園長自らが姿勢を見せるなど、現場や会議において職員の指導にあたっている登降園時には、園長が保護者と挨拶を交わすだけでなく、組織内で共有を図った子どもの様子をもとに、当日の子どもの様子を報告し、保護者対応の姿勢を職員に見せている。会議の議事録が読んで正しく伝わるよう、または理由がわかるよう、赤線を引いて修正して議事録の書き方を職員に伝えている。また会議では、若手の職員が考え、意見を発信することを大切にしており、不適切保育をテーマにした会議では、挙げられた抽象的な事例について職員の意見を求めている。全職員が漏れなく回覧物に目を通せるよう、園長が工夫をしている。
子どもの成長を踏まえて室内の保育環境を工夫し、遊びをより豊かにしている発達評価や職員間の情報共有を通じて、子どもの興味や発達の状態を把握し、室内環境の工夫につなげている。遊びごとにコーナーを分けて遊び込めるようにするほか、各コーナーに配置する玩具は、指先の巧緻性を高めるもの・操作や視覚的な変化を楽しむもの・見立て遊びや構成遊びなど、さまざまな要素の遊びを用意しており、必要に応じて手作りのオリジナル玩具も用いている。また発達や関心の状況を踏まえ、玩具の種類やコーナー配置の見直しを適宜実施し、子どもが落ち着けるよう天蓋を施した絵本コーナーや、粗大運動を行う空間も確保している。
保護者に寄り添った支援に向け、日々のコミュニケーションに園全体で取り組んでいる保護者の思いに寄り添い、子育てを一緒に考えていくことを大切にしており、登降園時の保護者との挨拶や対話を心がけている。保護者の理解と協力が得られるよう、園運営の考えを伝えるとともに、日々の保護者との対話を通じ、察知した個別の事情に応じた支援に努めている。見学をせずに入園した家庭には、面談時にわが子が入るクラスの説明をしている。園全体で子どもを保育することも大切にしており、組織内での情報共有を図りながら、園長を含む各職員がその日の子どもの様子を保護者に伝え、安心につなげられるようしている。