東京都福祉サービス第三者評価  評価結果





評価結果基本情報

評価年度 令和2年度
サービス名称 認可保育所
法人名称 社会福祉法人七五三会
事業所名称 なごみ保育園
評価機関名称 特定非営利活動法人 あす・ねっと

コメント

本評価については「標準の評価」方法を採用した。保護者・世帯へのアンケート調査は匿名性を確保するため、回答用紙は評価機関への直接郵送とした。職員へのアンケートは評価項目ではなく標準項目レベルで回答を求め、職員の意見を数量化して比較・分析した。本評価に当たっては3名の評価者が担当し、訪問調査、合議、報告書作成、報告会(フィードバック)を行った。なお、訪問調査時には、新型コロナ感染予防を重視し、子どもたちと直接触れ合うことを避けて活動の様子を観察した。


(内容)
 Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像
 Ⅱ 全体の評価講評
 Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み
 Ⅳ 利用者調査結果
 Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)
 Ⅵ サービス提供のプロセス項目


公益財団法人東京都福祉保健財団
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Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像

1 理念・方針  (関連 カテゴリー1 リーダーシップと意思決定)
  事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)

1)利用者みんながほっとし、自然な雰囲気の中で子どもたちは自分らしくのびやかに育つよう支援する 2)気持ちが分かり合える心地の良い関係が結べる安心感の中で、好きな自分が発揮できるよう支援する 3)深く考えやり遂げる力、達成感を感じられるよう支援する 4)子どもにも保護者にとっても、第二の家庭として温かい安らぎの場として地域の中に存在する 5)法人施設が連携を取り、子どもと高齢者が地域生活者として自然な関わりを持てるよう支援する

 
2 期待する職員像  (関連 カテゴリー5 職員と組織の能力向上)
  (1)職員に求めている人材像や役割

基本的なマナーが身についている。また、協調性、向上心を持って職務にあたる。

 
(2)職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

子どもの成長、発達を理解し、一人一人と向き合い受け止めていく保育を心掛け、常に向上心を持って保育を行う。

 


Ⅱ 全体の評価講評

全体の評価講評

特に良いと思う点
1 保護者と子どもに職員を知ってもらう工夫があり、職員はクラス以外の子どもの名前を周知しているなど徹底している

園では掲示板と並び職員紹介を行っていて、名前入りの写真の掲示がある。またコーナーの棚には手作りの絵本や園長おすすめの本が並んでいて、手作り絵本は、一人ひとりの職員の顔写真が表ページにあり、「いないない」と書かれていて、ページをめくると「ばあ」をした笑顔の職員の顔写真があるなど子どもと保護者が手に取って、楽しみながら職員の顔を知って欲しいと工夫している。同時に職員はクラス以外の子どもの名前も周知しているなど、保護者からはいつでも子どもの名前をきちんと呼んでくれるという声がある。
2 職員間の関係がよく、園全体で全員の子ども達の成長を見守る雰囲気になっている

職員の平均年齢も若く明るい職場である。園長を中心にまとまった組織になっており、職員間は同じ職場で働くという意識を持ち、お互いの関係性がよく、目的・協力体制を共有し、クラス単位でなく、園全体で全員の子ども達の成長を見守る意識を醸し出している。それが、子ども達にしっかりと向き合っている形となっている。また、保護者との関係においても挨拶することが接遇として当たり前の行為となって、送迎においても必ず一言添えている。
3 保護者面談、説明会等を通じて、各家庭の状況を細かく把握し、保育・就学支援を行うようにしている

当園では、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を踏まえ、アプローチカリキュラムを導入している。就学先の小学校との連携もしっかりして、交流している。子どもも保護者も就学への不安と期待が入り混じった状態の中、保護者面談、説明会等を通じて、各家庭の状況を細かく把握し、保育・就学支援を行っていくようにしている。就学支援にあたり、必要に応じて巡回相談のアドバイスを得たり、言葉の教室などをすすめたりしている。

さらなる改善が望まれる点
1 保護者にはクラスだよりなどの配布とともにその日のクラスの様子を知らせるボードを設けているが工夫が望まれる

保護者には紙ベースでのクラスだよりや園のだよりなどを配布して子どもの日々の様子が分かるように配慮している。特に園だよりでは「相談等の受付」の告知を毎回行い、保護者とともに子育てをしていく姿勢を示している。また、日々の子どもの様子は各クラスごとにホワイトボードに記載しているが、ボードは小さめであり、またクラスごとであることから、きょうだいがいる場合などでは保護者が時間に追われているため熟読できない状況を生むこともありその結果、報告が少ないという指摘もあるなど、さらなる工夫が待たれる。
2 ICT化の導入が間もない状況であり、今後の改善と習熟により、効果を期待したい

昨年から検討されていたICTが本年度5月に導入された。保育日誌など保育書類の作成の仕方が良い方向で進めやすくなった分、手書き分も混在するなど、書類作成が安定化していない状況も垣間見られる。また、内容が簡素化されないよう、狙いや内容・配慮の意味を理解かつ浸透する必要がある。今後さらに改善できる部分を検討し、全職員が同じレベルで習熟し改善効果がいっそうあがるよう期待したい。
3 新型コロナウイルス感染予防のため職員が集まる機会を減らすためのさらなる仕組みづくりが求められる

ケース会議の中で一人ひとりの子どもの様子を伝えあい、伝達ノートを活用し情報の共有および、子どもにとってより良い援助が出来るよう努めている。また、自然災害や新型コロナウイルス対策をはじめ必要なマニュアルの見直しを進めている。更新した際の周知徹底、意識改善などに取り組んでいる。今後も新型コロナウイルス感染予防のため職員が集まる機会を減らす必要があるので、マニュアルやヒヤリハット、職員用伝達ノートなどのICT化を含め、職員が集合しなくても情報共有できる仕組みづくりが求められる。

Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み

1 ★ 各種リスクに備えた多くのマニュアルの見直しを含め、実践型の準備に力を入れている

各種リスクに備え、事故対応マニュアルコロナをはじめ、10余のマニュアルが整備されている。コロナについても法人が作成したコロナ対策BCPマニュアルに保育バージョンを加えて用意している。防犯についても、不審者侵入時の対応として前年に実施した防犯訓練の内容を役者演技するなど実践に近い適切な動きを取り入れるよう計画した。また、自然災害が増えているので、見直し・更新していないマニュアルの見直しは行うべきと考えている。
関連評価項目(事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる)
2 ★ 保育園全体で全員の子どもたちの成長を見守る意識をもって保育している

当園では、クラス単位でなく、保育園全体で全員の子どもたちの成長を見守る意識をもって保育しており、子どもの様子の変化や気付きなど情報共有が必要な場合には会議や連絡ノートを活用している。ケース会議の中で一人ひとりの子どもの様子を伝えあい、伝達ノートを活用して担任だけでなく全職員が全園児を把握するようにし、保護者が迎えに来た時に、担任以外の職員誰でもが、子どもの一日の活動、姿を具体的に伝えられるように努めている。
関連評価項目(子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している)
3 ★ 隣接する高齢者施設との交流が日常的に行われており、今年度はさらなる工夫がある

