東京都福祉サービス第三者評価  評価結果





評価結果基本情報

評価年度 令和2年度
サービス名称 認可保育所
法人名称 社会福祉法人こうほうえん
事業所名称 キッズタウンうきま夜間保育園
評価機関名称 ひょう 株式会社

コメント

 利用者調査については、提出期限後に郵送されてきた調査票についても集計し、保護者一人ひとりの声が園に届くように配慮しました。
 利用者調査結果については、単純集計のほか、クロス集計を実施するなど、保護者から届いたご意見を多角的に分析できるようにし、報告しました。
 なお、新型コロナウィルス対応として、訪問調査をはじめとして、現地訪問をなるべく控え、メール電話等の手段を使用して、実施いたしました。


(内容)
 Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像
 Ⅱ 全体の評価講評
 Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み
 Ⅳ 利用者調査結果
 Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)
 Ⅵ サービス提供のプロセス項目


公益財団法人東京都福祉保健財団
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Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像

1 理念・方針  (関連 カテゴリー1 リーダーシップと意思決定)
  事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)

1)互恵互助 2)人材育成 3)目標管理 4)地域貢献 5)職員の和

 
2 期待する職員像  (関連 カテゴリー5 職員と組織の能力向上)
  (1)職員に求めている人材像や役割

①「感性・思いやり」のある職員 ②「やってみよう!」とする職員 ③「向上心・探究心」のある職員 ④「挨拶・笑顔・掃除」のできる職員 ⑤「仕事に要求されるスキル・知識」を備えている職員

 
(2)職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

①個の尊厳 ②地域への情報発信 ③変わる勇気、変える勇気

 


Ⅱ 全体の評価講評

全体の評価講評

特に良いと思う点
1 夜間保育園らしいきめ細かさとゆとりのある保育が実践されています

当園は、一般保育園・介護施設が併設されており、全施設職員が法人理念や冊子「互恵互助」の下に福祉を必要としている人たちを支えています。冊子には「個の尊厳」を始めとする大切にしたい8つの価値観が示され、全施設職員に浸透し、高齢者や両園児との交わりを通して、子どもたちの「人を大切にする心」が養われています。保育士チェックリストでは、9つの保育チェック項目を設定し、年4回自己点検をしています。夜間園の特性である少数の子どもへのきめ細かさとゆとりある保育が実践されていると遅くまで働く保護者からの声が届いています。
2 効果的な職員研修を実施し、職員が学ぶ場の多様性を確保しています

法人は人事考課制度により職員育成を考慮した職員管理に力を注いでいます。人事考課は職員のキャリアビジョンを基に目標管理、進捗管理・達成度評価、要素別評価では「仕事の成果、態度・意欲、職務遂行能力」の3要素を評価点として加え自己評価をすることで職員の目的意識を高めています。把握された課題は教育訓練計画に基づき職員の実情に応じ階層別研修や園内外研修に参加させています。現在、職員の処遇改善を進め働きやすい環境を整備するとともに新しい「保育コンセプトガイドライン」により研修充実や保育の質の向上を図っています。
3 子どもが安心し、落ち着いて過ごせる場として認知されています

園での活動は、3歳以上を中心として、併設する一般園の子どもたちと一緒に活動を行う時間帯が多いのが特徴です。昼間の時間帯は、年齢の近い子どもたちと活発に活動を行うことで小規模な園ながら大人数で遊ぶ機会も確保されており、様々な体験ができるように取り組まれています。一方で夕方以降の時間帯は本園の保育室に移動し過ごす形となりますが、年齢の違う子どもがコンパクトなスペースの中で落ち着いて過ごせるよう、家庭的な雰囲気の環境設定となっています。子どもたちが安心して過ごせる「場」としてしっかりと機能しており、評価できます。

さらなる改善が望まれる点
1 児童の定員割れに対し園の特性を生かした魅力ある事業やPRが引き続き求められます

前回の評価でも指摘した通り、定員割れしており、その状況は継続しています。北区唯一の夜間園として、11:00~22:00までを開所時間とし、前後3時間の延長により、遅くまで働く保護者の期待に職員は応えており、事業計画策定に当たって法人エリア本部や併設の一般園と協同して魅力ある園作りに努める等、利用者確保に取り組まれています。前回評価時と状況の変化がなく、厳しい状況が継続しています。しかし、園では情報提供の方法を見直し、区の園紹介ページを積極的に活用する等、新しい取り組みを始めたところです。今後が期待されます。
2 夜間保育園として魅力ある働き場であることをアピールできるように取り組まれています

法人冊子「互恵互助」では、職員は貴重な財産だとしています。人事考課は、あるべき職員像をもとに理念・サービス実践・業務遂行を振り返りその成果や経緯を適正に評価し、職員の処遇に反映しています。正規職員は、東京事業本部が園と協力しながら園の事情を考慮し、採用・配置に努めていますが、保育実習では実習先として夜間保育園は敬遠されるなど、なかなか難しい状況です。しかし、学生をアルバイトとして雇い、園の保育についても身近に体験いただくなど、新たな取り組みも行われており、状況の打開に向けて動き出しています。
3 保護者参加行事に対する出席率の向上が引き続き課題です

園では保護者と園が、また、保護者同士が交流する機会を多く設け、子育ての楽しさや大変さを皆で共有したいとの思いを持って年3回の保護者会を実施していました。開催方法も親子クッキング等、他行事とセットにするなど工夫して取り組んでいましたが、今年度は新型コロナの流行の影響もあり、行事が開催中止となるなど、園との関係性がより希薄になる状況となりました。そこで、相談や面談という形で保護者と話をする場を設け、個別ではなく少人数での集まりとすることで、保護者同士の交流も図れるように取り組んでおり、今後の成果が期待されます。

Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み


★ 動画配信システムを導入するなど情報提供の多様化に取り組んでいます

新型コロナウイルスの流行により、園への保護者以外の立ち入りが制限されたり、各種行事や地域との交流が縮小や中止となるなど、園内外で子どもの成長を保護者が実感できる機会は制限を受けざるを得ませんでした。そうした中、法人では、動画配信システムを新しく導入するとともに園でも今までは災害時等非常に限定的にしか利用していなかったメールシステムを見直し、感染症情報等を積極的に発信するなど、情報を保護者に提供する手段の見直しや新規導入や見直しを図りました。
1 ★ 人事考課制度、処遇改善、保育コンセプトガイドライン等で職員の質を高めます

法人は人事考課制度により職員育成を考慮した職員管理に力を注いでいます。人事考課は職員のキャリアビジョンを基に目標管理、進捗管理・達成度評価、要素別評価では「仕事の成果、態度・意欲、職務遂行能力」の3要素を評価点として加え自己評価をすることで職員の目的意識を高めています。把握された課題は教育訓練計画に基づき職員の実情に応じ階層別研修や園内外研修に参加させています。現在、職員の処遇改善を進め働きやすい環境を整備するとともに新しい「保育コンセプトガイドライン」により研修充実や保育の質の向上を図っています。
関連評価項目(事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している)
2 ★ 就労する保護者のニーズに応えた夜間保育事業に意を注いでいます

多様な就労ニーズを踏まえ、園では保護者の就労を考慮した子どもの受入れに力を注いでいます。当初から夜間園に入所した子どもは、日中は一般園と同様に遊びなど生活を共に過ごし夜間を迎えます。一般園の子どもで保護者が残業等でやむなく基本開所時間を超える場合は延長保育に引き続き移送保育として夜間園で子どもを預かります。夜は、みんなで夕食を食べたり家庭的な雰囲気の中で静かに過ごし保護者の迎えを待つこととしています。朝から夜遅くまでの長時間の環境変化の中で子どもの気持ちに寄り添ったきめ細かいサービスの提供に工夫しています。
関連評価項目(保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている)

Ⅳ 利用者調査結果

調査概要
調査対象:調査時点における全利用世帯を調査対象とした。(複数の子どもが園を利用している世帯は、一番年齢の低い子どもの例で回答を依頼)

調査方法:アンケート方式  
回答者(保護者)へ園より手渡しで調査票を配付し、回答票は郵送または園設置の回収箱により回収した。

利用者総数 25人
利用者家族総数(世帯) 25世帯
アンケートや聞き取りを行った人数 25人
有効回答者数 17人
回答者割合(%) 68.0%

総括
園の総合的な感想(満足度)については、「大変満足」「満足」ともに高く(88.2%、11.8%)となっており、全ての保護者の方が『園に概ね満足している』と回答する結果になっています。特に「大変満足」は88.2%とほぼ9割に達しており、積極的に園の行っている保育や園運営を肯定している保護者がほとんどを占めていることが特徴です。 設問別では、7項目(問1、2、5、8~10、13)で園の対応ができていると捉えている(設問で「はい」と回答している)保護者が9割を超えるという結果で、8割以上を含めると全17問中12問との結果となりました。 一方で、「問17 要望や不満を外部に相談できることの認知」のみ、「はい」との回答が極端に低く(64.7%)、前回調査と同様、認知率が低い結果となっており、継続的な課題となっています。

利用者調査結果

1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい 17人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
全ての保護者から「はい」との回答を得ており、園での活動がよく理解されている結果となっています。なお、自由意見は1件寄せられ、園に通ったら這いずりするようになったとの意見でした。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい 17人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
全ての保護者から「はい」との回答を得ており、園での活動がよく理解されている結果となっています。なお、自由意見は寄せられていません。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい 15人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」との回答は、9割に迫り(88.2%)と保護者から多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、1件寄せられており、体調に応じて柔軟に対応してくれたとの意見でした。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい 13人  どちらともいえない 4人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」との回答は、7割を超え(76.5%)ていますが、今回の調査ではあまり保護者からの満足率が高くない結果となりました。ただし、「いいえ」との回答はありません。なお、自由意見は、2件寄せられ、コロナで限定された、コロナでも工夫して対応してくれるとの意見でした。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい 17人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
全ての保護者から「はい」との回答を得ており、園での活動がよく理解されている結果となっています。なお、自由意見は3件寄せられ、しっかり対応してくれる、快く対応してくれるとの意見でした。
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい 12人  どちらともいえない 4人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
「はい」との回答は、7割を超え(70.6%)ていますが、今回の調査ではあまり保護者からの満足率が高くない結果となりました。ただし、「いいえ」との回答はありません。なお、自由意見は、1件も寄せられていませんでした。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい 14人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」との回答は、8割を超え(82.4%)る結果となり、概ね保護者の理解を得る事ができている結果となっています。なお、自由意見は、3件寄せられ、土曜日は厳しい、調整してくれる、参加できなくても写真や動画等で知らせてくれるとのご意見でした。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい 16人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」との回答は、9割を超えており(94.1%)、保護者から多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、今回の調査中で最も多い2件寄せられ、色々教えてくれる、気持ちをくんでくれるとのご意見でした。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい 16人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」との回答は、9割を超えており(94.1%)、保護者から多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、1件寄せられ、トイレの使い方が疑問とのご意見でした。
10.職員の接遇・態度は適切か
はい 16人  どちらともいえない 0人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
「はい」との回答は、9割を超えており(94.1%)、保護者から多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、1件寄せられ、先生によるとのご意見でした。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい 15人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」との回答は、約9割を占め(88.2%)る結果となり、保護者から多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、1件寄せられ、しっかり連絡をくれるとのご意見でした。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい 13人  どちらともいえない 0人  いいえ 1人  無回答・非該当 3人 
「はい」との回答は、7割を超え(76.5%)ていますが、今回の調査ではあまり保護者からの満足率が高くない結果となりました。なお、自由意見は、1件も寄せられていませんでした。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい 16人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
「はい」との回答は、9割を超えており(94.1%)、保護者から多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、2件寄せられ、子どもの気持ちをくんだ内容をもらえる、一人ひとりに丁寧に対応してくれるとのご意見でした。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい 13人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 3人 
「はい」との回答は、7割を超え(76.5%)ていますが、今回の調査ではあまり保護者からの満足率が高くない結果となりました。なお、自由意見は、1件も寄せられていませんでした。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい 14人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」との回答は、8割を超え(82.4%)る結果となり、概ね保護者の理解を得る事ができている結果となっています。なお、自由意見は、1件のみ寄せられ、適正とのご意見でした。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい 14人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
「はい」との回答は、8割を超え(82.4%)る結果となり、概ね保護者の理解を得る事ができている結果となっています。なお、自由意見は、4件寄せられ、対応する先生が少ない事がある、誠実に対応してくれる、不満に感じる事はないとのご意見でした。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい 11人  どちらともいえない 2人  いいえ 1人  無回答・非該当 3人 
「はい」との回答は、6割を超え(64.7%)る結果となりました。なお、自由意見は、1件も寄せられていませんでした。

Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)

※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー1  リーダーシップと意思決定
  サブカテゴリー1  事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目2 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  評価項目2 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている 実施状況
  標準項目1 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  標準項目2 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
  評価項目3 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している 実施状況
  標準項目1 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  標準項目3 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
講評
ビジョンをはじめ大切にしたい価値観を冊子にまとめ毎日確認しあっています

当保育園はうきま保育園(以下、一般園と呼ぶ)と同一施設内で区分けされ、共同玄関ホールと事務室には「地域に開かれ愛され信頼される」法人理念の下に保育方針「子どもの視点に立った保育の推進、安心して利用できる園づくり」や保育目標およびスローガンを掲示し職員や保護者がいつでも見ることができます。冊子「互恵互助」には法人の理念や方針、大切にしたい価値観などが記載され、全職員がいつでも確認できるように保持され毎日の昼礼で読み合わせています。保護者には入園のしおりが配布され理念や保育方針など園の思いが伝えられています。

法人理事長をはじめ経営層は熱い思いで園の運営に努めています

理事長は年度目標説明会を開催し、福祉を取り囲む環境や年度重点目標・中期目標などについて講演し組織経営の強化に努めています。方面別組織である北東京エリア本部はこれらの方針を踏まえて園と調整を図り事業取り組み指標や目標値を設定しています。園長は法人連絡会議やエリア調整会議に出席し課題を整理・把握して、目標実現に向けて夜間園の特色を踏まえ事業の実現に向けて指導性を発揮しています。日頃の職員会議や人事考課目標管理シートに基づく面談を通して進捗状況の管理や職員指導に努めています。

法人エリア本部や一般園との連携を確保し一体感を持って園運営に努めています

保育運営の基本方針・事業方針・予算等に関わる重要事項は法人の決定に基づき細部は法人連絡会議やエリア調整会議を経て園に周知されます。必要に応じて法人保育経営会議やキッズ園長会議等に諮られ議論されています。決定された事柄は緊急度に応じて昼礼を活用したり改めて職員会議において職員に周知されています。保護者には園だより、掲示板、資料配布や保護者会で説明しています。園長権限に関わる園内の行事・予算・保育指導計画などの運営事項は主任・各クラス担当や事務職および職員会議での議論・調整を経て園長が決定しています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー2  事業所を取り巻く環境の把握・活用及び計画の策定と実行
  サブカテゴリー1  事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  評価項目1 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している 実施状況
  標準項目1 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目2 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  標準項目3 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目4 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  標準項目5 事業所の経営状況を把握・検討している
  標準項目6 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
  サブカテゴリー2  実践的な計画策定に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している 実施状況
  標準項目1 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  標準項目2 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  標準項目3 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
  評価項目2 着実な計画の実行に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  標準項目2 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
講評
法人エリア本部と一般保育園と緻密に連携し計画の策定や進行管理に努めています

法人は中期目標を策定し法人全体の事業の推進を図っています。北東京エリア本部では法人の目標に従い3年後の姿(中期目標)を描き、単年度ごとに所管する部門毎の現状を認識し当該年度の活動目標や取り組み内容を設定しています。その際、園長はエリア担当と測定可能な指標や目標値を話し合って決めています。これらの指標や目標値にそって園長は一般園と共同して職員と話し合い当該年度事業計画の策定に反映しています。計画の策定では夜間園の特性を踏まえ福祉ニーズ、職員負担、予算等を考慮して決めています。

前年度の細部にわたる反省や課題抽出により新年度の取り組みに反映しています

園全体会議では新年度事業計画が話し合われています。園長の新年度の方針や具体的実施計画および計画実施に向けての方策や問題点把握・改善策が示されています。別途資料には前年度の事業毎の反省・課題などが細かく整理され、先進事例や失敗事例などが考慮されたものとなっています。新年度は個別の事業の狙い・反省・課題を記入・点検することが求められています。進捗状況は半期ごとに数値化しエリア会議に報告しています。役割分担が明確に示され、職員は人事考課自己管理表においても自らの達成度を測り目的意識性を高めています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー3  経営における社会的責任
  サブカテゴリー1  社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる
  評価項目1 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  標準項目2 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
  サブカテゴリー2  利用者の権利擁護のために、組織的な取り組みを行っている
  評価項目1 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている 実施状況
  標準項目1 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  標準項目2 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
  評価項目2 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている 実施状況
  標準項目1 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  標準項目2 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
  サブカテゴリー3  地域の福祉に役立つ取り組みを行っている
  評価項目1 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  標準項目2 ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
  評価項目2 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  標準項目2 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  標準項目3 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
講評
夜間保育は遅くまで働く保護者の高評価を受けています

法人は苦情がサービスの質を向上し、満足・感謝・感動につながるとして隠れた苦情を掘り起こすなど苦情解決に力を入れています。園玄関ホールには苦情解決に向けた貼紙がしてあり苦情受付担当、苦情解決責任者のほか第三者委員の役割や委員名簿が記載されています。入園のしおりにも表記しています。日頃から、ご意見箱の設置、連絡帳、登降園時の会話などを通じて保護者からの意見・要望などについて把握に努め、ご意見報告書にまとめるなど苦情処理に意を注いでいます。

