評価年度 | 平成28年度 |
サービス名称 | 認可保育所 |
法人名称 |
社会福祉法人純心会 |
事業所名称 |
こころ保育園 |
評価機関名称 | 株式会社 クリップ |
保護者へアンケート方式による利用者調査を実施しました。合わせて評価者がフロアーに入り滞在調査も実施しました。利用者調査終了後、双方の意見に相違がないよう事業所との合議の時間を設定しました。訪問調査では、オリジナルの資料を用い、利用者調査・職員調査の分析結果を説明、意見交換をしました。 |
1 | 理念・方針 (関連 カテゴリー1 リーダーシップと意思決定) |
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) | |
1) 純心会は、全ての利用者の基本的人権を尊重します。 2) 純心会は、利用者に「安全」と「安心」を提供します。 3) 純心会は、利用者本位の施設経営を行います。 4) 純心会は、職員の質の向上に努めます。 5) 純心会は、地域社会の福祉の充実増進に努めます。 6) 純心会は、利用者や地域社会に開かれた施設経営に努めます。 |
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2 | 期待する職員像 (関連 カテゴリー5 職員と組織の能力向上) |
(1)職員に求めている人材像や役割 | |
・明るく、健康 ・子ども、保護者の立場になって思いやりが持てる ・働く事の楽しみが持てる |
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(2)職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感) | |
・ポジティブな考えを持つ ・法人の理念を理解する ・制度改革についていける |
1 |
和食中心のバランスのよい食事提供を徹底して行っています。 バラエティに富み、バリエーションのある和食中心の献立メニューにしています。日替わりメニューや季節の食材、添加物のないものを使う、味付けも子どもが味覚を知るうえで大切なこととし良品を提供、和食に合うよう食器にも配慮しています。献立は系列園3園の栄養士が献立会議や栄養士会議を設け、立案しています。子どもが楽しみにしている誕生会ではお赤飯を取り入れたり、季節行事のお祝いをイメージした献立としています。 |
2 |
自然にふれる戸外活動や畑の活動、お楽しみ遠足をしています。 四季折々の自然に触れたり社会性を培う散歩では、葉っぱやドングリを集め製作活動に活用したり、地域の方々に接し挨拶をしたり、公共のルールを身につけたりしています。主に2~5歳クラスでは月2回、お楽しみ遠足が特色ある戸外活動としてあります。たくさん歩くことや自然に触れたり、異年齢保育では年長児がリードし、交通ルールを年少児に教えています。お楽しみ遠足の際は、園で弁当を作り運んでもらい、戸外で美味しく食べています。 |
3 |
「くう、ねる、あそぶ」の理念のもと、園長はこころ保育園を牽引しています。 人は死を終着点として人生を歩む義務と権利を有しています。勿論、順風満帆な人生などありません。待ち受けている多数の苦難を乗り越える力を育むため、こころ保育園は「くう、ねる、あそぶ」を旗印に子ども達に接します。安全で美味しい食習慣、規則正しい生活に基づいた睡眠、友達との遊びを通じての大切にしたい人間関係を学びます。それが本人の成長期から成熟期に至る生きる力の原動力となることを園長は確信し、力強く園を牽引しています。 |
1 |
保育のみえる化を実践しましょう。 保育園が掲げる信念、子どもたちの活き活きとした姿、食や健康への取り組みなど、家庭に伝えたいことは山ほどあって、「事業計画書」「ポリシーブック」「ガイドブック」「園だより」「掲示板」「給食展示ケース」「保護者会」など枚挙に暇がない状況です。しかし、保護者の視点や動線とのミスマッチが目立ち、結果的に「読め・見ろ・聞け」という一方的な主張に留まってしまっています。本当に大切なメッセージは、保護者が日常的に自然と目にするもの、手に取るもの、感じるものに大切にそれとなく含ませておきましょう。 |
2 |
職員の理念への理解と浸透が求められます。 【1‐1‐1】理念に関する常勤職員の認知度は100%と非常に高位でしたが、良い点への職員からの意見全37件の内、食育に関する意見は1件、就寝に関する意見は0件、遊びに関する意見は5件程度と理念を掘り下げた意見は決して多いとは言えませんでした。今年度は全体にあっさりした意見が多いように感じます。園長がこだわる「人として生きる力」を職員にかみ砕いて説明し、真の理解を求める必要を感じます。 |
3 |
次年度の新人職員への教育方針の明確化と仕組み作りを急ぐ必要があります。 「先輩職員の技を盗んで覚える」という言葉は現在の新人教育では死語になりつつあります。上司から教えてもらうことがあたり前、教えてもらった範囲だけ仕事をすればよいと考えている職員は少なからずいるように感じます。毎月、一定の給料を頂戴し、その範囲内で自分の趣味を楽しむのが人生の喜びとし、それに生きがいを見出す職員もいて当然です。次年度に入職する4名の新人職員への教育方針の明確化と仕組み作りを急ぐ必要があります。 |
調査対象:アンケートは、対象141保護者中141保護者に配付、53保護者から回答を得ました。回答者の属性は、母親が回答75%、記入者の年齢35~40歳32%、父フルタイム勤務77%でした。 調査方法:アンケート方式 アンケート用紙は、案内状・アンケート・返信用封筒をセットにして連絡帳に挟み、配布しました。保護者からは、返信用封筒で直接当機関に郵送により回収しました。 |
利用者総数 | 141人 |
アンケートや聞き取りを行った人数 | 141人 |
有効回答者数 | 53人 |
回答者割合(%) | 37.6% |
保護者アンケートは、141中53名から回答を得ました(有効回収率38%)。回答者の属性は、母親が回答75%,父母一緒11%,父4%、記入者の年齢35~40歳32%,30~35歳28%,40~50歳28%、父フルタイム勤務77%,母フルタイム勤務64%でした。 事業所の好感を持って出来事(オプション設定)としては「お母さんがお家でやってくれているから出来るようになりましたねと先生が声をかけてくれ、親も育ててもらっているように感じる」「今日あった成長を感じられる出来事を話してくれる」が意見として上がり、不快な感じを持った出来事では「もっと風通しがよく、オープンにしてほしい」「新任の保育士さんが分からないことがあった際、困った様子であった。確認して改めて回答しますと言ってもらいたかった」が上がりました。 |
1.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか | |||||||
はい | 50人 | どちらともいえない | 3人 | いいえ | 0人 | 無回答・非該当 | 0人 |
50名(94%)が“はい”、3名(6%)が“どちらともいえない”と回答しています。19件の意見を頂きました。参考となる意見として「顎を鍛える、?む力をつける食事を増やしてほしい」との意見があがりました。 | |||||||
2.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか | |||||||
はい | 49人 | どちらともいえない | 3人 | いいえ | 1人 | 無回答・非該当 | 0人 |
49名(92%)が“はい”、4名(8%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。10件の意見を頂きました。参考となる意見として「園庭での外遊びや公園への散歩に時間をたっぷりとってくれる」との意見があがりました。 | |||||||
3.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか | |||||||
はい | 32人 | どちらともいえない | 13人 | いいえ | 2人 | 無回答・非該当 | 6人 |
32名(60%)が“はい”、15名(29%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。9件の意見を頂きました。参考となる意見として「理解してくれる先生とそうでない先生がいる」との意見があがりました。 | |||||||
4.安全対策が十分取られていると思うか | |||||||
はい | 43人 | どちらともいえない | 10人 | いいえ | 0人 | 無回答・非該当 | 0人 |
43名(81%)が“はい”、10名(19%)が“どちらともいえない”と回答しています。7件の意見を頂きました。参考となる意見として「開門中は先生が必ず立っているので安心です」との意見があがりました。 | |||||||
5.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か | |||||||
はい | 43人 | どちらともいえない | 5人 | いいえ | 5人 | 無回答・非該当 | 0人 |
43名(81%)が“はい”、10名(19%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。15件の意見を頂きました。参考となる意見として「年度初めにスケジュールが明確のため、予定が立て易い」との意見があがりました。 | |||||||
6.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか | |||||||
はい | 38人 | どちらともいえない | 14人 | いいえ | 1人 | 無回答・非該当 | 0人 |
38名(72%)が“はい”、15名(28%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。14件の意見を頂きました。参考となる意見として「親の方が毎日ホッとさせて頂いているほど、先生方に優しさを頂いている」との意見があがりました。 | |||||||
