東京都福祉サービス第三者評価  評価結果

法人の運営理念は「夢に向かって成長しつづけよう」で、運営方針は「誠実であること・貢献からの利益を追求すること・自らを世界に貢献できる人間へと向上させること」です。法人のビジョン・理念について、職員の理解を深める取り組みとして、職員会議、法人内研修、園内研修、理念の唱和、理念の因数分解のほか、園独自の取り組みとして毎月職員会議でオリジナルの穴埋めテストを実施し、理解度を確認しています。また保護者の理解を得る取り組みとして、入園説明会、保護者会で説明しています。

本部マネージャーや園長の役割と責任は、職務分掌に記載され、職員会議、面談などで職員に伝えています。併せて、経営層は毎月発行の「給与文」、年度初めの訓示などで、職員にメッセージを発信しています。また運営方針については、職員会議を始めとした各種会議、面談で職員に確認しています。そのほか、緊急時における役割分担表なども事務所内に設置しています。

法人内または園内の決裁の仕組みについては、職務決裁権限一覧表に記載しており、決裁された文書は法人本部が管理しているサーバー内で保管しています。重要な案件は、職員には通達文の配布及び、職員会議で伝えるとともに、利用者には重要事項説明書、通知文の配布、保護者会、懇談会で伝えています。なお園内の重要な案件は、園長と4名の副主任が中心となって検討し、決定内容は職員会議で伝えています。

利用者のニーズは、アンケートの実施、ご利用者様の声ハガキ設置、問い合わせメール、連絡アプリ、個人面談、保護者会、運営委員会により把握し、職員会議や各種会議、昼礼などで職員に報告しています。また職員のニーズは、定期的な施設長との面談、相互育成面談、共育担当およびOJT制度、自己評価により把握し、定期面談、職員会議、OJT会議、リーダー会議で職員に報告しています。なお今年度、職員からの提案で採用した案件として、清掃方法の改善などがあります。

法人で中長期計画を策定し、園はそれを基に単年度の事業計画を策定しています。予算編成は、法人本部が策定しており、園の裁量で執行できる金額は、月20万(固定費含)×12か月と定められています。なお予算や決算状況は、職員会議で職員に伝えており、予算・決算書類は、園長デスクに保管しています。重点課題や重点目標は、事業計画書、会議資料に明示されており、その中で最も優先順位が高いものは、地域子育て支援事業となっています。

単年度事業計画は毎年度末に作成し、職員会議で職員に伝え、事務室キャビネット、共有ドライブに保管しています。数値目標を定めている重点課題や重点目標は、インスペクトA評価の取得、充足率98%、離職ゼロ、主任ライセンス1名の取得です。事業計画の進捗状況は、職員会議で職員に伝えており、内容を年度途中で見直す場合は、職員会議、リーダー会議で検討しています。なお単年度事業計画を見直す際は、施設長が決定権を持っています。

法人職員および保育職員として守るべき法や規則についてまとめた書類として、コンプライアンス規定を整備し、書類は事務室のキャビネットで保管しています。さらにコンプライアンス研修を実施しており、職員の理解度については、入社時研修、動画研修による事後テスト、報告書、社内監査、年2回の自己評価時期(7月、2月)に確認しています。なお、理解度が不足している職員に対しては、施設長面談、マネージャー面談、改善報告書の提出を実施し、支援しています。

苦情解決制度として、苦情解決責任者を園長、苦情受付担当者をクラス担任と主任が担っています。利用者には利用方法と併せて、重要事項説明書、入園説明会、エントランス掲示にて伝えています。なお利用者から意向や要望を伝えられた際は、虐待防止・苦情対応マニュアルに沿って対応しています。同マニュアルには、職員の子どもに対する言葉づかいや立ち振る舞いの規範も示されており、研修などで職員に周知しています。虐待対応に際しては、日本堤子ども支援総合センターなどの専門機関やネットワークと連携を図りながら取り組むこととしています。

