評価結果

標準の評価

基本情報

【法人名称】

社会福祉法人礼拝会

【事業所名称】

聖家族寮ミカエラホーム

【サービス種別】

児童自立生活援助事業【自立援助ホーム】

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1)女性の解放
2)女性の自立
3)自己決定
4)児童の主体性を育てる
5)就労の継続

職員に求めている人材像や役割

・社会の中で自立した生活をおくる大人のロールモデル
・他人を愛し自分を大切にできる懐の深い慈愛に満ちた心を持つ
・過去を受入れ現在を見つめ未来に希望を持ち歩み続けることができる統合された人格

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

・自立への変容を信じて待つことができる忍耐力
・子どもたちの成長のプロセスに寄り添える謙虚さ
・常識にとらわれない自由な発想
・職員自身の人生を楽しめること

全体の評価講評

特によいと思う点

近年、社会的養護の児童については個別支援が重視されており、事業者も個別性を重視した支援に力を入れている。児童の抱えている課題が一人ひとり異なり、そこへのアプローチや問題解決に至る支援は工夫が必要である。事業所では一つの試みとして、子どもと職員が一対になって実施する外出プログラムがある。子どもが望む内容を聞き取り、それを企画し、担当職員が同行するプログラムで、外出という体験を通じて新たな世界を発見してもらおうとする取り組みであるが、併せて職員との親密さが増すことで基本的信頼感の獲得に繋がるものと期待できる。

生活の仕方について絶対的な正しい規準を強制するのではなく、むしろ現実社会の多様性や複雑性を感じ、その上で自ら判断・選択していけるようになることを目指し、押し付けになりすぎない支援を行っている。日常の中では必ずしも理屈では通らないこと、白黒付けられないこともある。思春期を過ぎた彼女たちには、安心安全が確保された日常の中で、現実世界がどれだけ多様性や複雑性が満ちているかを実感してもらいたいと考えている。職員はただ自然体でそこに居て、寄り添うことはしても一方的な価値観の押し付けはしないという姿勢を貫いている。

開設から40年にひとつの句読点をうち、新たな環境の下で事業を進めている。新しい建物は最新の設備と工夫がここぞとばかりに取り入れられている。玄関は来客と利用者・職員の動線を明確に区分し、ダイニングは最新の設備が備え付けられ、調理効率が断然上がっている。周囲には防犯カメラ、玄関ドアは電子錠、事務室で集中管理しているが、居住スペースである2階には設置しないなどプライバシーにも配慮している。居室は壁紙が各個室異なり、選ぶことができる。ちょっとしたミニラウンジがあり、子どもたちの歓談の場となっている。

さらなる改善が望まれる点

ミカエラ会議の持ち方・進め方を見直し、活性化の方向で再構築することが期待される。現状では、話し合いの位置づけや目的の明確化、議論の流れのファシリテーションといった形での取組について、職員間の意識統一が足りない面も見られる。何かしらの結果を出すことが目的化されてしまうことで、結果として議題が生活上のルールに関するものが多くなったり、子どもたちが積極的になれない原因にもなってしまう可能性があるため、例えば外出の行き先や2階の共有スペースの使い方など、ルールを含めて話し合いで決めるなどの工夫が期待される。

自立援助ホームを紹介するページにも掲げられている、”子どもたちは、ホームで生活しながら働き、貯金をし、自立への準備をします”というホームのシンプルな目的は、長年共通の目標とされてきたが、近年の子どもたちの状況をふまえると、目的そのものを再構築していく必要がある変化も現れて来ている。一人ひとりが自らの目標として、自分事とできるようモチベーションを高め、目的に向かうためのエンパワーメントが必要とされているように感じられた。ホームOG等との定期的な交流や、児童相談所など専門機関と連携した今後の展開に期待したい。

ホームでは、一昨年より、法人の他事業所よりホーム長が着任し、事業所間の異動という法人初の人事により、定期的な施設長会等も実施されるなど、ホーム長同士での意見交換や情報共有に一層取り組んでいる。一方で、事業所として未だBCPの作成が進んでいない点や、キャリアパスの作成が今年度開始され、運用が来年度以降になるなど、法人全体を含めた組織としての課題も見られる。今後は現場からのボトムアップ型提案も含めた形での、法人を巻き込んだ危機管理体制や人材育成に関する運営管理・組織としての支援体制の強化が重要である。

事業者が特に力を入れている取り組み

今年度の事業計画重点目標は、①丁寧なアセスメント、②暖かみのある環境づくり、②新しいホーム(建物)の充実、④外出行事の体験型プログラムによるエンパワーメントとしている。年度当初に定めたこの事業計画重点目標を、毎回の職員会議において読み合わせを行っている。また、日々の支援において支援方針の検討や判断に迷う場面が生じた際には、ホーム長や副ホーム長が職員に対して声かけを行い、今年度の事業計画重点目標に照らし合わせて検討するよう促している。ホームとして目指す方向性がぶれることのないようにリードしている。

退居者が社会の中で「孤立」した状況に陥ることがないよう、伴走型支援を主軸に、本人の主体性を尊重しながら、繋がり続けていくことを目標とし、アフターケアの充実に取り組んでいる。ホームを開設してから40年が経過しているが、退居者のうち30名程度とは、自立支援担当職員を中心に職員が連絡相談に当たり、SNS等での情報発信、誕生やクリスマスカードの送付、成人の祝いの支援など、多様な方法で絆を維持している。コロナ禍も落ち着いたことを受けて、年度内には、久しぶりに退居者向けの食事会「一緒ごはん」の再開を予定している。

子どもの権利ノートの説明は、入居前に児童相談所で説明されることになっているが、措置時の子どもの落ち着かない状況も影響すると思われる。「知らない」「聞いていない」という声が続いていたため、入居機会にあらためて、児童相談所に再説明を求めるなどしている。また、重要な関係機関である児童相談所とは、入居後もコンスタントなコミュニケーションが持続するように、ミーティング日程をホーム側から提案したり、ホーム側から児童相談所に出向いたり、オンラインを提案するなどして、情報交換機会の確保に努めている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:2025年12月8日現在の施設の利用者(4名)を対象とした。
  • 調査方法:聞き取り方式  
    面接調査法(面接調査者が個別聞き取りで調査を実施)
  • 有効回答者数/利用者総数:3/4(回答率 75.0% )

