東京都福祉サービス第三者評価  評価結果





評価結果基本情報

評価年度 令和2年度
サービス名称 認可保育所
法人名称 社会福祉法人至誠学舎立川
事業所名称 至誠あずま保育園
評価機関名称 一般社団法人 アクティブ ケア アンド サポート

コメント

1.利用者調査は、保護者34人(世帯)に対しアンケート方式により実施し、評価機関が用意した封筒により郵送してもらい、25人(74%)から回答が寄せられました。
2.事業評価に当り、経営層には訪問して、職員には動画により、第三者評価の目的、手順、回答シートの記入要領等を説明しました。
3.訪問調査は、11月17日(火)及び12月8日(火)、新型コロナウイルス感染防止対策に留意しつつ、聞取り、保育状況の観察を行いました。
4.評価者はいずれも事業所と事業上の関係を有しないことを確認し第三者性の確保を図りました。


(内容)
 Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像
 Ⅱ 全体の評価講評
 Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み
 Ⅳ 利用者調査結果
 Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)
 Ⅵ サービス提供のプロセス項目


公益財団法人東京都福祉保健財団
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Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像

1 理念・方針  (関連 カテゴリー1 リーダーシップと意思決定)
  事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)

1.社会福祉法人の事業所であることを念頭に事業を展開している。 2.法人理念の「まことの心」を基盤に運営にあたっている。 3.モンテッソーリ教育法の精神を保育に取り入れ、児童を尊重した保育の中で健全育成と望ましい生活への自立支援に努めている。 4.地域に愛され、地域に根ざした保育園運営。 5.園モットー「人や事象から素直に学ぶ」 保育目標「生き生きとした子どもをめざして」を追究していく。

 
2 期待する職員像  (関連 カテゴリー5 職員と組織の能力向上)
  (1)職員に求めている人材像や役割

・他者に対して思いやりが持て、協力して取り組める人材。 ・児童ひとりひとりに対して丁寧に接することができる人材。 ・児童が生活する環境に気づき・整理整頓・改善など配慮できる人材。 ・自分の仕事に責任を持って取り組み、困ったときや支援が必要な時は同僚や上司に伝える。

 
(2)職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

・社会福祉法人としての役割を理解し仕事に取り組む。 ・子どもの最善の利益を理解し保育にあたる姿勢が持てる。 ・当法人の職員であるという責務を以って行動する。

 


Ⅱ 全体の評価講評

全体の評価講評

特に良いと思う点
1 新型コロナ禍において感染予防に力を入れ、安全な環境作り、予防への職員の意識向上に努めています

 毎月「施設安全チェック」「事故防止チェック」を職員が輪番で実施し、安全な環境の維持を図っています。昼礼で気になることを情報共有し、日々対応に務めています。嘔吐やAEDについて職員全員が講習を受け、新型コロナ禍対策について職員の指導、情報共有、マニュアルの作成などに取り組みました。登降園時は玄関対応とし、保護者の体調によっては子どももマスクを着用しています。保護者は園内に入れず様子が伝わりにくいことから、園だよりのほか、ホームページに保護者サイトを開設し写真をより多く掲載し子どもの様子を伝えています。
2 日々の子どもの様子を把握し、週案と保育日誌で保育計画を立て、適切な保育を実施し、保護者の納得を得ています

 週案と保育日誌の保育計画のねらいや内容が適切であったかどうか、担当職員が振り返り(自己評価)、記録しています。園長、主任が気付いたことを書き込み、日々適切な保育が実施されるよう取り組んでいます。全体的な子どもの様子や月の保育目標は、その月の園だより、ほけんだより、給食だより、くみだよりに掲載し、写真を添えるなど丁寧に伝えています。11月には新型コロナ禍対策を講じたうえで保護者との個人面談も実施しました。今回の利用者調査の結果、保育内容に関する説明について、回答者全員が「わかりやすい」と答えていました。
3 非常勤職員から常勤職員への登用により、能力を発揮し、運営に寄与しています

 常勤職員の採用は、本部の人事委員会が行い、園長は人事委員会の採用活動に協力しています。契約職員の採用は、保育園が独自に行っていて、地域のハローワークに求人票を出し紹介を依頼しています。現状、常勤職員の採用は難しいこともあり、常勤職員に対し非常勤職員が多くなっています。非常勤職員の育成、レベルアップを重要課題としつつ、非常勤職員から常勤職員への登用を進めています。実際、非常勤職員には子育て経験者が多く、常勤職員へ登用後、能力を発揮し運営に寄与しています。

さらなる改善が望まれる点
1 モンテッソーリ活動に対する保護者の理解や繋がり、子どもが自分で考え集中できる環境設定のさらなる工夫が期待されます

 モンテッソーリ教育法の「子どもが持っている自主性、意欲を大人が環境を整えて育てる」を共通認識とし、自己選択や自分で考えることを見守り、教具等の入れ替えやコーナー設定などを行っています。保育室を戸棚等で仕切り、取り組みに集中できるよう設定しています。モンテッソーリ活動を園だよりで紹介し、関係書籍も配布しています。今後、懇談会等を開催するなど保護者にモンテッソーリ活動に対する理解を深め、子育てに生かしてもらいたい、また、保育室の環境整備もさらに進めたいと考えていて、こうした取り組みの進展が期待されます。
2 共通の事業計画(マニュアル)の内容を、保育園独自のマニュアルとして取り入れる検討が期待されます

 本部傘下のグループ園共通の「事業計画」(マニュアル)を作成し、保育業務の手引書として71項目に渡る基本事項を記載しています。いつでも確認できるよう職員一人一人に配布しています。園長は職員に分からないことがある時はマニュアルを見ることや、園長や主任、先輩に質問するよう指導しています。職員会議で内容を読み上げ、確認し共有する機会を作っています。今後、保育業務(運営や取り組み)について具体的な標準となる手順や方法、記載内容の見直しや改善の検討を重ね、保育園独自のマニュアルとして取り入れることが期待されます。
3 中断している、「チャレンジシート」(自らの成長と組織への貢献のためのテーマ等)の再活用が期待されます      

 働き方改革の一環として、園長会議で保育6時間、事務作業2時間、休憩時間1時間とする提案があり、次のことを実施しています。実践の記入帳を作成し、自分の日々の記録をつけ、これに要する時間をクラス担当2人で協力し30分ずつ計1時間を確保しています。記録することで保育状況を数値化し課題が明確になりました。ところが、「チャレンジシート」の記入に時間がかかり、現在中断しています。今後、記入に時間がかかる要因を分析、改善のうえ、自らの成長と組織への貢献のための「チャレンジシート」を活用する取り組みが期待されます。

Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み

1 ★ 理念・保育目標について職員や保護者の理解が深まるよう取り組んでいます

 事業計画に、法人の理念「まことの心」をもって子育て支援にあたることや、法令を遵守し保育園としての社会的責任を果たすこと等を記載しています。理念等を玄関の壁面に提示しています。職員に対し、年2回の園長と主任による個人面談を行い、理念等に関する人事考課項目で振り返り(自己評価)を行っています。保護者にはパンフレットや「保育園のしおり」により、理念や保育目標等を説明しています。市内の保育園パネル展や保育まつり、子ども祭り等の行事にパネル展示で参加し、保育園の理念等に対する理解が深まるよう取り組んでいます。
関連評価項目(事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している)
2 ★ 利用希望者等の見学に丁寧に対応し、希望者を一時保育の利用につなげています

