東京都福祉サービス第三者評価  評価結果

「社会で生きていくための「人間力」の基礎を育てる」という保育理念と、安心安全（安全性の高い環境を整え、安心して園生活が送れるようにする。）を基本として、社会性（友達と仲良く遊べるようにする）、主体性（自分で考え、進んで行動できるようにする）、向上心（なりたい自分を描いて行動できるようにする）、想像力（活動を通じてたくさんのものを発見する）、思いやり（相手のことを考え、思いやりのある行動ができるようにする）という5つの保育方針を掲げている。これらを職員会議や保護者会において周知する取り組みを行っている。

園長は、保育理念や保育方針に対する職員の理解を深める取り組みと共に、それらに基づいた保育サービスを提供する取り組みをリードしている。保護者の意見や要望等を踏まえて改善を図る取り組み、職員会議やOJTを通じて保育理念や保育方針に基づく保育サービスの提供を実現させる取り組み等をリードしている。また、0歳から5歳までの年齢に応じた「保育及び教育の内容に関する全体的な計画」（年間保育計画）、月案、週日案等を充実させる取り組みや、それらの計画に基づいた保育サービスを提供することの徹底を図る取り組みをリードしている。

適切で質の高い保育サービスを提供するための重要な懸案事項は、「全体会議」（会議には、園長、副主任保育士（2名）、それぞれのクラスリーダーが出席している。）において検討や決定を行っている。検討内容や決定事項、経緯等を会議録の回覧により職員に伝達すると共に、職員がそれらを認識したことを確認する取り組みを行っている。また、これらの重要案件にかかる検討内容や決定事項、経緯等は、「園だより」を通じて保護者に周知している。「園だより」は園長が編集して毎月発行しており、子どもの様子と共に重要な決定事項等を掲載している。

保育参観に合わせて実施する保護者への個別面談や、登園時と降園時において保護者の意見や要望等を把握する取り組みを行っている。また、行事（「七夕会」や「誕生会」）においても保護者からの意見や要望等の把握を行っている。定期的に開催する「全体会議」において、職員からの意見や要望、改善の提案等の把握を行っている。「私立保育園園長会」や「葛飾区私立保育園連盟」を通じて、入園説明会の際に把握した保護者からの意見や要望（保育園の利用や子育てに関するもの等）、子育て支援政策や待機児童対策に関する情報等の収集を行っている。

経営理念（子どもや保護者、職員を大切にし、それぞれの満足度を高める。）に基づき、子どもと保護者視点（期待を越えた「感動するサービス」を確立する。これまでにない先進的なサービスを確立する。）、職員視点（やる気が満ち溢れ、活気のある職場を築く。入職希望者の数を業界でナンバーワンにする。）、法人視点（地域福祉の発展に貢献し、地域から求められる法人となる。積極的な事業拡大を展開できる強固な財務体質と実績をつくる。）のビジョン（5年計画）を掲げている。また、当該ビジョンの実現に向けた年度ごとの事業計画を策定している。

保育理念や保育方針、ビジョン等の実現に向けた保育サービスを提供するための「保育及び教育の内容に関する全体的な計画」（年間保育計画）を策定している。当該年間保育計画では、子どもの生理的欲求を満たした上で健康で衛生的な生活が送れるようにするためのねらい（四半期ごと）、食育の取り組み、保育サービスに関する取り組み等を子どもの年齢に応じて策定している。また、当該年間保育計画に基づく月案や週日案、カリキュラム等を策定し、半期ごとにそれらに対する評価を行っている（必要に応じて計画やカリキュラム等の見直しを行っている）。

幼稚園教育要領や保育所保育指針を理解する研修、人権尊重教育の必要性を理解する研修、子ども一人ひとりの行動を理解する研修、子どもに対する関わり方を習得する研修等を計画的に行い、法・規範・倫理等に対する職員の意識を高める取り組みを行っている。また、「差別の禁止マニュアル」（性差をつけないこと、年齢に応じた呼称、身体に関わる個人差の表現、体罰の禁止等）や、「要配慮児対応マニュアル」（保護者や他機関との共通理解と連携方法、加配が必要な場合等）に基づき対応していることを「全体会議」で確認する取り組みを行っている。

