評価結果

標準の評価

基本情報

【法人名称】

医療法人社団珠泉会

【事業所名称】

つつじの夢

【サービス種別】

認知症対応型共同生活介護【認知症高齢者グループホーム】(介護予防含む)

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1)利用者個々の生活再編と生活自立意欲の向上を目指す
2)認知症症状の進行を抑制し、症状を緩和することで、身体的・精神的に安定したゆとりある生活を目指す
3)利用者を中心とし、家族・施設職員間・地域社会が相互に理解し、支え合う社会を目指す
4)生まれ育った家、家族の待つ家において、健やかなる老いが実現できるよう自立生活復帰を目指す

職員に求めている人材像や役割

・思いやりのある人(利用者・家族・他スタッフに対しても、相手の立場に立って考え行動できる人)  
・向上心のある人

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

・マニュアルを遵守しながらも、気付きを大切にできる(気付きを提案できる、状況に応じた臨機応変な対応ができる)

全体の評価講評

特によいと思う点

職員は「屈んで耳元で話す」「目を見て話す」「何かしてもらった時には都度ありがとうと言う」と働きかけることにより利用者の身体状況、精神状況、日常生活動作などを把握し、「アセスメント表」「経過記録」「健康チェック表」等に状況を記録している。記録は図や表を用いるなど改良を続けている。担当看護師は、職員から利用者の体調変化に関する相談を受けるとともに、往診時に同席している。職員・担当看護師・医師の連携を密にすることにより、利用者の状態変化の迅速な把握と的確な対応ができるようになるなど効果を挙げている。

カンファレンスの際に「健康チェック表」や「気づきノート」を始めとする各種記録を活用し、利用者の生活歴・生活スタイルや状態に合わせ、認知症進行予防や下肢筋力強化のため、米とぎや買い物や掃除などを行うよう働きかけるなど自立生活復帰を目指し、多面的に働きかけている。この結果、「おかゆやキザミ食を摂っていた利用者が柔らかなご飯から徐々に普通の食事を摂ることができるようになる」「車椅子やつかまり歩行だった利用者が職員と一緒に散歩できるようになる」など、自立生活復帰に向け着実に効果を挙げている。

事業継続計画とは、緊急事態が発生した際にもサービス提供の継続を図るための事前の取り組みに関する計画である。法人全体の事業継続計画が完成したことを受けて、それを浸透させるためには活きたマニュアルの作成が重要であるとして、「ノロウイルス対応」「緊急時対応」「インフルエンザ対応」「アクシデント発生時対応」「侵入予防・侵入発生時対応」「防災・災害時対応」の6種類のマニュアルを整備し、研修と理解度確認テストを実施している。

さらなる改善が望まれる点

「つつじの夢」に新たな職員が採用・異動となったり、新たな利用者が入居されるなど大きな変化があった。関係者(職員、利用者、利用者の家族、運営推進会議メンバー、他施設の職員などの方々)の話し合いや実践を通じ、これまでの支援の良いところは更に伸ばすとともに、新たな関係者の視点を取り入れることにより、「つつじの夢」が目指す支援の実現に向け、関係者が一丸となって取り組むことが望まれる。

これまでは退居後ほとんど時間をおかずに新規利用者の入居が実現していたが、今年度は新規利用者の調整を行うことが難しい時期があり稼働率が落ちてしまった。介護事業所にとって稼働率の維持は財政基盤を支える重要な要因の一つであり、退居支援と新規利用者調整を並行して実施することにより稼働率を維持することが望まれる。

今年度整備した項目に加え、さらに想定される項目のマニュアル整備と研修に取り組む予定である。普段行っていないことを緊急時にスムーズに行うことは難しい。緊急時に的確に判断・実行するためには、日頃から訓練しておくことが必要である。マニュアルの作成と研修実施を継続することにより緊急時の対応力が更に強化されることが期待できる。

事業者が特に力を入れている取り組み

事業継続計画とは、緊急事態が発生した際にもサービス提供の継続を図るための事前の取り組みに関する計画である。法人全体の事業継続計画が完成したことを受けて、それを浸透させるためには活きたマニュアルの作成が重要であるとして、「ノロウイルス対応」「緊急時対応」「インフルエンザ対応」「アクシデント発生時対応」「侵入予防・侵入発生時対応」「防災・災害時対応」の6種類のマニュアルを整備し、研修と理解度確認テストを実施している。

