評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和5年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ愛住町園
事業所所在地
東京都新宿区愛住町6番
事業所電話番号
03-6380-6798

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) ・豊かに生きる力を育てる。という考えを「自立」と「貢献」の二つの柱として保育している。
・子どもの自主性を大切にした保育。
・子どもの人権を大切にした保育。
・保育士、看護師、栄養士、保護者、地域みんなでする保育。
・安心と安全に守られた保育施設であること。 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 子どもたちが自発的に遊びに取り組める環境の中で、さまざまな年齢や個性を尊重し、見守ることができるよう支援を行っている
  • 0・1歳児は活動内容や時間に応じて異年齢で過ごし、保育者は遊びを通してふれ合う姿を見守りながら援助している。遊びの見通しがつくように、棚には玩具の写真を貼り、遊びを終えた子どもが片づけまで行えた際には、共感して、喜び合うなどの関わりに努めている。また子どもの興味を把握し環境を整えることで、自発的に遊びに取り組めるようにしている。特別な配慮を要する場面では、個性の尊重と理解につなげ、個々の特性を職員間で共有し、子どもの欲求に応じた思いや主張を理解して、個と集団での支援のバランスに対応できるようにしている。
  • 子どもたちの興味・関心を広げ意欲的に取り組める活動や、身体感覚を養いながら挑戦への意欲や達成感を感じられる活動がある
  • 子どもの自主性・主体性を尊重し、年齢や発達に合わせた関わりを心がけるほか、さまざまな活動を保育に採り入れることで、経験を積み重ね、日々の活動を意欲的に取り組もうとする姿を目指している。講師による英語・体育指導も保育内容に組み込まれ、英語は楽しみながら外国の言葉や文化に触れる経験となるようにしており、体育指導では身体の使い方を身につけ、柔軟な動きや身体表現の面白さとともに、挑戦への意欲を高めるなど、発達や理解に応じた取組としている。また日々の戸外活動は、季節の移ろいを感じ、身体を存分に動かす機会となっている。
  • 行事への取組を通じて子どもが主体となり、ともに作り上げる喜びや協力する楽しさを感じることで、心の成長が促されている
  • 行事は季節の節目で、日々の保育を彩るものとして、子どもが主体的に取り組む過程を通じ、作り上げる喜びや友達と協力する楽しさを感じており、生活をより豊かにしていくことを大切にしている。運動会や発表会では年長児の姿に刺激を受けて、年を重ねることへの期待感や自覚を促しており、運動会では全学年の保護者が参加する行事も開催し、子どもたちの表現する姿を通してともに喜び合える行事としている。七夕・正月・節分・ひな祭りといった日本の文化的な行事、ハロウィンやクリスマスなどの異文化のものなど、多様な体験の機会も設けられている。
さらなる改善が望まれる点
  • 新たに導入し、定着を進める保育の実践手法について、現場の積極的な実践と研鑽を促すさらなる工夫を期待したい
  • 園の保育においては、今年度から子どもの見守りを軸とする実践手法を導入し、園長を中心にその定着に注力しており、現場の意向にも配慮し、園内研修を通じてエッセンスを伝えながら、段階的に進めている。現場が新たな手法を戸惑うことなく受け入れ、積極的に学び、実践するうえでは、手法の特長や子どもの育ちなどにもたらす効果を、各職員がより具体的に理解するとともに、子どもの姿から、体験を通じて実感することが重要となろう。目指す保育への理解と信頼を組織全体で深めるべく、経営層が現場との丁寧な対話を重ねてゆくことを期待したい。
  • 現場の安全への意識の向上や危険の予測等に役立てるために、保育中の種々の事例の組織的な共有や、集計・分析等の工夫を期待したい
  • 保育中のケガ・ヒヤリハットは、発生後に原因・対策を検討し、経営層が確認する仕組みとしており、それらの事例は、緊急性の高いものの即時の通達と注意喚起のほかは、主に記録の自主的な閲覧によって職員に周知されることとなっている。現場の安全への意識を高めるうえでは、事例の重要性に応じ、組織的な共有を図ることも有効と思われ、今後充実を目指す異年齢保育の実践においても、新人・若手職員が発達段階ごとの事故リスクなどを知る機会ともなろう。月・四半期などの周期的な事例の集約と傾向の把握とともに、今後取組を検討されたい。
  • 今年度更新の中・長期計画や年度ごとの計画を、園の段階的な課題解決と成長にさらに活かせるものとする工夫が期待される
  • 園長作成の3か年の中・長期計画は、前回受審時と同様に、今年度末が中・長期計画の更新期となる。上記の園の保育のモデルチェンジのほか、地域への子育て支援の拡充と、そのための現場の対応力強化など、現状で意識される諸課題について、今後の道筋を示すものとすることを期待したい。また中・長期計画は内外の状況に応じて柔軟に見直すとともに、年度の事業計画にも反映させ、「少し先」の到達点に向けて、今年度は何をどこまで行う、という段階的な課題解決に活かせるものとし、経営層の意思として現場とも共有を図ることも期待される。

