評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和3年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ大塚四丁目園
事業所所在地
東京都文京区大塚4丁目11番2号
事業所電話番号
03-6902-2802

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) ・子どもたちの未来のために
・豊かな心を持った輝いた大人を見せる
・豊かに生きる力を育てる
・子どもたちを中心にした保育の実践
・子どもたちに夢や希望を持たせる 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 0~2歳児の育児担当制をはじめ、子どもたちがそれぞれに落ち着いて暮らし、遊び込める環境を整えている
  • 今年度から育児担当制を導入している。丁寧な保育の実践について、園長が思いを職員に伝え、各職員が本社の研修での学びも踏まえ、共通認識のもとで取り組めるようにしている。特に0歳児では1対1での関わりを大切にし、それが難しい場面が生じた際は保育者間で声をかけ合い、常に基本に立ち返ることに努めている。室内は子どもが主体的に過ごし、一人ひとりが満足できるよう玩具や絵本を選別し、コーナーの設定をしており、玩具や絵本は子どもの目と手の届く高さに配置し、自らが選んで遊び、その後の片づけも進んでできるような環境を整えている。
  • 幼児を中心に、子どもたちが話し合い、自分の思いを発信したり、他者の声に耳を傾けたりする機会を意識的に設けている
  • 朝・夕の会では当番が人前で話す機会を設け、生活発表会での発表につなげるなど、子どもが自分の思いや経験したことを友達や保育者に発信する場を持ち、人の話を聴く力や、自分の意見や気持ちを言葉にする力を養っている。3歳児のグループ活動のグループ名や、行事の際の演目や担当する楽器など、子どもたちが話し合い、物事を決める場面も生活の中で意識的に設け、保育者はそれぞれの子どもが自分の意見を言えるよう配慮しながら見守っている。また他者の気持ちへの配慮が育まれるよう、子どもたちが自分の気持ちに向き合う機会も設けている。
  • 子どもの健康を維持向上させるための、子どもやスタッフに対する保健指導や、保護者への保健情報の発信が、看護師を中心に行われている
  • 手洗いや歯の話などの子どもへの保健指導は、年間保健計画を作成して行っており、看護師は保育者と連携を図り、子どもの成長記録に目を通して、発達や生活環境等の状況を踏まえるようにしている。スタッフに対しては、手洗い・嘔吐処理・感染症予防のための衛生管理等に関する指導を行っている。家庭の保健環境・意識の向上につなげられるよう、保護者に対して、感染症情報や身体に関するコラムを掲載した保健便りを発行するほか、熱や体調不良児の対応、汚物のついた衣服の処理方法や感染症一覧などを掲載した「ほけんのごあんない」を配付している。
さらなる改善が望まれる点
  • 保育内容を保護者に伝えるための可視化や文章化のプロセスを通じた振り返りによる、保育実践と保護者への発信の充実の今後に期待したい
  • 初年度には丁寧な保育を、2年目はそのさらなる充実を目標にし、これらを踏まえたうえで、今年度は2歳児までは担当制を、3歳以上児では「課業」と呼ばれる活動を採り入れている。またコロナ禍による保護者との対面時間の短縮を受け、保育内容の発信の充実も図りたいと考えている。保育内容を保護者に伝えるための可視化や文章化のプロセスは、各職員が自らの保育を振り返る機会ともなることが期待され、前述の新たな保育実践の充実と保護者への発信という、当園における課題の解決にも好影響を与えると考えられる。今後の取組の展開に期待したい。
  • 現場の活力と保育者集団としての総合力をさらに高め、園の保育の質やその独自性をさらに高めてゆくことを期待したい
  • 利用者調査では有効回答者全員が総合的に園に満足していると答えており、開園3年目の当園の運営が概ね順調に推移していることがうかがえる。その基盤となる日々の保育や各保護者への対応にあたる現場は、若手がその中核を担っており、経営層が随時、現場での指導や会議等での啓発を行い、日常業務の確実な実践を促している。日々の実務とこれらの教育を通じ、各職員が保育者としての自覚や自信を深め、各人が主体的に判断・行動できる職員集団へと成長してゆくことにより、園の保育の質やその独自性がさらに高まるものと期待される。
  • 今後取り組むべき当面の諸課題について、計画的に進めてゆくための仕組みの整備が期待される
  • 経営層は上記のほか、コロナ禍の推移を見つつ、地域に開かれ、人々が集いふれ合う拠点としての園の機能を高めてゆくことも今後の課題と考えている。これらの複数年度にわたり段階的に進めてゆくべき諸課題について、計画的に取り組む仕組みの整備が期待される。今後更新が見込まれる「中期計画」に諸課題を反映させるとともに、毎年度の事業計画にその年の具体的活動を定め、組織全体で実行してゆくことが望まれるが、それらの計画の作成にあたっては、園長を中心に経営層が意見を交わしつつ進め、育成の一環とすることも有意義ではないかと思われる。