法人内の高齢者施設「いづみの里」が隣接していることから、お互いの行事の際には参加するなどをはじめ日常的に交流が行われている。高齢者施設には子どもたちが制作した作品が掲示されており、時には出向いていき歌を披露したり、屋上で遊ぶなどの取り組みがあり、高齢者の笑顔を引き出している。今年度はコロナウィルス感染防止のために交流事業が停止状態であったが、職員は工夫をこらしてリモート交流を行い、画面上での交流であるが、歌やダンスを披露するなどして子どもと高齢者を繋ぐ時間を生み出した。
関連評価項目(地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている)

Ⅳ 利用者調査結果

調査概要
調査対象:定員87名に対して利用者児総数86名、内訳は、0歳児6、1歳児15、2歳児16、3歳児17、4歳児15、5歳児17名である。



調査方法:アンケート方式  
アンケート方式
全保護者世帯に対してアンケート方式を採用。当評価機関で作成した案内状とアンケート回答用紙及び返信用封筒を事業所経由で保護者に手渡した。記入された回答用紙は匿名性を保持するため、直接返信封筒で評価機関まで郵送することにした。

利用者総数 86人
利用者家族総数(世帯) 71世帯
アンケートや聞き取りを行った人数 71人
有効回答者数 42人
回答者割合(%) 59.2%

総括
総合満足度は、「大変満足」20名、「満足」19名で、満足以上は39名、全回答者の92%である。「どちらともいえない」は各3名、7%だった。総合的意見には「先生方はみな明るく、子どもたちも大好きです」、「先生の入れ替わりが頻繁」、「床を張り替えてほしい」、「言い方がきつい先生がいる」、「やって良い事・悪い事、保育園で先生方が根気よく指導してくれている」など多数の意見があった。設問別では、問1「子どもの心身の発達に役立っているか」、問2「園での活動は子供が興味や関心を持って行えるか」は全員が「はい」と答えている。

利用者調査結果

1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい 42人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
特に意見はなかった。「はい」が42名、100%だった。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい 42人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「年齢に合わせた内容で行ってくれているので、子どもも楽しそうにお話してくれます」、「家では遊べないことも色々やってくださり、とても刺激になっているようです」、「外遊び・お散歩をもっと積極的に行ってほしいです」などの意見があった。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい 39人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
「色々な食材を使用していただけるので、たくさんの野菜が食べられるようになりました」、「離乳食のステップアップも、親身になって相談に乗っていただいた」、「少し量が少ないような気がします」、「毎日おかわりをしているようです。内容もすごくバランスを考えたものになっていると思います」などの意見があった。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい 32人  どちらともいえない 9人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
「園庭がない分、工夫してくださっていると思いますが、夕方の散歩、晴れていても室内など、もう少し外に出る機会があると良いと思います」、「今年度は、コロナの影響で様々な行事が縮小・中止になってしまっているので」、「お年寄りとお話する機会は、非常に大事だと思います」、「他の園に比べると戸外遊びが少ないと思います」などの意見があった。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい 39人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 3人 
「時間変更が結構多いですが、嫌な顔せず対応してくれて助かっています」、「嫌な顔を一切せずに「おかえりなさい」と言ってくださり、感謝しています」、「まだ延長したことがない」などの意見があった。
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい 33人  どちらともいえない 8人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
「跳び箱の上に(たまに)布団が干されていて、子どもが昇っていることを見かける」、「床が古い」、「全ての先生方がとても考えてくださっています」、などの意見があった。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい 36人  どちらともいえない 2人  いいえ 2人  無回答・非該当 2人 
「年間スケジュールが出ていると、予定を組みやすく有り難い」、「土曜開催の為、一度も参加できたことがありません」などの意見があった。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい 35人  どちらともいえない 7人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「よく相談させていただいています」、「相談できる先生もいるが、全員ではない。質問する時間もなかなかないかなと思う」、「心を許せる先生と出会っても、1年後、数年たつと退職されてしまいます」、「多くの子どもを観察しているのは本当に大変だと思いますが、毎日どの先生でもよく見てくださっているように思います」などの意見があった。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい 32人  どちらともいえない 10人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
特に意見はなかった。「はい」は32名、72%だった。
10.職員の接遇・態度は適切か
はい 40人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「連絡事項がうまく伝わらない」との意見があった。「はい」は40名、95%だった。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい 36人  どちらともいえない 5人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
「家では放ってしまうようなケガでも、とてもよく見てくれました」、「子どもの肌が弱いので、もう少し気にかけていただけるといいと思います」、「園から『病院に行ってください』と言われ、かかりつけ医に行くと、『こんなことで病院に行けと言われたの?』と言われることがある」などの意見があった。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい 30人  どちらともいえない 6人  いいえ 3人  無回答・非該当 3人 
「まだ子ども同士のいじめ等経験をしていないので、どちらとも言えません」、「部屋の隅で転んでいたり、泣いている子に気づいていない場面を見たことがある」、「他の子に叩かれていて親御さんが心配して相談していた」などの意見があった。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい 40人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「本番で劇に出たくない子どもを無理に出さず、楽屋で見守るのを認めてくれた」との意見があった。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい 37人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 2人 
特に意見はなかった。「はい」は37名、88%だった。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい 36人  どちらともいえない 6人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「人によります。担任は、しっかり内容を教えてくれるが、他の方は短い」との意見があった。「はい」は36名、86%だった。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい 33人  どちらともいえない 5人  いいえ 1人  無回答・非該当 3人 
「真摯に受け止めてくださり、対応してくださり有り難いです」、「この先生は信頼できると思った先生が、ことごとく退職されていかれます。たわいもない話から、悩みごと・要望などが本当に少ないです」などの意見があった。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい 17人  どちらともいえない 10人  いいえ 4人  無回答・非該当 11人 
「聞いたかもしれませんが、覚えていません」、「今のところない」などの意見があった。

Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)

※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー1  リーダーシップと意思決定
  サブカテゴリー1  事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目2 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  評価項目2 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている 実施状況
  標準項目1 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  標準項目2 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
  評価項目3 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している 実施状況
  標準項目1 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  標準項目3 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
講評
職員会議で理念・保育方針等を読み合わせを行い、その具体的実現の話合いをしている

法人の理念をもとに園独自の保育理念、保育方針がホームページに掲載されているとともに事務所や玄関に掲示されて周知している。職員に「保育理念・保育方針の実現」と題する資料を作成して配布している。月1回の職員会議では、必ず読み合わせを行い、その実現に向けてどのような保育を展開していくか話すようにしていることで、日頃の保育を見つめ直すことが出来ている。保護者にはA4サイズの三つ折りのパンフレット(ホームページから印刷も可能)や入園手続きに使用する「入園のしおり」等を用い、周知をしている。

園長は現場業務に精通し、リーダーシップを発揮して職場は活性化している

職務分掌規程が明文化されており、経営層は自らの役割と責任を職員に対して表明しており、特に意思疎通には心掛け、各クラスにおける意見交換、連携を徹底することで、全体での意見交換、決定へと繋げている。園長は法人で行われている会議内容、市全体の園長会での内容などを、職員会議などで職員に分かりやすく情報を伝えている。職員会議、伝達ノートの活用が情報の共有として生かされている。日常の保育業務においても園長は積極的に関わりOJTを実施し、自己評価会議でも園長は保育の方法、見方など丁寧に口頭でアドバイスをしている。