 利用希望者等の見学を柔軟に受け入れています。今年も7月から11月まで新型コロナ禍対策を講じながら主任や0歳児担当職員が対応しました。月・水を優先にしながらも見学者の都合に合わせて、密を避け1組づつ丁寧に案内し、午前中の保育の様子を見てもらいました。見学者の中で保育所体験の希望者には、離乳食の体験を提供し、保護者に離れた所から子どもの食べる様子を見てもらったり、子どもの誕生会へ参加したり、一緒に散歩を体験したりしています。地域支援の一環である一時保育利用のパートナー登録につながっています。
関連評価項目(利用希望者等に対してサービスの情報を提供している)
3 ★ 子どもが主体となって夏祭りを開催し、主体性を養い達成した喜びを実感しています

 新型コロナ禍で恒例のチューリップ遠足やあじさいまつりも実施できないなど色々な活動が中止になりました。7月の夏祭りは例年保護者や地域の人も参加して行いましたが、今年度は子どもと職員だけで実施しました。4・5歳児4人と職員が実行委員となり計画から作りあげました。お店屋さんごっこでは幼児が協力して作った商品を5歳児が年少のお客様に親切に接している姿や、4歳児がヨーヨー釣りやゲームコーナーを担当し、楽しむ笑顔などが見られたということです。盆踊りも開き、園だよりには数多くの写真を載せ、保護者に伝えています。
関連評価項目(日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している)

Ⅳ 利用者調査結果

調査概要
調査対象: 2020年10月現在の利用者総数(子ども)47人の保護者34人(世帯)を対象に実施し、25人(世帯)から回答が寄せられました(回答者割合74%)。

調査方法:アンケート方式  
 保育園から保護者に対し第三者評価の目的について説明され、保護者へ利用者調査票(保護者用)と評価機関作成の説明書を配布、記入後評価機関へ直接郵送してもらい、10月27日に締め切りました。

利用者総数 47人
利用者家族総数(世帯) 34世帯
アンケートや聞き取りを行った人数 34人
有効回答者数 25人
回答者割合(%) 73.5%

総括
 回答者の「総合的な感想」は、「大変満足」が13人(52%)、「満足」が12人(48%)で、「大変不満」及び「不満」という回答はありませんでした。意見・要望には、「園での様子をこまかく伝えていただいています。少人数の保育園なので、子供と先生が全員、顔と名前がわかっていて、声をかけてくれるアットホームな所がとても良いと思っています。何かトラブルがあるとすぐ対応してくれる。スケッチや体操、英語などが体験できて良い。日々の育児についても気軽に相談できるところが良い。コロナの対応で日常生活やイベント等の運用を工夫してくださってありがとうございます。」のほか、「先生によって言っていることが違う事もあり統一して欲しい。小さな行事の開催等も早めに連絡して欲しい。荷物の入れ間違いがある。連絡帳に返事も書いて欲しい。登園時に素っ気ない先生も、良く聞いてくれる先生もいる。駐輪スペースに屋根が欲しい。門扉下の段差が特に雨の日は怖い。」という記述がありました。(今回の調査では、新型コロナ禍によると見られる記述がありました。) 

利用者調査結果

1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい 25人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
 回答者全員が「はい」と答えました。質問に対する意見(以下、「自由意見」という。)はありませんでした。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい 25人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
 回答者全員が「はい」と答えました。自由意見には、「興味が沸くように援助してくださって助かる。」という記述がありました。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい 25人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
 回答者全員が「はい」と答えました。自由意見はありませんでした。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい 25人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
 回答者全員が「はい」と答えました。自由意見では「コロナの中、色々考えていただいてありがたく思っています。」という記述がありました。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい 24人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
 回答は、「はい」が24人(96%)、「非該当」が1人(4%)でした。自由意見には、「利用したことがない。」という記述がありました。
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい 21人  どちらともいえない 4人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
 回答は、「はい」が21人(84%)、「どちらともいえない」が4人16%)でした。自由意見には、「棚などの木片が刺さる時がある。室内は走ったりすると危なそうな所があるし、廊下で遊んだりしている。」などの記述がありました。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい 23人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
 回答は、「はい」が23人(92%)、「どちらともいえない」が2人(8%)でした。自由意見には、「案内が遅い。」という記述がありました。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい 22人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
 回答は、「はい」が22人(88%)、「どちらともいえない」が3人(12%)でした。自由意見には、「先生方は挨拶等きちんとしてくれ、連絡帳も細やかに書いてくれる。子どもが納得できない声かけはあるが、それを話し、受け止めてもらえる環境はある。」のほか、新型コロナ禍でゆっくり話すことが出来ない(複数)という記述がありました。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい 19人  どちらともいえない 5人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
 回答は、「はい」が19人(76%)、「どちらともいえない」が5人(20%)、「いいえ」g1人(4%)でした。自由意見には、「以前よりは良い。狭いのでどうしても色々出ているなぁと感じるが、きっと工夫もしているのだろうと思う。」のほか、新型コロナ禍で保育室の様子が分からい(複数)という記述がありました。
10.職員の接遇・態度は適切か
はい 24人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
 回答は、「はい」が24人(96%)、「どちらともいえない」が1人(4%)でした。自由意見はありませんでした。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい 23人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
 回答は、「はい」が23人(92%)、「どちらともいえない」と「非該当」がそれぞれ1人(各4%)でした。自由意見には、「丁寧に対応してくれる。まだ大きなケガや体調不良がない。」という記述がありました。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい 17人  どちらともいえない 6人  いいえ 0人  無回答・非該当 2人 
 回答は、「はい」が17人(68%)、「どちらともいえない」が6人(24%)、「非該当」が2人(8%)でした。自由意見には、「まだトラブルにあったいない。見ている先生と見ていない先生があるように感じますが、信頼できる先生はいます。」のほか、「先生同士でしっかりやりとりができていない時がある。見ている先生と見ていない先生がいる。」という記述がありました。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい 23人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
 回答は、「はい」が23人(92%)、「どちらともいえない」が2人(8%)でした。自由意見には、「その職員による。」という記述がありました。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい 24人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
 回答は、「はい」が24人(96%)、「どちらともいえない」が1人(4%)でした。自由意見はありませんでした。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい 25人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
 回答者全員が「はい」と答えました。自由意見はありませんでした。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい 21人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 3人 
 回答は、「はい」が21人(84%)、「どちらともいえない」が1人(4%)、「非該当」が3人(12%)でした。自由意見はありませんでした。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい 15人  どちらともいえない 3人  いいえ 1人  無回答・非該当 6人 
 回答は、「はい」が15人(60%)、「どちらともいえない」が3人(12%)、「いいえ」と無回答がそれぞれ1人(各4%)、「非該当」が5人(20%)でした。自由意見はありませんでした。

Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)

※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー1  リーダーシップと意思決定
  サブカテゴリー1  事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目2 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  評価項目2 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている 実施状況
  標準項目1 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  標準項目2 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
  評価項目3 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している 実施状況
  標準項目1 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  標準項目3 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
講評
事業計画や園のしおり、パンフレット等により、理念等を周知しています