利用者の健康状態を経過記録や個人別健康チェック表に記載し職員間で利用者の体調変化を把握している。職員や担当看護師は、利用者の日常の健康状態や入浴の際の皮膚状態などの確認を実施している。また、担当看護師が、職員からの相談に対応するとともに、往診時に同席し医師との連携を図っている。職員・担当看護師・医師の連携が密になり、利用者の状態変化時に迅速かつ的確に対応できている。

運営推進会議は、行政担当者、自治会長、地域包括支援センターの職員、利用者や家族などの方々に参加して頂き、連絡事項、研究発表、研修など内容の充実に努めている。例えば、研修においては、薬局の薬剤師が「高齢者と熱中症」「抗生物質について」「薬の消費期限・保管方法について」などについて説明した。利用者はメモを取ったり質問するとともに、参加できなかった家族からは議事録の希望を受けた。外部の方につつじの夢内での生活の場を見て頂くとともに、利用者との会話や研修受講を通じて地域との連携が深まった。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:・家族等に対する郵送によるアンケート方式の調査:利用中の5名全員の家族等を対象とした。
    ・場面観察方式の調査:利用者5名に対して行った。
  • 調査方法:アンケート方式,場面観察方式  
    ・家族等に対する郵送によるアンケート方式の調査:アンケート用紙は事業所が評価機関との連名の依頼文の作成及び発送を行った。回収先は評価機関とした。
    ・場面観察方式の調査:本評価を担当する評価者2名が訪問して実施した。
  • 有効回答者数/利用者総数:4/5(回答率 80.0% )

【場面観察方式】
・訪問の際、職員は利用者に声かけをしながら食事の準備をしていた。職員の声かけにより、利用者同士が会話しながら協力して食事の準備をしていた。
・食事の際は、職員は利用者へ絶えず声かけすることにより、利用者は昔を思い出し会話がはずんでいた。
・食後は、洗濯物をたたんだり、パズルや巻き絵作りなど、利用者の興味に応じた活動を促していた。
【家族等に対する郵送によるアンケート方式】
・総合的な感想では記述のあった3名全員が「大変満足」と回答しており、高い評価が得られた。
・「日頃感じているホームに対する意見・要望」では、「感謝している」という回答が多い。また、当事業所が力を入れている「外出」について高く評価している。
・個別調査項目における評価も総じて高いが、「外部の苦情窓口にも相談できることを知っているか」という項目については一家族が「いいえ」と回答している。

アンケート結果

1.家族への情報提供はあるか

はい 4名 (100%)

全員が「はい」と回答しており、適切に情報提供をしていることが伺える。自由意見の記載はなかった。

2.病気やケガ等緊急時の対応は、周知されているか

はい 4名 (100%)

全員が「はい」と回答しており、周知が十分行われている。自由意見の記載はなかった。

3.サービス提供にあたって、利用者のプライバシーは守られているか

はい 4名 (100%)

全員が「はい」と回答しており、利用者のプライバシーが守られたサービス提供が行われている。自由意見の記載はなかった。

4.利用者の気持ちは尊重されているか

はい 4名 (100%)

全員が「はい」と回答しており、利用者の気持ちを尊重したサービスが提供されている。自由意見の記載はなかった。

5.職員の対応は丁寧か

はい 4名 (100%)

全員が「はい」と回答しており、対応が丁寧であることが伺える。自由意見の記載はなかった。

6.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか

はい 4名 (100%)

全員が「はい」と回答しており、利用者や家族の状況や要望を聞きつつ、個別の計画作成を行っている。自由意見の記載はなかった。

7.【個別の計画について説明を受けた方に】
個別の計画に関しての説明はわかりやすかったか

はい 4名 (100%)

全員が「はい」と回答しており、分かりやすく説明したと思われる。自由意見の記載はなかった。

8.【過去1年以内に利用を開始し、利用前の説明を受けた方に】
サービス内容や利用方法の説明はわかりやすかったか

    利用者調査の有効回答者数が3未満でしたので、プライバシーの保護により、回答内訳は表示されません。

9.不満や要望を事業所に言いやすいか

はい 4名 (100%)

全員が「はい」と回答しており、不満や要望を言いやすい状況にあると思われる。自由意見の記載はなかった。

10.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 4名 (100%)

全員が「はい」と回答しており、適切に対応していることが伺える。自由意見の記載はなかった。

11.外部の苦情窓口にも相談できることを知っているか

はい 3名 (75%)
いいえ 1名 (25%)

