東京都福祉サービス第三者評価  評価結果

理念（①「児童憲章」「子どもの権利条約」に基づき、一人ひとりの子どもの権利や主体性、個性を尊重し、子どもの最善の利益を守ります。②多様で豊かな生活経験を通して社会生活を営むための人格形成を図り、創造的な思考や生きる力の基礎を培います。）を明示している。その他、基本方針、保育目標、保育指針等を玄関や保育室に掲示している。また、これらを「年度末会議」や行事の際等に職員に周知している。入園説明会において理念や基本方針等を保護者に周知すると共に、これらを掲載した「東久留米おひさま保育園のしおり」を配付している。

東久留米市立さいわい保育園を利用していた子ども53名を含む101名を受入れ2017年4月に開園した。同保育園を利用する保護者から保育内容の継続を求める意見や要望があり、開設前から同保育園の保育内容を把握する等の取り組みを行ってきた。意見や要望に応えることができるものとできないものがある（年々段階的に応える取り組みを行っている）が、経営層は保護者への説明と理解を得る取り組みを開園以来継続してリードしている。加えて、地域住民との交流や、地域の保育園、高齢者通所事業所等との交流を図る取り組みをリードしている。

地域の子育てに関するニーズ（子育て中の保護者のニーズ）や、地域の保育ニーズ（待機児童の数や、保護者の育児休暇と就労等に伴うニーズ）を把握する取り組みを行っている。財務の健全性や安全性を確保するため、計画的な予算執行を行っている。事業所運営に影響を及ぼす可能性のある要因を把握する取り組みを行っている。法人（社会福祉法人おひさま会）は埼玉県において2事業所（保育園）、東京都において1事業所（保育園）を経営しているため、法人全体の経営課題と一体的にそれぞれの事業所の経営課題を解決する取り組みを行っている。

保育理念「子どもの幸福のための保育を行う」や保育指針に基づき、子どもの成長や発達に適した保育計画や食育計画を策定すると共に、そのための環境整備を行うこと、子どもや保護者、地域からの信頼を積み重ねること、地域の子育て支援事業への寄与等を中長期的な課題としている。中長期計画に基づき、保育（年齢ごとの保育計画、防犯と安全確保、保護者との連携、行事等）、健康管理、食育、衛生管理、保護者の保育に対する理解を深める取り組み、特別事業（一時保育、延長保育、育児相談）、地域との連携等における事業計画を策定している。

事業計画の趣旨や内容、工程等は、「職員会議」（毎月開催）や「リーダー会議」（毎月開催）において、職員に周知する取り組みを行っている。年齢ごとの保育計画や防犯、安全確保、保護者との連携、行事、健康管理、食育に関する取り組みは、「職員会議」において評価や見直しの検討等を行っている。衛生管理、保護者の保育に対する理解を深める取り組み、実習生とボランティアの受け入れ、特別事業、地域との連携等に関する取り組みは、年度末の「職員会議」において評価を行い、次年度への課題として取り組むべきものの検討を行っている。

年度当初の「職員会議」と年度末の「職員会議」において、保育事業に関わる者として守るべき法や規範、倫理、道徳、交通法規、子どものプライバシー保護、SNSに対する注意喚起等を職員に周知する取り組みを行っている。重要事項説明書に相談・苦情解決責任者（園長）、相談・苦情受付担当者、第三者委員、受付方法を記載している。また、苦情の受付、解決、第三者委員への相談等の手順を入口付近に掲示し、保護者に周知している。保護者との個別面談を実施し、保護者の抱える疑問、不安、要望、意見、苦情等を個別に把握する取り組みを行っている。

