東京都福祉サービス第三者評価  評価結果





評価結果基本情報

評価年度 令和3年度
サービス名称 認可保育所
法人名称 社会福祉法人青い空保育園
事業所名称 青い空保育園
評価機関名称 一般社団法人チーム結

コメント

利用者調査は保護者へのアンケート調査を実施しました。保護者が回答しやすくなるよう評価機関に直接返信する方式をとりました。職員には、職員自己評価記入要領を配布するとともに、実施方法は職員説明会を開催し、第三者評価及び職員自己評価への理解を深めた。


(内容)
 Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像
 Ⅱ 全体の評価講評
 Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み
 Ⅳ 利用者調査結果
 Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)
 Ⅵ サービス提供のプロセス項目


公益財団法人東京都福祉保健財団
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Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像

1 理念・方針  (関連 カテゴリー1 リーダーシップと意思決定)
  事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)

1) 理念経営:自立(自律)・自走・成長継続型組織へ 2) 青い空の理念・ビジョンに沿って4Sを向上させ 地域に必要とされる保育園を目指す。 3) 保育の質の向上(改訂版保育指針・世田谷区ガイドライン・支援員基準まずレベル4へ) 4) 職員の質の向上:自立(自律)・自走・成長継続型職員へ:職員確保・採用・育成・定着 5) 組織マネジメントの向上:チームで協働して成果を出す仕組みつくり 職場環境設定

 
2 期待する職員像  (関連 カテゴリー5 職員と組織の能力向上)
  (1)職員に求めている人材像や役割

求める職員像を明確化、ビジョンや求人票に明記、採用時から基準を伝え、共感できない人は採用しないようにしている。求める職員像:自立(自律)・自走・成長継続できる人:組織の理念・ビジョン達成の為、組織基準で主体的に判断・行動しチームで協働して成果を出し続けられる人。2021年度職員行動指針:穏やかに・温かく・受容的・共感的・応答的・肯定的に関わる事。役割はキャリアパスの階層別の役割、また必要な能力もキャリアパス全体図に明記し人事考課25項目にも定めている。採用時の応募条件にも、『法人理念に共感できること』『向上心がありポジティブ思考の方』等25項目の中から8項目を明記しクリアした人のみ採用するようにしている。

 
(2)職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

保育所は命を預かる仕事なので安全安心が大前提な事。かつキャリア教育に向けた最初の6年間、子どもにとって一生の基礎となる生きる力を育む重要な役割を担うやりがいのある職であることを理解認識し、我々の関わり方次第でその子の一生を左右してしまうことを十分に注意した上で使命感を持って職務にあたること。また職員は子どもの見本になるべく、インサイドアウトで主体性を発揮できるようになってほしい。更に保育所は福祉施設であるためセーフティネットの役割が課せられており、多様化する園児・保護者を支援する仕事であることを自覚してほしい。

 


Ⅱ 全体の評価講評

全体の評価講評

特に良いと思う点
1 子どもの遊びが普段の保育の中でも広がりを持てるよう、「子どもに夢としあわせを」を実践すべく取り組んでいます

保育室内は職員の手作りのパーテーションや可動できる低い棚を効果的に使い、子どもが集中して遊べる空間やコーナーを設置しており、職員手作りの玩具なども子どもが自分で取って遊べるように整理してあり、自分が遊びたい場所で遊ぶことができるよう環境設定がなされています。1階の幼児クラスでは、5歳児の遊びの中に4歳児や3歳児が加わり、2階でも2歳児の部屋で0、1歳児が遊ぶ姿など自然な形で異年齢保育が行われており、子どもの遊びが普段の保育の中でも広がりを持てるよう、「子どもに夢としあわせを」を実践すべく取り組んでいます。
2 行事は毎日の保育の延長上にあり、子どもの成長の姿を見る機会であり、主体的に子どもが関わることで達成感を得る機会にもなりました

当園で行う行事はあくまでも普段の保育のありのままを見ていただくことをねらいとして行っています。乳児は成長を感じてもらえるよう今の姿を知っていただくこと、幼児は友だちから刺激を受けている中で「やってみよう。」と挑戦する機会となることを目的としています。また、子どもの声を聞いた中で演目を決めていくなど、子どもが主体的に関わることができるよう取り組みました。「子ども縁日」は5歳児が企画から関わり当日の運営も係分担を決めて担当しました。ちいさな子どもの面倒もみながらみんなで作った行事は達成感のあるものとなりました。
3 「地域に必要とされる保育園」の起点となる活動として現場職から経営層まで幅広く積極的な地域ネットワーク、地域活動への参画があります

今年度のビジョンとして掲げた「地域に必要とされる保育園」に関わる具体的な実践では、コロナ禍ではありますが経営層による地域園長会、保育ネット、要保護運営協議会への参画があります。また、職員と園児は地域のNPO活動に参加、多摩川の河川敷で職員は草刈り、園児は地域の子ども達と一緒に虫取りや工作等を楽しんでいます。さらに、隣接する高校や高齢者施設との交流も徐々に復活してきています。多様な団体との日常的な交流を通じて、地域の情報をオンタイムで把握し地域への主体的な貢献へと結び付けられる組織的行動と言えます。

さらなる改善が望まれる点
1 目指すべき方向へ職員各自が継続的に取り組めるよう、事業計画は相互に相関性があるよう可視化することが期待されます

事業計画は長期、短期・中期から単年度計画まで策定されています。一方で、これら3つの計画で掲げている課題や目標に相関性が見えづらい(優先課題や重要度が理解されづらい)状態です。園のあるべき姿(理念)は、園が存在する限り永遠に全員が追い求めるものです。したがって、事業計画は、その道程の道標を示すことになります。今年度の目標を達成すれば中期ビジョンの何に寄与し、それが長期ビジョンのどこに該当しているかを分かり易く示す必要があります。現在の課題を例えばBSCの4つの視点で再整理するなどの工夫が期待されます。
2 人材定着と育成を意識したコミュニケーション活性化の取り組みが期待されます

園では世代交代が進み若年層が増えてきました。これまでベテランが担っていた業務や役割などを再整理、手分けするなど業務設計を再構築する必要もあります。役割を細分化、再分担することで必要になるのはコミュニケーションの頻度と量です。 園では昼礼をはじめ以前よりもコミュニケーションが活性化しています。質の高いコミュニケーションは例えば教える・教えられる、助ける・助けられることで互いの信頼感を醸成します。また、相互に気づきをもたらすことにもつながります。この良き習慣を新たな組織風土として大切にされることを期待します。
3 職員が自身で手順やマニュアルで業務を確認するなど活用という点では改善の余地があります

園運営に必要となる、感染症、事故防止、保育の質関連など、多岐に渡りマニュアルを整備しています。ファイリングも「マニュアル①」~「マニュアル⑤」と分野を分けて整理している、背表紙を確認すれば、何がどこにあるかが一目でわかるようにしています。また、手洗いの手順など必要な場所に掲示するなども行われており、標準化には毎年整理をしながら取り組んでいますが、職員が自身で手順やマニュアルで業務を確認するなど活用という点では職員自己評価の結果からも工夫の余地があると推察されます。活用という視点での整理が期待されます。

Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み

1 ★ 「プチ月案会議」を行い、各クラスの状況を共有する時間を設けています

毎月終わりに開催している職員会議内にて「プチ月案会議」を行い、各クラスの状況を共有する時間を設けています。。各クラスから、今月の取り組みに関することを伝え、その振り返りを行いつつ、翌月の案は取り組みについての意見を頂いています。各クラスのアピールをすることで「他のクラスを知る」ことと、「職員の心に残ること」知ることにより、職員が一丸となって保育を組み立てていこうという意図があります。また、各クラスのねらいを共有することは、異年齢保育を行う上でも有効と推察されます。
関連評価項目(全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している)
2 ★ 保育指針に則り保育を行うという姿勢が日誌からも窺い知ることができます

各クラスの保育日誌は、週の目標と主活動のねらい・配慮・特記事項等を記載し、振り返り(次に活かすこと・つなげること)とねらいに対する考察や個別記録を記載しています。1歳児クラスから5歳児クラスの保育日誌には「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」が、0歳児クラスの保育日誌には「乳児保育の3つの視点」が記されており、毎日記載時に確認することができます。保育指針に則り保育を行うという姿勢が日誌からも窺い知ることができます。また、記録は感想ではなく保育士としてどのように取り組んだがを記載するよう周知しています。
関連評価項目(子どもに関する記録が行われ、管理体制を確立している)
3 ★ 保護者に園内の様々な取り組みを伝えることができるよう工夫しています

クラスに取り組みは「その日の様子」として書面で記載しており、さらに書面を綴ったファイルをクラス前に設置しており、保護者がいつでも確認できるよう整理しています。また、毎月発行している「ほけんだより」は子どもの健康に関するトピックスなどを、給食については毎月の献立表の他、「給食だより」は行事食の由来などや食育に関することを、さらに「延長保育だより」として延長保育の取り組みも発信しており、園内の様々な取り組みを伝えることで家庭でも参考にしていただけるよう丁寧な情報提供がなされています。
関連評価項目(保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている)

Ⅳ 利用者調査結果

調査概要
調査対象:調査は世帯単位で実施。

調査方法:アンケート方式  
調査票等は利用時に事業所経由で配布する形をとりました。
回収は返信用封筒に調査票を入れ直接評価機関に郵送する方法をとり、利用者が気兼ねなく書けるよう配慮しました。

利用者総数 77人
利用者家族総数(世帯) 70世帯
アンケートや聞き取りを行った人数 70人
有効回答者数 41人
回答者割合(%) 58.6%

総括
・総合的な感想において、「大変満足」と回答した方が24名、「満足」と回答した方が16名、「どちらともいえない」と回答した方が1名でした。 ・個々の質問に対する回答状況を見ると、17問中1設問で全員が「はい」と回答しており、6設問で90%以上、6設問で80%の方が「はい」と回答しています。個々の取り組みについても高い満足度が示されました。 ・自由記述では41世帯から率直な意見が寄せられており、「子ども、親に優しい保育園です。」「科学あそび、体操あそび、自然あそび等色んな取りくみをしていて色んな体験をさせていただいています。」「先生方が皆さん感じがよくて良い雰囲気の園です。」といった肯定的な意見が多数ありました。

利用者調査結果

1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい 41人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
全員が「はい」と回答しています。「たくさんの刺激をいただいています。」等の意見があがっています。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい 39人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」と回答した方が39名、「どちらともいえない」と回答した方が2名、「いいえ」と回答した方はいません。「科学あそびは楽しそう。」などの意見があがっています。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい 37人  どちらともいえない 3人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
「はい」と回答した方が37名、「どちらともいえない」と回答した方が3名、「いいえ」と回答した方が1名です。「おいしく楽しい。」「良く食べている。」「切り方を変えてみてもいいかもしれない。」などの意見があがっています。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい 34人  どちらともいえない 6人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
「はい」と回答した方が34名、「どちらともいえない」と回答した方が6名、「いいえ」と回答した方が1名です。「自然あそびなど外部講師による遊び、学びの機会があり学びにつながる。」などの意見があがっています。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい 35人  どちらともいえない 2人  いいえ 1人  無回答・非該当 3人 
「はい」と回答した方が35名、「どちらともいえない」と回答した方が2名、「いいえ」と回答した方が1名、「無回答・非該当」が3名です。「とても柔軟に対応いただいています。」などの意見があがっています。
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい 28人  どちらともいえない 8人  いいえ 2人  無回答・非該当 3人 
「はい」と回答した方が28名、「どちらともいえない」と回答した方が8名、「いいえ」と回答した方が2名、「無回答・非該当」が3名です。「何かあればメーリングリスト等に共有いただけます。」「友だち同士のケガはある程度目をつむりますが、今年は少し多い気がします。:などの意見があがっています。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい 39人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
「はい」と回答した方が39名、「どちらともいえない」と回答した方が2名、「いいえ」と回答した方はいません。「事前にメールがありわかりやすいです。」などの意見があがっています。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい 38人  どちらともいえない 2人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
「はい」と回答した方が38名、「どちらともいえない」と回答した方が2名、「いいえ」と回答した方が1名です。「一時期少なくて心配でしたが、今は大丈夫です。」「一人ひとりに合わせて成長を見守ってくれていると感じる。」などの意見があがっています。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい 38人  どちらともいえない 2人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
「はい」と回答した方が38名、「どちらともいえない」と回答した方が2名、「いいえ」と回答した方が1名です。「土足OK,NGのところがわかりにくい。」「お昼中と夕方と掃除と消毒をしている姿を見かけます。」などの意見があがっています。
10.職員の接遇・態度は適切か
はい 33人  どちらともいえない 7人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
「はい」と回答した方が33名、「どちらともいえない」と回答した方が7名、「無回答・非該当」が1名、「いいえ」と回答した方はいません。「先生方は本当に素晴らしく大変感謝しています。」「人によって業務的な言い方や疲れている態度が感じられる。」などの意見があがっています。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい 36人  どちらともいえない 3人  いいえ 1人  無回答・非該当 1人 
「はい」と回答した方は36名、「どちらともいえない」と回答した方が3名、「いいえ」と回答した方が1名、「無回答・非該当」が1名です。「家より丁寧に扱われています。」「小さな傷ができた場合でも丁寧に説明してくれる。」などの意見があがっています。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい 27人  どちらともいえない 8人  いいえ 0人  無回答・非該当 6人 
「はい」と回答した方が27名、「どちらともいえない」と回答した方が8名、「無回答・非該当」が6名、「いいえ」と回答した方はいません。「丁寧に説明してくれます。」「今のところそのようなシチュエーションはないです。」などの意見があがっています。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい 38人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
「はい」と回答した方が38名、「どちらともいえない」と回答した方が2名、「無回答・非該当」が1名、「いいえ」と回答した方はいません。「子どものやる気を引き出す対応をしてくれている。」「自由度は高いと思います。」などの意見があがっています。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい 32人  どちらともいえない 4人  いいえ 1人  無回答・非該当 4人 
「はい」と回答した方が32名、「どちらともいえない」と回答した方が4名、「いいえ」と回答した方が1名、「無回答・非該当」が4名です。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい 35人  どちらともいえない 5人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
「はい」と回答した方が35名、「どちらともいえない」と回答した方が5名、「いいえ」と回答した方が1名です。「1週間なり1ヶ月なりのスケジュール、予定の把握が難しい。」「丁寧な先生は丁寧」などの意見があがっています。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい 36人  どちらともいえない 4人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
「はい」と回答した方が36名、「どちらともいえない」と回答した方が4名、「無回答・非該当」が1名、「いいえ」と回答した方はいません。「分からない点や疑問点もきちんと聞いて教えてくれます。」などの意見があがっています。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい 27人  どちらともいえない 7人  いいえ 3人  無回答・非該当 4人 
「はい」と回答した方が27名、「どちらともいえない」と回答した方が7名、「いいえ」と回答した方が3名、「無回答・非該当」が4名です。「書面で入園前面接の時もらいました。」「今のところそのような経験がないのでわかりません。」などの意見があがっています。

Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)

※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー1  リーダーシップと意思決定
  サブカテゴリー1  事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目2 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  評価項目2 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている 実施状況
  標準項目1 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  標準項目2 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
  評価項目3 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している 実施状況
  標準項目1 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  標準項目3 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
講評
園の理念、目指すべき方向性は可視化され、内外に広く発信されています。

園の目指すべき方向性は、理念、基本方針、保育方針、私たちのめざす子ども像としてホームページをはじめ、紙媒体では利用者の見学時に配布するパンフレット、重要事項説明書の冒頭に記載されています。入園説明会や懇談会でも解説されています。また、職員に対しては毎年度の事業計画と事業報告、職員募集用の冊子それぞれの冒頭に記載されています。さらに、毎年2月に開催している全職員会議では当該年度の運営ビジョン取り組みの振り返りと次年度のビジョンについて数多くの資料とともに解説され、園内外に多様な媒体を通して発信されています。

職位ごとの役割、責任、権限の明確化も期待されます

園では人事異動等の実施もあり世代交代が進み、以前より若年職員の割合が増えてきました。これまでは、経験豊富なベテラン職員各自の固有の能力等により、日々の保育に必要な判断や意思決定について安定性が担保されてきた側面がありますが、今後はそれら日常業務での判断や意思決定のレベルが低くなることも推測されます。組織マネジメントでは、リーダーシップの重要性が高まってきているとも言えます。キャリアパスには等級ごとに主な職責や役割等が可視化されていますが、同様に役職についても役割、責任、権限等の明確化が望まれます。

経営層は、理念・方針のさらなる浸透について今後の課題・方向性を明確にしています

園の理念・方針は明確化され、雇用形態に関わらず毎年の全職員会議では小冊子にまとめられ詳述もされています。また、日常の会議等でも理念・方針に立ち返り検討することの意識づけも反復されています。目指すことが可視化され、理解・浸透への日常的・組織的な行動もあります。さらに全職員が行動ベースで日常的に実践されるよう次なる課題・目標も可視化されています。園運営の方向性をボトムアップ型としていますが、理念・方針を理解した日常行動を全職員が実践してこそボトムアップ型が最大の機能を発揮します。今後の取り組みに夢が広がります。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー2  事業所を取り巻く環境の把握・活用及び計画の策定と実行
  サブカテゴリー1  事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  評価項目1 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している 実施状況
  標準項目1 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目2 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  標準項目3 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目4 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  標準項目5 事業所の経営状況を把握・検討している
  標準項目6 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
  サブカテゴリー2  実践的な計画策定に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している 実施状況
  標準項目1 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  標準項目2 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  標準項目3 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
  評価項目2 着実な計画の実行に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  標準項目2 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
講評
利用者満足度向上への実践行動の第一歩として新たな意向調査の実施も期待されます。

利用者アンケートは2年に1回、運動会など行事ごとのアンケートはその都度実施しています。さらに、園の1階にはご意見箱も設置されています。その他、毎日の連絡帳や懇談会、個別面談などで意見を聞く機会を設けています。園では今年度の運営ビジョンの一つに利用者満足度の向上が掲げられています。例えば、現在まで食事アンケートは未実施ですが、食事に関する嗜好は個別性が高く、それに対応しようとする組織行動自体が利用者満足度向上への実践的な取り組みそのものです。ビジョンの浸透にはそのような組織的かつ具体的な全体行動が効果的です。

園の全体計画では長期から短期へ連動性を持った可視化(成長戦略化)が望まれます

園の長期ビジョン、短期・中期ビジョンは可視化されていますが、それぞれの計画に掲げている課題は相互に関連性が低く、実践に向け集中しづらい状態です。理念・方針は組織にとって連綿と取り組むミッションですが、ミッション達成に向けて設定した課題の難易度は内容によって異なり、特定の少人数の部署のみで短期間で達成できるもの、全員参画で長期に取り組まなければ到達できないものがあります。達成の成否はその過程に関わる職員の取り組み度合いにかかっています。計画は中期・短期で繫がり(ストーリー性)を意識した可視化が期待されます。

単年度計画では全員参画、実践力向上を意識した工夫が期待されます

事業計画は全員参画で取り組むよう中期⇒短期に連動させることは既述の通りですが、短期的視点の計画になるほど、取り組む期間が短いことから計画達成に向けた組織活動には高い集中力が必要となります。したがって、行動計画ではより具体性が高い内容へと工夫も必要です。それには、いつ・誰が・何を等5W1H化し、行動を具体化・可視化することが期待されます。計画はミッション⇒ビジョンと具体化されていきますが、その計画に沿った実践こそ園が目指す職員の理念行動です。今後は、計画の実践力向上に短期ビジョンの「行動計画化」が望まれます。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー3  経営における社会的責任
  サブカテゴリー1  社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる
  評価項目1 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  標準項目2 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
  サブカテゴリー2  利用者の権利擁護のために、組織的な取り組みを行っている
  評価項目1 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている 実施状況
  標準項目1 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  標準項目2 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
  評価項目2 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている 実施状況
  標準項目1 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  標準項目2 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
  サブカテゴリー3  地域の福祉に役立つ取り組みを行っている
  評価項目1 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  標準項目2 ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
  評価項目2 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  標準項目2 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  標準項目3 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
講評
地域の活動やネットワークへの積極的な参加があります

今年度のビジョンとして「地域に必要とされる保育園」を掲げています。それを証明するかのようにコロナ禍ではありますが、可能な範囲で多摩川の河川敷で地域の子ども達と自然遊びをするNPO団体(2団体)への参加や近隣の高齢者施設、高等学校との交流の実践があります。また、経営層では地域関係機関とのネットワークとして、地域の園長会や保育団体、児童福祉系施設の横断的な活動をする会への参画があります。現場の保育士から経営層まで全職層が地域活動に日常的に触れています。組織的な理念行動を象徴する活動と言えます。

職員として守るべきことは明確化され、組織的な浸透活動もあります

保育士として守るべきことは、園内の会議や研修等で保育所保育指針、区ガイドラインを職員に配布し、説明がされています。また、園の職員として守るべきことについては、就業規則の服務の条項で詳細に規定されており、採用後の入職オリエンテーションの中で就業規則の説明と共に誓約書の提出も求めています。さらに、今後は人事考課制度施行により自己チェックを行う予定があります。考課項目は行動面を確認する内容が強化されており、規範の順守について一貫した浸透活動があります。

利用者の意見、要望、苦情等は、組織的に共有し迅速に対応する取り組みがあります

苦情解決制度の運用状況については、玄関に苦情解決体制と前年度の内容と対応を掲示し情報公開しています。意見・要望があった際には、毎日実施している「昼礼」と必要に応じて開催している「臨時職員会議」を通して共有、対応の検討が迅速にされています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー4  リスクマネジメント
  サブカテゴリー1  リスクマネジメントに計画的に取り組んでいる
  評価項目1 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  標準項目2 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  標準項目3 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  標準項目4 リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  標準項目5 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
  サブカテゴリー2  事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  評価項目1 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている 実施状況
  標準項目1 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  標準項目2 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  標準項目3 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  標準項目4 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
講評
安全性向上に向けデータの集積から共有、対策立案まで組織的な取り組みがあります

