東京都福祉サービス第三者評価  評価結果





評価結果基本情報

評価年度 令和5年度
サービス名称 認可保育所
法人名称 株式会社テノ.コーポレーション
事業所名称 ほっぺるランド新島橋かちどき
評価機関名称 株式会社 評価基準研究所

コメント

利用者調査・職員調査は、WEBでの調査を実施し、携帯電話・スマートフォン・パソコンによる回答を中心とし、紙ベース希望者には従来型の紙による回答も可能とした。利用者調査開始時には、調査の趣旨や手法などに関する詳細な説明と個別のID・パスワードを記した案内状を封緘封筒に入れて全家庭に配布し、職員向けにも同様の案内状を配布した。経営層には各標準項目の自己評価を的確に行うための独自資料を提供するなど、事業所向けの配慮も行っている。


(内容)
 Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像
 Ⅱ 全体の評価講評
 Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み
 Ⅳ 利用者調査結果
 Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)
 Ⅵ サービス提供のプロセス項目


公益財団法人東京都福祉保健財団
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Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像

1 理念・方針  (関連 カテゴリー1 リーダーシップと意思決定)
  事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)

1)保育理念 子どもには、安全な環境の中で身体的・精神的発達が得られるように養護と教育が一体となった保育を提供します。 2)家庭のワークライフバランスを実現できる育児支援を行い、地域の人々や関係機関と連携し、未来を担う子どもの成長を共に喜び合います。 3)保育目標 ・生きる力を育てる ・友だちと協力する力を養う。 

 
2 期待する職員像  (関連 カテゴリー5 職員と組織の能力向上)
  (1)職員に求めている人材像や役割

子どもにとって手本となるような言動が出来ること。プロの意識をしっかりと持ち、周囲の仲間と協力しながら、子どものことを第一に考えた保育を行う。

 
(2)職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

積極性を持ち、自主的な行動に努める。独りよがりにならず、職員同士協力し合える環境づくりをお互いが行おうとする。

 


Ⅱ 全体の評価講評

全体の評価講評

特に良いと思う点
1 園長以下の管理職の適切なリーダーシップのもと、全職員がチームワークを大切にしながら園長を先頭にして目指す保育実現に向かっている

前年度末に前園長含め数名が本園から新規園に異動し、今年度の本園への入職職員が半数近く増えたことで職員同士の連携が課題だと園長は考えた。そして全職員対象に月に一度は面談する時間を設け、要望や意見を都度聞きながら一緒に考える時間を設定し、職員の考えを理解できるように心がけたという。面談での職員提案から、清掃時間の割り振りや午睡時間の監視等の業務改善にも結びついたケースもある。職員一人ひとりにあったきめ細かいサポートにより職場は笑顔に溢れ、園が目指す豊かで活気ある保育を子どもに提供できるようになりつつある。
2 保護者との毎日のコミュニケーションを豊かにすることから、情報発信を多くして保護者に安心感を与えることができている

園は保護者との日々の直接のコミュニケーションを大切に考え、情報発信を積極的に行うことを心掛けた。園の玄関には1週間の活動予定表を掲示し、子どもも保護者もその日の園活動を知り、見通しを持って生活できるようにした。降園時には日中の様子を保育者が意識して保護者に伝えるとともに、アプリを通じてきめ細かいタイムリーな発信によって保護者に安心感を与え、園との一体感を与えることができている。この丁寧な取り組みは、保護者が保育理解を深め、園と家庭との良好なパートナーシップの構築にも役立っている
3 保育理念・目標に基づき作成された保育計画は、保育者の想いやアイディアも加わり、充実した計画となっている

本園の保育計画は、全園共通の法人保育理念を基に、「その瞬間を生きる子どもと共に歩む保育」という想いを加え、全体から日案の保育計画が立てられている。子どもは常にその瞬間を全身全霊で遊び、更に意欲的に新しい何かを見つけようとする。保育者が決めたことを子どもがやるのではなく、子どもの「やりたい」という気持ちを引き出し、やってみて次の活動へ繋げることを念頭に置いている。そのために現場では、大人の得意な事や地域等を題材にしたり、実践したことをドキュメンテーションとして伝え、繋がりと広がりがある保育計画となっている。

さらなる改善が望まれる点
1 園の中期計画として理念を基に卒園する時の子どものあるべき姿を目標として、それを実現するための年度ごとの着実な計画策定に期待したい

園独自の中・長期計画は期初の事業計画として策定されているが、そこから園理念実現につながる単年度の事業計画へと落とし込まれる過程の見直しが必要である。園の理念を達成するためには、財務・業務プロセス・保育者育成・地域貢献等の視点から、目標、成功要因、達成度合を測る指標、アクションプランを明確にすることが重要であり、これを日々の保育につなげることで、各職員の意識を徐々に変えていく必要もある。保育士各自が、自らの言動の意味を考えて、子どもの育ちを自信を持って支えられるための園としての仕組みづくりに今後は期待したい。
2 職員の育成を計画的に実施できる体制を検討し、職員の個別スキルに応じた研修や育成から職員の個性を生かす体制づくりが望まれる

職員育成では、主に職員ごとに希望する研修に参加して成果を全職員で共有するという共有認識が定着し、勤続年数に応じて研修に参加する回数も決められている。非常勤職員に対しても職員が指導する体制もできているが、職員毎の個別育成計画は作成されていないため、職員毎の課題が明確ではなく、組織力の向上につなげる意味では見直しが必要であろう。園の組織力を向上させるためには、各職員自身に自らの課題を考えさせて書面で提出させ、経営層がそれをベースに話し合うことから、その職員に必要な研修を明確にし、受講するプロセスが必要であろう。
3 広々とした園舎を活かし、更に子ども同士が関わり合い、自身が見通しを持って生活を営めるような環境の検討を期待したい

3~5歳児の保育室は隣接しており、全体で活動したり、分かれて活動したり、給食や午睡で使ったりと合理的にかつ活動に合わせて柔軟に使えるように工夫されている。0~2歳児の保育室も同様に隣接しているが、それぞれが独立し、保育室内に遊びの同様のコーナーを設置している。安全面の配慮を考えながらではあるが、発達によって活動する場所を一緒にしたり、選択の幅を増やしたりする環境を作る工夫をすることによって、更に子どもの探求心・好奇心を引き出すことができる。職員の環境設定への意欲的な話し合いからスタートしてほしい。

Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み

1 ★ ヒヤリハット分析から室内のハザードマップを作成し、予防対策を強化している

子どもたちがけがをせず安全に活動できるように、職員がヒヤリハット報告書をもとに園内全室(保育室、廊下、トイレ、調理室等全て)のハザードマップを作成し事故予防に活用してる。作成後も職員会議で見直しを行い、更に留意点を追加している。屋外活動に使う公園のハザードマップには、公園ごとに公園までの経路上に危険に対する注意点、例えば交通量、遊具の説明がされている。園内・屋外活動に使う公園のハザードマップは園内の廊下に掲示されて、子ども・保護者・職員の誰もがいつでも見れることで注意喚起を行うことで事故を予防できている。
関連評価項目(事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる)
2 ★ 工夫を凝らした園内の装飾が保育園での活動を想像させ、ワクワク感を抱かせている

親子で登園し階段を昇ると、まるでテーマパークのように、壁面に子どもの作品が飾られており、園児も保護者も楽しませてくれている。園内には、遠足に行って体験した牛の乳しぼりの様子や梅ジュース作りのドキュメンテーション等の活動の様子等も掲示されており、子どもたちは保護者に得意気に話をしたり、保護者は子どもにもっと詳しく聞いたりと、階段を親子で楽しそうに登ってくる様子が見られる。園全体を使い、保育を保護者に伝えることで、更に子どもや保育者と保育を共有できたりアイディアが広がったりして、豊かな保育に繋がっている。
関連評価項目(日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している)
3 ★ 地域の資源を活用し、子どもたちの生活の幅を広げるさまざまな取り組みを行っている