地域の就学前児童を対象に、子どもと保護者が一緒に遊べる「おひさまひろば」の取り組みを行っている。「おひさまひろば」では、豆まきに使う鬼のお面やひな人形の製作、七夕飾りの製作、運動会ごっこ、クリスマス飾りの製作、人形劇等を行っている。また、保育園で実施する夏祭り（ヨーヨーやお面、手作りのおもちゃがもらえるブースがあり、子どもと保護者が一緒に楽しめる。）にも地域の就学前児童とその保護者が参加できるようにしている。年2回、地域の子育て世代を対象とした相談会（子育ての悩みや不安等への助言を行う）を実施している。

不審者等に関する地域情報を収集する取り組みを行っている。様子の気になる人に遭遇しても、ついて行ったり声をかけたりせずに、大人に知らせることを日頃から子どもに伝える取り組みを行っている。不審者が保育園内に侵入した場合に、子どもの安全を確保するための訓練を実施している。「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」（発見した職員の対応手順、5分以内に緊急性の高いアレルギー症状を確認すること、5分ごとに症状の変化を確認すること、救急車を手配し保護者へ連絡すること、園長の指示内容と手順等を明示している。）を整備している。

正しい手洗いやうがいの方法を子どもにわかりやすく伝える取り組みを行っている。子どもの嘔吐への対応方法を習得する実践的な研修（嘔吐物にキッチンペーパーをかける、他の子どもを移動させる、換気をする、マスク・エプロン・手袋（2重）を装着する、新聞紙の上で着替える、汚れた衣服を容器に入れ蓋をする、嘔吐物を外側から集め一次回収袋に入れる、残りの嘔吐物にキッチンペーパーを被せ消毒液をかけてから回収し袋に入れる、外側の手袋を外し袋に入れる、床とその周辺にキッチンペーパーをかけて消毒液を浸る程度かける等）を実施している。

サービス提供に必要な情報はデータベースに一元的に保管してIDとパスワードによるアクセス制限を行い、情報の適切な利用と情報漏洩を防止する措置を講じている。利用者や家族等から個人情報を預かる際に個人情報保護方針を記載した文書に利用目的を明示して説明を行うと共に、その利用に関する同意を得る取り組みを行っている。個人情報保護法の規定に基づき、個人情報保護方針（個人情報保護に対する基本方針、個人情報の適切な収集と利用、個人情報の安全性の確保、本人の同意を得ずに個人情報の提供や開示を行わないこと等）を定めている。

合同説明会等を活用し、計画的な採用活動を行っている。職員一人ひとりの「職員指導・育成計画書」（個別の指導計画）と「キャリアアップ育成目標シート」（主体的な個別研修計画）を作成している。「職員指導・育成計画書」に基づき、職員一人ひとりに対する指導や育成の取り組みを指導担当者（上長）が年度末に評価している。「キャリアアップ育成目標シート」に基づき、自己目標を達成するために実践した取り組みの自己評価を半期ごとに行っている。これらの自己評価や客観的な評価、個別面談等を踏まえ、人事考課を定期的に行っている。

保育所保育指針に基づく言葉や挨拶に対する理解を深める研修、保護者に対する対応と支援に対する理解を深める研修、感染症防止のための研修等の園内研修を計画的に実施している。「キャリアアップ育成目標シート」において、自己目標と取り組み計画を職員が主体的に設定している。職員は自己目標に応じて必要な外部研修を主体的に受講している。また、実行した取り組みを半期ごとに自己評価する取り組みを行っている。加えて、「職員指導・育成計画書」に位置付けた職員一人ひとりに対する指導計画に基づき、OJTや個別指導等を計画的に行っている。

「職員指導・育成計画書」に基づき職員一人ひとりの年齢、経験年数、現在の職務内容、期待する水準、強み、ニーズ等を踏まえた指導計画（育成姿勢、基本的な考え方、目標レベル、スケジュール等）を策定し、組織的な指導を行っている。乳児保育、幼児保育、障害児保育、食育・アレルギー対応、保健衛生・安全対策、保護者支援・子育て支援、マネジメント、保育実践等の外部研修内容を共有する取り組み（資料の回覧や「職員会議」における報告）を行っている。実習生を受け入れる意義を事業計画に位置付け、計画的に実習生の受け入れを行っている。

