評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
デイルームでの休憩時間に、クッションチェアに座っていた利用者が突然立ち上がり、膝歩きで職員のもとににじり寄る。そして、じっと職員の顔を見つめ笑いかける。その職員も微笑みながら利用者と手をつなぎ、ゆっくりと元のクッションチェアに誘導する。クッションチェアに近づくと、その利用者はお喋りを始める。「特別支援学校の先生は来ますか?」の利用者の言葉を受け、職員が「待っていれば来ますよ」と答え、利用者を座らせた。利用者は静かにクッションチェアに座り込んだ。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
利用者は好きな職員の姿を見て、関わりたくなった、自分に注意を向けさせるために、その職員に近づき、笑いかけることで自分の気持ちを職員に伝えた。さらに気持ちを落ち着かせる「合言葉」の役割を果たす「特別支援学校の先生は来ますか?」という言葉を、職員と交わすことで、自分を理解してくれる人を確認した様子であった。そして、気持ちが落ち着き施設での一日の活動に見通しをもち、安心して活動に参加する気持ちが育まれたようである。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
利用者調査の総合的な評価として、「大変満足」、「満足」の合計が93%であったことは、事業運営の評価をいただいたものと思っています。特に利用者への支援、個別計画や活動、生活環境などの項目での高評価は、事業者としての姿勢、日頃の利用者視線でのサービス提供の職員の努力に理解をいただいたということで大変有り難く存じます。しかしながら個別の評価ではご満足のいかない項目もありますので、今後もセンター理念に基づき職員意識を高め利用者サービスの向上に努めたいと思います。
事業活動においては、特に医療安全、多職種連携による利用者支援、職員のスキルアップ、人材育成にも力をいれているところです。
利用者の身体的障害の状況や認知発達レベルの個人差、個々の興味や関心などに加え、高齢化に伴う医療ニーズの増加もあり、さらに事業改善の工夫が必要となっています。多職種連携、医療連携やQOL向上活動などの療育サービス、利用者ご家族を含めた利用者支援とサービスの向上に努めてまいります。
1.子どもの様子や支援の内容についての十分な説明があるか |
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2.家族への精神的なサポートの取り組みは十分か |
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3.緊急時の対応体制は信頼できるか |
はい 79%
どちらともいえない 7%
無回答・非該当 12%
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4.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
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5.職員の接遇・態度は適切か |
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6.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
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7.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
はい 53%
どちらともいえない 12%
無回答・非該当 35%
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8.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか |
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9.子どものプライバシーは守られているか |
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10.個別の計画作成時に、子どもや家族の状況や要望を聞かれているか |
どちらともいえない:5%
いいえ:2%
無回答・非該当:2%
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11.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
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12.利用者の不満や要望は対応されているか |
はい 77%
どちらともいえない 14%
無回答・非該当 9%
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13.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 54%
どちらともいえない 18%
無回答・非該当 26%
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