東京都福祉サービス第三者評価  評価結果





評価結果基本情報

評価年度 令和2年度
サービス名称 認可保育所
法人名称 社会福祉法人千利世会
事業所名称 興野保育園
評価機関名称 株式会社ふくし・ファーム

コメント

事前説明には、評価の理解を深めて頂く為、評価の全体像や具体例を用いた判りやすい資料を作成し、丁寧に説明を行いました。事業評価においては、自己評価の事実確認に徹し、第三者性の担保に配慮しました。また、利用者調査および事業評価の集計結果は、独自開発による集計シートを用い、グラフ・表によりわかりやすく報告しました。


(内容)
 Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像
 Ⅱ 全体の評価講評
 Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み
 Ⅳ 利用者調査結果
 Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)
 Ⅵ サービス提供のプロセス項目


公益財団法人東京都福祉保健財団
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Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像

1 理念・方針  (関連 カテゴリー1 リーダーシップと意思決定)
  事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)

愛・希望・そして、平和を願って

 
2 期待する職員像  (関連 カテゴリー5 職員と組織の能力向上)
  (1)職員に求めている人材像や役割

同僚性の持てる職員集団

 
(2)職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

子ども主体の保育 選ばれる保育園を目指して主体的に活動してほしい。

 


Ⅱ 全体の評価講評

全体の評価講評

特に良いと思う点
1 園児たちは、恵まれた環境の中で自然に触れながら様々な表現を学んでいます

園内にある広い園庭には、固定遊具、三輪車などの乗り物、砂場を設置しており、追いかけっこをしたり冬には雪だるまを作って遊ぶことができます。また、かりん・グミの木・柿・桜の木などが植えてあり、四季折々の花や実を見ることができます。そのほか、園内には独立した図書室があり、1500冊の絵本と800冊の紙芝居が整備されています。読み聞かせを行い劇遊びや行事に繋げるほか、専門講師による0歳児からのわらべ歌や、ダンス、体操、花育、健康体育を行うなど、園児が様々な表現に触れられる機会を設けています。
2 区内の社会福祉法人や近隣施設と協力しながら地域連携の取り組みを進めています

社会福祉法人連絡会に参加し、モデル事業の「おれんちハウス梅田」に参加し、「あだちサンタウォーク」「クリスマス子ども食堂」にも参加することができました。それらの活動は各方面から注目され、東社協の連絡会での実践報告や情報交換の場に活用されています。また、父母の会が行う「縁まつり」に、複数の法人から出店があり、保育園のクリスマスプレゼントに障害者施設にクリスマスクッキーを注文するなど連携を図りました。そのほか、近隣の社会福祉法人から第三者委員を依頼されるなど、近隣法人との連携の強化が期待できます。
3 保護者との良好な関係の中で更なる情報共有に取り組んでいます

当園には保護者が作る「父母の会」があり、運動会の保護者競技の準備や、園祭りの準備(屋台、ゲームコーナー)、イベント企画(シャボン玉ショー・手品ショー)と積極的に活動しています。園は「父母の会」と連携を取りながらより良い園運営に取り組んでいます。加えて、保護者との情報共有ツールとして、園は「おきの情報局(仮)」というコーナーを玄関に設置しています。手作りおもちゃ紹介やお散歩情報など、2週間に一度題材を変えて掲示しており、メモ帳や付箋を置いて保護者からの意見ももらえるよう工夫しています。

さらなる改善が望まれる点
1 保育所保育方針に基づいて古い体質の改善に取り組んでおり、今後の成果が期待されます

昭和23年創立の本園は、興野保育園流の保育を築いてきました。伝統ある保育を受け継いできたが故に、平成30年の保育所保育指針の改訂に際して、保育内容の保育内容の振り返りが充分ではなかったと自己評価しています。保育の質の向上を図るためには、職員間の「同僚性(保育者同市が互いに支え合い、高め合っていく協働的な関係)」が重要であると捉えています。園長のリーダーシップのもと同僚性を高め、新園舎にふさわしい新しい保育を築き始めていることから、今後の成果が期待されます。
2 現状の会議に加え小規模の会議を開催することで、職員間の意識統一を目指しています

職員間の情報共有の手段として、毎月の職員全体会議のほか、アレルギー対応会議(栄養士・看護師・園長・主任・アレルギー児がいるクラス担任)、リーダー会議(園長・主任・副主任・事務長)や朝礼で行っています。会議の内容は議事録を作成するとともに、必要事項を抜粋し朝礼ノートで共有しています。ただし、園は現状で話し合いの機会が不足していると考えています。今後、幼児会議や乳児会議、若手会議などの小規模会議の開催を検討しています。より頻回な情報共有の場を設定することで、職員間意識統一を目指しています。
3 より子ども主体の保育の実践に向け、更なる保育の質向上が期待されます

園では、サービスの質の向上に向けた人材育成の取り組みとして、キャリアアップ研修年間計画を立てて、「乳児保育、幼児保育、障碍児保育、食育・アレルギー、保健衛生・安全対策、保護者支援・子育て支援、保育実践、マネジメント」などのテーマに沿った研修を実施しています。研修については、研修報告書や職員会議などで共有しています。一方で、園は職員の子どもを見る姿勢や視点を養い、より子ども主体の保育が実践したいと考えています。園内研修の充実など、更なる保育の質向上に向けた取り組みが期待されます。

Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み

1 ★ 選ばれる保育園を目指して、組織力の向上に取り組んでいます

区内保育園は待機児童の解消から空き定員が目立ちます。保育園淘汰の時代がやってくる、と経営層は危機感をもち、職員にも伝えています。選ばれる保育園を築くには、コンプライアンスの高い運営組織、質の高い保育(自然体験・食育活動・保護者支援)、高い同僚性を持つ職員集団が重要です。当園は、いち早く園をあげて将来に備える取り組みをしています。大学などの専門家に助言を求めたり、コンサルテーションを受けることも視野に入れています。
関連評価項目(組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる)
2 ★ 恵まれた施設に加え、新しい遊具、家具、絵本などをそろえ環境を改善しています

社会福祉充実計画に、保育環境の整備を計上してあります。園舎の移転が決まり、躯体自体の改修に関わるものは除外してきましたが、各クラスに子どもに関わる遊具・家具・絵本、紙芝居・おもちゃ等の買い替え等を行い、環境改善を行ってきました。虫取りができる広い園庭、果実のなる木々、広い保育室と相まって子どもに関わる環境はかなり改善されました。災害対策として避難用2人抱きキャリーも購入しました。
関連評価項目(日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している)
3 ★ アレルギーマニュアルに沿って、誤食を防ぐ細かい工夫を凝らしています

