評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和5年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ池袋駅前保育園
事業所所在地
東京都豊島区西池袋1丁目17番1号
東京都豊島合同庁舎1階
事業所電話番号
03-6903-1585

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) ・理念 子ども達の未来のために 豊かに生きる力を育てる
・ビジョン 2030年職員と親子と地域に最も信頼される存在になり、子ども達の育ちの社会インフラになる
・保育目標 健やかな子 優しい子
・保育方針 発達に合った楽しい良い刺激を与えていく いろいろな経験をさせる 一人ひとりの気持ちに寄り添う 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 運動機能の発達を促し、体力を増進するさまざまな活動を行っており、情緒面の安定や集中力の向上といった効果も得られている
  • 歩行が確立し、著しい運動機能の発達が見られる時期であることを踏まえ、積極的に戸外活動や運動遊びを採り入れている。芝生や固定遊具のある公園に出かけ、ボール投げや追いかけっこなどを行うほか、室内では平均台・トランポリン・鉄棒などの器具を使った運動や、押し車やボールプールなどの玩具を用意して、身体を動かして楽しめるようにしており、体験から、身体の使い方を身につけ、体幹を鍛え、柔軟性や平衡感覚を養っている。また身体を使った活動を採り入れることによって、情緒面の安定や集中力の向上といった効果も得られている。
  • 小規模園の特性を活かし、一人ひとりの発達や興味・生活リズムなどを踏まえた丁寧な援助に努めている
  • 小規模園の特性を活かし、全ての子どもの状況を、職員間の会話や会議等を通じて全職員が把握するとともに、日々の対話や面談等を通じて保護者との連携にも注力している。日々の生活と遊びの様子を個別の日誌に記録するとともに、個人別の指導計画を毎月作成しており、運動面の成長を促す活動のほか、排せつや着替え、食具の使い方などの生活習慣の習得への援助、入眠の際の個別の関わり、食べ物の好き嫌いを踏まえた言葉かけ、アレルギーや離乳食の対応など、子どもたち一人ひとりの発達や体質などの特性を踏まえた丁寧な援助に努めている。
  • 子どもたちの豊かな感性を育む多彩な表現活動を行っており、好奇心の広がりや興味の芽生えを促している
  • 泡や片栗粉などの感触遊びを行っており、フィンガーペインティングは、混色や洗濯を体験する機会にもなっている。制作活動では季節のものをテーマに技法や道具・素材を体験し、作ることや描くことが楽しくなるよう、自由な表現の受容と共感に努めている。音楽活動では、楽器に触れたり、音楽に合わせて踊ったりしている。さまざまな種類の絵本の読み聞かせを行って想像力を育み、見立てや再現を楽しむ遊びも用意するほか、戸外活動では草木や虫などの自然物や街の風景から、子どもたちが刺激を受け、好奇心の広がりを促している。
さらなる改善が望まれる点
  • 保護者との信頼関係の深化に向け、保育活動と発達のつながりや保育者の配慮など、保育の専門的な情報の発信に期待したい
  • 個々の状況を踏まえた生活面の援助や、運動機能や体力の増進を図る活動、感性の育みや関心の広がりを促す表現活動など、心身の発達を促す活動をさまざまに行っている。これらの保育実践は、保育者によるアセスメントや配慮によって成り立つものであり、それらの園の専門性を保護者へ発信することで、保護者との信頼関係や子どもの育ちに対する共通認識のさらなる深化につながるとも考えられる。保育の内容や子どもの様子を伝える活動報告に、活動と発達のつながりや、保育者の配慮など、保育の専門的な情報を加えることなどの工夫に期待が寄せられる。
  • 3か年計画や年度の事業計画を、保育その他の課題解決などにより役立てるために、目標や目指す状態も明確にすることを期待したい
  • 園の運営や課題解決・改善のための計画として、3か年の計画と年度の事業計画が作成されている。3か年計画は年度の重要課題が年度当初に園長から現場に発信され、年度末に職員から反省・評価を募る形で、組織的な共有と実行が図られており、事業計画にも3か年計画との関連がうかがえる記述が見られる。各計画とも、「何をする」に加え、設定できるものは定量的な目標、それが難しいものは「どういう状態を実現させたい」等についても、計画への明記にこだわらず組織内で共有することで、取組や反省・評価の質がより高まるものと思われる。
  • 利用者の多様な特性や主張・要求などへの対応に日々努める現場の負担過重を防ぐ、行政のより積極的な支援が期待される
  • 地域性から、利用者の言語や文化背景などが多様であり、育児や保育、サービス提供などに対する価値観もさまざまで、それぞれの家庭に応じた細やかな対応に努めている。一方で、保育所として対応可能な範囲を超えた主張や要求も時に寄せられ、家庭によっては母子保健との連携も必要となるなど、現場の負担も少なくない。その状況が職員の疲弊や離職につながれば、結果として子ども・保護者全体にも不利益が及ぶこととなるが、当園だけでなく地域内の他園でも同様に苦慮している状況であり、行政にもより積極的な関与と支援が期待されるところである。

