評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和5年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ千早園
事業所所在地
東京都豊島区千早3丁目45番11号
事業所電話番号
03-5926-6506

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) ・子ども達の未来のために
・豊かに生きる力を育む
・毎日を楽しんで目を輝かせる子
・子どもの気持ちに寄り添う
・笑顔がうまれる環境づくり 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 小規模の園ならではの特性を活かし、すべての子どもの状況をすべての職員が把握できるよう努め、細やかな援助につなげている
  • 0~2歳児までが過ごす、定員30名の小規模園の特性を活かし、組織全体で子ども一人ひとりの成長や健康等の状況の把握に努めており、個人別の指導計画を策定し、援助に活かしている。原則毎日クラス会議を実施して、保育や子どもの様子を振り返るほか、毎月の職員会議においても、子どもの姿やカリキュラムの内容を共有している。また生活習慣の獲得への援助や食事の介助、生活リズムを踏まえた食事の時間への配慮や休息の確保など、日々の保育のさまざまな場面においても、個々の発達段階や特性・体質に即した細やかな援助・配慮に努めている。
  • 日々の意欲的な戸外活動が子どもたちの感性を豊かに育み、規範意識や安全への関心などの基礎を培う機会にもなっている
  • 好天時には意欲的に戸外活動に出かけ、さまざまな体験ができるようにしている。公園への散歩では、車や標識などの社会事象のほか、さまざまな自然物に出会っており、保育者は子どもの気づきや感じた不思議への応答的なやり取りを大切にし、鳥の囀りや雲の形、風の感触、花の色などに気づけるよう働きかけている。公園では自然物の収集や見立て遊びに興じるほか、身体を存分に動かしたり、簡単なルールのある遊びを楽しんだりしている。また戸外での活動を通じて、交通ルールや公の場での約束事のほか、安全のために注意すべきことを学んでいる。
  • 子どもたちの表現力や想像・創造力を育む活動が、さまざまな取組を通じて行われている
  • 保育室には、子どもの発達や関心を踏まえた玩具を用意しており、イメージをふくらませながら、再現や見立ての遊びを楽しんでいる。2歳児クラスになり、言葉の数が増え、人との関わり方や遊び方に変化が見られ、遊びの中のルールや役割を理解できるようになってくる頃には、日頃のごっこ遊びを発展させた劇遊びや、ルールのある遊びを採り入れている。また季節の制作や感触遊びを通じて、さまざまな素材を体験し、歌やダンスなどの音楽表現や、形態模写などの身体表現を楽しむ時間も設けるなど、表現力や創造力の伸長を促す活動が多彩に行われている。
さらなる改善が望まれる点
  • 活発に取り組まれる室内環境の工夫をはじめ、現場の創造的な取組を組織として共有し、継承してゆく仕組みづくりを期待したい
  • 各保育室では、子どものその時々の発達段階や興味・意欲の推移などを考慮し、室内のレイアウトや設置する玩具・絵本等の変更、さまざまな手作りの玩具・備品など、環境構成の充実が図られている。一方でそれは保育や子どもの発達への理解、それを環境に活かす創造性など、保育者個々の能力に依存するところも大きく、そうした知見を共有化するとともに、継承可能な知的財産としてゆくことが課題となっている。写真や映像を活用した可視化、工夫に込められた意図等の記録など、現場の創造的な取組を園の仕組みや文化としてゆく工夫を期待したい。
  • 社会の子育て環境の変化を踏まえ、地域に向けた園の専門機能の充実を図り、「選ばれる」園としての自園の価値も高めたいと考えている
  • 経営層は、近年の社会情勢から、仕事と生活に追われ、わが子に深いまなざしを向ける心のゆとりを持ちづらくなっている保護者が増えているとの印象を持っている。そうした中で、それぞれの家庭に寄り添った支援を、在園・地域の別なく行うべく、栄養士・看護師の専門性を活かした育児の知見の提供をはじめ、企画の検討を始めている。それは今後の競争激化に対応し、「選ばれる」園であり続けるために、訴求力を高めてゆくうえでも重要な取組となろう。実施に向けた人的体制の充実などの整えるべき前提条件を含め、中・長期的な課題として進められたい。
  • 種々の事例を、日常の安全や現場の危険の察知・予測の力の向上により活かすために、クラス間の情報共有を深めることが期待される
  • ヒヤリハットの収集と共有に注力し、事例の活発な把握と、その記録の供覧がなされており、受診に至ったケガも同様に取り組み、軽微なケガについてはそれぞれの発生クラス内での共有と検討を行っている。子どもの主体的な活動の保障と安全確保の両立という、保育の実践において園が目指すリスク管理の観点では、ケガ・ヒヤリハットの別を問わず、事例の重要性に応じ、クラスの枠を超えてより詳細に共有することも有意義かと思われる。事例を用いた学びをより深め、個々の子どもの特性や発達段階ごとの事故リスクの共有などに活かすことを一考されたい。