7.職員は保護者の考えを聞く姿勢があるか | |||||||
はい | 34人 | どちらともいえない | 17人 | いいえ | 1人 | 無回答・非該当 | 1人 |
34名(64%)が“はい”、18名(34%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。13件の意見を頂きました。参考となる意見として「どちらかというと園の方針に家庭が合わせるように勧められます」との意見があがりました。 | |||||||
8.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか | |||||||
はい | 45人 | どちらともいえない | 4人 | いいえ | 1人 | 無回答・非該当 | 3人 |
45名(85%)が“はい”、5名(10%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。11件の意見を頂きました。参考となる意見として「片づけ場所が決まっていて、外から見ても綺麗だと感じる」との意見があがりました。 | |||||||
9.職員の接遇・態度は適切か | |||||||
はい | 45人 | どちらともいえない | 5人 | いいえ | 0人 | 無回答・非該当 | 3人 |
45名(85%)が“はい”、5名(9%)が“どちらともいえない”と回答しています。8件の意見を頂きました。参考となる意見として「場面に合わせてやり取りを変えてくれる。きちんと話す時とフランクな時、TPOを弁えている」との意見があがりました。 | |||||||
10.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか | |||||||
はい | 32人 | どちらともいえない | 16人 | いいえ | 2人 | 無回答・非該当 | 3人 |
32名(60%)が“はい”、18名(34%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。13件の意見を頂きました。参考となる意見として「必要に応じて病院に連れて行ってくれる」との意見があがりました。 | |||||||
11.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか | |||||||
はい | 29人 | どちらともいえない | 15人 | いいえ | 1人 | 無回答・非該当 | 8人 |
29名(55%)が“はい”、16名(29%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。11件の意見を頂きました。参考となる意見として「どのように対応しているかわからない」との意見があがりました。 | |||||||
12.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか | |||||||
はい | 39人 | どちらともいえない | 9人 | いいえ | 1人 | 無回答・非該当 | 4人 |
39名(74%)が“はい”、10名(19%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。9件の意見を頂きました。参考となる意見として「○○くんはこれが好きね、これがちょっと難しいようねと性格をよく理解して下さっている」との意見があがりました。 | |||||||
13.子どもと保護者のプライバシーは守られているか | |||||||
はい | 35人 | どちらともいえない | 7人 | いいえ | 2人 | 無回答・非該当 | 9人 |
35名(66%)が“はい”、9名(17%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。5件の意見を頂きました。参考となる意見として「他の人に聞かれないよう場所を変えて、配慮してくれる」との意見があがりました。 | |||||||
14.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか | |||||||
はい | 34人 | どちらともいえない | 13人 | いいえ | 3人 | 無回答・非該当 | 3人 |
34名(64%)が“はい”、16名(31%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。7件の意見を頂きました。参考となる意見として「毎月のこころ通信やお便りでよくわかる」との意見があがりました。 | |||||||
15.利用者の不満や要望は対応されているか | |||||||
はい | 31人 | どちらともいえない | 14人 | いいえ | 4人 | 無回答・非該当 | 4人 |
31名(58%)が“はい”、18名(34%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。11件の意見を頂きました。参考となる意見として「返答をしっかりしてもらいたいと考えている」との意見があがりました。 | |||||||
16.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか | |||||||
はい | 27人 | どちらともいえない | 10人 | いいえ | 5人 | 無回答・非該当 | 11人 |
27名(51%)が“はい”、15名(28%)が“どちらともいえない、いいえ”と回答しています。3件の意見を頂きました。参考となる意見として「入園時に説明を受けた」との意見があがりました。 |
カテゴリー1 リーダーシップと意思決定 | |||||
サブカテゴリー1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている | |||||
評価項目1 | 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している | ○ | |||
標準項目2 | 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている | ○ | |||
標準項目3 | 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている | ○ | |||
標準項目4 | 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど) | ○ | |||
評価項目2 | 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている | 実施状況 | |||
標準項目1 | 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている | ○ | |||
標準項目2 | 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している | ○ | |||
評価項目3 | 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている | ○ | |||
標準項目2 | 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している | ○ | |||
標準項目3 | 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている | ○ |
講評 |
「くう、ねる、あそぶ」の理念のもと、園長はこころ保育園を牽引しています。 人は死を終着点として人生を歩む義務と権利を有しています。勿論、順風満帆な人生などありません。待ち受けている多数の苦難を乗り越える力を育むため、こころ保育園は「くう、ねる、あそぶ」を旗印に子ども達に接します。安全で美味しい食習慣、規則正しい生活に基づいた睡眠、友達との遊びを通じての大切にしたい人間関係を学びます。それが本人の成長期から成熟期に至る生きる力の原動力となることを園長は確信し、力強く園を牽引しています。 |
職員の理念への理解と浸透が求められます。 【1‐1‐1】理念に関する常勤職員の認知度は100%と非常に高位でしたが、良い点への職員からの意見全37件の内、食育に関する意見は1件、就寝に関する意見は0件、遊びに関する意見は5件程度と理念を掘り下げた意見は決して多いとは言えませんでした。今年度は全体にあっさりした意見が多いように感じます。園長がこだわる「人として生きる力」を職員にかみ砕いて説明し、真の理解を求める必要を感じます。 |
職員は園の理念を保護者にしっかり伝えましょう。 「顎を鍛える、噛む力をもう少し増やしてほしい」「もう少し長距離を歩いたり、色々な公園に連れて行ってほしい」との保護者からの要望です。我が子に生きる力を身につけてほしいとの保護者の思いが伝わって来ます。何となれば、英語教育や習い事に関する要望や意見は皆無、園には期待していません。現場で力を入れている咀嚼や運動能力への職員の認識不足が保護者への伝達不足に繋がっているのが原因と考えられます。やはり、まずは職員への理念の浸透が求められます。 |
カテゴリー2 経営における社会的責任 | |||||
サブカテゴリー1 社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる | |||||
評価項目1 | 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している | ○ | |||
標準項目2 | 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる | ○ | |||
評価項目2 | 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている | 実施状況 | |||
標準項目1 | 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる | ○ | |||
