東京都福祉サービス第三者評価  評価結果

法人の運営理念は「共に成長し共に輝く」で、運営方針は「良質な水準かつ適切な内容の保育・教育の提供を行うことにより、全ての子どもが健やかに成長するために適切な環境が等しく確保されることを目指す」です。法人のビジョン・理念について、職員の理解を深める取り組みとして、新人研修　中間研修などを行っています。法人または園の運営方針について、保護者の理解を得る取り組みとして、新入園児説明会で配布するペアレントハンドブックや園だよりで説明しています。

園長の役割と責任は園長マニュアルに記載し、週末会議などで職員に伝えています。本部マネージャーの役割と責任は、組織図に記載し、法人の発行するTGB（ティーチャーズ・ガイド・ブック）などで職員に伝えています。また理事長は、年度初めの訓示や研修などで職員にメッセージを発信しています。コロナ感染症が流行する前は月１回は各園を巡回し、折に触れてメッセージを伝える機会も設けていました。そのほか、園の運営方針は、週末会議で職員に確認しています。

最近検討した重要な案件は、コロナ感染患者の対応です。この案件の対応については、園医と連携を取りながら会議で検討・決定しました。法人内または園内の決裁の仕組みについては、運用規定に記載しています。決裁された文書は、カギ付きキャビネットで5年間保管しています。重要な案件は週末会議で職員に伝え、園だよりで利用者に伝えています。近隣への周知方法に決まった定めはありませんが、園舎建設の折は近隣各戸に説明文を配布しています。

利用者のニーズは年度末のアンケートにより把握し、園長、主任が分析して週末会議で職員に報告しています。職員のニーズは、個別面談により把握し、管理職会議で職員に報告しています。職員ニーズへの具体的な取り組み実績として、玩具置き場の移設があります。地域の福祉ニーズは、私立保育園長会、地域懇談会により把握し、週末会議で職員に報告しています。地域ニーズに対しての取り組みとして、よく行く公園を地域の保育園に紹介しています。

地域懇談会に参加するほか、福祉事業全体の動向を知るため「職場の教養」などを購読しています。また園の予算や決算状況は、折りに触れ会議等で職員に伝えています。なお予算・決算書データは、法人サーバー内で保管しています。園としての重点課題や重点目標は、事業計画書に明示されており、その中で最も優先順位が高いものは、職員の人間性を高めることです。

中長期事業計画は本部で作成し、職員には職員会議、クラス会議で内容を伝えます。単年度事業計画は年度初めの職員会議で職員に伝えます。園の予算は法人本部が策定し、園の裁量で執行できる金額は5万円です。事業計画の進捗状況は、職員会議・クラス会議で職員に伝えます。年度途中で事業計画を見直す場合は、職員会議、クラス会議で検討し、統括園長・園長・主任が決定します。昨年度見直した事例として、運動会・お遊戯発表会の中止があります。

法人職員または保育職員として守るべき法や規則についてはTGB（ティーチャーズ・ガイド・ブック）にまとめ、関連規定等は、事務所内キャビネットに保管しています。また、新人研修・中間研修を実施しており、規定集・TGBをもとに、研修時に理解度を確認しています。守るべき法や規則に対する理解度が不足している職員に対しては、園で随時研修を実施し支援しています。

苦情解決制度を整備し、ペアレントハンドブックや玄関の掲示のほか、重要事項説明書で保護者に伝えています。保護者からの意向や要望は、TGB（ティーチャーズ・ガイド・ブック）に沿って対応し保護者対応ノートに記録し保管しています。なお、回答は掲示しています。職員の子どもに対する言葉遣いや立ち振る舞いの規範についてもTGBに記載し、研修で理解を深めています。虐待が疑われる事例が生じた際は、区の児童虐待対応マニュアルに沿って対応し、速やかに子ども家庭支援センターや児童相談所等に報告し対応します。

ボランティアや保育実習生のほか、学生・生徒・児童の職場体験として小学生を受け入れています。それぞれの受け入れについてはTGB（ティーチャーズ・ガイド・ブック）の規定に沿って対応しています。また、幼保小連絡協議会、地域協議会、地域子育てネットワークなどの地域ネットワーク会議に参画しています。直近の議題になった地域課題に、子どもを主体としたネットワークニュースの作成があり、各児童館で子ども達からの大人に対しての質問を募り、回答しています。

