東京都福祉サービス第三者評価  評価結果

宗教法人が運営する園で、「仏教保育に基づき規則正しく心豊かな子どもに育て、健康な身体の発達を図る」を基本方針としています。保護者には、園のしおり、重要事項説明書に記載するとともに、園内掲示や全体保護者会で全体的な計画を説明しています。加えて、ホームページにも園の考え方を掲載しています。保育目標は「生命尊重」「報恩感謝」「和合精進」を3つの柱としています。職員には、常に目に触れるよう職員室に掲示するほか、職員会議や各種会議でも折に触れ確認するなど、理解を深めています。

園長、副園長などの役割と責任は業務分担表及び運営規程に明示し、職員室での掲示や「重要事項ファイル」の閲覧で職員に周知しています。園長は業務分担表に基づき、経営・管理と防災責任者及び苦情解決責任者を担い、各行事では講話をしています。副園長は、経理・人事等経営管理に関する役割を担当しています。園長・副園長は運営方針を職員と共有することが重要であると考え、6月に面談をして確認しています。また適時、職員会議や各会議の中で、メッセージを発信して、園の方針を浸透させるように努めています。

法人及び園の運営に関する重要な案件は、法人総代会、第三者委員会、現場責任者会議で検討・決定しています。最近検討した重要な案件としては、感染症対策や災害時にライフラインが途絶した場合に備えた発電装置の設置があります。決定事項は職員会議やミーティングで職員に伝えたり、閲覧により周知しています。保護者には園内掲示、緊急メールで伝えています。地域には、必要に応じて園門前掲示や地域民生委員を通じて近隣住民に伝えています。なお、意思決定の仕組みは法人内で掲示し、決裁文書は職員室の鍵付き棚で5年間保管しています。

保護者等のニーズは父母会からの意見とアンケート調査により把握し、朝礼、職員会議、各種会議で職員に報告しています。取り組み事例としては、コロナ対応緊急メール送信を導入し、保護者に迅速に情報提供ができるようにしています。職員の意向・要望・提案は、現場責任者、リーダー会議からのヒアリングで把握し、朝礼、職員会議、各種会議で情報を共有しています。職員の意見を受けて取り組んだ事例としては、障害児がスムーズに園生活を送ることができるよう支援する加配保育士の配置と各クラスフリー職員配置があります。

仏教に基づいた保育の充実を図り、仏教保育を推進するための団体である「大谷保育協会」「日本仏教保育協会」に加盟し、業界の動向を把握しています。また仏教に基づく教育・子育てをテーマとした家庭教育誌などを購読して、情報を収集しています。地域の福祉ニーズは、副園長が民生委員を努めていることから福祉事務所の通知などで把握し、地域でのコンサート、デイケアセンターへの慰問の実績があります。職員・保護者、業界の動向から把握した情報から最優先課題として、健常児、障害児に寄り添った保育の実施を目指しています。

中・長期事業計画、単年度事業計画は前年度3月に作成し、リーダー会議や閲覧で、職員に伝えています。計画の進捗状況を測る数値目標や重点課題・重点目標は、防災設備、重度ケガ・事故ゼロ、保育業務のIT化で、各会議の中で実施状況を確認しています。事業計画に合わせた予算は園長、副園長、主任、税理士で策定しています。計画を年度途中で見直す場合は、事業計画補正会議、リーダー会議で検討し、法人総代会、第三者委員会等で決定しています。計画内容を見直した事例として、自家発電機設置計画（防災設備）、外部研修があります。

職員として守るべき法や規則についてまとめた「職員の心得」、「練馬和光保育園マニュアル」を整備し、職員室の鍵付き棚及び各クラスに備え置き、職員がいつでも確認できるようにしています。また、職員に浸透させるため、職員会議、仏教研修（年2回）を実施しています。理解度については、職員会議、6月・12月の個人面談や職員の自己目標の設定時に確認しています。理解度が不足している職員に対しては、園長・副園長との個人面談、現場責任者面接を実施し支援しています。加えて現場においても、主任が適時、指導・助言しています。