標準項目2 | 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している | ○ | |||
サブカテゴリー2 地域の福祉に役立つ取り組みを行っている | |||||
評価項目1 | 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある | 実施状況 | |||
標準項目1 | 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など) | ○ | |||
標準項目2 | 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている | ○ | |||
評価項目2 | ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している | 実施状況 | |||
標準項目1 | ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している | ○ | |||
標準項目2 | ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など) | ○ | |||
標準項目3 | ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている | ○ | |||
評価項目3 | 地域の関係機関との連携を図っている | 実施状況 | |||
標準項目1 | 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している | ○ | |||
標準項目2 | 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている | ○ |
講評 |
職員は社会人としての規律を身につけましょう。 社会人である以上、“挨拶をする”“プロ意識を持つ”は当然しなければならない義務です。「急な残業で延長保育をお願いした時、先生に“え~”と言われた」「二人目を出産して間もない頃、夏休みは自宅保育をして下さい、“上の子も可愛いでしょう?”とそれがあたり前のように言われた」との保護者からの意見です。子どもを預ける立場、預かるという立場の両者は勿論、決まり事(契約)の中で成立します。そこに思いやる気持ちという調味料も必要と感じる評価者の意見です。 |
障害児に対する思いやる意見があります。 職員が新たに挑戦したことについて、「障害を持っている子どもの保護者に対して、出来ることをもっと学びたい」「発達支援の必要なお子さんのサポート」「発達障害児についての勉強」といった複数の職員からの意見があります。こころ保育園では障害児保育を始めてから数年が経過、3年前の評価とは異なる新たな職員からの思いを評価者は感じ取ります。 |
“【2】社会的責任”の常勤職員の認知度は100%でした。 “【2】社会的責任”の常勤職員の認知度は100%でした。内訳は“【2‐1‐1】法・規範・倫理”、“【2‐1‐2】情報開示”、“【2‐2‐1】専門的な取り組み”、“【2‐2‐2】ボランティア”、“【2‐2‐3】地域連携”いずれも100%でした。 また組織分野の全体平均100%と同等でした。 |
カテゴリー3 利用者意向や地域・事業環境の把握と活用 | |||||
サブカテゴリー1 利用者意向や地域・事業環境に関する情報を収集・活用している | |||||
評価項目1 | 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む) | 実施状況 | |||
標準項目1 | 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている | ○ | |||
標準項目2 | 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる | ○ | |||
評価項目2 | 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる | 実施状況 | |||
標準項目1 | 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる | ○ | |||
標準項目2 | 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している | ○ | |||
標準項目3 | 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる | ○ | |||
評価項目3 | 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる | ○ | |||
標準項目2 | 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる | ○ | |||
標準項目3 | 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している | ○ |
講評 |
保護者はこころ保育園の応援団です。 保護者アンケートの有効回答率は141件中53件の38%と決して高くはありませんが、好感の持った事では59件、不快に思ったことでは34件、要望では34件と殆どの保護者が意見を述べてくれました。その意見を拝見すると、「ハンドソープが空なので補充してほしい」「ガラスの引き戸で指が挟まりそうです」との忌憚のない意見が複数みられます。それだけ、ストレートに意見が言える保護者と園の関係なのでしょう。 |
保護者から職員の情報提供不足を指摘する声があります。 「保育園での子どもの生活が謎すぎる、もっと風通しよくオープンにしてほしい」「迎えに行った時、元気でしたとしか言われませんでした。どんな様子で子どもが過ごしていたかちっともわかりません」「上の子がお世話になっている時から感じていましたが、子どもの様子を教えてくれる先生が決まっている」との保護者から職員の情報提供不足を指摘する声があります。 |
保護者から職員の情報共有不足を指摘する声があります。 「時々、朝伝えたことが伝達されていないと感じる」「とにかく、職員内でよく連絡を取り、同じことを色々な職員から聞かれることが無いようにしてほしい」といった職員間の情報共有を指摘する保護者からの意見があります。非常に細かい情報を共有しなければなりませんが、保護者への信頼の絆と捉え、職員の努力が求められます。 |
カテゴリー4 計画の策定と着実な実行 | |||||
サブカテゴリー1 実践的な課題・計画策定に取り組んでいる | |||||
評価項目1 | 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している | ○ | |||
標準項目2 | 年度単位の計画を策定している | ○ | |||
標準項目3 | 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる | ○ | |||
評価項目2 | 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている | ○ | |||
標準項目2 | 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている | ○ | |||
標準項目3 | 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している | ○ | |||
標準項目4 | 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している | ○ | |||
評価項目3 | 着実な計画の実行に取り組んでいる | 実施状況 | |||
標準項目1 | 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している | ○ | |||
標準項目2 | 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている | ○ | |||
標準項目3 | 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを測る指標を明示している | ○ | |||
標準項目4 | 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる | ○ | |||
サブカテゴリー2 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる | |||||
評価項目1 | 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる | 実施状況 | |||
標準項目1 | 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している | ○ | |||
標準項目2 | 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している | ○ | |||
標準項目3 | 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている | ○ | |||
標準項目4 | 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる | ○ |
講評 |
園が生き残るための過渡期はこれからと園長は考えています。 「日本創成会議」の人口減少問題検討分科会は、日本の896市区町村で2040年に、出産適齢期の若年女性が2010年時点の半分以下に減ると試算しています。現在の内閣は一億総活躍時代との旗印のもと、保育園の増設に躍起になっていますが、保育業界の将来は決して明るいとは言えません。そう言った社会情勢を踏まえて10年後の少子化対応に向けて園のあるべき姿を現時点から模索し、断行しなければならないと園長は考えています。 |
