評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和5年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ代々木八幡園
事業所所在地
東京都渋谷区代々木5丁目7番2号
事業所電話番号
03-6407-1217

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) ・《企業理念》子どもたちの未来のために
・《保育理念》豊かに「生きる力」を育てる
・《保育目標》1,自分も人も愛せる子2,自分らしく挑戦しようとする子3,何事にも感謝の心を持てる子
・《保育方針》1,本気で遊び子どもの心に寄り添う保育 2,ありのままを認める保育
・人生のスタートである乳幼児期を「愛おしい存在」として認められ「命」を守られ「心地よくいきいきと生きる」ことが最も重要だと考えています。 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 異年齢の関わりや、多様な人との関わりを通じた体験の機会を設け、子どもたちの心身の成長を促し、興味・関心を広げている
  • 3歳以上児は生活と遊びをともにしており、年下児が年上児を見て真似をしたり、教えてもらったりしながら所作を身につけ、遊びを獲得するほか、年上児では年下児を手伝ったり、丁寧に説明したりしながら、優しい気持ちが育まれている。また外部講師による英会話や英語を用いた体操のプログラムを採り入れたり、有志の保護者による絵本の読み聞かせを行ったりするほか、近隣の3園との交流、小学校・学童クラブへの見学といった就学への取組、商店への買い物体験など、多様な人との関わりを通じた体験の機会を設け、興味・関心の幅を広げている。
  • 散歩や公園での活動は、身体機能の発達を促すだけでなく、自然の不思議さや季節の営みを体感し、公共マナーを学ぶ機会となっている
  • 好天時には積極的に戸外活動に出かけており、歩行の状態や目的に応じて赴く先を決めている。公園では固定遊具で遊ぶほか、ボール遊びや鬼ごっこなどのルールのある遊びなど、身体を使った活動を行っている。また木々の色の変化や草花の様子、雲の形や日差しの変化、風の感触など、四季折々に移ろう自然やその不思議さに触れ、虫の探索や観察なども楽しんでいる。不思議に感じたことや収集したものを園に戻って調べたり、制作活動に活用したりする取組もあり、これらの戸外活動は、交通ルールや公の場での決まりやマナーを学ぶ機会ともなっている。
  • 各家庭の子育てや就労等の事情に寄り添った支援に努め、園との関係性や保護者の理解を深める取組を行っている
  • 各家庭の事情は送迎時の会話や個人面談などで把握し、育児の悩みの相談や急な残業等でのスポット延長保育の利用など、それぞれに寄り添った支援を行うほか、連絡アプリや希望者向けの紙オムツの定額利用サービスの導入、エプロン・口拭きタオルの園での準備・提供など、育児と子育ての両立のためのさまざまな配慮に努めている。また園便りや日々の子どもの様子の配信などのほか、運動会や作品展、クラス懇談会などへの保護者の参加を通じて子どもの育ちや園の思いなどを共有するとともに、保護者同士や職員と保護者との関係を深める機会となっている。
さらなる改善が望まれる点
  • 園の保育をさらに高めるための各種の取組を継続しつつ、成果となる知見・情報等の利活用の工夫を一考されたい
  • 園では「遊びを支える保育」をさらに高めるための研修に参加し、子どもへの見守りや環境整備などの学びを深めるとともに、チーム活動の一つのテーマとして、保育環境の充実を挙げ、職員間の話し合いや検討を進めている。引き続きこの研鑽や職員間の話し合いに取り組むとともに、環境設定後の子どもの反応や活動の発展などの検証と改善を繰り返していくことが目指す状態へとつながると考えられる。これらの成果として蓄積された環境図や「ドキュメンテーション」などは園の財産となる知見や情報とも言えるため、今後の利活用の工夫も一考されたい。
  • 現場の統括者としてのリーダー層の育成や、豊かな保育と安全確保を両立させる、見守りと気づきの力の組織的な向上を課題としている
  • 今年度は経営層の体制に一部変動が生じ、新たに着任した各リーダーが現場のまとめ役として、フロア・園全体にも目と心を配り、適宜助言や指導を行えるよう、園長がエリア内の上席園長とも連携しつつ支援している。各人の成長は、保育のさらなる充実にもつながるものと期待されるほか、種々のヒヤリハットの把握をはじめ、各保育者が見守りや気づきの力を高め、子どもの自発的な遊びの広がりを助けつつ、事故の防止も徹底できる組織づくりも課題としている。それぞれの保育者の成長段階に応じ、粘り強く育成にあたる方針であり、その結実を期待したい。
  • 今年度更新予定の3か年計画には、現場とともに検討した園の近未来像を反映させ、組織全体で実現に取り組んでゆくことを期待したい
  • 上記のように、今年度は経営層の陣容が一部改まったものの、職員の定着率は比較的高く、経営層は組織の成熟につれ、主体的に発想・行動できる職員も増えつつあると考えている。その風土を活かし、今年度更新予定の3か年計画は、職員のより積極的な関与のもとで検討してはどうか。以前に行った「10年後の園の姿」に関する話し合いと同様に、園の近未来についても組織全体で考えてみることや、その成果を書式や文面などにこだわらずに計画に反映させ、毎年度の事業計画を実行計画として、現場の協力を得つつ取り組んでゆくことが期待される。