法人からの周知事項は従来以上に浸透しているが、受取り側の意識の高まりを期待したい

重要な案件は法人本部が関与して決定しているが、日常の保育業務に係る案件は職員会議や担当者会議で決定している。決定事項の周知は、職員会議での周知や伝達ノート(職員用)での周知によっている。朝礼に法人もリモート参加することにより、個人情報の取扱い、接遇強化プロジェクトなど、法人全体の課題が伝わるようになってきているが、受け取り側の意識のさらなる高まりを期待したい。保護者への周知すべき事項は、園だより・クラス便り・掲示板等で行っている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー2  事業所を取り巻く環境の把握・活用及び計画の策定と実行
  サブカテゴリー1  事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  評価項目1 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している 実施状況
  標準項目1 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目2 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  標準項目3 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目4 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  標準項目5 事業所の経営状況を把握・検討している
  標準項目6 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
  サブカテゴリー2  実践的な計画策定に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している 実施状況
  標準項目1 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  標準項目2 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  標準項目3 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
  評価項目2 着実な計画の実行に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  標準項目2 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
講評
保護者の意向は行事後のアンケート、連絡帳の読み取り、送迎時会話から把握している

保護者の意向把握は本件の第三者評価の結果の公表化や相談ポスト設置の他に、各種行事後に保護者アンケートを実施し、回収・集計した結果を保護者や職員に周知し、内容を振り返り見直すことで、より良い保育改善へと繋げている。特に、日頃の子どもの送迎時に保護者の話に耳を傾けるようにしたり連絡ノートでの返答などで保護者の意向を収集している。これら収集した意見や情報は職員会議などで話し合いを持ち、改善したり次への保育サービスと繋げるようにしている。

保育業界および地域の情報は、地域の関係団体や関係機関に参画して収集している

保育業界および地域の情報は、園長と主任を中心に、地元の保育園協会の園長会や主任会にそれぞれ参加するとともに、地元地域の子育て支援のネットワークにも参画し、広く子育てに関する情報を積極的に入手している。これにより、保育の質の向上だけでなく、他園の情報や保育業界全体の動向等を収集しながら分析等を行っていくことができている。法人の七五三会において保育事業は第二保育園があり、両園で交流かつ連携しており、保育に関する情報収集や法人を介しての会議などで協力関係にもある。

中・長期計画から年度計画へ、さらには月次や週次の計画が連鎖されて策定されている

園は法人の七五三会組織の傘下にあり、中・長期の事業計画はSWOT分析を駆使して法人で策定が行われている。園として単年度の事業計画や保育課程を作成するにあたり、リーダー会議や職員会議等で出た意見や自己評価を参考にして作成している。単年度計画策定にあたっては、子どもの発達や年齢を理解するだけでなく、保育の中で大切にしたいところについて具体的に挙げて読み合わせをし、職員間で共通認識を持つことが出来ている。これらは期次、月次や週次の計画、さらには個人の目標にも落とし込まれている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー3  経営における社会的責任
  サブカテゴリー1  社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる
  評価項目1 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  標準項目2 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
  サブカテゴリー2  利用者の権利擁護のために、組織的な取り組みを行っている
  評価項目1 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている 実施状況
  標準項目1 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  標準項目2 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
  評価項目2 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている 実施状況
  標準項目1 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  標準項目2 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
  サブカテゴリー3  地域の福祉に役立つ取り組みを行っている
  評価項目1 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  標準項目2 ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
  評価項目2 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  標準項目2 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  標準項目3 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
講評
保育職員として守るべき法・規範・倫理を遵守するよう掲示かつ会議で話しあっている

事務所内には児童の権利宣言である児童憲章を掲げ、パソコン内にはなごみ保育園規則と称するフォルダに法人理念をはじめ、園の保育理念・保育方針、諸規則、諸規程、各種個別マニュアル等がファイルされ、文書にても整備され、職員は自由に閲覧できるようになっている。新人職員のオリエンテーションでも法・規範・倫理の遵守は重要として説明し周知・徹底している。職員会議や職員面談の場でも規範・倫理等を確認し、個人の意見を聞く場を設けている。

従来から園の機能や福祉の専門性を生かして地域との関係づくりに注力している

本年はコロナ禍で十分とは言えないが、従来から園の機能や福祉の専門性を生かした取り組みを積極的に行っている。育児講座は、年2回のペースで開催されている。対象は在園の有無にかかわらず、一般にも開放し、法人のホームページや地元自治体の広報にも募集案内を掲載している。その他、子育て広場として保育所体験、給食試食会等、育児相談等を実施している。実習生の受け入れは積極的に行っており、養成校に訪問した際には、受け入れ案内を配布している。その結果、4~5校と継続的な繋がりが出来ている。

子どもの権利擁護のために、苦情解決制度など組織的な取り組みを行っている

責任者が園長、受付担当者を主任とした苦情解決制度があること、外部の第三者委員も設けていることを掲示で周知している。虐待防止については、職員会議にて原点の理念等の読み合わせを行う際、虐待防止の実現を目指して保育者としての言動について触れるようにしている。虐待を受けている子どもの情報を得た時などは、子ども家庭支援センターあるいは児童相談所と連携・対応している。保育中の職員の言動に気になることがあれば、すぐに指導したり、保育者間で意見。情報がある関係性が築けている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー4  リスクマネジメント
  サブカテゴリー1  リスクマネジメントに計画的に取り組んでいる
  評価項目1 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  標準項目2 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  標準項目3 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  標準項目4 リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  標準項目5 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
  サブカテゴリー2  事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  評価項目1 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている 実施状況
  標準項目1 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  標準項目2 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  標準項目3 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  標準項目4 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
講評
世の中、様々なリスクの可能性が増加しているが、園児の安全確保の対応に怠りない

感染症マニュアルをはじめ10余のマニュアルが整備され、対策を講じている。様々なリスク・危険から園児の安全を守るため、事故・ヒヤリハットについては、法人のリスクマネジメント委員会に参加して検討しており、事故報告書の作成とともに全体に周知し、改善や再発防止に向けた意見交換を行うなど園のみならず法人全体で対応をしている。防犯訓練についても緊急事態に備えており、建物が病院仕様なので、不審者侵入時を想定し様々な防犯訓練を行っている。避難・消火訓練も年間計画を策定し、毎月テーマを変え、訓練を行っている。

職員間でヒヤリハットの件数を増やそうという意識が高まりつつある

ヒヤリハットが発生したとき、従来は個票に記入していたが、多行形式のノートに簡単に記入し、事務室で誰もが見られるようにしたことから、ヒヤリハットが全職員に周知され、再発防止に繋げられている。ヒヤリハットは、月ごとにパソコンに集約かつプリントアウトされ、リーダー会で検討される。また法人のリスクマネジメント委員会でも共有される。職員間にヒヤリハットの認識は深まりつつあるが、経営層は事故を未然に防止するためにはヒヤリハットの果たす役割は欠かせないという意識をもって件数を増やせるようさらなる指導を強めたいとしている。