本園の特徴として、子どもたちの生活の幅を広げるために職員以外の人と交流する取り組みを積極的に行っている。まごころプロジェクトという地域社会に貢献する取り組みに参加しており、子どもと高齢者施設の方々間で手紙や制作物をプレゼントし交流を図っている。近隣の園とも交流を図り、また園行事に卒園児を招いたりすることで保育園から小学校へのスムーズな移行支援につなげている。今後、地域の子育て家庭に向けた子育て支援事業なども含め近隣の系列園の事例などを参考にしながら地域との連携に取り組んでいくことを期待する。
関連評価項目(地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている)

Ⅳ 利用者調査結果

調査概要
調査対象:調査開始時点での本園の利用世帯80世帯(園児数91名)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。

調査方法:アンケート方式  
調査項目は共通評価項目に準拠した。回答は、弊社オリジナルのWEBベース方式(パソコン・携帯・スマホ)で行った。WEBで回答できない保護者には書面の回答用紙を配布する。回答用紙は園経由で弊社宛に郵送してもらい、集計に加えることとする。

利用者総数 91人
利用者家族総数(世帯) 80世帯
アンケートや聞き取りを行った人数 80人
有効回答者数 57人
回答者割合(%) 71.3%

総括
総合的な感想では、園に対する満足度は「大変満足」が63.1%、「満足」が35.1%の合計98.2%であり、保護者から園への信頼は、非常に高い数値となっている。設問別では、「子どもの心身の発達」「園での活動が子どもの興味や関心を持って行える」「提供される食事」「安全対策」「職員との信頼関係」「園内の清潔さ」「職員の言葉遣いや態度」「子どもの気持ちを大切にした職員対応」で、90%以上の利用者が満足であると答えている。また、「保護者へ行事日程の配慮」「けがや体調不良時の対応」「プライバシーへの配慮」「保育内容の説明」で80%の利用者が満足であると答えている。それ以外のすべての項目でも高い満足度であり、今後は今回保護者から出された個別意見の対応可能な事柄へのさらなる配慮や説明を充実させていただくことに期待したい。

利用者調査結果

1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい 57人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」が100%、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が0%という結果だった。「暑い日が続き外に出れない状況でも、家ではできない色々な遊びをしてくださっているのでありがたいです」「担任の先生方は保育士として安定感があり信頼出来ると感じる。生徒1人1人のこともちゃんと見ていると思う」「預けることがなければ、親や親類以外の人たちと関わることで得られる成長はなかったものと思われます」などの意見があった。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい 56人  どちらともいえない 0人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
「はい」が98.2%、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が1.8%、「非該当・無回答」が0%という結果だった。「園で練習した歌や踊りを家で嬉しそうに家族に見せてくれます」「子供の心身の発達に役立つような、リトミックや体操、工作などを日常の保育の中に取り入れており、とても助かっています」「保育園で教わったであろうダンスを見せてくれました。楽しかったんだと思います」などの意見があった。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい 52人  どちらともいえない 5人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」が91.2%、「どちらともいえない」が8.8%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が0%という結果だった。「比較的粗食だと思うが逆にありがたいと思っています。自宅では絶対食べないようなものも園では食べているようです」「家では野菜を絶対食べないのに保育園ではしっかり完食してることに驚いています。保育園側の工夫のおかげと思っております」「栄養士さんのもと、おやつも工夫されていると思います」などの意見があった。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい 40人  どちらともいえない 9人  いいえ 7人  無回答・非該当 1人 
「はい」が70.1%、「どちらともいえない」が15.8%、「いいえ」が12.3%、「非該当・無回答」が1.8%という結果だった。「今年度からそう感じます。 それまではお散歩なども非常に少なく、残念でしたが、4月からは戸外遊びも多く嬉しいです」「1週間の実施事項が決まっており、バランスよく保育してくださっていると感じます」「特に週1の英語教育が大きな刺激になり、世界が広がっている様子です。英語をたくさん覚えたがっているとともに、外国人の先生と接するのをとても楽しく思っています」などの意見があった。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい 42人  どちらともいえない 6人  いいえ 0人  無回答・非該当 9人 
「はい」が73.7%、「どちらともいえない」が10.5%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が15.8%という結果だった。「ときどきそのような機会があり、ご迷惑をおかけしてしまいますが、いつも快諾いただいて非常に心強いです」「未だ遅れてお迎えがないのですが、熱で急なお迎えが必要になった時の電話対応にて、こちらの都合も考慮してくれてると感じています」「そういう機会が無いので分からない」などの意見があった。
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい 56人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
「はい」が98.2%、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%という結果だった。「非該当・無回答」が1.8%という結果だった。「園内やお散歩コース、お散歩先の公園などのハザードマップが細かく掲示されている。他の保育園の事故ニュースなどを受けて、真摯に捉えてくださっているのがわかります。保護者と一緒に遊びに行くときにも参考になる」「土曜日に近くの公園で先生と園児の子達と鉢合わせることがあるのですが、必ず声をかけてくれることから、普段からよく見てるんだなと。素晴らしいと思います」などの意見があった。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい 46人  どちらともいえない 6人  いいえ 5人  無回答・非該当 0人 
「はい」が80.7%、「どちらともいえない」が10.5%、「いいえ」が8.8%という結果だった。「非該当・無回答」が0%、「保護者が参加する行事は土日に開催いただけることが多く、また平日開催のときも早めにご連絡をいただけるので、いつも参加させていただくことができ、ありがたいです」「パパ会の設定が毎回違うのですが、それは参加率を上げて理解を深めてもらおうという素晴らしい姿勢の賜物だと思います」などの意見があった。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい 52人  どちらともいえない 3人  いいえ 1人  無回答・非該当 1人 
「はい」が91.1%、「どちらともいえない」が5.3%、「いいえ」が1.8%、「非該当・無回答」が1.8%という結果だった。「何かあればいつも相談させていただき、的確に対応いただいています。また、定期的な面談の機会も設けていただき、ありがたいです」「保護者からの「それ保育園の先生に聞く?」みたいな相談も、親身になって対応されてるのを何度か見かけております。頭が下がる思いです」「個人面談の際には先生に色々と相談できてとても安心しました」などの意見があった。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい 56人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」が98.2%、「どちらともいえない」が1.8%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が0%という結果だった。「管理がとても行き届いていて、子どもを安心してお預けできます」「園内はいつも綺麗です、玄関を見ればよくわかります」「よく清掃されています」などの意見があった。
10.職員の接遇・態度は適切か
はい 55人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」が96.5%、「どちらともいえない」が3.5%、「いいえ」が0%という結果だった。「非該当・無回答」が0%という結果だった。「いつも笑顔で出迎えてくださいます」「子どもにはいつも優しく、親にはいつもご丁寧で、本当に頭が下がります」「皆さん明るく対応もすごくいいです。子供が大好きなんだなとわかる方ばかりです」「違うクラスの先生、給食の先生たちまで、よく園児の顔を覚えていて、すれ違うと気さくに声をかけてくださいます。みんなで見てくださっているんだなということが感じられます」などの意見があった。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい 51人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 3人 
「はい」が89.4%、「どちらともいえない」が5.3%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が5.3%という結果だった。「親の状況も理解いただいた上で臨機応変に対応下さり本当に感謝しております」「1歳半の時に骨折した時などは大変、丁寧にケアしていただき、大変お世話になりました」「お迎え時に本当に普段なら気にしない小さなケガのことでもお知らせして頂けてるので、すごいなと思っております」などの意見があった。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい 37人  どちらともいえない 7人  いいえ 0人  無回答・非該当 13人 
「はい」が64.9%、「どちらともいえない」が12.3%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が22.8%という結果だった。「これまでいさかい等はなかったと思いますが、今後あったとしても先生方にお任せしていれば大丈夫と信頼しています」「上級生の子とぶつかって頭を打った時にとても真摯に対応して頂けました」「まだそのような事態を経験していないので、なんとも言えないです」などの意見があった。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい 54人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」が94.7%、「どちらともいえない」が5.3%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が0%という結果だった。「慣らし保育中で泣いてしまう事も多いですが、優しく対応してくださいます」「それはすごく感じます」「子どもの気持ちにいつも寄り添っていただいています。また、お遊戯、製作、外遊びなど、子どもたちが喜ぶことを日々に散りばめていただいています」「お迎えの時などその日何かあった場合など事細かく教えて頂けるのですが、様子をよく見てくれてると感じております」などの意見があった。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい 51人  どちらともいえない 4人  いいえ 0人  無回答・非該当 2人 
「はい」が89.5%、「どちらともいえない」が7.0%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が3.5%という結果だった。「必ず聞いてくれます」「いつも配慮いただいています」「上級生の子が先生と2人で話をしてるのを見たことがあります。ちゃんと個別に向き合っているんだなと思いました」などの意見があった。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい 51人  どちらともいえない 6人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」が89.5%、「どちらともいえない」が10.5%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が3.5%という結果だった。「いつもお迎えの際にその日の様子を詳しく教えてくださいます」「保育参観、保護者会などでよく説明していただけます」「恥ずかしながら我々が適当にしてることも丁寧にご説明頂いてると感じております」「いつも的確に教えていただいています」などの意見があった。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい 43人  どちらともいえない 8人  いいえ 2人  無回答・非該当 4人 
「はい」が75.5%、「どちらともいえない」が14.0%、「いいえ」が3.5%、「非該当・無回答」が7.0%という結果だった。「特に不満はないですが、質問などさせていただいたときはいつもきちんと対応してくださいます」「ほとんどなかったのですが、上級生のことぶつかった時は、園側に責任は無かったにも関わらず、園長先生自ら電話でご対応頂きまして逆に恐縮でした」「以前に比べると意見を上げた結果改善されたこともちょくちょくあると思う。努力は感じます」などの意見があった。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい 31人  どちらともいえない 10人  いいえ 4人  無回答・非該当 12人 
「はい」が54.4%、「どちらともいえない」が17.5%、「いいえ」が7.0%、「非該当・無回答」が21.1%という結果だった。「システム化されていると思います」「きちんと教えていただきました」などの意見があった。

Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)

※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー1  リーダーシップと意思決定
  サブカテゴリー1  事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目2 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  評価項目2 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている 実施状況
  標準項目1 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  標準項目2 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
  評価項目3 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している 実施状況
  標準項目1 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  標準項目3 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
講評
理念の掲示に加え園の保育への取り組みや子どもの姿を通して園の理念を周知している

清潔感のあるエントランスには、当園の保育理念・保育方針、そしてそれに基づく保育実践を示す今週のクラスごとの活動予定が掲示されている。ひと目で当園の目指すものと現在の保育がわかるようになっている。また、園内・屋外活動に使う公園のハザードマップは園内の廊下に掲示されて、子ども・保護者・職員の誰もがいつでも見れることにより、安全管理に常日頃から取り組んでいることが伺える。危機管理への姿勢や子どもと地域との関わりを示すことは、保護者の安心感という意味でそのまま当園が理念に謳う「育児支援」につながっている。

日常保育の中の丁寧な配慮を通して、園が目指す理念や子ども像を具現化している

当園で特長的なのは、こうした周知だけでなく日常の保育の中でコーナー保育、異年齢保育等を通じてその理念を周知・共有していることである。たとえば当園が掲げる「目指す子ども像」には「自分でできることを拡げながら意欲的に取り組む子ども」という言葉があるが、当園では保育実践の中で丁寧にそれを意識している。例えば食事提供においては、一斉にではなく、子どものペースで食事に行けるように個々に声掛けをしたり、ゆっくりと食事の時間を取れるように配慮している。個に応じた丁寧な保育で、子どもの意欲と生きる力を育んでいる。

職員と面談等で意見交換を行ない、園の方針・個々に期待する役割を共有している

今年度前園長含め、数名が新規園に移動となり今年度入職職員が半数近くとなり、今まで以上に職員同士の連携が取ることが大事だと考えて、全職員対象に月に一度園長と面談する時間を設けている。職員から要望、意見を都度聞き、一緒に考えていけるようにすることにより、職員の考えを把握することを心がけている。職員からは、清掃時間の割り振り見直しや午睡時間の監視等の業務改善にも結びついている提案事例もある。職員一人ひとりにあったきめ細かいサポートで職場は笑顔に溢れた職場となっており、豊かで活気ある保育を子どもに提供できている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー2  事業所を取り巻く環境の把握・活用及び計画の策定と実行
  サブカテゴリー1  事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  評価項目1 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している 実施状況
  標準項目1 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目2 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  標準項目3 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目4 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  標準項目5 事業所の経営状況を把握・検討している
  標準項目6 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
  サブカテゴリー2  実践的な計画策定に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している 実施状況
  標準項目1 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している ×
  標準項目2 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している ×
  標準項目3 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
  評価項目2 着実な計画の実行に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  標準項目2 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
講評
園の中期計画として理念を基に、それを実現するための年度ごとの計画策定に期待したい

園独自の中・長期計画は期初の事業計画にて策定されている。しかし、そこから園の運営につながる単年度の事業計画へと落とし込まれる仕組みには至っていない。園の中・長期計画の実現・目標を達成するためには、財務・保護者・業務プロセス・保育者育成・地域貢献等の視点から、戦略目標、重要成功要因、達成度合を測る目標、具体的なアクションプランを明確にすることが重要である。例えば、BSC等の手法を使って、園の重要課題としている「園児獲得」について具体的に実行して園の中・長期計画目標を達成する仕組みづくりを今後に期待する。

利用者の意見を日々把握し、それに応えた改善を通して保育理解を実現している

コロナ前は保護者と話す機会がなかなか設けられていなかったので、今年度は保護者と特にコミュニケーションを取ることを職員全員が意識して行っている。登降園時や行事の際には、日頃のお子さまの様子や園のことなどをできるだけ話ができる環境を整えるようにしている。また、保護者会やパパ会ママ会(保護者だけで集まって話す行事)では、直接ご意見を頂けるように時間を設けている。ただ、参加率があまり良くないという課題をふまえて、「子どもも一緒だったら参加しやすい」という意見から、保護者と園が共通認識が得られるように取り組んでいる。