職員の子どもに対する言葉遣いや立ち振る舞いの規範を示した「練馬和光保育園マニュアル」を整備しており、保育マナー研修（言葉使い、声掛けなど）を実施しています。職員による虐待が疑われる事例が生じた際は、虐待対応ファイル（保育士編）に沿って対応し、事実確認するようにしています。確認の結果、虐待の事実があると判断した場合は、速やかに「練馬子ども家庭支援センター」に報告し、ケースワーカー、主任児童員、家庭支援センター、保健所などの専門機関と連携する体制を整備しています。

ボランティア、実習生及び学生・生徒・児童の職場体験の受け入れについては、それぞれの手順マニュアルを作成するなど体制を整備しています。ボランティアと職場体験については、コロナ禍のため受け入れができない状況ですが、実習生については前年度3名受け入れています。子育て支援事業としては、地域向け音楽会を実施していましたが、同様に難しい状況です。コロナ感染の終息後は、これらを再開する予定です。また地域ネットワーク会議は、高齢者、子どもの引きこもりが課題ですが、戸別訪問ができないため、ケース会議に参加し話し合っています。

さまざまなリスクについては、発生頻度や園の運営・経営に与える影響度を考え、優先順位をつけています。最優先は日常的に発生する可能性が高いケガや事故とし、2番目は園が駅前に位置し人通りが多いことから不審者の侵入、3番目に感染症と順位をつけています。それぞれのリスクに対しては、マニュアルを作成し、その手順に従って予防や対策を講じるとともに、環境衛生リーダー会議で対策を検討しています。なおリスクの優先順位は固定的でなく、コロナ感染症のように早急に対策を要するリスクを最優先するなど、状況に応じ柔軟に見直しています。

地震の発生等の緊急事態に備え、子ども、職員及び家族の安全を確保し、園の保育を継続することを目的に、職員が参画して事業継続計画（BCP)を策定しています。対策本部は南町小避難拠点とし、園長を統括責任者とし、副園長など2名の代理責任者を配置しています。またライフラインの途絶、子ども・職員のケガなど被害を想定して対策を講じています。職員には訓練や計画の閲覧に加え、環境衛生リーダー会議で周知しています。また保護者には、園のしおりで災害時の避難場所、連絡手段として災害時伝言ダイヤルの利用方法を伝えています。

事務室の書棚やキャビネットで保存する文書は5年間保存と定め、一覧表を作成しています。機密情報は施錠できる書庫で保管し、持ち出しや返却状況をチェックリストで確認しています。園内のパソコンで作成するデータはサーバーにバックアップをとり、情報にアクセスするパスワードは年3回変更するなどセキュリティ強化を図っています。個人情報の取扱いについては、利用目的・第三者への情報提供の制限などを定めた「個人情報保護マニュアル」を整備しています。保護者には、園のしおりで個人情報規程に基づき適切に取り扱うことを説明しています。

園は「確固たる倫理観、主体的な保育への取り組み意欲と責任感を持った人材像」を職員に求めています。また「園の方針、目的を共有し、明るく爽やかに、笑顔で保育する喜びをもち子どもたちと接すること」を望ましい姿としています。これらを基本とし、子どもの気持ちに寄り添った保育を実践できる職員を優先的に採用するため、複数の求職サイトを活用して募集活動を展開しています。一方、職員配置は経験や職員の将来を見据えた育成、適正等を考慮して、最適な人材配置となるよう主任・副主任が検討し、園長・副園長・法人総代会で決定しています。

処遇改善加算に対応して国で創設された「幼児保育」「障害児保育」「食育・アレルギー」などの分野別研修に該当する職員が受講し、キャリアアップできるよう支援しています。「保育目標確認計画表」作成時には職員の研修希望を聞いています。また職員の希望を踏まえ、「練馬区保育所等職員研修」などに参加して学ぶ機会を提供しています。さらに充実した職員育成のしくみを構築するため、現場でOJTによる職員育成を目的としたチューター制を導入しています。指導する職員も気づきや学び直す機会となるなど、副次的効果もみられます。

