評価結果

標準の評価

基本情報

【事業所名称】

わーくすここ・から

【サービス種別】

多機能型事業所

就労移行支援
就労継続支援B型

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1、利用者の心身の状況を的確に把握し、質の高いサービスの提供を心がける。
2、安全性の確保に留意し、利用者が安心して利用できる事業所運営を行う。
3、個人情報の保護や主体性の尊重など、個人の尊厳の保持を行う。
4、地域交流やボランティアの育成に積極的に取り組み、地域社会に根差した活動を行う。
5、利用者の立場に立ち、優しく心豊かな支援に努める。

職員に求めている人材像や役割

優しさと厳しさを併せ持ち、就労の機会の提供と一般就労への移行、及び、現状の生活リズムを維持していくことのきめ細やかな支援について、常に利用者の立場に立って努力を惜しまない職員。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

障害者の方々への就労支援という社会的に大変意義のある職務に従事している使命感。

全体の評価講評

特によいと思う点

事業所は鉄筋コンクリ―ト5階建ての建物2階部分にあり、交通の便もよく、バリアフリーで最新の行き届いた設備は利用者の安全・安心を確保する上で申し分がない。施設使用料が無償である上、法人の経営管理者に対する区の人件費補助もあり、経営基盤は安定している。区職員に準拠した給与水準の下で、他の同種事業所に比し、福利厚生制度も充実し職員の勤務環境は整っている。法人の規模や財政状況を基礎とし、ゆとりを持った支援を行える環境が整備されている。

事業所は、合併前の法外施設の通所者状況を踏まえ、知的・身体・精神のどの障がいも区別することなく、年齢層も出来得る限り幅広く受け入れている。利用者の「働きたい」という希望は、どの障がいであっても、どのような年齢層であっても共通するという認識に立ち、目指すべき就労形態を幅広く捉え、それぞれの利用者の状況を考慮した支援を行っている。清掃・受注作業・花壇管理・自主製品など多様な作業種目を準備し、さらに、外出やOA訓練、施設外実習など様々なトレーニングを行うなど、利用者個々の希望実現に向けて積極的な支援をしている。

事業所は、就労に関する情報収集と連携を進め、積極的な企業開拓を行っている。実習体験をした利用者の職場での様子は実習先からフィードバックされ、得意・不得意分野を客観的に分析し、利用者とともに振り返り、次のステップに活用する。マナー教育や社会常識の習得を目指す「就労関係プログラム」では、履歴書の書き方、面接の受け方等、実践的な対応方法を細かく伝える。こうした取り組みにより、利用者は「何をすればいいか」、「どう行動すればいいか」を具体的に理解でき、これまでに多くの利用者が就労に結びついている。

さらなる改善が望まれる点

事業所は大切にする5つの方針を示している。しかし、方針が一般的、抽象的であるため、将来どのような方向を目指すのか、何を一番大切にしているのか等の事業所理念が明確になっていない。そのことは、職員調査にも表れ、また、利用者が理念・方針に触れる機会も少ない。一方、知的・身体・精神の3障がいを対象とし、就労を強く意識した事業所として、その独自性は明らかである。法人組織の中で事業所の独自性を尊重するとともに、事業所の具体的な理念・方針を明確化し、軌道に乗りつつある事業をさらに発展させる取り組みを進めて欲しい。

法人では、全体研修として接遇やマネジメントに関する研修を、事業所では専門研修として障がいや就労に関する所外研修を実施している。事業所の特性から利用者の障がいや年齢は様々であり、障がい別や介護保険、権利擁護、虐待防止など幅広い専門知識の習得が欠かせない状況である。入職時の研修は行われているが、経験別の研修などを含め、個人育成計画の策定を行い、計画的にスキルアップを図る必要性を感じた。法人基盤は盤石であり、十分な研修機会を確保することが可能と思われる。

支援記録は担当する職員が記載し、全職員がすべての利用者の記録を確認する。日々の詳細な事柄が把握でき、職員の情報共有と共通認識に役立っている。しかし、登録人数が多くなるとともに、全利用者の支援記録を確認することの負担は大きくなってきている。また、記録からは支援計画との兼ね合いや目標の達成状況が読み取りづらい。記録の中で支援計画に関する内容にチェックを入れる、1カ月分の概略を記載する、デジタル化で計画に関する項目をピックアップするなど様々な方策を検討し、記録の省力化と有効活用の可能性を探って欲しい。