ホームページを通じて、「子供の幸福のための保育」を目指すことや、年齢に応じた保育（0歳～2歳児の保育では、一人ひとりの気持ちを受け止める、3歳～5歳児の保育では、子どもの発達に合わせて思いやりの心を育む等）を実践すること、職員と保護者が共に手を携え、子どもが安心できる笑顔溢れる保育園にすること等を発信している。その他、園庭と建物を一体的に写した写真、保育時間、休園日、受入れ年齢、アクセスマップ、年齢ごとの1日の流れ、年間行事予定（月ごと）、毎月の誕生会や避難訓練、身体測定を行うこと等を掲載している。

利用希望者への見学対応（基本的に見学対応の時間帯は利用希望者の都合に合わせている）を行っている。問い合わせや、見学対応においては、利用希望者の個別の状況（子どもの性格や発達の状況、保護者と離れて保育園生活を送ることに対する子どもの不安、友達や職員との関係に対する子どもの不安、子どもを預けることに対する保護者の不安等）に応じて専門的な見地からの対応を行っている。見学者用の「東久留米おひさま保育園のしおり」（入園者用のしおりも別に備えている）を配付している。希望者には個別に対応する取り組みを行っている。

入園説明会を実施し「東久留米おひさま保育園のしおり」（保育園概要、理念や方針、保育形態、食事、行事、保育参観と保育参加、嘱託医、諸届け、諸連絡、駐輪場と駐車場、持ち物、服装、保険、延長保育、個人情報の取り扱い、購入物品、寝具、給食費、デイリープログラム等）に基づき説明を行っている。購入物品については、「個人購入物品等について」を配付し説明を行っている。持ち物は、別途年齢に応じた持ち物表を配付して説明を行っている。延長保育についても利用手続きや利用料、利用条件等に関する詳細な説明を別途行っている。

転園する場合は、保護者の同意を得た上で必要な情報を転園先に提供する支援を行っている。退園後も遊びに来たり相談ができる体制を整え、保育の継続性に対する配慮を行っている。卒園児については小学校に「保育所児童保育要録」を提出して小学校教諭との面談を行う等、円滑な小学校生活の開始のために小学校と必要な連携を図っている。保護者が保育園児の弟妹にかかる育児休暇を取得する場合、その保育園児は退園になる可能性がある。このため、退園になった場合でも一時保育が活用できることや、退園後の子育てに関する相談、助言等を行っている。

「入園時家庭状況表」（0歳児のものと1歳～5歳児共通のものがある）を作成すると共に、個別の面接によりアセスメントを行っている。アセスメントに基づき、年齢に応じた年間指導計画を策定している。年間指導計画に基づき、年齢に応じた月案（0歳児、1歳児、2歳児、3歳～5歳児共通の月間指導計画がある。）を策定（3歳～5歳児の書式は共通であるが、計画は年齢ごとに策定している。）している。月案に基づき、週日案（週間指導計画案兼日誌）をクラスごと（年齢ごと）に策定している。年度当初に、年間行事計画を保護者に周知している。

年間指導計画は園長、主任保育士、副主任保育士が、5月（4月、5月を単位とする計画）、8月（6月、7月、8月を単位とする計画）、12月（9月、10月、11月、12月を単位とする計画）、3月（1月、2月、3月を単位とする計画）にそれぞれ評価と見直しを行っている。月案は月末に、週日案は週末に、それぞれ担任が評価と見直しを行うと共に、園長、主任保育士等が助言や指導を行っている。年度末に保護者会や行事に関するアンケートを実施して意見や要望等を把握する取り組みを行い、必要に応じてそれらを指導計画に反映させている。