事業所における相談・苦情を受け付ける担当者（園長）、苦情を解決する責任者（園長）、第三者委員と共に、事業所以外の苦情相談窓口（葛飾区子育て支援部育成課と葛飾区福祉サービス苦情調整委員）をそれぞれ保護者に周知する取り組みを行っている。保護者の意見・要望・苦情の内容と共に、それらに対して行った対応内容を記録する取り組みを行っている。「児童虐待対応マニュアル」において、虐待が疑われる場合の対応手順や、関係機関との連携方法、虐待を早期に発見するための視点、子どもと保護者に対する具体的な援助方法等を明確にしている。

ホームページや掲示板（道に面した場所に設置している）を通じて、理念や提供する保育サービス、年間行事、保護者に配付している通信物等を地域に開示している。「実習生受け入れマニュアル」や「ボランティア受け入れ規定」を整備すると共に、実習生やボランティアの受入れを行っている。「私立保育園園長会」や自治会、法人施設長会（法人が運営する福祉事業の責任者で構成する）等を通じて共通課題解決の取り組みを行っている。葛飾区と連携し、地域の親子が自由に利用できる「つどい」（おもちゃや本を常備した部屋）の運営を行っている。

事故の発生を防止する取り組み、感染症の発生を防止する取り組み、感染症の蔓延を防止する取り組み、災害発生時の安全を確保する体制の整備の順でリスク低減のために必要な取り組みを行っている。事故を防止するため、朝礼において事故や事故につながりそうになった事例とその対応の情報共有を図っている。事業所が立地する場所は大雨により河川が氾濫した場合に浸水が想定される地域に位置しているため、防災体制や情報収集方法、情報伝達方法、誘導方法、防災教育、防災訓練、緊急連絡網等を明確にした「洪水時の避難確保計画」を策定している。

サービス提供上収集した情報や記録等は、それらの適切な利用と漏洩防止のためにデータベースで一元的に保管してIDとパスワードによるアクセス制限を行っている。また、利用者や家族等から個人情報を預かる際に個人情報保護方針を記載した文書に利用目的を明示して説明を行うと共に、その利用に関する同意を得る取り組みを行っている。ホームページにも法人の個人情報保護方針（個人情報保護に対する基本方針、個人情報の適切な収集と利用、個人情報の安全性の確保、本人の同意を得ずに個人情報の提供や開示を行わないこと等）を記載している。

求める人物像（広い視野を持ち、子どもを取り巻く問題が何であるかを常に考えることができる。子どもの人間力の創造のために向上心を持って仕事ができる。他者を敬い、仲間意識を大切にし、謙虚な気持ちを持って仕事に取り組む。常に問題意識を持ち、効果・効率・全体最適を意識し、改善できる。）と、求める能力・意識（創発・改善、顧客視点、チームワーク、行動力）を明確に示すと共に、それらに基づく採用活動を行っている。また、組織性（マネジメント能力）と専門性（専門的能力）の向上により将来の希望が見えるキャリアパスを構築している。

職員に対する個人面談を年2回実施し、職員一人ひとりの目標（チャレンジ性のある目標で半期で達成することが可能な目標）を設定している。目標は職員の経験年数や希望に応じて、一人ひとりの職員が主体的に設定する取り組みを行っている。目標達成に向けた取り組みの実効性を高めるため、何をどのようにいつまでに行うのかを予め明確にして半期ごとに自己評価（達成の度合いや、その要因を明らかにする。）を行っている。また、自己評価に加えて客観的な評価を行っており、行動規範や一般能力、保育能力の評価と人事考課を半期ごとに行っている。