情報管理の徹底について、理屈でなく実践の場でも徹底するようにしている

個人情報保護規程では、個人情報に関する基本方針や個人情報の利用目的のほか、個人情報開示申請書とともに個人情報に関するお知らせと承認のお願いと題する書式が用意されている。また、ボランティアや実習生の受け入れに際しても、個人情報保護の取り組みを説明し、誓約書を取得している。職員には個人情報の取り扱いを入職時のみならず、職員会議の場や職員用連絡ノートで確認するなどしている。特に、保育者間の会話も個人情報が漏れる原因になることを職員に常日頃から伝え、意識を高められるようにしている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー5  職員と組織の能力向上
  サブカテゴリー1  事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成・定着に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている 実施状況
  標準項目1 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  標準項目2 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
  評価項目2 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している 実施状況
  標準項目1 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  標準項目2 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
  評価項目3 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  標準項目2 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  標準項目3 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  標準項目4 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
  評価項目4 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  標準項目2 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  標準項目3 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  標準項目4 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
  サブカテゴリー2  組織力の向上に取り組んでいる
  評価項目1 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  標準項目2 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  標準項目3 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
講評
園長は法人および園が願う人材育成を丁寧に心掛けている

園長は職員採用にあたっては、法人傘下のもう一つの園の園長と二人で面接を行い、質疑応答を丁寧にしっかりと行い、よりよい人材確保に努めている。全職員には「保育理念の実現に向けて」という文章を配布し、職員会議にて読み合わせをすることで、目指す保育、保育者像の意識に繋げ、共有感、協力関係の醸成を狙っている。また、行事ごとに担当制を取り入れ、個々の意見を出しながら一人ひとりの仕事の責任感を育成するようにしている。園長は日頃からコミュニケーションを多くとり、個々の状態を把握して的確な声掛けをするように心がけている。

各職員の能力育成を主眼とした人事考課制度があり、年間4回の個人面接が支援している

各職員の能力育成を主眼とした人事考課制度を採用し、「業務遂行度充足度チェックシート」に沿って、業務の進捗状況を本人が評価を記入する。年間目標シートは、保育理念と保育方針を踏まえ、その実現に向けて、何を目標とするのか、また、目標を達成するために、何を実行するのかを年初に掲げて、園長と四半期ごとに面談し、振り返り、評価・反省を行うしくみになっている。最終期には、園長が本人と人事考課面談を行っている。さらに、一年間の振り返り、総合的な人事考課面談を園長が行う。

法人のキャリアパスと連動して年度末に各職員に応じた研修計画を立案して実行している

職員の能力育成に欠かせない研修については、年度末の職員会議にて、法人が構築しているキャリアパス制度について説明している。その内容としては、個人ごとに管理職、指導職、中堅職員、新入職員それぞれに求める能力向上に係る研修計画を立案している。新型コロナウィルスの影響も大きいが、外部研修参加が少ないので、計画を見直す意向である。研修受講した場合は研修報告書を提出させ、閲覧及び会議での研修報告をさせている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー7  事業所の重要課題に対する組織的な活動
  サブカテゴリー1  事業所の重要課題に対して、目標設定・取り組み・結果の検証・次期の事業活動等への反映を行っている
  評価項目1 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) <設定した課題・目標>
保育所運営の安定を課題とした。具体的には、職員が定着するように保育士一人ひとりの保育力に合せた指導を行うとした。
<上記の課題を抽出した理由・背景>
勤務して数年で離職したり、保育することに疲れている、自信がないと発言する若手職員が増えているので、保育の楽しさを伝えながら、個々の保育力に合せた助言、指導を行っていくことが必要と認識したためである。
<上記の目標を達成するために実施した取り組み>
具体的には次を実施した。
①職員面談を年に4回実施し、個々のその時々の悩みを聞き、状況に合わせたアドバイスを実施した。職員が自信をもって保育し、向上心に繋がるように褒めることも意識して指導した。
②行事の計画の段階で、内容について細やかな指導を意識した。
③保育書類の作成に際して、発達や年齢、繋がりのある保育を意識した内容が立てられているか、あるいは保育者の配慮が的確であるか具体的指導を行った。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
<取り組みの結果>
予定通り年4回の面談を実施し、抱えている問題、悩みを聞き取ったが、他の園の保育を見てみたいという職員がやはり出てきた。保育的要素として、より良い方向に考えられるよう、主任や園長が具体的なアドバイスを行ったり、経験の長い保育士が現場でアドバイスとして声をかけたが、考えを反対されているような気持になる職員がいたり、アドバイスを受けて自分で考えてみるということが苦手な職員が見られた。書類提出のための書類にならないよう、書き方、考え方を細かく指導した。この活動を入れるねらいはどこにあるのか、なぜ配慮が必要なのかを十分に考えて計画を立てられるように、少しずつではあるが、成果が見られた。
<振り返り(検証)・今後の方向>
理由は様々ではあるが、離職者が多数発生し、今年度、新入職員を迎えたので、繰り返しではあるが、個々に合せた指導を行うということが取り組みとして必要であると考え、目標設定した。保育書類の指導や、行事に向けた準備の仕方など、ICT化導入を含めて、丁寧に向き合って指導していくことが必要となる。個々の状態を把握するためにも、職員面談を実施することも継続していく。 
  評価項目2 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) <設定した課題・目標>
コミュニケーション能力の育成を課題として採り上げた。具体的な目標として、①自分から発信できるコミュニケーション能力を持つ保育士を育てる。②コミュニケーションが思いやりという形で発信され、心の保育に繋げる。③職員全体が意識統一して保育する職場を目指す。

<上記の課題・目標を抽出した理由・背景>
複数担任の難しさや、職員同士で気軽に意見を出し合うことの難しさを訴える職員が見られる。保育を進めていく中でコミュニケーションは不可欠であり、思いやりのある関わりの中、良い関係性で保育する職場でありたいという思いからである。

<上記の目標を達成するために取り組んだ事項>
理念の実現を目指して共通認識をもってほしい内容について、職員会議にて毎月話すようにした。何度でも繰り返し、なごみ保育園での保育士像、保育に対する考え方を伝えるようにした。個々の意見を吸い上げ、その意見をクラス単位や行事担当者の話し合いの場で発言できるよう、声をかけるようにした。また、1対1で話すことにより、本音を聞き出すことが出来るので職員面談の時間を大切にした。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】

<取り組みの結果>
園としての保育の方向性は伝わっていると思われたが、先輩・後輩それぞれの立場や性格の違いなどから、意見を言いやすい人と言いにくい人が必然的にみられていたように思う。行事担当などフローシートを活用して行事の計画を進める際にはそれぞれが力を発揮できるように、役割をもって進めるよう促した。保育現場にて子どもとのかかわり方や言動が気になる保育者については、個々の対応で指導するように心がけた。

<振り返り(検証)・今後の方向性>
コミュニケーションを図る中で、個人の意見が強くなる場面が見られたため、コミュニケーションをとる上で、協調性を持つことの大切さについて今年度の目標に加えた。心のある保育という点では、日々預かっている子どもたちとのやり取りに慣れてしまうと言葉の使い方や思いが欠けてしまいがちなので、基本姿勢として考えられるよう、今年度も目標に設定した。 

Ⅵ サービス提供のプロセス項目(カテゴリー6)