職位・職責の定め、資質向上のための目標・計画や研修計画の策定などの「処遇改善加算等におけるキャリアパス要件」を踏まえ、「キャリアパスシート」を作成しています。その中で職員が役割や資質が理解できるよう、経営職から一般職までを7段階の職層・職責に定めています。等級・職層・役職は、職員の資質、勤続年数を考慮し法人・総代会・第三者委員で決定するようになっています。また各職員が保育目標を設定し、達成状況を各月及び年間での自己評価と、6月・12月に園長・副園長・主任との個別面談で確認するなど、資質向上を図っています。

利用者への案内として独自にリーフレットを作成しており、わこうだより（園だより）などの内容を記載しています。また利用希望者への情報提供については、ホームページに写真掲示をするなど、より分かりやすいように工夫しています。その他、ホームページでは園の行事等を紹介しており、年2回更新しながら保育内容を伝えています。今後は、外国籍など日本語が苦手な方に向けて、英語や中国語での解説も用意する予定です。

見学会は随時開催しており、主に主任・事務職員が担当しています。見学者には園の特徴として、「園庭が広い・絵画指導を行っている・屋上で遊べる・統合保育の実施」などを説明しています。その他、園庭解放時には、保育体験や、子育て支援事業「ぷーさんのいえ」の実施など、地域の方が参加する機会も設けています。

入園が決まった利用者には、入園のしおり、新入園児アンケート（各年齢ごと）を配布し、3月中旬に説明会を開催しています。入園説明会では、各年齢ごとに持ってくる持ち物等の見本を見せて説明するなど、保育内容を分かりやすく伝えています。またプライバシーの保護については、同意書で確認しています。入園説明会であがった意見や質問、入園児面接記録に把握した保護者の意向や園児の状況については、面接申し送り書にそれぞれ記録し、保管しています。

入園前の子どもの生活状況や、アレルギーの有無・既往歴などは、家庭状況表・食事調査表等に記録し、保管しています。また入園時には、保護者や子どもの不安、ストレスを緩和するため、4日を目途に慣れ保育を実施しています。併せて慣れ保育の期間中は、保護者の保育に対する理解や安心を深めるため、送迎時の声かけや、子どもの様子を細かく伝えていくなどの配慮を行っています。なお慣れ保育中は、園児の慣れ親しんだ塗り薬、小児用抗けいれん剤など、必要に応じて持ち込みを許可しています。

卒園前に退園や転園をする園児には、国語辞典、寄せ書きをプレゼントしています。転園先から依頼があった際には、園児の情報を提供し引き継いでいます。その他、卒園児には、運動会等の行事案内(3年生まで)を継続的に送付しています。運動会では卒園児の種目を設けて実施しており、多い時は40名ほどが参加しています。

0・1・2歳児の保護者とは、連絡帳を毎日取り交わしており、保育日誌についても、0・1・2歳は個別に記録欄（2歳児は4月のみ）を設け、記載しています。なお、児童票・日誌・連絡ノート以外では、けんこうノートを使用して園児の様子を記載しています。その他、家庭や保護者の個別のニーズや支援方針は児童票に記録し、園児の個別の保育目標は個人カリキュラムに記録しています。

全体的な指導計画は年度末に作成し、クラスだより、わこうだより、懇談会で、保護者に周知しています。併せて、具体的なそれぞれの指導計画は、年間、月、週、日毎に作成しています。特に5歳児の指導計画については、あいさつ、返事(はい)ができる、食事時間、排せつの仕方など、就学前教育カリキュラムとの整合性を意識しながら取り組んでいます。なお指導計画は、0～2歳、障害児については個別に作成していますが、2歳児クラス以上でも、障害児対応及び、健常児との疎外感をなくすための指導計画は、個別に策定しています。

毎月の全体会議・乳児会議・幼児会議・給食会議・カリキュラム会議の他、月2回の環境衛生リーダー会議を開催し、園児の情報共有や保育内容について検討しています。また保育日誌は、0・1・2歳児については個別に記録欄を設けて記載しており、日々の連絡事項は、朝礼伝達ノートに記載して共有しています。園日誌・クラス日誌や各種申し送り表は、事務所の鍵付き戸棚に保管しており、職員会議録や申し送り表を閲覧した職員は、朝礼伝達表にチェックし、確認しています。