事業者が特に力を入れている取り組み

事業所の建物は、鉄筋コンクリート作り5階建てのバリアフリー仕様であり、出入り口には警備員が常駐し不審者の侵入や事故防止に備えている。防災計画を策定し、毎月の避難訓練時にも利用できる広いグラウンドは、防災上有効な役割を果たす。また、救命救急や感染症研修の受講や内科・精神科・歯科の協力医療機関との協定締結など、万が一の事態に備えた体制も整えている。就労移行事業所では、今年度利用者の健康に関する意識を高めるため健康記録表を活用し始めた。利用者の生命・身体の安全確保と健康促進のため充実した取り組みを行っている。

自治会活動では月に2回利用者が交代でジュース販売・朝礼の司会・ラジオ体操当番を担っている。隔週実施のクラブ活動は、年度当初に利用者意見で活動内容を決定する。クリスマス会や新年・成人を祝う会・外出訓練などのレクリエーション実施に際しては、まず参加の可否を問い、次に行き先や内容を、外出の際には交通手段を複数から選択するなど、利用者の意向を丁寧に確認している。また、作業手順や決まりごとについては、利用者からの意見があれば必要に応じ変更するなど、利用者が主体的に行事等に参加できるよう取り組んでいる。

月に2回、就労関係プログラムを実施している。金銭管理など生活の中で必要な知識の理解や求人票の見方、職場での挨拶の仕方など働く上での基本的なマナーの習得を目的としている。座学だけでなく、グループワークやロールプレイを交えて実感し、実体験として確認できるよう工夫している。また、法人が運営する障害者等就労支援事業や障害者インターンシップ事業と連携することで、利用者の具体的な就労イメージを作っている。きめ細かな就労支援の結果、就労者が半年で6名に達しており、十分な成果に繋がっている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:評価機関に記入要領を周知
  • 調査方法:
  • 有効回答者数/利用者総数:49/0(回答率 0%) サービス毎の利用者総数
      利用者総数 共通評価項目による
    調査対象者数
    共通評価項目による
    調査の有効回答者数
    利用者総数に対する
    回答者割合
    就労移行支援 0人 10人 10人 0.0%
    就労継続支援B型 0人 42人 39人 0.0%

平成23年4月に2つの法外事業所を統合し拡大する形で開設した事業所である。就労移行支援事業所では、平成24年度上半期6名が一般企業へ就職した。事業内容は一般就労への訓練的要素が強く、回答からもその様子が見てとれた。就労継続支援B型事業所では、自分のペースで作業に取り組み、生活リズムの安定のために利用することが多い様子が窺われた。事業所全体の調査結果では、総合的な感想で「大変満足」「満足」が合わせて69.3%であり、満足度は高く、「来ることが楽しみ」「働きやすい」「職員が優しい」などの意見が多数上がっていた。個別の質問では、問20の職員の対応と問25の不満への対応で、肯定的意見が80%を超え、職員の丁寧な対応が窺われた。また、問1困ったときの支援、問18プライバシー保護、問19気持ちの尊重では、肯定的意見が75%を超え、個人情報保護と尊厳の尊重を大切にする姿勢が現われた結果と言えよう。問26の第三者委員については来年度から制度導入予定で、「知らない」が51%となった。自由記載では「もっと仲良くなりたい」「全体に気を配って欲しい」「要望が通らない」など様々な要望が寄せられ、自由に意見を言える雰囲気が感じられた。

アンケート結果

4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。

1.利用者は困ったときに支援を受けているか

はい 37名 (76%)
どちらともいえない 8名 (16%)
いいえ 2名 (4%)
無回答・非該当 2名 (4%)

75.5%が「はい」と答えている。「どうすればいいか教えてくれる」「悩みを聞いてくれる」「助けてくれる」など多数の肯定的意見が挙げられた。他「助けてくれなかった」「自分で考えてと言われた」「困っても恥ずかしくて言えない」「困ったことはない。自分でやる」などの意見もあった。

2.事業所の設備は安心して使えるか

はい 40名 (82%)
どちらともいえない 6名 (12%)
いいえ 2名 (4%)
無回答・非該当 1名 (2%)

81.6%の人が安心して使えるとの回答で、利用者の多くは安心して作業を行っているとの結果だった。作業スペースは開放的で広く、安全に働ける広さが確保されている。作業スペースには種々な用具・物品が置かれているが、一部の用具の収納状況について「注意してほしい」との指摘があった。