アレルギー児への対応は「アレルギー対応マニュアル」に沿って対応しており、提供する職員のエプロンの色(通常は白、アレルギー食はピンク)や、トレイの有無(トレイは除去食のみ使用)、朝礼での内容共有など誤食を防ぐための細かい工夫をしながら提供しています。なお、アレルギーのある園児は個別にチェック表を作成し、アレルゲンや当日の食事内容を確認しています。
関連評価項目(子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している)

Ⅳ 利用者調査結果

調査概要
調査対象:調査対象は、在園児の保護者全員を対象とし、複数のお子さんが通っている場合は最年少児について、1世帯1回答のご回答をいただきました。
[調査対象世帯数:75世帯(在園児96名)]

調査方法:アンケート方式  
園より保護者全員に調査票を配布して頂きました。回収については、評価機関への郵送、または園内に設置した回収箱への投函により提出して頂くようにしました。

利用者総数 96人
利用者家族総数(世帯) 75世帯
アンケートや聞き取りを行った人数 75人
有効回答者数 54人
回答者割合(%) 72.0%

総括
「現在利用している保育園を総合的にみて、どのように感じていらっしゃいますか」との質問に対して、「大変満足」40.7%、「満足」51.9%、「大変満足」と「満足」を合わせて92.6%の回答率となっています。「どちらともいえない」が3.7%、「不満」が0.0%「大変不満」が0.0%、無回答が3.7%でした。園のサービスに対する保護者の満足度が高いことが確認されました。個別設問では、問2「園活動への興味や関心を示し、学びや遊びを楽しんでいるか」について「はい」の回答率が94.0%で最も高く、問6「安全対策が十分取られていると思うか」では「はい」の回答率が46.0%と最も低くなっています。

利用者調査結果

1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい 49人  どちらともいえない 4人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の90.7%を占め、「どちらともいえない」が7.4%、「いいえ」が0.0%、「無回答・非該当」が1.9%という結果でした。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい 51人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の94.4%を占め、「どちらともいえない」が5.6%、「いいえ」が0.0%、「無回答・非該当」が0.0%という結果でした。自由記述では、園活動について満足を示す声が複数寄せられました。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい 49人  どちらともいえない 4人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の90.7%を占め、「どちらともいえない」が7.4%、「いいえ」が1.9%、「無回答・非該当」が0.0%という結果でした。自由記述では、多様な意見が寄せられました。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい 40人  どちらともいえない 11人  いいえ 2人  無回答・非該当 1人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の74.1%を占め、「どちらともいえない」が20.4%、「いいえ」が3.7%、「無回答・非該当」が1.9%という結果でした。自由記述では、多様な意見が寄せられました。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい 38人  どちらともいえない 4人  いいえ 1人  無回答・非該当 11人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の70.4%を占め、「どちらともいえない」が7.4%、「いいえ」が1.9%、「無回答・非該当」が20.4%という結果でした。自由記述では、保育時間の変更について満足を示す声が複数寄せられました。
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい 25人  どちらともいえない 22人  いいえ 4人  無回答・非該当 3人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の46.3%を占め、「どちらともいえない」が40.7%、「いいえ」が7.4%、「無回答・非該当」が5.6%という結果でした。自由記述では、多様な意見が寄せられました。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい 27人  どちらともいえない 22人  いいえ 4人  無回答・非該当 1人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の50.0%を占め、「どちらともいえない」が40.7%、「いいえ」が7.4%、「無回答・非該当」が1.9%という結果でした。自由記述では、改善を求める声が複数寄せられました。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい 45人  どちらともいえない 8人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の83.3%を占め、「どちらともいえない」が14.8%、「いいえ」が1.9%、「無回答・非該当」が0.0%という結果でした。自由記述では、多様な意見が寄せられました。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい 45人  どちらともいえない 5人  いいえ 1人  無回答・非該当 3人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の83.3%を占め、「どちらともいえない」が9.3%、「いいえ」が1.9%、「無回答・非該当」が5.6%という結果でした。
10.職員の接遇・態度は適切か
はい 45人  どちらともいえない 6人  いいえ 2人  無回答・非該当 1人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の83.3%を占め、「どちらともいえない」が11.1%、「いいえ」が3.7%、「無回答・非該当」が1.9%という結果でした。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい 47人  どちらともいえない 6人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の87.0%を占め、「どちらともいえない」が11.1%、「いいえ」が0.0%、「無回答・非該当」が1.9%という結果でした。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい 35人  どちらともいえない 12人  いいえ 3人  無回答・非該当 4人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の64.8%を占め、「どちらともいえない」が22.2%、「いいえ」が5.6%、「無回答・非該当」が7.5%という結果でした。自由記述では、多様な意見が寄せられました。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい 49人  どちらともいえない 5人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の90.7%を占め、「どちらともいえない」が9.3%、「いいえ」が0.0%、「無回答・非該当」が0.0%という結果でした。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい 44人  どちらともいえない 4人  いいえ 2人  無回答・非該当 4人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の81.5%を占め、「どちらともいえない」が7.4%、「いいえ」が3.7%、「無回答・非該当」が7.4%という結果でした。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい 41人  どちらともいえない 10人  いいえ 1人  無回答・非該当 2人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の75.9%を占め、「どちらともいえない」が18.5%、「いいえ」が1.9%、「無回答・非該当」が3.7%という結果でした。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい 38人  どちらともいえない 9人  いいえ 0人  無回答・非該当 7人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の70.4%を占め、「どちらともいえない」が16.7%、「いいえ」が0.0%、「無回答・非該当」が13.0%という結果でした。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい 29人  どちらともいえない 9人  いいえ 10人  無回答・非該当 6人 
この項目では、「はい」と答えた方が全体の53.7%を占め、「どちらともいえない」が16.7%、「いいえ」が18.5%、「無回答・非該当」が11.1%という結果でした。

Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)

※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー1  リーダーシップと意思決定
  サブカテゴリー1  事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目2 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  評価項目2 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている 実施状況
  標準項目1 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  標準項目2 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
  評価項目3 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している 実施状況
  標準項目1 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  標準項目3 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
講評
法人の理念は研修や保護者会などにより、職員および保護者へ周知しています

