評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)利用者本位のサービス
2)地域に根ざした福祉づくり
3)衛生面・安全面への配慮
4)家庭との連携をしっかりと
5)就労支援
職員に求めている人材像や役割
相手(利用者・保護者)の気持ちを思いやり、接することができる人物
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
支援内容が利用者の人生に大きくか関わっていること
全体の評価講評
特によいと思う点
「個別支援記録」の様式には、作業、就労、生活、健康分野ごとの支援目標を、書式1ページの上部に記入し、日々の記録を記入するときに目標を確認することができるように工夫されている。職員は、利用者支援の状況、結果を記述する際に、支援目標に沿った支援を実践しているかどうかを常に振り返ることができ、支援目標と実践との整合性を高める要素として、良いしくみとなっている。今後は、支援結果を月単位で総括する、月末のまとめの記述なども検討されることも期待される。
事業所は、利用者、支援者がともに地域社会を構成する一員として、充実した生活、時間を過ごせるよう、商店街、近隣の町会、近隣の小学校のイベントに、積極的に参加し、地域に溶け込んだ関係づくりに取り組んでいる。また、「クリーンあした」部門では、利用者による地域の区立施設等の清掃業務を通じて、地域貢献、利用者の社会参加を支援している。地域社会の理解と協力が得られる関係づくりは、利用者の生活の充実をもたらし、障害者理解の啓発、促進にもつながる活動となっている。
事業所は、自主生産品のクッキー、パウンドケーキの出張販売、イベント販売活動を計画し、実施することで、利用者に社会参加が実感でき、多様な社会生活体験ができる機会を多く提供している。販売活動は、ホテルや教育機関での出張販売、休日等を利用した地域センターまつり、他福祉施設のまつり、各種の地域イベントなどで行っている。利用者は、販売活動を行うことで、不特定多数の人たちと触れあい、多様な体験ができるとともに、人との係わり、他者受容の訓練の場にもなっており、これらの実践は評価できる。
さらなる改善が望まれる点
個人調査票や育成経過等の各種情報や面談の記録などの情報により、利用者の解決すべき課題を作業・就労・生活・健康の項目毎に、目標及び達成度、支援内容を盛り込んだ、各利用者の年間の個別支援計画を作成している。ケース会議や支援・指導ミーティングなどにおいて、利用者のアセスメントを行っているが、個別のシート等への集約は行われていない。今後、より一層の利用者の意向や課題を明確にした計画作成に向けた取り組みの充実が期待される。
事業所は、個別支援計画作成時のアンケートや面談で、事業所運営やサービス内容、支援の要望などを、個別には把握しているが、利用者全体の意見等を反映させる機会を設けていない。コミュニケーションや意思表示が難しい利用者の状況を踏まえた上で、利用者が主体的に話し合う場づくりが望まれる。それは、利用者が社会的ルールなどを身につける機会や他者受容の訓練の場になる。支援する側からは、利用者に対する観察力、洞察力など、支援力の向上や利用者の可能性の発見、新たな気付きの場になることも期待できよう。
法人の各種規程や事業所の運営規程を基本として、年間事業計画において事業運営の方針や重点目標を明確にして業務の標準化を図っている。利用者の日常のサービスに対する手順書等については、必要に応じて手順書・マニュアル等の作成・整備に取り組んでいるが、さらなる手順書、マニュアル類の作成・整備が課題となっている。マニュアル類の作成・整備について、今後も、業務の標準化および業務水準の見直しに向けた定期的な点検のしくみの明確化が期待される。
事業者が特に力を入れている取り組み
事業所は、障害者施設の製品という甘えを持たずに、手作りの良さを活かし、品質とサービスで売上が伸びるよう、製品のブランド化に取り組み、『西早稲田のお菓子やさんデュマン』の名称で、クッキー・パウンドケーキの製造・販売に取り組んでいる。高品質で、買い手の多様な要求に応える製品の自由な組み合わせ、注文製造などのほか、地域の施設、福祉施設や教育施設でのイベントでの販売の他、町会や商店街のイベントにも積極的に参加し、地域での認知度が高まる活動に力を入れている。