園が鶴牧に存在する意義を考え、将来像を深く考えましょう。 何故、この場所に本社がなくてはならないのかを深く考えるため、地政学から学ぶことは重要です。それが組織の存在意義に繋がるからです。多摩市鶴牧にこころ保育園が存在することがこれからも地域住民のとって有益であることが求められ、それがこころ保育園の生きる道に繋がるでしょう。商店街も少しづつ歯が抜けた状態になりつつある鶴牧地区の力になるべく、こころ保育園の地域での役割について深く考えましょう。 |
“【4】事業計画”の常勤職員の認知度は100%でした。 “【4】事業計画”の職員の認知度は100%でした。内訳は“【4‐1‐1】計画の策定”、“【4‐1‐2】課題の把握”、“【4‐1‐3】計画の実行”、“【4‐2‐1】安全確保向上”ではいずれも100%でした。また組織分野の全体平均100%と同等でした。 |
カテゴリー5 職員と組織の能力向上 | |||||
サブカテゴリー1 事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成に取り組んでいる | |||||
評価項目1 | 事業所にとって必要な人材構成にしている | 実施状況 | |||
標準項目1 | 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している | ○ | |||
標準項目2 | 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている | ○ | |||
標準項目3 | 適材適所の人員配置に取り組んでいる | ○ | |||
評価項目2 | 職員の質の向上に取り組んでいる | 実施状況 | |||
標準項目1 | 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している | ○ | |||
標準項目2 | 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している | ○ | |||
標準項目3 | 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している | ○ | |||
標準項目4 | 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている | ○ | |||
標準項目5 | 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している | ○ | |||
サブカテゴリー2 職員一人ひとりと組織力の発揮に取り組んでいる | |||||
評価項目1 | 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる | 実施状況 | |||
標準項目1 | 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している | ○ | |||
標準項目2 | 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる | ○ | |||
標準項目3 | 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる | ○ | |||
評価項目2 | 職員のやる気向上に取り組んでいる | 実施状況 | |||
標準項目1 | 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている | × | |||
標準項目2 | 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる | ○ | |||
標準項目3 | 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる | ○ | |||
標準項目4 | 福利厚生制度の充実に取り組んでいる | ○ |
講評 |
次年度の新人職員への教育方針の明確化と仕組み作りを急ぐ必要があります。 「先輩職員の技を盗んで覚える」という言葉は現在の新人教育では死語になりつつあります。上司から教えてもらうことがあたり前、教えてもらった範囲だけ仕事をすればよいと考えている職員は少なからずいるように感じます。毎月、一定の給料を頂戴し、その範囲内で自分の趣味を楽しむのが人生の喜びとし、それに生きがいを見出す職員もいて当然です。次年度に入職する4名の新人職員への教育方針の明確化と仕組み作りを急ぐ必要があります。 |
職員の第三者的な意見があります。 「子ども達の思い思いの感じ方や行動がのびのび日々行われているのを見て素晴らしい。これからも長く続くことを願っています」との第三者的な職員からの意見があります。保育士である以上、目の前の子ども達としっかり向き合う意識をもとに保育の専門職としてのプロ意識に加え、こころ保育園の職員として「くう、ねる、あそぶ」を深く考え自分なりに咀嚼することが求められます。それが社会人としての責任や職業人としてのプライドに繋がり、結果的に人間力を備えることが出来るようになります。 |
職員達の学習意欲を感じます。 前述(カテゴリー2)の障害児への対応に加え、「ピアノの上達」「救急救命の視点」「特技を増やす」といった職員からの学びについての多数の意見があります。保育の質の向上を意図して自らが成長したいとの多くの職員の思いを感じました。職員達の力強い学習意欲に畏敬の念を感じます。 |
カテゴリー7 情報の保護・共有 | |||||
サブカテゴリー1 情報の保護・共有に取り組んでいる | |||||
評価項目1 | 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる | 実施状況 | |||
標準項目1 | 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定している | ○ | |||
標準項目2 | 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・保管している | ○ | |||
標準項目3 | 保管している情報の状況を把握し、使いやすいように更新している | ○ | |||
評価項目2 | 個人情報は、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえて保護・共有している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 事業所で扱っている個人情報の利用目的を明示している | ○ | |||
標準項目2 | 個人情報の保護に関する規定を明示している | ○ | |||
標準項目3 | 開示請求に対する対応方法を明示している | ○ | |||
標準項目4 | 個人情報の保護について職員(実習生やボランティアを含む)が理解し行動できるための取り組みを行っている | ○ |
講評 |
“【7‐1‐1】保護共有”の職員の認知度は100%と同等でした。 “【7‐1‐1】情報の保護共有”の職員の認知度は100%と平成25年度の100%と同等でした。内訳は“【7‐1‐1①】情報の管理が徹底”、“【7‐1‐1②】情報の整理保管”、“【7‐1‐1③】情報の更新”ではいずれも100%でした。また組織分野の全体平均100%と同等でした。 |
“【7‐1‐2】保護法”の職員の認知度は100%と同等でした。 “【7‐1‐2】個人情報保護法”の職員の認知度は100%と平成25年度の100%と同等でした。内訳は“【7‐1‐2①】利用目的”、“【7‐1‐2②】個人所法保護規定”、“【7‐1‐2③】開示請求に対する対応方法”、“【7‐1‐2④】個人情報保護の研修”ではいずれも100%でした。また組織分野の全体平均100%と同等でした。 |
カテゴリー8 カテゴリー1~7に関する活動成果 | |||||
サブカテゴリー1 前年度と比べ、事業所の方向性の明確化や関係者への周知、地域・社会への責任の面で向上している | |||||
評価項目1 |
前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、以下のカテゴリーで評価される部分について、改善を行い成果が上がっている ・カテゴリー1:「リーダーシップと意思決定」 ・カテゴリー2:「経営における社会的責任」 ・カテゴリー4:「計画の策定と着実な実行」 |
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評価結果 | 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている | ||||
“【1】リーダーシップ”の職員の認知度は100%と同等でした。 “【1】リーダーシップ”の職員の認知度は100%と平成25年度の100%と同等でした。内訳は“【1‐1‐1】理念”、“【1‐1‐2】経営層の役割”、“【1‐1‐3】経営層の意思決定”ではいずれも100%でした。また組織分野の全体平均100%と同等でした。 |
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サブカテゴリー2 前年度と比べ、職員と組織の能力の面で向上している | |||||
評価項目1 |
前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、以下のカテゴリーで評価される部分について、改善を行い成果が上がっている ・カテゴリー5:「職員と組織の能力向上」 |
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評価結果 | 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている | ||||
