評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和4年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ六番町園
事業所所在地
東京都千代田区六番町5番16号
事業所電話番号
03-3230-7161

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) 1) 子ども達の未来のために

2) 豊かに生きる力を育てる

3) 豊かな心をもった輝いた大人を魅せる

4) 子どもを中心とした保育実践

5) 職員、親子、地域に最も信頼される存在になる 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 子どもが自分のペースで生活できるよう「遊」「食」「寝」の分離や遊びのゾーニングなど、子どもを中心とした保育を実現しようとしている
  • 本園では、園の基本方針に「子どもを中心とした保育実践」を掲げている。事実保育室内は、全クラス「遊ぶ」・「食べる」・「寝る」を分けた環境構成に配慮しており、こうした配慮が大人の指示や都合ではなく子どもが自分のペースで生活することを可能にしている。また遊ぶ環境においても目的や用途ごとにゾーニングをし、子どもの興味に応じて、目の前の遊びに集中できる環境を設定している。誰とどこで遊ぶのかを選び、自分のペースで生活できること、こうした配慮が子どもの自立を促し、何より子どもにとって居心地の良い環境を創造している。
  • 職員同士が、保育の楽しさや目の前の子どもの姿からの感動を語り合い共感し合うことによって、職員の育成につなげている
  • 本園は、職員に求める人材像として「子どもの小さな発見や挑戦などに心から共感し、子どもの声を聴きながら寄り添って、その成長を引き出せる職員」を掲げている。そのためには「保育は楽しい」「子どもってこんなところがある」「こんな会話をしていた」など、保育の場面を切り取って、職員同士が振り返り語り合うことが大切だという(園長談)。職員同士が魅力的な子どもの姿を分かち合い共有することによって、より保育が楽しくなる好循環を生んでいる。子どもの成長を真ん中にして語り合いや共感をすることで、結果的に職員育成につなげている。
  • 乳児から幼児までの成長を長期的に見据え、子どもの発達を最大限に引き出し、創造的な遊びへと発展する環境を実現していこうとしている
  • 本園は一人ひとりの発達を促すことを目的として、子どもたちが自ら遊び出す環境が何よりも重要だと考えている。保育者は子どもの意欲、発達から見えてくる遊びの環境(体を動かすことができるゾーン、落ち着いて食事をとることができるゾーン、じっくり遊ぶことができるゾーン)をバランスよく整え、常に発達や子どもの思いとの整合性を図っている。さらにままごと遊びでは乳児から幼児までの成長を長期的に見据え、子どもの思いで様々な変化、変容、イメージができる素材を数多く配置しており、創造的な遊びへと発展する環境を実現しようとしている。
さらなる改善が望まれる点
  • 地域の拠点としての園づくりを目指し、地域と共に子どもが育ち合うという信念をもって、豊かに保育を展開していくことを期待したい
  • たしかにコロナ禍では積極的に地域と交流するのは難しかったであろう。しかし本園の地域は、日本テレビ通りやオフィス街、高級マンションなど、多くの人が行き交う場所でもある。地域の拠点としての園づくりを目指すのであれば、例えば園敷地の境界の柵に実のなる木々を植える、生き物を飼育する等、子どもを介して人がふと立ち止まる仕掛けを検討することができる。また曇りガラスを取り止め植栽を切って、室内から屋外が見られるようにすることで、園と外部が見通せるようになる。地域と共に子どもが育つという視点を強く打ち出すことを期待したい。
  • 0歳児を含め年齢の枠を超えて、日常的で自然発生的な子ども同士の交流が生まれる保育の創造を期待したい
  • 本園では子どもの発達を促すために、発達の異なる子ども同士の関わり合いが不可欠であると考え、日常的に多くの交流活動を行っている。実際に3・4・5歳児は生活と遊びを通じた自然的な関わりが保障されている。しかし建物の構造上、どうしても0歳児が独立してしまう傾向にある。保育の質を高めていくためには、こうした課題を解消し、発達の異なる子ども同士の関わりこそが子どもの成長に寄与するという園の基本方針に立ち戻る必要がある。日常的に自然発生的な子ども同士の交流が生まれる工夫を、園環境として創造していくことが望まれる。
  • 子どもの発達や興味を引き出す最適な玩具や道具の選択肢を広げ、より刺激的で応答性のある物的な環境を整えていくことを期待したい
  • 保育室には保育者の手作り玩具が多種多様に整えられている。たしかに子どもの発達特性を十分に理解した専門性の高い物が多くある。しかしながら手作り玩具は劣化・破損が通常より早いこともあり、年度ごとの作成が必要になる。したがって子どもたちの遊びを継続的に発展させていくためには、耐久年数に優れた最適な玩具の整備と、現場保育者による遊びが持続する応答性の高い玩具が必要になる。子どもの発達に適した、子どもが長い時間遊びに集中できる素材や道具を、保育者が質・量ともに検討し、複数年計画で整えていくことを期待したい。

