評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和5年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ日暮里駅前保育園
事業所所在地
東京都荒川区西日暮里2丁目22番1号
ステーションプラザタワー3階
事業所電話番号
03-3805-0708

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) 1)子ども達の未来のために
2)豊かに「生きる力」を育てる
3)自分を信じて自己表現できる子
4)笑顔があふれる保育
5)子どもや保護者の気持ちに寄り添う保育 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 行事や地域交流、親子のふれあいなど直接的な体験を通して、心身ともに豊かに育む保育を実践している
  • 2歳までの園でありながら、感染症対策を図り、子どもの生活や遊びが豊かになるように、季節行事、地域交流、保護者参加行事などに取り組んでいる。お正月やひな祭り・節分・七夕、保育士が獅子を作成し獅子舞を見せることで季節感を体験するなど、伝統文化を行事食や制作、歌、遊びで体験している。ハロウィンでは仮装散歩、勤労感謝の日には駅員さんと触れ合い、防災イベントへの参加、地域の親子と遊ぶなど、様々な人々との交流の機会を得ている。運動会の親子競技、夏祭りの親子でゲームなど、直接的な体験を通した豊かな保育が実践されている。
  • ミーティングを毎週開いて子どもの姿の共有や援助方法を検討し適正な保育や記録につなげている
  • 毎週実施するリーダーミーティング、クラスミーティングで子どもの成長やクラスの様子、保護者の意向や対応について保育者全員で共有している。一人ひとりの発達状況、保護者の意向、保育士の見解を踏まえ、子どもへの理解や援助方法を検討している。それにより一人ひとりの成長にふさわしい目標や援助の方針を決め、きめ細かい保育につなげている。記録についてもクラス内で時間を作り、リーダーを中心に正確な記録に努め、主任が点検し園長に提出する流れになっており、子ども一人ひとりの成長を多角的な視点で捉え客観性のある保育につなげている。
  • 相次ぐ不適切な保育の報道を受け、人権意識を高める必要性を感じた園長が牽引し、全職員が一丸となって「人権の行動指針」を作成した
  • 不適切な保育の報道が相次ぎ人権意識を高める必要性を感じた園長は、園で話し合う場を作り全職員が一丸となって「人権の行動指針」を作成した。話し合いはワークショップ形式で行い、望ましい声掛け・行動、望ましくない声掛け・行動を職員が主体的に出し合い、場面や人によって受け止め方が異なることを理解した。また、保育者のさまざまな行動をロールプレイで再現して振り返り、行動指針に照らした振る舞いができるようになった。保育者として大切なことを改めて実感し、より一層誠実に子どもや保護者と向き合う姿勢が醸成された。
さらなる改善が望まれる点
  • 子どもの成長を見通した食育活動で、より豊かな保育の展開につながることを課題としている
  • 食材に触れることで、食に関心が持てるような食育活動に取り組んでいる。野菜スタンプで制作活動やトウモロコシ・豆の皮むきの他、彩り鮮やかな行事食、給食食材の展示、3色栄養素表を用いた献立紹介などを実践している。給食だよりにレシピ掲載など、食への関心が深まるように取り組んでいる。一方、年間食育計画には、実際の活動について成長を見越した取り組みが年度初めに作成されておらず、保育との連動性も課題となっている。今後は、ねらい定めた食育活動の立案で、より豊かな保育が展開できるように改善に取り組んでいきたいと考えている。
  • 多くの国の子どもが在籍してきており、文化の違いへの理解を深めると共に、コミュニケーションを含む諸問題の解決方法を模索してる
  • 外国籍の子どもが多く在籍し、食文化の違いや挨拶など多様性がある。自然にその違いを受け入れ子どもが育ち合っていかれるよう援助している。しかしながら、外国籍の保護者への対応は課題が多い。子どもが9時半過ぎに登園したり、欠席時の連絡がないなど園のルールを理解してもらえない。文化の違いから言葉の壁があり、コミュニケーションが難しく、日々の連絡はひらがなや実物を見せて説明したり、電話で対応している。文化の違いへの理解を深めると共にコミュニケーションを含む諸問題の解決方法を模索している。
  • 園としての中長期計画の策定及びそれに連動する単年度計画の策定と達成目標の数値化が望まれる
  • 園として人権擁護を基盤とした中長期計画の構想を持っているものの書面化には至っていない。事業計画と事業報告は主に、①保育内容、②健康・栄養管理、③安全、④当該年度最重要事項、⑤環境への取り組み、⑥職員体制、⑦研修で構成している。計画に基づいた実践状況は、過不足なく文章で報告しているが、例えばコスト削減や研修受講状況等は、達成目標を数値化することで進捗管理が容易になることもあるだろう。必要に応じて見直しをしながら着実な実践に向かっていることをわかりやすく示すためにも、達成目標の数値化が望まれる。

