扱いは嫌との主旨の意見がありました。

18.サービス提供にあたって、利用者のプライバシーは守られているか

はい 24名 (73%)
どちらともいえない 5名 (15%)
無回答・非該当 4名 (12%)

「はい」の回答が7割を超えています。利用者の個人情報を話している職員がいるとの主旨の意見がありました。

19.利用者の気持ちは尊重されているか

はい 27名 (82%)
どちらともいえない 4名 (12%)
無回答・非該当 2名 (6%)

「はい」の回答が8割を超えています。利用者の気持ちを十分にくみ取れない対応をする職員がいるとの主旨の意見がありました。

20.職員の対応は丁寧か

はい 30名 (91%)
どちらともいえない 3名 (9%)

「はい」の回答が9割となっています。一部命令調の言い方をする職員がいるとの主旨の意見がありました。

21.個別の目標や計画を作成する際に、利用者の状況や要望を聞かれているか

はい 19名 (58%)
どちらともいえない 4名 (12%)
無回答・非該当 10名 (30%)

「はい」の回答が6割弱となっています。3割が「わからない」と回答しています。家族の話は聞いてくれたとの主旨の意見がありました。

22.【個別の目標や計画について説明を受けた方に】
個別の目標や計画に関しての説明はわかりやすかったか

はい 23名 (85%)
どちらともいえない 2名 (7%)
無回答・非該当 2名 (7%)

個別の目標について説明を受けたとする方は27名です。その中で、説明が分かりやすかったとの回答が9割弱です。自由意見はありませんでした。

23.【過去1年以内に利用を開始し、利用前の説明を受けた方に】
サービス内容や利用方法の説明はわかりやすかったか

    利用者調査の有効回答者数が3未満でしたので、プライバシーの保護により、回答内訳は表示されません。

24.不満や要望を事業所(施設)に言いやすいか

はい 20名 (61%)
どちらともいえない 4名 (12%)
いいえ 2名 (6%)
無回答・非該当 7名 (21%)

「はい」の回答が6割です。2割が「わからない」と回答しています。「いいえ」の回答が2名います。要望を言いやすい職員とそうでない職員がいるとの主旨の意見がありました。

25.利用者の不満や要望はきちんと対応されているか

はい 23名 (70%)
どちらともいえない 2名 (6%)
無回答・非該当 8名 (24%)

「はい」の回答が7割です。2割強が「わからない」と回答しています。何が不満だったか考えが及ばない職員がいるとの主旨の意見がありました。

26.第三者委員など外部の苦情窓口にも相談できることを知っているか

はい 11名 (33%)
いいえ 11名 (33%)
無回答・非該当 11名 (33%)

「はい」の回答、「いいえ」の回答、「わからない」との回答が3分の1づつに分かれました。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
施設の運営方針は職員、保護者に周知しています

事業所は重度の障害者を通所で受け入れている施設です。長年区の直営で運営してきましたが、昨年度から指定管理者制度を導入して、障害者の支援で実績がある法人が指定管理者となったものです。施設の運営方針である「サービスの質の確保と継続」「利用者本位」「生活者の視点」については所内に掲示されており、パンフレットやホームページにも掲載してあり、職員や保護者に周知しています。

新しい組織体として目指していることの認識を全職員が持つことが望まれます

経営方針や運営課題は全職員が出席する職員会議でワークショップ方式で検証する作業により定着を図っています。しかし、今回の職員アンケートでは「出来ていないところがある」とする割合が高くなっています。職員総入れ替えで民営化されて2年目であり、支援サービスの維持向上に重点を注いできたところですが、新しい組織体として施設の目指していることの認識を、リーダーを含めた経営層の指導で早く全職員が持つことが望まれます。

施設長が保護者会には必ず出席して意見交換をしています

新しい指定管理者としての施設運営の考え方は準備期間中に施設長・副施設長予定者が保護者会に出席して伝えています。移行後、初年度は全体保護者会、グループごとの保護者会を毎月開き、施設長・副施設長が出席して運営方針や日々の動き、支援方法についての考え方などについて伝え、保護者から意見要望を聞いています。現在、グループ別保護者会は毎月ですが、全体会は2か月おきに開催して施設長と副施設長が出席しています。

1. 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
グレードアップ委員会で行動指針が守られているか検証をしています

介護を伴う現場では、場所や時間帯によって密室状態になったり緊張や摩擦を招きやすい環境にあり、権利侵害を招く素地があります。施設では法人が定めた「人権を尊重する基本姿勢」とそれに基づく「行動指針」を職員に周知しています。また、各グループのリーダーを中心とした「グレードアップ委員会」を設け、支援の中で不適切な事例が無いか検証しています。職員はチェックリストにより自己点検をしています。

施設利用者以外も参加できる日中ショート事業を行っています

昨年10月から「土曜ケアサポート事業」を運営しています。生活介護事業とは切り離して日中ショート事業として施設職員が交替で勤務して行っているもので、直営時代は休業日だった土曜日に、施設利用者の中の希望者のために開いたものです。実施してみると、登録者50名のうち約半数が他の事業所利用者の参加であり、施設の持つ専門性を地域に広げる成果がでています。

関係機関などとの連携・協力関係は順調に進んでいます

関係機関や地域の諸団体と連携や協力関係を図っていくことについては、指定管理者である法人が区内で色々な福祉施設を事業展開していること、障害者団体が母体となって法人化した経緯があることなどから、順調に進んでいます。福祉施設連絡会、進路対策連絡会、相談事業者連絡会などの関係機関の連絡・調整会議に参加しています。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している
  • 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
2. 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている
  • 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
1. 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある
  • 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
  • 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
2. ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している
  • ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
  • ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
  • ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
3. 地域の関係機関との連携を図っている
  • 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
【講評】
第三者委員制度の周知が望まれます

