評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和5年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ幡ヶ谷園
事業所所在地
東京都渋谷区本町1丁目19番3号
事業所電話番号
03-6276-7935

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) ・園児と保護者にとって安心・安全な保育、環境の中でみんなが楽しめる保育(衛生的で安全な環境・可視化・職員と保護者との情報の共有や信頼関係の構築への努力)
・園児・保護者・職員が互いに人権を尊重し、互いに守っていく保育園
・職員が園児・保護者一人ひとりの思いに寄り添い、受け止め、共有する保育
・職員が主体的に考え、行動し、保育と保育士としての質の向上を目指していく組織
・生きる力を身につけていくための保育を探求し実践していく 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 子どもの発想力を大切にしながら保育活動が展開できるよう、環境構成の工夫や関わり方への配慮に努めている
  • 3歳以上児の異年齢の活動では、「あそびランド」を毎月実施している。廃材を使ったコーナー遊びでは、子どもが自由に発想力を活かした作品を創り出せるよう、必要な折り紙やシールや廃材などを揃え、遊び込める環境を整えている。またクラスで取り組む制作でも、保育者が提案した遊びを起点として、子どもたちの遊びが多様に広がる中で、それぞれに肯定的な関わりを心がけ、子どもの気持ちを受けとめるような関係を育んでいる。子どもたちが作り上げた作品は棚の上に飾り、友達や保護者とも共有するなど、達成感を味わう配慮もなされている。
  • 保育士・看護師・栄養士がそれぞれの役割を活かし、連携しながら、日々の子どもたちの生活や活動をより豊かにしている
  • 食事と排せつの関係について、看護師はうんちの種類、栄養士からは「よいうんち」のための3食食品群の説明を掲示し、子どもたちに知らせており、夏場には水分補給の大切さや熱中症に関する説明も行っている。また、子どもたちが菜園で育てたサツマイモを使用してスイートポテトを作ったり、小松菜を給食の一部として提供し、味わえるようにするほか、おにぎり作りでは保育士と一緒に栄養士が素材の説明をするなど、連携しながら子どもの育ちを支えている。玄関でのさまざまな発信物は、子どもたちの興味・関心を保護者とも共有する媒体となっている。
  • 子どもの健康や安全への意識を高め、健康を維持・増進するための取組をさまざまに行っている
  • 子どもの健康や安全への意識を高めるよう、保育者によって、日々手洗いや水分補給の促し、危険に対する注意喚起などを行い、看護師による手洗い指導や食事と健康、プライベートゾーンに関する保健指導は、栄養士とも連携を図り、視覚的な教材も用いながら、発達や興味を踏まえて実施している。また施設内の消毒のほか、室温・湿度の管理、適宜の換気に取り組み、緊急時に対応できるよう、職員にも保健指導を実施している。保護者に対しても、感染症や身体、食事などに関する情報を、保健便りや掲示物等で提供し、家庭との連携につなげている。
さらなる改善が望まれる点
  • さらなる現場の主体性の促進を、各職員の職業人としての成長や、課題とする働く環境の向上につなげたいと考えている
  • 職員の定着が進み、組織は安定傾向にあり、自身の職掌に加え、他クラス・園全体にも視野を持てる職員も育ちつつある。経営層は避難訓練や行事の企画など、さらに現場が主体となって進める仕事を増やし、その環境の中で、各人が保育者として長く働き続けるうえでの基盤となる、職業人としての自覚と自信、誇りを高めてほしいと考えている。また職員自己評価で課題が示唆される働く環境の向上についても、別掲のプロジェクトチームのテーマに加え、現場の目線で改善を図ってゆく意向である。さまざまな面での、現場のさらなる主体性の発揮が期待される。
  • 安全や保育に関する事務管理面の体制の整備や、種々の事例を安全への学びに活かすための工夫にも期待が寄せられる
  • 子どものケガなどの事故後の原因・対策の考察や、事故の要因ともなるヒヤリハットの把握と毎週の昼礼での共有など、事故の予防・防止につなげる仕組みを整えているが、軽微なケガやヒヤリハットを所定の書式に記録する決まりの徹底には課題もうかがえる。訪問調査時には年間指導計画の毎期の振り返りも一部未入力となっており、事務管理面では現場の体制の見直しも期待される。また種々の事故事例については、任意の期間を設けての集計・分類等による傾向分析など、事例を安全への学びに活かす工夫も、現場の事務負担にも配慮しつつ検討されたい。
  • 未就園世帯への子育て支援のさらなる充実や地元のコミュニティとの関係強化など、地域との結びつきをさらに深めてゆくことを期待したい
  • 地域向けの子育て支援として、ベビーマッサージと給食体験のイベントを企画・実施している。今後も開催のペースを維持しつつ、戸外での活動の体験など、新たな趣向も視野に入れており、担当の職員チームを中心に、現場のアイディアも活かしつつ企画の充実を図るとともに、来園者や見学者からのニーズ把握、競合する他園の取組の把握など、利用の促進に向けた情報収集についても一考されたい。災害時の連携をはじめ、地元の町会との関係づくりにも取り組んでおり、保育と子育ての社会資源として地域により深く根づき、結びついてゆくことが期待される。