 事業計画に、法人理念「まことの心」をもって地域の子育て事業にあたるとしています。理念等を壁面に掲示しています。保育園のしおりに、法人の理念とともに保育理念、保育目標を掲載しています。職員には、職員会議や園長と主任による面談時に理念や基本方針について説明しています。利用者には、パンフレットや冊子により理解が深まるよう伝えています。パンフレットには、法人理念「まことの心」、保育目標「生き生きとした子どもを目指して」、保育内容「健全育成と望ましい生活への自立を支援する」を記載しています。

園長は、年度事業計画に重点取組を記載し、また、職員会議等で思いを表明しています

 事業計画に、今年度の重点取組として保育、運営管理、施設整備、保護者との関係等を取り上げています。運営管理面で、内部の組織を整え、関係法令を遵守し、子育て支援事業に取り組むとしています。昼礼、職員会議、運営会議や室長会議において、園長は、子どもへの対応についてや気づいたこと等を自分の言葉で伝えています。昼礼は毎日行い、職員会議、運営会議や室長会議は月1回開催しています。施設整備面では、職員の意見を聞き取りながら、リーダーシップを発揮し、決定、実施しています。

本部と園の重要な案件について、決定とその内容の周知を徹底して行っています

 運営法人保育事業本部(以下、「本部」という。)の決定事項、例えば、賞与の決定や新型コロナ対応等は、園長会議で本部長から報告を受け、運営会議で報告し、室長・職員に伝えます。園内の重要案件は運営会議・室長会議・クラスの検討を経て、職員会議で協議し決定しています。重要案件は、昼礼時に報告・連絡しています。会議に参加できない職員には会議録を確認しチェックを入れることを求め、周知を確認しています。保護者には、毎月の園だよりや必要に応じ発行する「お知らせ」や掲示により知らせています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー2  事業所を取り巻く環境の把握・活用及び計画の策定と実行
  サブカテゴリー1  事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  評価項目1 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している 実施状況
  標準項目1 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目2 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  標準項目3 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目4 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  標準項目5 事業所の経営状況を把握・検討している
  標準項目6 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
  サブカテゴリー2  実践的な計画策定に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している 実施状況
  標準項目1 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  標準項目2 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  標準項目3 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
  評価項目2 着実な計画の実行に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  標準項目2 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
講評
利用者の意向はアンケート等により、職員の意向は意向調査等により把握しています

 保護者の意向は、運動会等の行事や保育所体験後のアンケートにより把握しています。職員の意向は、年2回6月と11月園長・主任による面談等により把握しています。年1回11月に職員の意向調査を行い、次年度の運営に役立てています。地域の保育ニーズは保育園見学者や市内の私立園長会での情報から把握しています。福祉事業全体の動向は、運営法人施設長会議や事務局からメールで配信される「経営協情報」で把握しています。経営コンサルタントから毎月経営分析シートに基づいてアドバイスを受けています。

中・長期計画を反映した単年度事業計画を策定しています

 中・長期計画の重点取組テーマとして ①地域とともに保育園の子どもだけでなく地域の全ての子どもたちの満足を考えること、②仕事の効率化と働き方改革などを取り上げています。中・長期計画をふまえた単年度事業計画では、地域公益的活動として「至誠あずまみんなの家」を中心に地域のニーズを把握し、放課後の小学生の集う場所や障害児の親子の憩いの場所を提供し、生き生きとした地域づくりに貢献すること、次に、ICT化による業務改善と働き方改革に努め、ワーク・ファミリー・バランスの推進を行うこと等としています。

単年度計画の着実な実行に取り組んでいます

 年度事業計画で掲げた「至誠あずまみんなの家」について、障害児用に改修し、一時保育に使用することを都に申請するとともに、担当職員を1人増員しています。在宅の障害児の親子の憩いの場として、遊びや季節に合った製作を行っています。小学生の預かりも開始し、1日当たり1~5人が利用しています。また、長期間労働の是正を職員会議で取り上げ、保育時間を6時間、事務処理時間を2時間、休憩時間を1時間と目標を設定し、事務や行事等を見直し所要時間を短縮し、職員の負担軽減を図っています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー3  経営における社会的責任
  サブカテゴリー1  社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる
  評価項目1 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  標準項目2 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
  サブカテゴリー2  利用者の権利擁護のために、組織的な取り組みを行っている
  評価項目1 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている 実施状況
  標準項目1 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  標準項目2 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
  評価項目2 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている 実施状況
  標準項目1 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  標準項目2 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
  サブカテゴリー3  地域の福祉に役立つ取り組みを行っている
  評価項目1 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  標準項目2 ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
  評価項目2 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  標準項目2 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  標準項目3 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
講評
運営規程や事業計画に守るべき法・規範・倫理等について記載しています

 運営規程の運営方針に、「都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例、その他の関係法令を遵守し、事業を実施する」と規定しています。事業計画に基本的責任を記載し、職員会議で職員に配布し確認しています。基本的責任として、職員は法令を遵守し、保育園としての社会的責任を果たし、結果として園児その家族を含めた利用者、職員と地域の人々に安心と感動を与えることができるとしています。毎年6月と11月に実施している人事考課面談において、守るべき法・規範・倫理等について確認しています。

苦情解決制度や虐待防止について、保育園のしおり等で徹底しています

 入園説明会や入園前個人面談、進級説明会等において「保育園のしおり」を配布し、苦情解決制度を説明しています。苦情の受付担当者及び解決責任者、第三者委員の氏名及び電話番号を記載しています。苦情解決制度を玄関に掲示しています。虐待防止マニュアルを用意し、「保育園のしおり」に記載しています。ワンフロアの保育室で保育していることから職員の目が行き届き、不適切な言動があった場合は、園長・主任に報告し、注意しています。午睡時の着替え時に全身の外傷の有無を確認しています。

透明性を高め、ボランティア等を受け入れ、地域福祉に取り組んでいます

 日野市ボランティアセンターを通して、年間100人余のボランティアを受け入れています(本年度は新型コロナ禍のため受け入れ中止)。保育士や栄養士の資格取得を目指す実習生を受け入れています。保護者による保育園見学と保育園体験は新型コロナウイルス感染防止対策を講じ、人数制限をして受け入れています。地域の子育て家庭を対象とする育児講座は新型コロナ禍で1回に留まっています。地域情報誌は毎月発行しています。市子ども家庭支援センターや八王子児童相談所関係者会議に出席し、地域の共通課題に関する話しあいに参加しています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー4  リスクマネジメント
  サブカテゴリー1  リスクマネジメントに計画的に取り組んでいる
  評価項目1 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  標準項目2 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  標準項目3 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  標準項目4 リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  標準項目5 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
  サブカテゴリー2  事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  評価項目1 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている 実施状況
  標準項目1 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  標準項目2 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  標準項目3 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  標準項目4 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
講評
リスクに優先順位をつけて、リスクマネジメントに取り組んでいます

 リスクを洗い出し、①事故、②感染症、③火災、④地震、⑤水害、⑥侵入、⑦Jアラートと優先順位をつけています。事故は散歩上の事故や転落・転倒事故等を想定しています。新たに加わったのが新型コロナウイルス感染症です。各リスクに対しマニュアルを用意し、火災、地震、水防、Jアラート等の訓練を行っています。「保育園のしおり」にリスク対策として、非常事態発生時や大地震時も対応のほか、不審者侵入対策等を記載しています。事故発生時は事故報告を行い、事故簿に記録し、再発防止に努めています。昼礼や会議で事故内容を周知しています。

