評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和5年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ港南保育園
事業所所在地
東京都港区港南4丁目1番8号
リバージュ品川2階
事業所電話番号
03-3450-6130

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) 1)大人が「豊かな心を持った輝いた大人を魅せる」ことを約束し、実践により子どもたちに希望を持たせる
2)子どもを中心に、家庭や地域との信頼関係を築き、環境を通して人や物との関りを大切にする
3)子どもの目線で豊かな愛情を持ち、一人ひとりの気持ちを大切にした人権・自主性を尊重した保育
4)子どもの安全と安心を基本とし、自ら伸びる力を大切にし、成長と個性に応じた多様性のある保育実践
5)互いの違いを認め合い、尊重し協力し合うことができる「豊かに生きる力」を育てる 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 職員同士で話し合える環境を整えるとともに、様々なツールの活用で情報共有できる仕組みもあり、働きやすい職場づくりにつながっています
  •  施設長は何よりも話しやすい環境をつくることを大切に園の運営を行っています。メールや連絡ノートで職員の意見を聞く仕組みを作るだけでなく、常に職員の表情を観察し、施設長もクラス会議には必ず出席するなど、常にコミュニケーションを育む努力を怠っていません。施設長自らが「保育の取り組み方について、分からないことや不安なことがある時はひとりで悩まず、自ら発信し解決する姿勢が見られるようになった」と評価しているように、風通しの良い環境が保育の質の向上及び職員のスキルアップにもつながっています。
  • 施設長は「子どもへの言葉かけ」や、体づくりを意識して食育に取り組むなど、明確でわかりやすい視点でリーダーシップを発揮しています
  •  施設長は中・長期計画を踏まえて園の単年度計画を策定していますが、その中で「子どもへの言葉かけ」と「食育への取り組み」を柱に園の活動をリードしています。「子どもへの言葉かけ」は保育の質の向上につながる活動であり、子どもの成長及び発達にどのような関係があるかを検証するものです。また、食育は食べる楽しみを伝え、野菜に触れ「食」への興味を引き出す試みを行い、年間を通して「食育計画」に取り組んでおり、体力づくりへの意識向上にもつなげています。明快なテーマを設定し、保育の可能性を広げる取り組みが新鮮です。
  • 子どもをよく見て意欲を受け止め、自主性を大切にした保育があります
  •  子どもの自主性を大切にした保育実践をしています。子どもをよく見たていねいな保育に努めており、特に0~2歳児は担当制保育で、生活面では決まった職員との関わりで信頼関係が築かれています。また、「やりたい」気持ちを受け止める保育実践であり、例えば5歳児では新聞紙遊びでドレス作りをしていると「ファッションショーをやりたい」との声があがり、牛乳パックでランウェイを作り、司会を決め、他のクラスを招待しショーを実現させています。自分たちで主体的に遊びを発展させ準備を進め、個々が役割を果たせるよう、職員は支援しています。
さらなる改善が望まれる点
  • キャリアパスは職員にも周知されていますが、人材育成の成果を職員不足解消へのステップとすることが期待されます
  •  キャリアパスが明確にされ、それを踏まえた研修への制度も整っており、人材育成に関する道筋は整えられています。ただ、今回の第三者評価の職員自己評価結果でも人材不足による課題が指摘されていますが、人材不足は一事業所というよりも保育事業全般の大きな課題であり、その解決の道筋は明確ではありません。園の様子をライブ配信するなど、人材確保に向けた独自の取り組みを今後も継続するとともに、キャリアパスをはじめ整った人材育成計画の成果を生かして個々の職員のスキルアップにつなげ、職員不足解消へのステップとすることを期待します。
  • 話し合いを重要視している中で、コミュニケーションの基本ともなる会議体及びその位置づけを明確にすることが期待されます
  •  施設長は職員とのコミュニケーションを深め、気軽に話し合い、意思疎通ができる環境づくりに努めていますが、それぞれのランクに応じた会議体及びその位置づけが明確ではありません。例えば園全体の課題を伝達し、話し合う会議及びリーダー層が問題点を協議する会議、日ごろの保育活動について話し合うクラス単位での会議など、会議の目的を明確にするとともに、事案決定のプロセスを明示することで、さらに園運営の透明性が高まり、コミュニケーションの円滑化につながることが期待されます。
  • 職員同士が研鑽を重ね、実践に生かしていますが、今後は書類作成の簡潔化を図り、さらなる職員間の語り合いや対話時間の捻出に期待します
  •  個々の成長に合わせ、職員はていねいな関わりや子どもの気持ちや行動に寄り添った言葉がけの実践をして、保護者の安心した子育てに向けても数々の取り組みをしています。さらに、職員同士では向上心を持った挑戦も見られ、研鑽も重ねたり業務の助け合いもしたりする工夫もあります。ただ、その多くの業務遂行の中では、子どもの状況を記載する書類に重複した作成などがあるため、再度、書類の目的を精査し、業務の省力化に向けていく検討も必要とされます。そして、その結果、さらに語り合いや対話の時間を捻出していくことに期待します。