運営に係るリスクとして、最優先で対策に取り組んでいる課題は職員の定着です。リスクには災害のような外部要因のリスクもありますが、地域で選ばれる保育園を目指し、組織の弱体化に直結するリスク対策を高く評価しています。この点については中長期事業計画に明示され、法人全体の管理職会議で対策を検討し議事録に残しています。各リスクについては、会議や研修などの機会に職員に周知しています。

事業継続計画（BCP）は、首都直下地震（M7）を想定して作成しています。対策本部は埼玉の法人本部ですが、緊急時には本部の指示を待つことなく、マニュアルに沿って迅速に対応します。職員に事業継続計画（BCP)を伝えるため、危機管理マニュアルやBCPを各室に保管し研修で伝えています。事故、感染症、侵入、災害などが発生した際は事故報告書に記録し、発生要因は週末会議（事故防止委員会）で分析した後再発防止策を検討します。そのほか、事故の発生、再発防止については一斉メールで利用者に伝えています。

情報管理規程や文書管理規程の内容は、TGB研修で職員に伝え週末会議で確認しています。職員とは、規程の遵守や個人情報保護に関する契約書を取り交わしています。個人情報や機密性の高い情報を含む文書は、事務所内キャビネットに保管し、持ち出しを禁じています。園内のパソコンには、ログインIDとパスワードでアクセス制限を設けています。併せて個人情報の利用目的や開示請求の方法を明示する個人情報保護規定を整備し、重要事項説明書により保護者に説明しています。個人情報の管理状況は、法人本部事務長が確認しています。

園が求める職員像は、求人票やTGB（ティーチャーズ・ガイド・ブック）に記載されています。なお求人には、ホームページやハローワーク、SNS活用のほか、園見学ツアーを実施しています。人事権を持つ役職者は、理事長、統括園長です。そのほか、キャリアパスシートや人材育成計画の内容は、個人面談で職員に伝えています。また人材育成に関する具体的な研修として、初任者研修には「法人の理解と働く姿勢の確立」研修、リーダー研修には「保育人材確保」研修があります。

全体の研修計画は、職員研修計画に明示されており、正規雇用している保育士には個人別研修計画を作成しています。職員の意向や経験についても、個別育成計画に記録しています。育成の成果は、主任会議で確認し、個別育成計画票に記録します。また職員が受講した研修内容は、週末会議のノートにより他の職員へ伝達し、研修報告書は事務所に保管することで共有を図っています。

職員が掲げた目標の達成状況は、園長と行う年2回の職員面談で振り返りを行っています。また職員間の良好な人間関係について、他園の園長が巡回して客観的に把握しています。そのほか職員の日頃の気づきを発信する場として、週末会議があります。ここでは職員が意見を出しやすくするために、事前に考えを提出してもらうなど工夫しています。職員の意見を取り入れた事例として、昨年度は夏祭りを実施しています。

保育園の案内としてホームページでの情報提供や園便りを発行しています。また利用者への案内として独自にリーフレットを作成しており、保育方針・特色・当園のこだわり・年間行事などの内容を記載しています。このパンフレットは、明るい色使いや、三つ折りすることで見やすく工夫しています。ホームページには、これらの情報の他、ニュース・お知らせ・子育て支援センターなどの内容が紹介されており、お知らせのある月に本部で更新し、保育内容を伝えています。

園の情報は、杉並区役所担当課に定期的に報告しています。同区では、今年度より紙媒体の情報誌を廃止し、新しい保育園情報アプリ「すぎぽよ」を作成しており、そちらでも検索することができます。そのほか、法人全体でSNSを活用した情報発信を開始しています。

見学は随時受け付けており、主に事務・保育士が担当しています。見学は1日4名程度まで受け入れており、見学者には、園のリーフレットを渡して園内を案内しています。説明している園の特徴としては、言葉の教育（漢字教室）や課外の先生による体育活動があります。漢字教室は、漢字を何字教えた、覚えたということではなく、言葉豊かな本好きな子ども達を育てていくことに主眼を置いたプログラムで、園の特色となっています。

