第三者評価セミナー2008
「子どもにとって有意義な第三者評価にするために〜その役割と活用例」を開催しました


 東京都福祉サービス評価推進機構では、第三者評価を実施する事業者が評価結果を活用するための参考となるよう、毎年度セミナーを開催しています。
 今年度は、「子どもにとって有意義な第三者評価にするために〜その役割と活用例」と題し、保育分野をテーマに、1月25日(金)にアミューたちかわ(立川市市民会館)で、2月26日(火)に角筈区民ホール(新宿区立区民ホール)にて開催いたしました。当日は、都内の認可保育所・認証保育所で勤務されている方を中心に、立川会場で155名、新宿会場で146名の皆様に参加いただきました。
 昨年度の実施した第三者評価セミナーに参加された方からの「保育所に絞った話が聞きたい」「具体的な活用方法についてもっと知りたい」という感想や「利用者調査を実施するにあたって不安がある」「サービス推進費との関係について知りたい」といった保育所関係者の皆様からの声を踏まえ、セミナーは第1部で第三者評価の目的や補助金に関する行政説明、第2部で評価結果の活用例や第三者評価へ期待するものというテーマでのパネルディスカッションという二部構成で進行しました。


 第1部では、「福祉サービス第三者評価について」東京都福祉保健局指導監査部指導調整課の田窪和美係長から行政説明があり、その中で、第三者評価の結果を改善に結び付けていくために受審する目的をどのように考えたらよいか、また、サービス推進費の補助要件の中での第三者評価の位置づけなどの話がありました。

 第2部のパネルディスカッションは、コーディネーターに特定非営利活動法人ほいくオーアールジー理事の橋秀司氏を招き、パネリストの財団法人慈愛会 慈愛会保育園園長の佐々木妙子先生、社会福祉法人稲城青葉会 城山保育園園長の城所真人先生、株式会社学研R&C常務取締役で評価者の高橋俊太郎氏から、どうしたら「子どもにとって有意義な」第三者評価になるかというテーマで進めていきました。
 佐々木先生からは、都心部にある乳児保育所として、利用者調査を受けて感じたことや受審のプロセスで苦労したこと、評価結果の活用方法(園内研修、経営改革推進、プロジェクトチーム)についてお話をいただきました。
 城所先生からは、園のミッションを実現するために第三者評価を活用していることやや評価を毎年度受審している中での印象、評価結果の具体的な活用例(延長保育、情報公開、保護者とのやりとり、職員会議、プロジェクトチーム)についてのお話がありました。
 学研R&Cの高橋さんからは、保育園を評価するにあたっての視点や利用者調査などに関する工夫、フィードバックで伝えたいこと、受審する効果について評価機関の立場からのお話いただきました。
 さらに、パネリストの皆さんからは、参加者から事前に寄せられた「実際に、記録やマニュアルはどのように現場で効果的に役立たせているか」「効果的な第三者評価にするためには、どのように評価機関を選べばよいか」といった質問に対し、これから第三者評価を実施する園の参考となる貴重なご意見もいただきました。
 こうしたディスカッションを通じて、受審するにあたっては評価のしくみを理解し、わからないことがあればどんどん評価機関に聞いて、園の取り組みをアピールし、評価結果を活用するよう職員へ働きかけることによって、子どもにとって有意義な第三者評価になるというメッセージが参加者の皆様に送られました。

 終了後のアンケートでは、「評価機関を選ぶことの大切さがわかった」「評価結果を前向きに受け取り、改善に取り組んでいきたい」といった声をあがり、立川会場では95%の方が、新宿会場では85%の方からセミナーに参加して満足したという感想をいただきました。「さらに具体的な評価結果の活用例が聞きたい」「評価者の生の声をもっと聞きたい」といったご意見を参考に、今後もこのようなセミナーを積極的に企画、実施していきたいと考えております。

※第三者評価セミナー2008でいただいた質問に対する回答や意見について、こちらからご覧ください。


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