東京都福祉サービス第三者評価  評価結果

保育理念や目標等は、園内への掲示、全体的な計画や園のしおりへの記載、ホームページへの掲載により、幅広く周知しています。また、園の保育計画に記載し、職員がいつでも確認、振り返られるようにしています。今年度のコロナ感染対策の在宅勤務時には、保育の質のガイドラインや保育に関する資料の読み込みや、園での話し合いなどを行い、理解を深めています。保護者には、今年度はコロナ感染拡大防止のため、年間の保育の進め方や取り組みなどをわかりやすくとりまとめたクラスだよりの配付、活動の様子の掲示などで丁寧に伝えています。

経営層の役割や責任は、組織図等で組織体制が明確に示されています。また、園長の手引きおよび副園長の位置づけ等で、園長の心得、園長・副園長の役割、保育の運営・運営補佐など、運営管理に関する内容が示され、行動指針となっています。年度当初の職員会議では、保育目標や年間予定、運営の方向性を示し、共通理解を図っています。さらに、経営層は、職員の意見を言いやすいように会議でのグループ化やはなしやすい雰囲気づくりなどを心がけ、職員の意向を尊重しながら判断の方向性を示し、役割と責任に基づきリーダーシップを発揮しています。

会議体系は、全体職員会議、リーダー会、乳児・幼児会等が設定され、組織図や会議の持ち方等で意思決定の仕組み等が明確化されています。重要な案件等は、事前に周知を行い各セクションの検討を踏まえ、職員会議や昼礼で決定しています。決定内容や経緯等は、会議や昼礼での報告、会議録や昼礼ノートの確認により、職員全員に周知しています。会計年度職員等には、休憩室への掲示や資料の閲覧・配付、口頭による伝達等で周知しています。保護者には、園だよりやおたよりの配付、園内への掲示、個別連絡メール等によりわかりやすく伝えています。

利用者の意向は、行事や利用者等のアンケート、こまっこポストの設置、第三者評価受審時の利用者調査など、積極的に園から働きかけて情報を収集しています。収集した意見や意向は、とりまとめ、内容の把握、検討を行い対応しています。職員意向は、年２から３回および必要に応じたヒアリング、日常の保育や会議等を通じて把握しています。また、駅に近く利便性が良い、落ち着いた住宅地、転入転出が多いなど、地域の保育ニーズを把握し、情報収集をしています。収集・把握した情報等は、園運営や地域の子育て支援に活かしています。

区の統一的な中長期計画として、平成27年度から36年度までの「こども計画」が策定され、理念・ビジョンに向けた方向性が示されています。また、中期計画を踏まえ前年度の評価・反省と利用者アンケート結果を基に単年度の目標シートが作成され、保育実践、地域連携などの重点課題を抽出し、園運営の方向性を明確化しています。保育に関しては、各クラスの年間保育計画や行事計画などを作成し、計画性をもって取り組んでいます。予算に関しては、年度当初に予算編成がなされ、地域予算や消耗品予算等を確認しながら、適切な執行がなされています。

園が掲げる理念や目標の実現に向けて、年度目標や指導計画、行事計画等が作成されています。計画の推進に向けて、行事等の短期的な活動では、担当者を中心に進められ、職員会議等で評価、反省を行い、職員間での共有化を図っています。日常保育では、年間および月間指導計画等に基づき定期的な評価・反省・見直しを行い計画の推進に取り組んでいます。さらに、目標シートにおける年度目標に対して、各クラスでの評価、反省を行い、全体としてとりまとめることにより、園運営の目標達成度や進捗状況の把握を行っています。

保育に従事する職員として守るべき規範、倫理等は、特別区職員ハンドブック、保育の質ガイドライン、保育園職員マニュアル等に明示され、日常保育を通じて心がけられています。例年では、新人や経験年数別、会計年度職員向け等の研修が開催され、法、倫理、規範等を学ぶ機会があり、職員の理解を深めています。また、年度当初の確認や、コロナ感染対策の在宅勤務時に保育の質のガイドラインや職員マニュアル等の読み込みや振り返りを行い、理解を深めています。会計年度職員に対しては、契約時や、ヒヤリング実施時に確認を行い、周知しています。

