東京都福祉サービス第三者評価  評価結果





評価結果基本情報

評価年度 令和2年度
サービス名称 認可保育所
法人名称 社会福祉法人陽光福祉会
事業所名称 あおぞら保育園
評価機関名称 株式会社 ぎょうせい総合研究所(令和4年3月31日までの評価機関)

コメント

 利用者調査については、提出期限後に郵送されてきた調査票についても集計し、保護者一人ひとりの声が園に届くように配慮しました。
 利用者調査結果については、単純集計のほか、クロス集計やCS分析を実施するなど、保護者から届いたご意見を多角的に分析できるようにし、報告しました。
 なお、新型コロナウィルス対応として、訪問調査をはじめとして、現地訪問をなるべく控え、メール電話等の手段を使用して、実施いたしました。


(内容)
 Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像
 Ⅱ 全体の評価講評
 Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み
 Ⅳ 利用者調査結果
 Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)
 Ⅵ サービス提供のプロセス項目


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Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像

1 理念・方針  (関連 カテゴリー1 リーダーシップと意思決定)
  事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)

1)各種法令などに基づき、子どもの最善の幸福(子ども第一主義)のため最大限の努力を行う。 2)地域における子育て支援の拠点という自覚を持ち、地域に対して積極的な取り組みを行う。 3)よりよい保育を行うための最大要因は「職員の質」であることを踏まえ、職員の育成に全力を投じる。 4)個人情報保護に配慮しながら積極的な情報公開・提供を行い、開かれた保育園運営を目指す。

 
2 期待する職員像  (関連 カテゴリー5 職員と組織の能力向上)
  (1)職員に求めている人材像や役割

子どもの心を大切に、常に子どもの視点に立って接する姿勢を持った職員。また、自己の能力アップが子どもたちの幸福へとつながることを意識し、積極的に自己反省・研鑽へと励む姿勢を持った職員。 子どもの特性は様々であることから、自分一人の考え方にとらわれず、広く意見を求め、あらゆる意見を柔軟に吸収し、その上で自分の判断ができる職員。

 
(2)職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

子どもの人生に対して多大な影響力を持っているという責任感と使命感。

 


Ⅱ 全体の評価講評

全体の評価講評

特に良いと思う点
1 新型コロナへの対策を施しながらも多くの行事を開催する事ができました

今年度の行事は、結果として、子どもたちのみの行事については、ほぼ、例年通りの開催ができていた(内容等については変更有)。保護者向けの行事については、4月実施の親子レクレーションは中止となりましたが、あおぞらカーニバルや運動会、もちつきなど実施方法は例年通りではないものの開催する事ができました。特に2月の発表会は子どもはゆとろぎにて無観客の中での発表し、保護者へはビデオ配信する形で行われ、好評を博しました。状況が変化する中、臨機応変に対応し、子供の成長を実感できるように工夫されて取り組まれています。
2 子どもの「食」に関する関心を高める食育に対して積極的に取り組んでいます

園での食事は、子どもたちの豊かな感性を育むとともに生涯の食習慣に影響を与える非常に重要な位置を占めるものと捉え、食育に積極的に取り組んでいます。0~5歳児に対して食育目標を設定しているほか、3歳児以上については「調理保育計画」を立て、年間を通じて計画的に取り組めるよう配慮されています。調理室はホールと隣り合い、調理の活動もよりスムースな連携が図れるようになりました。「菜園活動」はプランター中心ですが、栽培~調理という食事ができるまでの一連の流れを体験できるようにしています。
3 園舎の設計が、園が目指す保育を下支えしています

園舎の設計は、園が推進しているインクルーシブを大切にした保育をハード面から支えられるよう工夫されており、園の目標とする保育の実現に向けて非常に大きい役割を担っています。広いテラスやホールでも体を動かす遊びができる設備があるなど、空間を開放的に使い体を動かす活動が展開できるようにもなっています。一方、幼児クラスや共用部には1人~少人数で過ごすことができるスペースを設け、乳児クラスでも場の切り分けがしやすいよう設備配置がされている等、子どもたち一人ひとりが自分で選択して、落ち着ける環境が用意されています。

さらなる改善が望まれる点
1 引き続き、職員間での情報の周知徹底に課題が残ります

園の会議体はその役割等が明確になっています。重要な案件や意思決定については、園長・主任等が構成メンバーのリーダー会議で主に検討を行い、職員会議で全体に報告されています。また、各種情報も電子媒体を中心として記録され、必要な職員に必要な情報が届くような仕組みができています。ただし、職員自己評価では、少数ながら情報伝達が不十分との意見が挙げられています。できていないとの声は確実に減ってきているため、あともう一歩の継続的な改善が望まれます。
2 地域の交流の再開が期待されます

地域の方々との交流は、これまでは積極的に行われており、姉妹園との交流や地域の小学校訪問、中学生の職場体験やボランティア、実習生の受け入れ等が行われており、町内会やご近所との交流、シニアクラブや高齢者施設との交流が実施されていました。しかしながら、今年度は、高齢者施設とのより積極的な交流を行う事を目指していたものの、新型コロナ対策で軒並み中止となりました。今後の状況次第ではありますが、新型コロナの流行収束後に、これまで以上に積極的な交流が行われると期待します。
3 要望や不満など言いにくいことが伝えられる関係の向上が図られましたが、相談機関の認知率の向上は引き続き課題です

前回の利用者調査では、要望や不満など保護者が「言いにくい」ことを園に伝えることができる、また、伝えられたことを受けてきちんと対応するという点において、「はい」との回答が約7割と低調でしたが、今年度の利用者調査では8割以上と回復しており、保護者との関係性の向上が図られています。しかし、第三者委員等園外の相談機関の認知率も低い状態はは、改善が図られながらも継続しています(約6割⇒約7割))。したがって、今後も継続的に改善に取り組むことが望まれます。

Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み

1 ★ 園が蓄積している情報を適切に保護・活用できる仕組みを構築しています

園では情報を総合的に管理するため「情報管理システム」を独自に開発し、活用しています。このシステムでは、スケジュール管理や職員情報の管理のほか、登降園の管理も含め、子どもたちに関する情報についても取り扱うことができる様になっております。情報発信の際には、園内向けの情報、園外向けを含めた情報、地域子育て支援に関する情報が相互に関連し、必要な情報を最小限の手間で発信できるようになっています。姉妹園とはVPNを構築したうえで、施設間での情報共有も可能とし、セキュリティーを配慮した情報の共有に努めています。
関連評価項目(事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている)
2 ★ 子どもたちが選択できる環境の整備に力を入れています

日常の保育の中で最も大切にしているインクルーシブの考え方を踏まえた保育については、新しい園舎がその考え方に適合したものになっていることもあり、より実現しやすい環境が整いました。子どもたちが集団で活動することはもちろんのこと、一人になりたいときや少人数で落ち着いた雰囲気や空間で過ごしたい時等に活用できる空間が予め確保されているとともに、乳児クラスを中心として、おもちゃの入れ替えを行い、木のぬくもりを大切にしたおもちゃなどを増やしています。
関連評価項目(日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している)
3 ★ 新型コロナ対応で登園できない子どもの保護者等に寄り添うことができました

新型コロナ対応で登園できない子どもが多くいる中で、在宅家庭に向けての取り組みを実施しました。子どもには、園で先生一人ひとりが工夫して撮影したビデオを配信するとともに、絵本のプレゼントも実施。登園できない中でも園との関係が切れないように工夫して取り組まれていました。また、保護者には電話による相談を実施し、ストレスの軽減等に勤めました。利用者調査では、特に先生によるビデオ配信が好評で、子どもとともに保護者も楽しんだり、子どもが熱中する事で保護者が一息付けたりと様々な影響が見られました。
関連評価項目(保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている)

Ⅳ 利用者調査結果

調査概要
調査対象:調査時点における全利用世帯を調査対象とした。(複数の子どもが園を利用している世帯は、一番年齢の低い子どもの例で回答を依頼)

調査方法:アンケート方式  
回答者(保護者)へ園より手渡しで調査票を配付し、回答票は郵送により回収した。

利用者総数 90人
利用者家族総数(世帯) 77世帯
アンケートや聞き取りを行った人数 61人
有効回答者数 61人
回答者割合(%) 79.2%

総括
 「大変満足」が8割近くを占め(78.7%)るとともに、「満足」も2割以上を占めており(21.3%)となっており、100%の保護者から『園に概ね満足している』と回答する結果となりました。前回調査よりも「大変満足」の割合は1割以上向上しており、保護者がより積極的に園の取り組みを支持している様子がうかがえます。  設問別でみると全17問中、15問で8割を超える満足率(「はい」と回答した割合)を獲得しており、中でも「問1 園での活動は、お子さんの心身の発達に役立っていると思うか」については、すべての回答者が「はい」と回答しています。また、問2~4、9、11、13、15の7問も、満足率が9割を超えており、17問全体の平均満足率も9割に迫っていることから(88.7%)、個々の設問単位でも園での活動が保護者の方々によく伝わり理解されていることがうかがえる結果となっています。  一方、毎回の調査で課題されてきた「問17 要望や不満を第三者委員に相談できることの認知」についても7割弱の認知率と1約1割の認知率の向上を果たしており、着実な改善が図られている様子がうかがえる結果となっています。

利用者調査結果

1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい 61人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
前回調査に引き続き、全ての保護者から「はい」との回答を得ており、園での活動がよく理解されている結果となっています。なお、自由意見は1件寄せられ、役立っているのでしっかりと子供と向き合ってほしいとの意見でした。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい 60人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
前回調査に引き続き、「はい」との回答は、9割を超え(98.4%)と多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、1件も寄せられていませんでした。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい 56人  どちらともいえない 4人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
前回調査に引き続き、「はい」との回答は、9割を超え(91.8%)と多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、2件寄せられており、おやつはおにぎりがよい、リクエストメニューを子どもが楽しみにしているとの意見でした。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい 58人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
前回調査に引き続き、「はい」との回答は、9割を超え95.1%)と多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、1件も寄せられていませんでした。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい 47人  どちらともいえない 6人  いいえ 0人  無回答・非該当 8人 
「はい」との回答は、8割弱を占め(77.0%)る結果となりました。今回の調査では2番目に満足率が低い結果であるとともに、0~2歳児クラスの保護者の方がも3~5歳児クラスよりも満足率が1割以上高いことに留意が必要です。なお、自由意見は、2件寄せられ、先生により対応が異なる、温かく対応してくれるとのご意見でした。
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい 49人  どちらともいえない 10人  いいえ 0人  無回答・非該当 2人 
前回調査に引き続き、「はい」との回答は、8割を超え(80.3%)と多くの理解を得る結果となりました。ただし、0~2歳児クラスの保護者の方がも3~5歳児クラスよりも満足率が1割以上高いことに留意が必要です。なお、自由意見は、2件寄せられ、送り迎え時、雨の日が怖い、セキュリティが若干不安とのご意見でした。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい 54人  どちらともいえない 6人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
「はい」との回答は、約9割を占め(88.5%)る結果となり、前回調査よりも1割以上満足率が向上しています。なお、自由意見は、1件のみ寄せられ、月末の懇談会は困るとのご意見でした。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい 54人  どちらともいえない 6人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
「はい」との回答は、約9割を占め(88.5%)、多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、今回の調査中で最も多い3件が寄せられ、担任とはある、2歳で個人ノートがなくなり園の様子がわかりにくくなった、クラス以外の先生とも相談できるとのご意見でした。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい 60人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
前回調査と同様、「はい」との回答は、9割を超え(98.4%)ており、多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、1件のみで、写真を見ると乱雑なところがあるとのご意見でした。
10.職員の接遇・態度は適切か
はい 54人  どちらともいえない 7人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
前回調査と同様、「はい」との回答は、8割を超え(84.2%)と多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、今回の調査中で最も多い3件が寄せられ、きちんとした言葉で話してほしい、親と先生で子どもの呼び名が異なるのが気になる、子どもに禁止している服装の職員がいいるとのご意見でした。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい 57人  どちらともいえない 4人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「はい」との回答は、9割を超え(93.4%)る結果となり、前回調査から1割以上の満足率の向上が図られています。なお、自由意見は、今回の調査中で最も多い3件が寄せられ、子ども様子をもっと具体的に知りたい、けがや病気の際の対応に疑問がある、看護師はもちろん保育士もよく見てくれるとのご意見でした。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい 53人  どちらともいえない 5人  いいえ 0人  無回答・非該当 3人 
「はい」との回答は、8割超え(86.9%)る結果となり、前回調査から1割以上の満足率の向上が図られています。なお、自由意見は、2件で、報告がないことがあるとのご意見でした。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい 58人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
前回調査と同様、「はい」との回答は、9割を超え(95.1%)、多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、1件のみで、困っている時に助けてくれて感謝しているとのご意見でした。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい 50人  どちらともいえない 5人  いいえ 2人  無回答・非該当 4人 
「はい」との回答は、8割を超えており(82.0%)、多くの理解を得る結果となりました。なお、自由意見は、1件のみで、子どもの顔がHPにのっていることがあるとのご意見でした。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい 56人  どちらともいえない 2人  いいえ 1人  無回答・非該当 2人 
「はい」との回答は、9割を超えており(91.8%)、前回調査から1割以上の満足率の向上が図られています。なお、自由意見は、今回の調査中で最も多い3件が寄せられ、子どもから聞くしかない、お迎え時に話をしてくれアドバイスもくれる、ブログもありわかりやすいとのご意見でした。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい 51人  どちらともいえない 5人  いいえ 1人  無回答・非該当 4人 
「はい」との回答は、8割を超え(83.6%)、前回調査から1割以上の満足率の向上が図られています。なお、自由意見は、1件のみで、聞きたいことには丁寧答えてくれるとのご意見でした。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい 42人  どちらともいえない 5人  いいえ 4人  無回答・非該当 10人 
「はい」との回答は、7割近くを占め(68.9%)る結果となりました。ただし、「非該当」とする意見も1割を超えているため、留意が必要です。前回調査からは約1割の認知率向上が図られており、園の取り組みが実を結んでいる結果となっています。。なお、自由意見は、1件も寄せられていませんでした。

Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)

※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー1  リーダーシップと意思決定
  サブカテゴリー1  事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目2 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  評価項目2 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている 実施状況
  標準項目1 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  標準項目2 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
  評価項目3 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している 実施状況
  標準項目1 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  標準項目3 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
講評
「経営理念」「保育理念」「保育の基本方針」「保育の目標」の共有に取り組んでいます

法人としての「経営理念」や「保育理念」、園として保育を行う上での基本な考え方をまとめた7項目からなる「保育の方針」、『丈夫な身体と豊かな心を育てる』とする「保育の目標」については、園内に掲示されているポスターやホームページ、園のパンフレット、職員が用いる「勤務マニュアル」などに明記されています。この「保育の基本方針」や「保育の目標」については、保護者に対しては入園時に、職員についてはマナー研修を通じて、それぞれ周知されており、法人や園の基本的な考え方が保護者や職員に浸透し、共有できるよう取り組まれています。

園全体で課題解決に向けて取り組めるようにしています

園長は、クラスのことも園全体のことも園内でしっかりと共有し、みんなで園運営を行いたいと考えています。しかしながら、職員自己評価では、職員が「経営層の役割等について理解している」割合は約6割、そして経営層がリーダーシップを発揮できていると考えている割合は約4割とあまり高くない結果となっています。意見を言いやすい環境づくりや会議の持ち方、そこでの発言等、工夫されて取り組まれていますが、職員がしっかりと認識できるように取り組むことも必要ではないでしょうか。

会議を中心として、意思決定と周知を行っています

園の会議(リーダー会議、職員会議、クラス会議、幼児部会等)は、その役割が明確になっています。重要な案件や意思決定については、園長・主任等で構成されるリーダー会議において検討を行い、リーダーの責任として、各クラス・部署の職員の周知するとともに、職員会議で全体に報告されています。また、保護者に対しては必要に応じ、園だよりや園のホームページを通じて、重要な案件に関する決定事項や経緯を伝えています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー2  事業所を取り巻く環境の把握・活用及び計画の策定と実行
  サブカテゴリー1  事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  評価項目1 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している 実施状況
  標準項目1 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目2 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  標準項目3 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目4 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  標準項目5 事業所の経営状況を把握・検討している
  標準項目6 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
  サブカテゴリー2  実践的な計画策定に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している 実施状況
  標準項目1 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  標準項目2 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  標準項目3 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
  評価項目2 着実な計画の実行に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  標準項目2 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
講評
アンケート等を活用して保護者の意見・要望・苦情を把握し、保育の向上に努めています

保護者の意向は、各行事終了ごとに行うアンケートや全クラスで実施している連絡ノート、個別保護者面談などを通じて把握しています。アンケートについては、結果を集計し、保護者に提示し次回の行事等の開催の際に反映させているほか、連絡ノートに記載された『気になるご意見』や苦情については、迅速に対応・説明を行うとともに、記録を行っています。また、対応・説明した内容については、会議を通じて全職員に周知を図っており、組織として情報共有するよう取り組まれています。

地域福祉ニーズや福祉事業全体の動向を収集・把握しています

地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向は、法人がその主体となっています。市役所や業界団体(市・地域・都・全国の各業界団体)から情報を収集するとともに、毎年開催される保育展の際に行うアンケート、そして、園で行っている地域子育て支援活動に参加している親子からの情報収集(聞き取り・アンケート)など、「生の声」の収集にも取組んでいます。今年度は新型コロナウィルス対策で、イベント等での生の声を収集することは難しい情勢でしたが、必要な情報の収集は実施できていました。