法人の理念「愛、希望、そして平和」、そして「丈夫な子どもを育てること。友だちと仲よく遊べる子どもにすること、友だちと仲よく遊べる子どもにすること、自分のことは自分でやれる子どもにすること、物事をよく考える子どもにすること、喜んで働く子どもにすること」という保育目標は事業計画に記載し、毎年度当初に園内研修で職員に周知しています。また、保護者には入園説明会、保護者会で周知しています。

経営層は責任をもって今後の園運営の方向性など説明し、職員をリードしています

経営層の役割は職務分掌表に記載されており、この役割と責任は園内研修・職員会議で周知しています。経営層のトップが職員に理念などを伝える方法は職員会議です。また、職員に対して運営方針の理解度を確認する場は、職員会議・園長面談です。月1回開催の職員会議には理事長も出席します。職員会議では、今後の本園の方向性について、保育事業の置かれた状況と課題を説明し、危機感を共有しつつ保育の在り方を改善していくことが求められていることを繰り返し周知しています。

園舎の新築移転計画など重要な案件の意思決定は理事会で行われます

決裁の仕組みは、定款、定款細則に明示してあります。現状では、価格が50万円以上の案件は理事会の承認を得ることになっています。決裁文書は事務室内の鍵のかかる保管庫に保管されており、保存期限は永久保存としています。重要な案件が法人で決定された場合は、園長から職員に職員会議の場で説明します。理事会で承認した社会福祉充実計画に計上されている園舎の移転については、状況の進展に応じて職員にも報告しています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー2  事業所を取り巻く環境の把握・活用及び計画の策定と実行
  サブカテゴリー1  事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  評価項目1 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している 実施状況
  標準項目1 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目2 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  標準項目3 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目4 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  標準項目5 事業所の経営状況を把握・検討している
  標準項目6 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
  サブカテゴリー2  実践的な計画策定に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している 実施状況
  標準項目1 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  標準項目2 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  標準項目3 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
  評価項目2 着実な計画の実行に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  標準項目2 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
講評
園をとりまく環境について、様々な方法でニーズなどを把握しています

園に関する意向、ニーズの把握に努めています。保護者の意向は行事後のアンケートで情報収集し、まとめた情報を職員会議で報告して共有しています。保護者の意向を把握した結果、父母の会との協力が進み、動画配信ができました。また、職員のニーズは自己評価表・園長面談で把握しています。その結果は職員会議で報告しています。地域の福祉ニーズは、足立区民間保育園連合会(園長会)で情報を収集し、得た情報は職員会議で報告しています。そのほか、足立区社会福祉法人連絡会に属し業界の動向を把握しています。

実践的な単年度計画をもとに保育園を運営しています

長期及び中期事業計画は現在文書化を準備中です。社会福祉充実計画の検討をはじめ、中・長期的な見通しなどは理事会議事録に記載されています。毎年度ごとの計画は、食育計画、保健計画などを統合して2月に作成します。それらは事務所内ロッカーに保管し、内容は職員会議で職員に周知します。予算書は会計事務所と連携し園長が作成します。1件50万円までは園長が執行できます。

計画は着実に実行し、進捗を確認しています

年間行事計画・保健計画・給食に関する計画、安全点検など進捗を確認しつつ実行しています。園舎移転を計上した社会福祉充実計画の進捗状況、人事給与の執行状況などは、理事会報告事項として職員にも報告しています。万が一計画を見直す場合は、理事会で審議します。園の単年度事業計画は、見直す場合園長が責任をもって行います。計画内容を見直した事例としては、保育定員の弾力化があります。職員会議に諮り、理事会に提起し決定しています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー3  経営における社会的責任
  サブカテゴリー1  社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる
  評価項目1 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  標準項目2 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
  サブカテゴリー2  利用者の権利擁護のために、組織的な取り組みを行っている
  評価項目1 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている 実施状況
  標準項目1 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  標準項目2 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
  評価項目2 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている 実施状況
  標準項目1 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  標準項目2 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
  サブカテゴリー3  地域の福祉に役立つ取り組みを行っている
  評価項目1 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  標準項目2 ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
  評価項目2 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  標準項目2 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  標準項目3 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
講評
社会人職員として守るべき、法令、規範の遵守について職員に周知しています

職員として守るべき法や規則は就業規則に明示してあります。事務室のキャビネットに保管してあり、職員は閲覧できます。併せて、職員会議などで周知しています。理解度は、自己評価表により確認しています。ともすれば自分は遵守していると思い込みがちですが、園長、主任が気付くたびに個別に指導しています。そのほか、毎年9月~10月に実施する園長面談でも確認しています。

苦情解決制度を整備してあり、利用方法を保護者に伝えています

マニュアル「苦情解決のしくみ」に則って苦情解決制度を運用しています。苦情解決受付担当者は主任保育士、苦情解決担当者は園長となっています。制度の利用方法、担当者は園のしおりに記載するとともに入園説明会で保護者に周知しています。受け付けた苦情、要望は主任、園長で会議をもち、対策を検討し対応策を申したてた保護者に回答します。また、全体にかかわる内容であれば保護者会で説明するほか、園だよりで周知します。そのほか、職員には職員会議などで説明し共有します。

地域貢献策を講じるとともに園長、主任、保育士が地域のネットワークに参加しています

園の内容を地域に開示するため、予算決算報告、財務諸表をホームページで公表しています。ボランティアは主に保育補助で受け入れています。また、実習生や中学生の職場体験も受け入れています。いずれも受け入れ方法は、興野保育園業務マニュアルに記載しています。そのほか、地域貢献として園庭開放を毎土曜日48回実施しています。地域のネットワーク会議は幼保小連携ブロック協議会に所属し、園長・主任・保育士などが参加しています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー4  リスクマネジメント
  サブカテゴリー1  リスクマネジメントに計画的に取り組んでいる
  評価項目1 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  標準項目2 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  標準項目3 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  標準項目4 リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  標準項目5 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
  サブカテゴリー2  事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  評価項目1 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている 実施状況
  標準項目1 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  標準項目2 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  標準項目3 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  標準項目4 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
講評
感染症や水害などのリスクマネジメントに計画的に取り組んでいます