ボランティアや実習生の受け入れについては、実習生対応マニュアルに沿って対応しています。また子育て支援事業として実施している保育体験会では、法人で用意するスライドで保育の様子を伝えるとともに、絵本を読んだり、絵具で手形をとったりと実際に園で実施している保育内容を体験してもらっています。また地域の「伯葉ファミリー」というネットワークにも参画しており、定期的に「連携の日」として情報共有資料の交換を行っています。そのほか、併設している高齢者施設と連携し、毎週年長児と高齢者の交流を行っています。

運営に係るリスクとして、最優先で対策に取り組んでいるのはコロナ感染予防で、2番目が事故防止、3番目が災害です。これらのリスクについては、危機対応、安全管理マニュアルに明示し、職員会議で対策を検討しています。なお、特に優先順位の高いコロナ感染症予防対策については、法人独自に感染状況による実施基準表を作成し、全園に展開しています。そのほかヒヤリハット報告書の作成を推進しており、毎月クラス1件以上計5件(法人目標は毎月1件)を目標に取り組んでいます。

個人情報の利用目的や開示請求の方法を明示する資料として、個人情報保護規定を整備し、重要事項説明書で利用者に伝えています。また情報管理規程や文書管理規程の内容は、職員会議で確認しており、その内容はスタートアップ研修、コンプライアンス研修で職員に伝えるとともに、それらの遵守については、入社時に誓約書を取り交わしています。なお個人情報や気密性の高い情報を含む書類は、施錠付きの園長デスクに法人の規則に従って保管しており、情報管理の質を確保するため、内部監査、インスペクトを取り入れています。

事務室の書棚やキャビネットで管理している文書は、運営部保育施設27ファイル一覧にまとめ、持ち出しや返却状況を確認しています。また、園内PCで作成するデジタルデータは、法人本部が管理しているサーバー内に保存しており、PCやクラウドにログインする際のパスワードは、法人本部情報システム課が管理変更しています。そのほか機密文書の破棄についても、同じく法人本部情報システム課により行われています。

法人または園が求める職員像は、社史、オリジナル教科書、求められる人財像などに記載されており、職員の求人は、ホームページ、採用フェア、学校との連携、外部求人媒体で行っています。求職者の応募を促す具体的な方法として、インターンシップ、短期求人サービスを利用しています。なお法人で整備しているキャリアパスシートに設定されている階層の数は8階層で、キャリアパスシートの内容は、入社時研修、相互育成面談で職員に伝えています。キャリアパスシートに記載した初任者研修の具体例として社会人マナー、保育基礎などがあります。

法人または園全体の研修計画は、事業計画書に明示されており、職種別の研修計画は、gbHD会議体・研修一覧に明示されています。なお個人別研修計画は、全職員が作成しており、非常勤職員についても同様に作成しています。職員一人ひとりの育成の成果はブロック会議で確認しており、職員の意向や経験と併せて相互育成評価表に記録しています。職員の指導方針は、共育担当者研修テキスト、新任施設長研修テキストに定めており、リーダー養成の具体的な方法として、マイスター制度、ライセンス制度、1on1を実施しています。

福利厚生の具体的な内容として、資格取得支援制度、社宅借り上げ制度、社員持株会、健康診断、制服貸与、給食費があります。職員の意識ややる気は、マイスター、ライセンス、面談、自己評価で把握・分析しており、職員の就労環境の向上に向けた取り組みは、事業計画書、会議資料に記録しています。職員間の良好な人間関係については、自己評価、アンケートの実施、1on1を行い客観的に把握しています。そのほか、保育の質向上やリスク管理について、毎月自由に使用できるクラス費を設定し、職員が自発的に考え実行できる環境を整備しています。

法人は園の案内として、「AIAI～笑顔と元気が溢れるもう一つの家～」を発行しています。また園独自のリーフレットを作成しており、保育理念、保育内容に加えて、「学びメソッド」「学習プログラム」「英語とのふれあい」「運動プログラム」などの教育プログラムについて記載するなど、独自の保育内容の特徴を詳しく説明しています。このリーフレットには、日本語以外に英語や中国語版も用意しています。

園の情報は、法人ホームページ以外に、自治体ホームページにも掲載されています。法人ホームページは、保育内容だけはなく、教育体制なども詳細に紹介しており、必要に応じて更新が行われています。また園独自のブログを通じて、園内の活動や様子を毎日発信しています。