事業継続計画(BCP)を策定し、必要な訓練・備蓄品の調達に努めています

 事業継続計画(BCP)を策定し、(1)目的、基本方針、重要保育、(2)被害想定、(3)重要保育提供のための対策、事前対策の検討、(4)緊急時の体制、緊急時の統括責任者、(5)BCPの運用、BCPの定着、BCPの見直しについて明確にしています。これらの事業継続計画の内容は職員会議で説明しているほか、保護者に園だよりによって周知しています。重要保育に関し必要な訓練の計画的な実施及び備蓄品の調達、定期点検などを実施しています。

ICT化により、保育情報や身体測定データ等の情報を管理しています

 ICT化により、登降園時間や身体測定のデータ等はサーバーにフォルダを設定し保管しています。職員にパスワードを付与し、アクセスできる権限を制限しています。運営規程に、「業務上知りえた個人情報は、教育・保育上必要な範囲において利用することとし、個人の人格尊重と個人情報保護の理念のもと慎重に扱うこととする。」と定め、児童票をはじめ個人情報を含む書類は事務室に保管しています。職員には、情報の取得や利用、保管等に関する誓約書の提出を求め、保護者には入園時に個人情報保護に関する同意書に同意をもらっています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー5  職員と組織の能力向上
  サブカテゴリー1  事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成・定着に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている 実施状況
  標準項目1 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  標準項目2 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
  評価項目2 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している 実施状況
  標準項目1 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  標準項目2 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
  評価項目3 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  標準項目2 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  標準項目3 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  標準項目4 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
  評価項目4 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  標準項目2 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  標準項目3 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  標準項目4 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
  サブカテゴリー2  組織力の向上に取り組んでいる
  評価項目1 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  標準項目2 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  標準項目3 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
講評
正規職員の採用は保育事業本部が行い、契約社員の採用は園が行っています

 正規職員の採用は保育事業本部の人事委員会が行い、採用情報を入手しています。学生の見学や就活説明会を通して学生に働きかけたり、実習生にアルバイトを依頼したり、採用に結びつくよう協力しています。契約職員の採用は保育園が行い、ハローワークに単独で求人票を出しています。本部傘下の13保育園の職員が他の保育園を訪問し保育や調理を経験する交流保育の機会があり、人材の異動・配置に役立っています。

年2回人事考課を実施し、職員の評価と処遇を決めています

 事業計画に、契約職員を含む人材育成のため、研修の充実と情報の共有化に取り組むとし、職員交換研修に1人、国際モンテッソーリトレーニングセンターに1人が通学しています。そのほか、上級救命講習(新規・更新)やキャリアアップ研修、コロナウイルス対策のオンライン研修に参加しています。職員の意向を個人面談で聞き、個人別育成計画を策定しています。先輩職員が新入職員を1年間指導するチュ-ター制度を設けています。6月及び11月、人事考課を実施し職員の評価と処遇を決めています。

ストレスチェック票や振り返り記入表等を利用して組織力の向上に取り組んでいます

 職員の就業状態を把握するため「ストレスチェック票」を利用しています。職員が記入した「ストレスチェク票」は看護師が回収し、集計しています。集計結果は、それぞれの弱いところや強いところがグラフ化され、弱いところを助言しています。毎月「振り返り記入表」を使い、園長がアドバイスをしたり励ましたりと、ストレスが溜まらないよう気を配っています。本部から毎年1回指導者が派遣されていますが、事前に悩みごとや問題点を個々に提出し、指導を受けた後に感想を提出するなど業務改善に生かしています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー7  事業所の重要課題に対する組織的な活動
  サブカテゴリー1  事業所の重要課題に対して、目標設定・取り組み・結果の検証・次期の事業活動等への反映を行っている
  評価項目1 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)  周辺の一時保育のニーズが多いことから、2018年度一時保育事業の拡大を検討し、近隣の空き家を活用した地域貢献に取り組むことにしました。2019年度事業計画に、近隣の空き家を「至誠あずま みんなの家」と名付け、障害児の親子の憩いの場所、放課後小学生が集う場所とするほか、異年齢カフェを開き、地域住民の居場所づくりに取り組みむこととしました。
 2019年度に、内部を障害をもつ子ども用にリフォームし、一時保育に使用する申請を都に行うとともに、一時保育担当職員を1人増員し3人としました。家庭で過ごしていた親子が遊びに来て、季節の制作をしたり、育児相談をしたりしています。小学生の預かりも開始し、1日当たり1日1~5人が利用していました。都の許可が下りず、一時保育からは撤退することになりました。
 2020年度は、放課後の小学生が集う場所、障害児親子の憩いの場所、異年齢カフェ等地域住民の居場所づくりの推進を計画しています。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
 2018年度、当地区のニーズを把握し、地域貢献を兼ねて一時保育事業の拡大を検討し、取り組みました。近隣の既存の家屋をリフォームし、「至誠あずま みんなの家」と名付け、障害児の親子の憩いの場所、放課後小学生が集五う場所、異年齢カフェ等、地域住民の居場所づくり事業を開始したものの、一時保育の利用が都に許可されず撤退することになりました。地域子育て支援の「親子で遊びに来る活動」や放課後の小学生の受け入れは、続けて実施しています。2020年度は、地域公益的活動として、障害児の親子の憩いの場所、放課後小学生が集う場所、異年齢カフェ等地域住民の居場所づくり事業を継続するとしています。今後、「地域貢献を兼ねて一時保育事業の拡大」を実現するプロジェクトについて振り返り、改めて収支を含む事業計画の立案が必要ではないか検討が望まれます。 
  評価項目2 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)  保育の現場では、事務の仕事が時間外業務となる傾向があり、当然のように行われていました。2019年4月に働き方改革に関する法律が施行されたことを受けて、長時間労働の是正を職員会議等で取り上げ、保育時間を6時間、事務時間を2時間、休憩時間を1時間と設定しました。これを達成するため、(1)パソコン作業を少なくする、(2)月ごとの折り紙等の制作をやめる、(3)行事の夏祭りや運動会、クリスマス等を子どもと職員だけで実施し、職員の負担を少なくすることなどに取り組みました。その際、保育の質の低下につながらないよう心がけました。実行した結果、職員にメリハリをつけて保育を行うという気持ちの変化がみられ、時間外勤務の削減につながりました。午睡時に会議を開くことがあり、休憩1時間の確保がむずかしい場合がありました。職員に働き改革の認識が広まり、それぞれの業務を効率よく進めるため、情報共有のため申し送りを徹底する、また、計画作成のための会議を開催することに改めたということです。2020年事業計画では、引き続き働き方改革を取り上げ、クラスごとに日々の職員の動きを時間を追って見える化し、業務の遂行をモニタリングするとしています。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
 働きやすい福祉職場の条件の一つは、時間外勤務の削減に取り組んでいる職場とされています。保育園では時間外勤務が恒常的に行われて来たということで事業計画で働き方改革を取り上げ取り組んでいることは評価できます。2018年6月の働き方改革関連法の成立を受けて、2019年事業計画に働き方改革に努めるとして具体的な目標を設定し、取り組みました。その結果、職員の保育に対する意識が変わり、保育の質を低下させないでいかに効率よく働くかを意識するようになったと評価していますが、問題点も上げられています。2020年度事業計画でも引き続き働き方改革を取りあげています。今後、新型コロナ禍のなかで保護者が保育園の取り組みをどのように理解し、評価しているかを振り返りながら、「保育の質の低下につながらないよう心がけ」推進することが期待されます。 

