評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和5年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ船堀園
事業所所在地
東京都江戸川区船堀4丁目8番11号
事業所電話番号
03-6808-2522

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) 理念
 企業理念の『子ども達の未来のために』を常に考えながら保育している
ビジョン
 船堀園の保育ビジョンの『子ども達に常に丁寧な保育』をすることを心掛けている
リーダーシップ
 リーダー層がいることにより職員の団結と自信、安心して保育する環境を作る
使命
 笑顔でいることで子どもたちが楽しく安心して生活できるよう守っていくことが使命 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 保育室の環境を整え、自分で玩具等を選んでじっくりと集中して遊び込めるようにすることで、子どもたちの興味や関心を引き出している
  • 保育室の棚には子どもの手の届く高さに玩具を用意し、遊びたいものを自ら選んで取り出すことができるようにしており、遊んだ後は自分で片づけられるよう、棚に玩具の写真を貼るなどの工夫をしている。また集中して遊び込めるよう、棚や敷物で遊びのコーナーを作り、活動の様子を見ながら配置等を拡大・縮小または入れ替えるなど、適宜見直しを図っている。乳児クラスでも時期や子どもの発達に応じ、棚の低い場所に玩具を置き、子どもが引っ張って出せるようにするなど、身体機能や興味の育ちに応じて主体的に活動できるよう、環境の工夫に努めている。
  • 子どもたちの興味や関心・好きなこと等を展開図で可視化し、多様な活動や学びの機会につなげることで成長を促している
  • 日々の生活の中で子どもたちから発せられた興味のあることや好きなことを、展開図「ウェブ」を用いて可視化し、さまざまな活動に展開させている。活動内容はその年の子どもに応じ、虫や魚、世界・宇宙など多様な分野に広がっており、展開されたテーマについて制作活動や調べ学習を行っている。また一人ひとりが調べてきたことを皆の前で発表したり、テーマに基づいて保育室の環境を整えたりするなど、活動を通じて多方面への興味を引き出し、成長を促しており、それらの取組やテーマは、運動会の種目や発表会で行う劇の台本などにも反映されている。
  • 保育者と看護師との連携のもと保健指導や安全教育を行い、子どもたちに自分の身体や健康を守るための知識や所作を伝えている
  • 子どもたちの衛生感覚を育めるよう、排せつや口拭き、着替えの援助では、清潔になる心地よさを言葉を用いて伝え、日々の保育の中でも、咳エチケットや排便時の処理の仕方等を教えている。看護師による手洗い指導では、方法だけでなく、必要性や場面なども伝えるほか、プライベートゾーンに関する知識とともに、自分や友達の身体を大切にすることを伝えている。子どもがケガをした時には話し合いの場を設け、より主体的に安全を意識できるようにするほか、避難訓練では、標語を使いながら、身を守るために必要な行動や姿勢を伝えている。
さらなる改善が望まれる点
  • 組織の活力を高め、注力する保育への理解と信頼を確かなものとすべく、まずは経営層が思いを揃え、現場への発信と支援に努められたい
  • 職員自己評価では、組織の同僚性や現場の負担感抑制などに課題が示唆されており、経営層もそれを真摯に受けとめ、認識の共有に引き続き努める意向である。また、園が注力する乳児の担当制や幼児の「ウェブ保育」について、組織全体で目的を共有し、実践を通じて子どもの育ちを実感する経験を重ねてゆくことも課題と考えている。現場が思いを揃え、信念を持って保育に取り組むことは、子どもの成長をより豊かにし、それを保護者に伝える言葉にも力を与えるだろう。まずは経営層間で共通理解を深め、現場へのたゆまぬ発信と丁寧な支援を続けられたい。
  • 日々の「活動報告」を、保育実践の記録として活用したり、保護者や見学者への発信媒体として再利用するための工夫の検討を期待したい
  • 写真にコメントを付した「活動報告」を毎日作成しており、その数は、年間に換算すると1,500件を超えている。この報告は、活動の内容や子どもの様子を保護者に伝えるだけのものではなく、活用方法によっては、園の特色として取り組む、子どもの興味の広がりを大切にする「ウェブ保育」の実践の記録としての性質も有していると考えられる。検索性を高めることで、園の保育の強みや醍醐味を職員で再認識したり、保護者や見学者に伝えたりする素材としての再活用にも有用であると思われ、実施可能な蓄積と整理の工夫を検討することも一考されたい。
  • 社会資源としての園の機能の発揮や、子どもたちの社会性や視野を豊かにすることを目的に、地域との交流をより深めたいと考えている
  • 子育て支援等を通じた地域貢献は、見学受け入れ時の相談対応のみにとどまる状況が続いている。感染対策が緩和され、外来者を園に招き入れることも可能となっており、まずは園内の体制を整えたうえで、保育施設としての福祉機能を果たす意味から、園の資源を活用した貢献のあり方を今後検討することも期待したい。また、子どもたちが地域と関わり、社会性や視野を広げてゆく取組も、年長児の就学に向けた他園児との交流をはじめ、幼児を中心に活性化させたいと考えている。可能な取組や活用できる社会資源等を検討し、中・長期的な視点で進められたい。