入園前の子どもの生活状況や、アレルギーの有無・既往歴などは、家庭状況表、食事調査表に記録し、保管しています。園の保育環境のコンセプトは、コーナー保育の充実と統合保育の実施としており、園内には、生活目的に応じたおままごとのコーナーや、遊びに応じた卓上遊びのコーナーを設けています。職員は子どもに対し一方的に学ばせるではなく、子ども自身が自主的に遊びを選べるよう配慮しながら、保育を行っています。

異年齢の子どもが触れ合う機会として、5歳児が3歳児のクラスへお手伝いに行ったり、年上の子どもが年下の子どもの生活の手伝いをする機会を設けています。また、年齢の違う子ども(クラス)で一緒に散歩に出かけたり、日常的に縦割り保育を0～2歳・3～5歳で、1日2回行っています。その他、海外の文化に親しむ機会として、外国語に親しむことができるように、給食の前に英語の歌曲を流しています。

要支援児の保育に際しては、家庭支援センター、保健所等の専門機関と連携しながら対応しています。また発達の過程で生じる園児同士のトラブルについては、相手の話を聞き自分の気持ちを言葉で表現できるように促すなどの配慮しながら、対応しています。万が一、園児同士のトラブルや事故が発生した際は、個人日誌、重大事故報告書、ヒヤリハットに記録し、保管しています。その他、就学支援に向けた取り組みとして、地域小学校との交流会実施、学校訪問や、地域の小学校の校長先生を招いて保護者が講話を聞く機会などを提供しています。

登園時には毎回、保護者へ発熱、送迎時間、家庭での様子などを確認し、保護者から得た情報は、登降園表を使用し職員間で引き継いでいます。降園時には、連絡ノート(0・1・2歳)を使用し、毎回保護者へ園児の様子を口頭で伝えています。また当日の活動の様子は、連絡ノート以外に各クラスのホワイトボードへの記録でも伝えています。

園児の発達の段階と支援の方法は個別カリキュラムに記載しており、基本的な生活習慣については年間カリキュラムに基づき、指導しています。当園は統合保育を実施しており、生活習慣の習得についても、子ども一人ひとりの個性に合わせて子どもが自ら進んで行えるように、子どもに寄り添いながら個々のペースに合わせて実施するよう心掛けています。また歯磨き指導については、歯科衛生士による歯磨き指導を実施しています。

基本的な午睡時間は、乳児は12:00～15:00で、幼児は13:00～15:00で設定しています。なお午睡の際は、乳児は布団、幼児はコット等の寝具を使用しています。午睡時間に眠れない子がいた場合は、看護室、前室などで過ごしたり、絵本を読むなど静かに過ごしています。その他、小学校への就学準備として、11月から午睡をなくしています。

保育環境のコンセプトは、コーナー保育、統合保育としており、遊びに応じた卓上遊び等のコーナーを設けています。クラス全体で取り組む活動としては、リトミック、読み聞かせ、歌唱を行っています。さらに園児たちが主体的に取り組める集団プログラムとして、絵画指導でのグループ製作を行っています。その他、園児が自分自身の気持ちをコントロールできるよう、巡回指導医の相談に基づいたプログラムを行っています。また生活・遊び・対人関係のルールとして、「あいさつをしましょう」「返事をしましょう」を日常の保育の中で説明しています。

園児同士が意見交換を行う機会としてグループ絵画製作や、園児の言葉に対する感覚を養うためのプログラムとして読み聞かせを行っています。また音楽的な表現力を育むためにリトミックやひな祭り音楽会、身体を使った表現力を育むために運動会やリトミック、パラバルーン、言葉を使った表現力を育むために発表会(劇遊び)、絵画的な表現力を育む機会として絵画指導などを行っています。なお、運動会は年長児クラスがメインとなっており、子どもたちがみんなで力を合わせてひとつのものを作り上げて披露することをテーマに開催しています。

園庭ではほぼ毎日、遊具を使った遊びや砂場などの活動を行っています。お散歩は週2回程度実施し、1丁目公園、豊玉公園、つづじ公園等に出かけて、遊具を使った遊びやこおりおになどを行っています。園生活では、たんぽぽ、落ち葉などの植物やだんご虫、せみなどの生き物に触れています。その他、ピーマンやナス、オクラを栽培し、苗や種から園児たちと一緒に育て、水やりも当番制で行っています。