Ⅵ サービス提供のプロセス項目(カテゴリー6)

カテゴリー6 サービス提供のプロセス
  サブカテゴリー1 サービス情報の提供
  評価項目1 利用希望者等に対してサービスの情報を提供している 実施状況
  標準項目1 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  標準項目2 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  標準項目3 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  標準項目4 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
講評
利用希望者等は、市や保育園のホームページから情報を得ています

 利用希望者等は、日野市や保育園のホームページ(以下、「HP」という。)、パンフレット、保育まつりの小冊子、地域情報誌等で情報を得ています。保育園のHPは、2019年から立ち上げ、利用希望者や利用者が必要とする情報を分かりやすく、楽しく見られるよう工夫しています。掲載内容は1か月ごとに更新し、保護者限定のページを除き、誰でも見ることができます。利用希望者等が保育園の内容を把握するツールとして、市の「子ども家庭支援センターだより」のほか、保育園のHPが利用されています。

保育園の情報を市や関係機関に提供し、必要な情報を入手しています

 市の保育課等関係部署や子ども家庭支援センター、保健所、教育委員会、小学校、児童相談所等に対し、必要に応じ情報提供や報告を行い、必要な情報を入手しています。今年度は新型コロナ禍対策で、市との情報交換や事務処理が多くなっています。毎年開催される子どもまつりや保育まつりに参加し、パネル展示によって情報提供を行っています。市発行の「保育施設利用のしおり」の保育園情報や子ども家庭支援センターが発行する毎月の「お便り」に、定期的に保育園の行事予定等を情報提供し、掲載されています。

利用希望者への対応を丁寧にし希望者には離乳食体験や保育活動参加も受け入れています

 来年度の保育園利用希望者に対する保育園への問い合わせや見学希望者への対応は2020年7月から始めました。電話で受付け、日程を決め、新型コロナ禍対策を講じたうえで人数制限をしながら受け入れ、保育中の様子を見学してもらっています。希望者には、食事や離乳食、保育体験等を受け入れています。離乳食体験を希望した保護者には子どもが食べる様子を離れた所から見学してもらい、質問や相談にも応えています。子どもと一緒に散歩したり、誕生会に参加したりしています。見学後一時保育の利用登録をしてもらっています。


  サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応
  評価項目1 サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている 実施状況
  標準項目1 サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  標準項目2 サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目3 サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
  評価項目2 サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  標準項目2 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
  標準項目3 サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
講評
入園時には園長、担任が保護者と面談し、もれの無いように対応しています

 入園予定の保護者に対し2月に入園説明会を実施し、園長が「入園のしおり」に沿って説明します。開園時間や延長保育、アレルギー対応など重要事項について説明し、合意書の提出を求めています。その後、保護者の都合に合わせた日程で個人面談を実施し、園長と担任が対応しています。児童票等必要書類の提出など、「入園面談時チェックリスト」に沿って聞き取り、確認し、記録を作成しています。4月には0歳~2歳までの子どもが入園し、個人情報保護に関する届出書を提出してもらいました。

保育園生活の開始時には、子どもの様子を見ながら慣れ保育を実施しています

 保育園生活の開始時に、慣れ保育を実施しています。連絡帳への記入内容や朝夕の保護者への声かけで家庭での様子を把握し、子どもの様子を見ながら「慣れ保育日程表」を作成し、進めています。職員は、保護者伝達、申し送りファイルに記録し、伝え漏れの無いよう努めています。今年度は、慣れ保育を始めた時に新型コロナ禍対応の登園自粛が始まりましたが、6月の自粛明けからは、保護者の勤務状況に合わせて個々に対応するなど配慮しました。

年度途中の入園・退園には、継続性に配慮した支援を行っています

 年度途中の入園の子どもにも、4月入園の対応と同様に子どもが不安にならず自然に保育園の生活に慣れていけるよう配慮しています。入園に当たって、「園だよりあずま」に子どもと家族を写真入りで紹介し、仲間としての受け入れ、馴染みやすくしています。これまでに、途中入園の子どもに対し食事面で特別な配慮が必要で、入園前の状況を以前の保育園と電話で照会したことがありました。年度途中での入・退園時には必要な対応に務め、支援の継続が図れるよう配慮しています。


  サブカテゴリー3 個別状況の記録と計画策定
  評価項目1 定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している 実施状況
  標準項目1 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  標準項目2 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  標準項目3 アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  評価項目2 全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している 実施状況
  標準項目1 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  標準項目2 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、作成、見直しをしている
  標準項目3 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
  標準項目4 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
  標準項目5 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  評価項目3 子どもに関する記録が行われ、管理体制を確立している 実施状況
  標準項目1 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  標準項目2 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  評価項目4 子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している 実施状況
  標準項目1 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
  標準項目2 申し送り・引継ぎ等により、子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
講評
子ども一人一人の状況を把握、記録し、必要の都度検討し、職員間で情報共有しています

 子ども一人一人の児童票や成長の記録、健康の記録等はファイルに綴じ事務室で保管しています。日々の子どもの様子や保護者の連絡は「職員申し送り表」に記載し、昼礼で報告後「昼礼ノート」に記録しています。非常勤職員を含む全職員が保育日誌等の記載内容を閲覧し、閲覧済みか確認できるようになっています。保護者との個人面談や相談で把握したことは個人面談記録に残し、職員による検討や情報共有が必要な場合は、毎月の職員会議で取り上げ、検討、情報共有のうえ記録しています。保育内容の見直し手順を定め、マニュアルに明記しています。

全体的な計画、年間、月間指導計画等は本部で策定、書式を共通化しています

 本部の共通保育目標「生き生きとした子どもをめざして」を掲げています。全体的な計画を踏まえた年間・月間・保健・食育の年間計画は本部の保育専門委員会(各園の主任で構成)で決定し、パソコンで閲覧、情報共有、必要な計画の作成や記録ができるようシステム化しています。毎年3月、園長と主任がフォルダを年度更新します。パソコンの利用は事務室内で行い、職員にパスワードを付与していて、誰がいつ開いたかの履歴を管理しています。保育園の地域性や職員構成、子どもの状況を踏まえ、月間指導計画、週・日案を検討し作成しています。

保育計画のもとに実施した保育内容を職員は保護者にわかりやすく説明しています

 週案に基づいて実施した保育のねらいや内容を振り返り職員の自己評価を行い、園長や主任が気づいたことを手書きで伝え、適切な保育が実施されるようにしています。全体的な子どもの様子や月の保育目標は、その月の「園だよりあずま」に記載し、併せて、一緒に配布される「ほけんだより」「給食だより」、各クラスの「くみだより」に子どもの様子を写真で掲載し、保護者に伝えています。新型コロナ禍のもとで個人面談も実施しました。今回の利用者調査の結果では、子どもの保育内容に関する職員の説明は分かりやすいと保護者は評価していました。