事業者が特に力を入れている取り組み

  園長自らが姿勢を見せるなど、現場や会議において職員の指導にあたっている
登降園時には、園長が保護者と挨拶を交わすだけでなく、組織内で共有を図った子どもの様子をもとに、当日の子どもの様子を報告し、保護者対応の姿勢を職員に見せている。会議の議事録が読んで正しく伝わるよう、または理由がわかるよう、赤線を引いて修正して議事録の書き方を職員に伝えている。また会議では、若手の職員が考え、意見を発信することを大切にしており、不適切保育をテーマにした会議では、挙げられた抽象的な事例について職員の意見を求めている。全職員が漏れなく回覧物に目を通せるよう、園長が工夫をしている。
  子どもの成長を踏まえて室内の保育環境を工夫し、遊びをより豊かにしている
発達評価や職員間の情報共有を通じて、子どもの興味や発達の状態を把握し、室内環境の工夫につなげている。遊びごとにコーナーを分けて遊び込めるようにするほか、各コーナーに配置する玩具は、指先の巧緻性を高めるもの・操作や視覚的な変化を楽しむもの・見立て遊びや構成遊びなど、さまざまな要素の遊びを用意しており、必要に応じて手作りのオリジナル玩具も用いている。また発達や関心の状況を踏まえ、玩具の種類やコーナー配置の見直しを適宜実施し、子どもが落ち着けるよう天蓋を施した絵本コーナーや、粗大運動を行う空間も確保している。
  保護者に寄り添った支援に向け、日々のコミュニケーションに園全体で取り組んでいる
保護者の思いに寄り添い、子育てを一緒に考えていくことを大切にしており、登降園時の保護者との挨拶や対話を心がけている。保護者の理解と協力が得られるよう、園運営の考えを伝えるとともに、日々の保護者との対話を通じ、察知した個別の事情に応じた支援に努めている。見学をせずに入園した家庭には、面談時にわが子が入るクラスの説明をしている。園全体で子どもを保育することも大切にしており、組織内での情報共有を図りながら、園長を含む各職員がその日の子どもの様子を保護者に伝え、安心につなげられるようしている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査開始時点での当園の利用世帯26(在籍児童数27)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
  • 調査方法:アンケート方式  
    調査票及び調査項目は共通評価項目に準拠した。
    ウェブアンケート形態により実施し、回収は保護者から評価機関への直接電送(外国語世帯のみ調査票の直接郵送)にて行った。
    結果は選択式・自由記述とも園に報告し、自由意見には回答者の匿名性に配慮した処理を適宜行った。
  • 利用者総数: 27人
  • 利用者家族総数(世帯): 26世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 26人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 9人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 34.6%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
9/27
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
100%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
100%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
89%
どちらともいえない
11%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
89%
どちらともいえない
11%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
100%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
89%
どちらともいえない
11%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
89%
いいえ
11%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
89%
いいえ
11%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
100%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
89%
どちらともいえない
11%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
89%
どちらともいえない
11%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
78%
どちらともいえない
11%
無回答・非該当
11%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
100%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
89%
どちらともいえない
11%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
100%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
78%
どちらともいえない
11%
いいえ
11%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
44%
どちらともいえない
22%
いいえ
22%
無回答・非該当
11%

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