苦情解決制度等は、保健福祉サービス苦情審査会制度があり、外部委員へ申し立てできることなど、園のしおりへの掲載や園内への掲示を行い周知しています。利用者の要望等を把握した場合は、相談・苦情対応記録の作成やファイリングを行い職員全体で共有し、気持ちを汲みとり速やかな対応に努めています。子どもの気持ちを傷つけない取り組みでは、人権のチェックリスト項目の実施やとりまとめの話し合いなどの振り返りや学びを行っています。虐待等の発見や情報を得た時には、子ども家庭支援センター等の関係機関と連携が図れる体制を整えています。

地域社会に対して、第三者評価の受審、結果公表を行い、定期的に外部評価の導入による透明性の確保に努めています。また、ホームページや地域向け掲示板を活用して活動や園の様子などを広く情報発信しています。今年度は、新型コロナウィルスの影響により地域交流の機会や見学の対応が通常と異なっていることから、画像による保育園の紹介をホームページで行うなど、積極的な情報発信を行っています。地域交流事業では、コロナ感染症の対策をした園庭やテラス、ホール等開放を状況に応じて実施し、園の機能や専門性を地域に還元しています。

園運営におけるリスクに対して、保育安全・保健・衛生等の各種マニュアルを整備しています。毎月の避難訓練では、例年、消防による消火訓練や警察による防犯訓練、交通安全教室の機会もあり、危機管理意識の向上に取り組んでいます。また、プール前の救命救急講習、夏季の熱中症予防、感染症の嘔吐処理講習など、季節毎のリスクマネジメントにも取り組んでいます。さらに、当年度は、新型コロナ感染症に対して、世田谷区でガイドラインの作成、改訂が行われ、ガイドラインに準拠した適切な対応がなされています。

区として保育園業務継続計画及び応急保育実践計画が策定され、それに則り、保育園防災マニュアルが作成されています。防災マニュアルでは、災害直後の人命救助や安否確認など、災害後の復旧に向けた取り組みが想定されています。また、毎年度継続的に防災マニュアルの検証訓練が行なわれ、園の検証結果を基に業務継続計画の見直しと改善に取り組んでいます。再発防止・事故予防等では、ヒヤリハットの取り組みと集計による要因分析、安全点検チェックの実施、事故事例の検証、園内研修による職員の学びなどに取り組んでいます。

区統一の情報セキュリティ実施手順書で管理体制、情報資産の分類、セキュリティポリシーなどが明確化され、会計年度職員等を含めて口頭や書類配付等により周知を図っています。児童票、保育資料などの重要文書は、施錠できる書庫で保管し外部への持ち出しを禁止し、文書管理の規定に基づき定期的に更新されています。情報等のセキュリティ管理は、アクセス権限の設定や記録媒体等の情報資産の持ち出し簿による管理などがなされています。個人情報は、承諾可能な事項へのチェックと取り扱いについて、同意書への署名を保護者から得ています。

職員の採用は区の採用基準に基づき、ホームページ等で募集案内を公表し必要とする人材の確保に努めています。当年度から会計年度職員の制度が開始され、紹介や口コミなどで人材を探し区への申し込みを行い、安定的な雇用創出に取り組んでいます。また、将来や育成を見据えた人材構成については、区の人事計画に基づき定期的な異動がなされています。園内の人員配置は、年２から３回および必要に応じたヒアリング等で職員の意向を把握し、経験年数や職務経験など、園運営全体のバランス等を考え、適材適所のクラス配置を行っています。

求める人材像に応じて、キャリアステージにおける保育者育成指標が作成され、職員の長期的な展望を示しています。経験年数毎に求められる役割と責任、能力、専門知識等を明確にし、キャリアステージと受講する研修体系と連動させています。例年は、個別年間研修計画に基づく参加がなされていますが、今年度はコロナ禍により、段階的にリモート等による研修の実施が進められています。なお、キャリアステージは、研修計画作成時に確認していますが、今後はさらに、周知を進め長期的な展望が描けるよう職員の理解を深めていくことが期待されます。

