東京都福祉サービス第三者評価  評価結果

園では、目指していることについて、職員の理解が深まるよう、新年度準備会において読み合せを行い日程表等により準備スケジュールと準備事項を確認しています。保護者には、入園説明会、保護者懇談会やクラス保護者会において、保育園の保育方針・園の特色、各クラス目標・生活スケジュール・行事等を記載した保育園の案内、保護者懇談会、クラス保護者会資料を配布し、丁寧な説明と質疑応答により、理解が深まるように取組んでいます。

経営層は、園が目指していることの実現に向け、新年度準備会において、資料として、園長の方針と心構え（保育内容・保育環境・保護者対応・職員の育成を記載）、園長の役割と責任（責務・役割・期待する職員像・職員に期待することを記載）、各リーダー（主任・幼児リーダー・乳児リーダー・看護師）の役割、年間会議計画等を配布し、各期の評価・反省を踏まえて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮しています。

経営層は、重要な案件について、あらかじめ決められた手順に基づき、各種会議、打合せにおいて検討し、その決定内容を職員会議において全職員に確認・周知しています。また、緊急な案件については、職員会議で検討・決定し、毎朝の朝礼で周知しています。それら決定事項については、保護者に対しても、保護者懇談会で周知すると共に園だりよりや園内掲示により周知徹底を図っています。併せて、職員会議を欠席した職員に対しては、議事録の閲覧により周知漏れのないよう取組んでいます。

保護者懇談会の事前アンケートにより保護者の意向情報を収集し、保護者懇談会では保護者の意向に沿ったテーマを取り上げて意見交換をしています。また、職員の意向は、園長面談・自己申告書・目標シート等から把握し、職員会議・保育会議等で検討し、職員会議で周知しています。さらに、地域の保育ニーズは、子育て支援事業の相談等から把握しています。併せて、福祉事業全体の動向は、園長会等から収集・把握し、タイムリーな周知徹底を心掛けています。加えて、把握したこれらニーズ等は、各期・年度反省会の検討材料として活かしています。

園の目指すことの実現に向け、保育所保育指針に基づき、中長期計画として全体の計画を策定しています。また、中長期計画を踏まえ、クラスの状況、子どもの様子に合わせた年間指導計画、園内研究年間計画（豊かな感性を育てる～絵画～）、園内研修活動計画（玩具リスト・お散歩マップ）を策定しています。なお、園では、区が定めた保育計画実行のための予算編成を踏まえ、割り当てられた消耗品予算の効率的な実行管理に取組んでいます。

園が目指していることの実現に向け、年間指導計画に園目標欄を設けて周知し、職員会議では、園目標を実現するための推進方法、達成度合いを確認する指標等について共有しています。また、年間指導計画の推進に当たり、年間指導計画を月案・週案にブレークダウンし、子どもの発達状況に応じて必要に応じて見直しをしながら、タイムリーな保育指導を心掛けています。さらに、期末の職員会議では、年間指導計画の達成度評価を踏まえ、次年度の年間指導計画の見直しにも取組んでいます。

全職員に対し、社会人・公立保育園職員として守るべき法・規範・倫理などについて、新年度の職員会議で資料配布し、読み合せ、確認を行い、理解が深まるように取組んでいます。また、職員会議では、全職員に対し全国保育士会倫理要綱等を配布し、社会人・公立保育園職員として守るべき法・規範・倫理などについて、定期的に確認し周知徹底を図っています。また、子どもたちの権利擁護について、入園説明会において資料を配布・説明すると共に保護者の意向を保護者懇談会の保護者アンケート等で把握し、組織的な対応を図っています。

子どもたちの権利擁護について、入園説明会において保育指導基準等を配布・説明すると共に保護者の意向を保護者懇談会の保護者アンケート等で把握し、組織的な対応を図っています。また、園では、保護者の意見・要望・苦情について、保護者懇談会アンケート、各行事アンケート、接遇アンケートや意見箱等により把握すると共に、保護者の意向に迅速に対応する体制を整備しています。さらに、子どもの気持ちを傷付けるような職員の言動、虐待が行われることがないよう、早期発見と早期発見の体制を整備し、組織的な取組みを行っています。