ヒヤリハット報告は、平成27年度より電子報告形式での運用が開始されています。紙ベースでの報告形式の頃は年間20~30件ほどの報告数でしたが、導入から7年経過した現在では年間641件(2020年度)もの報告数です。クラスのPCも更新・増設し各2台、タブレット端末も各1台ずつ配備しました。電子での管理によりいつでも、複数の保育士が同一ケースを閲覧・共有できます。さらに、発生場所、時間や重要度等の検索や統計的なデータ解析も可能になっています。年度末には当該年度の集計結果、傾向と対策が分かり易くまとめられています。

策定中の事業継続計画の完成が待たれます

リスク対応について事故対応や避難マニュアルがあり、定期訓練も実施しています。一方、大災害発生時、園の活動レベルの落ち込みを最小限にし、復旧までに要する時間を短くする為の計画は策定中の状態のままです。園の立地から都市型大災害発生時、保育の提供が郊外の園よりも困難になることも考えられます。園機能の停止状態が長期に及ぶことは、園児の生活・健康・生命の支障に直結すると共に、ひいては地域の復興活動にも影響が及びます。地域に必要とされる保育園を目指す今年度、BCPの完成は園が地域に存在する意義を明確化する第一歩です。

園の情報について、保護と共有とでメリハリのある管理ルールの可視化が望まれます

園で取り扱う情報について、ヒヤリハットや連絡帳等をデータ形式でクラウド管理するなど、データ集積・共有と保護・管理レベルの向上を行いました。このように園で取り扱う情報には、保護すべきものと全職員が共有すべきものとの大別して2種類の性質のものがあります。それらの管理・取り扱いの徹底度を上げるため、情報の内容(質、機密度、重要度等)に応じた管理方法(保管場所、保管方法、共有方法、管理責任者等の取り決め等)を一覧表に可視化することが望まれます。それによりトレーサビリティの向上とルールの組織内浸透が期待できます。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー5  職員と組織の能力向上
  サブカテゴリー1  事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成・定着に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている 実施状況
  標準項目1 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  標準項目2 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
  評価項目2 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している 実施状況
  標準項目1 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  標準項目2 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
  評価項目3 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  標準項目2 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  標準項目3 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している ×
  標準項目4 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
  評価項目4 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている ×
  標準項目2 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  標準項目3 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  標準項目4 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
  サブカテゴリー2  組織力の向上に取り組んでいる
  評価項目1 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  標準項目2 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  標準項目3 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
講評
職員ひとり一人の自立(自律)に向けた研修体制の整備が望まれます

年2回の職員個人面談では、キャリアパスの等級内容と本人の希望から研修が行われています。今後キャリアパスを基にした人事考課制度が施行予定とのことです。本人の希望する研修に加え、考課項目の評点をエビデンスに第三者的視点から本人に必要な個別の研修計画を立案し計画的に実施することが期待されます。園では世代交代が進み若年職員が増えてきました。キャリアパスには成長段階別の期待像が示されていますが、同じ年齢、経験年数でも各自の成長度合いや能力は異なります。各自の成長度合いに合わせたきめ細かな研修体制も期待されます。

園内のコミュニケーション向上への細かな工夫があります

個人面談は年二回の定期実施のほか、必要に応じて随時に実施しています。定期面談では職員は各自の自己評価と次年度の就労意向をヒアリングシートに記入しています。自身で半期を振り返り、それを整理して文字化することで上司とのコミュニケーションの際に気づきを促す効果があります。また、働きかたなど個人のキャリアの意向についても可視化することで全職員漏れなく公平にコミュニケ―ションすることに寄与しています。その他、毎日「昼礼」が実施され、報告・共有する情報は良かった点を中心に展開され、園に和やかな雰囲気をもたらしています。

人材定着と成長が比例することを可視化した人事のグランドデザインの完成が待たれます

保育人材難の現在、今後ますます中途採用が中心となり、各自の経験・能力に加え雇用形態の多様化も進行します。また、園では若年層の多い職員構成へと変遷し、これまで経験豊富な職員が担っていた役割・責任の適正な分担が困難になってきます。園の業務も同様に定型業務から判断や応用を求められる非定型業務まで様々です。業務と人材が多様化する中、職員が成長を遂げていくには、人材定着に加えて理念に対して各自が個性を発揮させる人事マネジメントも必要です。理念を起点とした園のキャリアパスは人材の成長戦略であり人事の体系化が望まれます。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー7  事業所の重要課題に対する組織的な活動
  サブカテゴリー1  事業所の重要課題に対して、目標設定・取り組み・結果の検証・次期の事業活動等への反映を行っている
  評価項目1 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) 2019年度より区内及び近隣に園が急増し、待機者が急減。選ばれる保育園を目指すべく保育の差別化に職員全員が心ひとつに取り組むよう(※1)ビジョン(※2)とミッションを再定義しました。ミッションは保育指針から引用しましたが、マインドの共有の為、職員からヒアリングを行い目標レベルを設定しました。
※1)ビジョン:選ばれる保育園へ(子どもも大人も楽しみながら学びあい1人1人が成長し続けられる園へ)
※2)ミッション:組織マネジメントの向上⇒職員の質の向上⇒保育の質の向上
今回掲げたミッションの起点となる「保育の質向上」について、全体の保育計画から長期短期の指導計画へと展開、そして、実践内容まで関連性を持たせて日々の日誌に記録化。その記録について評価を実施し、次年度計画に反映しています。これらを2月の全職員会議と3月の職員会議などを活用し全員参画で実施しています。コロナ禍もありますが、これまで慣例的に実施していた活動や行事の見直し、子ども主体の保育に切り替える機会にも繫がりました。(保育の質向上)
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
2021年2月の全職員会議の中で、目標達成度について全員で振り返りを実施し、達成度は70~80%という高い結果でした。職員会議を活用し、年度のミッションを共有したうえで保育を展開し、振り返りをしています。さらに、振り返りの結果を次年度の計画へと反映させています。これらのPDCAサイクルと振り返りでのKeep(成出来たこと・継続すべきこと)、Problem(達成出来なかったこと・問題点)、Try(改善すべき点)の3つの視点で振り返ることを全員で行っています。
全員参画の基本は、組織の目標を全員が理解し、共有し、全員で行動へと反映することですが、今回の達成度合いの高さは、全員参画でPDCAとKPTに携わっていることが大きな要因と考えられます。
職員構成では世代交代が進み、若年層の職員が増えてきましたが、園も保育士もその成長は経験を積み重ね、活かしていくことで達成される側面があります。園・職員共通の目標であるビジョンを全員で共有し、共に歩む(教える・教えられる、助ける・助けられる関係による職員の相互信頼感や園への愛着)ことで職員の成長と定着が醸成されます。今後もこの良き組織習慣の維持・継続が望まれます。 
  評価項目2 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) 前年度ミッションに掲げた3つのミッション(組織マネジメントの向上⇒職員の質の向上⇒保育の質の向上)について、保育の質向上と相関性がある職員の質向上にも取り組みました。この取り組みに関連して、従前より職場環境改善にも取り組んできましたが、振り返りの反省からより具体的な取り組みとして、さらに求める職員像を明確化するとともに職員としての基本行動指針も可視化しました。そして、2月の全職員会議で発表・解説を行っています。年間を通して、行動指針から逸脱した職員については都度個別指導を行っています。また、年2回の職員面談でも確認・指導を行いました。加えて、採用においても求人票に目指す組織像や求める職員像を明記し、共感してもらった職員と面接をし、その要件に照らして採否を決定するようになりました。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
保育の質向上の取り組みと同様、職員の質向上も2021年2月の全職員会議の中で、全員で振り返りを実施し、達成度は同じく70~80%という高い結果でした。複数年の取り組みの結果でもありますが、実際に、行動改善が必要な職員は数える程度になっています。今回掲げられ取り組んだ3つのミッション(組織マネジメントの向上⇒職員の質の向上⇒保育の質の向上)は、いずれかが欠けても、相互の達成度合いに影響が出ます。既述のとおり、園ではPDCAサイクルが定着しつつあります。また、単年度ビジョンの一つに自立(自律)、自走、成長継続型組織も打ち出されています。職員の質向上では現在検討されている目標管理を活用し、職員各自が園の単年度目標のうちの何に、どうやって、どこまで取り組むかを自ら考えて立案し、実行し、自ら振り返るサイクルを各自で実践(PDCAサイクル)することも一考です。それにより、職員の自立(自律)・自走が職員の質向上であり、それが理念行動にトレースされていることをより明確に示すことができます。 