就業状況は、勤務ローテーション表による確認や休暇取得状況の把握、ストレス調査等を行い、健康で働きやすい職場づくりに取り組んでいます。当年度から業務の効率化と負担軽減等に向け、ICTの導入準備が始まっています。また、事務作業の効率化に向けては、育ちの記録と児童票を連動させる、会議内容の事前周知による時間短縮などの工夫がなされています。園内研修では、リスクマネジメント、絵本、運動あそびのグループにわかれ、職員の日頃の気づきや工夫について互いに学び、目標達成に向け効果的に取り組み、組織の能力向上を図っています。

区の統一的な仕組みとして、区を５つの地区に分けています。そして、利用希望者向けに冊子「保育のごあんない」を、区総合支所の生活支援課・子ども家庭支援センターに設置して、閲覧、配布しています。この冊子では、保育に関する利用案内を中心に説明しており、各園については「園名・所在地（住所、地図）・電話番号・定員・保育開始月齢・延長保育定員」等の基本的な情報を掲載しています。また、各支所で施設案内を発行し、前述の資料を補っています。さらに、子育てネットワークを単位として子育て支援事業を紹介する情報誌を発行しています。

園の情報は行政や関係機関に提供し、区のホームページにはそれぞれの園の基本的な施設概要、保育方針、職員数、開設年日、特徴、園で取り組んでいる地域交流等が記載されています。そして、関連リンクの欄（駒沢保育園の紹介）からはより詳しい、園独自の特徴的な保育の取り組みが紹介されています。また、2つ折りリーフレットの園のしおりを作成しています。そこには、ホームページに紹介された情報とともに、園の保育目標、年間行事や、一日の流れ等が記載され、保育園利用希望者が園を選択する手立ての一つになっています。

園見学は電話での問い合わせに個別に対応しています。できるだけ見学希望者の希望日にできるだけ沿えるように日程、時間を決めています。園見学は主に副園長が対応し、園への質問以外に、育児相談にも応じています。今年はコロナ禍の影響で、保育室には入らずに園庭から様子をみていただき、玄関にて園の説明をしています。見学者親子の電話番号などを記録して、見学時に出た質問などから利用者の要望を把握の一つとしています。園では、園見学の問い合わせに対する施設見学マニュアルを整備し、すべての職員が同じ対応ができるように努めています、

入園前に面接、健康診断を行っています。面接の際は各家庭に事前に送られてい来た児童票に記入して持参してもらっています。そして、子どもの件状況、家庭でのせいかつ状況、子どもの特徴などについて児童票に記載されたものを確認し、さらに保護者の思いや、園への要望などを聞き取り児童票に綴じています。さらに、新入児のアレルギーや既往症などを一覧表にして、これらの情報は職員会議等で共有して、日々の保育の参考にしています。入園説明会では「保育に関して・個人情報について」の説明内容同意書をいただいています。

新しい環境になれるように要望に応じて、慣らし保育を実施しています。保護者の就労状況、こどもの育ちや性格を考慮して、園で過ごす時間などは、保護者と子どもの様子を話し合いながら個別に柔軟に対応しています。子どもが、職員と信頼関係を結び園生活を過ごせるように、受け入れはできるだけ同じ職員が対応して、保護者との信頼関係にも繋げられるように努めています。子ども専用のシンボルマークがあり、まだ文字が理解できない子どもでも、自分の持ち物の置き場所などが視覚的にわかるようにして園生活が楽しいものになるように努めています。

転園、退園については「いつでも、遊びに来てね」の一言を添えています。そして、地域交流事業も可能であれば顔を見せてもらえるように声かけをして支援の継続に配慮しています。クラスで行われるお別れ会などでは、集合写真のカードなど園児の年齢に合わせて、職員が一緒に作成しています。卒園時は就学先に保育所児童要録を提出して、必要があれば就学支援シートも送付しています。卒園後も保護者が子どもの育ちなど、相談に来た場合は相談内容に沿って必要な情報を提供して支援の継続に努めて子どもの育ちを見守っています。