地域の保育ニーズに基づき、地域子育て支援事業（おはなし会、一緒に遊ぼう会など）や地域の老人会、高齢者施設との交流等により、地域貢献の取組みをしています。また、園が地域の一員としての役割を果たすため、地域の一員として、地区防災運営委員会、児童館運営委員会、地区自治会、園長会、地域の祭、地域避難訓練等に参画し、地域ネットワーク内での共通課題について、地域の関係機関と協働して課題解決に取組んでいます。

園長マニュアル、保育園における不審者対応マニュアル等各種マニュアルや「事故防止と発生時の対応」等に基づき、園の目指していることの実現を阻害する要因をリスクとして洗い出し、リスクに優先順位を付けて、リスク対策に取組んでいます。園では、優先度の高さに応じたリスク対策を行う際には、臨機応変な対応をとると共にホウ・レン・ソウの徹底に取組んでいます。さらに、園では、リスクマネジメントを重要課題として設定し、子どもと保護者が、安全で安心できる保育環境の構築を図っています。

北区の業務継続計画<地震編>を踏まえ、災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、自衛消防訓練計画、保育園における不審者対応マニュアル、緊急メール配信システム利用ガイドライン等により、保護者や地域関係機関と連携した自衛消防訓練、不審者対応訓練、非常災害訓練等を行っています。今後、ヒヤリハット・ケガ報告書等を参照し、園内危険個所点検票を整備し、定期的に危険個所点検を実施することにより、保育環境のさらなる安心・安全の向上を図ることが望まれます。

個人情報保護法等を踏まえ、必要な情報を適切に収集・利用・保管・廃棄に関する規程・ルールを定め、全職員が理解し遵守するための取組みを行っています。また、園では、区の情報セキュリティハンドブック等に基づき、情報の重要性や機密性を踏まえ、紙資料は事務所内の鍵付きロッカー保管、データ資料は区のサーバーへのアクセス制限、PCのIDと指紋認証による利用制限等、情報漏洩防止対策を講じています。さらに、園では、保護者に対し、入園説明会で情報公開制度を説明し、個人情報保護法に基づく情報開示方法を周知しています。

区の職員募集により採用・配置された職員について、区保育課長と園長がヒアリングを行い、職員の職務・研修等への意向等を把握することにより、園が求める人材確保を図っています。園では、園が目指すことの実現に向け、北区職員研修実施計画や北区公立保育園職員キャリアパスに基づき、職員の職務・研修等への意向を踏まえた上で、職員の育成と将来の人材構成を見据えた適切な異動や配置に取組んでいます。

園では、北区職員研修実施計画や北区公立保育園職員キャリアパスに基づき、職員の勤務形態に関わらず、東京都・北区が主催するさまざまな研修をバランス良く受講できるよう、園の新人職員育成計画や職員育成計画等を策定しています。また、職員一人ひとりの育成成果を確認するため、自己申告書（目標シート）や園長会で作成した振返りシートにより、個人別の自己研鑽を奨励しています。さらに、定期的な園長面談により、新人職員や中堅職員のスキルアップを確認し、目標達成度に応じた効果的な人材育成が図られています。

園では、北区公立保育園職員キャリアパスや自己申告書（目標シート）に基づき、職員の意欲と働きがいの向上にも取組んでいます。また、組織力向上に向け、職員一人ひとりが学んだ研修内容は、保育会議や職員会議での研修報告により共有化し、組織としての学びとチームワークの向上を図っています。併せて、園内研究等について、今年度は「感性を育てる～絵画～」を目標設定し、外部講師による年間計画を立てて進捗を図ることにより、絵による気持ちの表現が豊かになり、組織として学びとチームワークの促進に成果が見られました。

園の基本情報は区で集約し、利用希望者向けに「保育利用案内」を発行しています。また、区のホームページには保育園一般の情報が記載されているほか、区立保育園の基本情報（園長からの挨拶・園目標・保育理念・保育方針・施設の紹介・定員・職員・開園時間・園の特色・各種自主事業の状況など）が発信されています。園の情報としては、一日の様子と保育園行事のページがあり、園で行われた一年間の行事やイベントの様子、日常の活動の様子など、写真やコメントを添えて分かりやすく紹介しています。