3名が「はい」と回答しているが、1名が「いいえ」と回答している。自由意見の記載はなかった。

調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面

昼食の準備の際に職員が利用者に「胡麻和えやおいなり」を作ることをお願いし、利用者が「胡麻和えの味付けやおいなりのご飯づめ」をすることを見守っていた。利用者が出来上がった料理をお皿に取り分ける際にも職員が利用者の耳元で声かけをしていた。食事の準備は各利用者が分担して実施していた。食事の際は、利用者の目を見て絶えず話しかけることにより、利用者同士が「昔の話」や「調理のこと」などを会話していた。食後は各利用者が自分の食器を洗った後、洗濯物をたたんだり、パズルや巻き絵作りなど、利用者の興味に応じた活動を促していた。

選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化

食事の準備の際には、職員が利用者に胡麻和えの味付けやおいなりのご飯づめを依頼することによって、利用者が楽しんで食事の準備ができるよう配慮していることが伺えた。
また、「昔の話」を語りかけることにより、新たな利用者の興味を引き出し、利用者間での会話を促進していることを感じた。
職員が、利用者に依頼したことをやってもらう都度「ありがとう」と声掛けし、利用者を尊重するとともに各自の意思に応じた暮らしを行い、穏やかな生活を送る事ができるよう職員の方々が取り組んでいる様子が伺えた。

事業者のコメント

当グループホーム「つつじの夢」は、6名1ユニットの小さなグループホームです。
ご利用者お一人おひとりの要望に耳を傾け、認知症状を呈しながらも安心や喜びを実感しながらその方らしい生活を送っていただけるよう、日々カンファレンスを開き、職員全体でケアの内容や方法を検討し、共有を図っています。また、ご利用者の高年齢化を考慮した安全なケアが提供できるよう、同じ敷地内にある介護老人保健施設アゼリアや往診医と密な連携を図り、健康面の対応を迅速かつ継続的に行うとともに、定期的に内部研修を実施し、職員のスキルアップを目指しています。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
理念・ビジョンの明確化及び職員への周知、利用者本人・家族等の理解を深める取り組み

ミッションステートメント(課せられた使命を全うすべく職務を遂行するという誓い)は、運営基本理念、組織理念、価値観、使命を明確にしたものである。新入職員に対しては「講話」という形で理事長が直接伝えている。さらに、各種研修の実施や会議室への掲示、ファイリングしたものを常時携行させるなどにより継続的に職員に周知している。また、ミッションステートメントのホームページへの掲載や施設運営本部部長の運営推進会議等への参加により利用者等の理解が深まるようにしている。

施設運営本部部長のリーダーシップ

施設運営本部部長が、昨年に引き続き現場の業務にも携わることにより、日々の課題から運営上の課題まで直接把握することができる状況にある。解決策についても、現場の立場を十分理解しながら職員と一緒に検討する環境が構築されている。

案件に応じた意思決定の仕組みの構築

日々のケアについてはほぼ毎日実施しているカンファレンス、事業所内部で解決可能な案件についてはミーティング、法人の決定が必要な案件については毎月実施している合同運営会議で検討するといった案件に応じた意思決定の仕組みを構築している。

1. 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
職員自らが講師を務める研修の実施

虐待防止や身体拘束廃止、人権擁護等の研修は、職員自らが講師を務める。講師となる職員は、マニュアルに基づいた資料作成から研修実施後の理解度を把握するための「理解度確認テスト」までを一貫して作成する。テスト結果は受講者側だけでなく、資料作成や説明を行った講師側にも気付きをもたらしている。

ボランティア受入体制の整備

これまでは顔見知りではない人が事業所内に入ると利用者にあまりいい影響を与えないことからボランティアの活用を控えてきた。一方、ボランティアの受入は利用者に適度の刺激を与えるメリットもある。今年度入退居により利用者が入れ替わったこともあり、外部研修に参加する等によりボランティア受入体制の整備を進めている。

高齢者施設の特性を活かした取り組み

運営推進会議の場で「脱水症」や「薬について」といった研修会を実施している。また、今年度昭島市と地域包括支援センターが中心となって、地域住民や自治会、事業所等の連携により、高齢者の虐待や孤立死を防ぎ、悪質商法の被害などに対応する「高齢者見守りネットワーク事業」に参加している。事業所規模の問題からこれまでどのような取り組みができるかを模索してきたが、これらは高齢者施設の特性を活かした取り組みであり評価できる。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している
  • 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
2. 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている
  • 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
1. 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある
  • 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
  • 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
2. ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している
  • ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
  • ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
  • ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
3. 地域の関係機関との連携を図っている
  • 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
【講評】
日々のコミュニケーションを重視した利用者及び家族の意向の把握