カテゴリー6 サービス提供のプロセス
  サブカテゴリー1 サービス情報の提供
  評価項目1 利用希望者等に対してサービスの情報を提供している 実施状況
  標準項目1 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  標準項目2 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  標準項目3 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  標準項目4 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
講評
法人及び市のホームページ、パンフレット配布にて情報提供している

法人のホームページにて当事業所の情報を発信している。園の掲示板だけではなくウェブでの情報提供を充実させようと心がけ、ホームページ内のブログは主任、事務、園長が執筆している。今年度前半は、新型コロナウイルスの非常事態宣言のため子どもたちがいなかった。非常事態宣言解除後は写真を撮っていたが「密にならないように」と、子どもたちが密集している写真を掲載できないと考え、ブログ発表は減った。当園のブログ写真には笑顔が写っていることは称賛できる。今後はさらに更新頻度を上げられるよう期待する。

1年を通して園見学の申し込みには、日時等の希望に添えるよう対応し案内している

見学希望者は通常夏ごろから電話が入るが、今年度は新型コロナウイルス感染症の影響で秋ごろから増えてきた。見学希望者にはまず電話で主任か事務が対応し、見学日程をなるべく希望に添えるよう相談し実際に案内する。園見学名簿に見学希望者に関する記録をしている。見学の目的が子どもとのあそび場を求めているのか、入園を考えているのか、育児講座参加も含めて、目的に応じた対応ができるように努めている。

育児講座の内容が充実し、その情報を市の情報誌に載せ発信している

当園の情報は、まちだ子育てサイトに掲載され、子育てひろばカレンダーに当園の育児相談やつどいのひろば(未就園児を対象に室内開放)の情報が掲載されている。また、「マイ保育園だより」を配布している。マイ保育園とは、在宅で子育てをしている家庭の未就学児「かかりつけ窓口」として登録した保育園である。当園では、育児体験と遊び場提供の違いを分かりやすく提供しようと考えている。なお、本年度の育児講座(離乳食のすすめ方)など、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止になっている。


  サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応
  評価項目1 サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている 実施状況
  標準項目1 サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  標準項目2 サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目3 サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
  評価項目2 サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  標準項目2 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
  標準項目3 サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
講評
転園してきた子どもにとって楽しい居場所になるように対応している

転園してきた子どもにとって園が楽しい居場所になるようにするとともに、保護者の不安にも配慮している。他の保育園等からの転園であれ、中途入園などの場合であれ、親子共に不安がなくなるよう、家庭や子供の状況に合わせ、個別の期間を調整して慣らし保育の期間を設けている。こうして、子どもたちが少しずつ保育園に馴れるようにしている。また、面談・説明会等を通じて、各家庭状況を詳細に把握し慣らし保育の時間の調整、保育・就学支援を行うように努めている。

就学前の面談や説明会などを通じて状況を把握し保育・就学支援を行うようにしている

当園では、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を踏まえ、アプローチカリキュラムを導入している。一方、保育園から小学校への移行がスムーズに行えるよう、保育の要録を作成提出をしている。近隣の小画工と連携し交流している。ただ、新人職員が多く、言葉の教室など保護者の相談内容に合わせた支援が十分理解できていない点もあるので、全職員が理解できるよう努めており、園の利用開始・終了時の基本ルールを周知徹底するよう努めている。

入園前に「入園のしおり」を配布、説明をし、保護者の理解を得ている

入園前に「入園のしおり」を配布し園の説明をしている。「入園のしおり」には、保育時間や延長保育の料金、保育理念、保育方針、目指す保育園の在り方、一日の過ごし方をはじめ保育内容が記載されている。入園前説明会で説明し理解を得ている。この時、写真を含めた個人情報の取り扱いについての同意を得ており、当園のブログ写真には笑顔が写っている。


  サブカテゴリー3 個別状況の記録と計画策定
  評価項目1 定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している 実施状況
  標準項目1 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  標準項目2 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  標準項目3 アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  評価項目2 全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している 実施状況
  標準項目1 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  標準項目2 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、作成、見直しをしている
  標準項目3 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
  標準項目4 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
  標準項目5 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  評価項目3 子どもに関する記録が行われ、管理体制を確立している 実施状況
  標準項目1 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  標準項目2 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  評価項目4 子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している 実施状況
  標準項目1 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
  標準項目2 申し送り・引継ぎ等により、子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
講評
全体的な計画(保育課程)にて、養護・教育の各領域の計画を策定している

保育理念、方針、0歳児から5歳児までのそれぞれの子どもが育ってほしい姿を意識した年度の保育目標を基本に、各年齢の保育の内容を表明している。たとえば、養護の0歳児の生命の維持は「一人ひとりの生活リズムを大切に、生理的欲求を十分満たせるように援助する」、5歳児は「健康・安全に過ごすために必要な基本的な習慣や態度を身に着けられるよう援助する」。教育の人間関係の2歳児は「身近に様々な人がいることを知り、関わって遊ぶ楽しさに気付く」、5歳児は「地域の人や異年齢の子どもと関わり、思いやりの気持ちを持つ」などである。

子ども一人ひとりの様子を個人記録に記録し、個別の援助を行えるよう心掛けている

子どもの心身状況や生活状況等は、保育ソフトの調査票や個人記録に記載するようになり、従来以上にこまめな記録を心掛けるように取り組んでいる。子どもの家庭での様子や保護者のニーズは連絡帳や送迎時に情報交換を密に行っており、保護者からの意見等の記録は個人記録に記載している。食物アレルギーなどを含む健康調査票は年度末に保護者に戻し、書き加えてもらって新年度を迎える。指導計画を作成する際には子どもの姿に合わせて、担当保育者が話し合っている。

発達障害に関しては、巡回サービスを利用しアドバイスを得ている

ADHDや自閉スペクトラム症など発達障害に関しては、グレーゾーンも含めて園で費用負担し、巡回サービスを利用している。子供の成長や発達など集団生活での気になる行動について療育的視点でアドバイスを受けられるようつながりを持っている。巡回サービスのアドバイスは職員間で共有している。現在、障害児はいないが、在籍時には個別指導計画に盛り込んでいた。


  サブカテゴリー4 サービスの実施
  評価項目1 子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている 実施状況
  標準項目1 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
  標準項目2 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
  標準項目3 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
  標準項目4 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  標準項目5 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
  標準項目6 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】 小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
講評
園の「全体的な計画」による保育目標に沿った個別計画を策定して保育にあたっている

園の「全体的な計画」(保育課程)に基づき各年齢(クラス)の年間指導計画が策定されている。年間指導計画では1年を4期に区切って各領域における具体的な保育内容を示している。また、クラスの年間指導計画に沿った一人ひとりの個別計画を策定して保育にあたっており、保育日の記録はクラス日誌及び0・1歳児では個別記録に記載している。園ではこれまでの紙ベースでの記録からICT化を進めていることから、2~5歳のクラス日誌の下欄に個別の特記事項を記載すると時系列で子どもの状態推移を見ることができ発達状況と個別計画を確認できる。