園を紹介する情報紙として、「保育園のご案内」があり、コンパクトで気軽に手に取れて見やすいものとしています。見学時に配布するほか、主管課の窓口でも配布しています。園の特徴としては、園庭が広く充分に身体を動かすことができます。また、異年齢交流を積極的に取り組み、子ども同士の育ち合いを大切にしています。さらに、様々な野菜を栽培しており、生長や収穫、調理活動を通じて、食への関心を育んでいます。

園見学は、月曜から金曜までの平日において要望を聞き、できるだけ希望に沿った個別対応を心がけています。また、子どもが活動している様子を見られる日中の時間帯をお勧めしています。見学の際には、主任や看護師などが「保育園のご案内」に沿って丁寧な説明を行いながら、実際の子ども達の活動の様子を見ていただき保護者からの質問にも答えながら対応しています。また、子育ての事で悩んだり、不安を抱えている保護者に対しては子育ての相談にのるほかに、地域の子育て支援事業の紹介なども行っています。

入園前の面接では、家庭での様子や保育上の留意事項などを児童票や家庭状況調査票をもとに確認しています。入園説明会では、配付資料に沿って、基本的ルールや、理念・方針、年間行事計画、健康・安全対策など、保育園生活の基本事項を丁寧に説明しています。また、個人情報や写真等取扱い、緊急情報メール配信システム、相談及び苦情申し出窓口等を含めて意向を確認し、内容の理解として内容確認書による同意を保護者から得ています。

入園当初は、児童票や家庭状況調査票等を通じて生活のリズムを把握し、子どもや保護者が出来るだけ安心して園生活に入れるように取り組んでいます。「慣れ保育について」の手順書に沿って保護者と確認しながら実施し、子どもの様子や保護者の就労状況に応じて保育時間を徐々に長くしていくなどの対応を行っています。家庭のリズムに合わせながら、子どもが安心して新しい環境に慣れていけるように取り組んでいます。また、他園からの転園の際には、保護者から前園の状況などを聞き取り、子どもの不安やストレスを軽減するよう取り組んでいます。

途中で転園や退園する子どもには、クラス毎に工夫して、お別れ会の開催や元気でねカードを贈るなどしています。年長児の就学に向けた取り組みでは、小学生との交流や学校見学の機会のほか、近隣の保育園と交流を行っています。また、卒園・退園後も、保護者の育児に関する不安や心配事などをいつでも相談できることや行事のお誘いをするなど、引き続き身近で安心できる存在であることを伝えています。さらに、卒園時には保育要録を作成して就学先の小学校へ提出するほか、保護者からの希望があれば就学支援シートを作成しています。

入園決定後及び入園以降に把握した子どもの発達や心身・健康の状況、家庭の状況などは児童票に記載しています。また、毎日の送迎時の会話や個人面談、日常の複写式連絡票（０歳から１歳）や連絡帳（２歳）、おたよりメモ（３歳から５歳）から、子どもの園での生活や心身の発達などについて家庭と連携を図りながら、ニーズや課題等を把握し、日誌等を作成・記録しています。子どもに関する変化等を職員がキャッチした場合は、速やかに児童票に記載する仕組みになっています。児童票は、手引きに従い定期的に見直し・確認し、適切に記載しています。

全体的な計画を踏まえて、年間指導計画、月案指導計画、週案等を立案しています。全体的な計画については、指導計画を立てる際は「指導計画作成及び反省の手順」を基に各クラスの目標を立てています。乳児及び配慮が必要な子等は、個別支援計画および記録を作成し、子どもの状況に応じて対応しています。月指導計画や週案は、各クラスに掲示して保育のねらいを保護者に伝えています。また、０歳から２歳は毎月、３歳から５歳は期毎に個別指導計画を作成し、これらを基に子どもの現状を保護者に伝え保護者からの意向を把握し、共通理解を図っています。

