評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和4年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ雑司が谷園
事業所所在地
東京都豊島区雑司が谷3丁目8番5号
事業所電話番号
03-5951-0088

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) ・子どもを中心とした保育の実践が最も大切であると心得ています。
・子どもたちに対し、「豊かに生きる力を育てる」ことを最大の使命だとしています。
・子どもたちに対し、感謝の心を養い、学ぶ姿勢といった社会における生る力を育みます。
・子どもたちに対し、「豊かな心を持った輝いた大人を魅せる」ことで大人になっても夢や希望があることを伝えます。
・子どもの未来を背負っているという責任があることを自覚します。 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 生活面の援助を行う職員と子どもの組み合わせを固定する担当制保育を採り入れ、子どもの生活能力や自発性・主体性を育んでいる
  • 心身の発達が著しい2歳児クラスまでは、生活面の援助を行う職員と子どもの組み合わせを概ね固定する担当制保育を採り入れ、子どもたちの欲求を受容し、それぞれの心が満たされるような応答的なやり取りに努めている。愛着関係のもとで、排せつの自立や衣服の着脱、離乳食や食具の移行などの援助を、子どもの発達状況や意欲を踏まえて行うことで、生活能力だけでなく、子どもの自発性や主体性も育んでいる。また生活リズムを尊重できるよう、個人別のデイリープログラムを用意して援助し、休息などを個々のリズムに応じて取れるようにしている。
  • 子どもたちの現在の発達・興味・遊び方などを踏まえるほか、次の発達・遊びの広がりの視点から、室内環境の工夫に取り組んでいる
  • 子どもの発達経過の定期的な確認・記録と職員間の話し合い、保護者との情報共有などから、子どもの発達状況や興味・関心の把握に努め、それらを踏まえた環境構成の工夫に取り組んでいる。提供する玩具・絵本や制作の素材は、子どもたちの現在の興味や発想、遊び・季節などを踏まえ、大きさや種類を考慮するほか、次の発達や興味の広がりを想定して提供している。また子どもたちが自ら遊びを選び、遊び込めるよう、遊び方や遊び同士の関連性・親和性のほか、遊びの展開に必要な広さなどを踏まえ、室内の空間構成を随時変更する工夫も行っている。
  • コロナ禍においても、対策や工夫をしながら保護者との連携や子どもの育ちの共有に努め、各家庭の状況を踏まえた支援等も行っている
  • コロナ禍の中で感染対策を講じつつ、園の特性を活かした職員間の情報共有を図り、担任以外の職員や主任・園長を含め、保護者との日々のコミュニケーションや細やかな連携・相談などに努めている。またアプリや玄関での掲示による日々の様子の報告のほか、個別の面談や保護者会などで子どもの様子や状況を伝え合ったり、行事の開催方法を工夫しながら、子どもの姿や成長などを共有している。その他、急な延長保育等の利用や準備物の軽減、アプリを活用した連絡・配信などの利便性の向上を行うなど、各家庭の就労や育児への支援・配慮も行われている。
さらなる改善が望まれる点
  • 乳児・幼児それぞれに目指す保育の姿へとさらに近づくために、現場の保育者が集い、話し合える会議をさらに活性化させたいと考えている
  • 0~2歳児は育児担当制、3歳以上児は異年齢の関わりを軸とした保育の実現を目指し、担当制は内部研修や系列のモデル園の視察など、本社の支援のもとで充実を図り、異年齢保育も園長が現場に働きかけつつ導入を進めている。これらに関する研鑽をさらに深めることを課題としており、その実践と振り返りのサイクルをより機能させるうえで、今年度から開始した乳児・幼児の各会議を活性化させたいと考えている。それは各職員のスキルが高まる中で、業務の属人化を防ぎ、継承可能な仕組みとして共有し、根づかせるうえでも有効ではないかと思われる。
  • 保育所の社会的役割として、地域の子育て家庭の不安や悩みの解消や、家庭同士の交流を支援する取組の拡充も課題とされている
  • 子育て中の保護者が育児や子どもの発達などに関するノウハウを得たり、他の家庭と交流したりすることが難しく、ともすれば孤立化しがちな傾向は、都市部ほど顕著であると言われ、近年のコロナ禍がそれに拍車をかけている。当園においても在園世帯との関わりなどからそれが実感されており、保育所の社会的役割として、今後は地域向けの支援にも取り組みたいと考えている。現在は諸事情から見学受け入れ時の相談対応程度としているが、保護者の不安や悩みの解消の場や、家庭同士が気兼ねなくふれ合う機会など、ニーズを見きわめつつ検討を進められたい。
  • 上記の諸課題を含め、今後実行すべき事柄や目指す状態などを明らかにし、毎年度の取組に活かすための、各計画の見直しを期待したい
  • 今後3か年を目安に、園長・主任が本社作成の書式を活用して「中期計画」を作成している。目指す施設の具体像やその実現のための重点課題3項目などを定めており、同計画を園のさらなる前進と発展に役立つものとする意味では、連動する年単位のより具体的な計画として、別に作成される事業計画との関連もより意識することが望ましいと思われる。また上記の保育や地域向けの支援の充実については、同計画に反映されていないなど、園の現在地とこれから進むべき道を示す航海図として、内容の見直しにも一考の余地があろう。今後の検討を期待したい。