利用者の特性からアンケート調査といった文書により利用者自身の意向を把握することは難しい。そのため、当事業所が実施している、コミュニケーションを通じて利用者の意向を把握することは有効な方法である。また、当事業所の家族は頻繁に利用者を訪問しており、その際の会話や、ターミナル面談、運営推進会議を通じて家族の意向を把握することが可能になっている。

福祉サービス第三者評価結果の活用

当事業所は毎年福祉サービス第三者評価を受診しており、利用者調査結果を分析しサービスの見直しにつなげている。利用者調査では各項目について高い評価を受けているとともに、「ホームに対する意見・要望」欄に記載されている利用者家族の感謝の言葉が、より高水準のサービスを提供しようという職員の意識向上につながっている。

法人のバックアップ体制を活用した情報収集及び状況把握・分析

行政や業界の動向などは法人全体で情報収集に努め、把握・整理・協議ができる仕組みがあり、それを活用している。また、介護保険事業者集団指導等に参加して福祉事業全体の動向に関する情報収集に努めている。

1. 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む)
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
2. 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
  • 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
  • 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
3. 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している
  • 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
  • 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
【講評】
マネジメント強化プログラムに基づくPDCAサイクルの定着

PDCAサイクルとは、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)のプロセスを順に実施し、最後の改善を次の計画に結び付け、円(サイクル)のように継続的な業務改善活動などを推進しサービス水準の向上を図るものである。昨年度から法人全体で「マネジメント強化プログラム」を導入しており、当事業所もそれに基づいた行動計画の立案・実行、行動計画進捗管理表を活用した評価・改善を行っている。

事業継続計画を浸透させるための活きたマニュアルの整備と研修の実施

事業継続計画とは、緊急事態が発生した際にもサービス提供の継続を図るための事前の取り組みに関する計画である。法人全体の事業継続計画が完成したことを受けて、それを浸透させるためには活きたマニュアルの作成が重要であるとして、「ノロウイルス対応」「緊急時対応」「インフルエンザ対応」「アクシデント発生時対応」「侵入予防・侵入発生時対応」「防災・災害時対応」の6種類のマニュアルを整備し、研修と理解度確認テストを実施している。

取り組みを継続することによる緊急時の対応力の更なる強化

今年度整備した項目に加え、さらに想定される項目のマニュアル整備と研修に取り組む予定である。普段行っていないことを緊急時にスムーズに行うことは難しい。緊急時に的確に判断・実行するためには、日頃から訓練しておくことが必要である。マニュアルの作成と研修実施を継続することにより緊急時の対応力が更に強化されることが期待できる。

1. 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している
  • 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 年度単位の計画を策定している
  • 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
2. 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している
  • 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
  • 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
  • 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
  • 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
3. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
  • 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
  • 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを図る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
1. 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
  • 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
  • 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
  • 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
  • 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
【講評】
法人主催の学術研究発表会を活用したやる気の向上

昨年度から年1回、日頃のケアの工夫や研究成果を発表する「学術研究発表会」を法人主催で開催している。今年度当事業所のチームの発表が「最優秀演題」に選ばれ、「日本認知症グループホーム協会第3回認知症グループホーム大会」にエントリーすることになり、職員の意欲の向上につながっている。

有給休暇取得率の向上

質の高いサービスを提供するためには、職員自身がリフレッシュすることが大切である。当事業所の職員は責任感が強く、自分が有給休暇を取得することにより、利用者や他の職員に迷惑をかけるのではないかと考えがちであった。しかし、職場から離れることにより、心身をリフレッシュすることができ、かえってサービスの提供能力が高まる。こうした意識が職員の中にも広がり、今年度は前年度に比べて有給休暇の取得率が2倍に向上した。

勤務経験の長い職員のノウハウと新入職員の新たな視点との融合

今年度、利用者の入れ替りや職員の異動があったが、カンファレンスやミーティングを通じて、当事業所での勤務経験の長い職員と新入職員の新たな視点を融合する取り組みを行っている。これにより、より一層サービスの質が向上することが期待される。

1. 事業所にとって必要な人材構成にしている
  • 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
  • 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
  • 適材適所の人員配置に取り組んでいる
2. 職員の質の向上に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
  • 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している
  • 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
  • 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
1. 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる
  • 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
  • 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
2. 職員のやる気向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 福利厚生制度の充実に取り組んでいる
1. 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【評語】
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