Ⅵ サービス提供のプロセス項目(カテゴリー6)

カテゴリー6 サービス提供のプロセス
  サブカテゴリー1 サービス情報の提供
  評価項目1 利用希望者等に対してサービスの情報を提供している 実施状況
  標準項目1 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  標準項目2 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  標準項目3 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  標準項目4 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
講評
ホームページにて園の保育の特長をわかりやすく情報提供しています

法人作成のホームページは、当園の園名である「青い空」が広がり、「子どもに夢としあわせを」と掲げた法人理念から始まります。当園のページは、園の概要、行事について、年齢別のデイリープログラムと、園の遊びが掲載されています。園の遊びでは、3歳児以上からの「自然あそび」、4・5歳児からの「科学あそび」と「体育あそび」、全クラスで行う「栽培あそび」「お料理あそび」「制作あそび」を写真を用いて特長を伝えています。子どもは「あそび」の中から様々な体験と学びを成長とともに習得していく園の方針を窺い知ることができる内容です。

園の情報を知りたい方に伝わるよう、工夫してリーフレットを作成しています

当園のリーフレットはA4版を三つ折りにしたコンパクトなものです。巻頭にはホームページの法人理念のページが貼り付けられ、その下に「私たちのめざす子ども像」として育ってほしい5つの姿を掲載しています。その他、運営方針、沿革、日課、職員体制、年間行事予定、延長保育、持ち物など、園での取りくみや準備が必要なものが簡潔にわかりやすい言葉でまとめられています。また、ホームページにアクセスできるよう、QRコードも掲載しています。園の情報を知りたい方に伝わるよう、工夫してリーフレットを作成しています。

見学者の対応は、園庭から少し室内の様子を見ていただくことに留めています

コロナ禍のため昨年度は園内を案内してという従来の見学者への対応は見送り、園内の様子を動画で撮影し限定URLでアップしました。見学申し込みを希望され園にURLを取りに来園いただいた方、または園外の掲示板に園児募集のチラシに掲載しているQRコードから見学用動画を確認できる形での対応を行いました。今年度は感染状況等を確認し感染防止対策を講じた中で、現在、来園しての見学者も調整の上、受け入れは主任が対応していますが、園庭から少し室内の様子を見ていただくことに留め、リーフレットとお散歩マップを渡して説明をしています。


  サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応
  評価項目1 サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている 実施状況
  標準項目1 サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  標準項目2 サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目3 サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
  評価項目2 サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  標準項目2 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
  標準項目3 サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
講評
入園前面接の際、重要事項説明書に基づく説明も個別に実施しています

入園が決まると、第一次での決定者は2月初旬に、第二次での決定者は3月初旬に入園前面接や健康診断を実施しています。面接は次年度の担任予定職員と看護師、栄養士がそれぞれの分野に関する内容の説明と聞き取りを行い、さらに重要事項説明書について園長から説明も行っています。従来は入園説明会を開催していましたが、コロナ禍のため、入園前面接の際に個別に説明する形に切り替えています。面接時に収集した情報は、面接者から各クラス担任に伝えられ、受け入れ態勢を整えています。

入園から卒園までの子どもの成長の記録が児童票に収められています

子どもや保護者に関する情報は、児童票にまとめています。家族状況、入園までの生活状況(睡眠、排泄、入浴、遊び、養育など)、4期で記録している保育経過記録、健康記録などの他、食事については授乳に関すること、離乳食についてと「食べている食品」に印をつけていただき、給食提供での参考にしています。入園から卒園までの子どもの成長の記録がこの児童票に収められています。また、アレルギーに関しては聞き取りや書面でも把握していますが、園で提供しない食材(アレルゲンとなる品目)も明確に挙げて予め保護者に伝え同意を得ています。

進級児も新入園児も新たな環境での生活がスタートできるよう体制を整えています

新年度を迎えるにあたり担任は1名はなるべく持ち上がりとし、新年度開始の2週間ほど前から子どもは新しいクラスでの生活を始め、子どもが負担感をもつことなく環境に慣れていけるよう配慮しています。新入園児に対しては、短時間保育の期間を設けていますが、保護者の就業状況や子どもの様子により、短時間保育の実施期間や一日の保育時間については柔軟に対応しています。進級児も新入園児も新たな環境での生活が大きな混乱なくスタートできるよう体制を整えています。


  サブカテゴリー3 個別状況の記録と計画策定
  評価項目1 定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している 実施状況
  標準項目1 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  標準項目2 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  標準項目3 アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  評価項目2 全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している 実施状況
  標準項目1 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  標準項目2 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、作成、見直しをしている
  標準項目3 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
  標準項目4 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
  標準項目5 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  評価項目3 子どもに関する記録が行われ、管理体制を確立している 実施状況
  標準項目1 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  標準項目2 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  評価項目4 子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している 実施状況
  標準項目1 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
  標準項目2 申し送り・引継ぎ等により、子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
講評
「プチ月案会議」を行い、各クラスの状況を共有する時間を設けています

毎月終わりに開催している職員会議内にて「プチ月案会議」を行い、各クラスの状況を共有する時間を設けています。。各クラスから、今月の取り組みに関することを伝え、その振り返りを行いつつ、翌月の案は取り組みについての意見を頂いています。各クラスのアピールをすることで「他のクラスを知る」ことと、「職員の心に残ること」知ることにより、職員が一丸となって保育を組み立てていこうという意図があります。また、各クラスのねらいを共有することは、異年齢保育を行う上でも有効と推察されます。

保育指針に則り保育を行うという姿勢が日誌からも窺い知ることができます

各クラスの保育日誌は、週の目標と主活動のねらい・配慮・特記事項等を記載し、振り返り(次に活かすこと・つなげること)とねらいに対する考察や個別記録を記載しています。1歳児クラスから5歳児クラスの保育日誌には「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」が、0歳児クラスの保育日誌には「乳児保育の3つの視点」が記されており、毎日記載時に確認することができます。保育指針に則り保育を行うという姿勢が日誌からも窺い知ることができます。また、記録は感想ではなく保育士としてどのように取り組んだがを記載するよう周知しています。