感染症をはじめとして、水害対策、不審者対策を優先順位の高いリスクととらえています。リスクは「危機管理マニュアル」に明示してあります。また、感染症には防止対策マニュアルを、水害には水防計画を策定してリスクに備えています。事業継続計画は現在策定中です。そのほか、園は経営面を取り巻く環境のリスクを強く認識しており、保育園間の競争時代に突入する前に、しっかり「選ばれる保育園」を確立する必要があると考えています。

リスクに対する必要な対策は、マニュアルを基に職員・保護者に周知しています

危機管理対策について、職員には職員会議で周知し、保護者には保護者会で周知しています。マニュアル等は事務室内で保管しており、地震または火災に対する避難訓練、消火訓練、通報訓練、引き取り訓練、防犯訓練等計画的に実施しています。固定遊具の安全点検も定期的に実施し、必要があればその時々において補修しています。また、職員に救急救命講習を受講させています。非常用備蓄食品は保存期限を確認しながら更新しています。

事故が発生したときの対応は、報告、対応、要因分析、記録など流れを定めています

事故、感染症、侵入、災害などが発生すると、現場の対応を速やかに実施するとともに事故報告書に記録します。その後、職員会議で発生要因を分析するとともに、再発防止策を検討しています。園児、保護者にかかわる内容の事例であれば、園だよりで事例の紹介と再発防止策を周知します。事故に到らない事例は、ヒヤリハットの報告を職員会議で提出するなど、事例を共有し再発防止に努めています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー5  職員と組織の能力向上
  サブカテゴリー1  事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成・定着に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている 実施状況
  標準項目1 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  標準項目2 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
  評価項目2 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している 実施状況
  標準項目1 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  標準項目2 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
  評価項目3 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  標準項目2 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  標準項目3 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  標準項目4 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
  評価項目4 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  標準項目2 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  標準項目3 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  標準項目4 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
  サブカテゴリー2  組織力の向上に取り組んでいる
  評価項目1 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  標準項目2 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  標準項目3 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
講評
法人・園の理念・方針を実現できる人材の採用、人材育成に取り組んでいます

法人の理念を実現できる人材を求め、ハローワーク、人材紹介会社、広告を活用し採用活動に取り組んでいます。採用の権限は本部にあり、園内の人事管理は園長が権限と責任を持っています。また、人材育成の仕組みとして10段階の階層別のキャリアパスシートを用意し、園内研修で内容を職員に周知しています。個人別の研修受講履歴は研修参加一覧表に記録されており、職員一人ひとりの育成成果はリーダー会議で確認します。そのほか、リーダークラスに該当する職員には、キャリアアップ研修を受講させています。

就業状況を把握し、職員が安心して働ける職場づくりを進めています

園長は職員の個別面談を行い、就業状況を確認しています。業務の負担に過不足があれば調整します。また、福利厚生の一環として、「ゆう」への加入、バースディ休暇を設けています。有給休暇の取得率は48%、リフレッシュ休暇や変形労働時間制により必要な休暇は概ね取れています。出産・育児休暇は2名取得中で、正規職員の平均勤続年数は9.8年です。そのほか、職員間の人間関係を把握するために第三者評価を活用しています。良好な人間関係を築く場としては職員会議を活用しています。

会議での研修報告、エピソード日誌など組織のチームワークの向上に取り組んでいます

受講した研修は職員会議で報告するとともに報告書を事務所内に保管し、職員間で共有します。また、会議では資料を事前配布するなど意見を出しやすくする工夫を行っており、職員一人ひとりの気付きや工夫の提案は様々な場で提案できます。エピソード日誌(クラス日誌)でも発信できます。提案を取り入れた事例として、職員・保護者から園内外の情報を集めて発信するおきの情報局があります。そのほか、クラス同士の連携を取りたいという提案から幼児会議が実現しています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー7  事業所の重要課題に対する組織的な活動
  サブカテゴリー1  事業所の重要課題に対して、目標設定・取り組み・結果の検証・次期の事業活動等への反映を行っている
  評価項目1 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) 本園は歴史が長く、伝統的な保育を行ってきました。保育所保育指針の改定や社会事業法の一部改正に対応してこなかったため、時代にそぐわない点も多々生じています。多面的な改革が必要であり、また、園舎移転を計上した社会福祉充実計画を実行していく必要があったので改革に着手しました。本園では、毎年1月4日と3月の土曜日に全員が集まる職員会議を開いています。その中で次年度の課題・取り組みや具体的な職員体制を決めています。毎年課題となっているものが、①行事の在り方の見直し、②職場環境の見直し、③法人連携の在り方です。職員会議の中で、短い園内研修として保育指針を読み直し、みんなの前で感想を発表するということを各月2名ずつ、10か月間続けました。これは新しい保育指針を学びなおすという意味でも、自分の考えをまとめ、みんなの前で話すという意味でもよい経験になりました。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
新たな形を探るうえで、職員の考え方に変化が現れてきていると受け取れます。動画配信や保護者への情報提供の在り方など新たな提案が職員からあがるようになってきました。今後は若手職員からの活発な発言をさらに促すなど、発言しやすい雰囲気作り(土壌作り)に取り組んでいきます。また、様々な行事が根本から見直される昨今ですが、これを機により子ども主体の保育を築いていけるよう職員全員で保育を見直し、保育の改革に努めていきます 
  評価項目2 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) 保育の見直しと共に課題として挙げているのが職場内の人間関係や組織の在り方について見直しを図っています。これまでに給与体系や就業規則の見直し、および変形時間労働制の導入と、それに伴ったタイムカードの導入などを行ってきました。本園は歴史が長く、考え方や慣習を継承することに重きをおいてきました、現在はは制度的な改革を行い、働きやすい環境づくりを目指すと同時に、できるだけ職員の話を聞く機会を増やしています。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 設立後間もないため、前年度の実績がなく、評価対象外である
【講評】
保育や職場内の人間関係、組織の在り方について見直しを図るべく、職員の相談や悩みを聞くように努めてきました。結果、多くの職員が「子ども主体の保育」について考えるようになり、職員体制や組織的な課題においても方向性にまとまりが出てきたと思われます。また、職員間の連携を大切にしながら保育の見直しを図っていきたいという思いもうかがえます。引き続き保育士の主体的な活動を引き出し、次代に生き残れる保育園の再構築に向けて継続的に取り組まれることで、成果があがっていくことに期待します。
 

Ⅵ サービス提供のプロセス項目(カテゴリー6)