説明会(見学会)は、毎月第1金曜日及び適宜個別で開催しており、主に施設長が担当しています。見学者にはリーフレットを基に、園の特徴となる教育プログラムや園設備（稼働式保育室、屋上園庭、AINIなど）について説明しています。そのほか、入園前には保育体験の機会を設けています。

入園が決まった利用者に対しては、3月第2土曜日に説明会を開催しています。説明会では入園パンフレット・年間行事予定表・児童票・重要事項説明書などの資料を配布し、説明をしています。なお説明の際には画像を用いて、利用者がイメージができるように工夫しています。保育内容やプライバシーの保護については、重要事項説明書で確認・同意を得ています。保護者の意向や園児の状況は、児童票に記録し、保管しています。

入園前の子どもの生活状況やアレルギーの有無、既往歴などは児童票に記録し、保管しています。入園前の子どもの生活状況調査は、出生から現在までの期間を目途に提出して頂いています。なお入園時には、保護者と子どもの不安やストレスを緩和するため、10日間を目途に慣れ保育を実施しています。その間、園児の慣れ親しんだ抱っこ紐やお気に入りのタオルなどの持ち込みを許可しています。また慣れ保育の期間中は、保護者の保育に対する理解や安心を深めるため、事前の面談で期間について相談し、個別に調整しながら実施しています。

卒園前に退園や転園をする園児には、アルバムや作品集をプレゼントしています。転園先には必要に応じて電話をし、園児の情報を引き継いでいます。また園児には、退園や卒園後も継続して、行事の招待状を送付するなど、継続した支援を行っています。

保育日誌は法人共通様式となっており、全クラス個別に記録欄を設け記載しています。また連絡ノートについても、全クラスで毎日取り交わしています。児童票・日誌・連絡ノート以外では、AIAIレポート、発育記録を使用して園児の様子を記載しています。個別の保育目標は月案指導計画に記録しており、家庭や保護者の個別ニーズや支援方針は育児相談表に記録しています。児童票においては、2歳児の姿は3ヶ月毎に、3～5歳児の姿は6ヶ月毎に集約しながら記録しています。

最新の全体的な指導計画は2021年3月に作成しています。指導計画は、年間・月間・週間・日毎に作成しており、特に5歳児の指導計画については、就学前教育プログラムの実施、午睡時間の短縮、他園・他校との交流など、就学前教育カリキュラムとの整合性を意識しながら取り組んでいます。また、0、1、2歳児については個別に作成しています。全体的な指導計画の保護者への周知は、エントランスに閲覧ファイルを設置することで行っています。個別の指導計画は、年2回の個人面談で保護者に周知しています。

保育目標の達成状況や指導計画の推進状況は、職員全体会議で確認しています。職員全体会議は毎月1回開催しており、正規職員が参加しています。またクラス別会議は毎月1回開催し、クラス担任・施設長・主任・栄養士が参加しています。そのほか毎日職員ミーティングを実施し、申し送りは昼礼ノートを活用しながら行っています。園日誌・クラス日誌や各種申し送り表は、キャビネット・専用サーバーに保管しており、職員会議録や申し送り表を閲覧した職員は、捺印欄への押印を行い、確認しています。

一人ひとりの発達の過程や生活環境については、連絡帳や送迎時の会話で日々の状況を把握するとともに、保育日誌や児童票(成長発達記録)に記録しています。保育環境のコンセプトは「もう一つの家」となっており、園内には、生活目的に応じた食事・着替え・排せつ・午睡などのコーナーに加えて、遊びに応じたままごと・机上遊び・絵本・粗大遊び・構成遊びなどのコーナーを常設し、園児が主体的に活動できるように工夫を凝らしています。

縦割り保育を3、4、5歳児で行っており、異年齢交流保育を2、3、4、5歳児クラスで定期的に行っています。また異年齢の子ども同士が触れ合う機会として、給食時に年上の子どもが年下の子どもの生活の手伝いをしたり、年齢の違う子ども(クラス)で週2、3回一緒に散歩に出かけています。なお海外の文化に親しむ機会として、英語プログラムの実施、国旗の作成、各国の正月料理を食べる機会を作っています。そのほか、給食を通じて、国内の食文化に親しむ機会も作っています。