個人面談以外でも、抱えている問題や悩み等の相談を受ける旨を「全体会議」を通じて伝えている。職員が主体的に目標設定と取り組みを行うことで、意欲や働きがいの醸成を図っている。また、職員の親睦を図るため暑気払い（現在は、感染防止措置として高級なお菓子の配付に代えている。）や忘年会（現在は、感染防止措置としてカタログギフトに代えている。）等を行っている。子どもの年齢に応じて編成したクラスごとにミーティングを行い、情報の共有、月案、週日案の評価、対応方法の統一化、対応方法を変更する必要性の検討等を行っている。

ホームページやパンフレットにおいて、「社会で明るく強く生きていくためのチカラの基礎を育みます。」という保育理念を発信している。保育理念の実践について、活き活きとした日々の保育園生活を通じて「社会性」「主体性」「向上心」「想像力」「思いやり」を育むことや、子どもたちの「興味・関心」を軸に、「楽しさ」の実感から「集中」「持続」「発展」できるチカラを培うことを発信している。また、保育理念を実践して成長した子ども像を「卒園時の子どもの姿」として発信している。その他、各種「おたより」、1日の保育内容等を発信している。

イラストや構成図を活用し、保育理念をわかりやすく発信している。その他、3か月分の通信物（園だより、献立、給食だより、ほけんだより）、年齢（0歳児離乳期、0歳児乳児期、1・2歳児、3歳児以上）に応じた一日（7:15～18:15）の流れ、主な年間行事（季節ごとの行事）、毎月実施する行事（誕生会、誕生日参観、身体測定、避難訓練、0歳児検診）、「葛飾区保育所児童保育要録」について、子育て広場「つどい」について、利用の開始及び終了に関する事項、子どもが遊ぶ屋外スペース（屋上）や外観、保育園内部の写真等を発信している。

保育時間（延長保育を含む）、延長保育の保育料（補食料を含む）、職員体制、一日の流れ、年間行事、給食について（給食の方針、昼食、おやつ、アレルギー等への対応、衛生管理等）、入園時に必要な書類、保護者の負担（毎月かかるもの、入園時に購入するもの、年齢に応じて保護者が準備するもの）、留意事項（登園時間、欠席や迎えの時間が遅れる場合の連絡方法、感染症に罹患した場合、与薬を行わないこと等）等の重要事項に関する説明を行い、その同意を得ている。「新入園児説明会」後に個人面談を行い、子どもや保護者の意向等を把握している。

保育開始直後の子どもの不安やストレス等を軽減するため、子どもや保護者の希望や意向等に基づき慣らし保育を行っている。慣らし保育の実施に先立ち、子ども一人ひとりの状態に応じて無理なく保育園生活が送れるようにするために保護者とクラス担任が相談しながら実施することを保護者に伝えている。慣らし保育は、子どもの年齢（0歳児、1・2歳児、3・4・5歳児）に応じて時間を設定すると共に、それぞれ段階的（担任や友達と遊ぶ段階、遊ぶことに加え給食を一緒に食べるまでの段階、更に午睡までの段階）に時間を延ばしていく対応を行っている。

「児童調査票」（氏名、住所、受託要件、緊急連絡先、災害時に子どもを引き取る者、かかりつけの医療機関、子どもの体質、家族、自宅から事業所までの略図等）や、「入園までの生活状況」（子どもの発育歴、食事の量や食べ方、偏食の有無、好きな食べ物と苦手な食べ物、睡眠の状況、排泄やおむつに関すること、手洗い・歯磨き・うがい・洗顔等の習慣の有無、身の回りのことをどの程度自分で行うか、保育歴、一人遊びができるか、友達に関すること、好きな玩具、癖、性格、養育に関する要望等）の提出を受け、必要な個別事情や要望等を把握している。

保育理念に基づく事業所全体としての保育目標（子どもが生活と遊びの中で、健康的な生活、興味・関心に基づき持続と発展を促す楽しさを感じることができるようにする。）を掲げた「保育及び教育の内容に関する全体的な計画」を策定している。加えて、子どもの年齢（0歳から5歳の6段階としているが、保育所保育指針の8段階を前提としている。）に応じた発達目標と養育、教育、食育ごとの到達目標をそれぞれ設定している。更に、健康支援、環境と衛生管理、保護者や地域への支援、職員の研修計画、小学校との連携等に関する計画を策定している。