事業者が特に力を入れている取り組み

  日々の保育の充実と、保護者の行事参加や情報共有などの工夫を行っている
行事はリアルとオンラインを使い分けており、子どもたちのみで楽しんだ行事を動画で配信したり、人数制限や入れ替え制などの対策をしたうえで保護者に見てもらうなど、感染防止を考慮した工夫がなされている。また個人面談を対面での実施を再開したり、乳児食の形態がわかりやすいよう玄関の展示をするなど、現状に合わせた最適化も行っている。その他、日々の保育において各部屋の環境設定や玩具等について、時期や発達に応じた見直しを図るとともに、乳児の担当制保育をより深めるための研鑽を重ねるほか、新たに月2回の体操教室が開始されている。
  体験から子どもたちの発達や学びの獲得を促す、多彩な保育活動が行われている
制作活動では季節の事象をテーマにしたものや、行事における共同制作に取り組むほか、自然物や廃材などを使った自由制作を楽しめる環境を設けている。わらべ歌や季節の歌、リズム遊びなどの音楽表現も行い、外国語への親しみを持てるよう、外部講師による英語ではゲームや踊りなどを楽しみ、体操の時間では鉄棒や跳び箱などを採り入れて、体感を鍛え、柔軟性を養っている。また戸外活動では季節の移ろいに触れ、自然探索を楽しんでおり、言葉の感覚を養えるよう、絵本の読み聞かせを行うほか、年長児では人前で話す体験の機会を設けている。
  子どもの食の基礎を育む食育活動がさまざまに行われている
食育は、離乳食期の愛着関係のもとで食事への関心を高める援助に始まり、就学前の年長クラスでは、料理ができるまでの過程を知り、関わる人への感謝の気持ちを持つといった、作る人への感謝の心を育むところまでを目標としている。夏野菜の栽培と収穫やジャガイモ掘りなどの栽培活動のほか、トウモロコシの皮むきなどの野菜の下処理やおにぎり作りなどの調理活動を採り入れている。味覚を育む料理と行事食の提供や、三角食べ・箸の使い方、食事中の姿勢など、マナーについても伝えるなど、子どもの食を育む活動がさまざまに行われている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査開始時点での当園の利用世帯63(在籍児童数70)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
  • 調査方法:アンケート方式  
    調査票及び調査項目は共通評価項目に準拠した。
    ウェブアンケート形態により実施し、回収は保護者から評価機関への直接電送(外国語世帯のみ調査票の直接郵送)にて行った。
    結果は選択式・自由記述とも園に報告し、自由意見には回答者の匿名性に配慮した処理を適宜行った。
  • 利用者総数: 70人
  • 利用者家族総数(世帯): 63世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 63人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 39人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 61.9%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
39/70
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
95%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
92%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
95%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:3%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
74%
どちらともいえない
23%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
85%
無回答・非該当
13%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
85%
どちらともいえない
15%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
79%
どちらともいえない
18%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
85%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:10%  
無回答・非該当:0%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
87%
どちらともいえない
13%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
97%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
100%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
67%
どちらともいえない
18%
無回答・非該当
13%
 
いいえ:3%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
92%
 
どちらともいえない:8%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
92%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:3%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
92%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
87%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:5%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
49%
どちらともいえない
26%
いいえ
13%
無回答・非該当
13%

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