職員は発達の過程で生じる子ども同士のトラブルについて、研修などで子どもの姿の捉え方や対応の仕方を学んで実践しています。また配慮が必要な園児には、区の発達支援センターなどと連携して対応しています。そのほか就学支援に向けた取り組みとして、「就学前能動的学習プログラム(PAL)」を導入し、数量や図形、文字などに関わる感覚を豊かにし、「創造的な思考の基礎」が培われるようにしています。また他の保育園との交流、小学校校庭解放の利用、運動会見学を実施しています。

登園時には毎回保護者へ体温や昨夕～今朝にかけての体調・様子を確認するとともに、連絡帳アプリ(CCSノート)や連絡ノートの記載内容から家庭での様子や連絡事項を確認しています。なお保護者から得た情報は、申し送り簿、CCSメモを使用し職員間で引き継いでいます。降園時には、毎回保護者へ当日のエピソードや体調を伝えています。そのほか当日の活動の様子は、連絡帳アプリ以外にも園ブログでも伝えています。

基本的な生活習慣については、全体的な計画、年齢別年間計画に基づき指導しています。食事については、食事のマナー、食具の持ち方、三色食品群マグネットほか、食育活動全般を指導しており、排せつについては、0歳児からの便器慣れ、トイレ個室内掲示にて指導しています。また歯磨きについては、区保健師、園看護師による歯磨き指導(染出し、パネルシアター、紙芝居)を行っており、着替えついては、ボタンはめの手作り玩具を用いて指導しています。

午睡時間について、乳児は12:30～14:30、幼児は13:00～15:00で設定しています。午睡の際は、コットベッド・タオルケットなどの寝具を使用しており、眠られない児童がいた場合は幼児室などで過ごしています。また５歳児については就学準備として、1月頃から子どもの状況に応じて午睡をなくしています。

保育環境について、園児一人ひとりの興味・関心・意欲・発達段階などに合わせた保育の実践を目指しています。玩具や絵本は、園児の目線の高さに保管することで自由に取り出して遊べる環境を構成し、自主性や主体性を尊重しています。また行事の準備はクラス毎に行い、装飾物の作成などの共同作業を通して、集団活動での関わりについて学べる機会も設けています。

特徴的な教育内容として、3歳から5歳児を対象に「創造的な思考力の基礎」を培う「就学前能動的学習プログラム(PAL）」を採用し、「玩具・教材・共同・総合」の各プログラムで構成された学びや遊びを主体的に行えるようにしています。また幼児算数講座(IQパズル)を採用し、自ら考える習慣、思考力を育てる機会を作ったり、身体を使った表現力を育む機会としては、運動プログラム(なないろ体操)などを行っています。

散歩は週3～4回程度実施し、弁天院・東盛・金杉・花園・入谷南公園などに出かけて、砂場・鬼ごっこ・ブランコ・滑り台・鉄棒・虫探しなどの活動を行っています。また園生活では、たんぽぽ、ナヅナ、サツキ、桜、イチョウなどの植物やオタマジャクシ・蝶・アリなどの生き物に触れられます。

子どもの成長や保育の成果を発表する機会として、運動会や生活発表会を行っています。また年間行事としては、子どもの日・七夕・プール・夏祭り・芋ほり・冬至・クリスマス・正月遊び・節分・ひな祭りなどの季節行事を行っています。なお行事開催に向けて園内の装飾変更やテーマに沿った歌を歌うなど、園児の興味や関心を高めるための工夫をしています。そのほか、子どもが行事を振り返ったり記憶したりすることを支援する取り組みとして、製作したものを園内に掲示しています。

年間行事予定表は年度初めに配付し、行事毎の目的は、園だより・行事開催通知文で保護者に伝えています。保護者が参加・見学できる行事として、夏祭り・秋祭りを実施しており、保護者が参加していない活動については、写真付きのコメント掲示・ブログ・WEB配信で伝えています。また夏祭りでは、オンラインツールを使用し、行事の様子をリアルタイムで見ることができるように工夫しています。