3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか

はい 35名 (71%)
どちらともいえない 9名 (18%)
いいえ 4名 (8%)
無回答・非該当 1名 (2%)

71.4%の利用者が「はい」と回答した。就労移行支援事業所に登録する利用者からは、「ここは仲間作りの場ではないと言われている」「職場なので目的は仕事」など、就労に特化した事業所であり、「いいえ」の回答に繋がった様子が見て取れた。就労継続B型事業所の利用者からは、「もっとレクが多い方がいい」「いろいろ話ができる」「楽しく過ごせる」「もっと交流したい」など、交流を楽しみとする意見が多く挙げられた。

7.【就労移行支援】
事業所での活動が就労に向けた知識の習得や能力の向上に役立っているか

はい 8名 (80%)
どちらともいえない 1名 (10%)
いいえ 1名 (10%)

80%の利用者が「はい」と回答した。「とても役立っている」「いろいろなことが体験できて良い」という肯定的な意見が多かった。一方、「役立たない、これまでの経験が大切」「仕事が(自分にとっては)単純すぎる」などの意見もあった。これまでの就労経験や年齢などそれぞれの状況が異なることが、多様な意見に繋がっていると思われる。

8.【就労移行支援】
職場見学・職場実習等の、事業所外での体験は充実しているか

はい 3名 (30%)
いいえ 1名 (10%)
無回答・非該当 6名 (60%)

60.0%の利用者が無回答・非該当を選択した。利用者の70.0%が1年未満の利用期間であり、「利用開始直後でよくわからない」「仕組みはあるが、詳しいことはまだ先」と捉えていることが影響していると考えられる。

9.【就労移行支援】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか

はい 3名 (30%)
いいえ 1名 (10%)
無回答・非該当 6名 (60%)

60.0%の利用者が無回答・非該当を選択し、問8と同様の結果となった。利用者の70.0%が1年未満の利用期間であることが影響していると推察される。

12.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか

はい 25名 (64%)
どちらともいえない 12名 (31%)
いいえ 2名 (5%)

「はい」が64.1%であり、「普段やっていないことができる」「工夫する方法を身につけられる」「仕事を覚えられる」など、肯定的な意見が挙げられた。一方、「どちらともいえない」との回答が30.8%あり、「一般企業で働くのには距離がある」「自分は今の仕事で満足している」「(自分の状況から)役に立たない」など、一般企業への就職に直結した作業内容ではないという意見、ここでの仕事に満足し次の場所を考えていないという意見など、様々な意見が寄せられた。

13.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか

はい 34名 (87%)
どちらともいえない 2名 (5%)
いいえ 3名 (8%)

「はい」と答えた利用者が87.2%であり、高い評価だった。利用者一人ひとりの仕事を基準に従って評価し、工賃を算出している。その詳細は入所時と毎月の工賃支払日に説明されており、「毎月お話があります」「点数がありわかりやすい」などの感想があった。一部、「説明がわからない」「一つひとつの工賃のしくみは分からない」などの意見もあった。

18.サービス提供にあたって、利用者のプライバシーは守られているか

はい 37名 (76%)
どちらともいえない 9名 (18%)
無回答・非該当 3名 (6%)

75.5%がプライバシー保護ができていると回答した。非該当と答えた利用者からは「秘密がない」「知られたくないことはない」等の意見が聞かれた。また、「そういう話は職員にはしない」という回答もあった。

19.利用者の気持ちは尊重されているか

はい 38名 (78%)
どちらともいえない 9名 (18%)
いいえ 2名 (4%)

77.5%が「はい」と回答している。「親しみやすい」「大切にしてくれている」「よく相談する」「しっかり話を聞いてくれる」などの肯定的意見と、「意見の食い違いがある」「自分の気持ちを抑えつけられる」「対応の違いがある」「頭ごなしに指示をする」などの否定的意見があった。

20.職員の対応は丁寧か

はい 43名 (88%)
どちらともいえない 4名 (8%)
いいえ 2名 (4%)

87.7%の利用者が「はい」と答え高い評価だった。言葉使いについて否定的な意見はなかったが、「人によって対応が違う」という意見が複数あった。

21.個別の目標や計画を作成する際に、利用者の状況や要望を聞かれているか

はい 36名 (73%)
どちらともいえない 9名 (18%)
いいえ 2名 (4%)
無回答・非該当 2名 (4%)