全体的な計画から年間指導計画、月案等との連動性という点では工夫の余地があります

保育の基本的計画となる「全体的な計画」や年間指導計画は、年度末に見直しを行い、変更点は赤字で修正し、次年度の計画として更新しています。当園は保育支援システムを導入しており、各計画はシステム内の書式にインプットしているため、職員は全クラスの各計画を確認することが可能です。その一方で、全体的な計画から年間指導計画、月案、週案との連動性という点では、まだ課題があると経営層は捉えています。システム内への打ち込みとなるため、確認方法について職員間で工夫することが期待されます。


  サブカテゴリー4 サービスの実施
  評価項目1 子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている 実施状況
  標準項目1 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
  標準項目2 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
  標準項目3 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
  標準項目4 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  標準項目5 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
  標準項目6 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】 小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
講評
発達に合わせ子どもが遊びやすい環境を設定し子どもの興味・関心を引き出しています

新年度に設定した室内環境は、子どもの遊びの様子や発達の状態を見て、半年程でレイアウトを変更しました。室内は職員の手作りのパーテーションや可動できる低い棚を効果的に使い、子どもが集中して遊べる空間を作りました。職員手作りの玩具なども子どもが自分で取って遊べるように整理してあり、自分が遊びたい場所で遊ぶ様子を見ることができました。乳児のクラスでは、子どもが身体を動かして遊べるスペースも確保しており、発達に合わせ子どもが遊びやすい環境を設定し子どもの興味・関心を引き出しています。

全クラスで全園児を保育するという意識を持ち対応しています

天気の悪い日は室内での遊びが主となりますが、0、1歳児も2歳児クラスに行き、異年齢で遊ぶこともあります。その際、2歳児クラスで遊ぶことを嫌がる子どもがいる時も無理強いすることはなく、他の子どもは2歳児の部屋で遊ぶことを職員間で確認を取り合いながら、クラス内に残って遊ぶなど、クラス単体ではなく声を掛け合いながら、全クラスで全園児を保育するという意識を持ち対応しています。また、園庭に水たまりができて、そこを「歩きたい」という子どもの気持ちも尊重し、「自分がやりたい」という気持ちを実現できる保育を行っています。

子ども同士で関係性を作ることが大切と捉え、関わり方に気をつけています

子ども同士のトラブルについては、保護者に成長段階における行為であることなども伝えつつ、噛みついてしまった子どもの保護者には相手の子どもの名前とその行為に至った経緯を伝えます、噛みつかれてしまった子どもの保護者には、あくまでも園の責任ということで謝罪をしますが、噛むという行為に至った詳しい経緯や嚙みついてしまった子どもの名前は伝えません。また、発達の気になる子どもに対しても、子ども同士で関係性を作ることが大切と捉え、子ども同士の中で「特別な子ども」という認識にならないよう関わり方に気を付けています。

  評価項目2 子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている 実施状況
  標準項目1 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  標準項目2 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
  標準項目3 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  標準項目4 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
講評
連絡帳や送り迎えの際に口頭などで保護者と子どもの様子を確認しています

登園時の受け入れは、コロナ禍のため検温等を記載する健康チェックカードにて体調確認を行うとともに、前日や今朝の様子など保護者から口頭で確認しています。情報共有が必要な内容は、クラスノートやシステム内の掲示板などで共有しています。また、昼礼時の伝達事項は職員休憩室のボードにも記載して周知を図っています。その他、保護者への伝達事項は連絡帳等にて漏れのないよう努めていますが、職員間での情報共有はクラス内においてもまだ不完全と経営層が捉えており、課題と感じています。

子どもが遊びや成長する中で生活習慣を身につけていけるよう取り組んでいます

トイレトレーニングについては、園にてトイレに座って排泄ができた時は保護者に伝え家庭と連携して進めることができるようにしています。トイレトレーニングの開始や進め方について保護者から希望があがった時は対応しつつも、子どもの様子を見ながら無理なく進めるようにしています。お箸の使用は4歳児を目安としており、普段の遊びの中で「つまむ」とか、器用に指先がつかえるようになってから進めるようにしています。お箸も矯正箸の使用は推奨しておらず、子どもが遊びや成長する中で生活習慣を身につけていけるよう取り組んでいます。

家庭での生活リズムを把握した中で、午睡の時間は柔軟に対応しています

子ども一人ひとりの生活リズムを把握し、大切にしながら保護者との情報共有を行い対応しています。乳児は自宅での就寝時間や朝早くから登園している子どもなどは、保育園での生活に慣れるまで午前寝を取り入れたり個別対応を行っています。また、午睡時はSIDS(乳幼児突然死症候群)予防対策として呼吸の状態を徹底してチェックしています。5歳児は就学に向けて、年明け1月くらいから、徐々に午睡を外していきます。午睡をしていた時間は水道の掃除や持ち物チェックなどの時間にあてています。

  評価項目3 日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している 実施状況
  標準項目1 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  標準項目2 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
  標準項目3 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉による伝え合いを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
  標準項目4 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
  標準項目5 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  標準項目6 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
講評
次の行動を「待つ」ことを共有し、子どもの主体性を大事にした保育が行われています

4、5歳児のお楽しみ会は子どもたちが「何をやりたいか」を聞いて話し合って演目を決めました。職員が働きかけ過ぎず子どもが意見を出し合うことを大切にしており、制作物についても、きちんと作るために職員が促すのではなく、幼児は最後まで「自分で作る」ということで達成感を持つことに重きをおき、子どもがある程度切りがつくまで次の行動を「待つ」ということに取り組んでいます。4・5歳児は帰りの会を合同で行っており、今日あったことを発表したい子どもは自らみんなの前で話をします。子どもの主体性を大事にした保育が行われています。

子どもの遊びが普段の保育の中でも広がりを持てるよう取り組んでいます

各クラスの室内には、ままごとやブロック、廃材をつかった制作物など、子どもが遊びたいことで遊ぶことができるよう環境設定がなされています。当園の保育室は1階にある幼児室はワンフロアを低い棚などを活用して、クラスでの活動ができる工夫しています。クラスでの活動ではありますが、他のクラスの様子をみることが可能なので、5歳児の遊びの中に4歳児や3歳児が一緒に遊んでいる場面がありました。自然な形で異年齢保育が行われており、子どもの遊びが普段の保育の中でも広がりを持てるよう取り組んでいます。

自然な環境や様々な「あそび」を通して子どもが四季を感じられる機会を設けています

自然に囲まれた豊かな環境を保育に取り入れています。お散歩も時には制作活動で使用する落ち葉やどんぐりを拾いに行く公園など、目的を持って行先を決めて、子どもが遊びを通して四季を感じられるよう取り組んでいます。当園では「自然あそび」として地元のプレイリーダーに委託して春夏秋冬の季節に合わせて普段のお散歩や公園での遊びとは違う体験を重ねています。また、食育活動においても季節の旬の食材を使い、「栽培あそび」にてプランターや園庭の畑を使って野菜を育てて「お料理あそび」で作る楽しさと食する楽しさを体験しています。