総合満足度(大変満足、満足を合計した割合)は、(100%、3人)となっている。

●各設問のうち、「はい」の比率が高かった上位は、以下の項目であった。
問1.ホームでの食事は楽しいですか
問5.あなたは、ホームの共有スペースは清潔で整理されていると思いますか
問6.あなたは、職員の言葉遣いや態度、服装などが適切だと思いますか
(他、問9~問11 各々 100%、3人)

アンケート結果

1.食事の時間が楽しいひとときになっているか

はい 3名 (100%)

パンが好き。(朝食に出る時がある) 他の子とおしゃべりしながら食べるのが楽しい。辛い物、酸っぱい味の物が好き。 皆自由奔放に食べている。食事のタイミングは人それぞれ。(遅く来たり、時間通りだったり…。) などの意見があった。

2.子どもの個別事情に応じて生活の約束ごとの説明を受けているか

はい 2名 (67%)
どちらともいえない 1名 (33%)

分かりやすく説明してくれた。 といった意見があった。

3.職員を信頼して話せるか

はい 2名 (67%)
どちらともいえない 1名 (33%)

よく話をする。 最近は話す頻度が増えた。 などの意見があった。

4.就労・進学に関する支援は役に立っているか

はい 2名 (67%)
どちらともいえない 1名 (33%)

作業者を探してくれたり、行き帰りに付いて来てくれた。 最近バイトをしていたが、体調不良で辞めてしまい、次のバイト先を一緒に考えて探してくれた。 などの意見があった。

5.ホーム内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 3名 (100%)

特記すべき意見なし。

6.職員の接遇・態度は適切か

はい 3名 (100%)

意見の記載なし。

7.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 2名 (67%)
どちらともいえない 1名 (33%)

もしケガをしたときには、頼りにできると思う。 最近インフルエンザにかかり、頼りにした。 などの意見があった。

8.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 2名 (67%)
どちらともいえない 1名 (33%)

これまでトラブルになったことはないが、信頼できると思う。 信頼できる。 いさかいやいじめが起きた場合には、止めに入ってくれると思う。 などの意見があった。

9.子どもの気持ちを受け止め、尊重した対応がされているか

はい 3名 (100%)

食事をあまり食べなかった時に「ちゃんと食べた方が良いよ」と声を掛けてくれて嬉しかった。 といった意見があった。

10.子どものプライバシーは守られているか

はい 3名 (100%)

意見の記載なし。

11.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか

はい 3名 (100%)

「目標シート」を作っている。話を聞いてくれる。説明は分かりやすい。 話をよく聞いてくれる。 目標シートは最近やっていないが、自分の要望は聞いてくれると思う。 などの意見があった。

12.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 2名 (67%)
いいえ 1名 (33%)

分かりやすいと思う。 といった意見があった。

13.自らの権利について、職員はわかりやすく教えてくれたか

いいえ 2名 (67%)
無回答・非該当 1名 (33%)

特記すべき意見なし。

14.子どもの不満や要望は対応されているか

はい 1名 (33%)
どちらともいえない 2名 (67%)

まあまあだと思う。 困ったことや嫌なことは自分から話すことは少ない。 あまり自分から要望や希望を言わないので何とも言えない。 などの意見があった。

15.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 2名 (67%)
無回答・非該当 1名 (33%)

聞いたことがある。 といった意見があった。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
丁寧であたたかみのある支援や生活環境の提供を目指していることを職員と共有している

事業所は以前から「この一人を大切に」「子どもが主役である」という価値観を持ち、子どもたちへの共感を大切に支援を積み重ねている。そのような事業所が目指す理念や基本方針については、法人研修の実施や職員会議におけるその年度の事業計画の重点目標の読み合わせを通して伝えている。また利用を検討している子どもたちや関係者向けには、カラー刷りのリーフレットを用意しており、今年度新築した建物内の様子写真や、ホームが子ども達に行う支援の概要、自立援助ホームの位置づけなどを読みやすいレイアウトで紹介している。

職員会議や日々の申し送りの中で、重点目標を軸とした支援方針を確認している

毎月の職員会議や毎日の引継ぎの場においては、報告や申し送りを行ったうえで、支援上判断に職員が迷う事がある場合には今年度の重点目標に立ち返るように示唆している。今年度の重点目標は丁寧なアセスメントと支援、あたたかみのある環境と相互の尊重、新しいホーム建屋のハード面での充実といった内容となっている。また、話合いの場は和気あいあいと、会議の場では重点目標にも掲げているように、職員相互の尊重を大切に、日々の支援を労わり合いながら心を開いた形で関わり合える様にファシリテートしている。

事業計画等の重要な案件は職員参加で決定し、必要に応じ子どもにも面接等で伝えている

重要な案件については、職員会議で話し合い、備品購入や外出等のイベントで費用支出がある場合は、ホーム長の判断のうえ、予算化を図っている。子ども達には、面接時に担当職員またはホーム長より個別に伝えているほか、必要事項をポスター等で掲示している。今年度は、外出行事における体験型プログラムを通じたエンパワメントにつなげる取り組みとして、まずは本人が希望を表明し、その後に職員で話し合いをして予算化する方針を決め、子どもたちにもその方針を伝えている。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
面談や日々の会話などを通じて、利用者・職員のニーズ・課題を把握している

子どものニーズや課題については、日々の生活の中での会話や自立支援計画作成時の個別面接等で把握し、個々人の自立支援計画(目標シート)に落とし込んでいる。職員のニーズについては、職員会議や日々の引継ぎの中で把握し、施設として意見の言いやすい雰囲気づくりを心がけている。会議では真剣に話し合う一方で、リラックスした雰囲気で話し合う工夫もある。区の子ども家庭支援センターとも連携しており、今年度は退居後の子どもが生活困窮している場合に利用できる制度や弁護士相談の紹介を得て活用している。