事業者が特に力を入れている取り組み

  経営層が積極的に現場に発信し、保育者としての基礎的な素養の獲得を促している
職員会議・リーダー会議を中心に、経営層が現場への注意喚起を活発に行っている。子どもへの適切な関わりや環境設定、「報・連・相」など、大切にする「丁寧な保育」の実践に向けた啓発のほか、アレルギー対応をはじめとする安全衛生管理の徹底などについて、守るべき心得や対応手順などに関する指導がなされている。また園内外での活動中の危険の予測と察知の力を組織全体で高めるべく、ヒヤリハットの意識的な把握とその共有にも取り組むほか、子どもの発達段階表や誤食発生時の対応など、全員必修の基本については室内への掲示も行っている。
  子どもたちが、その子らしくいられるための援助や関わりに努めている
園という集団生活の場で子どもたちのさまざまな成長を促しながら、集団の一員としての育ちだけでなく、一人ひとりの特性や個性に応じた関わりを目指し、その子らしい成長の援助と自己受容の心の育みを意識した関わりに努めている。表現活動などで友達と比べて悲しむ子どもには、比べる必要がないことを伝え、また子どもが集団活動に入れなかったり、なじめない場面では、その子の心情に寄り添い、可能な限り個別の対応を行っている。ジェンダーの平等を教える時間も設け、男らしく・女らしくではなく、自分らしさを大切にすることを伝えている。
  コロナ禍においても、子どもたちの体験や経験の機会が失われないよう工夫に努めている
行事ではコロナ禍による制約の中でも子どもたちが楽しさや喜びを感じられるよう、企画を工夫している。休止した遠足に代え、中庭の砂場の土を抗菌の土に入れ替えるなどして、0歳児からジャガイモ掘りを体験し、運動会では保護者からのエールが書かれた「フレーフレーポスター」を掲示し、子どもたちが保護者の思いを感じて取り組めるようにしている。また夏祭りでは幼児クラスが主体的に準備を進め、お店屋さんに乳児クラスを招待し、浴衣を着て参加したり、幼児が作った神輿を担いで園内を練り歩いたりして雰囲気を盛り上げ、園全体で楽しんでいる。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査開始時点での本園の利用世帯47(在籍児童数55)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
  • 調査方法:アンケート方式  
    調査票及び調査項目は共通評価項目に準拠した。
    回収は専用封筒を用い、回答者からの弊機関への直接郵送、または同方式と事業所内回収による未開封のままの弊機関への郵送の併用にて行った。
    自由意見については回答者の匿名性に配慮し、表記の加工などの処理を適宜行った。
  • 利用者総数: 55人
  • 利用者家族総数(世帯): 47世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 47人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 29人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 61.7%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
29/55
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
100%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
100%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
97%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
55%
どちらともいえない
24%
いいえ
17%
 
無回答・非該当:3%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
79%
無回答・非該当
21%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
90%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:7%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
66%
無回答・非該当
28%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:3%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
97%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
76%
無回答・非該当
17%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:0%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
97%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
93%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:3%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
45%
無回答・非該当
52%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:3%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
100%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
72%
無回答・非該当
24%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:3%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
83%
どちらともいえない
17%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
76%
無回答・非該当
21%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
24%
無回答・非該当
66%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:3%

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