子どもの在園中の記録は統一された書式に記録され、職員に周知されています。園児の児童票、入園時健康診断票、入園までの生活状況などの情報があります。それらから在園中の子どもの生活環境、心身の状態の情報を把握しています。毎年のそれ記録から次年度への参考となる事項、特記事項などの情報を、職員間で共有しています。さらに、身長体重測定や健康診断の記録から職員は子どもたちの成長や健康状態も確認しています。入園後の様子と年4回の時期を区切って子どもの様子を児童票に記入して子どもの発達推移の目安にしています。

保育理念を基に作成した全体的な計画は、日々の職員の気づきなどを集約しています。そして、養護と教育の分野で各年齢ごとに、年間・月間・週案に連動して自園に見合ったものになるように作成されています。さらに０～２歳児、3～5歳児でも配慮の必要な子どもには個別の月案を作成し日々の保育を実践しています。また子どもの変化などが気になる場合は別にノートを作成しています。各指導計画は、担任が個々の成長の度合いを見ながら振り返りと反省をして、次期計画を作成し、園長と主任が確認して職員間で指導計画の方向を共有しています。

子どもの園での発達状況などは、児童票や発達記録、健康の記録、個人面談などの記録から子どもの情報を、全職員間で共有しています。また日々の子どもの様子は、連絡ノートや登降園時の保護者との会話から把握しています。職員は出勤した時に昼礼ノートを必ず見て、園全体での連絡事項等の確認をしています。クラスごとに視診簿があり保護者からの伝達事項、確認事項、子供の怪我、体調などの情報を記載したり、必要に応じてメモを残すなどして保護者への伝達漏れなどのないように努めています。

子どもの姿や生活環境は入園時の提出書類をもとに健康や発達の記録は定期的に児童票を作成し把握しています。1～２歳は複数ある室内で生活や遊びを小人数にして職員と一人ひとりの関わりを大切にしています。保育室は室内、ホール、テラスを活用して思い思いの活動に集中できるように空間の設定を作り、発達年齢に即したままごと、積み木、絵本など子どもの目の高さに合わせた遊具棚に置いています。２階のテラスは静と動の遊びに分け砂場、コンビカー、ボールなどを置き、園庭はタイヤ、マット、ロープなど可動式遊具を設置しています。

例年は幼児の異年齢保育「わくわくの日」ではコーナーを作り好きな場所で遊び定期的に活動しています。今年は意図的な活動ではなく自然な交流で４、５歳児室は仕切を開け自由に行き来して遊びに参加しています。また園庭では年上の子の遊びに一緒に入るなど自然な関わりがあります。国籍の違う子の会話から外国に興味を持ち地図や図鑑で場所や特徴を調べたり給食で外国の料理など担任が話をしています。近隣の小学校から学校見学や体験授業で一年生と一緒に遊ぶ交流があり就学に期待感を高め、園でも生活リズムを整えるなど就学支援をしています。

配慮の必要な子は多方面の専門機関と連携をして通っている施設の見学をしたり、園への巡回時に技術指導や具体的な対応方法を学んでいます。研修にも参加して会議で情報を共有して他児との生活を支援しながら全体で育ちを見守り統合保育の中で育ちあっています。子ども同士のトラブルは乳児は双方も思いを受け止め言葉で代弁して気持ちを落ち着かせ、幼児は状況を聞いて子どもに考えさせ納得できるように導いています。保護者には状況を説明するとともに、子どもの発達段階の特徴を定期的にクラス便りを発行して理解を得るようにしています。

登園時は挨拶をして連絡帳を受け取りながら視診をして、体温確認や子どと家族の様子など聞き取った情報を視診簿に記録して昼礼で伝達をしています。全員区統一の個別連絡帳を用いて生活の様子や子どもの様子を記録し幼児は枠のついた自由記述で連絡事項を書いています。降園時も必ず声掛けをして担任から引き継いだ事項を伝え、乳児は毎日連絡帳に一日の様子を記入し、幼児はホワイトボードで今日の活動とクラス便りを掲示し、行事や全体の活動は写真を拡大して説明を付けた壁新聞をタイムリーに発信し保育の視覚化を図っています。