中・長期計画に基づく事業計画を核として、各種計画が策定されています

園経営の基本方針は、今年度の「事業計画」がその中心となっており、年度の保育方針や収支見込みなど、多くの内容が盛り込まれた計画となっています。この事業計画に基づき、各種保育計画や行事計画、食育計画等が、実際に行う事業に直結した計画として策定されています。また、中長期的に取り組む活動については、中長期計画に位置付けられ、分野ごとに最適な計画期間を設定し作成しており、これから数年度にわたって展開する予定の活動が明示されています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー3  経営における社会的責任
  サブカテゴリー1  社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる
  評価項目1 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  標準項目2 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
  サブカテゴリー2  利用者の権利擁護のために、組織的な取り組みを行っている
  評価項目1 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている 実施状況
  標準項目1 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  標準項目2 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
  評価項目2 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている 実施状況
  標準項目1 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  標準項目2 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
  サブカテゴリー3  地域の福祉に役立つ取り組みを行っている
  評価項目1 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  標準項目2 ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
  評価項目2 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  標準項目2 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  標準項目3 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
講評
苦情解決の制度について保護者への周知が実を結んできています

苦情解決制度は、園のパンフレットに明記されており、玄関掲示も実施しているほか、「保育園のしおり」の中で図と文章を用いて紹介されています。また、新クラス説明会や懇談会を通じても口頭で周知を図っています。この苦情解決制度の周知と保護者の認知率の向上に関しては、これまで毎回課題とされてきていたところですが、今年度実施した利用者調査においては、第三者委員制度の認知度が7割弱という結果となり、前回調査よりも1割ほど向上がみられました。今後も継続的な取り組みが望まれます。

関係機関との連携による虐待防止に取り組んでいます

虐待防止については、マニュアルを整備するとともに子ども家庭支援センターと密に連携を図っており、問題が発生した際には、地域の関係機関のネットワークに対してアクセスできるよう準備されています。また、統括園長が要保護児童対策協議会の委員を行っており、支援が必要な子どもに対する対応の一端を担っています。

ボランティアや実習などを積極的に受け入れる体制を整える取組を行っています

園では、通常のボランティアのほか、「職場体験」や保育実習等、ボランティアや実習の希望者を受け入れています。この受け入れについては、「職員業務マニュアル」に記載されており、これを参照して実務を進められるよう準備されています。また、受け入れるボランティアに対して伝えるべきこと、守ってもらうことについて「ボランティアに取り組んでいただく前に」という書面にまとめられ、大切なことをもれなく伝えられるよう工夫されています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー4  リスクマネジメント
  サブカテゴリー1  リスクマネジメントに計画的に取り組んでいる
  評価項目1 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  標準項目2 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  標準項目3 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  標準項目4 リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  標準項目5 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
  サブカテゴリー2  事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  評価項目1 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている 実施状況
  標準項目1 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  標準項目2 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  標準項目3 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  標準項目4 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
講評
園舎は、安全・安心を設計の中心に据えた建物です

子どもの安全確保に関しては、例年行われている避難訓練等や地域の関係機関との連携した活動が継続されています。また、事故簿やヒヤリハットの報告も着実に行われており、事故を未然に防ぐように普段から気を配る体制ができています。また、園舎は、特に「安全」や「安心」をデザインのコンセプトの中心に据えた建物であり、開放的な間取りや各種設備を通じて、地域に溶け込みながら「安全」「安心」保育を展開できるよう配慮されています。

園が蓄積している情報を適切に保護・共有しています

園では情報を総合的に管理するため「情報管理システム」を独自に開発し、活用しています。このシステムでは、スケジュール管理や職員情報の管理のほか、園児の登降園の情報など、子どもたちに関する情報についても取り扱っております。情報については、極力、一度入力した情報を様々な場面で活用できるようシステムが組まれており、HPやデジタルサイネージを通じて園内外に公表する情報もセキュリティ等に注意しつつ、少ない労力で実現できるよう、配慮されています。

個人情報の取り扱いについては十分に説明しています

個人情報保護制度については、「あおぞら保育園における個人情報保護の方針」に取りまとめられており、園で取り扱う個人情報の使用目的について6つの項目を列挙するとともに、個人情報の使用に係る具体例などが例示されています。この内容については、ホームページに原文を明記しているほか、よりわかりやすく、文書・データの廃棄処理方法を写真で説明するなど、保護者へ配慮した説明がなされています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー5  職員と組織の能力向上
  サブカテゴリー1  事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成・定着に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている 実施状況
  標準項目1 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  標準項目2 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
  評価項目2 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している 実施状況
  標準項目1 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  標準項目2 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
  評価項目3 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  標準項目2 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  標準項目3 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  標準項目4 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
  評価項目4 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  標準項目2 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  標準項目3 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  標準項目4 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
  サブカテゴリー2  組織力の向上に取り組んでいる
  評価項目1 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  標準項目2 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  標準項目3 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
講評
職員の人員配置について配慮していますが、

職員の確保については、現在多くの園で厳しい状況にありますが、実習生の積極的な受け入れ問うや学校へのリクルートなど、新卒者の確保や各種雑誌へやHPへ職員募集のお知らせを載せること等により、法人全体として、必要な職員を十分に確保できるように努めています。しかし、職員自己評価では、約半数の職員が園の取り組みが不十分と認識しており、自由意見でも職員配置に関する意見が複数寄せられています。大変難しい課題ですが、今後も継続的な取り組みが求められるとともに、職員の理解を深めるための方策も望まれます。

職員一人ひとりの学んだことが組織としての学びにつなげるようにしています

職員の質の向上に関する取り組みについては、園の内外で行う研修の機会や経験の浅い職員向けのOJTを確保し、全体のレベル向上を図っています。また、職員研修の受講後は、「研修報告書」を作成することとなっており、研修成果を職員自らが自己評価し、園長に報告する仕組みとなっています。この研修報告書については、職員が閲覧できる場所においてあり、研修成果を職員間で共有できるよう配慮しています。また、職員の希望する研修を受講させ、その研修内容の発表の場を設けて、職員相互の資質向上に取り組みも継続しています。