区立障害者福祉センター内にある出張所としての「クリーンあした」では、障害者福祉センターや福祉作業所などの区立施設の日常清掃業務などの受託作業を通じた所属利用者への就労支援活動にみならず、地域において就労に向けて取り組む利用者・家族、関係事業者からの実習の受け入れに、意欲的な取り組みがみられる。関連団体、施設、企業との連携や情報交換を行い、これまでの実績や就労に関連する生活に対する取り組みを活かしたものとなっている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:調査日現在の利用登録者のうち、実習や長期欠席等の当日欠席者を除く利用者全員を対象とした。
- 調査方法:聞き取り方式
担当評価者4名により、1対1の対応で実施。無理のない範囲で、利用者によっては(職員の手を握っていると安心する利用者1名)職員に同席してもらうなど、リラックスできるよう配慮しながら調査を実施した。また、参考として同内容の家族アンケートも実施した。 - 有効回答者数/利用者総数:24/26(回答率 92.3% )
「事業所は良いところだと思いますか」という総合的な感想についての質問に、回答した利用者の約86%の利用者が、「満足している」(「大変満足」約45%・「満足」約41%)と答えている。自由意見においても、「皆と一緒に仕事ができるので良い」、「仕事が楽しい」、「職員の人が話しやすい」などの意見が寄せられている。また、利用者の多くは仕事や活動が楽しいと答えており、総合的な満足度は高い結果となっている。各質問についても、「職員の相談支援」、「利用者同志の交流」、「仕事等日常活動のやりがい」、「気持ちの尊重」などは、肯定的な回答が多数を占め、利用者から高い評価を得ている。一方で、「工賃支払のしくみ」、「外部の相談窓口」などの項目については、他の設問に比べ肯定的な回答がやや少ない傾向がみられる。制度・しくみ自体が理解しにくいことも影響していると思われる。利用者本人へのアプローチの難しさも感じられる。出された意見に対するフィードバックとともに、今後も、利用者の個別状況に配慮した支援の充実が期待される。
アンケート結果
4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
回答者の約88%が「はい」と答えている。「言えば助けてくれる」、「わからない時に教えてくれる」、「相談します」などのコメントが寄せられている。利用者への必要な支援について利用者は、おおむね満足している様子がうかがえる。「どちらともいえない」との回答からは、「仲間と相談して決めている」とのコメントもみられる。
2.事業所の設備は安心して使えるか
回答者の75%が「はい」と答えている。「その都度指導してくれる」、「気をつけている」、「皆一緒にやっているので安心です」とのコメントが寄せられている。「いいえ」との回答も無く、事業所の作業環境におおむね満足している様子がうかがえる。
3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか
回答者の約79%が「はい」と答え、「皆仲良くしている」、「昼休みに交流している」などのコメントが寄せられ、多くの利用者が事業所における利用者同士の楽しい関わりを感じている様子がうかがえる。また、「どちらともいえない」、「いいえ」との回答からは、「もう少し交流したい」、「利用者同志のトラブルもたまにある」などのコメントも寄せられている。
12.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか
回答者の約83%が「はい」と答えている。「清掃できれいにすることが役立っている」、「仕事が楽しい」、「クッキー作りの方法などが役に立っている」などのコメントが多数寄せられている。さらに、「最初は失敗したが今はうまくなっている」、「毎日頑張っている」などのコメントもみられ、一部の利用者は、仕事に対する前向きな取り組み姿勢が強く感じられる。
13.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
回答者の半数が「はい」と答えている。また、「どちらともいえない」との回答もやや多い(約29%)傾向がみられる。「毎月10日です」、「ボーナスもある」、「休んだり遅刻すると減る」、「良くわからない」などの意見が寄せられている。支払いのしくみの理解は利用者によって相当な幅が感じられる。保護者の支援も含め、継続した事業所の取り組みの充実が期待される。
18.サービス提供にあたって、利用者のプライバシーは守られているか
回答者の約71%が「はい(守られている)」と答え、「そういったことはない(守られている)」とのコメントが寄せられている。質問自体の理解の難しさの状況もうかがえる。
19.利用者の気持ちは尊重されているか