全員で考える保育計画と運営本部による個人の目標管理で着実に計画を実践している

年度初めに業務担当、年間の行事の係の担当を割り振り、個々に各自の仕事の計画が事前に立てられる。計画の見直しを半年に一度行い、職員の力量に合わせて役割分担を行えるようにしている。保育年間計画に基づいて月間計画・月間個別計画を園長、主任、各リーダー含めて話し合いながら作成している。日々の子どもの様子は様々な会議等で全職員に共有しており、課題はクラスだけではなく他クラス職員と連携して解決している。さらに、園内で解決できない場合には、近隣2園系列園の取り組みを参考にしながら、組織力で解決することができている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー3  経営における社会的責任
  サブカテゴリー1  社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる
  評価項目1 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  標準項目2 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
  サブカテゴリー2  利用者の権利擁護のために、組織的な取り組みを行っている
  評価項目1 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている 実施状況
  標準項目1 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  標準項目2 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
  評価項目2 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている 実施状況
  標準項目1 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  標準項目2 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
  サブカテゴリー3  地域の福祉に役立つ取り組みを行っている
  評価項目1 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  標準項目2 ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
  評価項目2 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  標準項目2 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  標準項目3 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
講評
一人ひとりの保育者と運営本部の力の協働で、倫理遵守・意識向上に取り組んでいる

就業規則は常に確認できるように事務所に保管して、就業規則など改定になった際には、全職員に周知をするようにしている。また、子どもと関わる上で大切な決まりについては都度確認し、守れているか振り返る機会を設けるようにしている。近年、子どもの権利を脅かす事件やニュースが多いため、都度、職員に周知、子どもに関わっている自分の日頃の行いを顧みるよう促している。余裕がなくなると言動がきつくなってしまうこともあるため、その時は園長主任だけでなく、他クラスの職員に助けを求め事前に防げるような体制づくりを心掛けている。

本部と園の協働で虐待防止に取り組みつつ、子どもの人権を大切にした保育をしている

人権擁護のためのセルフチェックリストを全職員が必ずチェックし、それを基に定期的に保育を見直すようにしている。また、虐待についての研修にも積極的に参加し、園内研修でも全員で取り組めるようにしている。虐待の早期発見・早期対応のためのチェックシートで園児・保護者共に日々の様子を記録に残すようにしており、何かあれば適宜連絡体制を整えて対応できるようにしている。今後は、子どもの人権を大切にした保育をしている園の姿勢を保護者に園だより、掲示等でさらに発信して信頼関係を築いていくことを期待する。

散歩や地域参加の催事、近隣園との交流を通して地域とのつながりを作り始めている

本園の特徴として、子どもたちの生活の幅を広げるために職員以外の人と交流する取り組みを積極的に行っている。まごころプロジェクトという地域社会に貢献する取り組みに参加しており、子どもと高齢者施設の方々間で手紙や制作物をプレゼントし交流を図っている。近隣の園とも交流を図り、また園行事に卒園児を招いたりすることで保育園から小学校へのスムーズな移行支援につなげている。今後、地域の子育て家庭に向けた子育て支援事業なども含め近隣の系列園の事例などを参考にしながら地域との連携に取り組んでいくことを期待する。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー4  リスクマネジメント
  サブカテゴリー1  リスクマネジメントに計画的に取り組んでいる
  評価項目1 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  標準項目2 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  標準項目3 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  標準項目4 リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  標準項目5 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
  サブカテゴリー2  事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  評価項目1 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている 実施状況
  標準項目1 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  標準項目2 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  標準項目3 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  標準項目4 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
講評
ヒヤリハット分析から室内のハザードマップを作成し、予防対策を強化しています

子どもたちがけがをせず安全に活動できるように、職員がヒヤリハット報告書をもとに園内全室(保育室、廊下、トイレ、調理室等全て)のハザードマップを作成し事故予防に活用してる。作成後も職員会議で見直しを行い、更に留意点を追加している。屋外活動に使う公園のハザードマップには、公園ごとに公園までの経路上に危険に対する注意点、例えば交通量、遊具の説明がされている。園内・屋外活動に使う公園のハザードマップは園内の廊下に掲示されて、子ども・保護者・職員の誰もがいつでも見れることで注意喚起を行うことによ事故を予防できている。

日常の保育での安全管理と災害対策の両面で事故再発防止に取り組んでいる

事故が起こった際は事故報告書を作成すると共に発生原因を早急に突き止め必要に応じてミーティングを行い早急に再発防止に努めている。財布防止策は全職員に朝礼やMT等で周知している。感染症に関しては園での対策だけでなく、家庭でも気をつけていただけるように感染症の発生状況を玄関に掲示して注意喚起している。災害については、年に1度引き渡し訓練を実施し保護者にも訓練の重要性を伝えているが理解が充分に得られていない。引き続き訓練の大事さを保護者に伝えながら、緊急事態に備えて子どもの安全を確保していきたいと考えている。

タブレットやスマホなど園のICT環境を整え情報の管理・保護に努めている

園のICT環境を整え情報保護・管理に努めている。個人情報の管理については適宜その必要性を研修等で伝え遵守するようにしおり、職員一人ひとり守らないといけないという意識をしっかり持てるようにしている。個人情報や機密事項については必ずパスコードをつけ、他社に情報が漏れないようにする。また個人情報が含まれている書類は事務所の鍵付き書庫に保管して事務所から持ち出さないようにしている。今後は、個人情報をSNSへアップすることについて保護者に対して注意喚起を継続していくことが必要だと園長は考えている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー5  職員と組織の能力向上
  サブカテゴリー1  事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成・定着に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている 実施状況
  標準項目1 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  標準項目2 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
  評価項目2 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している 実施状況
  標準項目1 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  標準項目2 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
  評価項目3 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  標準項目2 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している ×
  標準項目3 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している ×
  標準項目4 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
  評価項目4 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  標準項目2 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  標準項目3 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  標準項目4 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
  サブカテゴリー2  組織力の向上に取り組んでいる
  評価項目1 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  標準項目2 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  標準項目3 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
講評
本部と園の協働により、園の目指す保育に必要な人材を確保し育成している

理念の実現に必要な人材構成という意味では特長的なのは、運営本部が現場の個性を重視しながらその運営をサポートする形で採用において現場と協働していることだ。採用は運営本部で行うが、採用者を園に振り分けるのではなく、入職希望者の園見学・運営本部と園長との面談をセットにして各園にあった人材を採用している。こうした面でも、運営本部との協働が有効に働いており、園は自園にあった人材かどうかを見極めてながら確保できているという手応えを感じている。育成においても同様で、本部と現場の協働で充実した人材育成・登用が行われている。

職員の育成を計画的に個別のスキルに応じた研修や育成を実施することが望まれる

職員の育成は、主に職員ごとに希望する研修に参加して成果を全職員で共有する流れが定着しており、勤続年数に応じて研修に参加する回数は決められている。非常勤職員に対しても職員が指導する体制もできている。しかしながら、個別の育成計画を作成していないため一人ひとりの育成の方向性や課題が明確にはなっていない。園の組織力が向上するためには、中・長期計画における保育者育成の視点から個別の育成計画作成することが大切である。職員のモチベーションの維持・向上に繋げることにより園長が目指す子どものことを考えた保育の実現に期待する。