朝から夜遅くまで働く保護者の意見などを聞きサービスの向上に努めています

第三者評価は定期的に行われ利用者アンケートの結果について真摯に受け止め保護者の要望等を受け止めています。各イベント等の行事後は感想をいただき、日常の会話を通じても要望の把握に努めています。提案された要望等については必要に応じて個人面談を行いなどして「個人面談アセスメントシート」に記入され問題の把握・分析に努めるとともに園の課題として各クラスや職員会議等で情報を共有しています。すぐできるものはすぐに解決するようにしていますが、時間を要するものは次年度の行事に反映するように努めています。

個の尊厳など大切にしたい8つの価値観を毎日昼礼で読み合わせています

冊子「互恵互助」には「個の尊厳、利用者本位、地域への情報発信、人材と苦情は財産、職員の和」など大切にしたい8つの価値観が示され、昼礼で読み併せています。法人就業規則には、職員として守るべき事項や懲戒事項を規定しています。保育士チェックリストでは大切にしている保育・教育活動の振り返り・省察視点として9つのチェック項目を設定し年4回自己評価をしています。非正規職員には冊子「果たすべき役割」を配布しています。地域には第3者評価結果公表、ニュースレター、苦情解決第3者委員会活動等を通じて透明性の確保に努めています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー4  リスクマネジメント
  サブカテゴリー1  リスクマネジメントに計画的に取り組んでいる
  評価項目1 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  標準項目2 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  標準項目3 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  標準項目4 リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  標準項目5 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
  サブカテゴリー2  事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  評価項目1 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている 実施状況
  標準項目1 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  標準項目2 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  標準項目3 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  標準項目4 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
講評
災害に対しての備えを併設施設を含む全体で取り組まれています

月1回の避難訓練のほか年2回介護部門を含む施設全体の合同災害訓練を関係機関と連携し実施しています。各クラスには防災頭巾やヘルメットが配備され、災害時の食料や飲料水、発電機、テント、毛布が施設全体で確保されています。感染症サーベランスを導入して常に状況の把握に努めています。防犯に努め、緊急連絡メールで保護者との連絡を確保しています。事故・ヒヤリハット・けが等各報告書は改善策も含め整理され、職員間で共有しています。

パソコンのアクセス権限がコントロールされ適正な情報管理が行き届いています

法人は「情報システム」による部門・施設間ネットワークを構築しています。システム内のデータはアクセス権限が設定され、パスワードによって必要な情報を得ることができるようになっています。共有サーバーを活用し情報の共有もできています。ISO9001(品質管理)に基づく文書管理を採用しており文書管理規程に基づき各種文書は保管・更新されています。行事・保育等に関する事項などが書棚に目的別に整理され必要に応じて職員が見ることができるよう共有化されています。キャビネットは終業時には施錠するよう努めています。

個人情報管理は個人の尊厳を基本に周知されています

法人は「個人情報管理規程」を定めるとともにプライバシーポリシーを策定し公表しています。利用目的や開示請求については管理規程に明示され、保護者には入園のしおりに明記して入園時に承諾書で確認しています。職員には冊子「互恵互助」で日頃から個の尊厳の大切さを訴え個人情報保護に努めるよう研修や各種会議において周知しています。実習生やボランティアには採用時に資料を配布し注意を促しています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー5  職員と組織の能力向上
  サブカテゴリー1  事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成・定着に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている 実施状況
  標準項目1 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  標準項目2 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
  評価項目2 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している 実施状況
  標準項目1 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  標準項目2 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
  評価項目3 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  標準項目2 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  標準項目3 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  標準項目4 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
  評価項目4 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  標準項目2 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  標準項目3 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  標準項目4 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
  サブカテゴリー2  組織力の向上に取り組んでいる
  評価項目1 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  標準項目2 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  標準項目3 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
講評
法人は職員を貴重な「財産」と捉え人材育成に努めています

冊子「互恵互助」には求める人財像として5つの姿を描いています。人事考課は、あるべき職員像をもとに法人理念やサービス実践・業務遂行行動を振り返りその成果やプロセスを適正に評価し職員の処遇に反映するものとしています。園が必要な職員は正規職員については法人東京本部が採用しています。その際、法人は園長と話し合い園の事情を考慮し採用・配置に努めています。面接には園長代表が加わっています。非正規職員は園長が採用しています。園内のクラス担当等は園長が日頃の職員の勤務状況や希望を把握しながら経験や能力を考慮し決めています。

人事考課制度は職員の育成を十分に考慮した仕組みとなっています

法人は人事考課制度を設け職員の育成を考慮した適正な職員管理に努めています。人事考課は職員のキャリアビジョンを基に目標管理、進捗管理・達成度評価や要素別評価では「仕事の成果、態度・意欲、職務遂行能力」の3つの要素を評価点として加えて自己評価をすることとしています。園長は自己管理シートにより職員との面談を通して職員の課題や希望を把握しています。課題は整理され教育訓練計画に記録され職員の実情に応じ法人が主催する階層別研修や園内外研修に参加させています。研修成果は報告書にまとめ報告会で発表しています。