年度内に事業計画を振り返り、次年度の計画を策定している

中期計画の骨子は法人で作成し、単毎年度の事業計画書は、前年度の後半に振り返りを行い、新年度の内容を全職員の参加のもとで作成している。今年度の重点目標は、生活環境を充実させるべく、7年間の理事会での検討を経て実現したホームの建て替えをふまえたハード面での充実といった内容となっている。今後はさらに、事業所としてBCPなどの危機管理関連や人事制度等について、法人も含めて運営管理に関わる中長期計画の内容を充実させることを目指してる。

重点目標は毎月の職員会議で確認して支援内容を振り返る機会としている

毎月の職員会議において、事業計画に掲げている重点目標を確認し、支援上の指針としている。今後はさらに、施設長同士のネットワークをいかし、法人内の他事業所における好事例の取組みを参考にして取り入れるなどの方法も検討している。予算は毎年度事業計画に基づいて予算書を作成しており、例えば今年度は外出行事の体験型プログラムによるエンパワメントにつなげる取組においては、一人当たり1回から2回までの外出としたうえで、子ども本人の希望と予算をすり合わせてバランスの取れた支出となるよう調整している。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
職員に倫理綱領を配付・説明し、ホーム運営は子どもの意見や時代変化にも対応している

全国自立援助ホーム協議会が作成している「自立援助ホーム運営指針」「倫理綱領」、および法人が作成している「職務規定」を職員全員に配布している。年度初めには読み合わせを行ったうえで常に閲覧できるようファイリングして事務室に保管している。事業所として守るべき方針を共有したうえで、ホーム内での決まり事などは適宜見直してアップデートしている。職員調査による自己評価においては、「子どもたちからの要望や社会的状況に応えている」「時代にあった価値観やアイディアが活かされている」といった意見が挙がっている。

苦情解決制度の仕組みの説明やミカエラ会議の開催で要望等を把握している

入居時に子どもには苦情解決の仕組みがあることを説明し、資料を配布している。今後はさらに、同じく入居時にホームでの生活・決まりについて説明している「ミカエラホームのきまり」の資料に、本制度についても記載するなどの工夫も考えられる。意見箱が設置されているほか、日々の中で職員が聞き取った内容は、適宜職員会議で協議している。また今年度は重点目標において、職員同士の尊重を掲げており、職員も子ども達も大切な存在として位置付け職員が安心して話し合え誇りをもって働ける環境を作ることで、虐待防止につなげることを目指している。

区内外の関係組織とつながり、自立生活援助事業について講話する機会も設けている

事業所の年度ごとの決算書や苦情解決の状況をホームページで公開している。ボランティアの公募は施設の特性上難しいため、法人の教会や元職員などのつながりを活かして、調理補助等の形で受け入れている。実習生は今年度1名の保育士を目指す学生を受け入れた。社会福祉法人等の社会貢献事業におけるネットワークづくりに向けた連絡会では区や都の現状や地域課題について情報交換を行っている。また今年度は他区の修道院において、ホームの現状や支援内容、課題について講話する機会を設け、将来的なネットワークや協働の体制につながるように努めた。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
危機管理マニュアルを備え、服薬管理・SNSの扱い・契約に関する対策を進めている

ホームでは、服薬や通院を必要とする子どもや、複合的な課題を抱えている子どもも生活している。そのため、危機管理マニュアルを備え、また防災訓練も実施している。現在、服薬管理のマニュアルは無いため、医師の指示を確認した上で服薬方針を職員間で共有している。またSNS上のトラブルを未然に防ぐため、ネットリテラシーの講話を企画している。さらに、18歳以上の契約する場合のリスクや自己責任の問題なども学ぶ機会を検討しており、今後が期待される。

BCPの作成には未着手であり、本部も含めて作成が喫緊の課題である

子どもが生活するホームとして、特にストーカーや不審者等の防犯対策、性に関する教育機会等がリスク対策として特に重要ととらえている。その様な様々なリスクを平時から抱える中で、有事の際の業務継続において指針となる法人としてのBCP作成が現在無いため、喫緊の課題となっている。ホームとしては、今後はのBCPの作成を通して、災害等が起きた場合でかつ職員が遠方に住んでいる場合の参集方法についてや、管理職が不在の場合の対応方針、またそれらの方針と法人本部全体のBCPとの整合性をはかっていくことを目指している。

法人の個人情報管理規定に基づき、情報の管理を行っている

法人の個人情報管理規定に基づき、情報の管理を行っている。具体的には、記録等の個人情報を含む内容のデータについては、アクセス権限を設定したクラウド上で管理している。また、事務室に子どもが入室する場合には、あらかじめ机上を整理したり、パソコン画面の表示内容が目に触れないように留意するなどして対応している。さらに、実習生およびボランティアに対しては、個人情報保護に関する誓約書の提出を義務付けている。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
求人サイトでの公募やつながりのある学校での周知を通じて人材確保につとめている

人材の確保にあたっては福祉分野に特化した求人サイトを活用して募集している。また、各事業所の施設長同士で採用活動に関する情報を共有するほか、つながりのある学校を訪問し、ホームの紹介を行って周知している。前々年度には、新たに職員が1名指導員として入職しており、若い世代の職員が増えたことによって、より時代にあった価値観やアイディアが職場に取り入れられるようになったとの声が見られた。新人職員の育成には昨年度OJT制度を導入したが、ホーム長としては、今後の成長を見守るうえで、さらに取り組みが必要であると考えている。

資格取得や研修参加を職場として支援しており、将来的に処遇との連動の仕組みを目指す

今年度はホームとしてのキャリアパスの原案を作成しており、来年度からの活用と個人別の育成計画の作成を目指し、法人の理事長や他の施設の施設長にも見てもらう取り組みを行っている。入職後は、福祉に関わる資格取得を職場として応援したり、研修に参加できるようにシフト調整を行うなどしている。また年2回ホーム長による面接を行い、職員の希望を聞き取っている。また今後は、ホーム長としては現在の若手が中堅以上に育つため中長期的な育成を目標に資格や能力と賃金などの処遇を連動させていく仕組みの確立を目指しており、今後に期待したい。