職員同志が相手を肯定的に受け止めながら協力しやすい関係を作っている

職員間の協力体制を支えることとして園が重視しているのが、クラス内の関わりだけでなく、クラス以外の職員とも多く関われるように体制づくりを工夫している。園長以下管理職は園の方針を職員に伝えたうえで、基本は自分がやりたい保育を提案してもらい、進められるように見守っている。適宜援助や助言を行い、できたことは褒めて次に繋げられるようにしている。園長や主任もクラスに適宜見回りを行いながら、体調の変化には早めに気づけるようにしている。この連携が園全体に浸透してきた今、園全体は活気に溢れて職員はいつも前向きである。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー7  事業所の重要課題に対する組織的な活動
  サブカテゴリー1  事業所の重要課題に対して、目標設定・取り組み・結果の検証・次期の事業活動等への反映を行っている
  評価項目1 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) 【課題】
コロナ禍で感染防止対策を第一に考えた保育を行っていたため、保育に制限がかかることが多かったかと思う。その中で職員同士の関りも制限されたため、なかなか保育について話し合うことができなかったり、保育観のズレが生じてしまったりと課題が多く残っていた。
【目標】
コロナ禍が大きく保育にも影響しており、感染症対策を第一に考えた保育を行っていく。
【取り組み】
感染防止対策をしっかり行うために園長、看護師、主任、クラス担任が連携してしっかり予防対策を講じた。具体的には、園内入室者の制限(登園、降園時も玄関まで職員が園児を連れていく体制)、廊下での時間差での食事(黙食を行うため)、今まで以上に手指消毒の徹底等である。それだけでなく、行事では行事内容自体の変更(遠足はバス遠足ではなく徒歩遠足にするなど)、保護者の人数制限、時間差での少人数開催、リモート開催、必要に応じたマスク着用等が挙げられる。
【取り組みの結果】
感染症は流行することが少なかったようだ。子どもたちにも制限がある中で園内で楽しめる保育を考えたり、正しいうがいや手洗いが身につくなどの成長も見られた。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
事業所の重点課題は、年度期初に作成する事業計画書の中で、園としての課題・目標を明確にして職員と情報共有して解決に取り組んでいくべき重要事項である。しかし、現在の事業計画書では、事業所の重点課題が明確になっていない。事業所の重点課題に関して、事業計画(目標達成の度合を含めた)~進捗確認~事業報告書で振り返り翌年度の事業計画に反映させるPDCAサイクルの運用が重要となる。BSC(バランス・スコアカード)等の手法を使って戦略立案から具体的なアクションプランまで落とし込むことが着実に実行されていくことに期待したい。今後も引き続き本課題に取り組むために、具体的な目標を設定して、目指す目標と達成度合いを測る指標を明示していくことを期待している。
具体的な目標設定例
①感染数 令和5年度 *名(令和4年度比  *%削減)
達成度合いを測る指標例
①感染症予防対策実施数と実施率    *施策、*%
②職員自己評価 問40 感染症防止等 YES回答率  *%
③利用者調査 問9 園内の清潔 YES回答率  *% 
  評価項目2 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) 【課題】
入所希望者の減少、定員数に満たない事案が発生したため、通常行っている保育にプラスして園独自の取り組みを発展させていくことで、園児獲得を行っていく。
【目標】
合同保育やリトミック、体操教室等の保育の質の向上に向けた取り組みを行う。
【取り組み】
毎年行っていた週に一度の体操教室に加えて、0~2歳児クラス、3~5歳児クラスでの合同保育を行った。
0~2歳児クラスは主にリトミックを行い、音楽に合わせて感性や表現力を身につけられるようにした。
3~5歳児クラスは週に一度同学年だけでなく異年齢で関わる機会を設け、遊び、体操、楽器等の取り組みを行った。
【取り組みの結果】
クラスだけでなく、異年齢の関わりを重点的に行えるようにしたため、年上の子が年下の子の世話を積極的に行ったり、年下の子が年上の子の真似をして生活しようとする姿が見られた。リトミックはねらいを立て、運動会や発表会でリトミックで行ったことをもとに内容を考えることができたので、行事のために新しいことをする、というよりも日常的に行っていたことを行事とし発表する、という流れができた。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
事業所の重点課題は、年度期初に作成する事業計画書の中で園としての課題・目標を明確にして職員と情報共有して解決に取り組んでいくべき重要事項である。しかし、現在の事業計画書では、事業所の重点課題が明確になっていない。事業所の重点課題に関して、事業計画(目標達成の度合を含めた)~進捗確認~事業報告書で振り返り翌年度の事業計画に反映させるPDCAサイクルの運用が重要となる。BSC(バランス・スコアカード)等の手法を使って戦略立案から具体的なアクションプランまで落とし込むことが着実に実行されていくことに期待したい。今後も引き続き本課題に取り組むために、具体的な目標を設定して、目指す目標と達成度合いを測る指標を明示していくことを期待している。
具体的な目標設定例
①年度初め、園児数 令和5年度 *名(令和4年度 *名)
達成度合いを測る指標例
①園見学人数   令和5年度 *名(令和4年度 *名)
②ブログ発信数  令和5年度 *件(令和4年度 *件)
③体験イベント企画数と体験数
             令和5年度 *件(令和4年度 *件)         
④中央区内の系列園(9園)との情報連携数 

Ⅵ サービス提供のプロセス項目(カテゴリー6)

カテゴリー6 サービス提供のプロセス
  サブカテゴリー1 サービス情報の提供
  評価項目1 利用希望者等に対してサービスの情報を提供している 実施状況
  標準項目1 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  標準項目2 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  標準項目3 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  標準項目4 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
講評
当園が考える保育への想いや活動の様子は運営会社の総合ホームページで伝えられている

当園には全国に50園以上の姉妹園があり、全園が「子どもに安全な環境を提供すること」と「家庭とのワークライフバランスを実現できるように育児支援」することを保育理念としている。ホームページでは卒園するまでに育ってほしい「子ども像」に向かい、園長の想いやそそれぞれの園の特徴ある活動がブログ形式で紹介されている。園長は、「手のぬくもりが感じられる保育園づくり」と「その瞬間を生きる子どもと共に歩む保育者」を目指しており、行事や保護者や地域での活動などが紹介され、笑顔あふれる居場所を目指している様子を知ることができる。

園見学は、保護者が希望する日と見たい保育内容に合わせて申し込むことができる

見学は、火曜日の午前中(クラスごとの活動の様子)と木曜日の午後(0~2歳、3~5歳の合同保育)に1日5組を基本としてホームページから受けている。保護者は申込みフォームから見学日を第三希望まで書き込み、申し込むことで、園より連絡がある。火曜か木曜に都合が合わない場合は別途の対応するようにしている。見学は、園長か主任又はベテラン職員が活動内容を説明しながら園内を案内し、個別に質問を受けるようにしている。今後は、保育を体験できる機会を作りたいと園を知ってもらいたいと考えている。

様々な人に自園のことを見てもらい知ってもらうために積極的に情報発信をしている

戸外遊びの際は、保育士は園指定のエプロンを着用し、公園に来ている親子に挨拶をする等して園の存在を知ってもらうようにしている。園に興味を持った方が必ず検索するホームページでは、行事や食育等の沢山の保育活動がブログで紹介され、園の雰囲気や保護者との関わり等が伺い知ることができる。また、園の情報は、区のホームページにも掲載され、年齢ごとの空き情報やイベントなどが予定を知る事ができる。近年では、外国人からの問い合わせが増えており、翻訳機を使うなどして、自園を知ってもらうために工夫をしている。


  サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応
  評価項目1 サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている 実施状況
  標準項目1 サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  標準項目2 サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目3 サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
  評価項目2 サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  標準項目2 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
  標準項目3 サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
講評
入園後には「慣れ保育」を行い、子どものストレスを軽減し、保護者を安心にしている

保育園を初めて利用する子どもは、親から離れ、集団という新しい環境に不安やストレスがかかってしまうため、園では、「慣れ保育」を勧めている。慣れ保育は、入園前の面談で保護者と話し合い、約2週間を目安に計画される。初日は9時30分頃から1時間預けることから始まり、時間を延ばしていく。2週目には昼食を園で取り、午睡とおやつを食べ15時30分頃降園するという日課で子どもが徐々に保育園に慣れていけるように進められる。実際に子どもが早く慣れた場合は期間を短縮することもある。