0歳児の月案、1歳児の月案、2歳児の月案においては、個別の記録を行っている。3歳～5歳児の月案においては、必要に応じて個別の配慮に関する記録を行っている。更に、0歳～2歳児については、家庭からの連絡、食事、午睡、排便、おやつ等の記録を個別に行っている。0歳児と1歳児については、睡眠時の姿勢に関する記録を個別に行っている。「職員会議」等により、これらの記録に対する共通認識を図っている。また、クラスごとの出席者数、昼食とおやつの提供数、補食の提供数、欠席者、子どもに関する連絡事項等の申し送りを行っている。

「保育及び教育の内容に関する全体的な計画」に基づき保育課程の編成を行っている。当該計画では、保育理念、保育指針、保育目標に基づき、年齢ごとの養護（生命の維持、情緒の安定）、教育（健康、人間関係、環境、言語、表現）、食育、健康支援、安全対策・事故防止、保護者・地域への支援、特色ある保育、小学校との連携等におけるそれぞれの課程を編成している。様子の気になる子どもに対して、その子どもの年齢や発達の状況に応じた保育（「クラス会議」において、保育内容や方法等に関する検討を重ねている。）を提供する取り組みを行っている。

年齢が異なる子ども同士や、外国籍の保護者の子どもや外国籍の子どもとの関係、それぞれの家庭環境に基づく生活習慣や価値観の違い、身体の成長の違い、体格や容姿の違い等、あらゆる多様性を尊重すると共に、子どもがそれらを受け入れることができるようにする取り組みを行っている。個別に配慮を要する子どもと、それ以外の子どもが同じ空間、同じ時間の中で一緒に生活する支援を行っており、その中で、相手を尊重し一緒に成長することができるように配慮している。5歳児については「保育所児童保育要録」（保育記録）を小学校に提供している。

連絡ノートは子どもの年齢に応じて書式を変え、把握したい情報が得られるように工夫を施している。0歳児の連絡ノートは、夕食と朝食の内容、入浴の有無、検温（測定時刻を含む）、睡眠時間、生活に関すること、排便に関すること、家庭からの連絡事項を、1・2歳児の連絡ノートは、健康状態、検温、機嫌（良、普、悪）、排便（普、軟、下痢）、睡眠時間、夜と朝の食事、家庭からの連絡事項、お迎え予定時刻等を記入する書式になっている。3歳～5歳児については登園時に口頭で全般的な様子を、病欠明けの際は経過や予後に関する様子を聞いている。

子どもの成長過程における食事の重要性や、食事の意義、食材の種類や栽培過程、栄養素の種類と役割、排泄の仕組み（体の構造）や重要性、自分で排泄ができるようにするための方法等を、子ども（幼児）が理解できるように絵本や紙芝居等を活用してわかりやすく伝える取り組みを行っている。食事や排泄の自立に向けた計画（子どもの年齢に応じた計画）を月案や週日案に位置付けている。子どもの年齢や発達の状況、個別性等に応じて睡眠の時間や時間帯を変えている。卒園に近づいた時期は、円滑な小学校生活への移行のため午睡を控える支援を行っている。

降園時に、子どもの体調や食事の様子、自分で排泄ができたこと（乳児）、発表会や運動会の練習の様子（幼児）、友達と喧嘩や仲直りをしたこと（幼児）、職員に注意されたこと（どのようなことに対して、どのような注意を受けたのか。幼児）等を直接伝えている。0歳児の連絡ノートには、食事、おやつ、検温、睡眠時間、生活に関すること、園での様子、園からの連絡事項等を、1・2歳児の連絡ノートには、検温、沐浴の有無、午前と午後の排便（普、軟、下痢）、睡眠時間、食事（朝、給食、おやつ）、今日の様子、連絡事項等をそれぞれ記載している。

子どもの年齢や成長に合わせて、パズルやブロック、廃材、絵本（一人で読んだり挿絵をながめたりする）を使った「自由遊び」の時間を設け、子どもが自分の力で考えることや、創造すること、工夫すること等を身につける機会を設けている。また、子どもが一人遊びができるようになるまでを支援（隣の子どもが遊んでいる様子を観察する、隣の子どもと同じようにまねることで遊び方を学習する等）すると共に、友達と二人でブロックで形のあるものを作る（協働遊び）ことや、何人かの友達と集団を形成して同じ遊びをする（連合遊び）こと等を支援している。