月1週目又は2週目の土曜日に説明会を開催して、ペアレンツハンドブック・園児原簿・重要事項説明書・治癒証明書・保育業務支援ツール・一斉配信メール・元氣保育園活動内容・慣らし保育について・前月の献立表・園服販売・個人情報使用同意書を配布しています。なお入園説明会では園で行っている活動をまとめた資料を配布し、保育内容を分かりやすく伝えています。また園の保育内容は重要事項説明書で確認し、プライバシーの保護については個人情報使用同意書・広報用写真、動画同意書で確認しています。

入園前の子どもの生活状況や、アレルギーの有無、既往歴などは、児童面接表に記録し保管しています。なお入園時には、保護者と子どもの不安やストレスを緩和するため、5日間を目途に慣れ保育を実施しています。慣れ保育の期間中は、保護者の保育に対する理解や安心を深めるため、お帰りの際に一日の様子（特に水分摂取量など）を報告しています。また慣れ保育中は、園児の慣れ親しんだ使い慣れたタオル・バスタオルなどの持ち込みを許可しています。

卒園前に退園や転園をする園児には、寄せ書き又はお手紙をプレゼントしています。また、転園先には、必要に応じて保育経過記録を提供し、園児の情報を引き継いでいます。転園や卒園した家庭とは、希望により個別にやり取りを行うこともあり、卒園・転園後、保育園に遊びに来る姿も見られています。

連絡ノートは、0・1・2歳児クラスで毎日取り交わしています。また保育日誌は、個別に記録欄を設けて記載しており、園児の個別の保育目標については、月案指導計画に記録しています。児童票・日誌・連絡ノート以外では、保育経過記録を使用して園児の情報を記録しています。なお、児童票において、2歳児は3ヶ月毎に、3～5歳児は4半期毎に集約して記録しています。

指導計画は、年間・月間・週案毎に作成しており、0～5歳児について個別に作成するとともに、学習支援・育児困難家庭の見守り支援の園児の場合は必要に応じて別途作成しています。なお5歳児の指導計画については、午睡無し・ひらがな数字ワークの活用など、就学前教育カリキュラムとの整合性を意識しながら取り組んでいます。保育目標の達成状況や指導計画の推進状況は、管理職会議で評価しています。指導計画は、基本的に3月で見直しますが、行事の中止などが発生した場合、緊急に見直しを行います。

職員の情報共有の場として、毎週木曜日の職員全体会議（正社員の保育士・看護師・栄養士）と、毎月1回のクラス別会議（クラスを担当する保育士）を開催しています。加えて、週2回（月・木）の昼礼のほか、申し送りには引継ぎノートを活用しています。園日誌・クラス日誌や各種申し送り表は事務室の棚の中に保管しており、職員会議録や申し送り表を閲覧した職員は、閲覧の欄に捺印を行い閲覧状況を確認しています。現在は契約職員が意見交換する場がないため、今後はパート会議を行っていきたいと考えています。

保育環境のコンセプトは、家庭のような温かい保育室としています。2階の乳児クラスは木材を多く使用し、木の温かさを感じられるようにするとともに、畳を設置しいつでも横になることが可能です。1階の幼児クラスはパーテーションで区切られており、行事の際などは広く使用することができます。また子ども自身に遊びを見つけて展開してもらいたいという思いから、園庭は広くスペースをとっています。そのほか、園内には食事・睡眠などの生活目的に応じたコーナーや、遊びに応じておままごと・絵本・運動などのコーナーを設けています。

異年齢の子どもが触れ合う機会として、毎日朝夕の合同保育のほか、毎週土曜日は全園児同じフロアで過ごしています。こうした異年齢保育では、年上の子どもが年下の子どもの生活の手伝いをする姿が見られています。さらに、年齢の違う子ども（クラス）で、年に5回程度一緒に散歩に出かけています。そのほか、国内や海外の文化に親しむ機会として、月に1度郷土料理や他国の料理を提供を行っています。