職員のやる気向上に取り組んでいます

年2回の職員個人面談を実施するなどして、職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいます。福利厚生については、特に大きな変更はありませんが、公的な福利厚生制度加入のほか、民間の福利厚生制度にも継続的に加入しています。しかし、職員自己評価では、やる気の向上に係る5-1-4-1~3の評価が5割前後とあまり高くありません。また、職員評価や待遇等に関する自由記述も複数寄せられていることから、何らかの対策が求められます。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー7  事業所の重要課題に対する組織的な活動
  サブカテゴリー1  事業所の重要課題に対して、目標設定・取り組み・結果の検証・次期の事業活動等への反映を行っている
  評価項目1 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) 昨年度末の新型コロナの流行を受け、様々な制限が実施される中、卒園式等の行事は手探りながら実施することができました。次年度の行事については、子どものみで行う行事は 感染症対策をしたうえで原則として実施する、保護者参加の行事については状況に応じて行う、という方針を決め、今年度にのぞみました。
感染症対策は、園内の消毒等もあるが、子どもたちの手洗い等の徹底を図るための健康教育も力を入れて取り組みました。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
今年度の行事は、結果として、子どもたちのみの行事については、ほぼ、例年通りの開催ができていた(内容等については変更有)。保護者向けの行事については、4月実施の親子レクレーションは緊急事態宣言が発令したため中止。7月のあおぞらカーニバルは年長のみ実施。11月の運動会は幼児クラスのみで実施(保護者の人数制限、子どもの競技のみ)、乳児クラスはビデオ撮影し、配信。12月のもちつきは子どものみで実施。2月の発表会は保護者見学はなしで、子どもはゆとろぎにて、無観客の中での発表。保護者へはビデオ配信する形で行われました。

状況が変化する中、臨機応変に対応し、保護者も決してシャットアウトするだけでなく撮影されたビデオ配信の映像を家庭で共有することによって、子供の成長を実感できるように工夫されて取り組まれていました。利用者調査でも、保護者が職員が工夫しながら行事に望んでいる点について感謝しているコメントが多数見られ、大変評価されている様子がうかがえました。 
  評価項目2 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) 地域交流の一環として高齢者施設との交流を積極的にすすめる事ととし、交流行事の計画などを行っていたが、新型コロナの流行により軒並み中止となりました。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標が設定されていなかった
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行っていなかった(目標設定を行っていなかった場合を含む)
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させていない
【講評】
今年度の交流行事は、結果として、ほぼ行われませんでした。高齢者が園前を通り、園の子どもたちと挨拶する程度の交流しか実施する事ができていませんでしたが、先方との話し合いは継続的に行われており、今後、この新型コロナの状況が治まり次第、検討し、再開することの合意はされており、今後が期待されます。 

Ⅵ サービス提供のプロセス項目(カテゴリー6)

カテゴリー6 サービス提供のプロセス
  サブカテゴリー1 サービス情報の提供
  評価項目1 利用希望者等に対してサービスの情報を提供している 実施状況
  標準項目1 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  標準項目2 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  標準項目3 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  標準項目4 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
講評
園パンフレットを通じて、わかりやすく情報を発信しています

入園予定のご家庭や園見学者に対しては、園パンフレット「みんなおいで、あおぞら保育園に。」を配付しています。このパンフレットは、フルカラーで印刷された冊子となっており、写真等もふんだんに用いられ、園内(園者)の様子や園の活動、地域に向けた活動などがわかりやすくまとめられています、以前使用していた「保育園のしおり」よりも質・量ともにはるかに多くの情報が掲載されており、これ一冊を見れば、園での生活等がすぐわかる非常に凝った作りとなっています。

園公式のSNSやHP(ホームページ)を活用した情報提供も実施されています

情報提供のツールとして、紙による配付物のほか、園公式のSNSやHPも開設しています。園の沿革等の基本情報のほか、写真もふんだんに取り入れており、日常や行事の活動の様子を伝えるためのツールとして活用されています。また、園舎には、園内向けと園外向けの2か所のデジタルサイネージが設置されており、HPとの連動など、PCやスマートフォンがなくても、各種園に関する情報をわかりやすく伝えられるようにしており、非常に評価できます。


  サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応
  評価項目1 サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている 実施状況
  標準項目1 サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  標準項目2 サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目3 サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
  評価項目2 サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  標準項目2 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
  標準項目3 サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
講評
園での基本的なルール等については入園時に説明をしています

園での基本的なルールや準備物等については、「パンフレット」「園のしおり」に記載されており、入園前には説明会等で、周知と理解が図られるよう取組まれています。また、年度替わりに新クラス説明会を開催し、更新した「園のしおり」を用いながら、新しい年度に実施する行事等について再度説明する機会を設けています。こうした取り組みは、利用者調査で保護者から園の取り組みを評価する保護者の声につながっており、園の保育内容に関する説明について9割を超える保護者が理解していると回答する結果に結びついています。

入園前の面接により、子どもや家庭の状況を把握しています

入園前に面接を行い、家庭での入園前の生活リズム、保護者の仕事の状況等を把握しています。面談結果については、「児童票」に記録するとともに、入園後の子どもの発達や保護者の意向などを時系列に記録し、リーダー会で周知したのち、3月後半に行われる職員会議でも周知され、園全体で情報を共有し、新入園児の登園に備えています。この情報については、紙の情報だけでなく電子データ化され、パソコン上でも職員間で必要に応じて情報を共有できるようにしています。

入園直後や新年度は、子どもと保護者がともに安心できる様に取り組んでいます

入園直後は、環境変化に伴い、子どもが体調を崩す確率も高く、また、保護者も園での保育について不安を抱くことが多いことから、園では、受け入れ保育期間を個別に設定し、子どもと保護者がともに園に慣れていただくよう配慮しています。今年度は新型コロナ対策があり、園舎内に保護者が入る事に制限があるなど、特別な状況下にありますが、電話対応などできる事は行った上で最上の対応を心がけています。


  サブカテゴリー3 個別状況の記録と計画策定
  評価項目1 定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している 実施状況
  標準項目1 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  標準項目2 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  標準項目3 アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  評価項目2 全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している 実施状況
  標準項目1 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  標準項目2 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、作成、見直しをしている
  標準項目3 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
  標準項目4 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
  標準項目5 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  評価項目3 子どもに関する記録が行われ、管理体制を確立している 実施状況
  標準項目1 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  標準項目2 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  評価項目4 子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している 実施状況
  標準項目1 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
  標準項目2 申し送り・引継ぎ等により、子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
講評
子ども一人ひとりの記録は「児童票」に記録しています