園児の誕生会は、園全体、乳児合同、幼児合同で行っており、プレゼントを渡したり、歌を歌ってみんなでお祝いをしています。食事は、誕生日おやつを提供しています。そのほか、写真や手形、メッセージつきのお誕生日カードをプレゼントしています。

「もう一つの家」をコンセプトにしており、園児が安心してくつろげるように色彩を統一し、木目調の家具や間接照明を設置しているほか、保育室内の装飾は控えるなど工夫をしています。日中疲れてしまった園児がいた場合は、椅子などで休息することもできます。また一人きりになりたい園児がいた場合は、事務室内のコーナーで過ごすことができます。

延長保育は、17時50分にクラス別保育から合同保育に切り替わります。延長時間帯の合同保育は0歳児室で行っており、普段遊べない玩具の用意や、その時間帯は延長人数に合わせて職員を配置するなど、職員体制を工夫しています。また、ゆったりと個別のスキンシップをとるなどの配慮をしています。

給食・おやつは、管理栄養士が作成した献立をもとに全て園内で調理しています。薄味、和風献立を基本に、旬の素材を使った、見た目にも食べてもおいしい食事の提供を心がけています。また、給食はサイクル献立で提供しており、栄養士は各保育室を巡回して園児の喫食状況を確認し、調理の仕方を工夫・改善しています。そのほか、職員も一緒に給食を食べることで、食事に興味を持たせる取り組みも行っています。

食事は、栄養バランスを十分に考慮したメニューをコンセプトに提供しており、行事食は行事を連想させる盛り付けなどを工夫して、提供しています。食物アレルギーのある園児については、給食提供マニュアルに沿って代替食を用意し、他児が見渡せる場所に別テーブルを設置することで、孤立感がないように配慮しています。アレルギー食の提供は、色違いの食器、トレー、記名、アレルゲン、代替記載、受け渡し簿を活用し、目視、口頭、指差し確認のダブルチェックを徹底し、誤食を防いでいます。

食文化を深める機会として、食育プログラム、三食食品群のマグネット(当番制)、季節に応じた食育掲示を行っています。栄養士や調理師は、毎日園児と触れ合いながら配膳などに参加しています。また昼食やおやつをバイキング形式で提供する機会として、クリスマス会やリクエスト給食を実施しています。そのほか、食育を目的としてオクラ・大葉・じゃがいもなどを栽培しており、栽培した野菜や果物はスープ、サラダなどの料理に使用しています。調理体験は2、3、4、5歳児が行っています。

園児の防災・防犯意識を高める取組みとして、防災頭巾のかぶり方、避難の仕方、危機管理指導を行っています。また交通安全に向けた指導として、担当職員による交通安全指導を予定しています。そのほか、裸足保育、手洗い指導、うがい指導、歯磨き指導、鼻かみ指導などを行い、健康に関する様々な取り組みを行っています。園内の事故・怪我防止に向けた対策としては、毎月設定する安全強化内容を職員で共有し、周知徹底を図っています。

園児の健康状態を把握するため、0歳児健康診断・春秋健康診断・歯科検診・眼科検診・肝臓検診を実施しています。歯磨きは、染め出し、磨き方の指導を行っています。与薬は基本的に行っていませんが、食物アレルギー、熱性痙攣、持病などの場合は、薬を預かっています。なお与薬を行う場合は、与薬依頼書を提出してもらっています。

感染症対策として、職員が園内の衛生を保つとともに基本的な知識を学び、嘔吐などによる汚染対策の手順を確認しています。感染症が発生した場合は、園だより・玄関掲示・メールの配信で情報提供しています。園児の健康管理は、職員による視診のほか、午睡時は「午睡チェックセンサー(CCSセンサー)」を使用し、午睡チェックシートに記録しています。感染症やSIDSに関する職員研修としては、感染症予防対策をはじめ、嘔吐処理研修、エピペン講習、応急救命救護講習などを実施しています。