「姿の発達評価チェックシート」に子ども一人ひとりの健康（排泄、食事、着脱、睡眠、清潔、安心・安定、安全等）、感覚、運動、人間関係、環境、探索、言葉等における成長（子どもの年齢によって該当しない項目がある）を記録する取り組み（毎月）を行っている。把握した子どもの発達状況（成長）に応じて翌月の月案や週日案を作成している。異なる年齢の子どもが一緒に遊ぶ機会を意図的に設けている。4・5歳児は、楽しみながら学習するという見地から、「水元スポーツセンター公園」でポニーの乗馬やポニーの世話をする体験機会を毎月設けている。

年齢が異なる子ども同士の関わりや、外国籍の子どもとの関わりが円滑にできるようにする支援を行っている。また、それぞれの家庭環境や価値観、習慣等の違い、身体の成長の違い、体格や容姿の違い等を尊重できるようにする支援を行っている。個別に配慮を要する子どもとそれ以外の子どもを同じ空間、同じ時間の中で一緒に生活する支援を行っており、その中で、相手を尊重し一緒に成長することができるように支援している。5歳児の「保育所児童保育要録」（保育記録）を小学校に提供する計画（本年度に初めての卒園式を予定している）である。

連絡ノートは子どもの年齢に応じて書式を変え、把握したい情報が得られるように工夫を施している。0歳児の連絡ノートは、夕食と朝食の内容、入浴の有無、検温（測定時刻を含む）、睡眠時間、生活に関すること、排便に関すること、家庭からの連絡事項を、1・2歳児の連絡ノートは、健康状態、検温、機嫌（良、普、悪）、排便（普、軟、下痢）、睡眠時間、夜と朝の食事、家庭からの連絡事項、お迎え予定時刻を記入する書式になっている。3～5歳児の連絡ノートは自由に記入する書式になっている。病欠後は、経過や予後に関する状況把握を行っている。

子どもの成長過程における食事の重要性や、食事の意義、食材の種類や栽培過程、栄養素の種類と役割、排泄の仕組み（体の構造）や重要性、自分で排泄ができるようにするための方法等を、子ども（幼児）が理解できるように絵本や紙芝居等を活用してわかりやすく伝える取り組みを行っている。食事や排泄の自立に向けた計画（子どもの年齢に応じた計画）を月案や週日案に位置付けている。子どもの年齢や発達の状況、個別性等に応じて睡眠の時間や時間帯を変えている。卒園に近づいた時期は、円滑な小学校生活への移行のため午睡を控える計画である。

体調や食事の様子、排泄が自分でできたこと（乳児）、友達と喧嘩や仲直りをしたこと（幼児）、職員に注意されたこと（どのようなことに対して、どのような注意を受けたのか。）等を降園時に口頭で伝えている。0歳児の連絡ノートには、食事、おやつ、検温、睡眠時間、園での様子、連絡事項等を、1・2歳児の連絡ノートには、検温、沐浴の有無、排便（普、軟、下痢）、睡眠時間、食事（朝、給食、おやつ）、1日の様子、連絡事項等をそれぞれ記載している。3～5歳児については保育室前に設置したホワイトボードにその日のエピソードを記載している。

子どもの年齢や成長に合わせて、パズルやブロック、絵本（一人で読んだり挿絵をながめたりする）を使った「自由遊び」の時間を設け、子どもが自分の力で考えることや、創造すること、工夫すること等を身につける機会を設けている。また、子どもが一人遊びができるようになるまでを支援（隣の子どもが遊んでいる様子の観察や、隣の子どもと同じようにまねることを通じて遊び方を学習する支援）すると共に、友達と二人でブロックで形のあるものを作る（協働遊び）ことや、何人かの友達と集団を形成して同じ遊びをする（連合遊び）ことを支援している。