「はい」の回答は、就労移行支援事業所で90.0%、就労継続B型事業所では69.2%とやや開きがあった。就労継続B型事業所では、「いいえ」や「非該当」と答えた方から、「作っていない」「そういう話は聞いていない」との声があった。目標や計画という言葉が十分に伝わっていない可能性や利用開始後まもない利用者がいたことが影響しているものと推察される。

22.【個別の目標や計画について説明を受けた方に】
個別の目標や計画に関しての説明はわかりやすかったか

はい 31名 (78%)
どちらともいえない 6名 (15%)
いいえ 2名 (5%)
無回答・非該当 1名 (3%)

個別の目標や計画について説明を受けた40人に対しての設問であり、「分かりやすかった」という意見が多くあがっていた。「ちょっと難しかった」という声もあった。

23.【過去1年以内に利用を開始し、利用前の説明を受けた方に】
サービス内容や利用方法の説明はわかりやすかったか

はい 14名 (82%)
どちらともいえない 3名 (18%)

過去1年以内に利用開始した20名のうち、利用前の説明を受けたと回答した17名への質問である。「3回話しあった」「説明は分かりやすかった」との意見があった。

24.不満や要望を事業所(施設)に言いやすいか

はい 30名 (61%)
どちらともいえない 11名 (22%)
いいえ 5名 (10%)
無回答・非該当 3名 (6%)

「はい」が61.2%、「どちらともいえない」が18.3%となっている。「いやなことはないし、して欲しいこともない」という意見が8件、「異性の職員だと言いにくい」「誰に言ったらいいかわからない」など、「言いにくい」という意見も5件あった。

25.利用者の不満や要望はきちんと対応されているか

はい 41名 (84%)
どちらともいえない 6名 (12%)
いいえ 2名 (4%)

「はい」が83.6%と高い評価を得た。「仕事の内容を変えてくれた」「提案を取り入れてくれた」「検討してくれてよくなった」など肯定的な意見が多く寄せられた。問24と合わせて、言いにくいが、言ったあとの改善は概ね適切になされている様子が窺われた。「できない時もできないと言ってくれる」との回答もあり、真摯に向き合う姿が推察された。一方、「わかりましたといっても変わっていない」「意見をもっと聞いて欲しい」との意見もあった。

26.第三者委員など外部の苦情窓口にも相談できることを知っているか

はい 21名 (43%)
どちらともいえない 3名 (6%)
いいえ 25名 (51%)

唯一「いいえ」が半数を超えた設問である。第三者委員は来年度に導入を予定しているため、周知はこれからという状況である。現在は法人内の相談窓口を利用者に紹介しており、今後の取り組みに期待したい。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
事業所の独自性、専門性をアピールできる理念づくりを期待する

事業所の理念と方針を検討し、平成22年に5つの基本方針を定めた。基本方針には、施設の機能を最大限に生かし、利用者の権利と主体性を守り、利用者の立場に立って運営すること等が記されている。一方、知的・身体・精神の3障がいを対象とする事業所としての独自性のある取り組みが、理念には反映されていないように感じる。今後、地域に貢献する事業所としてその専門機能と役割を発揮し活動展開を図るためにも、事業所の独自性を明確に表現し、専門性をアピールできる理念の作成と周知に取り組んでほしい。

法人と事業所、それぞれの役割と責任を明確にしてほしい

法人は、勤労者福祉事業・無料職業紹介事業・就労支援事業など、就労関係事業を一括して運営する区の外郭団体であり、法人規模は大きく、組織的基盤は安定している。法人経営層は、多くの事業を統括的に管理・推進し、法人運営に取り組んでいる。一方、事業所経営層は、利用者支援に重点を置き、支援内容の充実を目ざし努力している。職員調査から、法人と事業所、それぞれの経営層の役割と責任が、職員全体には十分に伝わっていない様子が窺われた。事業所の理念・大切にすることを再確認した上で共有し、それぞれの役割を伝えて欲しい。

重要案件を現場職員が利用者と共に考え、解決に導くシステムをつくりたい

事業運営にあたっては、利用者個々の課題への取り組みが中心となり、重要案件の討議・検討は事業所単位でなされていない。しかし、様々な障がいを抱える利用者のニーズに応じるためには具体的に解決しなくてはならない課題も多く、会議を通じて重要案件を検討する仕組みや、役割を決めて取り組むことが必要である。重要案件の討議や方針は、法人としての検討が主となっているように感じたが、利用者の意見を聞く場を設けるなど、現場目線で課題に取り組むことが求められる。