回答者の約79%が「はい(大切にされている)」と答えている。「皆さん親切にしてくれる」、「職員が好き、指導してくれる」などのコメントが寄せられ、多くの利用者が、大切にされているとの実感を持っている様子が感じられる。また、「どちらともいえない」との回答(約17%)からは、「体調が悪い時などもう少し配慮してほしい」とのコメントが寄せられている。
20.職員の対応は丁寧か
回答者の約67%が「はい(対応は丁寧)」と答えている。「丁寧です」、「親切です」、「指導してくれる」などのコメントが寄せられている。また、「どちらともいえない」との回答からは、「厳しくはないが、怒られることはある」などのコメントが寄せられている。
21.個別の目標や計画を作成する際に、利用者の状況や要望を聞かれているか
回答者の約67%が、「はい(聞かれている)」と答えている。自分の目標を具体的に話す利用者も複数みられる。「どちらともいえない」との回答からは、「そんなに話はしないが、仕事が終わった時に、次は何かを聞いている」とのコメントもみられる。
22.【個別の目標や計画について説明を受けた方に】
個別の目標や計画に関しての説明はわかりやすかったか
対象となった利用者の約82%が、「はい(わかりやすかった)」と答え、「挨拶をきちんとすること」と、具体的な自分の目標を話す利用者もみられた。
23.【過去1年以内に利用を開始し、利用前の説明を受けた方に】
サービス内容や利用方法の説明はわかりやすかったか
24.不満や要望を事業所(施設)に言いやすいか
回答者の約67%が「はい(言いやすい)」と答えている。「仕事のことなど必要なことはいうことができる」、「遠慮したり、恥ずかしかったりすることもある」、「言いやすい雰囲気があると良い」などの意見が寄せられている。利用者の性格などにより差がある状況も感じられる。今後も、事業所・職員に対して意見・要望を伝えるしくみのみならず、職員からのアプローチを含めた雰囲気づくりなどの取り組みに期待したい。
25.利用者の不満や要望はきちんと対応されているか
回答者の約71%が「はい」と答えている。「頼んだら席を変えてくれたl」との具体的な対応のコメントが寄せられている。回答者の多くは、言ったたことに対してきちんと対応してくれていることを評価していることがうかがえる。
26.第三者委員など外部の苦情窓口にも相談できることを知っているか
回答者の半数は、「いいえ(知らない)」と答えている。「職員に相談できる」、「家族に相談できる」とのコメントが複数から寄せられている。一方、「はい(知っている)」との回答は約29%という結果となっている。「区の職員に紹介してもらった」とのコメントが寄せられている。外部の相談窓口などの認識や理解は十分でない状況もうかがえる。今後も、制度としての外部の苦情窓口のわかりやすい周知に向けた工夫が期待される。
サービス分析結果
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
契約書と重要事項説明書の他に「入所にあたり」などの書面を活用している。
利用にあたっては、「利用の流れ」という書面を活用して、利用の申請、面接、利用契約、利用決定後の説明などの項目をまとめた書面を作成している。契約時には、契約書と重要事項説明書を使用して、内容について丁寧な説明により理解を得て納得してもらうよう心がけている。特に、利用者が負担する金額や利用に際し留意すべき事項などには注意を払っている。また、契約書・重要事項説明書の他に「入所にあたり」という注意事項や確認事項をまとめた書面を利用者へ配付し、周知徹底を図っている。
利用申請書、個人調査票、育成経過等の書面で利用者の状況を把握している。
利用に際し、利用申請書、個人調査票、育成経過、通所経路、健康診断書等で利用者の状況を把握している。また、利用前に実習を行うことにより、当該利用者の特性や状況の把握を行うことにより、スムーズな利用に繋がっている。さらに、面談等を通じて個別の事情や要望等を収集し、個別支援計画書を作成している。事業所としては、個人調査票により要望や留意点は把握しているが、利用開始時におけるアセスメントシートの整備を課題として捉えている。
精神的な状況も踏まえて各種相談に応じるなど、終了後の支援の継続性に配慮している。
利用開始直後には、環境や場所が変わる中で利用者の状況に応じて必要な声かけ、相談、面談を行うなど、利用者の不安解消と働く意欲の向上に取り組んでいる。他のサービス事業者への移行のケースなど、移行先の受け入れ状況などを受け入れ先の事業所と情報交換を行い、利用者や家族の精神的な状況も踏まえて各種相談に応じるなど、終了後の支援の継続性の配慮している。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