特別な配慮が必要な子どもに対しては園独自の取り組みを通じて見守っている

園では子ども一人ひとりを尊重し、受け止める保育ができるように保育理念を掲げており、日々の保育の場面でも保育理念を意識するように努めている。外国籍の子どもの受け入れや宗教上の配慮を行うと同時に周囲の子どもたちにも分かりやすく説明することを心がけている。また、ことばの発達や行動面などで配慮が必要な子どもに対しては、市の巡回相談への申請とともに園独自で特別支援教育コーディネーターによる相談・助言を得るなどの取り組みがある。その際にはあらかじめ子どもやクラスの様子を書面で伝え、相談後にも書式化し保育に活かしている。

就学前の年長児に対して小学校との交流などで学校生活がイメージできるようにしている

就学前の年長児に対しては、地域の幼保小連携会議などに園長が参加しており、保育要録などの提供も行って情報共有をしている。また、年長児が多く就学する小学校とは交流を行っており、見学や一年生のクラスで生徒の隣に座って先生の話を聞いたり、一年生と手を繋いで校内見学をし、体育館でゲームをするなどの取り組みがあった。ただ、今年度に限ってはコロナ禍ということもあり、計画を立て行う予定であったが中止となった。保育園卒園児の多くが就学後には学童保育を利用していることもあり、今後は学童保育の見学なども視野に入れたい。

  評価項目2 子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている 実施状況
  標準項目1 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  標準項目2 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
  標準項目3 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  標準項目4 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
講評
登園時、降園時には職員は保護者とのコミュニケーションを丁寧に取るように努めている

保護者は登園すると「登降園記録表」に、登園時間、降園予定時間、降園時のお迎え者の記入と共に、登園直後の子どもの体温測定を行った数値を記入する。この時、例えば前日の体温が高かった子どもなどでは、職員が検温することもある。家での子どもの様子を記入した連絡帳があり、同時に職員は保護者の顔を見ながら口頭で昨夜から朝までの子どもの機嫌や身体的な変調がないかなどを確認している。また、登降園記録表には実際にお迎えに来た人が記入する欄も設けられており、連絡なくお迎え予定者と違う場合には引き渡しを行わないこともある。

発達状況や年齢に応じてオムツ外し、排泄の自立を身に着けられるように配慮している

乳児のオムツは登園時に保護者が替えてはおらず、園の定時交換となる9時が最初の交換となる。園では紙オムツを使用しており、保護者が前もって持参している。不足した場合には貸し出しており、後日現物での返却となる。法人本部の配慮で子どもの使用済みオムツは園で処理しており、保護者は使用済みオムツを持ち帰ることがないなど負担軽減につながっている。園では子どもの発達状況や個性を踏まえておおむね2歳からオムツ外しを始めており、保護者と子どもの様子を伝えあいながら進めている。連絡ノートでも保護者から進捗状況が伝えられている。

午睡は子どもの安全確認しながら見守っており0~2歳は午睡チェック表に記録している

0歳児の午睡は時期、月齢に合わせて行っており1~5歳児は昼食後から各クラスで行っている。午睡時には清潔な衣類を基本としてパジャマなどへの着替えは行っていない。室内はレースカーテンを引く程度として午睡中の子どもの表情が目視できるようにしている。午睡中の子どもの安全確認は0歳児は5分間隔で1・2歳児は10分間隔で呼吸と顔の向きなどを確認し午睡チェック表に記録している。3歳児以上はチェック表はないが各クラスで保育士が終始見守っている。近年0歳児においては睡眠確認センサーの導入が普及傾向であるので検討材料でもある。

  評価項目3 日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している 実施状況
  標準項目1 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  標準項目2 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
  標準項目3 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉による伝え合いを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
  標準項目4 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
  標準項目5 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  標準項目6 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
講評
集団活動に加え自由あそびの時間を設けており、遊びこめる環境などを工夫している

年間の指導計画に基づいた月案、週案で保育活動を組み立てており、クラスでは年齢に応じた活動に取り組む時間を設けている。またクラス活動の他に一人ひとりの子どもが自分の興味のある遊びに集中できる自由あそびの時間を設けて、子どもの一日がメリハリを持てるように配慮している。各クラスには年齢に応じた玩具や絵本などが整備されており、子どもは大型の紙箱や段ボールを加工した衝立などで個人やグループのスペースを確保して集中して遊ぶことができる。今年度、コロナ禍による自粛期間中には職員がアイデアを盛り込んだ手作り玩具を制作した。

戸外活動及び体操や絵画指導を外部講師から受けることで多様な表現を楽しんでいる

園庭がないため、快晴の日には散歩などの戸外活動に積極的に取り組んでおり、近隣の公園で四季を感じたり、自分で拾った木の実などを使った創作活動を行っている。時にはテラスに出て外の空気を吸って気分転換をしたりと一日の保育時間が単調にならないように工夫している。月に2回の体操指導(3~5歳児)、月に2回の絵画指導(4.・5歳児)の実施があり、外部講師による指導を通じて身体的あるいは制作表現の場を設けている。また園はオープンスペースでの保育であることから日常的にフロア内での異年齢交流があり、他のフロアとの交流もある。

朝の会の挨拶係りやお手伝いをすることで役割を持ったり決まり事を学ぶ機会がある

日々の生活の中で、ルールのある遊びを取り入れたり、幼児クラスになるとみんなで活動内容や簡単なルールを決めることがある。4・5歳児クラスでは朝の会や帰りの会で挨拶をしたり今日の予定をみんなに伝えるといった役割を担っており、ことばで伝えることの大切さを学ぶ取り組みである。また、幼児クラスでは子ども同士のトラブルが生じた場合、けががなければまずは2人で話し合うようにしており自分のことばで語ることができるように配慮している。5歳児では就学前の3月頃には午睡がなくなるので、おやつの支度を職員と一緒に行うなどしている。

  評価項目4 日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している 実施状況
  標準項目1 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
  標準項目2 みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  標準項目3 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
講評
年間を通じて行事を組み立てており、季節感のある取り組みを実施している

年間を通じて行事を組み立てており、保護者には年度の始めと行事が近くなった時期に園だよりやクラスだよりで知らせている。行事は季節感が感じられるように工夫しており、春の豆まき、夏のスイカ割り、秋の芋ほりや運動会、ハロウィン、発表会、冬のクリスマス会や制作展など多彩である。各種の行事は実施までの過程を大切にしており、クラスの友達と共に飾りつけなどを行ったり、身に着けるものなどを作る活動を通じて子どもが行事に興味や関心を持てるように工夫している。乳児では絵本の読み聞かせを行って関心が持てるように配慮している。

子どもたちが何度も話し合って行事を遂行する過程を大切にしている

多様な行事を取り組む際には、子どもたちの意見をできるだけ反映するように配慮しており、行事によっては企画から実施までを協力して取り組む場合もあって子どもたちの結束力が強まる場面も生まれている。3~5歳児が取り組むおみせやさんごっこは、3歳児はクラス担任と一緒に出したい店を考えたり商品を手作りしているが、4・5歳児では子どもたちが話し合って店を考えており、時には町に出て本物の店を見学して商品制作に活かしている。実施の際は、買い物チケットやお金も用意し、クラスを二分して交替で買い物を楽しむなど喜びが倍加している。