カテゴリー6 サービス提供のプロセス
  サブカテゴリー1 サービス情報の提供
  評価項目1 利用希望者等に対してサービスの情報を提供している 実施状況
  標準項目1 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  標準項目2 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  標準項目3 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  標準項目4 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
講評
法人や区のホームページのほか、足立区の発行する情報誌から園の情報を入手できます

法人のホームページでは、園の歩み・歴史、施設紹介、基本情報のほか、理事長や園長の挨拶が掲載されています。理事長の挨拶では、1948年(昭和23年)に設立された経緯や、建学以来の保育目標である「丈夫な子どもを育てること」「友達と仲良く遊べる子どもにすること」「自分のことは自分でやれる子どもにすること」「物事をよく考える子どもにすること」「喜んで働く子どもにすること」が説明されています。また、区のホームページや、区の発行する「保育施設紹介」からも園の情報を入手することができます。

アピールポイントなどを記載した独自のパンフレットを作成しています

利用者希望者に分かりやすく情報を伝えるため、園独自のパンフレットを作成しています。より見やすくするため、昨年度からカラー刷りしているパンフレットには、保育理念や保育方針、保育目標のほか、園のアピールポイント3点が写真付きで記載されています。また、「見学の方に向けて」という題名で、特色ある活動を説明しています。そのほか、園の取り組みは近隣小学校や近隣町会長にも定期的に報告しています。

見学は随時受け付けており、園のしおりや行事写真を使用し説明しています

利用希望者の見学は随時受け付けており、希望者の都合に合わせて日程を調整しています。見学対応は、園長や主任が対応し、実際の保育の様子や園のしおりをもとに園の概要などを説明しています。説明の際は、園のパンフレットに記載されているアピールポイントの3点や広い園庭、独立した図書室(1500冊+紙芝居800冊)などの環境面について特に丁寧に説明しています。併せて、行事や給食メニューなどの写真のファイルを用意し、見学者に園の様子を分かりやすく伝えています。


  サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応
  評価項目1 サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている 実施状況
  標準項目1 サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  標準項目2 サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目3 サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
  評価項目2 サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  標準項目2 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
  標準項目3 サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
講評
説明会を開催し、園長及び専門職が重要事項説明書に沿って説明しています

入園が決まった保護者には書類を送付し、児童票や家庭状況表などへの記入を依頼しています。3月には説明会を開催し、園長が入園のしおりに沿って「基本方針、保育目標、開所時間、年間行事予定、安全管理、」などの基本事項について説明しています。また、専門的な部分は、栄養士や看護師から直接説明するとともに、絵や図の他に実物も用意するなどイメージしやすい工夫を行っています。なお、説明後は重要事項や個人情報の取り扱いについて同意書を取り交わしています。

入園当初には慣れ保育を実施し、保護者と園児の不安を軽減するよう配慮しています

入園前の面接で聞いた家庭での情報や個別の事情・家族の要望は、生活状況表や保健記録に記入し、保育に活かしています。把握した園児の状況や保護者の要望に応じて、入園当初には1週間を目安として慣れ保育を実施しています。慣れ保育の期間は、保護者に園児が遊んでいるところや食事の様子を見てもらったり、事細かく報告することで安心してもらえるよう配慮しています。また、食事が困難な園児がいた場合は保護者に実際に食べさせてもらい、その様子を職員間で共有するなど家庭と連動した対応に努めています。

小学校の運動会見学や模擬事業の参加など就学に向けた支援を行っています

卒園前に転園や退園する園児には、園児の描いた絵をプレゼントとして渡すとともに、保護者にはいつでも相談に応じることを伝えて不安の軽減に努めています。また、在園児の小学校就学に向けた取り組みとして、小学校の運動会を見学させてもらったり、模擬授業を受けさせてもらっています。その際、1年生のランドセルを背負わせてもらっています。そのほか、園長が幼保小連絡会に参加し情報共有を行っています。


  サブカテゴリー3 個別状況の記録と計画策定
  評価項目1 定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している 実施状況
  標準項目1 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  標準項目2 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  標準項目3 アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  評価項目2 全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している 実施状況
  標準項目1 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  標準項目2 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、作成、見直しをしている
  標準項目3 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
  標準項目4 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
  標準項目5 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  評価項目3 子どもに関する記録が行われ、管理体制を確立している 実施状況
  標準項目1 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  標準項目2 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  評価項目4 子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している 実施状況
  標準項目1 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
  標準項目2 申し送り・引継ぎ等により、子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
講評
園児一人ひとりの生活状況や心身状況に関する情報は所定の様式に記録しています

一人ひとりの園児の情報は、入園時に提出してもらう家庭状況、入園までの生活状況、保健記録及び保護者から聞き取りで把握しています。さらに、保護者のニーズや要望は、日頃の保護者との会話や個人面談、懇談会等を通して、把握に努めています。これらの情報はアセスメントシートに記入し、職員間で共有しています。また、児童票については、2歳児は2か月に1回、3~5歳児は3~4か月に1回のペースで総合的に集約しながら記録しています。

全体的な計画と指導計画は、法人の保育理念を反映して作成されています

全体的な計画と年間指導計画は、法人の保育理念(愛と希望、そして、平和を願って)や方針、保育目標を反映して作成され、それをもとに月ごとの計画を作成しています。具体的な活動内容は週案で具体化しています。保育目標は「丈夫な子どもを育てること」「友達と仲良く遊べる子どもにすること」「自分の事はじぶんでやれる子どもにすること」「物事をよく考える子どもにすること」「喜んで働く子どもにすること」とし、食育や保健指導なども含めて計画しています。作成された計画は、4月の保護者会で説明し配布しています。

各種会議や朝礼により園児の情報を職員間で共有しています

職員間の情報共有の手段として、毎月の職員全体会議のほか、アレルギー対応会議(栄養士、看護師、園長、主任、アレルギー児がいるクラス担任)、リーダー会議(園長、主任、副主任、事務長)や朝礼で行っています。会議の内容は議事録を作成するとともに、必要事項を抜粋し、朝礼ノートに記載しています。そのほか、打合せファイルや引継ぎノートなども活用し情報共有を図っています。


  サブカテゴリー4 サービスの実施
  評価項目1 子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている 実施状況
  標準項目1 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
  標準項目2 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
  標準項目3 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
  標準項目4 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  標準項目5 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
  標準項目6 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】 小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
講評
保育目標に沿って園児が主体的に活動できる環境を整備しています