人材育成の仕組みづくりや幅広い知識の習得に向けた更なる取り組みが期待される

ホームとしては法人内の各事業所間の合同研修の実施等も含め、職員の資質向上や気づきの機会を提供できるように努めている。また職員会議では研修報告を行っているほか、外部講師を招いて職員の希望に沿ったテーマで学びスーパービジョンを得られる機会も設けている。職員調査の結果では、改善点の内容で「人材育成のシステムづくり」や「幅広い知識の習得」といった意見が挙がっている。これらの意見に見られるような現場職員の持っている意欲を活かした取組が求められている。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【課題・目標】P:どのような目標(数値でなくてもOK)・計画を作ったか
・ホーム建屋の建て替えにより、子どもたちの生活環境や職員の職場環境を改善する
【取り組み】D:それをどのような体制・内容で実行したか
・ホーム長を中心に理事会での承認と建屋の設計・業者選定、資金の借り入れ、移転の対応に向けて調整を行った。
・建て替えに関しては、全職員が家具から事務用品、壁紙に至るまで意見を出し合い、理想の姿や子どもへの想いを何度も語り合った。
【取り組みの結果】C:結果はどうだったか、目標の達成度合いはどうだったか
・工事着工、完成までを大きなトラブルなく迎えた。
【振り返り(検証)・今後の方向性】C,A:その結果について振り返り、検証した結果、何が言えるか、それを今年度の計画にどう生かしたか
・再入居面接で確認した生活目標に向かって意識づけを行った。また、重点目標に、「新しいホーム建設によるハード面の充実を目指す」ことを位置づけた。
・子どもたちは新しい建物への期待や安心感、満足などを話し、概ね好評だった。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

平時の業務と並行して理事会での承認と建屋の設計・業者選定、資金の借り入れ、移転の対応のための準備を行った。建て替えという1つの目標に向かい、それを機に職員が団結して取組み、さらに子ども達への想いや支援のあり方を話し合う好機にもつなげた。また子ども達も利用者調査で「ホームの共有スペースは清潔である」と全員が回答するなど、満足感を示している。建て替えを通して子ども達と職員の信頼関係構築にもつながったことが期待され、当初の目標であった「子ども達の生活環境や職員の職場環境の改善」に対して、計画、実施、評価、改善のプロセスに沿って事業が実施されたと考えられる。今年度は事業計画において、重点目標として「新しいホーム建設によるハード面の充実を目指す」こと、「人間的な温かみを感じられる様な環境を作る」ことを位置づけた。この目標のもと、今後はさらに、充実したハードの設備をどの様に活用していくのかといった運用面においても、子どもたち同士、また子どもたちと職員のタッグによる活用を期待したい。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【課題・目標】P:どのような目標(数値でなくてもOK)・計画を作ったか
・外出行事の体験型プログラムにより、職員との1対1の関係の中で企画から実施までを行う体験を通して子どものエンパワメントを行う。
【取り組み】D:それをどのような体制・内容で実行したか
・子どもからの発案または職員との会話の中で希望を把握し、職員と子どもが日程や場所、内容の計画を立てた。
【取り組みの結果】C:結果はどうだったか、目標の達成度合いはどうだったか
・子どもが自ら考えて選択・実行することで積極性を引き出した。
【振り返り(検証)・今後の方向性】C,A:その結果について振り返り、検証した結果、何が言えるか、それを今年度の計画にどう生かしたか
・「良かった」という声があがるなど、達成感や満足度の高い実施となった。外出行事の体験型プログラムを今年度の「入居者への支援」の内容の1つとして位置付けた。また今年度は事前の予算枠の設定や子どもの主体的な関わりを重視した形での実施に変更した。
  

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

外出行事を通して情緒的な体験(美味しさを味わう、楽しいと感動するなど)を積み重ねて傷ついた経験を抱えている子どもが心癒されるとともに、達成感や社会経験を積み、自立のための一歩とすることを目指して、外出行事の体験型プログラムを実施した。法人の理事長が方針として語っている「一人ひとりにえこひいき」というコンセプトも踏まえながら、個別支援の一環として、また社会経験を積む機会として、職員がマンツーマンで関わり段階的に子ども本人で選択・実行していく流れをアシストした。内容は、プラネタリウムを見に行く、カフェ巡りをするなど、一人ひとり様々であるが、ホーム長が職員に個別支援を呼びかけて実施した。昨年度は内容によっては必要経費が高くなってしまったケースもあったため、今年度はあらかじめ一人当たりの予算額を決めたうえで、実施についても子どもからの主体的な発案を基本とするなど昨年度の取組をさらに改善した内容となっている。また今年度の事業計画の中で、外出行事の体験型プログラムを今年度の「入居者への支援」の内容の1つとして位置付けた。子どもたちにとっても非日常的な喜びやその後の大切な思い出となる本事業を継続されたい。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
情報提供媒体として、リーフレットやしおりを整備しさらなる積極的発信を検討している

リーフレットには、理念・概説を簡潔に写真付きでまとめ、しおりには生活する上での具体ルール(門限、携帯の使用等)を詳細にまとめている。こうした情報提供の媒体は、児童相談所の児童福祉司などに事前に渡しており、児童福祉司を介して、利用を希望する子どもなどに手渡されている。また、入居前の見学時に、利用希望者本人に配付し、説明に活用している。今後は、児童相談所への定期配付の他、入居の照会に関連する生活保護、女性系の施設、障害者施設などにも、より積極的に周知を図ることを検討している。

入居前のホーム見学で、職員とも顔を合わせ生活のイメージを持てるようにしている

入居後の生活がイメージできるように、入居前にはホーム見学を推奨している。職員とも顔を合わせ、実際に生活する場所を確認しながらホームの大切にしていることや、暮らしの具体的なルールなどの説明を受けている。施設は、令和7年の冬に近隣地区に建て替わって移転しており、これまでの経験を活かした新しい建物の工夫や特徴も踏まえて、リーフレットやしおりなどの情報の更新にも取り組むことが期待されている。また、利用料の運用や表現については整理が必要と認識している。