“【5】職員と組織”の職員の認知度は100%と同等でした。 “【5】職員と組織”の職員の認知度は100%と平成25年度の100%と同等でした。内訳は“【5‐1‐1】人材構成”、“【5‐1‐2】職員の質の向上”、“【5‐2‐1】職員の主体性”、“【5‐2‐2】職員のやる気向上”ではいずれも100%でした。また組織分野の全体平均100%と同等でした。 |
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サブカテゴリー3 前年度と比べ、福祉サービス提供プロセスや情報保護・共有の面において向上している | |||||
評価項目1 |
前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、以下のカテゴリーで評価される部分について、改善を行い成果が上がっている ・カテゴリー6:「サービス提供のプロセス」 ・カテゴリー7:「情報の保護・共有」 |
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評価結果 | 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている | ||||
“【6】サービス提供”の職員の認知度は100%と同等でした。 “【6】サービス提供のプロセス”の職員の認知度は100%と平成25年度の100%と同等でした。内訳は“【6‐1】サービス情報の提供”、“【6‐2】サービスの開始終了対応”、“【6‐3】計画策定・記録”、“【6‐4】サービスの実施”、“【6‐5】プライバシー保護・個人の尊厳”、“【6‐6】業務標準化”ではいずれも100%でした。 |
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サブカテゴリー4 事業所の財政等において向上している | |||||
評価項目1 | 財政状態や収支バランスの改善へ向けた計画的かつ主体的な取り組みにより成果が上がっている | ||||
評価結果 | 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている | ||||
駅前に小規模保育所「こころプティ」を開設により、3歳児以上の枠を増やしました。 今年度、0、1、2歳児対象の定員13名の小規模保育所「こころプティ」を駅前に開設しました。それに伴い、本園であるこころ保育園の3歳児以上の枠を増やし、全体で130名から145名定員としました。 |
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サブカテゴリー5 前年度と比べ、利用者満足や利用者意向の把握等の面で向上している | |||||
評価項目1 |
前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、利用者満足や以下のカテゴリーで評価される部分において改善傾向を示している ・カテゴリー3:「利用者意向や地域・事業環境などの把握と活用」 |
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評価結果 | 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている | ||||
“【3】利用者意向”の職員の認知度は100%と同等でした。 “【3】利用者意向”の職員の認知度は100%と平成25年度の100%と同等でした。内訳は“【3‐1‐1】意向の把握”、“【3‐1‐2】意向の集約分析”、“【3‐1‐3】地域情報の収集”ではいずれも100%でした。 また組織分野の全体平均100%と同等でした。 |
カテゴリー6 サービス提供のプロセス |
サブカテゴリー1 サービス情報の提供 | |||||
評価項目1 | 利用希望者等に対してサービスの情報を提供している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している | ○ | |||
標準項目2 | 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている | ○ | |||
標準項目3 | 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している | ○ | |||
標準項目4 | 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している | ○ |
講評 |
保育園の基本情報は、「事業計画書」により保護者に提供されています。 毎年度当初に、行政機関にも提出している「事業計画書」をすべての保護者に配布しています。「事業計画書」には、当該年度の事業概要・運営管理・保育課程・各種指導計画・年間行事・デイリープログラムなどが記載され、食事や保健に関する情報、苦情処理・個人情報の保護などの規程も含まれています。特に「保育の基本方針と内容」について明確に記載されており、こころ保育園の基本姿勢をきちんと伺うことができます。 |
「ポリシーブック」には具体的な保育手法が紹介されています。 平成21年3月作成の「ポリシーブック」には、こころ保育園の使命・役割から、各年齢・クラス別の子どもの発達や保育の特徴、デイリープログラム、年間行事の種類と目的、保育室や園庭などの保育環境、食育、安全・衛生管理などの具体的な情報が記載されています。また、ポリシーブックの締めくくりはこころ保育園のビジョン・将来像を記載、保護者が園の全体像を把握することができるような構成となっています。 |
情報提供ツールの整理、使い分けが期待されます。 「事業計画書」「ポリシーブック」に加えて、「ガイドブック」「重要事項説明書」も保護者に配布していますが、それらを比較すると記述内容に重複部分が多く、園の保育の肝となる説明が相対的に弱まっているように感じます。ウェブサイトには写真を用いた活動報告を掲載していますが、定員や開所時間などの基本情報の掲載がなく、外部向けとは言い難いものとなっています。それぞれの特性を活かす情報提供の工夫が期待されます。 |
サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応 | |||||
評価項目1 | サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている | 実施状況 | |||
標準項目1 | サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している | ○ | |||
標準項目2 | サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている | ○ | |||
標準項目3 | サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している | ○ |
評価項目2 | サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている | 実施状況 | |||
標準項目1 | サービス開始時に、子どもの支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している | ○ | |||
標準項目2 | 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように支援を行っている | ○ | |||
標準項目3 | サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている | ○ |
講評 |
保護者の心情に寄り添った「入園説明会」を開催しています。 毎年3月の土曜日に、4月から新しく入園する保護者を対象とした入園説明会を開催しています。入園説明会では淡々とルールや持ち物の説明だけをするのではなく、「事業計画書」「ポリシーブック」「ガイドブック」をもとにしながら映像を用いて保育活動の様子を見せ、これから始まる園生活に対する期待感や不安感に応えられる内容となっています。 |
子どもや家庭の個性ある情報を得るため入園前面談を行っています。 子どもや家庭の個別情報を記録する「家庭調査票」は、多摩市内の認可保育園共通のフォーマットを使用し、聞き逃しや記載漏れを防ぎ、面談担当者による情報収集力の差異を小さくしています。一方、共通フォーマットだけではこころ保育園が独自に注目する情報を得ることが難しいため、独自の質問項目を設けるなどして豊かな保育園生活につなげています。 |
確認手続きの煩雑さから各同意書の整理が望まれます。 平成27年度の「子ども・子育て支援法」施行に伴い、「重要事項説明書」を作成しました。入園にあたっては、すべての保護者に必ず提示して、こころ保育園が提供する保育事業への了解を得ています。延長保育料など利用料金の徴収に関する事項、個人情報保護に関する事項は別途の案内となっており、その確認手続きの煩雑さから各同意書の整理が望まれます。 |
サブカテゴリー3 個別状況に応じた計画策定・記録 | |||||
評価項目1 | 定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している | ○ | |||
標準項目2 | 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している | ○ | |||
標準項目3 | アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている | ○ |
評価項目2 | 子どもの様子や保護者の希望、関係者の意見を取り入れた指導計画を作成している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 計画は、保育課程を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している | ○ | |||
標準項目2 | 計画は、子どもの様子や保護者の希望を尊重して作成、見直しをしている | ○ | |||