年間行事として、報恩講、お釈迦様の誕生日、花まつり、七夕、みたままつり、節分、ひな祭りなどを行っています。なお、行事開催に向けて園児の興味や関心を高めるため、前回のビデオや写真を見せるなどの工夫をしています。また、園児自身が内容を決めて実施する行事として、作品展や発表会の配役決めを行っており、子どもの成長や保育の成果を発表する機会として、生活発表会を行っています。その他、子どもが行事を振り返ったり記憶したりすることを支援する取り組みとして、絵画製作も行っています。

保護者が参加・見学できる行事として、入園式、遠足、魂まつり(夕涼み会)、敬老のつどい、報恩講、修了式、懇談会、面談、引き渡し訓練、運動会、生活発表会を実施しています。年間行事予定表は、毎年3月頃に保護者に配布し、行事毎の目的は、園だよりで保護者に伝えています。保護者が参加していない活動については、ホームページやクラスごとのホワイトボード掲示で伝えています。

園児の誕生会はクラス単位でお祝いし、パネルシアターを行っています。また、誕生会で出す食事は特別メニューを提供し、お皿やカード、絵本をプレゼントとして贈っています。

日常の保育活動において、異年齢と関われる機会を設けています。園児が安心してくつろげる環境整備としては、コーナー保育や一人で休憩したり落ち着くことができるコーナーを設けています。日中疲れてしまった園児がいた場合は、コーナー保育や看護室で休息することができ、また一人きりになりたい園児がいた場合は、看護室や前室で過ごすことができます。

食事は自園調理で行っています。メニューは2週間サイクルで提供しており、バイキング形式で行う機会も設けています。なお、楽しく食事ができる雰囲気・環境作りの工夫として、個々のランチョンマットを使用したり(3歳から5歳)、保育者も一緒に食事をとったりする機会を設けています。加えて、栄養士や調理師は、1ヵ月に1回くらいのペースで園児と触れ合いながら配膳に参加するとともに、食事に入っている食材の話や苦手な食べ物を克服できるような支援を行っています。

食事は「地域のものや旬のものをいただくこと」をコンセプトとし、行事食においては、ひな祭りにちらし寿司、報恩講ではお汁粉などを提供しています。なお食事提供に際しては、絵本等のキャラクターで盛り付けるなどの工夫をしています。また利用者の嗜好把握のため、月に一回給食会議を実施し、喫食状況を確認しています。食物アレルギーのある園児については、食物アレルギー対応マニュアルに沿って除去食での対応、及び代替食を提供し、個別のテーブルや椅子で食事を行っています。アレルギー食提供時はダブルチェックを行い、誤食を防いでいます。

食育への取り組みとして、栄養士が食育計画を作成したり、2月に実施する作品展で食育コーナーを設け、血となる食材や筋肉となる食材を展示しています。また食文化を深める機会として給食会議を実施したり、毎学期、箸の持ち方を教える機会を設けています。食育を目的として、例年野菜や果物を栽培し、もちもちチーズパンやカレー、クッキーなどを調理していますが、昨年は自粛期間だったため、未実施となっています。

園児の防災・防犯意識を高める取り組みとして防災訓練を月1回、警察の方による防犯訓練(不審者訓練)を年2回実施しています。また交通安全に向けた指導として、警察署への訪問を行っています。園児の健康指導としては、看護師が手洗い・うがいの励行を呼びかけています。さらに事故・怪我防止に向けた対策として、看護師が常駐しているほか、環境衛生リーダー会議においてヒヤリハットを共有しています。医療ケアが必要な園児については、嘱託医と連携しながら受け入れています。

園児の健康状態を把握するため、6月、12月に医師による診察を実施しています。歯磨き指導は歯科健診後(3月実施予定）に行っています。与薬は基本的に行っていませんが、必要に応じて与薬指示書を提出してもらった上で、薬を預かっています。

保健だよりは、健康に関する内容を掲載し、月1回発行しています。さらに作品展では、看護師専用のブースを設けて掲示も行っています。日々の健康管理としては、午睡時の様子を午睡チェック表に記録しており、1歳児のみベビーモニターを使用しています。また、目視チェック表を活用しながら健康状態をチェックしています。感染症やSIDSに関しては練馬和光保育園マニュアルを整備し、該当職員を対象に環境衛生リーダー会議を実施しています。感染症が発生した場合には、1階ロビーに掲示で情報提供しています。