利用者の意向や課題を明確にした計画作成に向けた取り組みの充実が期待される。
個人調査票や育成経過等の各種情報や面談の記録などの情報により、利用者の解決すべき課題を作業・就労・生活・健康の項目毎に、目標及び達成度、支援内容を盛り込んだ、各利用者の年間の個別支援計画を作成している。ケース会議や支援・指導ミーティングなどにおいて、利用者のアセスメントを行っているが、個別のシート等への集約は行われていない。今後、より一層の利用者の意向や課題を明確にした計画作成に向けた取り組みの充実が期待される。
個別支援計画は中間及び年度末での計画の振り返り(計画のまとめ)が実施されている。
各利用者の年間の個別支援計画は、6か月での見直しが行われ、中間及び年度末での計画の振り返り(計画のまとめ)が実施されている。利用者本人および保護者の希望を個別のアンケートで把握し、本人との面談を通じて説明のうえ意見を聞き、本人および保護者を交えた面談で確認を行い、計画の継続・変更を決定している。また、利用者の日々の状況を踏まえて週1回の職員会議において話し合いが行われ、緊急な計画の見直しは、支援担当が中心となって随時見直すこととなっている。
「記録のつけ方」(マニュアル)を活用して記録の標準化を図っている。
利用者の個別の状況は、利用者の日々の活動を記録した「個別支援記録」(1か月単位)により、個人ごとにファイル管理を行い活用できる状態になっている。「個別支援記録」は、書式1ページの上部に利用者の目標を記入し、日々の記録を記入するときに目標を確認することができるように工夫されている。また、「記録のつけ方」(マニュアル)を活用して記録の標準化を図っている。さらに、業務日誌により、当日の事業所の状況と利用者個別の状況を把握し、朝・夕の職員ミーティングで情報を共有している。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する情報を過不足なく記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
- 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
- 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
- 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
支援計画の支援目標、支援内容の実践状況は、個人記録などで確認できる。
個別支援計画の作業、就労、生活、健康の4分野に重点を置いた支援目標、支援内容に対する日々の実践状況は、個人記録、業務日誌で確認することができる。個人記録は、支援計画の重点目標に準じた記述がされ、記録の仕方も、「記録のつけ方」(手引き書)で統一されている。また、記録は、工賃支払いの作業実績に連動している。施設としての支援の実践結果の確認、決定は、利用者別作業状況等の確認を含め、業務日誌でなされている。
利用者のコミニュケーションの差が、支援差にならないように努めている。
利用者とのコミュケーションは、言語、非言語に係わらず、伝え手として、はっきり、ゆっくり、わかりやすい表現を基本に、身振りや写真、やさしい言葉カードなども利用し、理解の状況を確認しながら行っている。受け手としては、利用者の状態、体調等を観察し、利用者特有の表現語、サイン、表情、動作などの気付きの徹底に努め、意思疎通を図っている。なお、言語によるコミュケーションが難しく工夫を要する利用者等には、個人調査書や日々の支援結果を踏まえた個別のコミュニケーションマニュアル等の活用が期待される。
利用者が他者との安定した係わりができる支援に努めている。
利用者の障害特性、心身の状態、関心度などは個別に異なることから、作業場面や更衣時などに気配りし、トラブル等が生じないようにしている。利用者の意見では、楽しい、仲良くしている、友達がいて楽しいなど、肯定的であるが、トラブルなどの指摘もある。利用者間の相性を踏まえた作業グループ編成、作業工程の工夫、席の配置を活用した空間の仕切り、着替えの順番の配慮など、きめ細やかな気配りをしている。さらに、現場に出向いて行う清掃業務においては、施設利用者等とのトラブル防止、他者受容の働きかけなどを意識的に行っている。
2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
