第三者評価セミナー2008でいただいた質問に対する回答や意見をご紹介します


○ 事前アンケートでいただいた質問に対する回答や意見を、当日、行政説明やパネルディスカッションで取り上げた内容も含めご紹介します。

※第三者評価セミナー2008については、こちらからご覧ください。

Q1 第三者評価を実施する目的は?

A1 (行政説明より)
・ 第三者評価を実施する目的の一つめは「情報提供」である。その意味としては、サービスや施設運営の状況を外部の人に情報提供することによる「事業の透明性の確保」とサービスを選択していくための「利用者への情報提供」の二つがある。
・ 二つめの目的として「サービスの質の向上」がある。利用者調査を通じた利用者の意向把握、また、評価結果だけでなく、評価実施の過程で組織面・運営面での気づきを得ることが可能である。また、他の事業者の評価結果を参考にすることもできる。
・ この二つの目的を達成するためには、評価を受ける際の意思決定や、評価結果をどのように改善につなげていくかについて、管理者層だけでなく職員もかかわって考えていくことが重要である。これらを踏まえ、計画的な受審をしてほしい。

Q2 評価は助言とヒントになっていないとならないと思うが、都ではどのように考えているか?

A2 (行政説明より)
・ 第三者評価の目的の一つに質の向上というのがある。「A、B、C」や「評点のいい、悪い」だけではなく、大切なことはどれだけの気づきを事業者が得られたかということである。
・ 評価機関には、事業者が改善の方向性を見出せるような評価結果、フィードバックにしていただきたい。事業者は、評価結果を受け止めて、リーダー層だけでなく職員全員がそれぞれの立場で考え、アクションを起こすことができるのかが重要だと考える。
・ そのためには、「なぜこういう評点になったのか」「なぜこういった講評になったのか」ということについて事業者と評価機関で納得のいくまでやりとりして、共通の理解をしていただきたい。
 
Q3 補助金は定額である一方、評価に係る費用は評価機関によって異なるので、施設によって不公平ではないか?

A3 (行政説明より)
・ サービス推進費での評価実施の位置づけは、平成19年度から質の向上のための努力実績加算ということで定額としており、評価費用に対する補てんという意味ではない。したがって、実際の評価費用に差があることは、サービス推進費補助の上では差し支えない。
・ 公表される評価結果に加え、各評価機関の工夫による集計・分析方法や報告書の内容など、金額に見合う評価の内容かどうかを考えながら契約してほしい。

Q4 保育所を専門に評価できる機関が少ない。信頼のおける評価機関でないと不安である。

A4 (行政説明より)
・ 評価機関に関する情報収集を積極的にしていただきたい。
・ 契約の前にいろいろお話をしていただき、評価機関で工夫していることを聞きだしてほしい。
・ 実際に来る評価者がどういう人なのか、また、こういう評価者が来ることができるのか等を評価機関に聞いた際の答えも、選択の要素になるだろう。
・ 評価の実施時期にかかわらず、できる限り早目に動いてほしい。

    (パネルディスカッションより)
・ 評価機関が研修に参加するなど、自己努力をしているかということを確認しながら契約するとよい。
・ やはり、評価機関から直接いろいろなこと(手法・料金・評価機関独自のオプション等)を聞くことが重要である。園長会等で複数の評価機関に直接プレゼンをしてもらうのもよいのではないか。
・ 福ナビに掲載されている評価結果報告書のコメントを見て、その表現力を見てみるのもよい。
・ どんな訪問調査をするのか、事前にどんな確認根拠資料を出すのかを確認する。

Q5 評価者によって評価の度合いにムラがあり、厳しい評価を受けることが不安である。

A5(パネルディスカッションより)
・ 園をよくするための第三者評価だということを念頭に、もし評価者に誤解して受け取られた場合があったとしても、園長がしっかりと自分のところの保育の理念と、職員の問題、保護者の問題を整理して評価機関とやりとりすることが必要である。
・ 評価機関としては、保育をよくわかっている者を評価者の一人に加えるとともに、報告書をまとめる過程の中の「合議」によって評価者個人の主観性を排除し、評価者によるムラが出ないよう神経を使っている。

Q6 過去に第三者評価を受審し、マニュアル等の整備に力を入れてきた。パネリストの園では、記録・マニュアル等をどのように現場で役立たせているか?

A6 (パネルディスカッションより)
・ 保育日誌で子ども一人ひとりの日々変わっていく状況を記録して、その情報をすべての職員が把握し、次の支援をする。
・ マニュアルは、規程をつくるプロセス、何のために作っているのかを大切にして作っていくかが重要である。
・ 個人面談の記録をとることによって、職員が、保護者の反応を意識し、保護者から話を聞こうという姿勢に変わってきた。また、自分たちがやっていることに対するチェックができるようになってきた。

Q7 評価機関で評価したものを推進機構で認めない場合があると聞くが、なぜそうなるのか?

A7 (機構より)
提出された評価結果報告書で
 @ 個人が特定されるような表現
 A 公序良俗に反するような表現
 B 明らかな手法違反
 C 空欄などの記載漏れ
 などが認められる場合は評価結果報告書の修正を評価機関に依頼しています。



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