標準項目3 | 計画を保護者にわかりやすく説明している | ○ | |||
標準項目4 | 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している | ○ | |||
標準項目5 | 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している | ○ |
評価項目3 | 子どもに関する記録が行われ、管理体制を確立している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある | ○ | |||
標準項目2 | 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している | ○ |
評価項目4 | 子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している | ○ | |||
標準項目2 | 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報を職員間で共有化している | ○ |
講評 |
年間指導計画に基づいた、月・週・日単位の指導計画を作成しています。 1年間を4期に分けた年間指導計画を、各クラス単位で作成しています。さらに具体的な保育内容は、月単位の「月案」、週単位の「週案」において計画しています。週案は、保育手法や準備物なども含めた日単位の計画を5日間分まとめて記載する書式となっていて、実際に当日の保育を担当する職員が計画の意図を把握することができる仕組みにしています。一方、保育士の事務作業量の膨大、煩雑さが懸念され、業務の効率化が望まれます。 |
保育の計画は、さまざまな手段を用いて保護者に説明しています。 毎年度、保護者に配布している「事業計画書」には、「保育課程」「年間指導計画」「年間行事のねらい」「年間栄養管理計画」「「園の食事の進め方」「食育事業計画」「年間保健計画」が掲載されています。そのほか、「ポリシーブック」「ガイドブック」などの冊子による紹介、保護者会や個人面談など対面での口頭説明、「園だより」「クラスだより」など文書による報告が状況や内容に応じて適宜行われています。 |
子どもの発達の姿を個別に詳細に記録しています。 こころ保育園では、特別なニーズを必要とする乳幼児のための発達支援プログラムを応用した「ポーテージ発達記録」を、すべての子どもを対象の記録しています。年齢順に「乳児期の発達」「社会性」「言語」「身辺自立」「認知」「運動」の領域についての行動目標が示されるチェックリストを用いて、個々の詳細な発達段階を把握して、一人ひとりに応じた保育活動の提供につなげています。 |
サブカテゴリー4 サービスの実施 | |||||
評価項目1 | 子ども一人ひとりの発達の状態に応じた援助を行っている | 実施状況 | |||
標準項目1 | 子ども一人ひとりの発達の過程や生活環境などにより子どもの全体的な姿を把握している | ○ | |||
標準項目2 | 子どもが主体的に周囲の人やものに働きかけることができるよう、環境構成を工夫している | ○ | |||
標準項目3 | 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう援助している | ○ | |||
標準項目4 | 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している | ○ | |||
標準項目5 | 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている | ○ |
講評 |
子どもの発達状態を把握し、変化を見逃さないよう努めています。 子どもの発達状態は、連絡帳や個別指導計画、保育日誌、ポーテージ発達記録等から把握するとともに、把握上の留意点として、一人ひとりの成長発達を見つめ、発達をチェックし、伸びていない部分の原因を探求することを大切にしています。また、職員は観察眼を高めることを課題としており、気づいた事柄をノートに記していますが、観察眼の高め方に個人差がある現状もあります。子どもの状態で気になる点はコンサルテーションに関わっている講師に質問し、アドバイスを受ける機会を設けていることから子どもの把握への意識が高まりつつあります。 |
異年齢保育を行ない、それぞれを認め合う保育を実践しています。 幼児は、年齢の違う子ども同士をグループに分けた縦割り保育を実施しています。メンバーは3~5歳児クラスとし、性格を考慮してグループに分け、年に数回グループメンバーを見直しています。クラス担当が分け方案を幼児会議に提出、検討します。また計画的に実施するため「縦割りレポート」を作成、伝承遊びでは年長児が小さな子どもにルールを知らせるなど、大きな子どもの思いやりの心から小さな子どもは刺激を受けたり、模倣をしたりし、子どもの年齢の違いや力の差を意識しつつ伸びる力を育てます。 |
配慮の必要な子どもに、個別保育や統合保育を実施しています。 配慮の必要な子どもが複数いて個別の保育や統合保育を実施するなかで、個別の育ちを大切にしています。集団に入れない子どもには同じ活動を職員とマンツーマンで行ない、徐々に集団に入れます。年度前半は絵カードを使う、気持ちをクールダウンさせるなど、子どもに行動のあり方をわかりやすく伝え、落ち着かせます。統合保育のなかで職員は、どこを助けてあげればよいか、どのようにして仲間に入れてあげればよいかを知らせ、自他の理解につなげることで優しさや思いやりを育てます。 |
評価項目2 | 家庭と保育所の生活の連続性を意識して保育を行っている | 実施状況 | |||
標準項目1 | 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している | ○ | |||
標準項目2 | 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう支援を行っている | ○ | |||
標準項目3 | 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している | ○ | |||
標準項目4 | お迎え時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている | ○ |
講評 |
お迎えに来た保護者対応に混乱が生じている場面を評価者が確認しています。 登園時は子どもの目線での挨拶や視診の仕方マニュアルに沿って手を握り発熱状態を把握したり、手足や顔の状態を観察しています。保護者には、明るい挨拶や簡潔に前日の子どもの様子、連絡事項などを伝えています。お迎え時は園生活での姿や担任職員からの連絡事項などを口頭や連絡帳、デイリーレポートを通じて知らせています。当番職員は、連絡ノートをもとに漏れのないよう伝達に努めていますが、お迎えに来た保護者対応に混乱が生じている場面を評価者が確認しています。 |
生活習慣の自立に向けた取り組みをし、保護者にも伝えています。 小学校に行くまでに年齢に応じて自分のことは自分で出来ることを目指し、生活習慣を確立するよう努めています。職員は「お世話マニュアル」に沿い、衣服の着脱の統一した仕方を乳児より系統的に行っています。また幼児は4月より裸足で過ごし、土踏まずの形成を促し、薄着を習慣化することで身体を作り、健康な毎日を送っています。このような園の取組みは園だよりやクラスだより、懇談会を通じて保護者の理解を得ています。 |
家庭の生活リズムを把握し、快適な昼寝に取り組んでいます。 家庭生活の延長線上としての昼寝は身体を休めることをねらいとし、家庭での生活リズムを把握しています。0歳児クラスは抱いて寝かせる時もあり、1、2歳児クラスは個々にスペースを取り、ゆったりと寝る雰囲気作りをしています。幼児クラスは一定の明るさをキープしながら、寝る前にはお話の本を読むなど、活動と休憩の切り替えを促し、快適な眠りに演出します。またトイレの近い子どもや相性の悪い子同士、配慮の必要な子どもは職員の側に寝せるなど細やかな配慮をしています。 |
評価項目3 | 日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 日常の保育の内容は保育目標を反映して構成されている | ○ | |||
標準項目2 | 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている | ○ | |||
標準項目3 | 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している | ○ | |||
標準項目4 | 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている | ○ |
講評 |
保育目標に則り、日常の保育を展開し子どもを育んでいます。 保育目標の一つである「健康な体づくり」は、発達に即した戸外活動や運動遊びを日常生活の中で取り組んでいます。また「豊かなこころ育て」では、一人ひとりの子どもの気持ちを大切にする、自分から言えない子どもに目を向ける、個別の声をキャッチする、大切にされていると思う経験を実感させることから心が豊かになるよう、職員は働きかけています。さらに「あいさつのできる子ども」を重視、「家庭との連携を大切にする」では保護者とのコミュニケーションを築くよう努めています。 |
子どもが主体的にかかわる集団活動を大切に実施しています。 4、5歳児クラスの大切にしている集団活動には、年長児のお泊り保育、近隣の名山の登山、マラソン等があり、少し苦しい事でも挑戦し、頑張り、達成感を得るよう指導します。日常の活動では、リトミックや竹馬、竹下駄、ドッジボールなどを室内や広い園庭でのびのび行っています。運動会では板のぼりを実施し、それに向けて努力し、登り終えた充実感を味わい、一つひとつの経験が子どもの力になっています。乳児ではわらべうたを取り入れ、職員と一対一で触れ合います。 |