- 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
- 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
- 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
- 【食事の提供を行っている事業所のみ】
利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
利用者が特性、得意性などを発揮できる生産、作業活動等の場が用意されている。
事業所は、利用者の性別、年齢、障害特性、作業の得意性、作業能力、心身の状態などが様々であることを踏まえ、利用者が個性など、その人らしさを発揮できる生産、作業活動と知識及び能力の向上につながる訓練の場を提供している。自主生産活動では、クッキー等の製造・販売、受注作業では、小箱の組立、点字印刷、封入、梱包などや施設外の喫茶店、売店等での実習的な接客、販売従事、福祉施設等に出向いて行う清掃業務やインターンシップ事業への参加など、多様な働く場を提供している。
利用者の総体的な意見、要望などを反映させる利用者主体のしくみづくりが課題である。
事業所は、利用者・保護者の事業運営、個々の支援内容等に係わる意見、要望等を、個別支援計画作成時のアンケートや面談、あるいは保護者会で把握し、たとえば、特別休暇制度と工賃の手当の関係などの見直しに反映させている。日常的な支援では、朝、終礼時を利用して、一泊旅行先や外食プログラム活動のメニューなどに意見、希望などを反映させている。今後、利用者の会など、利用者が総体で主体的に活動し、事業所運営への要望、作業環境の改善、余暇活動の希望など、利用者の多様な意見等を反映させるしくみづくりが期待される。
室内の換気、衛生面・清潔感の確保など自主生産作業環境の整備に取り組んでいる。
クッキー、パウンドケーキの製造、販売と小箱の組立作業などを行っている『西早稲田のお菓子やさんデュマン』では、やや手狭となっているが、食品製造部門と販売や組立作業場は、完全に区分され、日常の清掃を徹底するなど衛生上の管理にも配慮している。事業所は道路に面しているので採光、明るさもあり、食品を取り扱う製造・販売店として、清潔感が感じられる。事業所としては、受託作業場を分離するなど、クッキー等の製造・販売、喫茶室に特化することも検討課題となっている。
3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
- 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
- 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
- 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
- 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
- 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
利用者の健康管理は、主に生活支援員など職員が行っている。
安定的、継続的なサービス利用が行えるよう、個別支援計画に健康の項目を設け、支援内容を踏まえた支援を行っている。日常的な健康支援は、職員が利用者の状態を観察し、気配り、声かけしながら健康状態の把握に努め、状況に応じて通所時間の調整なども行っている。健康相談は、精神科の嘱託医が月1回来所し、カウンセリングを含め、相談に応じている。健康診断は年1回実施し、必要に応じて受診等を働きかけたり、保護者の状況に応じて、職員が引率受診の支援を行っている。また、体重測定を行い、体重記録表で管理している。
緊急時対応や服薬管理は、利用者の状況に応じた支援を行っている。
利用者の体調変化など緊急時対応は、利用者の状態を把握し、家族と連携し、大事に至らない支援に努めている。緊急時には、主治医も含め、2医療機関の協力を得て万全を期している。服薬は、利用者の自己管理を原則としているが、利用者の状態に応じた預かり管理を、名前入り袋で行っている。服用時は、服用行為の確認を行い、空き袋を連絡帳に貼るなどのチェックを行っているが、支援結果の確認ができる服薬チェック表の整備など、きめ細かい支援が期待される。
健康支援の充実に向けた取り組みが期待される。