コロナ禍ではあるが保護者に子どもの成長を披露すべく工夫して取り組んだ

今年度はコロナ禍という想定外の環境の中、行事そのものを見直さざるを得ない状況となった。子どもも保護者も楽しみにしている大きな行事である「みんなのスポーツデー」(運動会)の実施については中止としたものの、職員は子どもたちの表現する喜びややり遂げる経験を実感してほしいと話し合いを重ねたという経緯がある。その結果、3~5歳児のみであるが、時間ごとに保護者の入れ替えを行い密集とならないようにクラスごとにダンスやパラバルーンを披露した。園では大きな行事後にはアンケートを取っているが感謝のことばが多数寄せられている。

  評価項目5 保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている 実施状況
  標準項目1 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  標準項目2 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
講評
早朝の受け入れを行っていて、午前8時以降は各クラスでの保育となる

入園時に保育時間の説明とともに延長保育の説明を行い申請書類を提出してもらっている。開園の時間は午前7時であり、保育短時間認定家庭は午前7時から8時29分までは延長保育となり延長保育料金がかかる。保育標準時間認定家庭は午前7時からの受け入れが基本である。早朝の受け入れは園3階の1歳児のクラスで行っており、人数が多い場合には安全に配慮して隣の2歳児のクラスを使うこともある。その後、午前8時以降は各クラスに移動し、登園する子どももそれぞれのクラスでの受け入れとなる。

夕方の延長保育は2階、3階で行い補食後は2階で合同保育となる

夕方の延長保育は16時から順次降園が始まり、保育短時間認定家庭では16時31分から延長保育となり、保育標準時間認定家庭では18時01分から延長保育となり20時までの対応であり、それぞれ20分ごとに利用料金が発生する。保育標準時間認定家庭では18時01分以降の保育は事前登録をして利用する方法と1日単位で利用するスポット利用がある。夕方の延長保育は2階、3階とそれぞれのフロアで行っており、補食提供後には2階のフロアでの合同保育となる。その際には、乳児の安全面での配慮として小さい玩具類を片付けるなどしている。

土曜日保育を行っており、子どもの様子は土曜保育日誌に記載している

土曜日保育を行っており、この日はおおむね希望者が少ないこともあり異年齢合同保育が基本となる。その場合には、2階フロアの1歳児クラスを使っての活動となる。ただし、利用希望者が多い時には、2階は乳児、3階は幼児と分け、それぞれ職員を配置して保育を行っている。また、活動内容や子どもの様子などは土曜日保育日誌に記載しており、乳児・幼児を分けている。その際、0・1歳児は個別の記録を残している。

  評価項目6 子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している 実施状況
  標準項目1 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  標準項目2 メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  標準項目3 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している                                                                                        
  標準項目4 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
講評
献立は一カ月メニュー方式としており変化があり季節を感じられる食事を提供している

献立は1ヶ月メニューとしており、旬の食材を使った季節感のある献立であり麺類や丼ものなども取り入れて変化がある。献立は栄養士が立てており、決定前に職員全員が目を通し給食会議で確認している。キッチンは2階にあり幼児クラスからガラス越しにキッチン内部での調理風景などものぞくことができる環境であり、調理中のにおいなども届き食を身近に感じることができる。誕生日会などの行事食があり、職員及び栄養士は子どもたちの食事の様子、食事量、嗜好などを把握し盛り付けの際の量の調整なども行って完食する喜びを持てるように工夫している。

食物アレルギーのある子どもへの配慮と工夫があり安全確保に努めている

入園に際してアレルギーがある子どもに対しては看護師が同席して面談を行っており、同時に医師による診断書の提出を依頼しており、診断書は年度ごとの提出としている。宗教上の理由で代替食や除去食の希望も聞いている。日々の給食提供時には、アレルギー除去食対応児用のトレー、食器を使用して区別しやすくしている。食器はすべてラップでおおい、アレルギー食材と氏名を記した食札を置いて区別している。調理済みの給食はクラスには食缶で運ばれるがアレルギー児のトレーはクラスの遅番の職員が持って行き、子どもの隣に職員が座って見守っている。

食育計画に基づいて食育カレンダーを作成しており、食材に関わる機会を設けている

年間を通じて食育計画を策定しており、子どもたちにとって食が楽しいものとなるように野菜の栽培や水やり、収穫から調理までに関われる機会を持てるように食育カレンダーを作成している。食育カレンダーでは月ごとに子どもたちが下ごしらえのお手伝いできそうな食材が明記されていて、クラス担任が申し込んで実施するものである。取り組みは0~5歳までであり、その年齢でできることを選んでおり、食材を見て触れるだけの時もあったり、玉ねぎの皮むきやシイタケの石づき取りなど多様である。また調理実習なども行っており食への関心を生んでいる。

  評価項目7 子どもが心身の健康を維持できるよう援助している 実施状況
  標準項目1 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
  標準項目2 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
  標準項目3 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
講評
年齢別に年間の健康保健指導計画を策定しており、保健だよりを毎月発行している

園の「全体的な計画」で健康支援として1年間の目標を設定しており、年齢別に健康保健指導計画を策定して四半期ごとの保健目標を立てている。看護師の配置があり、おおむね0歳児クラスにいるが、園内を巡回して子どもたちの様子を観察して体調変化の早期発見、早期対応を心がけている。保健だよりは看護師が作成しており毎月の発行であり、保護者に対して季節に応じた注意喚起を促している。例えば、夏は冷房のより良い使い方や熱中症予防などであり、冬は感染症予防などの情報を盛り込んでいる。

服薬支援は医師の診断書に基づいており個別の緊急時対応マニュアルが整備されている

子どもの定時薬の与薬支援は、医師の診断書に基づいて対応しておりそれ以外は原則として預かりは行っていない。入園時にはそのことを説明しており、同時に1日2回の服薬は可能か、あるいは1日3回でも時間をずらして服薬できないかなどを医師に相談するように依頼している。食物アレルギーによるショックを予測して、各自の発作が起きた時の対応を詳細にまとめた「緊急時個別対応カード」を作成しファイル化している。紙面は各児の原因食物、エピペンなどの保管場所、緊急時連絡先、かかりつけ医などが明記されている。

子どもの健康情報を把握しており、各種の健診を実施して成長を見守っている

入園時には健康調査票などで子どもの健康状態を把握しており、同時に予防接種の状況や既往歴などの情報も得ている。園医による内科検診は0歳児は年に4回、1~5歳児は年に2回である。歯科検診は年に1回であり、保健所からの歯科衛生士派遣による虫歯予防教室は年に1回の実施である。園の看護師による歯みがき指導も行っていたが、コロナ禍による飛沫感染予防策として現在は、うがいのみの実施で口腔内の清潔維持に切り替えている。感染症予防は特に今年度は重点的に行っている。身長・体重の測定は毎月実施している。

  評価項目8 保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
  標準項目2 保護者同士が交流できる機会を設けている
  標準項目3 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  標準項目4 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
  標準項目5 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
講評
保護者には各種の印刷物の配布の他に日々の活動はボードで知らせている

保護者には子どもの日々の様子やクラスの活動が分かるようにクラスだよりを出して知らせている。他に園だより、保健だより、給食だよりなどを配布している。毎月発行する園だよりでは月の予定、お知らせ、お願いなどとともに、毎回、「相談等の受付」で子育てで困っていることなどがあればいつでも相談可能であることを伝えている。また、日々の子どもの様子は各クラスごとにホワイトボードに記載しているが、ボードは小さめであり、またクラスごとであるためきょうだいがいる場合などでは合理的とはいえず保護者からは報告が少ないという指摘もある。