事業者が特に力を入れている取り組み

  園の理念・基本方針を実現していくために、職員育成・チームワークに力を入れている
園の基本方針である「子どもを中心とした保育実践」を実現していくために、職員育成に力を入れている。例えば園内研修では「現在の子どもの姿」を「目指す子どもの姿」へとアップデートしていくために、どのような実践が求められるのかを、職員がワークショップ形式で話し合いを行っている。その中で「職員同士の情報共有の大切さ」「大人が手本になる」「子どもの行動観察から保育を考える」等々、各職員が気づきを得て、確認し合っている。また園長からも保育のやりがいや楽しさを日々職員に伝えることで、職員の意欲向上につなげている。
  子ども一人ひとりに対して、最適な環境や適切な関わり・援助を実現しようとしている
本園の保育室には、常に子ども一人ひとりに必要な学びの場所(ゾーン)と子ども同士の刺激が促される環境がある。一人ひとりの好みや得手不得手、誰とどこで遊ぶかなどを考慮し、子どもが選択できる環境をつくっている。また子ども同士の関係においても、できないことや難しいことは、できる子に助けてもらったり、年上の子の姿を見て真似たりする姿を大切にしている。集団を対象とする保育であっても、本園では子どもの特性を見極め、一人ひとりに対して「ちょうどいい環境」「適切な関わり・援助」を模索し、実現しようとしている。
  保育者は子どもの思いと発達特性を理解し、自発性を尊重した保育を展開している
保育者は子どもの思いや発達の特性に配慮しながら保育を展開している。子どもが自ら取り組めるよう、生活動線に配慮したスペース(支度と遊びの区分)を整えたり、保育室の既存の使用方法にこだわらず押し入れ等を利用し、多様な遊び空間を創り出している。また保育活動においても、子どもの意思で「屋外活動・室内活動」のいずれかを選択できるように、本人の自己決定が尊重されている。製作活動についてもおよそ1週間という期間の中で、子ども一人ひとりの「やりたい」を待ち続けるなど、子どもの思いや自発性に重点をおいた保育が展開されている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査開始時点での本園の利用世帯43世帯(50名)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
  • 調査方法:アンケート方式  
    調査項目は共通評価項目に準拠した。回答は、弊社オリジナルWEBベース方式(パソコン・携帯・スマホ)で行いWEB回答できない保護者には紙ベースの回答を、園で回収・弊社宛てに郵送してもらい集計に加えた。
  • 利用者総数: 50人
  • 利用者家族総数(世帯): 43世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 43人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 29人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 67.4%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
29/50
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
100%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
90%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
100%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
79%
どちらともいえない
14%
 
いいえ:7%  
無回答・非該当:0%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
69%
無回答・非該当
21%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:0%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
90%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
66%
どちらともいえない
34%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
83%
どちらともいえない
17%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
93%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
90%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
97%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
79%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:10%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
93%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
76%
どちらともいえない
14%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:10%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
86%
 
どちらともいえない:10%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:3%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
79%
無回答・非該当
14%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
45%
どちらともいえない
24%
無回答・非該当
21%
 
いいえ:10%

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