評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和5年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ押上園
事業所所在地
東京都墨田区押上2丁目19番2号
JUタワーフロントOSHIAGE
事業所電話番号
03-5608-3334

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) 1)「子どもたちの未来のために」との企業理念のもと、子どもを中心とした保育を実践する
2)「豊かに生きる力を育てる」ことを最大の使命とし、子ども一人ひとりの発達に合わせた保育を展開する
3)「学びを生み出す保育」の実践を子ども主体の日々の中で積み重ね、自立心や感謝の心、他者との共生など「生きる力」の根幹を育てる
4)子どもの育ちと学びの社会インフラになることを目指し、親子・地域に開かれた存在になるよう努める
5)保育者自身が「輝いた大人」となるよう保育を楽しみながら探求する 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 子どもが自分で遊びたいものを手に取り、主体的に遊びこめるよう環境整備を行っています
  •  各クラス担任は、コーナーや年齢・月齢に合ったおもちゃや絵本の充実など、子どもたちの主体的な遊びを保障する環境整備に心がけています。製作に意欲的な5歳児室のコーナーは、りぼん、紙、布などの教材やのり、はさみ、鉛筆、フェルトペン、テープなどの文具が見やすく並べられ、子どもが自分で出したり片づけたりしやすくしています。また、各保育室は、食事と午睡を同じ場所で行うため、子どもと職員の動線に配慮しながら保育室の清掃をしっかり行い、食事を終えた子どもが快適に眠りにつけるようにしています。
  • 子ども一人ひとりの様子を職員会議や書類の配付などで全職員が共有し、連携をとりながら保育をしています
  •  職員は、担当している子どもだけでなく、全クラスの子どもの様子を把握するように努めています。各クラスの担任が、他クラスに知ってほしいことをまとめた書類を配付しています。0~2歳児は、それぞれの子どもの排泄、睡眠、着脱、散歩、食事などの現在の生活の様子、3~5歳児は、クラスで取り組んでいる活動の様子を記載しています。また、事務室の扉は開放されていて施設長は職員から話しかけられた時は、仕事の手を止め、向き合って話を聞くよう努めています。休憩室の扉も開放され、職員同士がコミュニケーションを取りやすくしています。
  • 施設長は「ていねいな保育」の実践に向け、職員の一体感をつくるため様々な工夫をしてリーダーシップを発揮しています
  •  施設長は、保育士の入れ替わりや体制に余裕がない中でも「ていねいな保育」の実践に向け、職員の一体感をつくるため様々な工夫を行い、リーダーシップを発揮しています。チームビルディングの研修を取り入れたり、常勤職員による付箋を使ったラベル・ワークにより意見を集約し、園の保育方針、保育目標である「チームブック」を作り上げ、参加者全員で承認するなど工夫しています。また担当制保育や「課業(毎月テーマを立て考え学ぶ活動)」「毎日体操」の取り組みの定着に向け、法人の系列園から指導を受けるなど、保育内容の充実を図っています。
さらなる改善が望まれる点
  • 園内研修の更なる充実に向け、テーマを決め、園内研修計画に落とし込み実施してはいかがでしょうか
  •  園は職員体制が厳しい中でも、「チームブック」(園の保育方針・保育目標)づくりで全職員(常勤)参加の園内研修を実施しました。また担当制保育、課業などで法人の系列園から見学に来てもらい指導を受ける中で、のびのびと過ごす子どもの姿が見られ、保育士もねらいを意識した保育へと成長しています。園は今後も保育を更に充実させていきたいと考えています。それを園内研修計画に落とし込み、例えば、育みたい「資質・能力3本の柱」、「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」など、テーマを決めて実施してはいかがでしょうか。
  • 地域の子育て支援、地域交流について、内容、日程、担当などを計画に落とし込み、着実に実行できるようにするとよいでしょう
  •  園では、コロナ禍でなかなか取り組めなかった園児と地域の方々との交流に積極的に取り組んでいきたいと考えています。今後はプールのある近隣の園に行って水遊びの体験や、中止になったプラネタリウム鑑賞、地域の高齢者施設での交流の再開も検討しています。また、地域の子育て家庭への支援として園開放は下半期に実施する計画です。地域の子育て支援、地域の方々との交流の取り組みについて、内容、日程、担当などを計画に落とし込み、着実に実行できるようにするとよいでしょう。
  • 前年度の事業計画と事業報告と、その次の年度の事業計画を連動させ、PDCAサイクルが回るようにすることが望まれます
  •  2022年度の事業計画は、保育計画の作成、保護者支援、感染症対策、地域交流、職員育成、保育環境の整備などを柱にしていますが、事業計画の反省である事業報告の内容と一部整合が取れていません。事業計画の実施状況や次年度に生かすべき反省を事業報告として、反省の内容を次年度の事業計画に生かすというPDCAサイクルを回し、継続的な改善を進めることが望まれます。項目の整合を図り、前年度の事業計画と事業報告が、その次の年度の事業計画の内容に反映され生かされるよう、意識的に取り組んではいかがでしょうか。