園児の発達や生活環境などは入園前の個別面談などで把握し、一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っています。本園では保育目標を「丈夫な子どもを育てること」「友達と仲良く遊べる子どもにすること」「自分のことは自分でやれる子どもにすること」「物事をよく考える子どもにすること」「喜んで働く子どもにすること」としています。園児の希望を踏まえ、自分で遊びを選んで遊べるように玩具を配置された園内では、その時の状況に合わせて、おままごと、製作・絵本・ブロックコーナーなどが設置されています。

異年齢と交流する機会を設け、園児同士の尊重する気持ちを育んでいます

園では、朝夕の合同保育や行事などで異年齢交流を図っています。また、幼児クラスを3つに分けて散歩や給食を行うなど、日常の保育にも異年齢での関わりを取り入れています。夕方の合同保育は1階の遊戯室で行っており、上の子が下の子の靴下を履かせてあげるなど面倒見たり、やってもらった下の子には上の子への憧れの気持ちが芽生えています。また、園児の国際的な感覚を養う取り組みとして、運動会の万国旗などで各国の話をしています。

園児同士のトラブルは、お互いが納得して解決できるよう支援しています

発達の過程で生じる子ども同士のトラブルについては、お互いの言い分を聞いて園児が納得して解決できるよう支援するとともに、他の子にも考える機会としています。また、4月の保護者会でもかみつきなどについて丁寧に伝え理解を促しています。配慮が必要な園児がいた場合は個別計画を作成し、子ども支援センターや児童相談所などの専門機関と連携しながら支援を行っています。そのほか、小学校就学に向けた取り組みとして、幼保小連携会議や交流研修などに職員が参加し、情報共有を図っています。

  評価項目2 子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている 実施状況
  標準項目1 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  標準項目2 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
  標準項目3 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  標準項目4 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
講評
登園時に連絡帳や会話で園児の心身の健康状態を確認しています

職員は登園時に視診・本人との対話・保護者とのコミュニケションなどによりその日の心身の健康状態を確認しています。保護者とは連絡帳(0~2歳児)を取り交わすとともに、口頭でも家庭と園での生活の様子や体調の変化を相互に確認しています。収集した情報は朝礼や打合せファイル(引継ぎノートと朝礼ノート)で担任以外の職員とも共有し、協力・連携できる体制としています。なお、引継ぎノートは漏れがないよう、実施後は赤ペンでチェックし確認することとしています。

生活習慣は全体的な計画に沿って個々の発達に合わせ指導しています

基本的生活習慣は、全体的な計画に沿って個々の発達に合わせながら身につくよう支援しています。食事については、ベジファースト(4、5歳児)や食べるときの姿勢、食具の持ち方などを食事の最中に指導しています。また、歯磨き指導については、6歳臼歯が生えてくる時期に保健所の指導をお願いしています。特にトイレトレーニングについては、家庭での様子を確認しながら個々のペースに合わせて指導するなど、無理強いせず家庭と連携した支援に努めています。

小学校就学に向け4歳児クラスの11月から午睡を減らし制作活動の時間にあてています

午睡(休息)は、乳児1時間30分~2時間、幼児1時間から1時間30分と基本的な時間は決まっていますが、園児の年齢や体調、朝の受入れ時に聞き取った前日からの睡眠状態などから入眠時間や長さを調整しています。なお、午睡時は寝具としてコットベットを使用しています。また、小学校就学に向けて、4歳児の11月位から午睡時間を減らしていき、5歳児になると完全に午睡時間をなくしています。午睡がなくなった5歳児は、制作活動などを行って過ごしています。

  評価項目3 日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している 実施状況
  標準項目1 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  標準項目2 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
  標準項目3 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉による伝え合いを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
  標準項目4 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
  標準項目5 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  標準項目6 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
講評
園児が主体的に集団活動ができるよう保育環境を整備しています

本園は、法人の保育目標のほか、足立区の目指す子ども象「一人一人の子どもを大切にし、楽しい集団生活を通して、生きる力の基礎を育てます」を目指し、保育環境を整備しています。園児が主体的に集団活動ができるよう、3,4,5歳児クラスでは、「できたよカード」を導入し、クラス全体で毎月目標(クラス目標、個人目標)を決めて取り組んでいます。また、運動会の協議内容や散歩も行き先についても園児の意見を参考にしながら実施しています。

2000冊以上の本を収納した専用の図書室を整備し、劇遊びや行事に繋げています

園児が様々な表現に触れられる取り組みとして、専門講師のよる0歳児からのわらべ歌のほか、ダンスや体操、花育、健康体育を行っています。また、当園には独立した図書室があり、1500冊の絵本と800冊の紙芝居が整備されています。図書室の本は、「生活指導・しつけ」「歴史・伝記」「幼児テキスト紙芝居全集」などのカテゴリーごとの一覧表を作成し、同室内に掲示しています。これらの本は一日5冊以上各クラスで読み聞かせを行い、劇遊びや行事に繋げています。

広い園庭では、四季折々の花や様々な生き物と触れ合うことができます

園内にある広い園庭には、固定遊具、三輪車などの乗り物、砂場を設置しており、追いかけっこをしたり冬には雪だるまを作って遊ぶことができます。また、かりん、グミの木、柿、桜の木などが植えてあり、四季折々の花や実を見ることができます。カタツムリや蝶々、テントウムシなどの昆虫も多く、捕まえたカナヘビやバッタは園内で飼育しています。そのほか、週1度程度近隣の公園や神社にも出かけています。戸外活動の際は、自分がされて嫌な事を友達にしないことや交通ルールなどを伝えています。

  評価項目4 日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している 実施状況
  標準項目1 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
  標準項目2 みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  標準項目3 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
講評
様々な行事を開催し、行事後には園児が振り返られるよう支援を行っています

主な年間行事として、「七夕・クリスマスお楽しみ会・節分・ひな祭り」などの季節行事と、園児の成長や保育の成果を発表する「運動会・発表会」などを開催しています。また、開催に向けて、行事にちなんだ絵本の読み聞かせや製作・飾り付けを行い、園児の気持ちを高めています。また、行事が終わったとは、行事毎に何が楽しかったか発表したり、印象画を描いてクラスに掲示するなど、園児が行事を振り返られるような支援を行っています。