保護者との信頼関係を構築する手段として、日頃から連絡ノートのやり取りや連絡帳アプリでの情報提供、送迎時のコミュニケーションを通して情報共有を行っています。併せて、個人面談を年2回実施しています。また保育参観や保育参加を実施し、保育内容や園児の様子、職員の関わり方を知ることができるようにしています。さらに乳児クラスの保護者を対象に、離乳食相談会も行っています。

保護者間の交流を促進する取り組みとして、親子遠足を実施しています。また保護者と職員の信頼関係を深めるための取り組みとして、保護者会・保護者参加行事を行っています。保育参加は年1回、12月に、保育参観は年1回、11月に、保護者会は、年2回、5月と2月、運営委員会は、年1回、3月に実施しています。そのほか、保護者に向けたアンケートを実施するなど、日々の保育や運営に対する意見を把握し、保護者の意向を反映した運営やサービス提供が実現されるように努めています。

ICTの活用により、登降園時の手続きを簡略化するとともに、園だよりや保健だよりをデータ配信しています。また、大規模災害などが発生した際には、同システムを活用し、一斉メール配信による情報提供が行われる仕組みを整備しています。加えて、必要に応じてリモートでの保護者会などを実施しています。

園生活での主な地域交流として、お散歩の途中で出会う方に元気よく挨拶するように心がけています。また地域資源を活かした取組みとして、消防署見学、ハロウィン散歩、図書館利用などを行っています。

地域向けに、夏まつり、秋まつり、保育園体験会&子育て相談会などを開催し、地域の方と交流を図っています。また近隣で行われている酉の市では熊手を購入し、園内装飾に使用しています。現在、保育実習生やボランティア、職場体験の受け入れ実績はありませんが、申し入れがあった場合の受け入れ態勢は整備しています。

法人による個人情報保護規程があり、その中で、個人情報を適切に使用し、かつ保護していく方法を文書化しています。利用者に対しては、重要事項説明書の中で個人情報の取り扱いについて明示しており、入園時に説明して同意書に署名押印を得て、園と利用者の双方で保管しています。そのほか、園児の羞恥心に配慮した取組みとして、幼児クラスは着替え時はパーテーションで分けるなどの配慮をしています。

園児の権利を尊重する取り組みとして、人権擁護チェックリスト、虐待の芽チェックリストに則って対応しています。園(法人)の人権研修としては、研修を年1回、チェックリストを年2回実施しています。職員の人権教育に関する書籍などは休憩室の書棚に常備し、貸出閲覧可能としています。また虐待防止に関する研修を年1回実施しています。虐待に関するニュースなどが報道された際は、紙面やWEBニュースを印刷し回覧、申し送り簿、職員会議にて職員へ周知しています。

重要事項説明書の中に記載されている保育理念のもと、全職員が各家庭の価値観や個々の園児を尊重して、保育にあたっています。入園時に個人面談で把握した各家庭の状況や価値観を確認しながら、方針や考え方と照らし合わせ、個々に即した対応を行っています。

法人内で共通して作成している各種マニュアルやガイドラインが多数あり、活用しています。また園で独自に、園内オリエンテーション、戸外活動危険MAPなどのマニュアルを作成しています。マニュアルに沿った業務の実施状況は、適宜、職員会議で確認しており、業務の実施については、施設長、主任、施設長、および各担当が中心に確認しています。そのほか全職員にインスペクトシートを配布しており、職員は分からないことが起きた場合や、業務点検の手段として活用しています。

法人内で共通して活用しているマニュアルは、法人本部の会議において、問題提起され、必要に応じて更新しています。その際、アンケート結果やクラス懇談会、運営委員会、個人面談等で把握した保護者の意向を反映させるようにしています。園内においては、職員会議でマニュアルの周知と気づきの集約を行うとともに、半年に1度行われる内部監査で、客観的な視点からも改善を図っています。

子どもと保護者の価値観や生活習慣を把握するため、園評価(前期・後期)、行事アンケートを行っています。保護者の声を受けて見直した事例としては、戸外での保育参観、行事の動画配信があります。夏祭りでは、オンラインツールを使用し、保護者が当日の様子がわかるように配信を実施しました。