新しい建物になったことを契機に、ホームぺージの定期的な更新を準備している

現在のホームを照会するホームページは、法人礼拝会の関連施設のページの一角に作られている。「自立援助ホーム聖家族寮ミカエラホーム」と書かれたトップページから入ると、初めに、「自立援助ホーム」の事業の説明があり、続いて支援の内容(生活支援、就労支援・就学支援、アフターケア)が紹介されている。ホームの柔らかな雰囲気を伝えるような写真とともに、ホームで実施されて来た「アートセラピー開催」のアーカイブ情報があったり、退居者向けのゲスト限定ページも用意されている。ホームページについては、今後定期的な更新を準備している。

1.利用を希望する子どもに対してサービスの情報を提供している
  • 利用を希望する子どもが入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用を希望する子どもの特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用を希望する子どもの問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入居までの丁寧な手続きを経て、入居後の支援が円滑に進むよう工夫している

入居に至るまでのプロセスとして、児童福祉司からの入居依頼を受けて児童票の内容を確認し、必ず現地の見学を行っている。同時に、必要に応じて、子どもが関わっていた関係機関ともカンファレンスを開催して支援に役立つ情報を収集し、所内会議で職員と受入可否を検討した上で、入居面接に進めている。面接を経て入居を決定する場合は、委託通知書で正式に通知している。丁寧な手続きを経て、入居後の支援が円滑に進むよう工夫している。

入居は子どもが主体的に選択することと位置づけ、ホームへの期待などを確認している

入居は子どもが主体的に選択することと位置づけ、ホームに期待することなどを言語化してもらい、確認している。特に初期対応においては、共感することや子どもの心情に寄り添うことを大切にしている。また、こうしたことを得意とする職員が多いと自認している。入居時の見学や面接の対応の仕方については、マニュアルとしていて全体で共有している。入居日には、子どもが食べたいメニュー(例:味噌バターラーメンコーン盛り)を用意するなど、歓迎の気持ちをわかりやすく伝えている。

入居前から退居後のアフターケアまでを見据え、経験を蓄積している

児童自立生活援助事業(自立援助ホーム)は、令和7年現在、都内で23箇所整備されている。義務教育終了後何らかの理由で家庭で生活できなくなったり、児童養護施設などを退居し、働かざるを得なくなった15歳~20歳の子どもたちが暮らす場所として、2年間を区切りとして自立に向けた支援を受けている。過去16年間で、200名弱の退居生がおり、毎年、クリスマスカードを送ったり、退居生向けのホームページでネットワークを維持している。今年度中には「一緒ごはん」と銘打って、都内の拠点を活用した食事会を予定している。

1.サービスの開始にあたり子どもに説明し、理解を得ている
  • サービスの開始にあたり、施設の基本的ルール(約束ごと)、権利擁護の取り組みをはじめとした重要な事項等を子どもの状況に応じて説明している
  • サービス内容について、子どもの理解を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、子どもの意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、子どもの支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • 入所以前の生活習慣等をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、子どもの不安を軽減し、退所後の支援の継続性にも配慮している
【講評】
インテークから計画作成までの手順についても見直しを検討している

ホームでの支援の開始時に、アセスメントシートとして、子どもが自分で記入して目標を設定するシートを作成している。当該シートの元は、同じ法人の母子生活支援施設のものを援用しているが、見直しを検討している。自立のための就労、貯金という当初の目標に対し、目的や行動、ルールそのものがずれて目標通りには行かないことがある。子どもが自分の持っている資源を認識し、現実的な目標を設定、モニタリングできるようなシートの完成が待たれる。制度の変化に合わせて見直しが必要な手順もあると認識している。

ミカエラホームとしての支援サイクルの確立に向け話し合いが重ねられている

携帯中心の生活に陥った夜更かし型のケースに対して、Wi-Fiの利用を制限するのは罰則的であり、望ましい支援ではないため、再度、ここに入居した理由の確認に立ち戻るべきだということや、計画の作成→共有→実践→再検討のサイクルを、本人の希望や意向を土台に構築したいという話し合いが、職員会議で行われている。思春期という難しさを抱える子どもたちの自立に向けて、ミカエラホームとしての支援サイクルの確立に向け、話し合いが重ねられている。

入居後に、児童相談所など関係機関との定期的な情報共有の機会確保に努めている

各児童の特性を踏まえて、支援計画を作成しており、子どもの理解力に合わせて文字の使い方なども工夫している。一方、重要な関係機関である児童相談所とは、入居時にはアプローチがあるものの、入居後のコンスタントなコミュニケーションが減少傾向にあることから、日程を提案したり、ホームから児童相談所に出向く、オンラインを提案するなどして、情報交換機会の確保に努めている。こうした機会にも、児童の状況の推移やその評価がわかりやすい資料があれば、開催の促進にも役立つと考えられる。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  • 子ども一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.子どもの希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
  • 計画は、子どもの最善の利益を第一に、子どもの希望を適切に反映して作成、見直しをしている
  • 計画を子どもにわかりやすく説明し、同意を得るようにしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直すとともに、緊急に支援内容を変更する必要が生じた場合の対応や計画変更のしくみを整備している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
  • 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 子どもに変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
1.個別の支援計画に基づいて、自立した生活が営めるよう支援を行っている
  • 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
  • 子どもと信頼関係を構築できるよう、子ども一人ひとりに合った方法で接している
  • 退所後の安定した生活基盤の確保に向け、関係機関や関係職員と連携をとって、リービングケア(退所後の生活を見越した支援)を行っている
  • 子ども一人ひとりの状況や意向に応じた退所後の支援を関係機関や関係職員と連携して行っている
【講評】
ホームに入居していることの目的を理解してもらい、事ある毎に言葉にして確認している

入居後1か月以内に個別自立計画を策定している。子どもと共に作成する姿勢を大切にし、事前に児童相談所から提供された児童票等の情報を基にして原案を作成した後、関係機関とも連携しながら作成している。利用後の子どもの状況に変化があれば、計画の骨格自体を変更することはあまりないが、支援の仕方や時期タイミングなどの変更を柔軟に見直しを行っている。また、子どもには、この事業所を利用する目的を理解してもらい、折に触れてそのことを言葉にして確認するようにしている。