自然にふれる戸外活動や畑の活動、お楽しみ遠足をしています。 四季折々の自然に触れたり社会性を培う散歩では、葉っぱやドングリを集め製作活動に活用したり、地域の方々に接し挨拶をしたり、公共のルールを身につけたりしています。主に2~5歳クラスでは月2回、お楽しみ遠足が特色ある戸外活動としてあります。たくさん歩くことや自然に触れたり、異年齢保育では年長児がリードし、交通ルールを年少児に教えています。お楽しみ遠足の際は、園で弁当を作り運んでもらい、戸外で美味しく食べています。 |
評価項目4 | 行事等を通して、日常の保育に変化と潤いを持たせるよう工夫をしている | 実施状況 | |||
標準項目1 | みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している | ○ | |||
標準項目2 | 子どもが興味を持ち、自ら進んで取り組めるような行事等を実施している | ○ | |||
標準項目3 | 行事等を行うときは、保護者の理解が得られるような工夫をしている | ○ | |||
標準項目4 | 保育所の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している | ○ |
講評 |
それぞれの行事に意図をもち、行事を楽しみ充実させています。 日頃の保育の積み重ねとしての行事は特色あるよう心がけています。季節行事は日本古来の伝統文化を伝える、運動会や発表会は成長を確認し合ったり、お楽しみ感を持たせています。お泊り保育では独立心を養ったり、毎年継続している高尾山登山では、忍耐力や達成感を味わっています。日常的に楽しんでいるごっこ遊びはゲーム作りをしたり、お店屋さんに年長児がなったりと年々遊びの内容を変えています。 |
保護者との協働した体制が作られています。 年度初めに年間行事予定を保護者に配布しています。保護者参加の大きな行事は事前に見所や取り組みの過程をお知らせします。行事実施後にはアンケートを取り、質問に対する回答を園だよりに掲載したり、保護者と個別に対応したりしています。運動会や夏まつり、もちつき会、保護者懇談会の後は保護者による積極的な手伝いもあり、保護者との協働した体制が作られています。 |
地域の方々を招く園行事を毎年継続しています。 もちつき会や夏まつり、運動会といった長年にわたる恒例行事に大勢の地域の方々が参加します。保護者が手伝うもちつき会は35臼くらいつき、地域の方々はつきたての餅を食べることを楽しんでいます。夏まつりでは模擬店を出店、卒園生も訪れます。また子どもが職員以外とふれ合う機会として、年長児が10人位のグループに分かれ高齢者施設を毎月訪れ、カルタやゲームを通じて入居者とふれ合います。 |
評価項目5 | 保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている | 実施状況 | |||
標準項目1 | 保育時間の長い子どもが、くつろげる環境になるよう配慮をしている | ○ | |||
標準項目2 | 年齢の違う子どもとも楽しく遊べるような配慮をしている | ○ | |||
標準項目3 | 子どもの様子を確実な方法により職員間で引き継いでいる | ○ | |||
標準項目4 | お迎え時には、子どもの日中の様子(担任からの引き継ぎ事項等を含む)を保護者に直接伝えている | ○ |
講評 |
長時間保育時も落ち着いて過ごせるよう、環境設定を工夫しています。 園では子どもの年齢に即した望ましい遊びや活動のコーナー設定を大切にしています。乳児には発達に応じた玩具や絵本を用意し、幼児には自主的に遊び込める玩具類、構成遊びに必要な積み木、製作活動用の教材を設置しています。延長保育時の玩具は個々の子どもが好きな玩具の用意や床暖房の部屋で自由にのんびり過ごす、気持ちを癒す環境作りをしています。 |
子どもの様子を職員間で引き継ぐしくみを作り、連絡漏れを防いでいます。 子どもの様子や保護者からの連絡事項は各クラスの連絡ノートに記入し、加えて口頭による連絡や話し合う機会を設けています。当番職員とも連携し、早番から夕保育当番、延長保育当番へと引き継ぎます。一方、昼礼はありませんが連絡漏れはないとの認識です。事務室のホワイトボードには園全体の流れを記入し、職員は確認しています。 |
長時間保育時の保護者対応は個々の保護者に丁寧に関わっています。 延長保育は午後6時から9時迄としています。午後6時までは乳児クラス、幼児クラスで夕保育の子どもが過ごし、その後合同での保育となります。保護者のお迎え時には正規職員が保護者個別に一日の子どもの様子やエピソードを簡潔に伝えています。常勤職員が保護者への対応をする際は非常勤職員による子どもへの安全な遊びを提供しています。園は多摩センター駅から遠いことから延長時間を長く設定しているものの、利用者は少ない状況です。 |
評価項目6 | 子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している | ○ | |||
標準項目2 | メニューや味付けなどに工夫を凝らしている | ○ | |||
標準項目3 | 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している | ○ | |||
標準項目4 | 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている | ○ | |||
標準項目5 | 保育所の食育に関する取り組みを、保護者に対して伝える活動をしている | ○ |
講評 |
ランチルームの設定や個別の食事提供を大切にしています。 ”楽しく食べる”ことをねらいとし、幼児はランチルームで食事をします。子どもは匂いや調理する人の顔を見ながら、調理する人は子どもに声掛けをしながらの交流があります。そして職員も一緒に席につき、みんなで楽しく美味しく食べています。子どもがご飯やお汁をよそい、片づけも自主性に任せている取り組みの中で食事マナーを習得します。乳児の食事は個別性を大切に職員はゆったりと関わっています。 |
和食中心のバランスのよい食事提供を徹底して行っています。 バラエティに富み、バリエーションのある和食中心の献立メニューにしています。日替わりメニューや季節の食材、添加物のないものを使う、味付けも子どもが味覚を知るうえで大切なこととし良品を提供、和食に合うよう食器にも配慮しています。献立は系列園3園の栄養士が献立会議や栄養士会議を設け、立案しています。子どもが楽しみにしている誕生会ではお赤飯を取り入れたり、季節行事のお祝いをイメージした献立としています。 |
様々な食育活動を実施し、食への取り組みを深めています。 食育活動では畑の栽培に取り組み、植えることから手入れ、収穫まで行っています。クッキング保育は年間計画のもとに2歳児から関わり、咀嚼や芋の種類といった栄養指導も取り入れ、梅干しやサツマイモの蒸し饅頭を作っています。毎年9月1日の災害の日前後には子どもに意味合いを伝えながら梅干しのおにぎりとお茶だけにしています。園の食事の取り組みを伝えるため給食だよりの発行や試食会を通じて特色ある食育を保護者に伝えています。 |
評価項目7 | 子どもが心身の健康を維持できるよう支援を行っている | 実施状況 | |||
標準項目1 | けがや病気を防止するため、日頃から身の回りの危険について子どもに伝えている | ○ | |||
標準項目2 | 医療的なケアが必要な子どもに対し、専門機関等との連携に基づく支援を行っている | ○ | |||
標準項目3 | 保護者に対して感染症や乳幼児突然死症候群(SIDS)等に関する情報を提供し、予防に努めている | ○ |
講評 |
子どもへの健康教育、安全教育を細やかに実施しています。 看護師が幼児クラスに月1回、お話の会を設け、トイレの使い方やよい姿勢、歯磨きの仕方、けがをしたとき、服の調節、手洗いうがい、良いうんち・悪いうんち、生活リズム、耳について各テーマを設け、ある時は小道具を使いながら視覚に訴えて説明しています。また危険なことは何かについて教え、年長児には安全教育をしています。 |
子どもの健康管理について、様々な視点から取り組んでいます。 既往症や熱性けいれんのある子どもに対して看護師はクラス担任に発症時の対応を知らせています。アレルギーの薬を持参する子どもにはわかりやすい一覧表を作成しています。体重や身長が気になる子どもには成長曲線やカウプ指数をとり、体重や身長の変化の様子を観察しています。毎月の0歳児健診や春・秋・新入園児健康診断があるほか、流行している病気の情報交換を嘱託医から得ています。 |
保護者に感染症情報やSIDS予防について伝えています。 感染症情報は0、1歳児クラスや幼児クラスの保護者向けにできるだけ早く伝達、掲示しています。掲示内容は発生したクラス名、症状、潜伏期間、登園時期、登園許可書の有無等です。SIDS予防は新入園児説明会や0歳児の保護者懇談会で話しています。毎月発行している「ほけんだより」ではスキンケァや保温の目安など、季節毎のテーマの記事を掲載し、健康管理を保護者に啓蒙しています。職員にはSIDS研修受講後、職員会議で報告や情報提供をしています。 |
評価項目8 | 保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている | 実施状況 | |||
標準項目1 | 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して接している | ○ | |||
標準項目2 | 保護者同士が交流できる機会を設けている | ○ | |||
標準項目3 | 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている | ○ | |||
標準項目4 | 保育所の保育に関して、保護者の考えや提案を聴く機会を設け反映させている | ○ | |||
標準項目5 | 子どもの発達や育児などについて、懇談会や勉強会を開催し、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている | ○ |
講評 |