1. 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
理想とする職員像に近づくための取り組みを進めてほしい

事業所は、優しさと厳しさを持ち、利用者に対してはきめ細かい支援ができる職員、また、利用者の立場に立つ職員を理想的な職員像としている。一方、法、規範、倫理に関する研修や周知に関しては、法人の新任研修等はあるものの、事業所独自の取り組みは弱い。職員会議を通じて、福祉職員としての倫理、規範を伝えることや、独自の研修会の開催など、更なる努力を期待したい。さらに、事業者が目指す職員像についても、どうしたら理想とする職員像に近づくことができるのか、具体的なプランの作成を期待する。

事業所の専門性を地域に還元し、地域貢献を進めてほしい

今回の職員調査では、事業所の機能や専門性を地域に還元する取り組みに関して、課題と認識している様子がみられた。しっかりとした基盤を持ち、就労に関する様々な事業を手掛ける法人として、かつ、独自性、専門性を有する事業所として、発揮できる地域貢献の可能性は大きいと思われる。現在、地域にあるスーパーとの連携を模索しているところであり、実現を待ちたい。また、ボランティアの受け入れに関しては、受け入れ要綱を準備しているところである。その冊子の中に、利用者のプライバシーに関する方針を盛り込む予定である。

事業所の特徴を最大限に活かし、関係機関を繋げる役割を認識している

事業所は、知的障害者担当連絡会、障害者就労支援実務者連絡会、区の進路対策連絡会、自立支援協議会などの会議に積極的に参加し、地域ネットワークを広げようとしている。3障がいの利用者に就労に関するサービスを提供する事業所という特性から、障がい分野を網羅する会議に加え、就労関係会議にも幅広く参加できるという利点を最大限に活かしている。障がい種別の枠を超え、地域の関連機関を繋げる中心的役割を担い、区内事業所間のネットワーク強化を図っていく方向で取り組んでいきたいと考えている。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している
  • 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
2. 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている
  • 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
1. 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある
  • 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
  • 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
2. ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している
  • ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
  • ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
  • ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
3. 地域の関係機関との連携を図っている
  • 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
【講評】
苦情解決に関する委員会を設け、苦情解決の仕組みを作っている

法人は「事件・事故調査及び苦情解決等委員会設置規程」を策定し、弁護士・理事・評議員を含む委員3名で構成する委員会で苦情解決にあたる仕組みを作っている。委員会は、苦情の事実関係を把握したうえで原因を調査し、再発防止策を検討する。利用者からの苦情を法人組織として受け止め、解決しようとする姿勢を明らかにしている。また、「利用者権利擁護規程」では、利用者の意見を述べる権利と、利用者が苦情や要望を自由に述べることができるよう配慮する職員の義務を明記している。今後、両規程について一層の周知を図られたい。

利用者の意向を丁寧に受け止めようとしている

外出先やクラブ活動の種類についての利用者アンケートを実施している。外出は、まず、外出するか否かという点から意向確認を始め、その後行き先、現地までの交通手段、現地での食事内容などについて複数の選択肢を準備し、利用者の意向を聞いている。また、家族アンケートも実施している。その他、日々の関わりや、個別支援計画策定のための個別面談での利用者からの意見の聞きとり等から、これまでに掃除マニュアルの見直しや土日の作業への手当の創設などを行ってきた。利用者意向を丁寧に受け止めようとしている。

関係機関や法人内他事業との関わりを深め、多くの情報を収集している

法人の理事・評議員には、区・社会福祉協議会・障害者団体・大学教授・父母の会・民生委員協議会など地域の福祉関係機関の代表者が就任しており、地域の福祉に関する動向や区の方向性について十分な情報を得ることができる。また区が実施する障がい者団体と関係機関との懇談会や地域福祉団体との連絡会にも積極的に参加し、身体・知的・精神の各障がい分野の情報を収集している。さらに法人内障害者就労支援事業やハローワークからも就労に関する情報を得ている。多くの情報を整理・分析し、今後の事業展開に役立てていきたいとしている。