職員間の情報の共有に向けて、クラス会議、乳児・幼児会議、職員会議、保育会議等を開催しています。また、会議に向けて議題を事前に確認し、会議に参加できない職員も意見の反映ができるようにしています。各会議では、話し合いや報告が行われ、会議録や職員連絡ノートの確認などで全職員の共有化を図っています。子どもや保護者の状況の変化など朝夕当番時に把握した内容は、朝礼での報告や専用ノートへの記載、口頭での伝達などにより職員間で情報を共有しています。臨時職員等にも、個別の伝達や資料の配付等により、情報共有しています。

保育園では、家庭や園での子どもの日々の様子を、連絡帳やおたよりメモ、口頭などで把握しています。その上で、更に伸ばしたい点や、見守っていくべき点などを、職員が共有し、個別指導計画を立てています。また、入園時に聞き取った家庭状況や保護者の意向も考慮し、家庭と連携して保育しています。園での活動は、子どもの年齢にふさわしい内容で自然にかかわりを持ったものを、年間活動計画を立てて取り入れています。

子どもが、おもちゃを仲良く使う、気持ちを言葉で表現するなどが出来るまでに成長するには、ある程度の時間がかかります。同じクラスでも、月齢が異なるので、年齢が低いほど、個人差があります。子ども同士のトラブルには、単純に仲裁するのではなく、保育基準を参照し、発達上の特徴を把握しながら、個々に対応しています。トラブル時は、発生時の状況、その他を記載した、ヒヤリハット・けが報告書を作成し、職員で情報共有と再発防止策の検討をしています。また、保護者には、報告書をもとに説明しています。

特別な支援の必要な子どもへは、保育士が心理相談員による年10回の特別支援巡回指導で助言をを受け個別指導計画を立てて、適切に支援しています。一方、卒園の近い子どもには、小学校の展覧会や学校見学、運動会の練習に訪問、その他を実施しています。これらは、何年にも亘り連携し、継続して取り組んでいる内容が多いので、見通しを持って計画的に支援しています。

当園時に、目視（視診）、連絡帳、おたよりメモや口頭により、家庭での子どもの様子を確認しています。、０歳児は、園でも体温測定しています。それらの結果を、保育日誌、職員連絡ノートで職員間で情報共有し、子どもの生活のリズムを考慮し、安定して一日を過ごせる様に保育しています。園では、昼寝の時間がありますが、小学校入学を控えた子どもについては、3月までに昼寝の無い生活に慣れる様に、計画的に取り組んでいます。

乳児は月毎、幼児は期毎に個別指導計画を作成しています。指導計画で、年齢ごとの子どもの特徴を知らせるとともに、現在の園での姿を記載し、子どもの様子を面談時に保護者に伝えています。その際には、保護者から家庭での様子を詳しく教えてもらう、一方、質問に答えたり、相談に乗る、アドバイスをするなどして、家庭と協力して子育てを支援しています。年長児など、場合によっては、小学校とも連携するなどし、一人一人の子どもの状況に適した支援をしています。

職員は、子どもの園での一日の生活の様子を、連絡帳、朝夕保育名簿、職員連絡ノート、ヒヤリハットけが報告書、口頭で漏れの無いように共有しています。降園時に、当番の職員が、園での生活の様子を、連絡帳、おたよりメモ、口頭などで、保護者に伝えています。けがなどの場合は、ヒヤリハットけが報告書を基に説明しています。

保育園という集団生活の中だからこそ可能な、集団での遊びの楽しさを子どもに伝えています。その一方で、子どもが、じっくりと好きな遊びに取り組めるような時間や空間を設けています。各クラス内だけでなく、広い園庭も利用し、様々な遊びを通して、子どもが自主的に遊べる様に、研修で遊具を検討したり、個々に応じた支援をしています。また、年齢に応じ、ごっこ遊び、お話し読み聞かせ、劇、絵画、工作、ブロック、歌、楽器、リズム、ダンス、体操などの活動を取り入れて、表現力が豊かな子どもになる様に育てています。

子ども同士のかかわりのなかで、気持ちを読み取ったり、言葉に表現することが出来る様に支援しています。例えば、言葉にできない気持ちを代弁したり、子どもの発言を、より的確な言葉で繰り返したりして、正確な表現ができるようにしています。また、異年齢児交流などでは、様々な気持ちを感じ、それを調整する事を学んでいます。保育士は、子どもが、考えや感情を、年齢に応じ、伝える楽しさ、方法、調整する力を身につけられるように、保育基準や全体的な計画を踏まえ、年齢に応じた年間指導計画、月案、週案を作成して保育しています。