入園時の保護者会で年齢ごとの子どものようすや育ちをプリントや映像で説明していますが、今年度は家庭での保育もありクラス便りで写真やイラストを入れて配布し、生活習慣の取り組みはバックアップ園の看護師や栄養士と連携を図り進めています。手洗い指導やうがいはパネルシアターや手洗い表も使用しながら習慣をつけています。排泄は排尿間隔を把握してトイレで成功を重ねてパンツに移行し、着脱は着替え時に手助けや言葉かけでほめて意欲を促し、箸は栄養士から豆やスポンジつかみの箸遊びを教わりできた子から使用しています。

午睡は個々の睡眠リズムを把握して前日の睡眠時間や体調などを考慮して無理なく睡眠や休息がとれるようにしています。入眠時間は時差で行い密を避けを避け、少人数にして部屋を分け間隔を開けて午睡用マットで採光・室温・湿度・換気に注意して安全に寝られるようにしています。午睡中は定期的に顔色、呼吸、体位をチェックして仰向け寝に直してＳＩＤＳの予防をしています。途中で起きた子は別室で過ごし、５歳児は就学に向けて年明けから徐々に睡眠時間を短縮して３月から午睡をなくして室内遊びで休息をとり午睡が必要な子は寝るようしています。

遊具棚に年齢に応じた遊具を揃えてあり子どもがコーナーを作っています。ままごと遊びでフェルトの食材で料理を作ったり、積み木や木製汽車をつなげたり、巧技台で運動遊びをしています。幼児はカプラ、ラキューを多数使い恐竜や基地や飛行機などロッカーの上や場所を作り続きができるようにしています。園庭では鉄棒や登り棒、縄跳びやタイヤ、マット、ロープなどの可動式遊具を組み合わせ見立て遊びや鬼ごっこ、ドッチボールなどでは負けて悔しい気持ちの葛藤には生活の中にはルールや約束があり楽しく遊ぶには守ることの大切さを知らせています。

乳児は発語を受け止め代弁して言語化し、幼児は言葉遊びや生活発表や当番活動や絵本の感想などで気持ちを発表する機会を大切にしています。体操やリズム、サーキット、相撲で体幹を鍛え体のコントロールや持久力を養い、絵本コーナーで好きな絵本を読んだり、絵本の読み聞かせで情景を読みとりごっこ遊びや劇遊びに発展しています。季節の歌や合奏や表現遊びやダンスでは発表会につなげ、絵画では絵の具や折り紙、廃材を使ってスタンプや季節の製作や描画、落ち葉製作などをして展示するなど様々な表現活動で子どもの感性を養っています。

園庭には樹齢７０年の園のシンボルの桜の大木があり、花の季節には桜吹雪の下でままごと遊びや夏には木陰を作り秋には落ち葉でままごとや製作遊びなど季節の移ろいのを体験しています。木の周りではマラソンや追いかけっこをして、タイヤを敷き詰め上り下りやタイヤの穴に入ってくつろぐ姿もあり、桜の木を中心にさまざまに遊びが広がっています。花壇にはトマト、ピーマン、キャベツなどを栽培し収穫したものはその日の給食で食べています。またメダカを飼育し、年長児が世話をする２匹の大小の亀の冬眠するようす見て生態をを観察しています。

誕生日会はその子の生まれた日にクラスでお祝いし、行事は担当がクラスごとにシアター劇で由来を知らせています。例年のわんぱく相撲は「礼に始まり礼に終わる勝って奢らず負けて腐らず」を合言葉に年間計画で取り組み、保育士や異年齢や同年齢の子ども同士で相撲ごっこを経験し約束事を覚えています。本番では部屋の名前や親子でしこ名を考え取り組みの順番を決めてホールに土俵を作って始めます。みんなの声援の中、四股踏みそんきょをして、真剣に勝負する姿や年下の子には配慮するなど相撲を通して心も体も鍛えられ成長を実感しています。