事業所は、利用者・保護者の高齢化、利用者の重度化、加齢による生活・健康面での支援のウエイトが高くなってくると認識している。また、利用者の利用期間も長期になると想定されることから、利用者の健康支援の充実が日常的にも求められる。また、専門医の定期的巡回相談支援の結果を利用者支援に反映させるためにも、また、日常的な健康管理や栄養面での指導、相談対応など、医療・健康の専門的技能、知識を有する看護師等の協力など、健康支援の充実に向けた取り組みが期待される。
4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
- 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
- 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
- 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
事業所と保護者との間では、設立経緯から信頼・協力関係が構築されている。
事業所は、利用者の保護者の会を母体として設立され、現在も全利用者の保護者が保護者団体の会員である。また、職員として利用者支援に携わっている保護者もいて、事業所と保護者間の信頼・協力関係は強く、事業所は様々な面で協力を得ながら運営を行っている。事業所におけるサービス提供については、障害者自立支援法改正の趣旨からも、利用者本位の支援へのより一層の取り組みが期待されている。
家族等への連絡は、利用者の意向を踏まえて行うよう努めている。
利用者支援における利用者、家族等の意向、要望、支援の方向性などは、個別支援計画作成時のアンケート、面談で把握し、確認していることから、利用者・家族と施設間の信頼関係は成り立っている。事業所が利用者の事由で家族等に電話で連絡する場合は、些細なことでも利用者の了解を取って行い、必ず、連絡の事実・要旨等を個人記録に記載し、誤解や行き違いが生じないように努めている。なお、利用者にとって都合の悪い事由などは、利用者の同意を得ずに家族等に連絡し、結果としては利用者のプラスになる支援に努めている。
事業所の現況や利用者の様子などは、保護者会や連絡帳で伝えている。
事業所は、保護者会を毎月開催し、施設の課題、活動予定の説明や行事・販売結果・工賃などの報告を行い、意見交換をし、家族等の意向を運営に反映させている。欠席者には、資料を提供し、保護者間で情報格差が生じないように対応に努めている。利用者の作業や生活等の様子は、施設が用意する自由記述のノートで保護者に伝えることを徹底している。保護者からは、家庭での様子や体調などの情報を得て、利用者支援に活用している。欠席の多い利用者には、家庭の了解を得て家庭訪問も行っている。
5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
- 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
- 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
地域のイベントや講習講座などの情報を提供し、参加を促している。
事業所は、利用者が作業所利用による社会生活の充実だけでなく、地域で充実した生活を過ごせるよう、地域のイベント情報などの提供を行っている。事業所は、社会福祉団体、障害者福祉センター、仕事支援センターや他の福祉施設、学校等の教育関係機関、地域の町会等から寄せられたイベント、講習講座などの情報を掲示したり、チラシを配布したり、朝、終礼時に話すなどして周知に努めている。事業所は、保護者の団体が自らのネットワークで収集した様々な地域の情報を提供し、利用者の地域生活の充実を図っている。
自主生産品の販売や清掃作業など日常の業務を通じた社会参加の支援を行っている。
事業所は、地域の商店街の祭りや近隣町会主催のイベントに参加し、自主生産品のクッキー、パウンドケーキの販売を行うことで、事業所の認知度を高め、地域に密着した事業所運営を行っている。また、土、日曜日を利用して、多くの地域センター祭りや福祉施設の行事、教育機関の行事などで製品の販売を行っている。利用者は、販売を通じて様々な社会体験、社会参加をしている。また、利用者による地域の区立施設等の清掃業務を通じての地域貢献、利用者の地域に密着した活動、社会参加を支援している。
利用者の社会体験が増えるよう外食プログラムを実施している。
事業所は、利用者が様々な社会体験を通じて、社会生活の訓練となるよう外食プログラム活動を支援している。外食プログラム活動は、利用者がグループ単位で主体的に食事内容、飲食店を決めて実施されている。利用者が、積極的に地域に出て、地域とのつながりをつくることは、地域生活の拡充にもなり、また、障害者理解の啓発活動にも寄与している。