  評価項目4 日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している 実施状況
  標準項目1 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
  標準項目2 みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  標準項目3 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
講評
運動会は積み重ねてきた経験から見える成長したその姿を披露することができました

当園で行う行事は実施に向けて練習は行いますが、あくまでも普段の保育のありのままを見ていただくことをねらいとして行っています。運動会は、乳児は成長を感じてもらえるよう今の姿を知っていただくことをねらいとし、幼児は友だちから刺激を受けている中で、「やってみよう。」と挑戦する機会となることを目的としています。今年の運動会は3歳児から5歳児までを入れ替え制で実施し「体育あそび」で取り組んできた鉄棒や跳び箱を演目にしたいとの意見を取り入れ、積み重ねてきた経験から見える成長したその姿を披露することができました。

「子ども縁日」は5歳児が企画・運営にも関わり、活躍の場となりました

夏の行事の一つである「縁日」は、昨年度よりコロナ禍のため、子ども主導で平日に開催する「子ども縁日」という形に変えて開催しています。5歳児が企画から関わり演目も考え、当日の運営も係分担を決めて担当しました。縁日で楽しみ子どもの姿では、射的のところで「前に出てやってもいいよ」と5歳児が小さな子どもに声をかけてあげる場面もありました。自分の意見も伝えながらクラスのみんなで作り上げ、自分より下の子どもの面倒を見ながら役割を果たすという経験は、5歳児にとって就学に向けても良い経験であったとことが窺えます。

年間行事予定表を保護者に配布し、園で行う行事の予定を予め伝えています

年度始めの懇談会にて年間行事予定表を保護者に配布し、園で行う行事の予定を予め伝えています。例年、保護者参加にて実施してきた行事もコロナ禍のため、後日動画配信にてその様子を伝えるという形をとるものが多くなりましたが、中止という判断ではなく、感染防止対策を講じた中できることを模索しながら、実施してきました。毎月のお誕生会、おたのしみ会、乳児は運動会の代わりに日頃の活動の中で運動発達の様子を動画にして保護者に見ていただきました。行事実施後は保護者からアンケートにて意見をいただき、次回実施に向けて参考にしています。

  評価項目5 保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている 実施状況
  標準項目1 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  標準項目2 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
講評
子どもが遊びたいことでこの時間を過ごせるよう環境を整えています

延長保育を行う場所は、乳児と幼児とスペースを分けて1階の幼児室で行っています。職員体制は延長保育専属のパート職員1名と常勤職員がシフト勤務で2名体制で対応しています。子どもが安心して過ごせることに重きを置き、特に乳児は保育時間は長いことにより疲れていることにも配慮しながら、子どもが遊びたいことでこの時間を過ごせるよう環境を整えています。子どもの希望から小さなトランポリンを出して遊ぶこともあります。18時16分からが延長保育となるので子どもには補食を提供し、お迎えを待つことはできるよう取り組んでいます。

「延長保育だより」にて延長保育の取り組みや子どもの様子を保護者に伝えています

園では、「延長保育だより」を発行し、延長保育の取り組みや子どもの様子を保護者に伝えています。延長保育は「お迎えまで安心して過ごしながら、異年齢児と一緒に仲良く遊ぶ」という年間目標を掲げていることも紙面で伝え、おやつの様子や遊びの様子を写真を用いて伝えています。延長保育では、同敷地内にある法人経営の小規模保育所の子どもとの合同保育が行われており、日中のクラスの友だちとは違う顔ぶれの中で遊ぶ経験もできています。

  評価項目6 子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している 実施状況
  標準項目1 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  標準項目2 メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  標準項目3 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している                                                                                        
  標準項目4 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
講評
子どもが「食べる」環境と作り、「食べる」という気持ちと意欲を大切にしています

各クラスで食事をする場所、遊ぶ場所を工夫してセッティングし、子どもが「食べる」環境を作っています。現在はコロナ禍のため、テーブルの位置や座る向きも感染防止対策を講じての食事提供となっています。栄養士が年間食育計画表を立案し、各クラスから食育に関する希望を聞き、最終決定しています。子どもの発達に合わせて食具なども使えるよう伝えていきますが、例えば、手づかみからスプーンへも成長に合わせて対応し、ミカンの皮をむくことも自分でできることは見守ります。子どもの「食べる」気持ちや意欲を大切にしています。

年間食育計画に基づき子どもが「食」に関心が持てるよう様々な活動を取り入れています

年間食育計画表では4期に分けて各クラスで進めていく内容を細かく記載しています。職育関連の行事、関連献立、旬の食材、各期のねらい、配慮項目などと、各クラスにおける活動内容は示されていることから、子どもの成長に合わせてどのように食育活動を進めていくのかを職員全体で共有できる内容となっています。「栽培あそび」でオクラ・キューり、ピーマンなどを育てて収穫し、食材としていただき、乳児はキャベツをちぎったり食材に触れる機会を持ち、野菜スタンプなど普段の遊びの中でも食への興味を引き出すよう取り組んでいます。

色々な献立で、健康面も目で見る楽しみも合わせた給食提供が行われています

園で提供している給食は、区で立案している献立に準じているものと当園の栄養士が独自に立てる献立をミックスさせて月の献立を決定しています。季節の旬の食材を使い、端午の節句や七夕、お月見会など季節の行事に合わせた献立を取り入れています。毎月行うお誕生日会の日はお誕生会メニューで皆でお祝いします。また、月1回、日本の郷土料理をメニューに取り入れ、子どもが色々な料理を食することができています。味は薄味を基本として塩分も取り過ぎないよう濃度計も用いており、健康面も目で見る楽しみも合わせた給食提供が行われています。

  評価項目7 子どもが心身の健康を維持できるよう援助している 実施状況
  標準項目1 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
  標準項目2 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
  標準項目3 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
講評
毎日の検温チェックや毎月の身体測定、嘱託医による検診にて健康管理が行われています

子どもの健康に関する情報は児童票の健康記録にて確認し、現在はコロナ禍のため、登園時に検温や体調チェックを行い職員間で把握しています。さらに毎月の身体測定にて子どもの成長を把握しています。0歳児は毎月嘱託医の検診があり、1歳児~5歳児は春と秋の年2回、嘱託医の検診を実施しています。もし、検診日に欠席した場合でも0歳児の検診日に合わせて行うなど柔軟な対応がなされています。身体測定や検診の結果は保護者に健康手帳に記載して報告し、確認印をいただき返却していただきます。

アレルギーなど配慮が必要な子どもの対応方法などをまとめています

当園では医療的ケアが必要な子どもの受け入れは行っていませんが、アレルギーを持つ子どもの状態は把握した中で適切な対応ができるよう準備しています。その一例として園では「赤ファイル」と呼んでいる、アレルギーやひきつけ、熱性けいれんなど配慮を要する子どもの対応方法などをまとめ、経過観察も記入できるよう顔写真入りの資料を作成しています。また、アナフィラキシー補助治療剤の使用方法を看護師から職員は指導を受けており、緊急時に備えて看護師を中心に職員が対応できるよう準備に余念がありません。

「ほけんだより」を発行し、園での健康に関する取り組みを保護者に伝えています

看護師から手洗いやうがいについての指導や、幼児には体のしくみなど大切にする部分についての話などを年間保健計画を基に子どもへの指導が行われています。これまで、歯磨き指導も行っていましたが、就学後は小学校で歯磨きは行われないことから、食後にうがいをすることに今年度から切り替えました。保護者に向けて毎月「ほけんだより」を発行し、園での健康に関する取り組みや、感染症が流行る時期には注意を促し、園内でどこに情報が掲示されているかなど、その他の情報も写真などを掲載して保護者に伝わるよう工夫もなされています。