広い園庭には、アンズ、さくらんぼ、ぶどう、かき、キンカンなど、樹木が沢山あり、季節に応じて、花や果実を鑑賞しています。また、ピーマン、茄子、オクラ、人参、大根、スイカ、カボチャ、さつま芋などの野菜栽培、近隣の公園へ散歩、遠足などの戸外保育を行っています。さらに、果実や野菜を収穫し、給食やおやつで味わっています。このように、子どもたちは、自然豊かな環境の中で、季節の変化を感じつつ、感受性豊かに育っています。

七夕、新年子ども会、節分、ひな祭りなどの恒例の行事に加え、縁日ごっこ、ごっこ遊びの会、運動会、お楽しみ会など、子どもが、やりたいと言う内容を話し合い、行事に取り入れています。行事の大枠は、年間計画で決めています。子どもにどんなことをやりたいのか、出し物の内容や役割などの希望や意見を聞き、決めています。そのため、子どもは、積極的に、責任を持って、行事に取り組み、そして、大いに楽しんでいます。

行事の大枠は、年間計画を立てています。各行事について、参加年齢、実施場所、時間、方法等を職員会議で検討しています。その際は、前回のアンケート結果、職員の反省、子どもの状況などを反映させています。子どもは、同じ年齢を比べても、その年によって、活発さや興味のもちどころ、子ども同士の協力の仕方などが異なっているので、保育士は、それらの特徴を考慮し、その時の子どもに合った準備の方法や期間、その他を決めています。そのため、同じ名前の行事でも、必ずしも、前年と同じやり方という事にはなりません。

全ての保護者に、行事を通し、子どもの生き生きと楽しく遊ぶ姿を見て、子どもの成長を感じて頂ける様に、行事日程や内容を検討しています。また、行事では、家庭での準備が必要な物などがあるので、保護者との連携・協力が欠かせません。そのため、休みなどの予定を立て易い様に、年度初めに年間行事予定表を配っています。さらに、保護者懇談会で話し合い、説明し、時期が近くなってきたら、園だより、クラスだより、おたよりメモなどでお知らせし、見本を掲示するなど、忙しい保護者の負担を減らし、スムーズに準備出来る様に配慮しています。

長時間保育では、朝、日中、夕方で、職員や子どもの数、顔ぶれが異なります。園の構造が、1階施設なので、上下階への移動はありませんが、朝・夕は、子どもの心理、体力や行動力を考慮し、０～１歳は０歳児室、１・２歳は１歳児室、３歳からはホールの３か所て過ごしています。可能な限り、子どもの環境が大きく変わらない様に配慮しています。また、職員は、朝夕の当番の役割を明確にし、子どもの人数把握、個別の状況把握が出来る体制を整えています。さらに、職員連絡ノート、口頭での申送りなどで、保護者にも安心して頂ける様に努めています。

朝早くや夕遅い時間帯の保育士は、決められた人員基準のなかで、門錠の開閉、部屋の点灯・消灯エアコンのオン・オフ、さらに、子どもの登園・降園チェック、保護者との情報交換、職員同士の申し送りをしています。さらに、登園・降園は、保護者の出入りが多いなど、子どもが、落ち着いて過ごしにくい時間帯といえます。できるだけ、子どもが落ち着いて過ごせる様に、月齢や年齢の近い子ども同士の組み合わせで部屋を決めていますが、さらに、集中して遊べる様に配慮し、部屋移動に合わせて、一部のおもちゃも移動させています。

開園時間が、７時１５分から１８時１５分なので、最も長い子どもの場合、保育時間が、ほぼ一日に亘ります。職員は、勤務時間の関係で、一日中勤務することは、ほとんど出来ません。しかし、数人の保育士が一度に入れ替わると、子どもが驚いたり、淋しがったり、落ち着きを無くしやすいので、シフト制にして勤務表を作成し、子どもが安心して過ごせる様に配慮しています。