食事の配膳やおもちゃの片づけ、遊びのルールを学習すること等を通じて、主体性を身につける支援を行っている。また、集団の輪の中に入れない子どもに対する配慮も併せて行っている。発表会で劇を演じる取り組み（日頃読み聞かせを行っている本の中から子どもが選んだ物語を演じる。）を行っており、子どもが自分の言葉で表現することや、話したいことを整理して発表すること、人（友達）の話を聞くこと等を学習する支援を行っている。好きな色のクレヨンで自由に絵を描くことを通じて、子どもの個性を尊重した表現力を身につける支援を行っている。

全ての子ども（0歳児も連れて行くときがある）を対象に、公園に出かける（子どもが飽きないように10か所ある公園の中から選ぶと共に、人が多い場合は別の公園に移動している。）支援を行っている。散歩を通じて、子どもが咲いている花の種類や樹木（葉のつきかた）の変化、外気や服装の変化等を感じることを支援している。気持ちの調整や遊びのルールを守ることができるように、1・2歳児では遊具の順番を待つ支援を、3歳～5歳児では使いたい遊具を友達に譲る支援や、おにごっこのおにになることを受け入れられるようにする支援を行っている。

運動会や発表会に向けた練習を重ねることを通じて、子どもが達成感を感じられる、自信が持てる、他の年齢の子どもが自分と異なる種目や演目に取り組む姿を見て興味と関心を持てるようにする、ことを支援する体制整備を行っている。運動会ではそれぞれの種目において友達と協力することや助け合うことをねらいとしている。また、異なる年齢の子どもで編成したチームによるリレーを行い、異なる年齢の子どもが助け合うこと等を計画している。発表会（感染対策を講じた上で実施する予定）では、クラスの子ども同士が協力することをねらいとしている。

開園以来、感染を防止する取り組みとして運動会や発表会が実施できていない。これらを実施した場合には、子どもが意欲的に種目や演目に取り組めるよう、保護者の理解や協力を求める計画である。また、運動会や発表会の練習における子供の様子を毎日保護者に伝えると共に、家庭でもこれらの行事に関する会話をしたり、練習に取り組むことを褒めたり、一緒に練習してもらうこと等を促すことも計画している。密を避けるためにクラスごとに保護者の入れ替えを行い（自分の子どもの観覧だけができる仕組み）、初めてとなる発表会の開催を準備している。

満1歳以上の子どもを対象に18：30～19：15の間、延長保育を行っているが、保育時間が長くなるため、必要に応じておやつや食事の提供を行っている。また、延長保育を利用することで子どもが寂しくなったり、保護者に会いたくなったり、飽きたりする可能性がある。このため、延長保育ならではの遊びや遊び方、延長保育時に限って遊ぶことができる玩具等を取り入れている。延長保育における読み聞かせは、日中の読み聞かせとは異なる本を使っている。子どもが延長保育を楽しめるようにすることで保護者が安心できるように支援している。

18：15までは年齢ごとのクラスにおいて保育サービスを提供しているが、延長保育では異なる年齢の子どもが一緒に過ごす形態をとっている。異年齢の子どもが一緒に過ごす形態の中で、新しい友達（異年齢の友達）ができること、新しい遊びや遊び方（同年齢の子どもとは違う遊びや遊び方）を発見すること、年上の子どもが年下の子どもの世話（交流）をすること等の支援を行っている。また、職員と一緒に過ごす（触れ合う）時間を日中より長く確保したり、延長保育に慣れない子どもに対する個別の対応を行う等、延長保育独自の取り組みを行っている。

食事が楽しみなものになるように、好きな柄や色、デザイン等のランチョンマットを使用する取り組みを行っている。栄養のバランスを考慮して一汁三菜を基本としたメニューにすると共に、食事を通じて季節を感じることができるように旬の食材を積極的に使う取り組みを行っている。味付けは、味覚の発達を考慮し薄味にしている。グラタンを提供する際、主食をパンにして食べやすくする（パンをグラタンにつけて食べることで食べやすくなる。また、パンをグラタンにつけるとグラタンの味が薄くなるため、元の味を濃くしている。）工夫を施している。