効果的な職員研修を実施し、職員が学ぶ場の多様性を確保しています

かねてから研修の体系や実施方法等が法人内で議論となっており、法人内に研修に係るプロジェクトチームを置き、新しい手法等について検討されてきておりました。今年度、その第1弾として東京地域の保育園が連携して、集合研修を実施する運びとなっておりましたが、新型コロナの流行により、計画変更を余儀なくされました。しかし、講師が各園を対象とし、園内研修という形で新しい学びの場を作るよう変更したことで、園の職員全員が同じ研修を受けることで、内容を文字通り共有することができ、新たな気付きを得る場とすることができました。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー7  事業所の重要課題に対する組織的な活動
  サブカテゴリー1  事業所の重要課題に対して、目標設定・取り組み・結果の検証・次期の事業活動等への反映を行っている
  評価項目1 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) 職員研修について、かねてから研修の体系や実施方法等が法人内で議論となっており、法人内に研修に係るプロジェクトチームを置き、新しい手法や開催方法等について検討し、新しい研修の実施内容について固める事ができました。今年度は、その第1弾として東京地域の保育園が連携して、集合研修を実施する予定が組まれていましたが、新型コロナの流行により、計画変更を余儀なくされました。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
今年度、新型コロナの流行により、計画変更を余儀なくされましたが、講師が各園を対象とし、園内研修という形へ変更する事によって、新しい学びの場を作ることができました。この変更により、園の職員全員が同じ研修を受けることで、内容を文字通り共有することができたり、園内で研修を受ける事のメリットを職員自己評価で肯定的に捉える職員もあり、新たな気付きを得る場として、また、身近で大人数で研修受講を受けられる意義を確認することができており、次期の計画に影響を与える事ができた事は評価できます。 
  評価項目2 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) 昨年度末の緊急事態宣言後、登園等の自粛が行われる中、卒園式等の行事は手探りながら実施することができていました。今年度の行事については、子どものみで行う行事は 感染症対策をしたうえで原則として実施する、保護者参加の行事については状況に応じて行う、という方針を決め、今年度に望みましたが、法人として動画配信システムを用意するなど、臨機応変に対応し、極力開催するよう努めました。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
今年度の行事は、子どもたちのみの行事については、内容等の変更はあるもののある程度開催する事ができ、保護者や地域の方を巻き込む行事についても、感染状況を踏まえた上で、部分開催等で実施するなど、極力開催する方向で動く事ができています。年度途中からは、メーリングリストを災害時の連絡用から新型コロナに係る各種連絡用としての意味合いに変更し、登録を促したり、法人に預手動画配信システムを導入する等、行事以外の日常の連絡体制、保育の見せ方についても柔軟に対応できるようになり、十分に活用できるようになっていました。次年度については今年度整ったインフラを活用する事を含めて計画ができています。 

Ⅵ サービス提供のプロセス項目(カテゴリー6)

カテゴリー6 サービス提供のプロセス
  サブカテゴリー1 サービス情報の提供
  評価項目1 利用希望者等に対してサービスの情報を提供している 実施状況
  標準項目1 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  標準項目2 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  標準項目3 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  標準項目4 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
講評
園の基本的な情報は園でのパンフレットの配付のほか、ホームページでも提供しています

園の連絡先や定員、理念・方針、特徴、子育て支援の情報など、園の基本的な情報については、多色刷りのパンフレットに取りまとめられており、見学者をはじめ園の訪問者へ配付しています。同様の情報はホームページにも掲載し、誰でもいつでも必要なときに確認できるよう情報を提供しています。パンフレットは、併設の夜間園と共通で作成されており、両園の関係や一日の流れの相違について、Q&Aも交えながらわかりやすく説明しています。なお、園のホームページも更新を実施し、生きた情報が提供できるように勤めています。


  サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応
  評価項目1 サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている 実施状況
  標準項目1 サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  標準項目2 サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目3 サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
  評価項目2 サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  標準項目2 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
  標準項目3 サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
講評
入園前の面接等は保護者との関係づくりの第一歩と位置付け、丁寧に対応しています

入園説明会で園の基本的ルールや必要書類、持ち物などについて入園のしおりと口頭説明、場合によっては、参考となる持ち物の見本なども用いながら保護者へ伝えています。また、入園前の面接では、マニュアルに従い、担任予定者が面接時に聞き出す項目について取りまとめた面談シートを用いて行い、聞き取りに際し、漏れやぶれがないようにしています。

入園直後の時期は子どもにも保護者にも園生活に徐々に慣れて頂くようにしています

入園前の面接結果については、取りまとめ文書化され、入園後の保育に役立てられるよう整理されるとともに、職員にも周知を徹底しています。入園直後の慣れ保育は、0・1歳児は3週間ほど短時間保育を実施することを原則として、子どもの様子や保護者の就業状況に合わせてこの期間を柔軟に変更させています。また、今年度は、新柄コロナへの対応により、在園児全般に対し、登園しているかいないかにかかわらず、家庭との電話等を通じた連絡は密に行うように取り組み、保護者や子どもの不安が少しでも解消するよう努めました。

入園時の対応については職員も保護者も評価しています

入園前後の対応については、前述のとおり、園でも特に配慮して対応しているところですが、職員自己評価では、前回評価に引き続き、この項目についてしっかりできている旨の回答があり、実践する職員は自信をもって対応している姿がうかがえます。また、利用者調査でも、入園時限定ではないものの「子どもの保育内容に関する説明は、わかりやすとおもいますか」との問いに対して、8割を超える保護者から「わかりやすかった」との回答を得ており、保護者の側からも園の対応は評価されていると考えられます。


  サブカテゴリー3 個別状況の記録と計画策定
  評価項目1 定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している 実施状況
  標準項目1 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  標準項目2 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  標準項目3 アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  評価項目2 全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している 実施状況
  標準項目1 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  標準項目2 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、作成、見直しをしている
  標準項目3 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
  標準項目4 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
  標準項目5 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  評価項目3 子どもに関する記録が行われ、管理体制を確立している 実施状況
  標準項目1 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  標準項目2 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  評価項目4 子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している 実施状況
  標準項目1 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
  標準項目2 申し送り・引継ぎ等により、子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
講評
児童票等の決められた書式に記録され、定期的な見直し・追記を行っています

子どもや保護者等の家庭の状況については、それぞれ児童票や子どもの成長記録、家庭状況報告書等の各種様式に記録され、特別な変化があれば随時に、通常は決められた期間ごとに内容の見直しや追加の記載が行われています。年に1回は裁定実施される個人面談の内容は、専用のアセスメントシートに記録され、子どもや保護者の様子やニーズ等について整理、以降の保育に活用される仕組みです。