運動会は子どもたちの話し合いの中から日常の運動遊びから自分たちが得意としていいるものを出し合ってプログラムを決めています。今年は３～５歳児が時差で行い、リレーや登り棒、鉄棒、大繩、フープなどを組み合わせた運動競技や遊技や５歳児はソーラン節を力合わせて踊っています。１、２歳児は後日にうんどうあそびやカエルの体操や普段の遊びを撮影して家庭で映像で見られるように工夫しています。発表会は２歳児から子どもたちが親しんでいる物語から取り入れ幼児は役決めやセリフや動きなど入れて衣装や小道具を分担して作っています。

年間行事予定表は毎年年度初めに配付していますが、今年度はコロナ禍の影響で実施が決まらず中止や日程の変更や内容の変更などその都度掲示やプリントでお知らせしています。１、２歳の運動会は保護者参加で実施できず運動遊びや、遊びの様子を映像でとり保護者が家庭で見られるように工夫しています。アンケートなど保護者が子どもの様子を見られる機会がない意見を受けて感染予防をして少人数で個人面談や変装をして保育参観を企画して子どもの自然な姿が見られるように工夫しています。様々なツールを利用して園生活が見られるよう検討しています。

一日の大半を保育園で過ごす子どもたちが生活に変化を付け、落ち着いてくつろげる環境を工夫しています。各クラスのコーナーにマットや畳を敷き横になってくつろいだり、1歳児は2つのテラスで静と動の遊びをしたり、テーブルと椅子を置いた絵本コーナー「ホット一息コーナー」で静かに絵本を読んでいます。気分が高揚した時は事務所の３畳の和室に花型のテーブルがあり専用のおもちゃで遊び気分転換をして部屋に帰っています。玄関の机の上に置いたメダカの水槽で椅子に座り泳ぐ姿を見たり、2匹の亀がテラスで歩く姿を見ながら名前を呼んでいます。

夕方もおやつを食べた後、園庭に出て身体を動かして気分を発散させてから夕方保育に入ります。１・２歳児は人数を見ながら室内で過ごし４・５歳児は合同になります。６時過ぎから補食を食べてから5歳児室で延長保育で全員合同保育になります。延長保育担当の非常勤職員は固定にして子どもたちが安心して過ごせるように配慮して乳児も使える延長専用の遊具でお世話をしたり、教えたりきょうだいのように仲よく遊んでいます。クラスからの引継ぎは全体連絡ノートで子どもの様子を伝え、お迎え時の連絡は視診簿や個人的に行い漏れのない体制があります。

献立は２サイクルメニューで和・洋・麺類をバランスよく組み合わせ旬の食材を用いて薄味で調理しています。桜の花の季節はブルーシートを敷いてお花見をしながら食べたり、広いテラスに机を並べて季節の花を飾って雰囲気を変えています。食事の衝立にも子どもが和むように絵を描いて楽しく食べられるように工夫しています。例年の相撲大会の前日にはメニューを変更して塩味やみそ味の「がんばろうちゃんこ」を作り気分を盛り上げています。食事中に調理が巡回して声掛けをして喫食状況を確認し昼礼でクラスの意見を受け次回の献立に反映しています。

食物アレルギーを持つ子は医師の意見書から保護者と園とで４者面談をして除去か代替え、持参の対応を確認しています。毎月献立作成時にも面談を行い内容について確認をしてから配付しています。食事の提供時は事前に園長が検食をして確認し、給食室に取りに行ったときに調理、担任と声掛けでチェックして、食べる前には担任同士でダブルチェックをして個別トレイで専用のテーブルで食べるなど誤食のないように注意しています。１歳児の咀嚼が苦手な子は食材の硬さや切り方を工夫し、保護者の希望で牛乳が飲めない子は麦茶にするなど対応をしています。

園内研修のの食育計画班担当食育計画を立て楽しく食べる計画やバックアップ園の栄養士が定期的に食育指導をしています。栄養士が食事のマナーや食べ物と身体の関係について食材の写真や三食マグネット使って栄養バランスを知らせています。給食時には担任と一緒にどの色に入るか確認をして興味を持たせ、食事の量を自分で決められるように調理師が食べる前にテーブルを廻り、子どもと相談して量の調節を行い食べきれるようにしています。栽培活動ではピーマン、トマト、パプリカなどを栽培し収穫したものはその日の給食で食べています