事業者が特に力を入れている取り組み

  子どもの人権・尊厳への配慮と不適切保育の排除を徹底すべく、啓発と研鑽に努めている
子ども一人ひとりの人権や尊厳への配慮と、いわゆる不適切保育の排除を園として徹底すべく、本社が設ける関連の研修を全職員が履修するほか、園内で継続的な啓発と研鑽に取り組んでいる。他県で発生した事例を受け、各職員が報道記事を踏まえて、子どもへの言動や保育者としての責務などを書面につづるほか、児童憲章や子どもの権利条約などの確認、国が例示するチェックリストに基づく各人の内省と話し合いなど、さまざまな取組を行っている。またこれらをもとに、各年齢で保育者が心がけるべき子どもの人権への配慮を言語化し、各室に掲示している。
  園内・外でのさまざまな学びを、保育の実践や園作成の手引書に活かしている
全職員が受講した「味育」に関する研修での学びを活かし、今年度から毎日の給食時の職員の子どもたちとの喫食を再開しており、楽しい雰囲気で一緒に食べる環境の中で、子どもが職員の様子を見て苦手な食材を食べられるようになる等の効果につながっている。また保育者の見守りを軸とした保育について、園長その他の職員が関連の研修で学び、考え方や環境・関わりなどの手法を現場と共有しつつ、段階的に採り入れるほか、昨年度末の園内研修の成果を、職員としての各種心得をまとめた園作成の手引き「生活の流れの見直しとお願い」に反映させている。
  園の保育を保護者に多様な媒体で発信し、協同性が高まるよう工夫に努めている
日々の子どもの様子やクラスの活動は通信アプリを介して配信する「今日の保育」や連絡帳を通じて子ども一人ひとりの様子を保護者に伝えている。今年度からはインスタグラムを活用して行事への取り組む様子等を発信するとともに、動画配信サイトを活用し、行事のほか、保育参観として日常の様子を配信している。また、行事では保護者もわが子と一緒に楽しめるよう、事前の練習として運動会の整理体操や夏祭りの盆踊りの動画を提供するなど、多様な媒体で園の保育を発信し、園の取組への理解と協働性が高まるよう工夫している。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査開始時点での当園の利用世帯63(在籍児童数71)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
  • 調査方法:アンケート方式  
    調査票及び調査項目は共通評価項目に準拠した。
    ウェブアンケート形態により実施し、回収は保護者から評価機関への直接電送(外国語世帯のみ調査票の直接郵送)にて行った。
    結果は選択式・自由記述とも園に報告し、自由意見には回答者の匿名性に配慮した処理を適宜行った。
  • 利用者総数: 71人
  • 利用者家族総数(世帯): 63世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 63人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 44人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 69.8%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
44/71
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
98%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
100%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
93%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
80%
どちらともいえない
14%
 
いいえ:5%  
無回答・非該当:2%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
77%
無回答・非該当
14%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:2%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
80%
どちらともいえない
11%
 
いいえ:5%  
無回答・非該当:5%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
91%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:5%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
91%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:5%  
無回答・非該当:0%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
91%
 
どちらともいえない:9%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
91%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
86%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:2%  
無回答・非該当:7%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
59%
どちらともいえない
14%
無回答・非該当
27%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
91%
 
どちらともいえない:9%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
86%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:9%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
82%
どちらともいえない
14%
 
いいえ:2%  
無回答・非該当:2%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
80%
無回答・非該当
11%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:5%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
43%
どちらともいえない
23%
いいえ
11%
無回答・非該当
23%

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