要支援児は2・3名を目途に受け入れており、児童発達支援センターなどの専門機関との連携や、心理士などの専門職の指導・助言を受けながら対応しています。職員は、週末会議や法人独自のTGB（ティチャーズ・ガイド・ブック）研修に参加し、子どもの気持ちを尊重する知識や技術を学んでいます。なお園児同士のトラブルや事故が発生した際は、怪我・事故報告書、ヒヤリハット報告書に記録し、保管しています。就学支援に向けた取り組みとして、近隣の小学校や幼稚園との体験交流・発表会見学などを行っています。

登園時には毎回保護者へ検温（0・1歳児のみ）と体調を確認しています。登園時に保護者から得た情報は、保育日誌・会議議事録を使用し、職員間で引き継いでいます。なお連絡ノートは、0～2歳児クラスで毎日取り交わしています。降園時には毎回保護者へ当日のエピソードを報告しています。また当日の活動の様子は、連絡ノート以外にコミュニケーションボードで給食の内容やクラス別の活動を写真付きで伝えています。

園児の発達の段階と支援の方法は、全体的な計画に示した成長発達の目安に記載しています。基本的な生活習慣については、年齢別運動能力・基本的生活表に基づき指導しています。具体的に指導例として、排泄指導については、1歳児9月から便座に座ることを個別に実施しています。またトイレ誘導しやすいよう、トイレにキャラクターのイラストを掲示するなどの工夫をしています。

乳児の午睡時間は、12時15分～14時45分で設定しており、マット・コットベット・タオルケットなどの寝具を使用しています。午睡時間に眠れない子がいた場合は、各保育室で静かに過ごしてもらっています。また就学準備として、3歳児クラスから午睡をなくしています。午睡をなくす際は段階的に行っており、眠そうな子がいる場合は個別に休んでもらったり、小休憩をとるなど工夫しています。

保育環境のコンセプトは「家庭のような温かい保育室」としており、各クラス名には原石の名前を付けています。宝石はその石よりも硬い石に磨かれる事によって、それぞれの輝きを放ちます。園にいるお友達同士、磨き合い、照らし合って、一体になりながら、輝いて欲しいという想いを込め、0歳児クラスから琥珀・翡翠・珊瑚・瑪瑙・瑠璃・金剛と名付けています。また、2階に上がる階段下には山葉名トンネルという通路を2か所設置するなど、子どもが探求心を持って遊べるスペースを整備しています。

園児の言葉に対する感覚を養うためのプログラムとして、朝の活動で漢字の絵本・言葉と作法教材を行っています。特に当園で注力しているプログラムとして幼児向け漢字教室があります。幼児向け漢字教室は、言葉豊かな本好きな子どもたちに育てていくことを主眼に置いたプログラムで、朝の活動として毎日20分～30分行っています。そのほか、音楽的な表現力を育む機会としてリトミック、身体を使った表現力を育む機会として体育活動、絵画的な表現力を育む機会として月制作を行っています。

戸外活動は週2～3回程度実施し、近隣の児童遊園や公園などに出かけて遊具・落ち葉拾い・虫探しなどの活動を行っています。なお、隣の公園とは門を揉んで繋がっており、道路に出ずに遊びに行くことができます。また園庭では、砂場遊び・虫取り・ボール遊び・バギーなどの活動を行っています。広い園庭では、キンモクセイ・コナラ・ソメイヨシノ・ヒマワリ・フウセンカズラなどの植物や昆虫などの生き物に触れられることができます。

年間行事として七夕・プール開き・ハロウィン・クリスマス会・節分・雛祭りの季節行事のほか、子どもの成長や保育の成果を発表する機会として、運動会・お遊戯発表会・保育参観・保育参加を行っています。各行事は職員も参加し、ダンスやパネルシアターを披露するなど、園児・職員一体型の行事展開を図っています。この取り組みは園児や保護者にとても喜ばれています。そのほか、行事開催に向けて園児の興味や関心を高めるための工夫として、行事の開催と季節に合わせて玄関の壁面を変更しています。