1. 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む)
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
2. 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
  • 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
  • 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
3. 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している
  • 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
  • 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
【講評】
毎年度の事業計画を、区の中期計画と整合性を図りつつ策定している。

法人は、勤労者福祉事業を所管する区の財団法人と区の障害者就労支援を行うセンターを統合する形で設立され、平成23年度に多機能型事業所を開設した。法人は毎年度、区の中期計画との整合性を図りつつ、事業計画を策定している。事業所は法人の組織目標に基づき年間計画表を定め、さらに利用者動向等を勘案しながら月間予定表を作成する。また、法人の計画とは別に事業所の年間組織目標を策定し、具体的な項目別に目標と目標達成のための手順等を明示している。さらに、前年度は事業計画を作成し、分かりやすい言葉で事業所概要と計画をまとめた。

法人独自の中期計画(26~29年度)を策定すべく準備中である。

法人は、平成26年度を初年度とする中期4年計画の策定準備を進めている。計画策定のために理事長と職員との間でトークセッションを開始し、事業所の管理者がメンバーの一員となるプロジェクトチームを立ち上げた。具体的な計画の策定に当たっては、現場の職員や利用者の参加はもとより、3障がいや就労に関する地域支援ネットワークからの意見を積極的に組み入れ、また、3障がいの別なく地域から利用者を受入れ、同時に地域へ利用者の就労受入れを求める事業所の特性を十分に活かしたものとなるよう取り組まれたい。

利用者の安全の確保と向上に計画的に取り組んでいる

バリアフリ-鉄筋コンクリート5階建ての最新の施設設備は、安全確保上優れたものである。また、火災・地震等に備えた避難訓練、防災訓練を消防署と連携して毎月実施し、全職員が救命救急講習を受講している。災害時にも出来るだけ利用者支援を中断しないこと、中断しても出来るだけ早く再開できるよう事業継続計画を策定している。また、事業所内に、災害発生時の応急活動に従事する職員のための食糧、飲料、ヘルメットを備蓄している。感染や事故対策については、今後取り組みを進めたいとしている。

1. 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している
  • 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 年度単位の計画を策定している
  • 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
2. 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している
  • 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
  • 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
  • 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
  • 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
3. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
  • 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
  • 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを図る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
1. 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
  • 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
  • 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
  • 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
  • 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
【講評】
職員のやる気と組織の効率が向上している。

事業開始2年目を迎えて人事異動を行うとともに、職員の事務分担を詳細に明確化した。職員調査では、取り組みに伴って職員一人ひとりの責任感が高まり、相互の協力体制も醸成されたとの評価があり、職員のやる気と組織の効率が向上したと言えよう。また、法人内他部門への異動は4年程度を目途とする、事前に希望を採るなどルール透明化への努力を払っている。職員からは、両事業所間の事務・作業量の均衡化と、それぞれの事業所の特性に応じた適切な人事配置への継続的な配慮について意見があった。

目標シートに基づき職員の人事評価を行っている

職員評価は、職員ごとに設定した目標達成水準と、その取り組み方法を記入した目標シートで行う。結果については、まず本人の評価を、その後、第1次・第2次評価を行ったうえで面談を通してフィードバックし、振り返りと納得を求める手続きをとっている。職員参加で策定した事業所の組織目標を達成するためには、職員一人ひとりに求められる役割はなにか、具体的な目標をどこに設定すればいいのかを自ら考えるような仕組みとなっている。また、評価については、職員評価実施規程に基づき実施している。

専門性の高い研修システムの構築が求められている。

職員に対し外部研修への参加を積極的に奨励した結果、前年に比べ参加者が増加している。定例的な職員会議の他に、毎月就労支援部事務連絡会議を開催し、その席上で外部研修参加者からの報告を行い、研修の成果を職員が共有できるようにしている。昨年の研修は、就労やサービス管理一般に限られたが、今年度に入り、3障がいに対する専門的研修への参加も進んできた。外部研修・OJTを含めた内部研修・自己研修を通じ、サービス提供に必要な専門性を養うため、各段階に応じた個人別研修システムを構築することが求められる。

1. 事業所にとって必要な人材構成にしている
  • 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
  • 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
  • 適材適所の人員配置に取り組んでいる
2. 職員の質の向上に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
  • 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している
  • 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
  • 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
1. 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる
  • 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
  • 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
2. 職員のやる気向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 福利厚生制度の充実に取り組んでいる
1. 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【評語】
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