食事の配膳やおもちゃの片づけ、遊びのルールを学習すること等を通じて、集団活動の中で主体性を身につけることを支援している。また、集団の輪の中に入れない子どもに対する配慮も併せて行っている。休日明けに登園した際に休日に何をして過ごしたかを集団の中で発表する取り組みを行っており、子どもが自分の言葉で説明することや話したいことを整理して発表すること、人（友達）の話を聞くこと等を学習する支援を行っている。好きな色のクレヨンで自由に絵を描いたり、廃材を積み木のように自由に組み立てる等表現力を身につける支援を行っている。

目的場所を決め、0歳～2歳児は週に4回程度、3歳～5歳児は週に3回程度、散歩に出かける取り組みを行っている。目的場所の公園は5～6か所の中から選んでおり、子どもが飽きないように工夫している。散歩を通じて、子どもが咲いている花の種類や樹木（葉のつきかた）の変化、外気や服装の変化等を感じることを支援している。1・2歳児では滑り台の順番を待つ支援を、3歳～5歳児では使いたいおもちゃを友達に譲る支援や、鬼ごっこの鬼になることを受け入れる支援等を行い、気持ちの調整やルールを守ること等を学習する支援を行っている。

行事の練習を重ねる中で子どもが達成感を感じて自信が持てるようにすることや、他の年齢の子どもが取り組む姿を見て興味と関心が持てるようにする取り組みを行っている。運動会では、同じ年齢の子どもでダンスを踊る種目を通じて友達と協力することや助け合うことへの理解ができるようにする取り組みを、また、異なる年齢の子どもで編成したチームで競うリレーを通じて年齢に応じた関わりができるようにする取り組みを行っている。「おひさまコンサート」では、子どもがやり遂げる喜びを感じたり、自信が持てるようにする取り組みを行っている。

運動会や「おひさまコンサート」の実施にあたっては、子どもが意欲的に種目や演目に取り組めるよう、保護者の理解と協力を求める取り組みを行っている。運動会や「おひさまコンサート」の練習における子どもの様子を毎日保護者に伝える取り組みを行っている。また、家庭でも行事に関する話をすることや、練習を重ねる中で上達した姿を褒めてもらうこと等を保護者に促している。多くの保護者が参加できるようにするため、運動会や「おひさまコンサート」の実施日時を早めに周知する（休暇取得のための調整がしやすいように）取り組みを行っている。

延長保育を利用する子どもは、保護者が迎えに来る友達がいる中で寂しさや不安が増す可能性がある。また、延長保育において日中の保育と同じことをすると子どもが飽きてしまう可能性もある。このため、子どもの寂しさや不安を払拭する対応（延長保育ならではの遊びや体験ができるようにする配慮を行っている）を行っている。日中の保育では年齢ごとにクラスを編成しているが、延長保育では異なる年齢の子どもが一緒に過ごす環境（2～4名の職員で担当する乳児クラスと、2名程度の職員が対応する幼児クラスを編成している。）の中で対応を行っている。

クラスの友達とは異なる友達ができたり、異年齢の友達と交流する中で新しい遊びや遊び方を発見できたり、職員と一緒に過ごす時間が長く確保できたり等、延長保育を楽しみに変えるための取り組みを行っている。保育時間が長くなるため、必要に応じておやつや補食の提供を行っている。また、寂しさや不安を払拭するため、延長保育の時間に限って使うことのできるおもちゃや絵本等を用意すると共に、日中とは異なる読み聞かせを行う等の取り組みを行っている。延長保育に慣れない子どもに対しては、子どもの状態（気持ち）に応じた個別対応を行っている。