子ども一人ひとりの成長や発達の様子については、法人独自の様式の「児童票」に切り替え、個別に記録をとって、子どもたち一人ひとりの状況を把握しています。この「児童票」に記載される内容については、情報の共有を図るため、パソコンを活用し、情報を入力して、一元的に管理できる仕組みとなっています。児童票等の記載内容については、研修でより充実させるようにも努められており、子ども一人ひとりを記録を通じて多面的に見ることができるよう取組まれています。また、新しい様式への変更も今年度行われており常に使いやすさを追求しています。

保育に関する計画は、基本計画、年・月・週できめ細かく作成されています

保育計画等は、クラスごとに年・月・週単位の計画が作成されています。計画の様式については、法人共通の様式を使用していますが、例年、小修正があり、よりよい計画につながるよう継続的に取り組まれています。また、通称「きらり」と呼ばれる子どもたち一人ひとりの「よいところ」「きらりと光るところ」を中心とした個人別の年間指導計画も作成しており、子どもたちを個々により良い保育が行えるような工夫も行っています。なお、保護者に対しては、新クラス説明会の際に年間の計画について説明し、理解を得るようにしています。

記録と口頭による情報共有を図っています

各クラスや子どもの状況は、児童票や日誌に記録し、パソコンを使って情報共有を図っている他、職員会議を通じた全園で情報を共有するなど、口頭と記録のセットで伝達することにより漏れが発生しないよう配慮されています。しかしながら、職員自己評価においては、以前から指摘されている職員間での情報伝達の一部がうまくいっていないことを指摘する声が引き続き少数ながらあがっています。以前と比べるとさらに減少しているため、改善に向けたさらなる継続的な取り組みが期待されます。


  サブカテゴリー4 サービスの実施
  評価項目1 子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている 実施状況
  標準項目1 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
  標準項目2 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
  標準項目3 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
  標準項目4 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  標準項目5 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
  標準項目6 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】 小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
講評
子ども一人ひとりの情報は、記録され、活用されています

子ども一人ひとりの情報は、入園時の各種書類や面談での記録から始まり、園での保育中の姿や保護者との個人面談の様子、毎日の送迎時の会話、連絡ノートでのやり取りなど、様々な場面を通じて子どもの発達の様子や子どもを取り巻く環境について記録が取られています。記録の取り方について特化した研修の実施や必要があれば様式そのものもより使いやすいものへの変更を実施するなど、後々の記録活用の際に有効に利用できることを大切に考えた取り組みも実践されています。

特別な配慮が必要な子どもに対するサポートを充実させています

障害や特別な配慮が必要な子どもなどに対しては、言葉だけでなく絵や文字等を活用したコミュニケーションを行うなど、一人ひとりの能力や特性にあわせた保育が展開されています。また、担当する保育士に子どもの特性に応じた保育スキルを身につけてもらい、よりよい保育を展開するため、臨床心理の先生の定期訪問やその訪問にあわせ実施される職員全体での研修、園外の研修にも積極的に参加しています。また、近隣に法人が経営する発達障害の支援施設でお世話になっている先生との連携も図られており、より幅広い支援ができるようになっています。

インクルーシブの考え方取り入れた保育を実践しています

法人では、以前からインクルーシブの考え方を保育に取り込んでいこうと勉強を重ね、職員研修に取り組む等、その知識の裏付けを職員一人ひとりに行っており、ソフト面での充実を図ってきました。また、園舎もインクルーシブを念頭に置いた設計となっており、ハード面からもより保育が展開しやすいようになっています。トータルとして保育の中でインクルーシブの考えを実践しやすいような環境が整っており、大変評価できます。

  評価項目2 子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている 実施状況
  標準項目1 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  標準項目2 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
  標準項目3 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  標準項目4 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
講評
日々の様子は口頭、連絡ノート、HPやSNS、デジタルサイネージで伝えています

子どもの様子の確認と園での子どもの様子の伝達については、朝夕の登降園時に口頭及び連絡ノートを通じて行われています。また、園での子どもたちの様子は、園のエントランスに設置されているデジタルサイネージでその日の様子が写真込みで伝えられているとともに、このデジタルサイネージで流されている情報はHPでも同じように伝えられています。姉妹園では「職員ブログ」や「給食ブログ」など、SNSやHPを通じた情報提供を様々な形で行ってきており、そのノウハウを生かして、同じ取り組みを当園でも実施しています。

午睡は一人ひとりの状態にあわせておこなっています

乳児の午睡は部屋をコーナー分けし、一人ひとりの状態にあわせて行っています。また、幼児でも眠れない子どもに対しては別のスペースを確保し、他の子どもたちの午睡を妨げないよう配慮されています。

  評価項目3 日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している 実施状況
  標準項目1 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  標準項目2 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
  標準項目3 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉による伝え合いを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
  標準項目4 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
  標準項目5 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  標準項目6 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
講評
園が目指す保育を展開できています

体操教室や絵画教室などの専門の先生が来園して実施される活動や法人が力を入れている取り組みである調理活動については継続して実施される一方、日常の保育の中で最も大切にしているインクルーシブの考え方を踏まえた保育については、園舎がその考え方に適合したものになっていることもあり、より実現しやすい環境が整ったなかで無理なく展開されています。子どもたちが集団で活動することはもちろんのこと、一人になりたいときや少人数で落ち着いた雰囲気や空間で過ごしたい時等に活用できる空間も有効に活用されています。

戸外での活動を充実させるように取り組まれています

園庭の単純な面積は広くはないものの、プランターを使った各種栽培活動を実施したり、園外での散歩の活動を多く取り入れるなど、戸外での活動時間を確保し、自然や季節を感じられる機会の確保につなげています。また、テラスやホールでも体を使った遊びが展開できるようになっており、園舎内にいながら運動できることで、雨天等にも対応できるようになっています。こうした取り組みは、利用者調査で9割の保護者から戸外遊びなどは十分できているとの評価をいただくことにもつながっており、評価できます。