年間行事予定表は毎年4月に配布し、行事毎の目的は園便り・クラス便りで保護者に伝えています。保護者が参加・見学できる行事として、運動会・お遊戯発表会・お誕生日会・保育参観・保育参加を実施しています。今年度から新たに開始した「保育参加」は、保護者が保育士の体験をする催しで、参加した保護者からは大変好評でした。なお保護者が参加していない活動については、写真販売・コミュニケーションボード（行事の内容を記入）・園だよりで伝えています。

園児の誕生会は園全体で2カ月ごとにお祝いしています。保護者も招待し、個別インタビュー・クラスでの様子紹介・歌・出し物などを行い、手形・メッセージ付きのお誕生日カードをプレゼントしています。現在は社会情勢を踏まえ、該当園児と保護者・保育士のみで実施しており、保育士による劇やパネルシアター、マジックショーなどの出し物を行っています。

園児が安心してくつろげる環境整備として、0・1歳児の床は木材を使用するとともに、畳のスペースを設置しています。なお日中疲れてしまった園児がいた場合は、事務室・医務室で休息することが出来ます。事務室内には簡易ベッドを設置しており、静かな環境で横になることも可能です。また園児と落ち着いた環境で話をする場合にも、事務室を使用して落ち着いて話せる環境を作っています。

延長保育は、16時00分にクラス別保育から合同保育に切り替わります。延長時間帯の合同保育は、5歳児クラス・4歳児クラス・一時保育室で行っています。合同保育では、普段遊べない電車・ブロックなどの玩具を用意しています。また延長保育の時間帯は、勤務形態を分けて保育士が充足するよう職員体制を工夫するとともに、個別のスキンシップ増加や異年齢児と関わりやすくなるよう仲介に入るなどの配慮をしています。

食事は各クラスで行い、保育士が近くで見守りながら落ち着いて食事できる雰囲気・環境作りを工夫しています。また食事前は絵本を読むなど静的な遊びを行い、静かな雰囲気をつくっています。喫食状況については、栄養士が週3回程度確認し、毎月の会議で共有・検討しています。そのほか、1階の調理室はガラス張りになっており、調理の様子を見たり、調理師とコミュニケーションをとることができます。

食事は和洋の献立をバランスよく盛り込みつつ、季節の食材を取り入れながら自園調理で提供しており、行事食は行事に因んだ型取りなど工夫して提供しています。最近の行事食では、おやつのハロウィンパンに描かれた様々な顔が園児に大好評でした。また、食物アレルギーのある園児については、法人で作成するTGB（ティーチャーズ・ガイド・ブック）に記載されているアレルギー対応に沿って代替食を用意を提供し、他児と別の机を使用して食事をしています。加えて、アレルギー児専用のトレーを使用し、誤食を防いでいます。

食文化への理解を深める機会として、食育計画に沿って各担任が食事の由来や内容について説明しています。また栄養士や調理師は、週3回園児と触れ合いながら配膳などに参加しています。そのほか、食育を目的として、キュウリ・トマトを栽培しており、収穫した野菜や果物は、酢の物などの料理に使用しています。なお保護者に向けては、献立表に栄養士からの一言を掲載しています。

園児の防災・防犯意識を高める取り組みとして、毎月の避難訓練や年2回の不審者訓練を行っています。また、園内の事故・怪我防止に向けた対策として、玩具の武器を使って叩いたりしない・不安定な場所で遊ばなない・玩具は使ったら返す・順番を守って遊ぶなど、遊ぶ前のお約束を説明しています。そのほか、園児の健康指導として月1回の身体測定を行っています。医療ケアが必要な園児については、近隣の病院と連携しながら受け入れています。

園児の健康状態を把握するため、年2回の全園児健康診断や歯科検診のほか、3・4・5歳児耳鼻科健診・眼科検診（区の指定）を実施しています。また当園では区の指導で歯磨きは行わず、うがいのみ実施しています。そのほか、与薬は基本的に行っていませんが、熱性けいれん・食物アレルギーの場合はお薬依頼書の提出を受けた上で、薬を預かっています。