事業者が特に力を入れている取り組み

  保育施設として共有すべきさまざまな事柄を、組織全体で学ぶ場を活発に設けている
全職員参加の職員会議と、1・2歳児各クラスなど3グループで行うミーティングを、それぞれ毎月設けており、この中で多様なテーマで勉強会にも取り組んでいる。SIDS・熱性けいれんやアレルギー対応などの保健・安全面や、絵本の読み聞かせ、子どもの人権の尊重と不適切な関わりの排除など、保育や子どもへの対応などについて、必要な知見を組織全体で得られるようにしている。昨年度は発達障害への支援について、年齢・段階別に数か月にわたる学びに取り組み、子どもの人権擁護と不適切保育の防止については、全社的な研修も複数設けられている。
  職員や保護者の意見等を把握し、一つひとつの状況に合わせた検討と改善に努めている
職員や保護者の意向等を把握し、園運営や保育などの見直しや最適化に役立てている。多様な意見や価値観があることを踏まえ、コロナの5類への移行に伴う行事開催の方法について、前年度末に保護者アンケートを実施し、行事企画の参考とするほか、時期に応じてオンラインを活用したり、対面での活動を採り入れたりして、一つひとつの状況に合わせた検討・改善に努めている。今年度は保育参観を参加型として試みたことから、その振り返りを含めてよかった点や改善点を職員から聴き取るなど、さまざまな視点から見直しを図る姿勢がうかがわれた。
  小規模園の特性を活かした関係づくりと、多様な支援・配慮がなされている
小規模園の特性を活かし、日頃から保護者とのコミュニケーションを図り、子どもの状況や些細な変化などを伝え合いながら、一人ひとりの支援に活かしている。また保護者の価値観に寄り添った対応や、多様な負担軽減の配慮など、各家庭の就労や子育ての支援にも努めている。連絡アプリのやり取りや日々の保育の報告とともに、随時、写真の掲示を行うなど、子どもたちの様子や園での活動を積極的に発信するほか、行事は親子参加型で一緒に楽しんだり、子どものみならず保護者同士のつながりや職員と保護者との関係を深める機会ともなっている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査開始時点での当園の利用世帯10(在籍児童数10)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
  • 調査方法:アンケート方式  
    調査票及び調査項目は共通評価項目に準拠した。
    ウェブアンケート形態により実施し、回収は保護者から評価機関への直接電送(外国語世帯のみ調査票の直接郵送)にて行った。
    結果は選択式・自由記述とも園に報告し、自由意見には回答者の匿名性に配慮した処理を適宜行った。
  • 利用者総数: 10人
  • 利用者家族総数(世帯): 10世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 10人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 7人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 70.0%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
7/10
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
86%
どちらともいえない
14%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
86%
どちらともいえない
14%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
86%
どちらともいえない
14%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
71%
どちらともいえない
14%
いいえ
14%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
57%
どちらともいえない
14%
いいえ
14%
無回答・非該当
14%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
86%
いいえ
14%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
71%
どちらともいえない
14%
いいえ
14%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
71%
どちらともいえない
14%
いいえ
14%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
100%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
86%
いいえ
14%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
86%
いいえ
14%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
43%
どちらともいえない
29%
無回答・非該当
29%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
71%
どちらともいえない
14%
いいえ
14%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
71%
いいえ
14%
無回答・非該当
14%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
86%
いいえ
14%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
43%
どちらともいえない
14%
いいえ
14%
無回答・非該当
29%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
57%
どちらともいえない
14%
いいえ
14%
無回答・非該当
14%

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