苦情受付体制は法人が定めており、施設長、副施設長が責任者となっています。第三者委員も選任されていますが、利用者アンケートの結果ではこの制度を知らない利用者・保護者が3分の2を占めているので周知が求められます。移行当初には、個々の支援に関する意見・要望を現場の若い職員に話す事例がありましたが、すぐには責任ある返事が出来ず、また支援に消極性を招くこともあることから、苦情受付と処理の窓口を施設長・副施設長にすることについて保護者会に理解と協力を求めています。

支援内容と質を確実に継承することを最優先に運営を行ってきました

支援の習熟度や専門性において高い水準が要求される施設であるにも拘わらず、重度障害者の支援を初めて体験する職員もおり、職員間の引継ぎも2~3か月しかなかったことから、初年度は利用者の意向をくみ取り区直営時代の支援内容と質を確実に継承することを最優先に運営を行ってきました。利用者アンケートをみると、利用者の意向の把握が十分には出来ていない面もあるようですが、満足度を昨年暮れに保護者会が行ったアンケート結果と比較すると「満足」の率が増えており、落ち着いてきている様子が伺えます。

地域と施設を結ぶ話し合いの会を設けました

直営時代にはなかった企画として、「地域で暮らす障害者、高齢者などが安心して施設を利用したり暮らすことができるよう」民生委員、保護者有志、地域にある施設、NPOなどが集まって「つながるカフェ」の名で話し合いの会を始めました。「なぜ福祉施設は敬遠されるのか」「地域の役に立てる施設になるには」などのテーマで分科会を設け意見交換を行っています。会を重ねるたびに大学生が加わるなど参加者も多くなってきています。

1. 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む)
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
2. 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
  • 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
  • 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
3. 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している
  • 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
  • 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
【講評】
基本協定で5年間の運営姿勢を明示しています

指定管理者として指定されるにあたり、区とは5年間の基本協定を締結しています。この中で、運営にあたっての理念、生活支援事業の基本方針、日常生活を支援するにあたって食事・排泄・服薬・更衣などの留意事項、年間・日々のプログラムの着眼点など細かに規定し承認を受けています。本年度の事業計画についてもこの基本方針に沿って作成され、職員、保護者に説明しています。

経営上の数量的な指標は設定していません

生活介護事業は基本的には数量的な指標がなじまないサービスです。利用者の通所率は目標とすることによって利用者・保護者に精神的な負担となる恐れから指標とはしていませんが、随時確認をして利用者の通所日数による健康状況のチェックをしています。また、介護給付費収入には影響を与えるので、年度途中で見通しを含め検証し、職員会議で報告しています。職員、保護者には事業運営経費の9割近くが国の給付金と区の指定管理料(補助金)で賄われていることを更に認識してもらうことが求められます。

色々なリスクに対応するマニュアルが備わっています

利用者の安全・安心の確保のために「危機管理マニュアル」を定め火災・地震・感染症・介護事故の発生など想定されるリスクごとに対応方法を定めています。マニュアルは職員、保護者に配付しています。また、リスク発生予防のため日常的な取り組みとして職員にはヒヤリ・ハットレポートを提出してもらい、職員の危険感知能力を高めるとともに情報共有を行っています。

1. 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している
  • 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 年度単位の計画を策定している
  • 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
2. 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している
  • 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
  • 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
  • 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
  • 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
3. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
  • 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
  • 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
1. 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
  • 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
  • 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
  • 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
  • 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
【講評】
中堅職員層の強化が求められます

指定管理を受けるに際し、配属職員についてリーダークラスは法人の運営する他の障害者施設から異動してきましたが、大多数の職員は新規採用で充足せざるを得ませんでした。このため、必ずしも障害程度が重度・重症である施設の持つ支援の特性を十分理解したうえで採用されたとは限らず、1年間で1割以上の職員が交替しています。職員構成で若い職員が多いことから、今後欠員が生じた場合には中堅職員の採用が望まれます。

個人別研修計画を策定していくことが望まれます

職員の総入れ替えの中で、前任者からの引継ぎ期間も十分でなく、初年度はサービスの質を落とさない努力をしてきました。職員研修も人工呼吸器やAEDの取り扱いや介護職員向け医療的ケアなど実務に直接結びつく研修がほとんどでした。今後、事例検討や類似施設の見学などにより、技能・専門性を更に向上させる研修を行っていくとともに、職員一人ひとりの職層、技能、希望に応じた個人別研修計画を策定していくことが望まれます。

職員の意向はアンケートなどで把握しています

定期的な勤務評定や管理者面談はまだ行っていませんが、職員の意向は「チームワークとリーダーシップに関する意識調査」「役割分担に関する調査」「「一年間の振り返りなどのアンケート」で把握しています。利用者の意向把握が難しく、支援に細心の注意が求められる職場なので勤務中の緊張度は高く、このため職員全員を対象にメンタルヘルス研修を行っています。また、若い女性職員が多い職場なのでワーク・ライフ・バランスに取組んでいます。

1. 事業所にとって必要な人材構成にしている
  • 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
  • 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
  • 適材適所の人員配置に取り組んでいる
2. 職員の質の向上に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
  • 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している
  • 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
  • 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
1. 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる
  • 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
  • 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
2. 職員のやる気向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 福利厚生制度の充実に取り組んでいる
1. 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【評語】
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