指導計画等は、定期的な反省と見直しを園全体で実施しています

保育を実施するに当たっては、保育課程に基づいた指導計画(年・月・週の単位)が作成され、見通しをもって保育を行っています。この指導計画については、年度初め、毎期、毎月、年度末のそれぞれの時期に反省と見直しが行われており、各クラスが中心となって実施されています。ただし、反省や見直しは、カリキュラム会議や園長等の確認作業を通すことになっており、園全体での情報共有と内容チェックもしっかりと行われています。また、乳児クラスや特別に配慮が必要な子どもの場合は、個別指導案も作成され、毎週、評価と反省を行っています。

日々の情報の伝達・共有は昼礼と伝達表が中心です

日々の様々な情報の伝達と情報共有については、昼礼で子どもたちの移送状況やその日の様子等を伝達しているほか、昼礼の内容はクラスノートに記載し、各クラスの保育士に伝達されています。また、共有すべき情報は伝達表にも記録されており、特に重要事項の記載がある場合は、当該クラスに付箋やメモで伝達表の確認を促すとともに必要に応じて電話でもそのクラス担当者に伝えるなど、大事な情報の伝達ミスがないようにしています。一般園と夜間園との間での移送が日々生じているため、伝達ミスについては細心の注意が払われています。


  サブカテゴリー4 サービスの実施
  評価項目1 子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている 実施状況
  標準項目1 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
  標準項目2 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
  標準項目3 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
  標準項目4 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  標準項目5 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
  標準項目6 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】 小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
講評
特別な配慮が必要な子どもの支援を専門家の力も借りながら実践しています

特別な配慮が必要な子どもに対しては、状況に応じ、職員を増員したり、個別の指導計画を作成して、他の子どもとも交流を持ちながら、その子の育ちが促されるようにしています。また、特別な配慮が必要な子どもと接する職員の指導についても、専門家が定期的に来園し、職員を指導する「巡回指導」という制度があり、月毎にアドバイスを受けられるようにしています。個別の指導計画は、毎週反省を行い、次週の保育へとつなげていると共に、カリキュラム会議でも個別の指導計画を発表し、園全体での情報の共有も図られています。

就学に向けて小学校との連携は、今後が期待されます

これまで近隣の小学校とは、給食交流やイベントへの参加、校庭遊びなどを実施するなど、年長児が小学校とはどういうところなのか、小学生との交流や小学校施設を実際に利用することを通じて学べるよう、連携を図っていました。また、職員を小学校の説明会に参加させたり、近隣の学童保育所ととの職員交流を行うなど、就学後に係る情報収集も行っており、ここで得た情報は、保育に活かしたり、保護者への情報提供に利用されていました。ただ、今年度は新型コロナの影響により、思うように進まなかった状況を踏まえ、今後が期待されます。

  評価項目2 子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている 実施状況
  標準項目1 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  標準項目2 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
  標準項目3 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  標準項目4 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
講評
子どもの状態を家庭と園で共有しています

登園時び各クラスでの受け入れの際や降園時の引き渡しの際などに保護者に声掛けを行っているほか、乳児クラス全員と幼児クラスの希望者が持っている連絡ノート等を使って家庭と園での体調や活動の様子を共有しています。また、乳児クラスや特別な支援の必要な子どもには個人別の指導計画を作成し、それを通じた説明などの中で、園での子どもたち一人ひとりの様子を保護者に伝えられるようにしています。クラスの目標や取り組み内容については、保護者会でも伝えられ、家庭と園とが同じ目標・同じ目線で子どもの育ちを促せるようにしています。

休息の方法などは、個々の子どもの状況に応じた対応をしています

朝の受け入れ時に把握したことや個々の子どもの状況をしっかり把握することを通じて、子どもたちのその日の体調に合わせて柔軟に休息を取れるように配慮しています。例えば、あまり疲れがとれていない様子であれば、午前中でも休息の時間を取ったり、年長児であれば、午睡を無くす等の対応が実施されています。

お迎え時にきちんと様子を伝えられるようにしています

日々の様々な情報の伝達と情報共有については、一般園と夜間園との間での移送が日々生じているため、伝達ミスについては細心の注意が払われています。昼礼や伝達表などを通じて、情報の伝達が行われ、現状では大きな問題は生じていません。職員自己評価でも利用者調査でも情報伝達に関する課題や苦情は寄せられておらず、園も保護者も現在の体制で不満がない様子がうかがえました。

  評価項目3 日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している 実施状況
  標準項目1 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  標準項目2 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
  標準項目3 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉による伝え合いを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
  標準項目4 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
  標準項目5 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  標準項目6 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
講評
子ども主体で心身の発達を促すよう活動となるよう留意しています

園では、0~2歳児の乳児クラスでは、少人数での活動を主体としたグループ保育を行い、緩やかな担当制ともいえる環境の中で保育が展開されています。また、3歳児以上の幼児クラスでは、特に遊び込める環境の設定を意識して保育がすすめられており、夕方の時間を中心として、玩具の選択や室内レイアウトを活動に合わせて変更し、子どもたち自らが選択した活動に集中して取り組めるよう配慮しています。

園内外で季節を感じられるように工夫しています

園庭や園施設の屋上庭園には、様々な植物が植えられており、野菜の栽培活動と合わせ、季節ごとに異なる雰囲気を見せるようになっています。園周辺では、川の土手や様々な公園など季節の変化を感じられる環境がそろっており、外遊びや散歩を通じてそれが体感できるようにしています。また、園外での活動だけでなく、季節ごとの伝統行事や各種野菜の収穫、花の栽培など園内での活動や行事を通じても、季節や自然を身近なものと感じられるように工夫しています。

保育内容については保護者から高く評価されています

利用者調査では、問1で100%の保護者が子どもの心身の発達に役立っていると回答を得ていると共に、問2でも100%の保護者から子どもが興味や関心を持った内容の活動となっているとの回答を頂いています。また自由回答でも、子どもの成長を促す活動などが挙げられており、園の保育が受け入れられている調査結果となっていました。ただし、戸外での活動については、新型コロナの影響により76.5%の保護者から満足しているとの回答に留まっており、今後のコロナ渦での取り組みが期待されます。

