経営層が積極的に現場に発信し、保育者としての基礎的な素養の獲得を促している職員会議・リーダー会議を中心に、経営層が現場への注意喚起を活発に行っている。子どもへの適切な関わりや環境設定、「報・連・相」など、大切にする「丁寧な保育」の実践に向けた啓発のほか、アレルギー対応をはじめとする安全衛生管理の徹底などについて、守るべき心得や対応手順などに関する指導がなされている。また園内外での活動中の危険の予測と察知の力を組織全体で高めるべく、ヒヤリハットの意識的な把握とその共有にも取り組むほか、子どもの発達段階表や誤食発生時の対応など、全員必修の基本については室内への掲示も行っている。
子どもたちが、その子らしくいられるための援助や関わりに努めている園という集団生活の場で子どもたちのさまざまな成長を促しながら、集団の一員としての育ちだけでなく、一人ひとりの特性や個性に応じた関わりを目指し、その子らしい成長の援助と自己受容の心の育みを意識した関わりに努めている。表現活動などで友達と比べて悲しむ子どもには、比べる必要がないことを伝え、また子どもが集団活動に入れなかったり、なじめない場面では、その子の心情に寄り添い、可能な限り個別の対応を行っている。ジェンダーの平等を教える時間も設け、男らしく・女らしくではなく、自分らしさを大切にすることを伝えている。
コロナ禍においても、子どもたちの体験や経験の機会が失われないよう工夫に努めている行事ではコロナ禍による制約の中でも子どもたちが楽しさや喜びを感じられるよう、企画を工夫している。休止した遠足に代え、中庭の砂場の土を抗菌の土に入れ替えるなどして、0歳児からジャガイモ掘りを体験し、運動会では保護者からのエールが書かれた「フレーフレーポスター」を掲示し、子どもたちが保護者の思いを感じて取り組めるようにしている。また夏祭りでは幼児クラスが主体的に準備を進め、お店屋さんに乳児クラスを招待し、浴衣を着て参加したり、幼児が作った神輿を担いで園内を練り歩いたりして雰囲気を盛り上げ、園全体で楽しんでいる。