入園決定後に個別面談で家庭で子どもの様子を聞き取り、職員で共有する仕組みがある

入園が決定すると、園に書類を取りに来ていただく。提出書類の説明は職員が丁寧に説明してくれ、個人面談までに、健康状況や食事、排泄、睡眠などの情報を記入し、持参していただく。また、保育園を利用するにあたり重要な事項が記載されている入園のしおりが配布され、面談までに目を通してくるようにお願いされる。面談時には、重要事項について園と保護者が確認し、不明点等はその際に回答してもらえる。面談時に聞き取った子どもの情報については園所定の面談シートで記録され、職員会議等で共有される仕組みがある。

保育園利用にあたり、保護者にルールや注意事項等を丁寧に説明し、同意を得ている

園生活で家庭で準備してほしい着替えやタオル等の物品については園見学や個人面談の際に説明し、しおりにも記載している。また、延長保育や土曜日の利用条件や方法やおむつの定額利用サービスについてもしおりに掲載してあり、利用する場合は詳細を改めて伺うことができる。写真等の取り扱いについては、園内のみ使用からホームページに掲載するものまで保護者の同意の範囲を伺うようにしている。園は、働く保護者が仕事と子育てが両立できる様に支援することを理念に掲げており、保護者が安心して利用できるように丁寧に説明することを心がけている。


  サブカテゴリー3 個別状況の記録と計画策定
  評価項目1 定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している 実施状況
  標準項目1 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  標準項目2 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  標準項目3 アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  評価項目2 全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している 実施状況
  標準項目1 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  標準項目2 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
  標準項目3 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
  標準項目4 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
  標準項目5 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  評価項目3 子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している 実施状況
  標準項目1 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  標準項目2 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  評価項目4 子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している 実施状況
  標準項目1 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
  標準項目2 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
  標準項目3 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
講評
全保育者が一丸となって子どもの個々の成長と発達に応じた指導計画を作成している

保育計画は、まず、会社の理念、保育方針に沿い、当園の保育目標やねらいや過程をまとめた「全体的な計画」が作成される。それを基に各クラスで子どもの成長や今後の見通しを踏まえながら指導計画(年、月、週、日)が作成される。発達が著しい0~2歳児クラスまでは、クラス全体の計画と個別に計画を作成し、3才以上児はクラス単位の指導計画を作成している。進級の際には、現在の担任と次年度の担任でミーティングを行い、一人ひとりの子どもの成長発達を保育者で共有しながら保育計画を作成しており、継続された計画が立てられている。

保育のねらいや計画を保護者に伝え、日々の保育活動への理解を深めている

保育には、「五領域」や「3つの視点」や「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」という大切な視点や考え方があり、園ではそのポイントを毎日登園時に通る階段に掲示し、保護者に分かりやすくて伝えている。「3つの視点」は、乳幼児期(0歳児)から生活や遊びを通して身体的、精神的、社会的発達の基礎となるものであり、それを「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」と具体的に分類した5領域へと繋がると解説している。専門的な話ではあるが、日々の保育活動の意図を知ることで保護者がより保育に参加しやすくなっている。

指導計画や発達記録は定例会議やICTツールを使い、保育者間での共有が充実している

指導計画は、職員会議や毎日の昼礼等で子どもの様子を全保育者で共有し、振り返りが行われた上で毎月25日までに作成している。園では、その基本となる子どもの日々の様子を記録アプリで、その日のうちに職員間で共有できる仕組みがある。週計画は、毎週木曜日まで作成することとしており、日々の様子を反映させ、例えば、子どもたちに間で流行っている遊びを題材にした活動を入れる等、より具体的な計画が策定される。また、子どもにも1週間の活動予定が分かる様に玄関に張り出しており、子どもが見通しを持ち主体的に行動できることも促している。


  サブカテゴリー4 サービスの実施
  評価項目1 子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている 実施状況
  標準項目1 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
  標準項目2 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
  標準項目3 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
  標準項目4 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  標準項目5 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
  標準項目6 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】 小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
講評
同年齢と異年齢の活動を組み合わせ、お互いが学び合える豊かな保育環境を提供している

当園の保育は、年齢別の保育を基本としているが、朝の会を3歳4歳5歳で行うなどの異年齢での活動も積極的に取り入れている。異年齢の朝の会では、年長児が号令をかけたり、歌の見本となったりして、それを下の子たちが真似をしている姿が見える。子どもにとって一番の見本は子どもであり、大人が言葉で説明するより、自分より少し大きい子の姿を見て覚えることの方が分かりやすい。それは大人になっても必要な力「生きる力」なのかもしれない。また、見本となった年長児たちの自信にも繋がり、お互いが育つ環境を作っている。

生まれ育った国や文化が違っても認め合える人間関係が築けるような取り組みがある

近年、外国人の子どもが利用者が増えている園では、子ども同士が関わり合えるように、例えば「おはよう」等の簡単な言葉をそれを表す絵と平仮名と外国語を書いたカードを保育室に貼りだしている。これは、世界に日本以外にも国があり、言葉や文化の違いを知るというねらいではあるが、挨拶や言葉かけなど世界に共通するコミュニケーションの基本という意味でもある。園では、子ども同士のコミュニケーション能力を信じ、様々な人が認め合える社会の実現を目指し、環境から人間関係の基礎を培っている。

小学校への接続を意識した保育の実践と保幼小の職員連携が充実している

園の保育は小学校接続に向け「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を目指して行われている。例えば「言葉による伝え合い」というテーマでは、自分の気持ちを伝えられるように子ども同士(3~5歳)の喧嘩の際にはすぐに保育者が仲立ちせず、お互いの気持ちを伝えあい、自分たちで話し合って解決できるように環境を整えながら見守っている。小学校との連携では、保育園、幼稚園、小学校の担任が情報共有をしたり、学校に子どもと出向き、公開授業や遊びで交流をして子どもが小学生になることに関心を高められるような取り組みが行われている。

  評価項目2 子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている 実施状況
  標準項目1 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  標準項目2 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
  標準項目3 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  標準項目4 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
講評
家庭での子どもの様子を把握し、保育者間で情報を共有することを大切にしている

園では、子どもが日中元気で園で過ごせるように、登園時に保護者から家庭での様子を聞いており、必要な情報は申し送りボードや昼礼で保育者間で共有されている。また、視診や触診も登園時に行い、乳児クラスは、連絡帳から睡眠や食欲、排泄状況などの状況も確認している。子どもは自分では体調の変化に気づいたり、うまく伝えられないことが多いため、当園では、健康に関する情報を一人ひとりが把握し、保育者全員で共有することが重要であると考えられており、活動や食事や午睡はそれを基に個々に配慮している。

子どもの成長やその日の体調に応じた休息が取れるように配慮している

園では、午睡時間を年齢や個々の成長に合わせ時間がとられている。0歳児は個々の成長に合わせて寝られるように場所や時間が確保されている。生活リズムができてきた1・2歳児は12時30分頃から、3~5歳児は13時頃から15時頃までを午睡時間としているが、子どもの体調や家庭での生活リズムによって、早めに休むことも可能である。年長児は、小学校の生活リズムに合わせるように午睡時間を徐々に減らし、体を休めるて過ごせるように促している。

「食」について子どもの関心を高め食べることの大切さと意欲を育てる活動を行っている

食べることは生きていく上で最も大切なことと考え、園では給食に期待が持てるような取り組みを行っている。例えば、朝の会で毎日の献立を発表することで、料理の名前を知り、実際に食べてみて、美味しければまた食べたいと言えるようになったり、食育活動で作った物を給食で食べてみたりして食べることへの意欲を育てている。また、自分がどれだけの量を食べられるとかいうことや体に大切な栄養を考えて、何でも食べられるようになること等、食の大切さを伝える取り組みを行っている。