年度初めに園庭の遊具の使い方や約束事を知らせるとともに、職員はリスクマネジメントでヒヤリハットの集計をして毎日危険個所を点検をしています。毎月防災訓練を災害時に自分の身を守ることを教えています。相撲や戸外遊びを充実させ危険回避能力の向上を目指した保育計画を立てています。今年はコロナの感染症予防で手洗いうがいはイラスト表で習慣付けをし、ペーパータオルの使い方、咳エチケット、間隔を開けて並ぶ、食事は小人数でシールドを付け大声を出さない、遊具や備品の消毒など新しい日常における保育でできる限りの対策をしています。

子どもの健康状態は面接時の聞き取りや連絡帳や保護者からの聞き取りで把握しています。園長は毎日クラスを巡回して報告を受けた子どものようすを確認しケアに努めています。園での薬の預かりは継続的な皮膚疾患やアトピーの感想防止の塗布薬を医師の与薬指示書で保護者と面談して預かり担任が対応しています。園医の健診は年３回あり、子どもの保健相談はバックアップ園の看護師や園医が定期的に近隣の感染症状況を知らせてくれるなど連携しています。職員はＡＥＤ，救急救命法・エピペンなどの講習を定期的に受け非常時の対応を学んでいます。

入園時に園のしおりで登園時の健康面の約束や感染症の一覧表を記載しています。区の保健だより「おおきくなったね」で季節に流行する病気や健康面の注意などを発信しています。園で感染症が発生した場合は掲示板にクラス名、病名、主要症状、潜伏期間など書くとともに地域の発生状況もタイムリーに知らせ蔓延防止につなげています。ＳＩＤＳの予防は午睡時に１歳５分、２歳児１０分、３歳以上１５分毎に顔色・呼吸・体位をチェックして記録し、保護者には入園時に検証カメラを見せ園の取り組みを説明して注意を促し同時にポスター掲示をお勧めします。

保護者の子育てや就労など個々の事情に配慮した取り組みを実施しています。入園時には、保護者の就労状況を聞き取り職員間で情報を共有しています。急な保育時間の延長にも柔軟に対応して、保護者の安心に繋げています。また、日常の会話や連絡帳などから、受け入れ時保護者の事情について把握できるように、保護者が職員と話しやすい雰囲気園になるように努めています。保護者の就労などが変わった場合は、世帯状況変更届を出してもらい、保育時間の確認をしています。保護者からの伝言や、聞き取りをした情報は昼礼時に全体で確認をしています。

園では、例年、保護者会を通じて保護者同士が関わる機会を設けています。また、保護者が育児などの事で、一人で、悩まず、たくさん話そう＆楽しく育児というコンセプトのもとに、保護者同士が交流したり、学習する場、園と保護者で作る子育て協力体「ひなたroom」を開催しています。そこでは、他の保護者と情報共有や悩みについて話せる場となっています。園との連携という事では、父母会組織があり行事の際のビデオや写真撮影、進級に向けてのプレゼント、お手紙の配付を園と連携して実施しています。

例年「ひなたroom」では、保育士体験、保育参観などを行い子どもの園での育ちの様子を見てもらえる機会があります。また、外部から講師を呼んで出前型の学習会を行っています。保育参観は集団の中での子どもの様子を見る事ができます。他のクラスの様子も見る事ができます。保育士体験では、保育士の体験を通じてこそだてのヒントを発見する機会になっています。出前型の学習会では、世田谷区の発達障害相談・療育センター「げんき」から講師を招いて、子どものもの気持ちを考えた対応の方法などについて職員と一緒に学んでいます。

例年、年長児は野沢4丁目クラブ、ピクレレの会（地域の老人会）と敬老の日に踊りを披露したり、ウクレレに合わせた紙芝居を披露してもらうなど交流を定期的にもっています。また、散歩では近隣のブドウ園に遊びに行き実際に気に実っているブドウをみて、売っているものとは違う本当の姿を知る機会となっています。職場体験、インターンシップを中学校、高校、大学から受け、学生と子どもたちが交流する機会があります。大学の相撲部の学生との交流があり、相撲を通じて挨拶などのマナーを知り、心身の成長、異年齢の交流が図られています。

