評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和5年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ西馬込園
事業所所在地
東京都大田区南馬込5丁目30番2号
フェリスカワハラ1階
事業所電話番号
03-3773-0505

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) 1)【企業理念】「子ども達の未来のために」
2)【保育理念】豊かに生きる力を育てる
3)【保育目標】思いやりのある子 明るく元気で素直な子
4)【保育方針】全力で楽しむ保育・子どもに寄り添う保育・垣根を越えたチーム保育
5) 子どもを中心とした保育の実践を最も大切にしています。
 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 中期計画では、園が福祉の人材育成を担っていくことを明確にしています
  •  2018年から2023年までの6年間の中期計画では、地域とともにある園として、卒園後も気軽に立ち寄れる場所となり、自分が育ってきた環境に愛着をもって、自己肯定感の継続した育ちにつなげていくことを目的にしています。卒園生には運動会等の行事のボランティアをしてもらう他、夏休みには保育体験に来てもらっています。将来的には園でのアルバイトや、さらには保育士を職業選択の一つとすることを計画の中で想定しています。卒園生を園がある地域の一員としてとらえるとともに、園が福祉の人材育成を担うことを明確にしています。
  • 地域の野菜畑や近隣学校施設など地域の数々の社会資源が園の保育に生かされています
  •  職員の役割分担は、施設長、主任、リーダー層が本人の意向も踏まえて決めることにしていて、年度当初には施設長が各職員に対して職務の内容について説明するとともに、経営層の役割についても職員に伝えています。特に施設長は、施設長会や地域の保幼小連絡会議などへの出席の他、園児の保育活動のための野菜畑や近隣学校施設の利用、子どもたちの各種体験のための講師の確保、訪問交流するための高齢者施設の開拓など、地域との交流を積極的に行っています。これによって地域の情報を収集し、数々の社会資源が保育に生かされています。
  • 子どもへも大人同士も肯定的な言葉を大事にして、相手への言葉がけを意識し思いやりにあふれた園生活に向けた保育実践に取り組んでいます
  •  「ありがとう」「ごめんなさい」と言える関係作りを大切にし職種を越えた分け隔てのない職場の風土を構築しています。そのうえで、子どもたちにも「ふわふわことばと、ちくちくことば」を考える機会を持っています。特に、看護師は「ことだま」として、肯定的な言葉は「プラスのエネルギーが働く」ことをこれからの人生の中で大切なことの一つとして感じてほしいと子どもたちに伝えています。そして、「優しくされていないと、優しくなれない」と、まずは職員同士が互いに優しくし合い、その温かな心で思いやりを持つよう園全体で取り組んでいます。
さらなる改善が望まれる点
  • 職員別育成計画では研修以外の手段や目標をより具体的に示すと、さらにわかりやすくなるでしょう
  •  長期的な展望(キャリアパス)は、「成長支援制度」としてまとめられて職員に配付しています。法人として求めるスキルや能力を明確にし、職種ごとに6段階のグレードが設けられていて、職責・組織力、専門技術能力が一覧表にまとめられています。またグレードに応じた年間の職員研修受講計画が作成されています。ここでグレードごとに求められている目標を達成するための、個人別の単年度での育成目標や研修以外での育成手段についても明記し、年度当初に各職員に示されると、より目標が具体的になってわかりやすいものになるでしょう。
  • 園の専門職による子育てに関する情報を、地域に向けてさらに発信してはいかがでしょう
  •  園から地域の子育て家庭への発信としては、特にコロナ禍で園に招くことができなかったこともあり、法人の運営するホームページが主なものとなります。園には保育士の他、看護師や栄養士など、子育てに関わる専門職が在籍しており、利用者には園だよりや保健だより、献立表などによって情報提供がなされています。こうした情報は子育て家庭にとっても必要なものであるため、地域の中の園の役割として、地域に向けて発信してはいかがでしょうか。こうしたお便りを個人情報に配慮しながら、道路側に貼り出すのも方法の一つでしょう。
  • ICTを活用し、記録物の省力化に向けた検討をしていくよう期待します
  •  全体的な計画を踏まえて各指導計画や個別計画、日誌、個別日誌を記載し、評価・反省も行い次の計画に生かしています。さらに、連絡帳の他、各クラスで日々「保育レポート」を作成し、写真も交えて保育内容とともに子どもたちの育ちを保護者へ掲示しています。ていねいに書類作成を行っていますが、例えば、保育の同じ内容でも、園記録様式と保護者用との2通りの書き方をしており、重複が見られます。ICTを活用して記録物の省力化に向けた検討を積極的に行い、情報共有の時間を増やし、楽しく保育準備に向かえるよう期待します。