子育てに関する保護者の価値観や就労状況については、面談記録で把握しており、保育園の日常的なサービスに係る保護者の意向は、行事を通じて把握しています。保護者とは年2回、6月・1月に個人面談を実施しています。また、保護者対応に関する接遇マニュアルとして、職員の心得マニュアルを整備しており、毎年実施しているキャリアアップ研修などでは実際の対応について学んでいます。

保護者間の交流を促進する取り組みとして、保護者会（年3回）や役員会（父母会）を実施しています。保護者会では、意見交換や困ったことを共有する時間を設けています。また父母会の活動は、父母会へ園長、正副主任が参加・支援しています。保育参加の機会としては、遠足、たままつり、運動会、発表会、卒園式があり、保育参観は自由参観（3日）を行っています。その他、保護者と職員の信頼関係を深めるための取り組みとして、懇談会、個人面談を行っています。

子育ての考え方について、互いの理解を深めるための取り組みとして個人面談を実施しています。また保護者を対象に育児防災講座（父母の会主催）などを開催しています。その他、行事以外で保護者が参加できる機会として、保育自由参観を行っています。今後、一日一組の保護者を対象として、保育士体験を実施したいと考えています。

地域資源を活かした取り組みとして、デイサービスセンターとの交流を行っています。年長クラスが近隣のデイサービスセンターへ出向き、歌を発表したり一緒に遊んだりしています。近隣の公共施設には、消防署、警察署、練馬駅（報恩講でポスターや小物を作成し、ありがとうの気持ちを伝える）などへ訪問しています。さらに、小学校との交流会も開催しています。

地域向けの運動会や卒園式、練馬区の祭りつつじフェスティバルに参加し、地域の方との交流を図っています。ボランティアや保育実習生についても積極的に受け入れています。なお、ボランティアや職場体験の受け入れについては「ボランティアの受け入れについて」のマニュアルや、「実習生受け入れマニュアル」をもとに副園長が対応しています。

個人情報については入園説明会で説明し、入園児同意書で確認しています。突発的に個人情報を提供する必要が発生した場合は、個人情報開示請求書に則って対応しています。その他、園児の羞恥心に配慮した取り組みとして、着替え時には裸にならないようにしたり、別部屋で着替えたりしています。またプールの際には、目隠しをして外から見えないように配慮しています。

園児の権利を尊重する取り組みとして、練馬和光保育園マニュアルの中の「職員の倫理規定」に則って対応しています。園の人権研修では他宗教による給食提供をしており、職員の人権教育に関してはネットワークナイン(同和会議)を行っています。子どもと保護者の価値観や生活習慣を把握する取り組みとしては、行事アンケートや学期別アンケートを行っています。また保護者の価値観に配慮した取り組みとして、外国人保護者への卒園記念品の説明を別途、実施しています。

虐待の発見と対応のためリーダー会議(毎月1回)を実施するとともに、虐待防止に向け、DVで逃げている家族の対応をテーマにした研修や、虐待対応マニュアルの確認研修を行っています。さらに、自治体や専門機関が主催した虐待防止研修に参加しています。また虐待に関するニュースなどが報道された際は、会議で伝え合うことで確認し合っています。

法人内で共通して作成・活用するために、独自の「練馬和光保育園マニュアル」を整備しています。マニュアルに沿った業務の実施状況は、毎年3月にクラスリーダーが中心に確認しています。さらにリーダー会議を実施し、マニュアルの理解と活用を促しています。また全職員に保育園のしおりを配布しており、職員は分からないことが起きた場合や業務点検の手段として活用しています。

マニュアルは、環境衛生リーダー会議の中で見直しを行っており、特に今年度はサービスの向上を目指して月2回の見直しを実施しています。なお、運営には職員からの意見も取り入れています。職員の実践事例や研修成果をもとにサービス向上を図った事例として、手作りおもちゃ製作があります。その他、子どもと保護者の価値観や生活習慣を把握するための取り組みとして、行事アンケート、学期別アンケートを行っています。