離乳食において28種類のアレルギー特定原材料を使わない取り組みを行っている。アレルギーに配慮し、子どもが家庭で食べたことのない食材を使わない（きらいなものを含む）取り組みを行っている。魚類は、白身、赤身、青魚の順で段階的に提供する取り組みを行っており、アレルギー反応が出た場合のリスクを軽減する取り組みを行っている。宗教上の理由で摂取できない食材を使わない個別の配慮を行う体制や、他の子どもと異なる食材やメニューになることで、子どもが不安を感じたり不快な思いをすることがないように配慮する体制の整備を行っている。

子どもに対して、季節に応じたメニューや食材、栄養素等をわかりやすく説明する取り組みを行っている。規則正しい食事摂取の重要性や、子どもの食欲を引き出す工夫、加工食品を少なくすることの意義、栄養過多にならないように注意を促す等を掲載した「きゅうしょくだより」を定期的に発行し、情報提供を行っている（ホームページ上でも発信している）。子どもの成長に配慮した食事の提供や子どもの食事に対する理解を深めるためのねらいや食育の取り組みを計画（年齢に応じて2～4か月ごとに計画している）した年間食育計画を策定している。

咳やくしゃみに関するエチケットや、鼻水のかみ方、ばい菌を除去するための正しい手洗いとうがいの方法、虫歯を予防するための正しい歯磨きの方法等を子どもに伝える取り組みを行っている。これらについての絵やポスター等を掲示し、子どもが理解できるように、また、理解が深まるようにする支援を行っている。屋外から戻った際にうがいをすることや、食事の前に手を洗うこと、排泄後に手を洗うこと、食事の後の歯磨き等を習慣とすることで、感染症を防止する取り組みを行っている。また、交通安全に関する理解を深める取り組みも行っている。

嘱託医による0歳児検診を毎月行っており、その際、他の年齢の子どもに関する相談を併せて行っている。看護師を中心に医療的な対応が必要な場合の対応を行っている。保育園で行う医療的な処置や保護者への連絡、重大事故（意識レベルの著しい低下や、骨折が疑われる場合、火傷を負った場合等）が発生した場合の救急搬送等の対応手順を明確にしている。加えて、看護師が、毎日（朝と夕の2回）定期的に全てのクラスを巡回して子どもの様子を観察（把握）する取り組みや、看護師が必要に応じて0歳児クラスに入る（保育を行う）取り組み等を行っている。

子どもの年齢に応じて確認する間隔（0歳児は5分間隔で個別に、1・2歳児は15分間隔で個別に、3～5歳児は30分間隔でそれぞれ確認している。）や確認方法（こどもの口に耳をつけて呼吸していることを確認する）を明確にし、睡眠時に呼吸していることを確認する取り組みを行っている。子どもの目に関すること（視力の低下防止や、斜視、弱視の可能性がある仕草や表情に関すること等）、感染症予防に関すること、肌の乾燥を防ぐ方法に関すること等を掲載した「ほけんだより」を定期的（毎月）に発行し、保護者に対する情報提供を行っている。

子どもの送迎時や連絡ノート等を通じて、保護者の抱える子育ての悩み（子どもが保護者の言うことをきかない、食が細く発育や健康に不安を抱えている、子どもや保護者の疾病に関する不安等）を把握し、受容と共感の対応を行っている。その他、必要に応じて子どもが保護者以外の家族（祖父母）の迎えを嫌がるときの支援や、延長保育が終了する時刻に迎えに来ることができず、かつ、迎えを頼める方が確保できない場合の支援（ファミリーサポートの利用支援）、子育てと仕事の両立に関すること（働き方に関することを含む）への助言等を行っている。