  評価項目3 日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している 実施状況
  標準項目1 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  標準項目2 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
  標準項目3 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
  標準項目4 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
  標準項目5 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  標準項目6 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
講評
子どもが主体的に活動でき、集中して取り組めるようにコーナー設置に取り組んでいる

乳児クラスでは、遊びのコーナーを数種類作り、玩具を子どもが見える棚に置くことで、自分で遊びを選択し、その空間で集中して遊べるように配置されている。幼児クラスでは、静かに集中して絵本を読める環境、ブロックや工作など作った物を見せ合いお互いを高め合える環境、ままごとやボードゲーム等の皆で一つのことで遊べる環境を作れるように取り組んでいる。更に幼児組では、遊びから食事、午睡への流れも考えられており、子どもが自ら考えて動けるように保育室の使い方や主活動の内容などの環境が作られている。

子どもの発達に応じ、発見や不思議を大切にした遊びやルールのある遊びを展開している

1歳児のクラスでは、皆で風船遊びをしていた。風船は手で上に弾くと小さい子には丁度良い速さで落ちてきて、また弾くを繰り返していると何と風船が天井にくっついて落ちてこない。子どもたちは皆不思議そうに上を向いたままであった。実はエアコンの吸気口に風船が吸い付けられ天井に貼りついていたということだが、子どもが不思議と思う題材としてとても面白い事例であった。3歳児クラスでは、じゃんけん列車ゲームを行っており、じゃんけんのルールや列車になる条件などを保育者に教えてもらい皆で楽しむ等、発達に合わせた遊びが展開されている。

楽しかった想い出を絵で表現し、文字や数字に興味を持つ教育活動が行われている

幼児クラスのなると他者と関わることが増え、遊び方や行事への取り組み方や想いが深くなる。園では、それを文字や絵で表現する活動を取り入れている。文字や数字は、ある年齢になったから急に教えるのではなく、園には沢山の本が用意してあり、乳児期から子どもたちに読み聞かせ、言葉を知ることから始めている。また、数はワークブックを使い、概念的なことを教えている。4・5歳で牧場に遠足に行った時の絵は、皆が画用紙いっぱいに牛の乳しぼりの様子を描くなどして想い出を表現していた。子どものやりたいという気持ちと連動した取り組みである。

  評価項目4 日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している 実施状況
  標準項目1 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
  標準項目2 みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  標準項目3 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
講評
運動会は子どもの主体性と異年齢の関りをテーマに取り組み充実した行事となった

園では日ごろから3・4・5歳児が朝の会や昼食等、関わり合って活動をしており、小さい子が大きい子から教わったり、大きい子は小さい子から頼られ優しい心が育ったり、自信がついたりすることを大切にしている。今回の運動会は、3・4・5歳児を2つのグループに分け、競技内容について子どもたちが意見を出し合って決めたり、当日は競技のサポートを上の子がリードしたりして進められた。5歳児の見せどころのリレーは真剣勝負。下の子たちから尊敬の眼差しで見られる等、自分たちで作り上げた行事の満足感や達成感が味わえた行事となった。

文化や季節にふれたり、皆で楽しみ夢を膨らませたりする行事が開催されている

園の行事は、全体で取り組み、保護者も参加する「夏まつり」「運動会」「発表会」、季節や文化的な行事として「たなばた会」「クリスマス会」や毎月行われる「誕生会」などが計画されている。また、クラス単位では、保育計画として成長や興味に合わせ「遠足」や「夕涼み会」などが企画されている。当園では、職員や保護者が特技などを子どもに見せるということも積極的に行っている。パパ会では風船アートを披露したり、子どもたちに夢を与える取り組みも行われている。

姉妹園や地域と関わりながら行事が開催され、子どもたちの世界が広がっている

園の活動範囲は広く、姉妹園や近隣の福祉施設などと一緒に行事を楽しみ交流を深めている。当園の姉妹園は近隣にも多く、園児が遊びに行き、一緒に行事を楽しんでいる。年長児は、初めましての子ども同士でボディ・ペインティングを体験。初めはお互いぎこちなかったが遊び(楽しみ)を共有することで交流が深まっていった。コロナ禍に始まった「まごころプロジェクト」では、高齢者施設にお手紙を書き、返事をもらうという企画に参加したり、勤労感謝の日には警察署に行き、お巡りさんに感謝の品を渡したりと行事を通して地域にも関わっている。

  評価項目5 保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている 実施状況
  標準項目1 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  標準項目2 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
講評
長時間保育の子どもが不安にならないようにゆったりと過ごせるような配慮がある

当園の延長保育時間は19時30分までとなっており、時間が遅くなればなるほど子どもの人数が減っていく。園は、残っている子どもが不安や寂しさを感じないように、日ごろから担任以外の職員でも安心して過ごせるようコミュニケーションを多くとることにしている。また夕方は疲れているので、絵本コーナーや机上遊びができるような環境を多めに用意している。18時30分を過ぎる子には補食のおにぎりが提供され、お腹を少し満たし、保護者の迎えを待つようにしている。

保護者が迎えに来るまでの時間は一人ひとりに合わせた過ごし方をしている

延長保育を利用する園児は少ないため、合同保育で行われる。年齢もさまざまなため保育室の玩具の棚を移動式にして、年齢にあった物を持ってくるようにしている。また、大きい子が残っているときは、保育園内を探検したり、職員のお手伝いをしたりして、保育者を独占して、日中の活動では味わえない特別感を感じつつ、お迎えを待てるように配慮している。

  評価項目6 子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している 実施状況
  標準項目1 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  標準項目2 メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  標準項目3 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
  標準項目4 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
  標準項目5 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
講評
楽しく安全に食事ができる環境つくりに取り組んでいる

給食は、乳児は11時ごろから各学年の保育室で始まる。入園して間もない頃は、野菜のカット等はできるだけ家庭で食べていた大きさや固さで提供できるようにしている。3・4・5歳児は11時40分ごろから3歳児の保育室で始まる。食事に意欲が湧くように、調理室の窓から調理の様子を見られたり、年長児は自分で作ったランチョンマットを敷いたりして食べる環境を作っている。配膳は、調理室で盛り付けられたものを個々に取りに来て自分の席に運んでいき、嫌いな物や量が多いときは自己申告で減らしてもらうというスタイルで行われる。

食べ物の素材そのものに触れ、変化を観察する食育が行われている

年長組では、職員の実家でとれた梅をジュースにしようという食育を行った。まず、梅って何?というところから保育者が話をし、子どもたちが知っている梅干しとは違い、「青い」ということに驚いていた。次に皆で梅を見たり触ったりしてから洗い、瓶に氷砂糖と一緒に詰めて、観察を1か月間始める。子どもたちは毎日観察し「水が増えた」等のコメントと写真を模造紙に書き込んでいき、梅ジュースになり、皆で飲んでみるところまでをドキュメンテーションとした。他にも大豆が豆乳になり豆腐になるという過程を観察するという良い体験を行っていた。

食物アレルギー児の対応はマニュアルで定められており、現場で確実に実践されている

園ではアレルギー対策のため、原則として、家庭で食べたことがある食材を給食で提供することしている。1歳で入園をした子どもには「ご家庭での食材摂取確認表」を配布し、まず家庭でさまざまな食材を試してもらい、アレルギー反応が出なかったことを園と確認した上で提供される。医師の指示によりアレルギー対応が必要な子については、前月に保護者と提供食材を確認している。給食提供の際には、調理室と保育室でダブルチェックがされ、食器はトレイに置き、専用テーブルに配膳される。園では対応手順を徹底し、安全な食事が提供されている。