  評価項目4 日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している 実施状況
  標準項目1 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
  標準項目2 みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  標準項目3 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
講評
新型コロナ流行下でも子どもたちの成長を実感できるようにすることができました

園の行事は、例年ですと、誕生会などの小さな行事から、こうほうえん祭りや運動会、生活発表会、秋の遠足、親子遠足、お泊まり保育などの保護者や地域の方が見学する大規模なものまで、様々な形の行事が行われていました。これらの行事については、子どもたちのみ対象のものは開催し、保護者や地域の方等を含むものについては、開催内容や方法、実施時期や時間を考慮した上で可能な限り開催という形をとりました。新型コロナの流行中でも最大限に配慮し、頑張って開催しようとする姿勢は保護者からも評価されています。

動画配信システムを導入しました

新型コロナウイルスの流行を受け、動画の配信システムを法人として秋に導入すると共に感染者数が少ない時期には感染症対策を実施の上で行事も開催、子どもが楽しめる環境、保護者が安心できる環境を整えることができました。流行者の数が再び増加に転じれば、動画配信システムを活用、普段の保育の様子なども含め動画を配信することにより子どもの成長した姿を実感できるようにも取り組んでいます。

行事は子どもたちが達成感を味わえるようにしています

行事を開催するにあたっては、子どもたちが行事前から行事に対して興味や関心をもって取り組み、達成感を味わうことができるように配慮しています。事前準備や練習をしていく中で、雰囲気が盛り上がるようにするなど工夫して活動を展開しています。異年齢での取り組みも多く、年長児は年少児のお手本となり、また、年少児は年長児のまねをすることによって、お互いの成長を促すことにもつなげています。また、5歳児では、園の友達や保育士と特別な環境の中で過ごすお泊まり保育もあり、子どもからも保護者からも好評を博している行事となっています。

  評価項目5 保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている 実施状況
  標準項目1 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  標準項目2 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
講評
夜間園のスペースは「ほっ」とできる場所となっています

園での活動は、昼間の時間帯を中心として、一般園の子どもたちと一緒に活動を行う時間帯が多いのが特徴ですが、一方で夕方以降の時間帯は本園の保育室に移動し、過ごす形となります。一般園の保育スペースと比べると限られたスペースの中で、年齢の違う子どもたちが落ち着いて過ごせるよう、家庭的な雰囲気の環境設定となっています。また行事についても夜間園のみで行うものもあり、少人数の落ち着いた雰囲気で過ごすものもあります。安心して過ごせる「場」としてしっかりと機能している様子がうかがえました。

保護者にも家庭的な雰囲気や異年齢での活動が評価されています

夜間園のスペースでの活動は、異年齢での活動がベースとなっています。異なる年齢の子どもたちが家庭的な雰囲気の中で静かに過ごしている様子は、保護者にも温かく感じられ、園のよいところであると感じられています。具体的には、利用者調査の自由意見で園のよいところとして記入して頂いた意見にあり、異年齢での関わり合いの大切さやそうした活動を展開していることへの感謝などが具体的に挙げられていました。

  評価項目6 子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している 実施状況
  標準項目1 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  標準項目2 メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  標準項目3 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している                                                                                        
  標準項目4 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
講評
離乳食やアレルギー対応など個別の対応についても行っています

園の給食メニューは一般園と夜間園で共通のものですが、季節を感じられる食材や料理を意識したり、行事の際はその行事を感じられる献立にするなど、工夫しながらメニューの作成がなされています。離乳食は子どもの状況を保育士と調理で把握した上で一人ひとりに合ったものが提供されています。また、アレルギーについても園と保護者の共同の元チェックを行い、間違いが起こらないようにしています。特にアレルギー対応については配膳の際も個別トレーを用い名前とアレルギーの内容を書いたカードを置き、引き渡すなど、細心の注意が払われています。

食育の取り組みは楽しみながら知識や技術が身につくようにしています

食育の取り組みは、栄養士と保育士が連携し、進められています。栄養士が作成する年間計画を各クラスの月案に反映させ、ねらい等を明確にして取り組まれています。食物に興味を持つ、食材を見る・触るといった活動からスタートし、概ね2歳から始まる栽培の活動、野菜を洗う・皮むきを行う活動、幼児で行う調理活動等、年齢や成長の度合いに応じた活動が行われ、子どもたちも意欲的に取り組む姿が記録されていました。また、箸の使い方もゲーム感覚で始められるようにするなど、自然に食事に対する知識や技術が習得できるように取り組まれています。

新型コロナに負けない活動を展開しています

今年度は新型コロナの流行により芋掘り遠足等、食育に係る各種行事や活動が中止となったり、内容の変更を余儀なくされました。しかし、このような状況下でも、職員が工夫して取り組む事によって、子どもからも保護者からも評価され続ける事ができています。例えば、芋掘りであれば、屋上の花壇をサツマイモ等の栽培場所に変更し、食育の活動を展開する事によって、従来の芋掘り遠足とは違ったより近く安全な場所で今までとは異なった体験をするというようなこともできました。

  評価項目7 子どもが心身の健康を維持できるよう援助している 実施状況
  標準項目1 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
  標準項目2 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
  標準項目3 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
講評
安全と健康が最も大切と考えています

園では、安全と健康を維持することが最も大切であると捉えています。慢性疾患等を持っている子どもの場合は、医師の指示書による予薬対応を実施しており、対象の子どもを一覧表にした上で職員間に周知し、何かあれば看護士と保育士が連携して対応できるようにしています。また、感染症の疑いがある子どもが出た場合には、医務室で預かるとともに、感染症が発生した場合には消毒等を徹底して行い、園内に感染症が広がらないようにしています。嘔吐処理法の研修は毎年園内で実施し、職員も個々にスキルアップを図っています。