  評価項目4 日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している 実施状況
  標準項目1 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
  標準項目2 みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  標準項目3 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
講評
行事については自分たちで考えること、達成感を味わうことを大切にしています

法人全体として、行事の実践に関するノウハウを共有化して、効果的・効率的に行事運営をできるようにしています。行事内容については、公立園時代から続く伝統行事(山登り等)もありますが、特に子供たち一人ひとりが自ら考える時間を設けることを大切にしており、最終的に目標としていたことが「できたか」「できなかったか」という結果よりもより遂げたことに対する達成感を味わえるように工夫して取り組んでいます。

行事は感染症に留意しながらも柔軟に対応しました

今年度は新型コロナ対策により多くの行事を変更して実施せざるを得ませんでした。しかし、内容を変更したり、参加者を限定する、見学者を制限する等の対策を実施した上で、行事をなるべく開催するように努めました。結果として園内で子どもたちのみで行う行事については中止はなく、保護者や地域の方も参加していた行事についても形を変え、多くを開催する事ができています。保護者や地域の方が参加する行事については、参加を一部に制限する、参加を見送る対応がほとんどでしたが、ビデオ撮影し行事の様子を伝えるなど工夫して取り組まれています。

行事の実施日程については以前の評価を取り戻しました

前回の評価時の利用者調査では、行事の日程への配慮を問う設問で、保護者から「配慮されている」との回答が約7割に留まっておりましたが、今回の利用者調査では、約9割までに回復しました。今年度は新型コロナ対応などで行事開催や内容が流動的であり、特殊な状況である事は否めませんが、ご理解いただく取り組みを今後も継続することにより、評価がこのレベルで定着することを期待します。

  評価項目5 保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている 実施状況
  標準項目1 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  標準項目2 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
講評
子どもの状況に応じた場の使い分けができる環境が用意されています

園が推進しているインクルーシブを大切にした保育をハード面から支える環境が整っており、幼児クラスにはロフトがついた小部屋があったり、乳児クラスでも場の切り分けがしやすいような設備の配置がされている、共用部に一人や少人数で過ごすことができるスペースを設ける等、園が目指す保育が実現しやすいように設計されており、これが長時間保育の子どもたちがホッとできる場、気持ちを落ち着ける場の確保にもつながっています。

日中の様子は口頭又は連絡ノートを通じて保護者に伝えられています

日中の様子などで保護者に必ず伝えるべきことについては、職員間では口頭での伝達や連絡メモ、連絡票、情報システムなどを通じて引き継がれています。保護者に対しては、口頭でお伝えするほか、全年齢児を対象として用意している「連絡ノート」を通じて行っており、忙しくてなかなか時間が取れない保護者にも確実に情報をお伝えできるよう配慮されています。利用者調査においても「職員と相談、話ができる」という設問で肯定的な回答が9割近くを占めており、こうした取り組みが実を結んでいると推察される結果が出ています。

  評価項目6 子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している 実施状況
  標準項目1 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  標準項目2 メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  標準項目3 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している                                                                                        
  標準項目4 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
講評
食事がより一層楽しくなるよう、また、落ち着いて食事ができるよう配慮を行っています

給食については、和食・薄味で素材の味が感じられることを基本として、栄養バランスが考慮されたおいしい食事が出されています。さらに、行事食やバイキング食など、より一層食事を楽しむことができるよう工夫されています。
また、アレルギー対応に対しては、色分けしたメニューをはじめに保護者へ配付して、メニューのチェックを行ってもらうとともに、栄養士・担任・保護者の3者で話し合いながら対応を決めています。配膳の際のルールも明確になっており、間違いがおこらないように細心の注意が払われています。

「食」に関する情報発信を積極的に行っています

園では子どもたちだけではなく、保護者も「食」に対する関心を高めていくことが重要であると考えています。そのため、毎月発行される「給食だより」やSNS、HPでも「食」に関する活動を行った際の写真をアルバム形式で掲載するなど、その時々にあった情報をタイムリーに発信する活動を行っています。今年度は特に年長児の思い出づくりに行った調理保育「フレンチレストラン」が好評を博しています。なお、情報の伝え方については、姉妹園と同様に給食ブログなど日々、情報発信を行っており、園の強みとなっています。

食育に関する様々な体験の機会を提供しています

調理活動をはじめとする、食育に関する取り組みについては、法人として非常に力を入れている分野でもあり、当園でも力を入れて取り組まれています。年間の食育計画を策定し、ねらいと見通しを明確にしたうえで取り組まれており、子どもたちが楽しみながら、活動を行えるようにしています。また、園舎の門の前が調理室というレイアウトであり、窓も広く取られ、調理している様子が園内外から伺えるようになっているとともに、調理中のにおいも感じられるようになっており、子どもも保護者も食に対して意識できるようになっています。

  評価項目7 子どもが心身の健康を維持できるよう援助している 実施状況
  標準項目1 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
  標準項目2 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
  標準項目3 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
講評
子どもの健康状態は園独自の情報管理システムを活用し、保護者に情報提供しています

日々の子どもの健康状態の把握は、登園時の状況の確認のほか、乳児の午睡時には、「午睡チェック表」を用いて一定時間毎の状態確認を行い記録しています。また、園医による定期健診(0歳児は毎月・1歳以上は年2回)や歯科検診(年1回)を行うとともに、身体測定は毎月行っています。これらの結果は、園独自の情報管理システムで一元管理し、看護師がいち早く確認し、注意点や対処方法等のコメントを書き込める様になっています。また、健康管理の情報は「じょうぶなからだ」を通じて保護者へ報告しています。

感染症予防と感染症発生時の対応を的確に行うための取り組みを行っています

感染症予防に関しては、子どもに対しては紙タオルを使うなどの対策を行っているほか、保護者に対しては月1回発行の「保健だより」を通じた情報提供や、クラスに掲示をして注意を喚起するなどの活動が行われています。また、感染症の発生時には、決められた場所に処置用の用具(バケツ・消毒液等)を配置して、いざというときにきちんと対応できるよう備えています。今年度は特に新型コロナ対応のため、HPにも地域の状況を伝えるコーナーや関連する役所へのリンクを設けるなども実施し、情報提供を充実させています。