事業者が特に力を入れている取り組み

  職員の気づきをヒヤリハット報告に発展させ、常に目が行き届く保育体制を整えた
園長は気づきが子どもの安全を守ると捉えている。保育室や休憩室にヒヤリハットを含めさまざまな気づきを貼るメモボードを置き、定型書式に拘らず付箋紙を活用してどんどん提出するよう職員に促した。その結果即時報告が職員の習慣となり、月100件の報告が挙がるようになった。これらを内容や発生場所、時間帯、年齢別に発生月ごとにグラフ化した統計を共有し傾向を把握している。さらに、死角はないか、子どもの活動範囲は適切か、子どもの成長や性格を把握しているか、報連相は十分かなどを分析し、常に目が行き届く保育体制を積極的に整えた。
  臨床発達心理士の資格を持つ園長の助言で職員が高い意識を持ち支援児の援助している
園長が臨床発達心理士の資格を保有しており、巡回指導員のアドバイスも含めて支援児の育ちを発達の観点から的確に捉えている。支援の必要な子どものクラスでは保育士を多く配置しきめ細やかな対応を行っている。支援児の情報を共有し、園長の助言を受け職員全員が高い意識で保育を行っている。支援児年間計画及び月案を立て、本児の姿、今月の目標、保護者への配慮について記録し、振り返りを行っている。支援児がクラスの保育に一緒の仲間として参加できるよう援助し、園全体で子どもを自然に受け入れ、親子が安心して園生活が送れるようにしている。
  感染症の予防やまん延防止に気を緩めず取り組んでいる
感染症の予防やまん延を防止するため、現在も徹底した感染症対策に努めている。登園時には、同居家族全員の健康状態を「健康観察記録表」に記載してもらい、検温と手指消毒を実施している。室内の清掃や換気、玩具の消毒なども、感染症流行時と同じように実施している。嘔吐物や便の処理については、毎年実技研修を園内で実施し、職員全員の周知に努めている。職員の健康管理として、細菌検査は毎月実施、健康管理票のチェック、手洗いうがいの徹底、年1回の健康診断を実施している。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査対象50世帯(利用者数50名)に利用者アンケートをweb上で配布し、43世帯から回答を得た。
  • 調査方法:アンケート方式  
    利用者アンケートはwebと紙面配布で実施し、2週間後を回答期限とした。回答期限時に督促を掛けるなど回収率の向上に努めた。ただ、就業で忙しい方にそれ以上の更なる督促を掛けることは難しいと判断し、一部未回答となった。
  • 利用者総数: 50人
  • 利用者家族総数(世帯): 50世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 50人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 43人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 86.0%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
43/50
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
98%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
88%
どちらともいえない
12%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
93%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
47%
どちらともいえない
35%
いいえ
16%
 
無回答・非該当:2%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
70%
無回答・非該当
23%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:2%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
93%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
70%
どちらともいえない
19%
 
いいえ:9%  
無回答・非該当:2%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
88%
 
どちらともいえない:9%  
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
86%
どちらともいえない
12%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:2%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
91%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
88%
 
どちらともいえない:9%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:2%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
49%
どちらともいえない
19%
無回答・非該当
33%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
95%
 
どちらともいえない:2%  
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
88%
 
どちらともいえない:2%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:9%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
98%
 
どちらともいえない:2%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
70%
どちらともいえない
19%
無回答・非該当
12%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
44%
どちらともいえない
21%
無回答・非該当
26%
 
いいえ:9%

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