子どもの特性をよく理解し、その子どもにあった方法で関係性を構築している

子どもと信頼関係を構築するため、子ども一人ひとりの特性を把握し、子どもに適した方法でアプローチしている。例えば、集団での活動が苦手な子どもの場合、集団の場では十分に意見表明や意思疎通が図れない事があるため、そのような場合には集団での場から離れた環境で個別に話しかけるようにしている。また、子どもと職員との相性も重要なファクターである事を踏まえ、事前に職員間で情報共有と意見交換を行い、適切な担当者を決めたうえで対応している。

2年間という限られた期間の中で、焦らず、職員との信頼関係を築くことを優先している

2年間という利用期限が定められており、公式には、子どもはその期限内で自立を目指すこととされている。事業所としてもその期限は認識しているが、期間にとらわれず、まずは職員との信頼関係をしっかり築くことを最初の一里塚としている。信頼関係を確立することで、将来に向けた話し合いが可能となり、自ら自立できるイメージを描けるようになる。自らをして自立へ向かわせていくことになるためである。換言すれば、入居期間中に自立することはできない。退居してからがスタートラインであると、事業所は考えている。

2.子どもの自立に向けて、継続して就労を行うことができるよう支援を行っている
  • 子どもが自分にあった仕事につけるよう、就職活動における情報収集等必要な支援を行っている
  • 就労後も子どもが仕事を継続できるよう、相談に応じる等必要な支援を行っている
  • 継続した就労のために、子ども一人ひとりに応じた就労先との調整を行っている
【講評】
就労意欲が下がっている子どもには、声かけのタイミングや言葉を選んで関わる

就労意欲が見えない子どもには、就労意欲を喚起する支援を行っている。同じ就労意欲がないように見える子どもでも、その理由は同じではなく、一人ひとり異なる。このことをまずは理解した上で、面談等を通じて丁寧に解きほぐしていくようにしている。児童養護施設出身の子どもの場合は多額の預金があるため、意欲が一時的に低下する場合があったり、精神疾患のため意欲がでないということもある。心を閉ざす子どもには、問いかけを行うが、その場所やタイミング、掛ける言葉を選ぶなどしてさまざまな角度からアプローチを試みている。

就労するまでの様々な道筋や選択肢を共有し、伴走支援を行っている

就労意欲は一定程度確認できるものの、実際の就労に至らない子どもに対しては、就労までの道筋を段階的に整理し、具体的に説明するとともに、多様な選択肢を提示しながら、共に伴走する姿勢で支援を行っている。就職面接を想定した問答を用意したり、実際の就職面接に際しては、場にふさわしい服装や身だしなみの確認を行っている。また、就労形態も正社員に限定することなく、まずはトライしてみることも大切と助言し、単発のアルバイト等も選択肢の一つとして推奨している。

より安定した職業キャリアを得らるよう、ホームの立場として最大限努力をしている

就労の継続と安定、さらに将来的な職業キャリアの形成を見据え、事業所での生活リズムの確立を基盤とした支援を行っている。また、必要に応じて就労先との連携等を行っている。就労継続の見込まれる場合には、その状況に応じて、帰宅後に職員が対応する適切な言葉かけや適宜行う面談を通じてエンパワーメントを行うとともに、感染症等による健康リスクで欠勤や遅刻・早退等を防ぐため、その子どもの体調管理および衛生環境等にも注意を払っている。

3.子どもの自立に向けて、さまざまな日常生活上の支援を行っている
  • 子どものコミュニケーション力(人間関係構築力)が向上するよう支援を行っている
  • 基本的な生活習慣(起床時間、食事のマナー等)及び生活知識・技術(家事、社会生活上のルール等)を身につけられるよう支援を行っている
  • 収入の範囲内で生活できる経済観念が身につくよう、日常生活を通じて、金銭の管理や使い方について、支援を行っている
  • 学習環境を整備し、資格取得・進学に向けた学習への支援など、子どもの目標達成のための支援を行っている
  • 子どもに、地域と日常的に関わりながら生活しているということの大切さを伝えている
  • 子どもの生活の幅が広がるよう、地域にどのような資源(地域の行事、公共のサービス等)があるのかを伝えている
【講評】
他者に迷惑をかけないなど人としてのマナーを身に付けてもらうことを目指している

ホームでは、人とのコミュニケーションについて基本的なマナーやきまりごとを身に付けてもらうことに重点を置いている。これから自立に向かうにあたって、人に迷惑や不快な思いをさせないなどの必要最低限の要件を日常生活の中で遭遇する出来事の中で適切に助言するようにしている。例えば、約束や予定を忘れないようにするために、事前に何段階かに分けて確認したり、スマートフォンのカレンダー機能やアラーム機能を使うように勧めたりしている。

基本的な生活習慣を重視した上で、押し付けにならない範囲でマナーとして伝えている

基本的な生活習慣を身に付けてもらいたいが、ホームでは一方的な押付はしていない。起床については取り立てて決まりはなく、就寝についても23時には居室に入るように言ってはいるが、事細かく確認はしていない。食事の時の所謂「ながらスマホ」や食べ終わったら食器を下げること等をマナーとして伝えている。生活上の細かなところでは、職員によって指導の仕方が異なる面もあるが、子どもたちには様々な大人がいることや絶対の正解はない事を体感してもらう機会にもなっている。

地域の資源を活用しながら、子どもの未來の可能性を広げている

ホームでは、地域にあるさまざまな関係機関・関係団体との連携を行い、子どもの生活に資する情報の取得を狙うとともに、併せて地域資源の活用を行うことで子どもの生活の幅を広げている。例えば、利用終了前には、民間アパートを借りるため、不動産業者に同行しての物件探しから賃貸借契約までに付き添っている。また、近隣の関係機関と協力し合いながらボランティアの受け入れや大学と連携しながら実習生の受け入れも積極的に行っている。