個人面談の実施をはじめ、保育参観、保護者会などで交流ができるようにしている

保護者との個人面談を年に1回実施しており、その際には面談実施週間を設定し、各クラスごとに前もって保護者との時間調整を行っている。今後は面談に際して、事前に話し合う内容などを知らせることも検討されたい。また、保育参観を実施しており、保護者は体操指導や担任が実施するクラス活動などで子どもの様子を見ることができる。保護者会は年に2回実施していて、全体での話し合い後には各クラスでの懇談会となり、保護者同士の交流ができるように配慮している。

保護者と子どもに職員の顔を知ってもらう工夫があり、本の貸し出しなども行っている

園では保育室に向かうために通る階段踊り場の壁に、掲示板を設けて各種の案内やお知らせと職員紹介を行っている。加えて、コーナーの棚には手作りの絵本と園長おすすめの本が並んでいる。手作り絵本は、一人ひとりの職員の顔写真が表ページにあり、「いないない」と書かれていて、ページをめくると「ばあ」をした笑顔の職員の顔写真があるなど子どもと保護者に職員の顔を知って欲しいとした工夫がある。フロアには貸し出し用の本棚が設置されており、絵本などを媒介にした保護者との繋がりが深まるようにしているが、さらなる充実も待たれる。

  評価項目9 地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている 実施状況
  標準項目1 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
  標準項目2 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
講評
法人の高齢者施設が隣接していることで日常的に世代を超えた交流が行われている

園は法人の高齢者施設「いづみの里」が隣接していることから、お互いの行事の際には参加するなどをはじめ日常的に交流が行われている。高齢者施設には子どもたちが制作した作品が掲示されており、時には出向いていき歌を披露したり、誕生日プレゼントを届けるなどしている。子どもが歩行できるようになると、歩いて施設に行き屋上を利用したりするなど子どもたちにとっても馴染みの深い場所になっている。今年度はコロナウィルス感染防止のために交流事業が停止状態であるため、リモートによる交流を重ねているなど独自の工夫がある。

園庭がないという物理的な短所を自覚しており散歩や戸外遊びを積極的に取り入れている

園は3階建ての建物で運営されていることから、園庭がないという物理的な短所がある。そのため、職員は意識的に散歩や戸外活動を取り入れている。近所に大きな公園があるという立地を活かして、5歳児は徒歩で行き、公園で姉妹園と出会って一緒に遊ぶこともあるなど自然な形で交流が生まれている。また、乳児クラスではいづみの里の屋上で遊ぶこともある。保護者の中には園庭がないことを物足りなく思っている人もいるが、それに対しては毎日の活動について職員による説明はもとより、さらなる可視化を進める工夫が待たれる。

地域の在宅子育て支援が定着しつつあり、活動プログラムが活発化している

地域の在宅子育て家庭に対して様々な働きかけを行っており、未就園児を対象とした保育所体験や出産を迎える親の体験学習、育児講座などを行っている。こうした活動は市の広報紙に掲載されており、同時に市のマイ保育園に登録した家庭には定期的に子育て情報紙など送付している。今年度、コロナ禍による活動制限があったが、育児講座などでは季節感のある制作活動を企画するなどしており、一部の講座では在園児の受け入れも行うなどして相互の新たな交流の場を生んでいる。


  サブカテゴリー5 プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
  評価項目1 子どものプライバシー保護を徹底している 実施状況
  標準項目1 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目2 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
  評価項目2 サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している 実施状況
  標準項目1 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  標準項目2 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
  標準項目3 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
講評
羞恥心に配慮し、「恥ずかしい」という気持ちを持てるように関わっている

発表会で人前で発言できない恥ずかしがり屋の子どもには、「前に立ってみる?」と聞き、前に出たくない子、恥ずかしがる子には「端から見ていよう」と発表の衣装を着ないでわきから見るなど、子どもの気持ちに沿って対応している。その時には保護者に説明し理解を得ている。その一方で4,5歳児が短いスカートをはいているときには「パンツが見えて恥ずかしい」という気持ちを持てるように関わり、スパッツを履いて足を閉じて座るよう指導している。

「保育理論」を再認識し、一人ひとりの気持ちを受け止め、尊重するよう心掛けている

発表会の役や食事グループの名前付けなどは子どもたちで話し合って決めるようにし、席は好きなところにしている。このように、子どもの自主性を尊重し、集団行動・活動の中で子どもの意見を聞くようにしている。職員の日ごろの言葉がけやかかわりなど、職員それぞれが自分の言動を振り返るようにお互い声を掛け合い会議で意見を出し合うなどして個人の尊厳を大切に、子どもの最善の利益を考慮した保育に取り組んでいる。

虐待が疑われる場合には児童相談所に連絡するようにしている

園は虐待の早期発見が可能な場であり、虐待が疑われる場合には通報義務があることを職員は認識している。そこで、家庭での虐待の疑いがある場合には児童相談所に連絡し相談するようにしている。また、育児困難家庭への支援において、各家庭の生活リズムや環境を十分に配慮し、保護者の負担にならないようなやり取り・対応を心掛けている。そして、職員の保育内容や声掛けの仕方で気づいたときは、その都度指導するよう努めている。


  サブカテゴリー6 事業所業務の標準化
  評価項目1 手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  標準項目2 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  標準項目3 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  評価項目2 サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  標準項目2 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
講評
自然災害やヒヤリハット、事故簿を活かしマニュアル見直している

マニュアルの更新、整備、ヒヤリハットの記入はこまめに行っているが、十分活用されていないことがある。そこで、近年の自然災害や新型コロナウイルス対策、ヒヤリハット、事故簿を活かし必要なマニュアルの見直しを進めている。更新した際の周知徹底、取り組みへの意識改善などに取り組んでいる。最新のものは会議で配布している。マニュアルのICT化も検討すると良いと思われる。

保育の見える化、保育所保育指針の読み合わせを行い、専門性向上に努めている

毎月の職員会議の中で保育所保育指針の読み合わせを行っている。ケース会議の中で一人ひとりの子どもの様子を伝えあい、伝達ノートを活用して担任だけでなく全職員が全園児一人ひとりの発達理解へとつなげている。また、子どもの主体的な遊びを意識し、年齢に合った保育を心掛けるとともに、新しい遊びの取入れを意識し、職員が常に意識向上に努めている。こうして、職員の専門性向上と保育内容充実を目指している。

保育支援システムを導入し、ICT(情報通信技術)を進めている

保育支援システムを導入し、個人記録や保育日誌などをPCで入出力するようにして事務の簡素化と情報共有を進めている。ICT化による保育システム導入に伴い、園では書類作成の仕方だけでなく、保育内容の充実に繋がるような書類作成の指導を心がけている。しかし職員用連絡ノートなどまだまだ手書きの書類も少なくない。さらに、訪問調査時には、PC本体かローカルネットワークかインターネットが原因か不明だが非常に反応が悪く、情報を十分引き出せなかった。常に職員が保育支援システムを快適に使えるようにICT環境の整備が必要と思われた。