事業者が特に力を入れている取り組み

  子どもの人権擁護や保育者の関わりの最適化と、子ども中心の保育の実現に努めている
毎月の保育計画に子どもの人権擁護に関する項目を設け、年齢や発達に即したねらいを実践に活かすこととしている。計画は保育者の目に触れるよう事務室に掲示して自覚を促し、他クラスの取組も共有できるようにして、月末には評価・反省を行っている。また渋谷区の「しぶやのハチ公・8項チェック」を用いて、定期的に職員が自身の子どもへの接遇を振り返り、それをもとに話し合いを行うほか、子どもに発しがちな「不適切」な言葉、現場でため息をついてしまう場面などをテーマとした園内研修も設けるなど、子どもの人権に関する啓発に努めている。
  職員が複数のチームに分かれ、さまざまな改善活動に取り組んでいる
安全管理チームでは、園が取り組んでいる安全対策や安全への意識啓発に関する配付物を作成し、保護者支援チームでは、ベビーマッサージや試食会などの地域支援のイベントを計画・実践している。また体育チームと音楽チームが、家庭でできる遊びを親子で楽しめるよう、動画配信を隔月で行うなど、園をよりよくするために、職員が企画・実践するプロジェクトチームの活動が意欲的に展開されている。園内で職員が疑問に思ったことや気づいたことを、業務改善につなげられるよう、職員が意見を出しやすく、話しやすい環境づくりにも注力している。
  行事は事前準備を大切にし、終わった後も継続して楽しめるよう配慮している
運動会では、練習の風景の写真をエントランスに掲示し、日めくりカレンダーのカウントダウンを用意し、行事に向けて親子で気持ちが高まるようなアプローチを図っている。行事で使った小道具は、終了後に室内に飾り、日常の中でごっこ遊びなどを行い、余韻を楽しむことができる。また行事での保護者との集合写真を室内に掲示し、子どもが写真を見て振り返りができる仕組みを整えている。内科健診の前には、事前に白衣に慣れ、ごっこ遊びを通して聴診器にも触れるなど、子どもたちが不安などを感じることなく参加できるような準備も行っている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査開始時点での当園の利用世帯60(在籍児童数69)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
  • 調査方法:アンケート方式  
    調査票及び調査項目は共通評価項目に準拠した。
    ウェブアンケート形態により実施し、回収は保護者から評価機関への直接電送(外国語世帯のみ調査票の直接郵送)にて行った。
    結果は選択式・自由記述とも園に報告し、自由意見には回答者の匿名性に配慮した処理を適宜行った。
  • 利用者総数: 69人
  • 利用者家族総数(世帯): 60世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 60人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 40人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 66.7%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
40/69
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
100%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
95%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
95%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
70%
どちらともいえない
28%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
88%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:8%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
90%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
88%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
93%
 
どちらともいえない:5%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
98%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
98%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:3%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
98%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:3%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
63%
どちらともいえない
20%
無回答・非該当
15%
 
いいえ:3%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
95%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:3%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
93%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:5%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
80%
どちらともいえない
13%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:5%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
78%
どちらともいえない
15%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:8%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
80%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:10%

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