メニューは、年齢にかかわらず同じですが、ペースト、きざみ、普通など、食事の形態は、子どもが心地よく食べられる様に工夫し、子どもの発達状態に応じて調整しています。また、盛り付ける量は、体の大きさに合わせ、変化させています。幼児の場合の熱量は５００?前後、味付けは塩分２?程度の薄味で、乳児は幼児の８０％程度です。毎回、園長又は主任が検食して、量や味付けだけでなく、盛り付け、色彩、固さもチェックして、子どもが楽しく食べられる様にしています。

アレルギーなどで特別食の必要な子どもは、入園面接で聞き取りし、どの物質かを確認しています。月の中旬までに、翌月の献立が決定するので、その後にアレルギー会議を開き、代替え献立の内容を決めて一覧表にしています。毎日、朝礼時に確認し、職員室、調理室、クラスに各１部を置いて、食事の時に、もう一度、クラスで確認します。さらに、テーブルを別にして間違いを防止しています。飛沫や誤食がないように他のテーブルとの位置にも気を付けています。

園庭やプランターを利用した栽培活動と食育活動を結び付けています。例えば、さつま芋栽培と芋掘りをし、3才児は洗う、４才児は皮をむく、５才児が切るなど、年齢に応じた能力に合わせて役割を分担し、芋汁を作りました。また、収穫した野菜でカレーを作り、地域の方を招待して食事会をしました。、美味しいと言って頂けて、楽しい経験になりました。ジャガイモは、沢山とれたので、給食時に全ての子どもが食べることが出来ました。野菜だけでなく、スイカや庭の木に実る果物も収穫して、楽しく食べています。

安全保育の目安を作成し、子どもが、病気やけがを防ぐ知識と能力を身につけられる様に支援しています。年齢に応じた遊びや生活経験の中で、折に触れ、どのような事が危険か、どうすれば安全かを知らせています。さらに、避難訓練、防犯訓練をして、安全な行動が身につくように配慮しています。また、手洗い、咳エチケット、うがい、食育などの衛生教育・健康教育を行うとともに、柔軟性、敏捷性、集中力、平衡感覚などを養うため、体操指導やマラソンなどの運動活動を多めに取り入れ、体幹を鍛えるなど、子どもが自分の身を守れる様に支援しています。

子どもの健康維持のため、食事に注意が必要な場合や、薬の服用や塗布が必要な場合など、特別な配慮を要する場合があります。それらが安全確実に行われるために、マニュアルを作成し、保護者と連携して実施しています。関連書類は、食物アレルギー疾患生活管理表、与薬指示書、保護者との確認事項などで、医療機関に記入を依頼して園に提出しなければならないものがあります。また、感染性疾患等の場合は、治癒後の登園に、医師の証明・許可が必要など、保護者に負担がかかりますが、他の子どもへの配慮も含め、保護者に協力してもらっています。

安全保育の目安、保育園での与薬について、食物アレルギー対応マニュアル、保育園における不審者対応マニュアル、睡眠中の事故防止及び対策について、その他、子どもの安全と健康に関する各種のガイドブックを保育園に備えています。職員は、その内容を、しっかりと共通認識し、日常生活の中で、子どもが健康面、安全面への意識を持てるような声掛けや活動をする等、保育に取り組んでいます。

園では個人面談や登降園時の会話、連絡帳等を通じて子どもの様子を伝え、心配な事や相談を聞くようにして保護者が安心して子どもを預け、仕事が出来るように支援しています。保護者の就労状況は、入園時に聞き取りした結果や家庭状況調査票などの記録で確認し、変更等があった場合には柔軟に対応しています。また、保護者が参加できる行事等を含めた年間行事予定や園だより（各クラスだより）等を配布し、多くの保護者の行事への参加や、保育内容を把握し事前の目安が立てられるように配慮しています。

保護者会では、クラスの目標を丁寧に説明したり、保育園での生活や活動の様子を写真などで提供し、保育園をより理解してもらえるように努めています。また、懇談会では、より活発に自分の思いや意見を言いやすい雰囲気づくりを行い、保護者同士で育児の参考にできるようとにしています。保護者参加の行事など、子どもと一緒に保護者が交流する機会にもなっています。職員は、区が行う接遇研修等を通じて、保護者に対する相談援助の基本的姿勢や、手法について学び、保護者との信頼関係の向上に取り組んでいます。