事業者が特に力を入れている取り組み

  子どもたちの将来を見据えた中期計画を基にして、単年度の活動を計画しています
 当園では、子どもたちの一番身近な大人が輝いている姿を見せることを大切にしています。2022年に開園10周年を迎えるにあたって、「#推し活」をキャッチフレーズとして掲げ、職員や地域の人それぞれが取り組んでいる趣味活動等を子どもたちに話したり、体験してもらったりする活動を計画しました。習字、水墨画、SDGs、犬、足湯、花育などをテーマに8回にわたって実施しました。特に水墨画は、地域の人を講師に招いて5歳児クラスで体験しましたが、この時の作品が国際的に有名な美術館で展示されることになり貴重な体験になりました。

  一人ひとりへのていねいな保育と、異年齢での関わりを大切にした取り組みをしています
 子ども一人ひとりの声を聞き、個々に応じた配慮を行うとともに、子ども同士が育ち合える環境を提供しています。子どもの言葉を大切に耳を傾け必要としていることを模索し、職員間でも情報共有をしており、園全体がチームとなり育ちを見守っています。さらに、3~5歳児には異年齢で関われる室内環境や、行事などを中心とした年間計画を作成し、縦割りで活動する機会も設けています。職員に温かく見守られている安心感から、異年齢でのさまざまな経験や刺激を受ける中で、憧れたりお世話をしようとする感情が芽生え、優しさもはぐくまれています。
  子どもが地域に積極的に出て、自分の育つ地域に愛着を持てる取り組みを重ねています
 地域交流を通して、子どもたちが自分の育つ地域に愛着を持てるよう取り組んでいます。近隣の高齢者施設では歌や劇を披露し喜んでもらい、地域の農業関係の組合組織からは、花や野菜の栽培に誘ってもらっています。畑の草むしりや収穫体験で交流のある方々とも親しみ、手紙や公園のゴミ拾いという形で感謝を伝える気持ちを表現しています。また、卒園児の保育体験では、卒園児が自らの成長を確認でき、在園児は憧れのまなざしを持ちます。子どもなりにコミュニティを感じ忘れられない経験となるよう取り組んでいます。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象: 保育園を利用している59世帯を対象に調査を実施しました。在園児は66名で、兄弟姉妹が同園に通う世帯は年齢の一番低い子どもについて回答してもらいました。
  • 調査方法:アンケート方式  
     アンケート調査は、Webアンケートシステムを使用し、無記名方式で行いました。案内は施設を通じて利用者へ配付し、集計は評価機関が行いました。調査結果は選択回答だけでなく、記述式の回答についても匿名性に配慮してまとめ、施設に報告しました。
  • 利用者総数: 66人
  • 利用者家族総数(世帯): 59世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 59人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 27人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 45.8%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
27/66
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
96%
 
どちらともいえない:4%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
93%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
96%
 
どちらともいえない:4%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
78%
どちらともいえない
22%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
52%
どちらともいえない
30%
いいえ
11%
 
無回答・非該当:7%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
67%
どちらともいえない
30%
 
いいえ:4%  
無回答・非該当:0%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
67%
どちらともいえない
30%
 
いいえ:4%  
無回答・非該当:0%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
85%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:7%  
無回答・非該当:0%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
93%
 
どちらともいえない:4%  
いいえ:4%  
無回答・非該当:0%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
81%
どちらともいえない
15%
 
いいえ:4%  
無回答・非該当:0%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
78%
どちらともいえない
22%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
48%
どちらともいえない
30%
無回答・非該当
19%
 
いいえ:4%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
93%
 
どちらともいえない:4%  
いいえ:4%  
無回答・非該当:0%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
70%
どちらともいえない
22%
 
いいえ:4%  
無回答・非該当:4%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
93%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
48%
どちらともいえない
33%
無回答・非該当
15%
 
いいえ:4%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
26%
どちらともいえない
37%
いいえ
26%
無回答・非該当
11%

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