看護師が常駐することによって保護者に安心感をもっていただいています

利用者調査においては、発熱やけがの際の対応などは8割近い保護者から満足であるとの回答をいただくことができています。看護師が常駐しており、このことによって、健康面や衛生面できめ細かやかな対応ができているとともに、子どもたちに対する保健指導もほぼ毎月実施しており、子どもたちが健康等について学ぶという点でも大変役立っています。こうした取り組みの結果が利用者調査にあらわれていると考えられ、評価できます。

  評価項目8 保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
  標準項目2 保護者同士が交流できる機会を設けている
  標準項目3 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  標準項目4 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
  標準項目5 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
講評
相談しやすさなどが評価され、信頼関係を築いています

日ごろから送迎時の会話や連絡帳を通じて密な連携を心がけています。その結果、利用者調査では、園のよいところとして、職員の明るく丁寧な挨拶や対応、他クラスの先生でも声をかけてくれたり、その日の様子について教えてくれる等について、評価する声が寄せられています。この点については、前回評価から継続して評価されている点であり、園のよいところとして保護者にも定着しており、こうした要因が園全体の高い評価にもつながっているのではないかと推察されます。

保護者と園が話し合う機会を大切にしています

園では、保育参加、個人面談、懇談会など、保護者と園及び保護者同士が交流する機会を設けています。今年度は、新型コロナ対策の影響で個人面談以外は実施する事ができていませんが、その代わりに全世帯に向けて電話をし、電話相談を行うなど、この状況下でできる対応を行っていました。本園の保育参加は、例年、保護者から高い評価を受けている取り組みであり、今後も継続されることが望まれます。

要望や不満など言いにくいことが伝えられる関係が構築されています

前回の評価では、利用者調査において、全体の約7割の保護者から「要望や不満に対応してくれている」との回答を得るに留まっていましたが、今回の利用者調査では、8割を超える保護者からの回答を得る事ができていました。前々回の利用者調査の水準に戻す事ができており、今後も何が原因なのかを検証したうえで改善に向けた取り組みを継続する事が望まれます。

  評価項目9 地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている 実施状況
  標準項目1 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
  標準項目2 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
講評
地域の方々との交流は積極的に行われていましたが

地域の方々との交流は、例年、若年世代では、法人他園との交流や地域の小学校訪問、中学生の職場体験やボランティア、実習生の受け入れ等が行われており、それ以上の世代との交流では、町内会やご近所との交流、シニアクラブや高齢者施設との交流が実施されていました。今年度は、新型コロナの影響により原則として地域との交流事業は中止しており、地域の子育て支援の活動は方法や回数を変えながら実施しました。

今後も交流活動は充実させたいと考えています

地域との交流は前述の通り積極的に行っていましたが、特に高齢者施設との交流は、重点的に今年度取り組む予定としていました。新型コロナの流行が収まらない限り再開はできない状況ですが、先方の施設とのコミュニケーションは継続しており、今後の展開が期待されます。


  サブカテゴリー5 プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
  評価項目1 子どものプライバシー保護を徹底している 実施状況
  標準項目1 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目2 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
  評価項目2 サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している 実施状況
  標準項目1 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  標準項目2 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
  標準項目3 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
講評
個人情報の保護に関する同意については、年度当初に行われています

個人情報の保護に関しては、第三者への情報提供の制限や、ホームページ等の写真の使用などの方針を法人のホームページ等に掲載し、入園前説明会において説明するとともに、在園児の保護者に対しても年度ごとの新クラス説明会等の場で改めて周知し、同意を得るようにしています。なお、前回評価において、利用者調査では、明確に否定する回答や非該当との回答も合わせると1割近くを占めていましたが、今回の利用者調査においては、その割合は下がると共に守ってくれているとの回答も8割を超えている事から、改善されているといえます。

子ども一人ひとりを大切に保育を行っている姿勢は保護者からも支持されています

子ども一人ひとりを大切に考えながら保育を行っていく事は、園でも法人でも大事に考えられています。「園のしおり」の冒頭に児童憲章を載せ、子どもたち一人ひとりがもつ権利等について伝えています。こうした姿勢は、利用者調査において9割を超える保護者からの支持(「大切にされている」と回答した割合)につながっています。本項目は毎回の利用者調査でも9割近くの支持を受けており、園として大切にしている考えとして定着し、常に対応できているといえます。


  サブカテゴリー6 事業所業務の標準化
  評価項目1 手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  標準項目2 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  標準項目3 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  評価項目2 サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  標準項目2 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
講評
3種類のマニュアルを主体として、業務に役立てています

園には、姉妹園の職員が作り上げ、改訂も行われた「勤務マニュアル」をはじめ、「業務マニュアル」「危機管理マニュアル」の3つのマニュアルが、業務遂行上の基本的なマニュアルと位置付けられており、その他、目的に応じて様々なマニュアルも用意されています。これらのマニュアルは、職員が、毎年、年度末にその内容について再確認するとともに、必要に応じてその内容を改訂しており、業務内容や業務水準の確認を定期的に行う機会ともなっています。

マニュアルの内容を職員の発案により改定しました

マニュアルについては、姉妹園が作成した背景があり、一部は本園の実態に合わない部分もありましたが、今回全面的な確認と見直しを図る事により、より使いやすい実態に合うマニュアルへと変更を行いました。職員が積極的に関与する事で、法人として大切にしている「変えてはいけない部分」と本園に即して変更する、変えてもいい部分とを再認識しながらも、より使いやすいマニュアルとすることができました。職員自己評価でもマニュアルの見直しをした事について言及する声も多く、職員一人ひとりがしっかりと関わった事がわかります。

様々な専門の先生から、助言する仕組みが整っています

一人ひとりの子どもの特性や成長にあわせた支援を行うため、園内で実施される各種会議や日常のコミュニケーションの中で上司から助言が受けられるようになっています。また、定期的に訪問する臨床心理の先生や体育講師・絵画指導の担当保育士、各種研修や園外で参加しているゼミ等を通じて、園内外の専門的な知識を持つ方々へ相談ができる体制も整えられています。