子どもの日常の様子を知ってもらうため、各クラスに一日の活動をわかりやすく示した日めくりやイベントの写真とコメントの掲示などを行っています。子どもの園での生活を理解し安心してもらえるように、保育参加を開催し日頃の子どもの様子や給食体験をすることができます。また、懇談会、個別面談、個別指導計画などを通じて、子どもの様子や発達の共通理解を図り、保護者との信頼関係を深めています。さらに、園だよりやクラスだより、保健だより等を発行して、活動を伝えるとともに養育力向上のための情報提供も行っています。

地域の子育て支援として、一緒に遊ぼう（ふれあい給食）、運動会などが開催され、園の子ども達にも多様な体験や交流ができる機会となっています。また、ボランティアや実習生、職場体験なども受け入れており、年齢の近い人との遊びや交流など様々な体験となっています。さらに、年長児は就学に向けて、小学校に行き２年生との交流や学校見学などを行っています。地域資源を活用し、子どもたちの社会性（人間関係を含む）を広げる機会や多様な体験と交流がなされています。

地域の子育て家庭に子育て支援事業の活動を知ってもらえるように、ホームページ、施設見学、子育て支援予定表の配布などで周知を図っています。保育園の専門性や機能を地域に還元しながら、一緒に遊ぼうや、給食体験など、自然な形で在園児と交流が出来ています。また、高齢者施設との交流、図書館のお話会、近隣の保育園の園児たちとの交流などの機会が設けられています。さらに、地域の方を園の行事に招待したり、散歩のときに商店街を通ったりするなど、子どもたちが地域を知り、地域の方々と触れ合うきっかけになっています。

個人情報やプライバシーの保護については、法律・条例や服務規程、全国保育士会倫理綱領の遵守を確認しています。写真等の取扱いについて、個人情報の取り扱いについてに則して、児童票や子どもの顔が判別できる写真等が外部に漏れないように管理し、保護者の確認と同意を得ています。子どもの羞恥心では、羞恥心に関するマニュアルに則してオムツ交換時の目隠し、排泄失敗時の配慮などがなされています。プールや水遊びの着替えでは、外部から直接見えないように目隠しを設置し、上下を分けて着替えるように子どもたちに伝えるなど、配慮しています。

子どもの権利については、保育指導基準、NG用語・OK用語集などを活用し、職員ひとり一人の行動規範となっています。また、保育研修にも参加し、職員の学びと意識の向上に取り組み、子ども一人ひとりの成長発達に合わせたより保育を心がけています。子どもや各家庭の生活習慣、価値観等は、入園面接時の聞き取り、入園以降の保護者との日々の会話、個人面談などから意見・要望等を把握し、日々の保育に活しています。虐待防止等に向けては、虐待防止マニュアルの整備、関係機関との連携などがなされています。

マニュアル類については、公立園共通の「不審者対応、食物アレルギー対応、緊急保育受付、保育指導基準」等が作成され、一覧表によりわかりやすく整理されています。マニュアル類は、事務所書庫に保管し、職員がいつでも確認できるようしています。日常的に必要性の高いものに関しては、各自に配付し、職員個人ファイルにして活用しています。また、毎年、新年度準備会議の中で、マニュアルの確認し、見直し・修正がなされています。嘔吐処理のロールプレイング、プール・水遊び時期前の心肺蘇生訓練など、業務手順の点検・確認がなされています。

会議において、適宜、必要な項目や課題等を抽出し検討を行い、新年度準備会議でマニュアルや手順等の見直し、確認しています。行事等については、行事後の感想から意見・要望等を収集し、見直しや変更を行い次回の行事に活かしています。日々の保育や環境整備、接遇などから職員の気づきや意見、提案を吸い上げ、職員会議で検討し、必要に応じてマニュアルや手引きに反映させています。接遇アンケートや連絡帳、日常のコミュニケーションなどで把握した保護者からの意見等は、会議で話し合い、改善への対応を行っています。