毎月第2水曜日に、地域の子育て世代に向けて、園の子どもたちと一緒に園庭や、ホールであそんだり、避難訓練や栄養士講座、看護師講座への参加ができる、地域交流の「こまっこkid’s」があります。地域交流のおしらせは、園のまえにある掲示板に日程をはりだしています。地域交流に参加した保護者にはアンケートを実施して、園へのニーズ把握の一つとしていいます。園は子育ての専門性を持つ地域の施設として、気軽に訪れ相談したりすることができる保育所となり、地域の子育世代の安心感につなげられるように努めています。

入園の際に保護者から、同意書と個人情報の保護について説明を行って同意書をいただいています。そして、年度初めの保護者会では、個人情報の取り扱いについて保護者にも留意してもらいたい点を含めて理解を求めています。また、職員は守秘義務についても周知しています。子どもの羞恥心に配慮して、シャワーの着替えには、ラップタオルを使ったり、おむつ替え、足のけがを見るのにズボンを下すときに、子どもが恥ずかしいと考える意識があることを配慮して、他人から見えづらい部屋の奥や、外部から見えないように幕で遮って工夫しています。

世田谷区保育理念と、方針に基づき、園の目標、理念を掲げ、子ども一人ひとりの育ちを大切にする保育に努め、世田谷区の保育の質のガイドライン、駒沢保育園の職員マニュアルの読み込みをして、自身の保育を振り返るなどして子ども一人ひとりを尊重した保育を実施できるように努めています。1年に1度利用者アンケートを実施して保護者の要望の把握に努めています。集団の中で過ごし辛い子どもは事務所で遊んだり、自分が安心して遊べる玩具の持ち込みを認めています。また、習い事のあと午後から登園する子どもの受け入れもしています。、

朝の受け入れ時には、子どもの怪我、痣があった場合は保護者に確認をして、保育中の子どもの機嫌や、職員に話す内容も耳を傾けています。さらに、保護者の様子にも気を配り、気になるようなことがあれば職員から声をかけたりするようにしています。他園での虐待に関する事例や自園で気になったことなどを職員会議などで報告しています。また、職員は区主催の研修に参加するなどして、虐待への意識の共通認識に努め、子どもだけではなく、保護者も見守っています。虐待が見られた時には園長が窓口となり関係機関との連携が取られています。

園では、区が作成している「保育の質のガイドライン」をはじめ、保育安全マニュアル・保健マニュアル・アレルギー対応マニュアル・児童票手引き等公立保育園共通のマニュアルに添って運営しています。さらに、世田谷保育園職員マニュアル・散歩マニュアル・人権・ＳＩＤＳ・侵入者・不審者対応、児童虐待防マニュアルがあります。これらのアニュアルは、年度初めの会議などで全職員で確認して、日々の保育に活用しています。また、職員の気づきや、行事後の反省などから園独自のマニュアルとして活用されることもあります。

マニュアルに対応したチェック表があり、実施内容を確認しています。また、嘔吐処理など視覚的にわかりやすいものはフローチャート化するなどして、工夫をしています。例えば、午睡チェック表では、乳幼児突然死症候群を未然に防ぐための注意事項、確認事項が記載され日々の保育に活用されています。また、訓練などのあとには評価反省を行い課題を把握して、次回に活かせるように取り組んでいます。これらのマニュアルは常時事務所に設置して、必要な時に確認ができるようになっています。

園独自のマニュアルは年に1度見直して、職員会議の場で話し合いがもたれています。ヒヤリハットなどは、年齢ごとに集計し年度ごとにまとめてファイルして、今後はさらに細かく分析を考えています。また、緊急性の高いもの随時見直しをしています。保護者には行事ごとにアンケートを実施して要望を聞いています。こどもの発表会の時の席順について保護者から要望があり、保護者席は、保護者の子どもがくじ引きで決めるという方法を実施して、園では保護者の要望にできる範囲で答えるなどして、サービスの質の向上に繋げています。