保育参観以外にも保護者の養育力を高めるための機会（遠足や保護者会等）を設ける検討を行っているが、感染症への感染リスクを低減させるために保育参観以外の機会が設けられない状況にある。このため、感染防止対策を講じた上での保育参観を実施している（密になることを避けるため、0歳児から2歳児の1階と、3歳児から5歳児の2階で、それぞれ1人ずつの保護者が15分程度参観する仕組みで実施している。）。子どもの日頃の様子をありのまま把握するために、保護者は子どもからわからないように参観する（変装する）ルールで実施している。

新型コロナウイルスへの感染を防止する観点から、社会資源を活用する取り組みの制限を行っている。現在は感染リスクが比較的少ない取り組みのみを行っている。5歳児は、近隣（歩いて行くことができる）の「水元スポーツセンター公園」で、ポニーの乗馬やブラッシング、餌やり等を体験する取り組みを行っている。近隣の公園に散歩を兼ねて遊びに行く取り組みも行っている。感染拡大状況が収束次第、路線バスを利用してプラネタリウムに行くことや、特別養護老人ホームと交流する取り組み、ボランティアを活用する取り組み等の実施を検討している。

新型コロナウイルスへの感染を防止する観点から、事業所における行事の実施を見送っている（発表会のみ、感染対策を講じた上で実施する計画を進めている。今般計画している発表会が、コロナ禍で開園して以来最初の行事になる。）。感染拡大状況が収束次第、運動会（運動会は近隣の公立小学校のグランドを借りて実施する計画である）や夏祭り、発表会等に地域住民の参加を働きかけることを計画している。また、子どもが地域祭りに参加して職員以外の者と交流する取り組みや、特別養護老人ホームを訪問して利用者と交流する取り組み等も計画している。

「個人情報についての同意書」を活用し、子どもや保護者に関する情報（各種計画や保育サービスの提供に関係する一切の記録）の取り扱いに関する同意を得ている。一定の年齢に達した子どもがおむつを使用していることや、午睡時におねしょをしたこと等を、他の子どもに知られないようにする配慮を行っている。おむつを交換するときや衣服を着替えるときは、人に見られないようにする配慮を行っている。身体測定の際は、肌の露出を避ける対応を行っている。屋外において水遊びをする際は、近隣の建物や部外者からの視線を遮蔽する配慮を行っている。

子どもの性格や個性、習慣、癖、好きなこと、苦手なこと等を尊重する対応を行っている。性差をつけないことや性別による色の使い分けをしないこと、呼び捨てにしないこと、体罰を行わないこと等、子どもに対して平等に接する取り組みを行っている。保護者が外国籍の子どもや外国籍の子ども、宗教上の理由により食材が制限される子ども等に配慮する体制を整備している。人権意識を高める研修や、子どもや保護者の気持ちを理解する研修、虐待（子どもと保護者の様子）を早期に発見する研修や、虐待が疑われる場合の対応方法を学ぶ研修を実施している。

「児童虐待対応マニュアル」「不審者対応マニュアル」「服装等の規定」「保健、衛生管理マニュアル」「健康管理マニュアル」「感染症マニュアル」「虫よけマニュアル」「電話対応マニュアル」「苦情対応マニュアル」「デイリープログラムマニュアル」「乳児対応マニュアル」「事故発生時対応マニュアル」「差別禁止マニュアル」「事故防止マニュアル」「プール、水遊びマニュアル」「散歩マニュアル」「要配慮児マニュアル」を整備し、業務の標準化を図っている。年齢に応じた基本的な一日の流れに基づき、子どもへの対応や業務遂行を行っている。

点検項目に基づき、園長と副主任保育士がサービス提供の手順や業務内容等について点検すると共に、必要に応じて職員に対する指導（OJTを含む）を行っている。更に、園長が毎日園内を巡回している。マニュアルは所定の場所に設置し、職員がいつでも確認することができるようになっている。月案は月末に、週日案は週末に、それぞれ評価と反省を行うと共に、反省に基づく見直しを行っている。感染拡大が収束した後、発表会や運動会、夏祭り等の行事を実施する計画であるが、それらの実施後に保護者アンケートを行い、実施内容等を評価する計画である。