事業者が特に力を入れている取り組み

  「GK保育」などの手引書類を整えるほか、基本的な手順や決まりの共有に努めている
系列園共通の保育実践の手引書である「GK保育」や「保育者実践ガイドブック」は、入職時に全職員に配付し、「危機管理マニュアル」や公的なガイドライン、マニュアル集は事務所に備え置き、いつでも確認可能な状態となっている。また掃除の仕方などの園独自のマニュアルを、利用が想定される場所に用意するほか、嘔吐処理や不審者訓練等の実技研修も実施している。日々の会議においても、タブレットの使い方や水遊び・異年齢交流の実施に向けた注意事項など、さまざまな確認を行っており、昼礼ではヒヤリハット事例の共有の時間も設けている。
  担当制の取組や会議等による子どもの状況等の共有により、細やかな援助につなげている
0~2歳児クラスでは、一人ひとりに対して主に関わる職員を緩やかに決める担当制を採り入れ、食事や着替えなどの個々の育ちに応じた援助ができるようにするほか、担当の職員との愛着を形成したうえで、ほかの職員へと関わりを広げられるようにするなど、人間関係の基礎を育めるようにしている。全体会議や乳児・幼児会議、リーダー会議などでは、クラスの様子や保育活動、個々の状況や育ち、家庭での取組や意向などを積極的に報告・共有しているほか、保育計画の振り返りや集団生活での個々の関わりの検討を行い、細やかな援助の実施につなげている。
  食への興味を促すため、さまざまな食育活動や工夫を採り入れている
3色食品群に関する子どもたちへの説明では、食べ物が身体に入った時の働きを、紙人形やイラストを用いたり、食べ物を列車に見立てたりするなど、わかりやすく伝えている。またクッキング活動では、給食やおやつのメニューのうち、あまり人気が出なかった食材等を採り入れ、自分で作ったものを自分で食すことから、食経験の充実を図っている。箱に入った野菜に触って名前を当てるクイズや、野菜の断面を示し、種があることや野菜の形などを説明するほか、野菜をテーマとしたビンゴゲームなども行うなど、食への興味を促すさまざまな取組を行っている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査開始時点での当園の利用世帯72(在籍児童数89)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
  • 調査方法:アンケート方式  
    調査票及び調査項目は共通評価項目に準拠した。
    ウェブアンケート形態により実施し、回収は保護者から評価機関への直接電送(外国語世帯のみ調査票の直接郵送)にて行った。
    結果は選択式・自由記述とも園に報告し、自由意見には回答者の匿名性に配慮した処理を適宜行った。
  • 利用者総数: 89人
  • 利用者家族総数(世帯): 72世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 72人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 29人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 40.3%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
29/89
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
97%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
97%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
93%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
86%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
76%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:10%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
76%
どちらともいえない
21%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
83%
どちらともいえない
17%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
69%
どちらともいえない
24%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:3%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
97%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
90%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
83%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:7%  
無回答・非該当:0%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
79%
どちらともいえない
14%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:7%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
79%
どちらともいえない
17%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
79%
どちらともいえない
17%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
76%
どちらともいえない
21%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
72%
どちらともいえない
14%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:10%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
38%
どちらともいえない
21%
いいえ
17%
無回答・非該当
24%

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