  サブカテゴリー4 サービスの実施
  評価項目1 子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている 実施状況
  標準項目1 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
  標準項目2 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
  標準項目3 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
  標準項目4 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  標準項目5 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
  標準項目6 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】 小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
講評
「人や事象から素直に学ぶ」をモットーにし、人的・物的環境を整えています

 モンテッソーリ教育法の精神を取り入れ、毎日の日課として「お仕事」の時間と人的・物的環境を整えています。職員は、子どもが活動を通して自主性や周囲への関心を持てるよう援助しています。「人や事象から素直に学ぶ」ことを保育園のモットーに、縦割りのグループ編成の保育を通して、年長児と年少児の関り合いが自然に身についていきます。一人一人の発達の状態にから年長のグループへの移行期を設けて保育を行っています。「園だより あずま」10月号には、2歳児2人が3歳児グループへ移行し、「お仕事」に取り組む様子を掲載していました。

保育するうえで配慮が必要な場合は、対応への検討を重ね、改善へ向って努力しています

 身体的な障がいで歩行不可の子ども、極端な偏食の子ども、言葉の獲得が遅い子どもなどを受け入れています。市の発達巡回相談担当が年3回来園し、カンファレンスを行い、子どもへの対応の検討を重ね、集団保育の中で生活できるよう努力しています。歩行不可能だった子どもが、保護者と連携し徐々にバギーにつかまり歩きを始め、次の時点では一人歩行ができるまでステップアップしています。発達の過程で生じる子ども同士のトラブルはあるものと受容し、そうした環境の中で健全に育ってほしいという思いを持ちながら見守っています。

卒園児対象の様々な取り組みを計画し、小学校に馴染むことを目的にしています

 今年度の卒園児は10人、小学校への入学先は6校に分かれました。5歳児の就学へ向けた取り組みは、プライマリー年間指導計画(4期別)に小学校との連携として織り込んでいます。小学校の運動会を見学に出かけたり、保育園の夏祭りへ卒園児を招待して交流会を開いたり、卒園児のボランティアを受け入れたり、学童クラブを見学したりと、小学校に馴染むことを目的に実施する計画を立てていましたが、新型コロナ禍のためほとんどが中止を余儀なくされました。11月に卒園児の保護者対象に懇談会を実施、情報共有を図りました。

  評価項目2 子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている 実施状況
  標準項目1 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  標準項目2 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
  標準項目3 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  標準項目4 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
講評
登降園時、子どもの様子を保護者と情報共有し、漏れがないよう工夫しています

 登降園時、ニド(0歳児)、インファントコミュニティ(1・2歳児) 、プライマリー(3・4・5歳児)のグループ別申し送り表を使って、保護者との情報共有を図り、子どもの健康状態を把握します。ニドは、「健康管理・申し送り表」「保育個人日案・日誌」に、個々の子どもの様子を検温、咳の有無、食事の様子、保育の様子、家庭との連携、特記事項に分け、一日の子どもの状態をきめ細かく記録し、漏れがないよう努めています。新型コロナ禍のため、園長と主任が玄関で保護者と応対し、子どもの受け入れを行っています。

「一人でできるように手伝ってください」を基本姿勢として援助しています

 子どもの発達の状態に応じた食事の仕方、トイレトレーニング、歯磨き、手洗いなどについて、習慣になるまで職員が見守り、声かけをしています。「一人でできるように手伝ってください」を基本姿勢とし、子どもの発達の状態や個人差を考慮した援助を心がけています。新型コロナ禍で、改めて手洗いの大切さを伝えました。看護師が話しをし、手洗い場に手順を貼り、歌に合わせて丁寧に行う様子を職員が見守っています。食具の使い方について、モンテッソーリ教育法の「お仕事」に1・2歳児でスプーンで豆を移動させることなどが組み込まれています。

子どもの様子や保護者の要望などに応じ、午睡時間を調整しています

 子どもの様子で休息が必要と思われる時は、午前寝をさせることもあります。また、保護者の、午睡をすると夜寝るのが遅くなって困るという要望に応え、午睡時間を調整するなどの配慮をしています。乳幼児突然死症候群(SIDS)予防のため、0歳児は5分毎、1・2歳児は10分毎に子どもの睡眠状態を確認し、タブレットに記録しています。保護者には、「入園のしおり」に保育園の対応を記載し、家庭でもあおむけ寝を習慣づけるよう啓発しています。

  評価項目3 日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している 実施状況
  標準項目1 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  標準項目2 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
  標準項目3 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉による伝え合いを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
  標準項目4 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
  標準項目5 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  標準項目6 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
講評
モンテッソーリ活動から自分で考え集中できる環境設定に取り組んでいます

 モンテッソーリ教育法の「子どもが持っている自主性、意欲を大人が環境を整えて育てる」ことを共通認識とし、自己選択や自分で考えることを見守り、教具等の入れ替えやコーナー設定を行っています。訪問調査の日、子どもの成長に合わせたクラスの移行時期で新しいコーナー設定を検討していました。移行時期は同じ教具等も少しずつ追加し徐々に難易度を上げるなど子どもの反応を観察しつつ保育に取り組みます。ワンフロアの保育室を戸棚等で仕切り取組みに集中できるよう工夫しています。保護者の理解や保育室の環境整備を進めたいと考えています。

学年別集団活動と個別中心のモンテッソーリ活動を組み合わせています

 体操、英語、絵画、リトミック、コーラス、制作等の学年別集団活動と個人中心のモンテッソーリ活動を組み合わせています。集団に入れずにいてもその子どもの選択として尊重し、一緒にやりたいと思ったら参加できる環境を作り待っています。遊びやモンテッソーリ活動の「お仕事」を通して決まりの守り方やその根拠、工夫などを体験しています。今年度は新型コロナ禍で体操教室は休みましたが、DVDを見ながら鉄棒や跳箱に取り組みました。言葉や話す事も身近なものに繋げて学んでいます。職員は子どもの目線に合わせ子どもの興味を捉えています。

毎日散歩に出かけ身体を十分に動かし、季節の変化に気づいたり楽しんでいます

 園庭がないこともあり、日々散歩に出かけ身体を十分に動かし、季節の変化に気づいたり楽しんだりしています。桜の花見や土手滑り、遠足など前年の河川災害の修復工事や新型コロナ禍で中止を余儀なくされていますが、散歩を延長して桜を見るなどできる形に変えて楽しんでいます。近隣の大型公園で遊具や広場、自然公園などを使い、ルールを学び社会性を身につけ、また、落ち葉やどんぐり拾いなど次の活動(カレンダー制作)に生かす連続性も取り入れています。作品は当日持ち帰り、家庭で話題にしたり飾ったりして楽しんでいます。

  評価項目4 日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している 実施状況
  標準項目1 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
  標準項目2 みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  標準項目3 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
講評
子どもと職員が実行委員になり、作り上げた夏祭りを楽しみました

 7月の夏祭りでは4・5歳児4人と職員が実行委員となり計画から作りあげました。お店屋さんごっこで4・5歳児が協力して作った商品をお店に並べ小さなお客様に親切に接している姿、ヨーヨー釣りやゲームを楽しむ笑顔などが見られたということです。園だよりに数多くの写真を載せ、新型コロナ禍で参加できなかった保護者に伝えました。遠足や七夕会、成長を祝う会、お誕生会など保護者が参加できない行事が多い年になりましたが、子どもたちと職員で作り上げて楽しんでいます。成長を祝う会ではDVDを作成し、保護者に配布しました。