子どもたちが自ら身を守れるように取り組んでいます

病気やけがなどから子どもたちが自ら身を守れるよう、その時々に応じた説明や指導を実施しています。これは、看護師が主な担当となり、看護師が作成する保健教育年間計画を作成し、各クラスの指導計画に反映させて実施されています。健康面では、特に感染症の時期にはうがいや手洗いの徹底を図ると共に、歯磨きなどの指導も実施されています。

感染症等の情報はきめ細かく保護者へ伝えています

感染症等の情報は、予防方法や園での罹患状況、感染症サーベイランスを通じた周辺地域の情報、子どもがかかった時の対応など、きめ細かく保護者へ伝えています。予防の情報については、入園のしおりや毎月発行される園だよりの保健室よりを中心として周知を行い、園で感染症の子どもが出た場合は、目立つように掲示を行います。また、新型コロナ関連の情報提供等もメーリングリスト等をはじめとして、様々な方法で最新の状況等を知らせています。

  評価項目8 保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
  標準項目2 保護者同士が交流できる機会を設けている
  標準項目3 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  標準項目4 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
  標準項目5 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
講評
保育時間の変更などには柔軟に対応されています

本園は、夜間園と併設されていることもあり、保育時間の延長等についてはできるだけ柔軟に対応するようにしています。こうした取り組みは保護者からも強く支持されている様子が、前回の評価時と同様に利用者調査に現れており、保育時間の延長等に柔軟に対応してくれるとの回答が9割以上を占める結果となっています。また、保育時間の変更が柔軟な点や夜間園を利用することができる点を園のよいところとして挙げる保護者もみられました。

動画配信システムを導入するなど情報提供の多様化に取り組んでいます

新型コロナウイルスの流行により、園への保護者以外の立ち入りが制限されたり、各種行事や地域との交流が縮小や中止となるなど、園内外で子どもの成長を保護者が実感できる機会は制限を受けざるを得ませんでした。そうした中、法人では、動画配信システムを新しく導入するとともに園でも今までは災害時等非常に限定的にしか利用していなかったメールシステムを見直し、感染症情報等を積極的に発信するなど、情報を保護者に提供する手段の見直しや新規導入や見直しを図りました。

保護者参加行事に対する出席率の向上が引き続き課題です

園では保護者と園が、また、保護者同士が交流する機会を多く設け、子育ての楽しさや大変さを皆で共有したいとの思いを持って年3回の保護者会を実施していました。開催方法も親子クッキング等、他行事とセットにするなど工夫して取り組んでいましたが、今年度は新型コロナの流行の影響もあり、行事が開催中止となるなど、園との関係性がより希薄になる状況となりました。そこで、相談や面談という形で保護者と話をする場を設け、個別ではなく少人数での集まりとすることで、保護者同士の交流も図れるように取り組んでおり、今後の成果が期待されます。

  評価項目9 地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている 実施状況
  標準項目1 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
  標準項目2 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
講評
今年度は低調であった地域交流について復活させることが望まれます

今年度は、新型コロナの流行もあり、地域との交流については、低調であったと言わざるを得ません。前回評価では、評価の高かった分野ではあるため、新型コロナの流行が収束すれば、すぐに再開し、当園の特徴でもある高齢者施設との交流を行うことが予定されていますが、現状では先が見えない状況です。園だけでなく交流先の方でも感染症予防の対策が必要であるため難しい面もありますが、こうした状況下でも交流を図ることができる手法についても検討の余地があるのではないでしょうか。


  サブカテゴリー5 プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
  評価項目1 子どものプライバシー保護を徹底している 実施状況
  標準項目1 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目2 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
  評価項目2 サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している 実施状況
  標準項目1 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  標準項目2 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
  標準項目3 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
講評
子どもに関する情報のやり取りの際は必ず同意を取るルールが定着しています

園から外部へ個人情報を提供する機会は多くはないですが、必要がある場合には、必ず保護者の同意を得てからやり取りするルールが定着しています。また、羞恥心に対する配慮についても指導計画・週案の中に配慮するべき注意点を記載し、組織として配慮する点を明確にしています。

虐待等に対する理解を深め、いざというときにきちんと支援できる体制を整えています

園では、児童虐待等に関する研修を毎年実施しています。この中では、園職員が虐待の加害者になりうるケースや事例(例えば、大きな声を出す、ひっぱる、無理に食事を口に入れる等)についても触れており、保育者が虐待を行ってしまう危険性を定期的に問題提起することにより、こういったことが園内で起こらないようにしています。また、北区が構築している児童相談所等を含む専門家のネットワークとも連携を取っており、いざというときに適切な対応がとれるように備えられています。

子どもや保護者の尊重は保護者に評価されています

子どもや保護者の尊重は、園でも大切に考えている考えの一つですが、今回の利用者調査の中では保護者の側でしっかりと評価している姿がうかがえました。子どもが大切にされているかを問う設問では、9割を超える保護者から大切にされているとの回答を得るとともに、保護者が大切にしている考えを聞いてくれるかという問いも9割を超える保護者から、聞いてくれるとの回答を得ています。自由記述の園のよいところの回答中にも同様の傾向が見られ、職員の子どもを尊重した対応や保護者への配慮などが挙げられていました。


  サブカテゴリー6 事業所業務の標準化
  評価項目1 手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  標準項目2 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  標準項目3 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  評価項目2 サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  標準項目2 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
講評
法人でISOを取得しており、各種手順が明確になっています

園運営で基本となる事項については、法人としてISO9001を取得していることから、法人の作成したマニュアルや手順書が整備されています。内容については、定期的に見直しが図られると共に、実施状況に関する内部監査も定期的に実施され、結果は報告書としてまとめられます。また、この法人マニュアルトは別に、面談の留意点や各種書類の記載方法、記載内容のチェックの留意点をまとめたマニュアルを作成するなど、必要に応じて、法人マニュアルではカバーされていないもののマニュアルも作成されており、これらについても活用されています。