11.【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている
- 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
- 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
- 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
- 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
- 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
【講評】
利用者が自己の特性、個性などを発揮して作業ができる支援に取り組んでいる。
事業所は、利用者の特性、個性、心身の状態などを見極めながら、クッキー等の製造・販売の自主作業、小箱の組立、日常清掃業務などの受託作業、喫茶、売店への派遣、花壇管理など、施設内・外の作業を提供している。また、利用者が支援計画の作業目標の達成を目指して意欲的に働ける場、環境づくりの支援に努めている。商品の販売促進や材料購入、新たな製品づくりなどの意欲的に取り組めるような働きかけ、さらに、インターンシップへの参加など、企業就労に向けた支援にも取り組んでいる。
地域住民に清潔な施設環境を提供するという、やりがいのある業務に取り組んでいる。
第二あした作業所の出張所として区立障害者福祉センター内にある「クリーンあした」では、障害者福祉センターや福祉作業所などの区立施設の日常清掃業務を受託作業として提供している。公的な施設として利用する多くの地域住民に清潔な施設環境を提供するというやりがいのある業務として、利用者の地域貢献、社会参加を支援している。清掃の手順などを図入りでまとめた書面を作成、指導職員が現場において、各利用者の状況に応じた指導を行うことにより、作業の一定レベルを保っている。
利用者に応じた工賃算定のしくみの理解を深める取り組みが期待される。
利用者に支払う工賃は、利用者工賃払い要領並びに就業に関する規程、利用者工賃の算定基準に基づき、基本給と能力給を組み合わせた時給をべースに算定され、支払われている。能力給は、5項目5段階の評価度を数値化し、年2回の工賃査定会議で決定している。また、皆勤、精勤・特別手当や賞与なども払われている。利用者・保護者に、工賃算定に関する資料を配付しているが、十分な理解を得られているとは言いがたい。今後も、工算定・支払いのしくみについての相互理解の醸成、説明の工夫などの取り組みが期待される。
【講評】
個人情報の保護、秘密保持、肖像の使用については、契約書において、明確にしている。
個人情報の保護、秘密保持、肖像の使用については、契約書において、明確にしている。個人情報の保護については、「サービス利用に係る情報提供同意書」と写真など「肖像の使用に係る同意書」を取り交わしている。個別の文書は、封筒などに入れては配付するなどの対応をしている。事業所内のルールにおいて、薄手のTシャツなどでの作業は行わないなどの案内がされているが、 今後も、事業所におけるプライバシー保護の基準の明確化などの組織的な取り組みの充実が期待される。
利用者の自己決定に関する個人の意思を尊重した支援に努めている。
日常の支援にあたっては、その都度個別に確認を行うことを基本として、利用者の自己決定に関する個人の意思を尊重した支援に努めている。また、ことある毎に、個別に話を聞いている。意思表示の難しい利用者には、意向の把握方法など、保護者の意見も参考にしている。さらに、利用者の状況や要望を把握し、個別支援計画の内容に反映させるなど、利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援に取り組んでいる。
虐待防止委員の設置などの取り組みが始まっている。
区の障害者虐待防止センターとの連携など、障害者虐待防止法の施行に合わせて、研修への参加や事業所における虐待防止委員の設置などの取り組みが始まっている。また、職員の利用者支援における言動についての気になる点は、職員のミーティングにおいて確認するなどの取り組みがされている。事業所として、利用者の権利擁護等へさらなる取り組みについて、今後の職員への周知徹底とともに、相互に日常の言動を振り返る具体的な対応など、予防的な視点での組織的な実践が期待される。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、放任、虐待、無視等が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に予防・再発防止を徹底している