保護者参加の行事については、保護者が参加しやすいよう配慮しながら開催しています

保護者が参加できる行事は、運動会・発表会・保育参観などがあり、保護者にはあらかじめ年間行事計画の配付や園だより・手紙で伝えるなど、参加しやすいよう配慮しています。なお、土日働いている家庭も考慮し、保護者参加行事は土曜日と平日にそれぞれ開催しています。行事後には、ホームページの保護者専用ページに写真を掲載するとともに、アンケートを実施し次年度開催の参考にしています。

園児の誕生日は園全体でお祝いし、プレゼントや出し物でお祝いしています

園児の誕生会は園全体で行っており、遊戯室で全員集まってお祝いしています。誕生日の園児には王冠を被ってもらい、手形スタンプ、メッセージなどのプレゼントを渡しています。また、パネルシアターや寸劇など職員の出し物も披露し園児たちを楽しませています。そのほか、誕生日で年長児の子はリクエスト給食として好きなメニューをオーダーすることが可能です。なお、当日の様子は、専用のHPに掲載され、保護者は閲覧することができます。

  評価項目5 保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている 実施状況
  標準項目1 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  標準項目2 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
講評
横になれるスペースの確保など、保育時間の長い園児がくつろげる環境を整備しています

本園は7時30分から18時30分までが開園時間となっており、18時30分~19時を延長保育時間と設定しています。延長保育を利用する場合はお菓子や果物などの補食を提供しています。延長保育の時間帯は日中と職員が交代しますが、連絡帳や朝礼、口頭での細かな引継ぎにより、園児一人ひとりのその日の体調、気分などに合わせた対応を可能としています。また、疲れて寝てしまう子は横になれるスペースを確保するなど、園児が落ち着いてくつろげるよう配慮しています。

少人数でできる遊びや専用の玩具を充実させ、園児が楽しく過ごせるよう支援しています

延長保育に向けて合同保育に切り替わる時間は16時~17時で、園児たちは1歳児室とホールで過ごしています。安全性を考え、0,1歳児と2,3,4,5歳児は別々のスペースで過ごしています。また、保育時間が長くなる中でも園児たちを飽きさせない工夫として、少人数でできる遊び(ブロック、電車など)を積極的に取り入れたり、園児がやりたいことをやれるよう支援しています。そのほか、積み木の玩具など専用の玩具を充実させています。

  評価項目6 子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している 実施状況
  標準項目1 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  標準項目2 メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  標準項目3 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している                                                                                        
  標準項目4 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
講評
行事食や席の配置の工夫など、園児が食事を楽しめる環境を整備しています

旬の食材を使った自園調理の給食は、2週間のサイクルメニューで提供しており、落ち着いた雰囲気で食事ができるよう4人テーブルの決まった席で摂っています。また、行事食の提供や時折席の配置を工夫するなど、楽しく食べられる雰囲気作りも行っています。行事食ではバイキング給食のほか、お誕生会のリクエストメニューや、子どもの日・創立記念日・ひな祭り・クリスマスなどで見た目も楽しめる食事を提供しています。

アレルギー食対応マニュアルに沿って、誤食を防ぐ各取り組みを実施しています

本園では一人ひとりの発達や健康の状態に応じて食事を提供しています。アレルギー児への対応は「アレルギー対応マニュアル」に沿って対応しており、提供する職員のエプロンの色(通常は白、アレルギー食はピンク)や、トレイの有無(トレイは除去食のみ使用)、朝礼での内容共有など誤食を防ぐための細かい工夫をしながら提供しています。なお、アレルギー食の提供方法については、0,1歳は個別で、2歳児からは職員が傍について対応しています。

野菜の説明やサンマの解体ショーなど、食への関心を高める取り組みを実施しています

園児が食について関心を深めるため、給食に関する諸計画を年齢ごとに立てて各取り組みを実施しています。毎月の食育集会では、栄養士から野菜の説明を行ったりサンマの解体ショーを実演するほか、プランターで小松菜・おくら・ピーマンなどを栽培するなど、実際に食材に触れる機会も設けています。また、調理体験は2歳児から実施しており、スイートポテト・クッキー・チジミ・カレーライスなどを調理しています。チジミは園児たちに不人気でしたが、自分たちで調理したチジミは好き嫌いせず食べる姿が見られています。

  評価項目7 子どもが心身の健康を維持できるよう援助している 実施状況
  標準項目1 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
  標準項目2 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
  標準項目3 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
講評
絵本や紙芝居を使用し、園児が自ら健康や安全を意識できる環境を提供しています

毎月の避難訓練や警察署による交通安全教室の参加など、園児の危機管理意識を高める取り組みを行っています。また、日常の健康指導としては、看護師が保健の絵本や紙芝居を使用し、触ってはいけない蜂の話や熱中症などを紐づけて説明しています。そのほか、園内の危険個所は職員が常に注意の目を持ちながら日々の保育にあたっており、交通ルールや公共のマナーについては、戸外活動の際に指導して安全についての意識を高めています。

定期的な健康診断や身体測定で園児の成長を図っています

園児の成長と健康管理のため、年2回の健康診断(0歳児は毎月)と歯科検診を行っています。また、毎月1回身体測定を行い、園児の成長を記録しています。与薬は基本的には行っていませんが、医師からの指示があった場合は、与薬指示書や与薬依頼書の提出によりお預かりしています。そのほか、現在は在園していませんが、医療的なケアが必要な子どもについては、看護師を中心に専門機関と連携し対応する予定です。

感染症について保護者会や保健だよりで伝えるとともに研修を実施し予防に努めています

日々の園児の健康状態については、連絡帳や送り迎えの際に保護者とこまめに情報を共有しています。感染症については、保護者会で各年齢に応じた説明や流行っている病気・予防接種の話をするとともに、毎月の保健だよりで、感染症の注意喚起や季節のトラブル等について伝えています。また、午睡時にはSIDSの予防として、SIDSチェック表(午睡チェック表)を用いて、体位・呼吸状態などを0歳児は5分に1回、1,2歳児は10分、3歳児以上は15分毎に確認しています。そのほか、看護師によるAEDや感染症の職員研修も実施しています。

  評価項目8 保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
  標準項目2 保護者同士が交流できる機会を設けている
  標準項目3 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  標準項目4 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
  標準項目5 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
講評
保護者支援・子育て研修に参加し、保護者支援のスキルを磨いています