事業者が特に力を入れている取り組み

  保育者が安心して子どもたちに向き合えるよう、危機管理体制の充実を図っています
 従来の事故報告書及びヒヤリハットを改めて検証し、危機管理体制の見直しを行いました。当事者だけの事案とするのではなく、職員会議などで原因を分析して意見を出し合い、全員で改善策について話し合いを行いました。その結果、危機管理意識の向上が見られ、ヒヤリハットをその日の昼礼で共有するなど、迅速な対応を行えるようになりました。消防署に出向いてAEDによる救急処置を学ぶなど、迅速に危機に対応できるスキルも身についています。遊具の使い方のルールをイラストなどを使って教え、子どもたちの危機意識の向上にも取り組んでいます。
  子どもの気持ちに寄り添い、心を大切にした言葉がけとなるような取り組みがあります
 職員は子どもを尊重した言葉がけが自然にできるよう努めています。日常の温かな保育に加え、マニュアルを年2回読み合せし、子どもの気持ちを大切にした保育についてさらに確認しています。そのうえで、自身の事例も含め子どもの気持ちに添えなかった言葉がけについて匿名で付箋に書き出し、職員会議などでその言葉の言い換えを考え、職員間の気付きにつなげています。また、「子どもの心を大切にする言葉がけ」をテーマにワークシートに様々な場面や次の活動への意欲につながる言葉がけをクラスで考え記載し、実践に生かす取り組みを行っています。
  子どもの姿や園の取り組みについて、保護者に確実に伝わるよう多様な工夫をしています
 保護者に子どもの姿や園の取り組みがきちんと伝わるように支援しています。クラスの活動や子どもの様子を毎月可視化し写真を多く用いてわかりやすいように伝える他、「にっこりほっこり」ボードを設け個々の育ちを簡潔に書き出し掲示もしています。そして、園からの大事なお知らせの掲示には「見ましたスタンプ」を各保護者に押してもらい、伝わっていることを確認する工夫をしています。また、保育参観では、子どもの遊び体験の他、プールの片付けもしてもらうことで、園の生活環境と職員の仕事内容の理解にもつなげるよう取り組んでいます。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象: 保育園を利用している58世帯を対象に調査を実施しました。在園児は76名で、兄弟姉妹が同園に通う世帯は年齢の一番低い子どもについて回答してもらいました。
  • 調査方法:アンケート方式  
     アンケート調査は、Webアンケートシステムを使用し、無記名方式で行いました。案内は施設を通じて利用者へ配付し、集計は評価機関が行いました。調査結果は選択回答だけでなく、記述式の回答についても匿名性に配慮してまとめ、施設に報告しました。
  • 利用者総数: 76人
  • 利用者家族総数(世帯): 58世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 58人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 15人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 25.9%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
15/76
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
100%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
100%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
100%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
87%
どちらともいえない
13%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
100%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
93%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
100%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
93%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
100%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
93%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:7%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
87%
どちらともいえない
13%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
73%
どちらともいえない
13%
無回答・非該当
13%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
93%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
93%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
93%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
100%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
60%
どちらともいえない
20%
いいえ
20%

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