4.子どもの主体性を尊重し、ホームでの生活が快適になるよう支援を行っている
  • 子どもの主体性を尊重し、意見を聞く機会を設けている
  • 居室や共有スペースは、快適で落ち着ける環境となるよう工夫している
  • 行事やイベントを通じて、子どもが生活の幅を広げることができるよう支援を行っている
  • TPO等に応じたふさわしい服装となるよう社会人としてのマナーや身だしなみについて助言している
【講評】
普段から自由に発言ができる雰囲気作りに努めている

子ども自らが意思決定を行えるよう、また、物事を自己決定することの経験を通してその手順やスキルを身に付けてもらうよう、ホームの環境作りに努めている。普段から身近なでの発言や発案が表出しやすいような雰囲気作りに努めている。特に子どもたちの声をまとめて聞く場として「ミカエラ会議」を設けている。開催頻度は隔月に1回で、特に毎回テーマを決めることなく、日常生活の中で気が付いたことや課題などを自由に言葉にして話し合うことを目的としている。

新築の匂いのする居住環境で談笑を楽しめる空間を実現している

昨年よりホームは新築の建物となり、より快適で、安全安心な住環境となっている。特に居住スペースには女子トークの様なちょっとした歓談ができる交流スペースが設けられており、そこでPC作業をしたり、雑談に興じたりすることができる。居室についても壁紙の色を選ぶことができ、十分な広さにプライバシーが確保できている。ホーム周囲には防犯カメラを設置しており、年間を通じて宿直体制となっていることと併せて、外部からの侵入を防ぐ体制となっている。

記憶に残る楽しさや喜びが体験できるような行事を提供している

地域のイベントや行事を通じて、子どもたちがその楽しさや嬉しさを体感でき、子どもたちが日常から飛び出し、生活の幅を広げることができるよう支援をしている。地域に繰り出す年中行事として主だったものは二つあり、その一つは.地域の教会が主催するお祭り、もう一つは法人内の他事業所との合同ミニバザーへの参加である。その他ホーム内では、ほぼ毎月何かしらの行事が組まれており、春には子どもの日、夏には七夕、秋にはハロウィン、冬にはクリスマスといったイベントを用意し、そこで得た喜びや楽しさが将来にわたって継続する支援をしている。

5.子どもが心身の健康を維持できるよう支援を行っている
  • 子どもの心身の健康状態に注意するとともに、心の悩みや不安の相談に応じている
  • 子どもが健康を自己管理できるように支援を行っている
  • 子どもの課題に応じて、心理的ケアが必要な場合は、関係機関と連携をとって、支援を行っている
  • 子どもの急な体調変化時に、医療機関等と速やかに連絡がとれる体制を整えている
  • 性についての正しい知識と理解が得られるよう、子どもの状況に応じた説明を行っている
【講評】
毎日の顔を合わせての挨拶から始まり、日常の中で健康管理を行っている

利用開始時には、児童相談所からの児童票により健康状態についての情報は得ており、その後も変更・追加の情報があれば、記録し、支援に活かしている。ホームでの健康管理は日常生活での観察が中心となっている。バイタルチェックは行っていないが、毎日顔を合わせることで、表情や言動について変化があれば、他職員とも情報共有し、異変があれば、必要に応じて対応している。また、看護師や相談できる嘱託医・顧問医も置いていないため、心身上の異変があれば、近隣にある外部の医療機関等へつなげることとしている。、

楽しみながら入浴の習慣が身につくような支援を行っている

自身の身体のケアを意識して、健康を自己管理できるよう支援している。日常生活における衛生面の課題として、入浴を忌避する子どもが少なくない点が挙げられる。これまで生活習慣として身についてなかったこともあり、ホームでは、入浴することで心身ともにリラックスできる喜びを知ってもらい、習慣化するようにさまざまな工夫を試みている。入浴の度に「推し」のシールを貼る、入浴剤で楽しんでもらうなど工夫を尽くして奮闘している。

精神疾患を抱えている児童も生活しているため、医療機関等との連携は必須である

精神科に外来通院し、内服薬を処方されている子どもも多い。そのため、医療をきちんと受けているかの確認は確実に行うようにしている。精神科外来の通院には、職員が同行することを常としており、主治医・医療機関と連携しながらには子どものケアに当たっている。ホームから障害のグループホームへ移籍する事例もあり、適切なアセスメントが求められるようになってきている。子どもの急激な体調変化時に備え、マニュアル等を整備するなど支援体制を強化している。特に夜間時の災害対策も含めた緊急事態に備えて、宿直者を毎日配置している。

6.食事が子どもの安心や健康につながるよう支援を行っている
  • 食事時間は楽しく、安心感を得られるひとときになるよう工夫している
  • 食習慣の確立や食についての関心向上のため、食育の推進に取り組んでいる
  • 食事時間は子どもの希望や生活状況に応じて対応している
【講評】
献立には工夫をこらし、時にはAIも活用しながら栄養よく廃棄ゼロを目指している

朝食・夕食を提供しており、献立は1週間単位で組んでいる。食材は契約している業者が都度届けてくれており、調理はその日に調理を担当する職員の裁量で献立を考え、材料の調達から始まり調理を行っている。これまでは何を作るかは冷蔵庫を開き、担当職員の工夫で調理をしていたが、現在はAIの力を借りて栄養バランスも最適な状態とした上、かつ食材廃棄が出さないこともAIにオーダーしている。食事場所は基本ダイニング、居室で飲食は禁止している。また入居初日の子どもには好物のメニューを用意して温かく迎え入れるなど食の力を活かしている。

素敵なアイランド型キッチンで子ども達は思い思いの調理をしている

食習慣が身に付いていなかったり、しきたりやマナーについても無頓着であったり、全体として食への関心に偏りがある傾向が見て取れる。ホームでは朝食と夕食を提供しており、栄養計算もきちんとしているため、栄養面での過不足はない。ただし、食事の際のマナーが標準から外れていることも多く、その場合、ホーム長などから一般家庭と同様に注意をするようにしている。ダイニングキッチンには立派なアイランド型のキッチンや最新の調理器具を備えており、そこを使って昼食やスムージーなどを子どもたち自身で準備できる。