入園前面談や入園後の面談で家庭の状況を把握・理解し、個別のかかわりに配慮しています。保護者と情報を共有する手段として、連絡帳を有効活用するとともに、毎日の登降園時のコミュニケーションを大事にしています。また、毎年個別面談を実施し、保護者の要望や意向を確認しています。そのほか、保護者支援に関する知識の習得に向け、外部の保護者支援・子育て支援研修などに保護者支援リーダーが参加しています。

保護者が作る「父母の会」はイベント企画や園行事の手伝いなど積極的に活動しています

保護者の日々の保育や思い、運営へのご意見は年3回(4月、9月、1月)の保護者会や年1~2回の保育参観などで把握に努めています。日々の園児の様子や保育活動については、送迎時での会話や写真掲示で都度伝えています。また、当園には保護者が作る「父母の会」があり、運動会の保護者競技の準備や、園祭りの準備(屋台・ゲームコーナー)、イベント企画(シャボン玉ショー・手品ショー)と積極的に活動しています。

保護者との情報共有ツールとして「おきの情報局(仮)」を設置しています

保護者の養育力向上に向けた取り組みとして給食体験を実施しており、午前中保育の様子を参観したあと、普段の様子をプロジェクターで投影しながら園児と一緒に食事を摂っています。また、事前にアンケートをとり、その内容を議題にしながら話し合う機会も設けています。そのほか、保護者との情報共有ツールとして、今年度より「おきの情報局(仮)」というコーナーを玄関に設置しています。手作りおもちゃ紹介やお散歩情報など、2週間に一度題材を変えて掲示しており、メモ帳や付箋を置いて保護者から意見をもらえるようにしています。

  評価項目9 地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている 実施状況
  標準項目1 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
  標準項目2 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
講評
近隣機関との交流を推進し、地域に根差した運営を行っています

毎週行っているお散歩では、近隣の方に挨拶したり、消防署や図書館などに訪問しています。また、警察の方をお招きして交通安全の話をしてもらうなど近隣施設と関わりを持ちながら園運営を行っています。さらに、園は近隣町会に加入しており、町会主催の神社の豆まきや盆踊りに参加しています。運動会や卒園式、クリスマス会などの園行事には町会からも参加していただくなど、地域に根差した運営を行っています。

地域向けの行事やボランティアの受け入れなど、園児の交流の幅を広げています

園児が職員以外の人と交流する機会として、「人形劇」や「触れ合い水族館」などの行事に地域の方や近隣保育園を招待しています。「触れ合い水族館」では、実際に園庭にカメやコイの水槽を設置し直に触れ合ったり、お絵描き教室として本物の生き物を見ながら絵を書いたりと、多くの方が来園して喜んでいます。また、父母の会主催で「シャボン玉ショー」や「手品ショー」も開催しています。そのほか、敬老の日には園児の祖父祖母が来て一緒に遊んだり、実習生や中高校生ボランティアを受け入れるなど、園児の交流の幅を広げています。


  サブカテゴリー5 プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
  評価項目1 子どものプライバシー保護を徹底している 実施状況
  標準項目1 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目2 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
  評価項目2 サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している 実施状況
  標準項目1 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  標準項目2 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
  標準項目3 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
講評
個人情報の取り扱いについては、説明会などで説明し同意を得ています

個人情報の取り扱いについては、「個人情報保護に関する方針」に沿って新入園児説明会や保護者会で説明し、個人情報の使用に関する同意書及び動画配信の同意書に署名してもらっています。また、外部に情報を提供する必要が生じた場合は、保護者に都度確認するとともに、受診時は看護師が責任を持って管理しています。園児の羞恥心への配慮としては、おむつ替えの際に衝立を使用し見えないようにしたり、プールの際は日差し除けのテントなどで目隠しを行うなどの配慮を行っています。

保護者や子どもの価値観は面接などで把握し一人ひとりに寄り添った保育に努めています

保護者や子どもの価値観や生活習慣については、入園前面接などで把握し、一人ひとりに寄り添った保育に努めています。また、業務マニュアルを整備し、「勤務態度、姿勢について」という項目の中に、子どもの名前の呼び捨て禁止などを記載し、職員には入職時に説明しています。さらに、外部研修への促しや、職員会議で都度話をするなど、職員の意識醸成に取り組んでいます。そのほか、行事後にはアンケートをとり、保護者の意見を次年度の活動に反映させています。

足立区のガイドラインに沿って自己評価を行うなど、虐待防止に取り組んでいます

虐待防止に向けて理解を深めるために、職員会議の議題として検討したり、外部研修の受講を促しています。外部研修に参加した職員は報告書や朝礼などで報告し職員間で共有しています。また、足立区の保育の質ガイドライン別冊の保育実践振り返りシート(職員全員に配布)を一部抜粋した教育・保育者の自己評価を記入してもらい、園長面談を行うなど振り返りの機会も設けています。そのほか、虐待を受けている疑いや、受けている情報を把握した際には、子ども家庭支援センターなどの関係機関と連携をとる体制を整備しています。


  サブカテゴリー6 事業所業務の標準化
  評価項目1 手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  標準項目2 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  標準項目3 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  評価項目2 サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  標準項目2 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
講評
基本的な業務手順は「業務マニュアル」にまとめられ、事務所に保管されています

本園では業務に必要な事項をまとめた「業務マニュアル」を整備し、業務の標準化を図っています。「業務マニュアル」には、保育士マニュアル、捕食の提供について、会議についてなどの基本的な14項目が記載されており、事務所に保管されています。職員は、分からないことが起きた場合などはマニュアルを活用して基本事項を確認しています。マニュアルの定期的な見直し時期は定められていませんが、職員会議の中で随時見直しを行っています。

職員の意見を反映させた新たな取り組みを実施し、サービス向上を図っています

サービスの質の向上に向けた人材育成の取り組みとして、キャリアアップ研修年間計画を立てて、「乳児保育、幼児保育、障碍児保育、食育・アレルギー、保健衛生・安全対策、保護者支援・子育て支援、保育実践、マネジメント」などのテーマに沿った研修を実施しています。研修については、研修報告書や職員会議などで共有しています。また、職員の気づきや意見を運営に反映させる取り組みも行っています。今年度は、職員の意見から「おきの情報発信局(仮)」という情報発信の取り組みを開始しています。