  評価項目7 子どもが心身の健康を維持できるよう援助している 実施状況
  標準項目1 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
  標準項目2 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
  標準項目3 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
講評
子どもが自分の健康や安全に関心を持つことができるような取り組みが行われている

園では、看護師による手洗いやうがい等の感染症の予防指導や体の仕組みを学ぶ保健指導が行われている。手洗い指導では、いつもの手洗いでどれだけ菌が落ちているかをチェッカーを使って自分で確かめさせ、より良い手洗いの方法を指導している。保健指導の様子や保健に関する情報は、「保健だより」で保護者にも伝えられている。園の前には大きな道路があるため、信号を見て横断歩道を渡る練習を戸外遊びに行った際や警察署で行うなど、病気や事故から自分で自分を守れるような指導が行われている。

看護師による日々の巡回や園医による定期的な健康診断を行い子どもの健康を守っている

園には看護師が配置されており、子どもたちの健康状態を把握するため各クラスへ巡回を行っている。また、園では、全園児を対象に健康診断と歯科検診を定期的に行っている。園医からは随時必要な助言を受けながら、子どもの健康を守るように連携している。内科検診は、1歳児は毎月、2~5歳児は年3回、歯科検診は年2回行われ、結果は健康観察カードで保護者に伝えられる。医療的ケアが必要な子どもの受け入れについては、区との連携等の体制を整えている。

職員は救命救急トレーニングを受け、子どもの命を守る取り組みが行われている

当社系列園の園長は「小児応急救護プログラム(MFAチャイルドケアプラス)」を受講し、「国際修了カード」を取得しており、自園の職員を対象に救急救命の研修を行っている。園でのSIDS対策としては、午睡は仰向け寝を基本とし、監視役を乳児は2名、幼児は1名を置き、確実に仰向けになっていることを確認している。また、保護者にも睡眠中の事故防止について園だよりや保健だよりで啓発したり、ハザードマップを作成し、廊下に掲示し、保育者と保護者で共有している。

  評価項目8 保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
  標準項目2 保護者同士が交流できる機会を設けている
  標準項目3 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  標準項目4 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
  標準項目5 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
講評
園から情報発信が多く、保護者に園の様子が伝わる事が安心に繋がっている

園から保護者への情報発信は、登降園時に直接子どもの様子を話したり、日々のお便り帳や連絡ノート、ホームページでのブログ、園内の掲示物や園だよりやクラスだよりと積極的に行われている。特にブログでは、写真とコメントによるドキュメンテーションとなっており、どういう意図で活動が始まり、子どもがどう思い、どんな行動したのかが書かれた投稿が多く、保育の意図も伝わってくる。また、園内の掲示物はタイムリーに貼りだされ、迎えに来た時に見ることができ、子どもと話しながら帰る姿も想像できる。

保護者会を年2回開催し、子どもの成長や保育について職員と共有する機会を設けている

園では年2回保護者会や保育参観などを実施し、保護者と園の職員の信頼関係や交流が深めたいと考えている。保護者会では、クラス毎の懇談会を実施。自己紹介や子どもの楽しいエピソード等を語り合い、保護者同士が喜びや悩みを共感しながら交流を深めている。保育参観は5月と11月に行われ、前半は園の保育に参加しながら普段の様子を見ることができ、後半は子どもたちだけで遊ぶ姿を見てもらい成長を感じてもらい、職員と保護者が保育を共感する取り組みとなっている。

パパ会ママ会で保護者同士の交流を深める活動を行っている

パパ会ママ会は、保護者が集まり、家庭でも遊べる玩具を作ったり、クッキングを行った後で座談会をして、保護者同士の交流を深めるために始めた取り組みである。ママ会では手作り石鹸を作ったり、親子クッキングを行ったり、パパ会では、画用紙を使った工作やサイエンス遊びでラムネを作ったり、活動してから母親同士、父親同士で日ごろの子育ての悩み等の話したいことを話し交流を深めている。現在は、会の運営を園がコーディネートしているが、今後はパパ・ママが自主的に開催していけることを期待したい。

  評価項目9 地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている 実施状況
  標準項目1 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
  標準項目2 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
講評
近隣の店舗や施設と連携しながら、子どもたちにとって楽しい地域交流を展開している。

まごころプロジェクトという地域社会に貢献する取り組みに参加しており、子どもと高齢者施設の方々間で手紙や制作物をプレゼントしている。園行事に卒園児を招いたりの交流を通じて、保育園から小学校へのスムーズな移行支援につなげている。今後、福祉施設以外の地域の方々との交流まで発展させていくことに期待したい。


  サブカテゴリー5 プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
  評価項目1 子どものプライバシー保護を徹底している 実施状況
  標準項目1 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目2 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
  評価項目2 サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している 実施状況
  標準項目1 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  標準項目2 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
  標準項目3 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
講評
子どものプライバシー保護を徹底し、羞恥心へ配慮した保育を実践している。

毎年度当初の園内研修では、法令や法人内資料に基づき、子どもの人権に配慮した職員の対応について実践的な指導を行っている。個人情報保護の知識は適宜研修を行い、職員一人ひとりしっかりと重要性を理解して日々の仕事に携わっている。また、各家庭での考え方の違いも理解し、園のやり方を押し付けず、あくまでも家庭に決定権を持たせたうえで援助の方法を助言できるようにしている。プライバシーの保護については、オムツ交換は柵、窓のカーテンを利用し、子どもの羞恥心に配慮した保育を実施している。

細やかに関係機関との連携をはかり、職員全員で虐待の予防と早期発見に努めている。

法人で定める危機管理マニュアルの「虐待防止への対応」に沿って、子どもの変化にも細心の注意を払いながら虐待の早期発見に努めている。適宜必要な研修に参加し、研修内容を伝達したり、園内研修で虐待について学ぶ機会を都度持ったりしている。ニュースで取り上げられた事例についても昼礼などで共有し、日々の保育の振り返りの機会を持ってもらったりして、家庭が抱えている問題を職員と共有しながら共に見守っていける体制づくりを行っている。今後は職員が小さな気付きができるよう研修以外にロールプレイトレーニングも行っていく予定である。


  サブカテゴリー6 事業所業務の標準化
  評価項目1 手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  標準項目2 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  標準項目3 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  評価項目2 サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  標準項目2 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
講評
起こりうる様々な事態を想定したうえで、マニュアル等を細やかに整備している。

法人は多数運営する保育園を円滑に運営するために、危機管理マニュアル(事故防止、ヒヤリハット、お散歩、防災、不審者対応、虐待、BCPなどの項目別)を整備し、起こりうる様々な事態を想定しながら有事に備えている。マニュアルは事務所に保管し、すぐ閲覧できるようにしている。嘔吐処理やけいれん、窒息対応など、保育で緊急対応が必要な物は各部屋に対応の流れを掲示し、すぐに対応できるようにしている。現場の意見も多く取り入れながら本部社員と園長で適宜見直しを図っている。

業務水準やマニュアルなどを都度見直し、保育サービスの向上に取り組んでいる。

園長や主任は、職員や保護者との日々のコミュニケーションをとても大切にしており、保護者から頂いた意見には迅速に対応するように取り組んでいる。保護者からは主に運営委員会にて意見を聞いている。最近では、パパ会ママ会の参加方法について提案があり、職員に共有し計画の見直しを行っている。職員からは会議の際や面談で都度意見を吸い上げており。職員からの提案には清掃時間の割り振りや午睡時間の監視等の業務改善に結びついていたケースもある。このような日々の一つ一つの積み重ねが、保育サービスの向上に着実に結びついている。