保護者の理解と協力を得て運動会を実施し、親子で楽しみました

 10月に予定した運動会は台風で一端中止にしたものの、新型コロナ禍で多くの行事が中止になる中で実施方法を再検討し、保護者アンケートで意向を聞き、11月後半に市の公園を借りて実施しました。日常の活動の時間にプログラムの絵を描いたり、コーンをジグザグに置いて走ったり、ソーラン節を練習したりと年齢に応じた取組みで盛り上げていきました。距離を取った観戦になりましたが、大玉送り、パラバルーン、器械体操などを見てもらうなど、保護者の理解と協力を得られ、運動会を一緒に楽しみました。

例年より縮小しましたが、行事ならではの充実した時間になるよう工夫しています

 新型コロナ禍で中止を余儀なくされた中でも、遠出の遠足は近くを歩いて行く、公共交通機関ではなくバスをチャーターするなど例年とは異なる方法や形で実施しています。行事では協力し合う気持ちや最後まで頑張る気持ち、達成感が養われるよう職員は子どもの発案を引き出し尊重して取り組みました。園だよりに丁寧に楽しく取り組んでいる姿を載せ、降園時に子どものその日の頑張りを保護者に伝えるよう努めています。今年度は卒園児やボランティア等は参加できませんでした。

  評価項目5 保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている 実施状況
  標準項目1 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  標準項目2 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
講評
ソファーでゆっくり寛げるスペースを作り、自分のペースで過ごしています

 保育室にソファーを置き、横になったり、座って絵本を読むなど寛げる空間を作りました。ソファーはゆっくりして良い場所として自分で選んでいるようです。朝早い子どもも多く、合同保育の部屋とモンテッソーリ活動の部屋を自由に使い、職員は見守っています。職員と一緒に洗濯物を畳み各部屋に届けたり、花壇に水やりをしたりと人数が少ないからこそできる生活の営みを体験しています。粘土、折り紙、ブロック、絵本、紙芝居など静かな活動が中心です。登園により人数が多くなった日は早い時間から各クラスに移動しています。

長時間保育になる子どもには、体力等に合わせて過ごせるよう工夫しています

 体格や体力の違いで午睡も個別に調整しています。朝早く眠そうな幼児にも促しています。おやつを食べた後は、様々な活動を用意するなど子どもが自己選択で遊び込めるような環境構成を工夫しています。これまで17時半に集まり絵本の読み聞かせを行っていましたが、現在は各部屋で制作やブロックなど子どもが自由に活動し、18時に集まっています。合同保育では 折り紙やブロックなど年上児が年下児に作り方を教えて共に楽しんでいる姿が見受けられ、また、兄弟も多く兄が弟の面倒をみている姿も見られています。

  評価項目6 子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している 実施状況
  標準項目1 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  標準項目2 メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  標準項目3 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している                                                                                        
  標準項目4 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
講評
食育での野菜栽培では収穫を家に持ち帰り味わいました

 食育では保育園横のあずま農園でなす、キュウリ、トマトを育てました。3・4・5歳児で苗を買いに行き、年長児が持ち帰って植え付け、世話を続け、収穫した野菜を玄関で披露しました。今年は、新型コロナ禍のため自宅に持ち帰り、調理してもらいました。筍とトウモロコシの皮むきや、サツマイモ掘りでは泥付きと洗ったものとの違いなどを見て楽しみました。行事食でその行事の意味なども伝えています。旬の材料や食育で栽培したものを給食に取り入れていますが、今後、ゴーヤなどにも挑戦し味の経験を広げたいと考えています。

コロナ禍での対策をしつつ、食事が楽しくなるよう工夫しています

 身体に合ったサイズの机とイスで、互いの関係性、食物アレルギーなど安全面を考慮して配置を工夫し、定期的に変更しています。子どもが花壇から摘んできた花を食卓に飾り、雰囲気作りをしています。新型コロナ禍で乳児は教室のように一人ずつ座り、幼児は少人数でパーテーションを挟んで座っています。手洗いや消毒等の感染予防と併せ、お話しを控えて食べています。子どもはパーテーション越しに周りを見ながら、調理室から漂ってくる美味しそうな匂いに反応したり、献立をホワイトボードに書くなど食を楽しむ姿が見られています。

栄養士は子ども一人一人の状態をしっかり把握し、食事を提供しています

 栄養士は入園時から子ども一人一人の食を把握しています。食事中に各クラスを回り、嗜好や成長を把握し、その子どもに合った声かけをしています。アレルギー児のファイルを作成し、職員間で共通認識を徹底しています。誕生会には人気のメニューや手作りケーキを作り、2週間サイクルのメニューで2順目は子どもにより合った内容に改善し、食べることが好きになり卒園までに様々なものが食べられるよう工夫しています。今後、3色食品群や栄養の話を縦割り保育やモンテッソーリ活動に入れるなど保育士との連携で取り組んでいきたいと考えています。

  評価項目7 子どもが心身の健康を維持できるよう援助している 実施状況
  標準項目1 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
  標準項目2 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
  標準項目3 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
講評
自分の体調を話したり、身の回りの危険に関心を持てるような関わりを大切にしています

 子どもが自分の健康に関心を持てるよう日頃から声かけをしたり、集会で紙芝居などを使って知る機会を設けたりしています。大人が先回りせず子どもの声を待ち、自分の思いをちゃんと聞いてもらえると感じることによって自分の体調等を伝えられるように成長しています。年齢や場所、発達等によって遊具や行動に気を付けることが異なることなど、職員が統一ルールで子どもに伝え、自分で危険から身を守る意識づけに努めています。

安全な環境作り、予防に対する職員の意識向上に努めています

 毎月「施設安全チェック」「事故防止チェック」を職員が輪番で行い、安全な環境の維持を意識しています。昼礼で気になることを情報共有し、日々対応しています。内容によって職員会議で文章化し定着させています。SIDSや感染症による登園基準などを入園説明会で伝えるほか、掲示したり、繰り返し伝え、予防に努めています。嘔吐やAEDについて職員全員が講習を受け、新型コロナ禍で職員に対する指導、情報共有、対応マニュアルの作成を行いました。感染予防のため登降園時は玄関対応とし、保護者の体調により子どももマスクを着用しています。

子ども一人一人の健康に配慮し、保護者との連携をしっかり取っています

 アレルギー疾患や感染症等について保護者と連携し、仕事をしながら子育てしている中で家庭でできる健康作り情報を発信しています。アナフィラキシー反応や与薬など園医との連携や対応する職員を決めています。手洗いや歯磨きなどについて、保健指導に加え日常の保育の中で実施することなど連携体制を整えています。医療的なケアを始め配慮を必要とする子どもへの対応も専門医や保護者と連携し対応できるよう態勢を整えています。看護師は地域の看護師会議で情報交換し、保育園に生かしています。

  評価項目8 保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
  標準項目2 保護者同士が交流できる機会を設けている
  標準項目3 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  標準項目4 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
  標準項目5 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
講評
園の様子や家での保育の参考を丁寧に伝える工夫をしています