事業者が特に力を入れている取り組み

  担当制保育、課業、毎日体操で子ども一人ひとりに寄り添った保育を実践しています
 愛着形成に重要な時期にある0~2歳児に対し、園は担当制保育を行っています。子どもが自分のことを見ていてくれる、いろいろなことを教えてくれる担当保育士がいることで、落ち着いて過ごしています。担当する子どもとどのように向き合うのかを、職員間で相談しながら、「ていねいな保育」を行っています。3 ~5歳児は「課業」のテーマに沿った経験を通じて、身のまわりのことに興味・関心を広げて学習しています。また4、5歳児は毎日、布、棒、豆袋などを使って「毎日体操」を行い、体を思った通りに動かせる喜びを実感しています。
  職員は、栄養バランスと共に子どもの希望も尊重しながら給食、おやつを提供しています
 5歳児の保育園での最後の日のおやつは、おにぎりの予定でした。おにぎりは腹持ちが良いため献立によくあがります。子どもが事前に献立を知り、「ワクワクしないなぁ」と職員に伝えました。最後の日だから特別感が欲しいと思ったのでしょう、そんな子どもの気持ちを職員は受け止め、連絡を受けた調理室では急きょ、ご飯におにぎりの具を飾り、丸い型を使ってご飯ケーキに変身させました。このサプライズに、子どもたちは大喜びでした。調理室は、栄養バランスやおいしさと共に子どもの希望も尊重しながら工夫をして給食、おやつを提供しています。
  子どもが安心して過ごせるよう、慣れ保育では保護者間の交流もできるようにしています
 安心して園生活を送れるよう、0、1歳児の新入園児の慣れ保育は、最初の数日は保護者も一緒に過ごしています。新入園の保護者同士も挨拶を交わし、交流できるよう配慮しています。保護者からは入園時に他の保護者とのつながりをもてたと好評です。また、子どもの気持ちや子どもの目線から見たできごとなど、園での光景を園だよりの施設長によるコラムで伝えています。園だよりでは、共に成長を喜びながらも、どんなことを意識して子どもに関わるのが良いか、家庭での過ごし方の大切な点も知らせています。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象: 保育園を利用している89世帯を対象に調査を実施しました。在園児は105名で、兄弟姉妹が同園に通う世帯は年齢の一番低い子どもについて回答してもらいました。
  • 調査方法:アンケート方式  
     アンケート調査は、Webアンケートシステムを使用し、無記名方式で行いました。案内は施設を通じて利用者へ配付し、集計は評価機関が行いました。調査結果は選択回答だけでなく、記述式の回答についても匿名性に配慮してまとめ、施設に報告しました。
  • 利用者総数: 105人
  • 利用者家族総数(世帯): 89世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 89人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 48人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 53.9%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
48/105
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
98%
 
どちらともいえない:2%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
94%
 
どちらともいえない:6%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
88%
どちらともいえない
13%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
63%
どちらともいえない
25%
 
いいえ:10%  
無回答・非該当:2%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
83%
 
どちらともいえない:8%  
いいえ:2%  
無回答・非該当:6%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
75%
どちらともいえない
23%
 
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
77%
どちらともいえない
19%
 
いいえ:4%  
無回答・非該当:0%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
75%
どちらともいえない
21%
 
いいえ:4%  
無回答・非該当:0%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
94%
 
どちらともいえない:6%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
85%
どちらともいえない
13%
 
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
94%
 
どちらともいえない:6%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
67%
どちらともいえない
29%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:4%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
90%
 
どちらともいえない:8%  
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
79%
どちらともいえない
15%
 
いいえ:2%  
無回答・非該当:4%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
83%
どちらともいえない
13%
 
いいえ:2%  
無回答・非該当:2%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
71%
どちらともいえない
19%
 
いいえ:2%  
無回答・非該当:8%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
52%
どちらともいえない
23%
いいえ
23%
 
無回答・非該当:2%

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