子どもの健康に関する情報発信として、毎月の園だよりに、健康に関する情報を記載し、定期的に保護者に伝えています。また感染症が発生した場合は、コミュニケーションボードでの掲示や連絡アプリにより保護者に情報提供しています。午睡時の園児の健康チェックでは、主に視診により健康状態をチェックし、午睡チェック表に記録しています。そのほか、園医による手洗い講習を実施しており、手洗い後に残った手の細菌を確認するなど、職員の手洗い状況を確認しています。

保護者の子育てに関する価値観や就労状況については、園児原簿・変更届に記録して把握しています。また保育園の日常的なサービスに係る保護者の意向は、行事の際にアンケートを実施し、把握しています。加えて、毎年希望者に対し個人面談を実施する期間を2週間ほど設けて募集しています。なお緊急性がある場合はこの期間以外にも面談を行うことは可能です。そのほか、保護者対応に関する接遇マニュアルとして、法人でTGB（ティチャーズ・ガイド・ブック）を整備し研修を実施しています。

保護者と職員の信頼関係を深めるための取り組みとして、園内の職員紹介表の掲示や毎年の個人面談を行っています。また入園説明会後に各クラスで保護者会を実施し、保護者同士の自己紹介などを行っています。そのほか、行事後や引き渡し時にコミュニケーションを多くとるよう配慮しています。

子育ての考え方について互いの理解を深めるための取り組みとして、保護者会・個人面談を実施しています。保護者の全体像から、支援が必要と判断される家庭に対しては、園から声をかけて支援方法などのアドバイスを行っています。また保護者を対象に、年1回保育士体験を開催しています。参加した保護者に実際に保育士の経験をしてもらい、家庭と違った子どもの成長を見てもらっています。現在は午前中だけですが、今後はお昼も親子で一緒に食べてもらいたいと考えています。

園児が職員以外の多様な人々と交流できるよう、保育実習生・ボランティア・職場体験の生徒を受け入れています。直近の実績としては、職場体験として5名の中学生を受け入れています。また地域機関との関わりとして、年に2回程度近隣の高齢者福祉施設へ訪問して、折り紙を一緒に折るなど交流を図っています。そのほか、小学校就学に向けて5歳児同士の地域交流にも参加しています。現在は社会情勢を踏まえて実施できていない状況のため、今後交流活動を増やしていきたいと考えています。

個人情報の取り扱いについては、新入園児説明会にて説明し、重要事項説明同意書や写真掲載同意書で確認しています。突発的に個人情報を提供する必要が発生した場合は、その都度保護者に連絡をして同意を得ています。園児の羞恥心に配慮した取組みとして、テラスで水遊びをする際は外から見えないようブルーシートを張るとともに、3歳児はオムツ替えの際見えないよう配慮しています。

園児の権利を尊重する取り組みとして、法人の整備しているTGB（ティーチャーズ・ガイド・ブック）に則って対応しています。また子どもと保護者の価値観や生活習慣を把握するため、行事アンケートや個別面談を行っています。これらの取り組みで把握した保護者の家庭状況などに配慮して、急な延長保育の依頼や土曜保育は柔軟に対応しています。

虐待の発見と対応のため、毎年虐待防止研修を実施しています。直近では、子どものSOSとその対応をテーマに研修を行っています。また自治体や専門機関が主催する虐待防止研修についても積極的に参加しています。そのほか、虐待に関するニュースなどが報道された際は、週末会議で共有・周知しています。

法人内で共通して作成・活用している主なマニュアルとして、TGB（ティチャーズ・ガイド・ブック）を整備しています。TGBには、職員の一日の流れ・保護者とのコミュニケーションツール・食育・アレルギー対応など幅広い内容が記載されています。全職員にTGBを配布しており、職員は分からないことが起きた場合や業務点検の手段として活用しています。また職員に対して、新人研修・中間職員研修・週末会議を実施し、マニュアルの理解と活用を促しています。

法人で整備している各種マニュアルは、各園長・主任の参加する管理職会議の中で見直しを行っています。また保護者に実施する行事アンケートや職員の実践事例、研修成果をもとにサービス向上を図っています。具体的な事例として、お祭り会や保育参加の実施があります。