 保護者の保育参加や試食が新型コロナ禍で例年通りには実施できず、給食も玄関での展示のみになっています。人気メニューのレシピを保護者に提供したり、給食だよりは子どもと一緒に見ながら話題にできるよう食具の使い方や家でのプランター栽培、咀嚼のチャレンジ(実験)などを取り上げ紹介し家庭との連携を図っています。ほけんだよりでも子どもにもわかりやすいイラストや表現で時節の健康上イントや園内での対応を伝えるよう工夫しています。登園自粛期間、担任は手書きやモンテッソーリ教育法の本などを添えるなど3回手紙を出しています。

保護者の個別への対応、傾聴、相談しやすい関係作りを心がけています

 保護者の事情に配慮し、急な時間延長の対応や土曜日保育、行事後の保育の受け入れなど個別対応に努めています。朝の登園時は「行ってらっしゃい」と笑顔で見送り、夕方の降園時は「お帰りなさい」と笑顔で迎えています。今回の利用者調査の結果、職員が保護者の信頼を得ていることがうかがえます。保護者の話を傾聴することを大切し、職員間で共通認識としています。園長は職員との面談で、ロールプレイング等コミュニケーションの学びを深めたいと考えています。保護者が相談しやすい関係作り、受け止め寄り添う姿勢を心がけています。

保育の様子を伝える工夫に加え、新型コロナ禍での懇談会の開催などを検討しています

 新型コロナ禍で懇談会や保育参加、育児講座などを実施できず、文書による伝達に頼っています。誕生会では、登園から散歩、試食、面談などで日常の生活を知ってもらい、相談にも応えていましたが、今年度はできています。そこでより多くの写真で様子がわかるよう撮影し、ホームページに保護者用サイトを開設(パスワード付き)し、ダイヤリーを掲載しています。園だよりも保育の様子の写真やコメント等で詳しく伝えるよう工夫しています。今後、進級や就学に向けて保護者の不安や悩みに答える懇談会の開催を検討しています。

  評価項目9 地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている 実施状況
  標準項目1 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
  標準項目2 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
講評
近隣の資源を活用して安全を学んだり交流しています

 地域の児童館だより、市の子ども家庭支援センターだよりを掲示しています。6月、水防訓練で避難場所の小学校へ歩きました。緊急時に受け入れが難しい時は小学校に隣接するグループ園に避難できることを確認しています。日々近隣の公園に出かけ、その往復で近隣の人と挨拶を交わしています。交通安全教室で警察署員の話を聞いた後、公園まで一緒に歩き、交通ルールについて褒められました。消防署から隣接の駐車場に消防車が来て避難訓練の指導を受けました。公園ではリトルホースに会い、にんじんや干し草をあげるなど地域の資源を活用しています。

園庭はありませんが土に親しんでいます

 サツマイモ掘りでは一時保育の子どもも参加し、全員で農園に行きました。土の感触に大喜びです。市から幼児全員が菊の植木鉢をもらい育てています。菊が終ると緑の募金に応募し、チューリップの球根をもらい植えています。1年を通して土に触れる機会、植物の生長を感じる機会を作っています。また、ハロウィンで畑でとれた大きなカボチャを贈られるなど近隣の人と交流しています。例年、高齢者施設を訪問していましたが、中止を余儀なくされたため、子どもが書いた手紙やカード等を届けました。できる形で職員以外の人々との交流を継続しています。


  サブカテゴリー5 プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
  評価項目1 子どものプライバシー保護を徹底している 実施状況
  標準項目1 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目2 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
  評価項目2 サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している 実施状況
  標準項目1 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  標準項目2 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
  標準項目3 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
講評
個人情報保護の利について、保護者の意向を確認し対応しています

 マニュアルに個人情報保護に関する要綱が含まれ、保護者及び子ども、職員の個人情報の取り扱いに関する手順を記載しています。保護者や子どもの個人情報の利用について、毎年4月に個人情報保護同意書を提出してもらっています。園だよりやHP、市内保育園の合同行事において、氏名、顔写真、誕生日の掲載について保護者の意向を確認しています。こうした対応でミスを起こさないよう事務室の見やすいところに一覧表を掲示しています。

子どもの自主性を尊重し、子どもの呼び方や表現の仕方、そして羞恥心に配慮しています

 子どもの呼び方は、「くん」又は「ちゃん」付けとし、園だよりや掲示物など文字で表現する時は「くん」と「さん」付けにしています。呼ぶ時の「ちゃん」付けは、卒園した子どもから「保育園で○○さんと呼ばれた時は叱られる時という印象が強い」と言われたことからでした。子どもの自主性を尊重した保育を心がけ、年齢や男女の羞恥心に配慮した保育を行っています。着替える時には、ロールカーテンを使用し、また、上着から順番にすることを年少の時から指導していて、トイレの近くに椅子を用意し、座って着替えがしやすいよう工夫しています。

育児困難な家庭や虐待事例に関係機関と連携して対応しています

 保護者と連携しながら、家庭での食事や睡眠などの生活習慣を理解し、登園後に布団で休息したり、朝食を食べられるようにしたり、可能な範囲で柔軟に対応しています。登降園時に保護者と子どもの様子を共有しながら、少しづつ生活改善ができるよう工夫しています。育児困難家庭や虐待事例に対応していて、市の子ども家庭支援センターや児童相談所等の関係機関と連携を図っています。こうした対応について理解を深めるため職員会議で情報共有や研修を行っています。さらなる気づきができるよう外部研修などの受講を検討しています。


  サブカテゴリー6 事業所業務の標準化
  評価項目1 手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  標準項目2 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  標準項目3 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  評価項目2 サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  標準項目2 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
講評
冊子「事業計画」には保育運営に関わる基本事項が記載されています

 保育園には、保育業務の手引書としてグループ園共通の冊子「事業計画」(マニュアル)を備えています。71項目に渡る、職員が仕事を進めていくうえでの基本事項が記載されています。職員には、分からないことがある時は、この冊子や保育園のマニュアルで確認したり、園長や主任、先輩に聞いたりするよう伝えています。園内研修で冊子の重要な箇所について説明していますが、保育園のマニュアルの検討までに至っていないということです。今後、職員会議に必ず持ち寄り、保育園独自の取り組み方の確認や変更、見直しをしていきたいと考えています。

マニュアル内容を保育園の運営に合わせ、定期的に見直しができるよう検討しています

 保育園のマニュアルは、子どもの様子や保護者からの要望、職員からの提案等があった時に、柔軟に改善しています。昨年度は、保護者の要望で、運動会や成長を祝う会などの行事の写真を外部の業者に依頼することにし、職員提案から早番マニュアルを改定しました。今年度は具体的に改定することがないままに進んでいますが、新型コロナ禍対策等の対応については、都度具体的に検討し、実施しています。今後、保育園のマニュアルを運営に合わせて定期的に見直し、検討する仕組みを作っていきたいと考えています。

契約職員が担当する業務について、標準化の検討が期待されます

 正規職員のほか、契約職員が勤務し、働く時間数や職務内容は多岐にわたっているということです。契約職員は、担当業務に必要な情報共有のため保育日誌や職員会議録に目を通しています。ところが、現状、細かい業務の内容や具体的な手順について周知と理解が行き届いていないと見られます。新入の正規職員にはチューターを指名し育成に当たっていますが、契約職員にはこうした制度は適用されていません。保育園全体に業務の標準化を図る観点から、契約職員が担当する業務について、標準化に取り組むことが期待されます。