保護者同士、保護者と子どもが交流する機会を設けています。 異年齢縦割り保育時の交流会を年1回実施、保護者と子どもが楽しい一時を過ごしています。子どもと一緒の散歩やゲームを通じてふれ合い、我が子とペアを組んでいる子どもを知る機会にもなっています。保護者同士の交流は行事を通じ、例えばもちつきでは父親が餅をつく、母親が手返しするといった和気藹々とした保護者同士の姿が見られます。 |
保護者との信頼関係の構築に向け、様々な配慮をしています。 伝達や伝言を正しく伝える事に留意したり、子どもの様子への観察を大切にする取り組みを保護者に伝えています。保護者の話を聴く、カウンセリングマインドを心がけ、保護者の質問に対していい加減なことを言わないよう共通認識にも取り組んでいます。コミュニケーション能力向上の研修も実施し、保護者と良好な関係性作りに力を注いでもいます。 |
保護者会や育児講座を設け、子どもの発達の共有を図っています。 保護者懇談会や個人面談、保育参観、育児講座を実施し、子どもの発達や育児について話し合う、学び合う機会を設けています。保護者懇談会は年3~4回土曜日や平日の夕方に実施、子どもの発達の姿を知らせています。以前はビデオを通じての映像からも伝えていましたが、現在は中止しています。個人面談は年長児は全員対象、3、4歳児は希望者としています。保育参観はいつでもどうぞとお誘いしているほか、保護者懇談会後も行ない、保育のねらいと観るポイントも事前にお知らせしています。 |
評価項目9 | 地域のニーズに即した子育て支援を実施している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 地域における在宅子育て家庭のニーズに応じた子育て支援事業を実施している | ○ | |||
標準項目2 | 地域における在宅子育て家庭同士が交流できるような支援を行っている | ○ | |||
標準項目3 | 提供している子育て支援事業の評価・見直しをしている | ○ |
講評 |
子育て中の親子が少ない地域性もある所以か、参加者が少ない状況下となっています。 地域の子育て支援事業の取り組みとして、園庭開放や育児講座を実施しています。園庭開放や夏場のプール開放は掲示板に貼りだしたり、地域の通信誌「わくわく通信版」で地域の方々にお伝えしていますが参加は少ない状態です。子育て中の親子が少ない地域性もある所以とも思われます。 |
地域の方々が園に望んでいることのアンケートが地域ニーズの発掘に繋がるでしょう。 園では、七夕などの季節行事や運動会、もちつきなどに地域の方々を招いています。七夕は地域の親子が交流できる場となっていますが参加者は少ない状態です。親子で運動会を楽しんだり、美味しくお餅を食べるといった行事は多く地域の方が参加します。今後、地域の方々が園にどのようなことを望んでいるかについてアンケートを取ることも地域ニーズの発掘に繋がるでしょう。 |
地域の親子が少ない中、園の役割が果たせない結果も生じています。 子育て支援事業は副園長と行事係の職員が担当しています。支援事業の評価と反省は、年度末の職員会議で行っています。地域の子育て支援は園の専門性を地域に還元するとの認識を強く持ち、育児相談も取り入れていますが、地域の親子が少ない中、園の役割が果たせない結果も生じています。 |
サブカテゴリー5 プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重 | |||||
評価項目1 | 子どものプライバシー保護を徹底している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている | ○ | |||
標準項目2 | 子どもの羞恥心に配慮した支援を行っている | ○ |
評価項目2 | サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している | ○ | |||
標準項目2 | 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている | ○ | |||
標準項目3 | 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている | ○ | |||
標準項目4 | 子どもの気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している | ○ | |||
標準項目5 | 虐待を受けている疑いのある子どもの情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関に連絡し、その後も連携できるような体制を整えている | ○ |
講評 |
個人情報の取得方法や利用目的を明示しましょう。 新しく入園する保護者には、「個人情報に関する方針」を記載した同意書に署名をしてもらっています。また、保育園が作成し配布する「園だより」や「アルバム」などに写真や個人情報を掲載することについては、毎年度当初に「個人情報 個人写真使用承諾書」に署名をしてもらっています。ただし、個人情報の取得方法や利用目的が明示されていないため、その点でトラブルが生じた場合に同意書が効力を持たないことが懸念されます。 |
日常の保育活動では「子どもの主体性」が最大限に尊重されています。 給食の配膳から食事の風景、保育室内での遊びの姿や友達への働きかけ、散歩に出ようと玄関口で整列している様子などから、こころ保育園が掲げる「子どもたちの生きる力を育むためにあるがままを受け入れ共感し、こころを大切にし、個別保育を主軸とした保育を展開する」という基本方針が具現化されていることがよくわかります。「子どもを中心とした保育を実践している」という職員からの評価が数多くあり、職員も意識的に取り組んでいることがわかります。 |
保護者の個性にも目配りと気配りが必要です。 長時間保育や早期教育などといった「親のニーズ」に安易に迎合しない姿勢を見せていることは納得できる方針です。一方、保護者個々に持っている価値観や家庭の状況、育児や保育に対する不安感などには、保育所保育指針第6章に基づいた「保護者に対する支援」が求められます。職員の言葉遣い、態度に変化が見られるだけでも保護者の尊重につながります。「保護者に安全と安心を提供します」「保護者本位の施設経営を行います」という社会福祉法人純心会の理念を今一度振り返ることが期待されます。 |
サブカテゴリー6 事業所業務の標準化 | |||||
評価項目1 | 手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている | 実施状況 | |||
標準項目1 | 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている | ○ | |||
標準項目2 | 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている | ○ | |||
標準項目3 | 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している | ○ |
評価項目2 | サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている | 実施状況 | |||
標準項目1 | 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている | ○ | |||
標準項目2 | 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている | ○ | |||
標準項目3 | 職員一人ひとりが工夫・改善したサービス事例などをもとに、基本事項や手順等の改善に取り組んでいる | ○ |
評価項目3 | さまざまな取り組みにより、業務の一定水準を確保している | 実施状況 | |||
標準項目1 | 打ち合わせや会議等の機会を通じて、サービスの基本事項や手順等が職員全体に行き渡るようにしている | ○ | |||
標準項目2 | 職員が一定レベルの知識や技術を学べるような機会を提供している | ○ | |||
標準項目3 | 職員全員が、子どもの安全性に配慮した支援ができるようにしている | ○ | |||
標準項目4 | 職員一人ひとりのサービス提供の方法について、指導者が助言・指導している | ○ | |||
標準項目5 | 職員は、わからないことが起きた際に、指導者や先輩等に相談し、助言を受けている | ○ |
講評 |
子どもの育ちを共有するために、さまざまな会議が設けられています。 個々に異なる子どもの成長の姿を職員間で共有した上で、課題などに対してどのようにアプローチしていくのかを検討するため、各クラス会議、乳児会議・幼児会議、リーダー会議、職員会議といった会議を定期開催しています。会議には各自「ポリシーブック」を持参して、必要に応じて方針や手法を確認できるようにしています。会議の開催計画やメンバー構成は確定していますが、今後は各会議の議題の範囲、決定ができる権限の範囲なども明確にすることが期待されます。 |
職員間での情報の共有化を図るため、各会議録の整備が望まれます。 開催日時や出席者のほかは決まったことだけが箇条書きで記載された会議録で終わっています。唯一、給食会議の会議録には提案理由や検討経過まで記載され、会議に参加していない職員が読んでも理解できる記録となっています。「なぜそのような結論に至ったのか」がわからないことが、他のクラスや他の部署の状況が見えない大きな要因となっていると感じます。会議録の周知方法とあわせて抜本的に改善していくことが望まれます。 |
こころ保育園の保育の質の継続は、職員個々の主体性にかかっています。 現在、園長の強力なリーダーシップにより業務の水準化が図られ、園長の実践能力に担保された「保育の質」が確保されています。しかし、こころ保育園のPDCAサイクルのほとんどが園長に委ねられてしまっていることから、職員の「気づき」「提案」「検討」といった主体性が失われています。決められたとおり、言われたとおりに実行することができればとりあえずの水準を保つことはできますが、決める人、言う人がいなくなった途端に崩壊します。保育の根底にある「なぜ」のレベルでの積極的な議論が望まれます。 |