定期的に食事に関する嗜好調査を行い、発育に必要な栄養とバランスに配慮した上で子どもが喜ぶ献立を立てている。「給食会議」を毎月開催し、好き嫌いをなくす方法や子どもが喜ぶ献立の検討、アレルギーに配慮が必要な子どもに関する情報共有等を行っている。「給食だより」を定期的に発行し、子どもが好きなおやつのレシピや、食育に関する情報提供等を行っている。子どもの活動量（運動量）を増やし、食欲を増進させる取り組みを行っている。食事を安全に提供するために、水、主菜と副菜の加熱温度の点検、調理方法等の点検を毎日行っている。

「食育会議」を定期的に開催し、年齢に応じて食事のマナーを教える方法や、食事の大切さを伝える方法等の検討を行っている。箸やスプーンの使い方を習得する取り組みや、偏食のある子どもと偏食のない子どもが一緒に食べる環境を意図的に設定し、偏食を減らす取り組み等を行っている。保護者と連携を図り、食物アレルギーがあっても楽しく安心して食べることができるようにする配慮を行っている。子どもと一緒に調理したものを食べる取り組みを行い、調理する楽しさや、調理したものを食べてもらうことのやりがいや喜び等を体験する機会を設けている。

咳やくしゃみに関するエチケットや、鼻水のかみ方、ばい菌を除去するための正しい手洗いとうがいの方法、虫歯を予防するための正しい歯磨き等を子どもに伝える取り組みを行っている。これらについて絵やポスター等を掲示し、子どもが理解できるように、また、理解が深まるようにする取り組みを行っている。屋外から戻った際にうがいをすることや、食事の前に手を洗うこと、排泄後に手を洗うこと、食事の後に歯磨きをすること等、感染症を防止するための取り組みを習慣的に支援している。また、交通安全に関する理解を深める取り組みを行っている。

登園時に保護者から前日の夜から朝にかけての子どもの様子を聞き取る取り組みを行っている。把握した子どもの様子と朝の体温を「送迎票」に記録し、職員間で共有している。保護者との情報交換を行うために活用している「連絡ノート」に、子どもの健康状態に関する記載を相互に行っている。定期的に「ほけんだより」を発行し、感染症対策の取り組みや感染者数（胃腸炎や手足口病、インフルエンザ等）、咳エチケットの促進、身体測定や内科検診等の保健スケジュール等に関する情報提供や感染症予防に関する注意喚起等を行っている。

「食物アレルギー等調査表」を作成し、子どものアレルギー食材（卵、乳、小麦、大豆、魚貝類等）を把握している。特別な配慮や管理等を要する子どもには「生活管理指導表」（医師が作成し、医師名と医療機関名を記載する。）を作成（アレルギー反応の有無や、病型、原因食物と除去根拠、緊急時の処方薬、生活上の留意点、緊急連絡先等を記入している。）する取り組みを行っている。睡眠時の呼吸確認（0歳児はセンサーを使用して5分間隔で個別に、1・2歳児は10分間隔で個別に、3～5歳児は全体的にそれぞれ確認している。）を行っている。

登園時や降園時、個別による面談、「保護者会」等を通じて、保護者の抱える悩み（発達に関する不安、子どもが言うことをきかない、食が細い等）を把握する取り組みを行っている。「保護者会」においては、保護者からの質問に対して保護者が答える（参考になる事例や、経験に基づく事例等の情報を提供する。）機会を設けている。その他必要に応じて、子どもが保護者以外の家族（祖父母）が迎えに来ることを嫌がるときに支援する取り組みや、仕事の影響による20：00以降の支援としてファミリーサポートの利用を支援する取り組み等を行っている。

保護者が保育園における子どもの様子や提供する保育サービスの内容等を知る機会（遠足や保育参観等）や保育参加（保護者が保育士の体験をする）の機会を設け、保護者の養育力向上の支援を行っている。定期的に個別面談を実施し、子どもの様子や発達の状況、友達との関係等に関する情報提供と共に、保護者からの相談への対応、保護者に対する助言等を個別に行っている。保護者が少しでもこれらに参加できるようにするため平日以外にも対応を行っている。また、登園時や降園時においても保護者からの質問への回答や、相談、助言等の対応を行っている。

