福祉サービス第三者評価情報

全体の評価講評・コメント 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

平成29年度 認定こども園
法人名称
学校法人野澤学園
事業所名称
東村山むさしの第一認定こども園
評価機関名称 株式会社 評価基準研究所
評価者 修了者No.H1302035   修了者No.H1201047   修了者No.H1701016   修了者No.H0305043    
評価実施期間 2017年9月8日~2018年3月12日

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全体の評価講評

特によいと思う点
  • 保護者のニーズと保育の本質のバランスを取ろうとしている経営の中で、子どもの学びに向かう力などの非認知的な力を育み続けている
    学園長でもある園長が始めた経営改革を成功に導いているのは、学園の長い歴史を担う幼児教育の本分を堅持しつつ、多様化する保育ニーズに選択肢を提供するということの両立ができていることだろう。本分とは、「不易と流行」で言えば「不易」の部分である。自然豊かな園庭が生み出している自由遊びが不易で、多様に用意されている正課教育が流行だということではない。いずれでも「子どもが就学後につながる興味や好奇心、知ること学ぶことの喜びなど、学びに向かう力や忍耐力などを育むこと」(園長)を不易とみなす教育を園全体で目指している。
  • 多彩な教育カリキュラムを自由な遊びと共存させながらスムーズに実践し、子どもたちの時間を伸び伸びとした実り多いものにしている
    朝の登園後、子どもたちは広大な園庭で思い思い自由に遊び始める。しばらくすると朝の集まりがあり、続いて正課活動の時間となる。正課の時間は、リトミックや英語など多彩なカリキュラムが組まれている。その後園庭で短時間ながら自由遊びを経て昼食となり、午後になると必要な保護者にはありがたい預かり保育もある。この1日の流れの中で注目したいのは、子どもたちが落ち着いて自主的に行動し、スムーズに次の活動へ移行できていること。しっかりと組まれた長期計画と柔軟性のある運用により、子どもたちは充実した実り多い時間を過ごしている。
  • 園庭環境の豊かさを最大限に引き出し、制約の少ない自由な遊びを通じて子ども自身の力を育て、子どもたちの経験の質を高めている
    武蔵野の自然が色濃く残る園庭で、子どもたちは刻一刻と多様な遊びを思いつき実行していく。サッカー、縄跳び、ブランコ、その他の遊具…。全く自由に遊んでいるのに、動線交錯や混乱が起きないのは、子どもたちが遊び込む力を身に着けているからだろう。ここには「〇〇すべからず」という禁止ルールはない。豊かな環境に触発された子どもたちが自由に遊びを広げていき、そこでの体験が自身の力になっていくという好循環が生まれている。やりたいことが存分にできるという安心感と充足感を得て、子どもたちは見通しを持って行動することができている。
さらなる改善が望まれる点
  • 自然がもたらす遊びの中から子どもの探求活動を発展させる先に正課活動と連動したカリキュラムが生まれる可能性を持っている
    子どもに経験させたいことが、生き物との触れ合いから英語教育まで幅広い。子どもに豊かな自然と文化を提供するため、魅力的な環境が教材になっている。例えば「クサガメの冬眠」では、子どもたちが飼育を通じて季節の変化に気づき、生き物への愛着や温かな感情を抱き、小さな生き物にも命のあることや、寒い冬を越すための生き物の特性などを学んでいる。それが未就園児クラスから年長組まで共通の教材になっている。子どもの探究心が亀をモチーフにしたプロジェクトに発展したり、英語やリトミックの正課活動と連動する可能性もありそうだ。
  • 実現されている園庭での自発的な活動としての遊びと正課活動との関係、環境を通した保育としての園庭と室内の関係などを整理したい
    教育の質は子どもの経験の質にある。その経験の質は、子どもが自ら環境に関わって経験する内容の質に他ならない(教育要領など)。ここでいう「自ら」とは「自発的な活動としての遊び」(総則)を指す。一斉に同じ時間、同じ場所で展開される正課活動は、どうしても自発性の幅が狭くならざるをえない。これと園庭での創意溢れる「自発的な活動としての遊び」との関係はどうなるのか。また室内での遊びと園庭の体験の関係はどうか。園の教育が家庭などそれ以外の時間を充実させ、自律した自己教育に導く。カリキュラム論として同様の整理が欲しい。
  • 学園全体が進めようとしているビジョンの中で、園単独のマネジメント力、特にカリキュラムやOJT推進を強化していく必要があるだろう
    学園長をトップとした法人の経営計画が優れている。先を見通した経営計画は、ビジョンの提示を始め、保育制度の活用、施設整備計画、人材育成、カリキュラム改革など多面的で現実的である。ただ学園が目指すビジョンのためには園単独のマネジメント力の強化が必要になるだろう。子どもの興味・関心から展開させていく子ども主体の活動、カリキュラム・マネジメント、現場研修(OJT)など、現場力でしか実現できないものも多い。外部組織や地域、保護者らの人材を活用するにしても組織自体の成長には時間がかかる。園単独の長期計画が必要である。

コメント

利用者調査・職員調査は、WEBでの調査を実施し、携帯電話・スマートフォン・パソコンによる回答を中心とし、紙ベース希望者には従来型の紙による回答も可能とした。利用者調査開始時には、調査の趣旨や手法などに関する詳細な説明と個別のID・パスワードを記した案内状を封緘封筒に入れて全家庭に配布し、職員向けにも同様の案内状を配布した。経営層には各標準項目の自己評価を的確に行うための独自資料を提供するなど、事業所向けの配慮も行っている。

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