- 虐待被害にあった利用者がいる場合には、関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
年間の事業運営方針や重点目標を明確にして業務の標準化を図っている。
法人の各種規程や事業所の運営規程を基本として、年間事業計画において事業運営の方針や重点目標を明確にして業務の標準化を図っている。利用者の日常のサービスに対する手順書等については、必要に応じて手順書・マニュアル等の作成・整備に取り組んでいる。また、利用者の業務手順など作業マニュアルなども作成している。マニュアル類の作成・整備について、今後も、業務の標準化および業務水準の見直しに向けた定期的な点検のしくみの明確化が期待される。
年間事業計画を基本として、年度における振り返りが行われている。
年間事業計画を基本として、年度における振り返りが行われている。また、サービスの基本事項や手順など支援内容については、日々の打ち合わせや毎週の職員会議で確認を行い、職員のみならず利用者からの意見や提案を含めた検討により事業所の標準的な業務水準の見直しが行われている。
職員同士でその都度確認相談するなど、協力・連携を図っている。
日々の利用者の状況や対応については、職員会議や毎日のミーティングにおいて職員間で情報を共有している。職員の希望に応じて、事業所内外の研修参加の機会を設けている。職員への指導・助言は、事業所長を中心として現場において指導・助言やその都度相談に応じている。さらに、職員同士で、その都度確認相談するなど、協力・連携している。安全性に配慮した支援については、「事故発生時の対応や防止策」を掲示、「外出時のチェック表」の活用に取り組んでいる。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
- 職員一人ひとりが工夫・改善したサービス事例などをもとに、基本事項や手順等の改善に取り組んでいる
3.さまざまな取り組みにより、業務の一定水準を確保している
- 打ち合わせや会議等の機会を通じて、サービスの基本事項や手順等が職員全体に行き渡るようにしている
- 職員が一定レベルの知識や技術を学べるような機会を提供している
- 職員全員が、利用者の安全性に配慮した支援ができるようにしている
- 職員一人ひとりのサービス提供の方法について、指導者が助言・指導している
- 職員は、わからないことが起きた際に、指導者や先輩等に相談し、助言を受けている
事業者のコメント
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評価情報
【評価実施期間】
2012年7月1日~2013年2月1日
評価結果のダウンロード
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」が混在する場合は、標準項目の順番にかかわらず、左端から「
【講評】
リーフレットやホームページによる情報提供を行っている。
A4サイズ2つ折りの法人のリーフレット、同サイズのカラーの事業所案内リーフレットや法人のホームページを通じて事業所の情報を提供している。事業所案内は、施設概要として、目的や作業内容、日課、工賃や福利厚生や利用手続きなどの項目もコンパクトに盛り込んでいる。案内図として手書きの地図を掲載するなどの工夫をしている。事業所としては、利用者・家庭への情報提供の工夫(ブログなどの活用)を課題として捉えている。
ホームページやチラシなど商品の紹介を通じた情報提供を行っている。
自主生産品としてのクッキー等の商品案内チラシやギフト用の注文用紙を用意するなど、『西早稲田のおかし屋さんデュマン』としての商品の紹介を通じた事業所情報の提供やホームページを通じた商品の紹介等も行っている。さらに、区のホームページや社会資源マップへの情報掲載による情報提供が行われている。また、区の担当窓口や進路対策連絡会への利用可能な空き状況の提供など、地域のネットワークを重視した情報提供に取り組んでいる。
問い合わせや見学に関しては、個別状況に応じた対応をしている。
問い合わせや見学に関しては、個別状況に応じた対応をしている。見学希望者には、利用者の状況に配慮しながら、できる限り希望者の都合に合わせた柔軟な対応をしている。問い合わせや見学においては、サービス内容を理解したうえで選べるように配慮している。