事業者が特に力を入れている取り組み

  現場の視点でテーマを決めて話し合い、保育の質と組織のチーム力の向上を図っている
園のその時々に必要なテーマについて、職員が経験・職種などの枠を超えて話し合う「チームブック」の仕組みがあり、本社が系列各園に推奨している。当園ではこの仕組みを、現場の課題解決と組織の同僚性促進に活かしており、昨年度は保育や保護者対応などに関する不安・悩みの解消、今年度は保育環境の充実と不適切保育の排除、職員のモチベーション向上など、毎年度現場からテーマを募り、グループ討議を行っている。話し合いでは付箋ワークなども活用して気づきや提案の促進と共有を図り、園の保育の質と組織のチーム力の向上につなげている。
  子ども一人ひとりの表現や、得意・不得意への配慮を大切にしている
描画や造形といった制作活動のほか、音楽や英会話などの表現活動に取り組む際には、子どもの自由な表現を保障し、意欲を尊重するため、描画等の作品の内容に関する声かけを行うのではなく、描き上げたことことや表現したこと自体に対する共感を伝えるよう心がけている。また集団演技等の練習は、子どもが楽しく体験することを前提にしており、もっと練習したい子どもの気持ちを尊重しつつ、行き過ぎないよう心がけ、参加が難しい子どもの心情への寄り添いや体験の保障に努めるなど、それぞれの思いや、得意・不得意への配慮を大切に考えている。
  栄養士・保育者の連携のもと、多様な体験を重ねられるよう、食育活動に取り組んでいる
食育は食や食材への関心を高める活動にとどめず、多様な体験を重ねられるよう取り組んでいる。タマネギの皮むきを機に、皮を使った染め物を行い、色がつく不思議さを体験している。また買い物体験として、お月見のススキや、ずんだ作りの材料である枝豆、餅米などを近隣の商店に買いに出かけている。これらの活動は、栄養士と保育者の連携のもとで進めており、計画を立案する際には、子どもから聞こえてきたエピソードや、子どもの興味などに関する情報が保育者から伝えられるほか、活動当日には、導入や雰囲気づくりのサポートや助言が行われている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査開始時点での当園の利用世帯60(在籍児童数63)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
  • 調査方法:アンケート方式  
    調査票及び調査項目は共通評価項目に準拠した。
    ウェブアンケート形態により実施し、回収は保護者から評価機関への直接電送(外国語世帯のみ調査票の直接郵送)にて行った。
    結果は選択式・自由記述とも園に報告し、自由意見には回答者の匿名性に配慮した処理を適宜行った。
  • 利用者総数: 63人
  • 利用者家族総数(世帯): 60世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 60人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 31人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 51.7%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
31/63
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
97%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
84%
どちらともいえない
16%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
84%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:3%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
81%
どちらともいえない
19%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
77%
無回答・非該当
16%
 
どちらともいえない:6%  
いいえ:0%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
90%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:10%  
無回答・非該当:0%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
74%
どちらともいえない
16%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:10%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
84%
どちらともいえない
13%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
87%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
90%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
81%
どちらともいえない
16%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:3%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
71%
どちらともいえない
16%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:10%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
87%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:3%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
65%
どちらともいえない
16%
無回答・非該当
19%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
81%
どちらともいえない
16%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
74%
無回答・非該当
13%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:3%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
52%
いいえ
16%
無回答・非該当
23%
 
どちらともいえない:10%

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