子どもたちが近隣の保育園（小規模）の園児と一緒に遊ぶ取り組み、一緒に夏祭りを楽しむ取り組み、運動会ごっこで一緒に遊ぶ取り組み等を行っている。近隣の高齢者通所事業所と連携し、夏祭りや運動会、「芸術週間」に高齢者を招待する取り組みや、敬老の日に子どもたちが当該事業所を訪問する取り組みを行っている。近隣の高等学校（久留米総合高校）と連携し、高等学校の体育祭で子どもたち（年長児）が高校生と一緒にダンスをする取り組みや、同高等学校の二部生による保育体験の受入れを行い、子どもたちが高校生と交流する取り組みを行っている。

近隣住民の協力を得てさつま芋を育てる取り組み（畑に芋苗を植え、水やりや草取りを行い、芋堀りをするまでの一貫した取り組み）を行っている。雪が積もった際は、子どもたちと職員が地域住民と一緒になり雪かきを行った。「芸術週間」を実施し、地域住民や近隣の高齢者通所事業所を利用する高齢者を招待する取り組み（子どもたちの製作した作品や絵を公開する取り組み）を行っている。また、近隣の保育園、高齢者通所事業所、高等学校（久留米総合高校）と相互交流を図っている。感染対策のため、現在これらの取り組みを一時的に休止している。

子どもや保護者の個人情報について、個人情報保護法に基づき適正に取り扱うことを「東久留米おひさま保育園のしおり」に掲載している。また、保育園における子どもの様子を撮影（写真）することに対する同意を得る取り組みを行っている。プライバシーに配慮し、子どもの様子を写した写真販売のための掲示は行っていない。また、職員研修において、子どもに対して性差をつけないこと、年齢に応じた呼称、身体に関わる個人差の表現、体罰の禁止等に関する理解を深める取り組みを行うと共に、OJTによりこれらのことに対する助言や指導を行っている。

児童福祉法の基本理念「すべての児童は心身ともに育成され、等しくその生活を保障されなければならない。」に基づき、子ども一人ひとりのプライバシーを保護すると共に子どもの最善の利益を優先し、人権を尊重した保育を行うという保育の基本方針を「東久留米おひさま保育園のしおり」に掲載している。当該しおりの配布を通じて基本方針を保護者に周知すると共に、職員研修を通じて基本方針に対する理解を深める取り組みを行っている。また、OJTにより、子どもの性格や個性を尊重した対応（保育）にかかる職員への助言や指導を実践的に行っている。

保育の内容や手順等を規定した「業務マニュアル」（平日のものと土曜日のものがある）、「アレルギー児の対応」、「トイレ掃除の仕方」、「オムツの処理方法」、「嘔吐時の処理方法」、「災害時避難経路」、「保育園保健マニュアル」、「食物アレルギー対応マニュアル」、「苦情解決マニュアル」、「保育園園外保育・散歩安全マニュアル」、「不審者対応マニュアル」、「保育園における事故防止マニュアル」、「保健衛生マニュアル」、「感染症マニュアル」を整備している。これらを所定の場所に常備し、いつでも確認できる体制を整備している。

園長や主任保育士が、マニュアルに基づく業務内容や手順であることを定期的に確認する取り組みを行っている。また、標準的な業務内容や手順に基づくサービス提供のために、必要に応じてOJTによる助言や指導を行っている。「職員会議」においてマニュアルの内容や手順等を改訂する検討を行っている。直近では、「保育園園外保育・散歩安全マニュアル」について、散歩ルートのマップを作成すると共に、注意地点を明示して散歩の安全性を高める改訂を行っている。また、当該マニュアルにおいて、子どもを捜索する場合の手順の見直しも行っている。