  評価項目8 保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
  標準項目2 保護者同士が交流できる機会を設けている
  標準項目3 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  標準項目4 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
  標準項目5 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
講評
年度始めの保護者会はオンラインにて開催し、各クラスの目標等を伝えました

今年度の保護者会はコロナ禍のため、オンラインでの実施となりました。16時開始で遅くても18時までには終了するよう、年度始めは資料を事前に保護者に配布し、懇談会で意見をいただけるように準備しました。各クラスの資料は、年間のクラス目標と〇歳児の特徴、クラスの様子と1年間の保育(生活と遊び)について記載しており、持ち物や着替えなど保護者に準備していただきたい持ち物等についても「お願い」という形で明記しました。各クラスがどのような保育を行っていくのかを保護者の理解していただけるよう取り組んでいます。

クラスの様子を「その日の様子」として書面で記載し保護者に情報提供しています

感染防止対策を講じているため、集合型での保護者会を開催することは厳しく、行事も保護者に参加いただく機会が減少している状況にあり、保護者同士の交流機会が作れない状況は続いていますが、職員と保護者間での信頼関係を深めるべく、情報共有を丁寧に行うよう努めています。クラス前のボードには、その日の主活動、ねらいなどクラスの様子を「その日の様子」として書面で記載しており、さらに「毎日の活動記録です。ご自由にご覧ください。」と書面を綴ったファイルをクラス前に設置しており、保護者がいつでも確認できるよう整理しています。

保護者に園内の様々な取り組みを伝えることができるよう工夫しています

毎月発行している「ほけんだより」は子どもの健康に関するトピックスなど(生活リズム、夏の病気、薄着、スキンケアなど)をイラストや写真を使い作成しています。給食については毎月の献立表の他、「給食だより」は行事食の由来なども伝え、家庭でも興味を持っていただけるよう情報提供がなされています。さらに「延長保育だより」として延長保育の取り組みも発信しているため、利用をしていない保護者もその取り組みを知ることができます。園内の様々な取り組みを伝えることで家庭でも参考にしていただけるよう丁寧な情報提供がなされています。

  評価項目9 地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている 実施状況
  標準項目1 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
  標準項目2 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
講評
地域の資源を活かした活動により、子どもは自然の中で経験を積んでいます

当園の特長の一つとして、地域の資源を活かした活動があります。あくまでも子どもの「あそび」を大切にした中で多くの経験を積んでいくことができるよう、「自然あそび」がその一つです。地元のプレイリーダーに委託して3歳児は年2回、4・5歳児は年4回、季節ごとに自然の遊びを体感しています。今年度は近隣の公園で4・5歳児はドジョウを取りました。園で育てたあと5歳児の卒園の際また川に返す予定です。近隣の畑で2歳児はさつまいも堀りを、4・5歳児は大根堀りを行うことができました。地域の資源を活用し子どもの活動が広がっています。

近隣にある高等学校との交流は、子どもには楽しみな時間となっています

保育科を有する近隣にある高等学校との交流があり、高校生が8~11名くらい来園してクラスに入って子どもと一緒に遊んでくれます。また、高校の保育室に4・5歳児を招待し、おたのしみ会を開いてくれてたり、他の月には3歳児にパネル板を行う劇を披露してくれて楽しむ機会もあります。高校生は来園にあたり絵本を制作して子どもに読み聞かせを行ってくれるなど、子どもには楽しみな交流の機会となっています。その他、近隣園や高齢者施設、小学校との交流はコロナ禍のため中止となっており、今後の状況を見ながら再開を模索したいと考えています。


  サブカテゴリー5 プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
  評価項目1 子どものプライバシー保護を徹底している 実施状況
  標準項目1 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目2 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
  評価項目2 サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している 実施状況
  標準項目1 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  標準項目2 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
  標準項目3 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
講評
「お預かりした個人情報の利用目的」という資料にて説明し同意を得ています

園における個人情報の取り扱いについては、入園時に重要事項説明書内で説明するとともに、細かく利用目的を明記した「お預かりした個人情報の利用目的」という資料にて説明し同意を得ています。また、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に園内における子どもの写真掲載は認めないというルールを保護者に伝えています。昨年度、新型コロナウィルス感染防止対策の一環として、見学者用などに作成した動画配信での個人情報の取り扱いについても改めて承諾書を作成し、理解を得た中で適切な取り扱いとなるよう注力しています。

子ども自身も羞恥心について意識を持つことができるよう伝えています

プールの時期は外部から子どもの姿が直接見えないようパーテーションなどを設置し、室内でのオムツ交換の際も同様に環境を整えています。子ども自身も羞恥心について意識を持つことができるよう、小さなうちからシャワーのあとはラップタオルで体を覆う、着替えるときは上を脱いだら上からなど着替えの順番も伝えています。また、看護師は5歳児に向けて、「大事なところは見せない、大切にする」ことを伝える機会を持つこともあり、「赤ちゃんはどこから生まれるの?」など、子どもが理解できるようは方法を用いて身体の大切さを伝えています。

子どもの権利擁護という視点を職員間で共有すべく、日常的にあるべき姿を掲げています

子どもの権利擁護という視点を職員間で共有すべく、全国保育士会作成の「人権擁護のためのセルフチェックリスト」を用いて園内研修を行いました。今年度の運営ビジョンにも「避けるべき困った子育て」「不適切な養育」について示し、世田谷区ガイドラインも含め、日常的にあるべき姿を掲げており、改めて共有するよう取り組みを進めています。主任会では、園独自のチェックリストの作成について意見があがり、実際に作成して取り組んだ結果について職員からの声を吸い上げました。今度、継続して取り組むこととしています。


  サブカテゴリー6 事業所業務の標準化
  評価項目1 手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  標準項目2 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  標準項目3 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  評価項目2 サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  標準項目2 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
講評
「マニュアル①」~「マニュアル⑤」と分野を分けて整理しています

感染症、与薬、環境、ケガ発生~受診、SIDS(乳幼児突然死症候群)、プール、食物アレルギー、誤嚥、窒息防止、ハザードマップ、事故防止、保育の質関連など、多岐に渡りマニュアルを整備しています。ファイリングも「マニュアル①」~「マニュアル⑤」と分野を分けて整理しているため、背表紙を確認すれば、何がどこにあるかが一目でわかるようにしています。標準化には毎年整理をしながら取り組んでいますが、活用という点では職員自己評価の結果からも工夫の余地があると推察されます。職員からの意見を基に今後の検討が期待されます。

仕事を分担して、皆で創り上げるために話し合うという取り組みにつながりました

これまで行事の係分担は、前年度担当した職員をリーダーとして行事ごとに構成して取り組んでいました。今年度はリーダーを立てることをやめて係となった職員全員で話し合いのもと、企画・実行するよう変更しました。その結果、係となった職員だけで完結するのではなく、他の職員にも仕事を分担して、皆で創り上げるために話し合うという取り組みにつながりました。今年度の新たな取り組みは職員全体で取り組むべき事項を確認しながら進めていくというプロセスを構築していくことにつながっていると推察されます。