共有の冷蔵庫をめぐる些細な攻防戦は、常識や社会性を学ぶ良い機会でもある

昼食については提供していない。日中は学校、職場等に行っているという前提のためであり、日中ホームで過ごす利用者は昼食の用意は自分でしなくてはならない。そのため、ダイニングキッチンは備え付けの調理器具も含めて自由に使って調理をして良いことになっている。利用者用とホームの業務用の冷蔵庫の2つがあるが、両者の使い方は曖昧で、子どもは業務用の冷蔵庫から食材を調達しても良いことになっている。常識的な判断を子どもに委ねた形で、時に乱用が目立つこともあるが、良い学習の機会でもあり、現在、改善策を検討している。

7.本人の意向を尊重しながら、家族との関わり方における支援を行っている
  • 子ども一人ひとりの状況に応じて、家族とどう向き合っていくかの支援を行っている
  • 家族との関係調整(家族との距離感を保つことも含む)の際は、関係機関と情報交換・連携を行っている
  • 子どもから、保護者との面会、外出、一時帰宅等の希望があった場合は、状況を把握した上で、子どもの安全に注意しながら行っている
【講評】
いつでもSOSに応答できるよう、平時から可能な範囲で情報収集をしている

ホームでは、円滑とはいえない形で退居に至った子どももいる。そのような場合であっても、退居後の状況を可能な範囲で気にかけ、将来支援を求める声が届いた際に対応できるよう、情報の把握に努めている。一例として、無断外泊を繰り返し、退居後も住居を転々とする状況であったが、知人等を通じて生活が維持されていることを把握している。

ホーム側からのアウトリーチを行い情報収集に努めている

利用当初では、児童相談所の担当者からの連絡や情報提供は頻繁にあることが多いが、入居が決まった後は担当者にもよるが、ほとんど連絡がなく、そのままになってしまうことが多い。特に、昨今は第一線機関である児童相談所が酷く、繁忙状態に入っており、手が回らないという事実は周知しているため、時間を見つけて東京都内各地の児童相談所にこちらから出向くなどの手間暇をかけて、連携に努めている。また、公務時間外の帰宅時にホームの担当する子どもに会いに来てくれる児童相談所の担当者もおり、ホームとしても謝意を伝えるなどして応えている。

再び被害に合うことを防ぐとともに、子どもの心の回復につながるような支援をしている

入居理由の多くが親からの虐待であり、支援措置等で子どもの安全を守っているが、入居中に親子で連絡を取り、会ってしまうケースも少なくない。そのような事態にならないよう、子どもの動向には細心の注意を払っている。ただし、子どもにとっては唯一の親であり、その心情を察することと再び被害に会うことを回避することは別であることを職員は認識しており、支援という形でその子どものいわば心の回復につながるような支援をしている。また、入居を経ることで親子の適度な距離感をつかみ、親子関係が修復ができることも少なくない。

【講評】
特に成人に近い層を対象に、体系的な性教育の取組みに向けた検討が求められる

羞恥心への配慮という意味では、子どもが過去の経験について集団の場で自己開示を行う際には、否定も肯定もせずにありのままを受け止めている。性教育や距離感教育は、特に成人に近い層において、より体系的な取組の充実が求められている。必要に応じて児童相談所の心理司から話を聞く機会を設けるほか、これまで連携実績のある助産師による性教育の機会など、今後の取組みが期待される。また、原則として所期間の目安を2年としているが、その達成に向けては適度な依存が可能な環境が基盤として必要であるとの認識を持っている。

抽象的な概念をわかりやすく伝え、子どものエンパワーメントにつながる事を期待したい

子どもが18歳になった時の権利の変化や、ネットリテラシーに関する研修は、弁護士による開催の企画が延期中で再調整を行っている。職員に対する法人研修では、ハラスメント、防止策の講義実施を予定している。子どもの権利ノートについては、入居前に児童相談所に説明を依頼し、苦情解決の仕組みの説明なども、普段から話しやすい雰囲気を意識している。子どもの権利擁護研修は、今後定期化に開催していくことを検討しているが、抽象的な概念をわかりやすく伝え、子どものエンパワーメントにつながる事を期待したい。

1.子どものプライバシー保護を徹底している
  • 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、本人の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や郵便物の扱い、居室への職員の出入り等、日常の支援の中で、子どものプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 子どもの羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 子どもの基本的人権について、日常生活の中でわかりやすく説明している
  • 子どもが意見を表明しやすい環境をつくるなど、子どもの権利が守られるように取り組んでいる
  • ホーム内の子ども間の暴力・いじめ等が行われることのないよう、組織的に予防・再発防止を徹底している
【講評】
活発な議論を重ね、職員間で話し合う機会をできるだけ多く設けるようにしている

入職の際には、新人研修を受講して基本的な業務対応を学んでいる。日々の引継ぎの際には、支援会議、職員会議などで、情報共有を行い、支援向上に向けた活発な議論を重ねており、職員間で、話し合う機会をできるだけ多く設けるようにしている。また、シフトの工夫や、業務日誌の記録を通して、他の職員でも状況を把握したり、すぐに相談できるような体制を整えている。なお、ミカエラ会議という名前で、子どもの自立を後押しする会を設けているがあり方を模索している。ミカエラホームらしさとして支援者と要支援者を隔てない話し合いも可能性がある。

「2010年ミカエラホームの仕事」を土台により良いマニュアルの整備を検討している

「2010年ミカエラホームの仕事」は、新任の職員に業務を伝えるために作成したマニュアルでミカエラホームの歴史、事業の紹介、ホームについて、年間スケジュールなどを掲載している。この資料については、構成や内容、文言の用い方も含め、時代に合わない部分もあり見直しが必要との認識を持っており、特に、人権の扱いや、情報リテラシー、ハラスメントの部分の強化を考えている。ホームの仕事の進め方を整理することを通して、ミカエラホームが大切にしたい子どもの自立にとって必要なステップを明確にすることにつながると考えられる。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や子どもからの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価機関名】

株式会社 地域計画連合

【評価実施期間】

2025年8月1日~2026年3月31日

【評価者修了者No】

H1001039,H1801046,H0201025

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